JP6265545B2 - シロッコ型遠心送風機 - Google Patents
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Description
(1)本発明のシロッコ型遠心送風機は、シロッコ型遠心送風機であって、ベース部を有するケーシングと、前記ベース部に対してシャフトを垂直方向にして取り付けられたモータ部と、前記モータ部の駆動で前記シャフトの周りに回転するロータハウジングと、前記ロータハウジングの周りに複数のスポークを介して連結された多翼部と、を備え、前記ケーシングが、前記シャフトの軸線と交差する少なくとも一方の面に設けられた空気取込口と、前記多翼部の外周外側に位置する側面の一部に形成された空気排出口と、を有し、前記多翼部が、前記多翼部の中心軸と異なった回転軸を有する。
(3)上記(2)の構成において、前記ロータハウジングの長さが短い前記スポークの近傍にリブ又は肉厚部の少なくとも一方が形成されている。
(5)上記(4)の構成において、前記ロータハウジングの内周の中心に近い外周側にリブ又は肉厚部の少なくとも一方が形成されている。
まず、本発明が対象としている従来のシロッコ型遠心送風機について説明し、その後に本発明の好適な実施形態について従来例と対比しながら説明を行う。なお、以降の説明全体を通じて同じ要素には同じ符号を付して説明する。
図1は、従来のシロッコ型遠心送風機100を説明するための断面図である。
図1に示すように、シロッコ型遠心送風機100は、ロータハウジング10と、ロータハウジング10の周りに複数のスポーク11を介して連結された多翼部12と、を備えており、これらがケーシング13内に収容されている。
また、図1の紙面奥側にある面には、ベース部(図示せず)が設けられ、そのベース部にモータ部が配置される。
そして、モータ部が駆動することによって、シャフト14とともにロータハウジング10が反時計回りに回転する。
しかしながら、このような構成の場合、上述したように、舌部13bのところでNz音が発生するという問題がある。
そこで、以下では、このNz音を抑制する方法について説明する。
図2および図3を参照しながら、本発明の第1実施形態について説明する。
図2および図3に示す第1実施形態のシロッコ型遠心送風機200は、基本的な構成部材は、上述した従来例と同じである。
一方で、図3に示すように、舌部13b近傍のケーシング13に最も多翼部12が接近している状態では、舌部13b近傍のケーシング13と多翼部12との離間距離が従来例の離間距離Ammに対して、0.5mm短くなるようにしている。
このようにすることで、空気は、平均的には、従来例と同じ舌部13b近傍のケーシング13と多翼部12との間の離間距離Ammによって、ケーシング13に戻ることが阻害されるため、空気排出口13aから空気が排出される効率は従来とほぼ同じになる。
したがって、従来例に対してP−Q特性(静圧−風量特性)が低下することが抑制される。
このときには、舌部13bと多翼部12との間の距離も広がっている状態にあり、上述の空気の逃げ道があることと相まって、舌部13bの部分での多翼部12の回転に伴う圧力変動量を小さくすることができるので、Nz音を大幅に低減することが可能になる。
以下、図4を参照しながら、第2実施形態のシロッコ型遠心送風機300について説明する。
なお、図4は、図2に対応する図、つまり、舌部13b近傍のケーシング13に対して多翼部12が最も離間している状態を示した図になっている。
しかしながら、スポーク11の長さを変えること以外にも、同様な状態を作り出すことは可能であり、スポーク11の長さを変えることに限定されるものではない。
一方で、ロータハウジング10の形状がロータハウジング10の内周の中心に対して外周の中心がずれるように、ロータハウジング10の肉厚が周方向に変化するように形成されている。
したがって、第1実施形態と同様に、多翼部12の形状中心となる中心軸12aとシャフト14の中心軸(つまり、回転軸)14aとが異なるようになる。
図5を参照しながら、第3実施形態のシロッコ型遠心送風機400について説明する。
なお、第3実施形態の基本的な構成はスポーク11の長さを変えている第1実施形態と同じである。
第1実施形態のように長さが異なるスポーク11を設けた場合、長さが長いスポーク11側は、長さが短いスポーク11が設けられている側に比べ重量が多くなり、重量バランスが崩れるので安定した多翼部12の回転に影響を与える場合がある。
このようにすることで、回転時のシャフト14を介した左右の重量バランスを同じにすることができ、安定した多翼部12の回転を実現することができる。
なお、この構成は、重量バランスの調整を目的としているので、上記で示したリブ10cを設ける構成に限定されるものではなく、リブ10cのところを肉厚部に変更して重量バランスの調整を行うようにしてもよい。
つまり、図4に示したように、第2実施形態では、ロータハウジング10の肉厚が薄い部分10bと肉厚が厚い部分10aとが形成されるので、第2実施形態でも、シャフト14を介した左右の重量バランスが異なるようになる。
したがって、第2実施形態でも、重量が小さくなる肉厚が薄い部分10bの近傍、つまり、ロータハウジング10の内周の中心に近い外周側にリブ又は肉厚部を設けるようにすることで安定した多翼部12の回転を実現することができる。
しかしながら、ケーシング13と多翼部12との間の距離が最少になる部分が、舌部13bのところである場合には、舌部13bと多翼部12との間の離間距離を基準にして、回転軸14aに対して多翼部12の形状中心となる中心軸12aをどの程度ずらすのかを設計する。
以下、図1を参照しながら説明した従来例のシロッコ型遠心送風機100と図2および図3を参照しながら説明した第1実施形態のシロッコ型遠心送風機200とを用いて、Nz音の測定、および、P−Q特性(静圧−風量特性)の測定を行った結果について示す。
点線で示す基準品は、従来例のシロッコ型遠心送風機100の測定結果であり、実線で示す検討品は、第1実施形態のシロッコ型遠心送風機200の測定結果である。
なお、右縦軸の効率は、一般的な定義にしたがった静圧効率である。
図7も図6と同様に、点線で示す基準品は、従来例のシロッコ型遠心送風機100の測定結果であり、実線で示す検討品は、第1実施形態のシロッコ型遠心送風機200の測定結果である。
上記実施形態では、空気取込口を、ケーシング13のベース部が設けられる面と対向する反対側の面の一部に開口を設けることで形成したが、ベース部が設けられる側の面の一部に開口を設けるようにして空気取込口を形成してもよく、また、両方の面に設けるようにしてもよい。
したがって、ベース部に対して垂直方向に設けられているシャフト14の軸線を基準とすれば、この軸線と交差するケーシング13の少なくとも一方の面に空気取込口が形成されていればよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
10a 肉厚が厚い部分
10b 肉厚が薄い部分
10c リブ
11 スポーク
12 多翼部
12a 中心軸
13 ケーシング
13a 空気排出口
13b 舌部
14 シャフト
14a 回転軸
100、200、300、400 シロッコ型遠心送風機
Claims (5)
- シロッコ型遠心送風機であって、
ベース部を有するケーシングと、
前記ベース部に対してシャフトを垂直方向にして取り付けられたモータ部と、
前記モータ部の駆動で前記シャフトの周りに回転するロータハウジングと、
前記ロータハウジングの周りに複数のスポークを介して連結された多翼部と、を備え、
前記ケーシングが、前記シャフトの軸線と交差する少なくとも一方の面に設けられた空気取込口と、前記多翼部の外周外側に位置する側面の一部に形成された空気排出口と、を有し、
前記多翼部が、前記多翼部の中心軸と異なった回転軸を有することを特徴とするシロッコ型遠心送風機。 - 前記スポークが異なる長さを有することを特徴とする請求項1に記載のシロッコ型遠心送風機。
- 前記ロータハウジングの長さが短い前記スポークの近傍にリブ又は肉厚部の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のシロッコ型遠心送風機。
- 前記スポークが同じ長さであり、
前記ロータハウジングは、前記多翼部が前記スポークを介して連結される前記ロータハウジングの円環状の部分の内周の中心に対して外周の中心がずらされていることを特徴とする請求項1に記載のシロッコ型遠心送風機。 - 前記ロータハウジングの前記内周の中心に近い前記外周側にリブ又は肉厚部の少なくとも一方が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のシロッコ型遠心送風機。
Priority Applications (1)
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JP2014153884A JP6265545B2 (ja) | 2014-07-29 | 2014-07-29 | シロッコ型遠心送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014153884A JP6265545B2 (ja) | 2014-07-29 | 2014-07-29 | シロッコ型遠心送風機 |
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JP2016031051A JP2016031051A (ja) | 2016-03-07 |
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Family Applications (1)
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JP2014153884A Active JP6265545B2 (ja) | 2014-07-29 | 2014-07-29 | シロッコ型遠心送風機 |
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