JP6263736B2 - 電気集塵フィルタユニット - Google Patents

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Description

本発明は、空気中の大気塵を除去する空気清浄用フィルタに関するものである。
(従来技術1)
大気塵を除去して空気を清浄にする空気清浄装置として、図13に示すような2段式電気集塵機が従来から一般的に知られている。以下、その2段式電気集塵機について説明する。
従来の2段式電気集塵機は図13に示すように上流側から順に帯電部101、集塵部104で構成されている。
帯電部101は線状の放電電極102とそれを挟むように設けられた帯電部アース電極板103とで構成される。放電電極102には高圧電源107によって高電圧が印加され、帯電部アース電極板103にはアースが接続されて0Vとなっており、両者の間でコロナ放電が発生する。
集塵部104は高圧電極板105および集塵部アース電極板106とで構成される。高圧電極板105と集塵部アース電極板106は一定の間隔を開けて空間を設けながら交互に積層されている。高圧電極板105には高圧電源107によって高電圧が印加され、集塵部アース電極板にはアースが接続されて0Vとなっており、両者の間に作られた空間には電場が設けられている。
通風方向108に沿って空気は2段式電気集塵機に取り込まれ、その空気中に含まれる大気塵は帯電部101においてコロナ放電で発生した空気イオンと衝突して帯電する。帯電した大気塵は下流側にある集塵部104に送り込まれ、高圧電極板105と集塵部アース電極板106の間に作られた空間を通過する。そして空間に設けられた電場によってクーロン力を受け、移動する。図13のように放電電極102および高圧電極板105にそれぞれ正極の高電圧が印加されている場合、大気塵は正に帯電し、正に帯電した大気塵は高圧電極板105から集塵部アース電極板106へと移動して集塵部アース電極板106に付着し、空気中から除去される。
(従来技術2)
また、別の集塵装置として、特許文献1(第1図)に記載の空気清浄装置がある。以下、図14を用いてこの空気清浄装置を説明する。図14に記載の空気清浄装置は上流側から順に帯電部101、誘電濾材109で構成される。帯電部101は先の(従来技術1)に記載のものと同じで、通過した大気塵をコロナ放電によって帯電させる。誘電濾材109は誘電繊維109aと導電繊維109bとを混紡してシート化されたものであり、また、アースに接続されている。そして高電圧が印加された放電電極102と導電繊維109bとの間に電場が設けられ、その電場の中に存在する誘電繊維109aは誘電分極して電荷が誘起される。
通風方向108に沿って帯電部101を通過した空気中の大気塵は帯電し、帯電した大気塵は電場によって電荷が誘起された誘電繊維109aによって吸着捕集される。
(従来技術3)
また、別の集塵装置として、特許文献2(第1図)に記載のフィルタがある。以下、図15を用いてこのフィルタを説明する。支持板111に無数の帯電繊維110が固定された帯電繊維集合体112が形成される。隣接する帯電繊維110どうしの間には帯電繊維が有する電荷によって電場が設けられている。そして通気性を有する段ボール状の中空スペーサー113と帯電繊維集合体112とを交互に4つずつ積層したものを仕切り板114で仕切りながらフィルタケース115に納めた構造となっている。
そして通風方向108に沿って空気はフィルタに取り込まれ、空気中の大気塵は帯電繊維110どうしの作る電場によって吸着捕集される。
特開昭62−87262号公報 特表2002−501433号公報
従来技術1に記載の2段式電気集塵機は、集塵部を作るために多数の高圧電極板と集塵部アース電極板を一定の間隔を開けながら交互に積層しなくてはいけないため、構造が複雑で作るのが大変難しい。また、高圧電極板には高電圧が印加されるため、安全のために人が触れないようにしたり、また、集塵部アース電極板や集塵部を納める金属製フレームとの間で短絡が起きないようにしなくてはならず、簡単に作ることができない。
また、従来技術2に記載の空気清浄装置は誘電濾材に高電圧を印加する必要がなく比較的簡単に作れるが、シート状のため通風方向が濾材に対して垂直になり、捕集した大気塵は濾材の上に堆積して通風に必要な隙間を埋めてしまう。そのため目詰まりが早く起こってしまい、通風量が短期間で減ってしまう。
また、通風方向に対して垂直な平面状の電場が1面のみ作られた構造であるため、通風方向に奥行きのある電場がなく、高い集塵性能が得られない。
また、混紡するには短い誘電繊維と短い導電繊維を溶液中に混ぜて紙を漉くように作るのが現実的だが、短い導電繊維を用いて混紡すると導電繊維どうしを接触させて導通させることが難しく、誘電濾材をアースに接続して0Vにすることが容易にできない。
また、従来技術3記載のフィルタは帯電繊維どうしの電位差が明確でなく、帯電繊維どうしが作る電場が強くない。そのため高い集塵性能が得られない。また、大気塵を捕集していくうちに帯電繊維の帯電が落ちてしまい、集塵性能が徐々に下がってしまう。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、簡単に作成でき、長期間において目詰まりせず、高い集塵性能を保つことが可能な電気集塵フィルタユニットの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の電気集塵フィルタユニットは、上流側に空気をイオン化するイオン化手段と、下流側にフィルタ部とを備え、フィルタ部は混在した無数の帯電繊維と導電繊維からなり、両繊維は通風方向に対して水平になるよう配置され、かつ導電繊維をアースに接続する電気集塵フィルタユニットにおいて、前記フィルタ部は、フィルタ部フレームの上流側もしくは下流側の少なくともどちらか一方に、アースに接続された、通気性を有する綿状の導電体を設け、前記綿状の導電体に対して垂直に接触するように、一様に混在した無数の前記帯電繊維と導電繊維とを前記フィルタ部フレームの中に入れてなしたことにより初期の目的を達成するものである。
本発明の電気集塵フィルタユニットは、イオン化手段によって発生する空気イオンを付着させることで空気中の大気塵および帯電繊維を帯電させる。したがってアースに接続された導電繊維と帯電した帯電繊維との間に電場が常に作られる。そして帯電繊維と導電繊維を通風方向に対して水平となるよう配置するため、通風方向に奥行きのある、長くて強い電場が作られる。この長くて強い電場によって、帯電した大気塵にクーロン力を与えて繊維に付着させ、大気塵を捕集する。そのため高い集塵性能を得ることができ、かつ高い集塵性能を常に維持することができる。
また、イオンの付着によって帯電繊維を帯電させる原理のため、帯電繊維に直接高電圧を印加する必要がなく、安全かつ簡単な構造とすることができる。
また、帯電繊維と導電繊維を通風方向に対して水平となるよう配置するため、大気塵は繊維に付着したり、繊維と繊維の間に挟まれて捕集される。そのためフィルタ部は通風方向に無数の捕集面を有するような構造となり、無数の捕集面に大気塵が分散して捕集されるため長期間目詰まりしない。
また、導電繊維と綿状の導電体が接触し、また導電繊維どうしが接触することで導電繊維全体と綿状の導電体との接触導通がはかられ、帯電繊維と導電繊維との間に容易かつ確実に電場を形成することができる。
本発明の実施の形態1の部屋の自然給気口に設置した電気集塵フィルタユニットを示す構成図 同下流側に送風機を接続した電気集塵フィルタユニットを示す構成図 同電気集塵フィルタユニットを示す構成図 同イオン化手段の構成図 同別の形態のイオン化手段の構成図 同フィルタ部の構成図 同繊維集合体を示す構成図 同面αにおける繊維集合体の断面を示す図 同帯電繊維と導電繊維とが作る電場を示す図 本発明の実施の形態2のフィルタ部Aを示す構成図 同フィルタ部Bを示す構成図 同フィルタ部の集塵性能を示す図 従来技術1に記載の電気集塵機を示す構成図 従来技術2に記載の空気清浄装置を示す構成図 従来技術3に記載のフィルタを示す構成図
本発明の請求項1記載の電気集塵フィルタユニットは、上流側に空気をイオン化するイオン化手段と、下流側にフィルタ部とを備え、フィルタ部は混在した無数の帯電繊維と導電繊維からなり、両繊維は通風方向に対して水平になるよう配置され、かつ導電繊維をアースに接続する電気集塵フィルタユニットにおいて、前記フィルタ部は、フィルタ部フレームの上流側もしくは下流側の少なくともどちらか一方に、アースに接続された、通気性を有する綿状の導電体を設け、前記綿状の導電体に対して垂直に接触するように、一様に混在した無数の前記帯電繊維と導電繊維とを前記フィルタ部フレームの中に入れてなしたものである。
これにより、イオン化手段によって発生するイオンを付着させることで空気中の大気塵および帯電繊維を帯電させる。したがってアースに接続された導電繊維と帯電した帯電繊維との間に電場が常に作られる。そして帯電繊維と導電繊維を通風方向に対して水平となるよう配置するため、通風方向に奥行きのある、長いて強い電場が作られる。この長くて強い電場によって、帯電した大気塵にクーロン力を与えて繊維に付着させ、大気塵を捕集する。そのため高い集塵性能を得ることができ、かつ高い集塵性能を常に維持することができる。
また、イオンの付着によって帯電繊維を帯電させる原理のため、帯電繊維に直接高電圧を印加する必要がなく、安全かつ簡単な構造とすることができる。
また、帯電繊維と導電繊維を通風方向に対して水平となるよう配置するため、大気塵は繊維に付着したり、繊維と繊維の間に挟まれて捕集される。そのためフィルタ部は通風方向に無数の捕集面を有するような構造となり、無数の捕集面に大気塵が分散して捕集されるため長期間目詰まりしない。
また、導電繊維と綿状の導電体が接触し、また導電繊維どうしが接触することで導電繊維全体と綿状の導電体との接触導通がはかられ、帯電繊維と導電繊維との間に容易かつ確実に電場を形成することができる。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の電気集塵フィルタユニット1を部屋2の自然給気口3に設けた設置例を図1に示す。部屋2の天井裏には部屋の空気を室外に排出する換気扇4と、また、部屋の壁には排出した分だけ外の空気を取り入れる自然給気口3が設置されている。電気集塵フィルタユニット1は自然給気口3の中に設けられており、室内に入ってくる空気中の大気塵を除去する機能を有している。そのため通風方向5に沿って自然給気口3から清浄な空気が部屋2の中に入り、部屋2の中は清浄な空気で満たされる。
次に、電気集塵フィルタユニット1の下流側に送風機6を設けた設置例を図2に示す。電気集塵フィルタユニット1の下流側には送風機6が設けられており、送風機6によって部屋の空気は電気集塵フィルタユニット1に取り込まれる。通風方向5に沿って取り込まれた空気中の大気塵は電気集塵フィルタユニット1によって空気から除去され、大気塵が除去されて清浄になった空気は部屋2の中に戻される。部屋2の空気を取り込み、大気塵を除去して部屋2に戻すことを繰り返すことで部屋2の空気は清浄化される。
電気集塵フィルタユニット1の構造を図3に、電気集塵フィルタユニット1を構成するイオン化手段7を図4に、別の形態のイオン化手段7を図5に、フィルタ部8を図6に示す。図3に示すように電気集塵フィルタユニット1は上流側から順にイオン化手段7、フィルタ部8で構成される。空気は通風方向に沿ってイオン化手段7、フィルタ部8の順に送り込まれる。
イオン化手段7はX線や紫外線を照射して空気分子を電離することでイオンを作るものもあるが、ここでは最も簡単な方法であるコロナ放電を用いたイオン化手段7について説明する。図4に示すイオン化手段7は線状の放電電極9とそれを挟むように設けられたアース電極板10とで構成される。放電電極9には高圧電源11によって高電圧が印加され、アース電極板10にはアースが接続されて0Vとなっており、両者の間でコロナ放電が発生する。イオン化手段7を通過した大気塵12はコロナ放電で発生した空気イオン13と衝突して付着し、帯電する。ここで、イオン化手段7の寸法や印加する高電圧の極性などはコロナ放電が発生する条件であれば一切の限定はないが、一例として、25mmの間隔で設けられた2枚のアース電極板10の中間位置に0.1mm径のタングステンワイヤーからなる放電電極9を設け、アース電極板10をアースに接続し、放電電極9に+6kVの電圧を印加することで正のコロナ放電を発生させることができる。
また、図5に示す別の形態のイオン化手段について以下説明する。図5に示すイオン化手段7は針状の放電電極9の横に一定の間隔を開けてアース電極板10を設けた構造となっている。そして放電電極9に高電圧を印加し、アース電極板10をアースに接続して0Vとすることによってコロナ放電を発生させる。発生したコロナ放電によって空気イオン13が作られ、空気イオン13が大気塵12と結合して大気塵12は帯電する。一例として胴半径1mm、先端半径20〜100μmの先端が鋭利な針状電極を放電電極9として用い、その10mm横にアース電極板10を設け、アース電極板10をアースに接続し、放電電極9に−6kVの電圧を印加することで負のコロナ放電を発生させることができる。
上記説明のように、イオン化手段7によって空気中に空気イオンが発生し、かつ空気中の大気塵は帯電する。そして空気イオンおよび帯電した大気塵を含む空気が下流側にあるフィルタ部8に送り込まれる。ここで、フィルタ部8の構成を図6に、フィルタ部8を構成する繊維集合体14の構成を図7に、図7記載の面αによる繊維集合体14の断面図を図8に示す。
支持部16に一様に固定化された無数の帯電繊維17と導電繊維18によって図7に示す繊維集合体14が形成される。フィルタ部8は図6に示すように繊維集合体14を並列に複数並べてフィルタ部フレーム15に納めた構造となっている。支持部16は導電性を有すると同時に導電繊維18と導通しており、支持部16をアースに接続することによって導電繊維18はアースにつながる。したがって導電繊維の電位は0Vになっている。
繊維集合体14は図8の断面図に示すようにコの字状の支持枠19と押さえ棒20によって無数の帯電繊維17と導電繊維18とを二つ折りにして固定している。作り方としては支持枠19の上に帯電繊維17と導電繊維18を直交するように並べ、その上に押さえ棒20を置いて両繊維が二つ折りになるように支持枠19の中にはめ込み、その後支持枠19を両側からかしめて押さえ棒20が抜けないようにする。こうして支持枠19および押さえ棒20で形成される支持部16に帯電繊維17および導電繊維18がしっかりと固定される。
ここで支持枠19、押さえ棒20ともに金属製で導電性を有するため、支持枠19および押さえ棒20によって接触固定された導電繊維18は支持部16との導通が得られている。したがって支持部16をアースに接続することで導電繊維18はアースに接続されている。更にしっかりした導通が得たい場合は支持枠19のコの字の中に導電塗料を流し込んでおく、または、かしめた後に支持枠19と押さえ棒20の隙間に導電塗料を流し込んで乾燥させるといった方法をとるとよい。
このフィルタ部8に空気イオン13および帯電した大気塵12を含む空気が送り込まれる。帯電繊維17は電荷を有する物体が付着することで帯電する性質を有する。そのため図7に示すように次から次へとやってくる空気イオン13が付着して空気イオン13の有する電荷が与えられる。帯電繊維17は絶縁性であるため、導電性を有する導電繊維18や支持部16と接触していても電荷はなくならない。また、たとえ電荷がなくなっても上流側から常時やってくる空気イオン13によって常に帯電した状態を保つ。
ここで、フィルタ部8を構成する帯電繊維17と導電繊維18が作る電場を図9に示す。帯電繊維17は常に帯電してその表面に電荷を有した状態である。そして図9に示すようにアースに接続されている導電繊維18には帯電繊維17と逆極性の電荷がアースから誘電されて現れるため、両者の間に矢印で示すような電場が作られる。帯電繊維17と導電繊維18の間には一部が接触しながら微小な隙間が設けられている。ちなみに帯電繊維17は絶縁性であるため導電繊維18と接触していても全ての電荷はなくならない。そして隙間が微小であるため両者が作る電場は強く、かつ、その強い電場が、帯電繊維17および導電繊維18に沿って通風方向に長く奥行きのある領域全てで作られている。帯電した大気塵は電場の与えるクーロン力によって繊維に付着捕集されるが、このように強くて長い電場を作ることによって集塵性能を大きく高めている。
ここで、帯電繊維17は一例として10〜200μmの繊維径を有するポリプロピレンやポリエステル、ナイロンの繊維などが使用可能で、導電繊維18は一例として10〜200μmの繊維径を有し、繊維径中に導電性を有するカーボンが練りこまれたナイロン繊維や、表面に硫化銅が染色固定されたポリエステル繊維などが使用可能である。表面に硫化銅を染色固定した導電繊維を用いる場合、銅による抗菌作用によって捕集した菌を死滅させることができるという別の作用も得られる。
(実施の形態2)
四角い筒状のフィルタ部フレーム15の下流側に通風性を有する綿状の導電体21を設け、一様に混在した帯電繊維17と導電繊維18とを綿状の導電体21と垂直に接触するようにフィルタ部フレーム15の中に入れたフィルタ部8を図10に示す。また、構造は図10に示すものと同じ構造で、帯電繊維17の代わりに波のようにうねった波付きの帯電繊維22をフィルタ部ケースの中に入れたフィルタ部8を図11に示す。綿状の導電体21はアースに接続されており、綿状の導電体21と接触した導電繊維18はアースに接続されている。
以下の説明は、上述の図10に示すフィルタ部8を特定して示す場合にはフィルタ部A23とし、図11に示すフィルタ部8を特定して示す場合にはフィルタ部B24とし、両者を総称して示す場合にはフィルタ部8として説明する。
フィルタ部フレーム15の中は繊維が密集しているため、導電繊維18は他の導電繊維18とも接触している。そのため全ての導電繊維を確実に綿状の導電体21と接触させなくても、他の導電繊維との接触によって全ての導電繊維18はアースに接続されている。結果としてフィルタ部フレーム15に入れるだけで導電繊維18をアースに接続することができ、帯電繊維17と導電繊維18との間に容易に電場を形成することができる構造となっている。
また、フィルタ部フレーム15の中に繊維を詰め込みすぎると空気が通る空間が極端に小さくなってしまい、フィルタ部8内部を空気は通りにくくなり、かつフィルタ部8内部を通過する空気の速度が過度に上昇してしまう。そうなると集塵効率の低下および圧力損失の上昇という性能の低下が起こってしまう。そこで波付きの帯電繊維22を用いることで繊維どうしの間に適度な空間が設けられ、フィルタ部8の内部を通過する空気の速度が下がる。その結果高い集塵効率と低い圧力損失を得ることができる。
ここで上記二つのフィルタ部8を実際に作り、上流側にイオン化手段7を設けた時の集塵効率および圧力損失を測定したので結果を以下に示す。フィルタ部A23は胴回りの内寸が80mm□、奥行きすなわち通風方向の寸法が100mmの正方形の筒状をしたフィルタ部フレーム15の下流側開口部にスチールウールで作成した通風性を有する綿状の導電体21を設け、もう一方、すなわち上流側の開口部から一様に混在した帯電繊維17と導電繊維18とを充填した構造となっている。帯電繊維17は直径0.13mm、長さ90mmのナイロン610製の直線状のフィラメントであり、また、導電繊維18はカーボンを含有した直径0.15mm、長さ90mmのナイロン66製の直線状のフィラメントである。綿状の導電体21はアースに接続されており、その結果導電繊維18はアースに接続されている。帯電繊維17と導電繊維18の充填比率は1:1であり、両繊維を合わせた総充填量は218gである。
もう一方のフィルタ部B24は直線状の帯電繊維17の代わりに波付きの帯電繊維22を用いており、それ以外はフィルタ部A23と同じ構造を有する。波付きの帯電繊維22は直径0.21mm、長さ90mm、波と波の頂点どうしの距離、すなわち振幅が1mmのナイロン610製の波形状を有するフィラメントである。波付きの帯電繊維22と導電繊維18の充填比率はフィルタ部8Aと同様に1:1であり、両繊維を合わせた総充填量は130gである。
試験の際にフィルタ部A23およびフィルタ部B24それぞれの上流側に設けたイオン化手段7は図4に示すような線状の放電電極9でコロナ放電を起こしてイオンを発生させるタイプのものを用いた。図4に示すアルファベット小文字が示す寸法はそれぞれa=20mm、b=100mm、c=12mm、図4とは異なるが段数=6(すなわち放電電極9の本数6本、アース電極板10の枚数7枚)である。線状の放電電極9はタングステン製で直径は0.15mmであり、アース電極板10は亜鉛鋼板製で厚みは1mmである。そして放電電極に5.6kVの電圧を印加することでアースに接続されたアース電極板10との間に放電電流50μAのコロナ放電を起こして正の空気イオンを発生している。
フィルタ部8の下流側に設けた送風機を用いてフィルタ部8の開口に対して風速1m/sとなるように通風させた時の集塵効率と圧力損失を測定した。集塵効率はイオン化手段7の上流側とフィルタ部8の下流側それぞれにおける粒子径0.3〜0.5μmの微小粒子の個数濃度をレーザーパーティクルカウンターで測定し、集塵効率=1−下流側個数濃度/上流側個数濃度の式を用いて算出した。圧力損失はイオン化手段7の上流側とフィルタ部8の下流側の間の差圧を差圧計で測定した。結果を図12に示す。
フィルタ部A23、フィルタ部B24ともにイオン化手段に電圧を印加して空気イオンを発生させることで大幅に集塵効率を向上させることができ、本発明の示す原理が高い効果をもたらすことを示した。特に波付きの帯電繊維22を用いたフィルタ部B24で非常に高い集塵効率が得られた。また、フィルタ部B24はフィルタ部A23に比べて集塵効率が高いと同時に圧力損失が低くなっている。この結果は、繊維どうしの空間を適度に設けて空気の通り道を確保することが高い集塵効率と低い圧力損失を得るための有効な手段であることを示している。
本発明にかかる電気集塵フィルタユニットは、簡単に作成でき、長期間において高い清浄度を有する清浄空気が目詰まりなく得られるため、空気清浄をしながら室外空気を室内に取り入れる換気装置や室内空気を循環的に取り込んできれいにする空気清浄装置の集塵デバイスとして有用である。
1 電気集塵フィルタユニット
2 部屋
3 自然給気口
4 換気扇
5 通風方向
6 送風機
7 イオン化手段
8 フィルタ部
9 放電電極
10 アース電極板
11 高圧電源
12 大気塵
13 空気イオン
14 繊維集合体
15 フィルタ部フレーム
16 支持部
17 帯電繊維
18 導電繊維
19 支持枠
20 押さえ棒
21 綿状の導電体
22 波付きの帯電繊維
23 フィルタ部A
24 フィルタ部B

Claims (1)

  1. 上流側に空気をイオン化するイオン化手段と、下流側にフィルタ部とを備え、フィルタ部は混在した無数の帯電繊維と導電繊維からなり、両繊維は通風方向に対して水平になるよう配置され、かつ導電繊維をアースに接続する電気集塵フィルタユニットにおいて、前記フィルタ部は、フィルタ部フレームの上流側もしくは下流側の少なくともどちらか一方に、アースに接続された、通気性を有する綿状の導電体を設け、前記綿状の導電体に対して垂直に接触するように、一様に混在した無数の前記帯電繊維と導電繊維とを前記フィルタ部フレームの中に入れてなした電気集塵フィルタユニット。
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