JP6269288B2 - ボルトの自動締結装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボルトの自動締結装置に関するものである。
ボルトをボルト孔又はナットなどの締結部位に締め付けるボルトの自動締結装置において、個別に供給されるボルトを、直接チャックへ供給せずに、ビットに対してボルト頭部側から供給し、ナットランナによりビットを回転させながらボルトを押し出し、バネ付勢されたチャックをボルト頭部で押し広げることで、ボルトを目的とする被締結物に到達させるものが知られている(特許文献1)。
実開平6−50735号公報
しかしながら、上記従来技術はボルトの頭部でチャックを押し広げるため、チャックの先端にボルトが引っ掛かることでボルトが傾き、このまま締付けるとボルトが焼き付いたり、締付け自体が不能になったりするという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、ボルトを適切な姿勢に維持しながら締め付けることができるボルトの自動締結装置を提供することである。
本発明は、ボルトの頭部を基端側にしてチャックにて把持し、ビットを前進させてその先端にボルトを保持したのちに、当該ビットをさらに前進させることで目的とする締結部位にボルトを移動させ、締め付ける自動締付装置であり、チャックの先端内面に、チャックによりボルトを把持したときにボルトのねじ部が挿入される通孔を構成する面と、チャックにボルトを把持したときにボルトの座面の外縁に当接する第1傾斜面と、ビットが先端側に向かって前進移動したときにビットの先端外縁に当接する第2傾斜面とを設けることによって上記課題を解決する。
本発明によれば、ビットにて頭部を保持するまではボルトの頭部の外縁が第1傾斜面に当接して把持されているが、ビットにて頭部を保持したのちに当該ビットを前進させると、ビットの先端外縁が第2傾斜面に当接することになる。このビットの先端外縁と第2傾斜面とが当接した状態でビットをさらに前進させると、チャックが開いてボルトの把持が解かれる。すなわち、チャックの開閉はビットの先端外縁で行われ、ボルトには外力が作用しないことになるので、ボルトを適切な姿勢に維持しながら目的とする締結部位に締め付けることができる。
本発明に係るボルトの自動締結装置の一実施の形態を示す全体斜視図である。 図1のボルトの自動締結装置を示す全体側面図である。 図1のボルトの自動締結装置を示す全体平面図である。 図1のチャックを示す拡大側面図である。 図1のチャックを示す拡大平面図である。 図1のチャックにボルトが供給された状態を示す要部断面図である。 図1のチャックにボルトが供給された後にビットを前進させてボルトを保持した状態を示す要部断面図である。 図1のチャックにボルトを供給してから当該ボルトを目的部位に締め付けるまでの全体動作を示す平面視断面図である。 比較例に係るチャックの不具合を説明するための平面視断面図である。 比較例に係るチャックの不具合を解決する一例を説明するための平面視断面図である。 図1に示すチャックとビットの作用を説明するための平面視断面図である。 図9(A)を拡大して示す半断面図である。 図9(B)を拡大して示す半断面図である。 図9(C)を拡大して示す半断面図である。 本発明に係るボルトの自動締結装置の一実施の形態の全体動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。最初に図1〜図3を参照して本例のボルトの自動締結装置1(以下、単に自動締結装置1ともいう。)の全体の構成を説明する。本例の自動締結装置1は、平板状の第1プレート111と、この第1プレートの両端にそれぞれ起立して固定された第2プレート112及び第3プレート113と、を含む基台11を備える。この基台11に後述する各種の構成部品が組み付けられて本例の自動締結装置1が構成され、自動締結装置1自体は、ボルト締結が必要とされる工程に設置される。ボルトBが締め付けられるボルト孔又はナットを締結部位と総称する。
基台11の第2プレート112と第3プレート113の間には、一対の平行なスライドシャフト114が架設され、この一対のスライドシャフト114に、ドライバ支持ベース115の下部が挿通されている。また、第2プレート112の内側中央には前進限ストッパ116が固定されるとともに、ドライバ支持ベース115の内側の、前進限ストッパ116の先端に対応する位置にストッパ受動部117が設けられている。これにより、ドライバ支持ベース115は、一対のスライドシャフト114に沿って前進及び後退するが、ストッパ受動部117が前進限ストッパ116の先端に当接した位置で前進移動が規制される。この前進限位置は、ビット122の先端に保持したボルトBが目的とする締結部位に到達する位置に対応する。
ドライバ支持ベース115の上部には、ボルトBを締め付けるためのドライバ12が支持され、ドライバ支持ベース115の中央部には、当該ドライバ12を進退移動させるための、エアシリンダ又は油圧シリンダなどの流体圧シリンダで構成されたドライバ進退用シリンダ13のロッド131が固定されている。またドライバ進退用シリンダ13の本体は、第3プレート113に固定され、そのロッド131が第3プレート113に形成された通孔(不図示)を挿通してドライバ支持ベース115に固定されている。これにより、ドライバ進退用シリンダ13の作動、すなわちロッド131の進退移動にともない、ドライバ支持ベース115が一対のスライドシャフト114に沿って前進及び後退する。なおドライバ進退用シリンダ13は、ボルトBがチャック14のボルト案内路149bへ供給されるのを待機するためにビット122が後退する後退待機位置(図6A,図7A参照)と、ビット122の凹部122aにボルトBの頭部B2を保持するためにビット122が前進する第1前進位置(図6B,図7(B),図9(A),図10A)と、保持されたボルトBを目的とする締結部位に締め付けるために第1前進位置からさらに前進する第2前進位置(図7(C))と、の間を作動区間とする。そして、この区間への作動は、制御部15から流体圧回路などで構成されるシリンダ制御部132へ制御信号が出力されることにより制御される。
ドライバ12は、電動又は流体圧ナットランナなどで構成され、本体がドライバ支持ベース115に固定され、先端のビットホルダ121が第2プレート112に固定されたチャック14に支持されている。そしてドライバ12の回転軸123は、ビットホルダ121内に挿通されたビット122に連結され、ドライバ12が作動することでビット122が回転して、ボルトBを締め付ける。このドライバ12の作動は、制御部15からドライバ制御部126へ制御信号が出力されることにより制御される。なお、鞘状のビットホルダ122には、ボルト着座検知用ドグ124が固定される一方で、第2プレート112には近接センサ125が固定されている。そして、ドライバ進退用シリンダ13が作動してドライバ支持ベース115とともにドライバ12が前進すると、ボルト着座検知用ドグ124が近接センサ125により検知され、この近接センサ125による検出信号は制御部15に出力される。これにより、制御部15はシリンダ制御部132へ停止信号を出力するタイミングを検知するので、ビット122をボルト着座位置、すなわち上述したボルトBを締結部位に締め付けるための第2前進位置に停止させることができる。
チャック14は、板状のブラケット141を介して第2プレート112に固定されている。本例のチャック14は、ボルト供給装置(不図示)のボルト圧送ホース2が接続される供給口143を有する本体142と、当該本体142に取り付けられ水平面内において開閉する一対のチャック爪144,144と、当該一対のチャック爪144,144の先端に形成された半円形状の切り欠きによって構成される通孔144cと、チャック爪144,144を強制的に閉成する強制閉成部146と、この強制閉成部146を駆動する流体圧シリンダ147と、を有する。図4及び図5は、チャック14の拡大側面図及び拡大平面図をそれぞれ示し、図6A及び図6Bは、図4の側面図に相当する要部断面図を示す。
図6Aに示すように、チャック14の本体142は、ブラケット141に固定され、ビットホルダ121の先端が進退移動可能に挿通する通孔149aと、これに連続したボルト案内路149bが形成されている。また、ボルト供給装置のボルト圧送ホース2が接続される供給口143の一部であるボルト供給可動部143aは、本体142に対して、図6Aに示すボルト供給位置と、図6Bに示す退避位置との間で回動可能に設けられるとともに図6Aに示すボルト供給位置へ向かって弾性付勢されている。これにより、図6Aに示すように、ビットホルダ121及びビット122が後退待機位置にある場合に、ボルト供給可動部143aは、弾性付勢によってその先端がボルト案内路149aに向かい、これにより圧送ホース2から供給されるボルトBは、直線状にボルト案内路149bに供給されることで円滑にチャック爪144の先端の通孔144cに把持される。一方、ボルトBがチャック爪144に把持された状態でビットホルダ121及びビット122が前進すると、図6Bに示すように、ボルト供給可動部143aは、ビット122によって弾性付勢に抗して上に跳ね上げられ、退避位置に回動することになる。
一対のチャック爪144,144は、図5に示す回転軸144a,144aを回動中心にして本体142に対して水平面内で開閉可能に設けられ、当該回転軸144a,144aに設けられたばね144b,144bによって閉成方向に弾性付勢されている。また、チャック14の下部に設けられた強制閉成部146は、流体圧シリンダ147によって進退移動し、前進するとチャック爪144,144の下端に当接してその開成を阻止して強制的に閉成する。すなわち、ビット122が前進してチャック爪144に当接してもその開成を禁止する。一方、強制閉成部146が後退すると、チャック爪144,144の下端との当接が解除されてその開成を許容する。強制閉成部146の動作は、制御部15からの制御信号がシリンダ制御部147aへ出力されることにより制御される。
ビット122は、その先端にボルトBの頭部B2の形状に相当する凹部122aが形成され、軸の内部に通孔122bが形成されて真空ポンプなどの真空源145に接続されている。そして、真空源145を作動しながらボルトBの頭部B2を凹部122aに収め、真空吸着によってボルトBを保持した状態で目的部位に搬送して締め付ける。真空ポンプなどの真空源145の作動は、制御部15からの制御信号が真空源制御部145aへ出力されることにより制御される。
図5に示すように、チャック14の先端には、検出光が通孔144cから露出するボルトBのねじ部B1を遮光するように光ファイバセンサ148が設けられ、一方から照射した光を他方で受光することで、ボルトBがチャック爪144に把持されているか否かを検知する。この光ファイバセンサ148によるボルトBの在席検出信号は制御部15へ出力され、これにより制御部15はボルトBの供給が終了してチャック爪144にボルトBが把持されたことを認識する。
次に、以上のように構成されたボルトの自動締結装置1の全体動作を説明する。図11は、本例の自動締結装置1の全体動作を示すフローチャートである。まずステップS1にて、工程管理装置などの外部装置からボルトの供給指示が出力されると、図外のボルト供給装置が作動し、ねじ部B1を先端側、頭部B2を基端側にした姿勢でボルトBが圧送ホース2内に挿入され、背面から圧縮エアーが供給される。これにより、ボルトBは、図6A及び図7(A)に示すように、供給口143及びボルト供給可動部143aを経由して、チャック14内のボルト案内路149bに送給される。一対のチャック爪144,144は、閉成状態において、その先端にボルトBの軸部B1より大径で頭部B2より小径の通孔144cが形成されているので、ボルト案内路149bに供給されたボルトBは、圧縮エアーによってねじ部B1が通孔144cから露出するように把持されることになる。
次のステップS2にて、ボルトの自動締結装置1に送給されたボルトBのねじ部B1がチャック爪144の先端の通孔144cから露出すると、チャック爪144の先端に検出光の光軸が設定された光ファイバセンサ148の検出光を遮るので、この光ファイバセンサ148からの検出信号を受信した制御部15により、ボルトBの到着が確認される。ボルトBの到着が確認されたら、次のステップS3にて、制御部15から流体圧シリンダ制御部147aへ強制閉成部146の作動指示が出力され、これにより一対のチャック爪144,144は強制的に閉成方向に押えられ、閉成方向に弾性付勢された一対のチャック爪144,144に把持されたボルトBをより強固に把持する。
強制閉成部146によって一対のチャック爪144,144によるボルトBの把持を強固にした状態で、次のステップS4にて、制御部15からドライバ進退用シリンダ13のシリンダ制御部132へ第1段のドライバ前進指示が出力され、これによりドライバ支持ベース12及びこれに支持されたドライバ12が前進する。これと同時に制御部15からドライバ12のドライバ制御部126へ低速回転指示が出力される。これによりビット122が低速で回転しながら前進し、ボルトBをビット122の先端の凹部122aに嵌合させる。前進するビット122の凹部122aの形状(たとえば六角形)とボルトBの頭部B2の形状(たとえば六角形)が回転方向で一致していないこともあるので、ビット122を低速で回転させながら前進させることで、角度を合わせて嵌合させることができる。なお、ドライバ進退用シリンダ13による第1段の前進(後退待機位置→第1前進位置)は、ビット122を含むドライバ12の位置を検知して停止するのではなく、ボルトBを把持する一対のチャック爪144,144は強制閉成部146の作動により開成が抑止されているので、これによりビット122の前進が抑止されることによるものである。
次のテップS5にて、ビット122を回転させながら嵌合動作を行うと同時に、制御部15から真空源145の真空源制御部145aへ真空吸着指示が出力され、ビット122の通孔122bからエアーを吸引することでボルトBの頭部B2を吸着し、嵌合完了後にボルトBの姿勢を維持して落下しないようにする。そして、次のステップS6にて、真空吸引系の真空度を検出し、これを受信した制御部15が所定の閾値以上に到達したと判断したら、ボルトBの保持が完了したとしてステップS7へ進む。ビット122によるボルトBの保持確認がされたら、ステップS7にて、制御部15から流体圧シリンダ147のシリンダ制御部147aへ強制閉成部146の解除指示が出力され、これにより強制閉成部146の強制的閉成が解除されて、チャック爪144,144は弾性付勢による閉成力のみとなる。
ステップS8では、制御部15からドライバ進退用シリンダ13のシリンダ制御部132へ第2段のドライバ前進指示が出力され、これによりビット122はさらに前進してボルトBを目的とする締結部位まで搬送する。なお、ステップS8の第2段のドライバ前進指示は、ステップS4の第1段のドライバ前進指示を継続する指示であり、強制閉成部146によるチャック爪144の強制的閉成が解除されるので、それまで抑止されていたドライバ進退用シリンダ13による前進が再開されるものである。そしてステップS9にて、ビットホルダ121に固定されたボルト着座検知用ドグ124が近接センサ125にて検出され、これにより制御部15がビット122の第2前進位置を確認したら、ステップS10にて、制御部15からドライバ進退用シリンダ13のシリンダ制御部132へ前進停止指示が出力されるとともに、ドライバ12のドライバ制御部126へ締付回転指示が出力される。これにより、目的とする締結部位に搬送されたボルトBがボルト孔やナットなどの締結部位に対して自動的に締め付けられることになる。
次のステップS11では、ドライバ12の締付トルクをドライバ制御部126などに設けられたトルクセンサで検出し、これにより制御部15が所定の締付トルクを確認したらステップS12へ進む。ステップS12では、制御部15からドライバ12のドライバ制御部126へ締付回転の停止指示が出力され、さらにステップS13にて制御部15から真空源145の真空源制御部145aへ真空吸着停止指示が出力され、さらにステップS14にて制御部15からドライバ進退用シリンダ13のシリンダ制御部132へ後退指示が出力される。これにより、ボルトBの締付動作を完了したドライバ12は、回転と吸着を停止しながら後退し、原位置である後退待機位置へ戻って次のボルトBの供給を待機する。
さて、ステップS8に示すビット122の前進動作の際に、既述した従来技術では、ボルトBがチャック爪144に引っ掛かり、ボルトBの姿勢が不安定になって、目的とするボルト孔やナットにボルトBのねじ部B1が入らなかったり、ボルトBが落下したりするといった問題がある。図8Aは、比較例に係る自動締結装置1のチャック14を示す平面視の断面図であり、上図に示すようにボルトBのねじ部B1をチャック爪144の先端に形成された通孔144cで把持した状態でボルトBの頭部B2をビット122の凹部122aにて保持する。そして、この状態からビット122を前進させるが、このときこの比較例では、ボルトBの座面B3の外縁でチャック爪144,144を開く構造であるため、下図に示すようにボルトBの座面B3がチャック爪144の先端内面144dに引っ掛かるとボルトBがビット122の中心軸から傾いてしまうことがある。
そのため、比較例のものでは、図8Bに示すように、チャック爪144の先端内面144dのねじ部B1を把持する部分をR加工し、座面B3が引っ掛かるのを極力少なくする方法を取ることが考えられる。図8Bの下図の上側のチャック爪144の先端はR加工する前の形状を示し、下側のチャック爪144の先端はR加工した後の形状を示す。下側のチャック爪144のようにR加工すると、ボルトBのねじ部B1の把持面が小さくなるため(図示するL2<L1)、ボルトBの把持が不安定になるという新たな問題が発生する。また、R加工したとしてもボルトBの座面B3の引っ掛かりは完全には無くならず、抜本的な解消法ではない。
これに対して、本例のチャック14では、こうした不具合を以下の構成により解消する。図9はチャック14の平面視断面図であり、図9(A)は、ボルトBがチャック爪144,144の通孔144cに把持されている状態であってボルトBの頭部B2がビット122の凹部122aに保持された状態を示し、図9(B)は、図9(A)の状態からビット122が前進した状態を示し、図9(C)は図9(B)の状態からさらにビット122が前進した状態を示す図である。また、図10A〜図10Cは、チャック爪144の先端内面144dとビット122及びボルトBとの当接・非当接の関係が理解し易いようにこれを拡大して示す半断面図であり、図9(A)〜(C)にそれぞれ対応する図である。
図9(A)及び図10Aに示すように、ボルトBがボルト案内路149bに供給されたのち、ねじ部B1が通孔144cから露出するとともに座面B3がチャック爪144の先端内面144dに当接する。チャック爪144の先端内面144cであって通孔144cを構成する長さL1の部分は、ねじ部B1の面に沿うように中心軸CLに平行に形成されている。これにより、チャック爪144の先端内面144dによるボルトBの把持が安定し、傾いて把持されるのを防止することができる。図9(A)及び図10Aに示す状態におけるボルトBの座面B3の位置をP0とする。
本例のチャック爪144の先端内面144dは、通孔144cを構成する中心軸CLに平行な面144cと、この面144cに連続し、基端側に向かって拡径する第1傾斜面144eと、この第1傾斜面144eに連続し、基端側に向かってさらに拡径する第2傾斜面144fと、を有する。なお、第2傾斜面144fから基端側の内面は、ビット122やビットホルダ121に干渉しない中心軸CLに平行な面とされている。
本例の第1傾斜面144e及び第2傾斜面144fは、図10Aに示すように、ボルトBの座面B3を含む面PL0に対し、第1傾斜面144eを含む面PL1が成す角度をθ1、第2傾斜面144fを含む面PL2が成す角度をθ2、ボルトBの座面B3の外周縁とビット122の先端外縁を結ぶ直線を含む面PL3が成す角度をθ3としたときに、θ2<θ3及びθ2<θ1の関係が成立する傾斜角θ1,θ2に設定されている。さらにいえば、θ2<θ3<θ1の関係が成立する傾斜角θ1,θ2に設定されている。
換言すれば、本例の第1傾斜面144eは、基端側に向かって少なくともその基端部が拡径し、チャック爪144によりボルトBを把持したときにボルトBの座面B3の外縁に当接し、本例の第2傾斜面144fは、第1傾斜面144eの基端部に連続し、基端側に向かって拡径し、図9(B)(C)及び図10B,図10Cに示すように、ビット122が先端側に向かって前進移動したときにビット122の先端外縁に当接する傾斜角とされ、さらに本例の第2傾斜面144fは、図10Aに示すようにチャック爪144によってボルトBを把持した状態で、ビット122の凹部122aによってボルトBの頭部B2を保持するまではビット122の先端外縁が当接しない傾斜角とされている。
このような先端内面144dを有するチャック爪144によれば、図11のステップS8に示すドライバ12の第2段の前進動作において以下の作用効果を奏する。すなわち、図9(A)及び図10Aに示すように、チャック爪144の通孔144cに把持されたボルトBの頭部B2をビット122の凹部122aに吸着して保持した状態においては、ボルトBはそのねじ部B1が通孔144cに把持され、さらに強制閉成部146によってチャック爪144の開成が抑止されているので、ボルトBの姿勢は中心軸CLに対して偏心することなく適正に維持される。しかも、同図に示すように、第2傾斜面144fが成す角度θ2が、座面B3の外周縁とビット122の先端外縁を結ぶ面PL3が成す角度θ3より小さくされ(θ2<θ3)、換言すれば、同図に示すボルト吸着保持状態において第2傾斜面144fがビット122の先端に干渉することなく離間しているので、ボルトBの頭部B2とビット122の凹部122aとの嵌合が円滑に行われる。
この位置P0からビット122が位置P1まで前進すると、図9(B)及び図10Bに示すように、ボルトBの頭部B2がビット122の凹部122aに吸着保持された状態で、座面B3の外縁が第1傾斜面144eに当接しながらチャック爪144を押し広げる。ただし、位置P1においてビット122の先端外縁が第2傾斜面144fに当接する。ここで、第1傾斜面144eが成す角度θ1及び第2傾斜面144fが成す角度θ2が、座面B3の外周縁とビット122の先端外縁を結ぶ面PL3が成す角度θ3に対してθ2<θ3<θ1とされているので、この位置P1からビット122が位置P2までさらに前進すると、図9(C)及び図10Cに示すように、座面B3の外縁が先端内面144dから離れ、ビット122の先端外縁が最初に第2傾斜面144fに当接しながらチャック爪144を押し広げ、続けて第1傾斜面144eに当接しながらチャック爪144を押し広げることになる。そして、この後はボルトBとチャック爪144は接触することなく目的とする締結位置まで搬送される。
以上のように本例の自動締結装置1によれば、ボルトBの頭部B2をビット122の凹部122aに吸着した後は、ビット122の先端外縁とチャック爪144の先端内面144dとの当接によって当該チャック爪144を押し広げるので、ボルトBには外力が作用しないことになる。したがって、ボルトBを適切な姿勢に維持しながら目的とする締結部位に締め付けることができる。
また本例の自動締結装置1によれば、ボルトBの頭部B2をビット122の凹部122aに吸着保持した際にビット122の先端外縁とチャック爪144の先端内面144dは干渉しないので、頭部B2を凹部122aに対して円滑に吸着保持することができる。
また本例の自動締結装置1によれば、ボルトBをボルト供給装置からボルト案内路149bへ供給するにあたり、その先端がボルト案内路149bに臨むボルト供給位置とボルト案内路149bから退避する退避位置との間を回動可能に設けられたボルト供給可動部143aを経由するので、圧送ホース2から供給されるボルトBは、直線状にボルト案内路149bに供給されることで、円滑にチャック爪144の先端の通孔144cに把持されることになる。
上記ドライバ進退用シリンダ13は本発明に係るビット進退移動手段に相当し、上記ドライバ12は本発明に係るビット回転手段に相当し、上記強制閉成部146及び流体圧シリンダ147は本発明に係るチャック閉成手段に相当し、上記通孔122b及び真空源145は本発明に係るボルト吸着手段に相当する。
1…ボルトの自動締結装置
11…基台
111…第1プレート
112…第2プレート
113…第3プレート
114…スライドシャフト
115…ドライバ支持ベース
116…前進限ストッパ
117…ストッパ受動部
12…ドライバ
121…ビットホルダ
122…ビット
122a…凹部
122b…通孔
123…回転軸
124…ボルト着座検知用ドグ
125…近接センサ
13…ドライバ進退用シリンダ
131…ロッド
132…シリンダ制御部
14…チャック
141…ブラケット
142…本体
143…供給口
143a…ボルト供給可動部
144…チャック爪
144a…回転軸
144b…ばね
144c…通孔
144d…先端内面
145…真空源
145a…真空源制御部
146…強制閉成部
147…流体圧シリンダ
147a…シリンダ制御部
148…光ファイバセンサ
149a…通孔
149b…ボルト案内路
15…制御部
2…圧送ホース
B…ボルト
B1…ねじ部
B2…頭部
B3…座面
CL…チャックの中心軸

Claims (5)

  1. ボルトのねじ部を先端側、ボルトの頭部を基端側にして供給されたボルトを把持する、閉方向に付勢された開閉可能なチャックと、
    先端に前記ボルトの頭部を保持し、前記チャックの中心軸に沿って進退移動及び回転可能なビットと、を備え、
    前記チャックの先端内面は、
    前記チャックにより前記ボルトを把持したときに前記ボルトのねじ部が挿入される通孔を構成する面と、
    前記通孔を構成する面の基端部に連続し、前記基端側に向かって少なくともその基端部が拡径し、前記チャックにより前記ボルトを把持したときに前記ボルトの座面の外縁に当接する第1傾斜面と、
    前記第1傾斜面の前記基端部に連続し、前記基端側に向かって拡径し、前記ビットが前記先端側に向かって前進移動したときに前記ビットの先端外縁に当接する第2傾斜面と、を有するボルトの自動締結装置。
  2. 前記第2傾斜面は、前記チャックによって前記ボルトを把持した状態で前記ビットを前記先端側に向かって前進移動させたときに、前記ビットによって前記ボルトの頭部を保持するまでは前記ビットの先端外縁が当接しない傾斜角とされている請求項1に記載のボルトの自動締結装置。
  3. ボルトのねじ部を先端側、ボルトの頭部を基端側にして供給されたボルトを把持する、閉方向に付勢された開閉可能なチャックと、
    先端に前記ボルトの頭部を保持し、前記チャックの中心軸に沿って進退移動可能なビットと、を備え、
    前記チャックの先端内面は、
    前記チャックにより前記ボルトを把持したときに前記ボルトのねじ部が挿入される通孔を構成する面と、
    前記通孔を構成する面の基端部に連続し、前記基端側に向かって少なくともその基端部が拡径する第1傾斜面と、
    前記第1傾斜面の前記基端部に連続し、前記基端側に向かって拡径する第2傾斜面と、を有し、
    前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面は、前記チャックに把持された前記ボルトの座面に対して、前記第1傾斜面が成す角度をθ1,前記第2傾斜面が成す角度をθ2,前記ボルトの座面の外周縁と前記ビットの先端外縁を結ぶ直線が成す角度をθ3としたときに、θ2<θ3<θ1の関係が成立する傾斜角に形成されているボルトの自動締結装置。
  4. 前記チャックは、前記ボルトが供給され、前記チャック内に形成されたボルト案内路に前記ボルトを案内するボルト供給位置と、前記ボルト案内路から退避する退避位置との間を回動可能に設けられ、前記ボルト供給位置に向かって弾性付勢されたボルト供給可動部を有し、
    前記ボルト供給可動部は、前記ビットを前記先端側に向かって前進移動させたときに、前記ビットに当接して前記退避位置に回動する請求項1〜3のいずれか一項に記載のボルトの自動締結装置。
  5. 前記チャックを固定するとともに、前記ビットを進退移動可能に支持する基台と、
    前記基台に固定され、前記ビットを進退移動させるビット進退移動手段と、
    前記ビットを回転させるビット回転手段と、
    前記チャックを閉成するチャック閉成手段と、
    前記ボルトを前記ビットの先端に吸着するボルト吸着手段と、をさらに備え、
    前記ビット進退移動手段は、後退待機位置と、前記ビットの先端に前記ボルトを保持する第1前進位置と、前記先端に保持したボルトを目的締結部位に締め付ける第2前進位置と、に前記ビットを移動させる請求項1〜4のいずれか一項に記載のボルトの自動締結装置。
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