JP6262468B2 - シート処理装置及びこれを備えた画像形成システム - Google Patents
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Description
後処理ユニットBは図2にその斜視構成を、図3にその断面構成を示すように、装置ハウジング20と、このハウジングに配置されたシート搬入経路22と、その経路排紙口23の下流側に配置された処理トレイ24と、さらにその下流側に配置されたスタックトレイ25で構成されている。
装置ハウジング20は、装置フレーム20aと、外装ケーシング20bで構成され、装置フレームは、後述する各機構部(経路機構、トレイ機構、搬送機構など)を支持するフレーム構造で構成される。図示のものは互いに対向する左右一対の側枠フレーム(不図示)に綴じ機構、搬送機構、トレイ機構及び駆動機構が配置され、外装ケーシング20bで一体化されたモノコック構造で構成されている。外装ケーシング20bは左右側枠フレーム20c、20dと、両側枠フレームを連結するステーフレーム(後述の底枠フレーム20e)を樹脂などのモールド加工で一体化したモノコック構造で構成され、その一部(装置フロント側は)は外部から操作可能に露出している。
上述の装置ハウジング20には、図3に示すように搬入口21と排紙口23を有するシート搬入経路22(以下「排紙経路」という)が配置され、図示のものは水平方向からシートを受け取って略水平方向に搬送して排紙口23から搬出するように構成されている。この排紙経路22は、ガイド部材22aで形成され、シートを搬送するフィーダ機構が内蔵されている。このフィーダ機構は、経路長に応じて所定間隔の搬送ローラ対で構成され、図3に示すものは搬入口21の近傍に搬入ローラ対31が、排紙口23の近傍に排紙ローラ対32が配置されている。また排紙経路22にはシートの先端及び/又は後端を検出するシートセンサSe1が配置されている。
図3に従って説明すると、排紙経路22の排紙口23には、その下流側に段差dを形成して処理トレイ24が配置されている。この処理トレイ24は排紙口23から送られたシートを上方に積み重ねて束状に集積するため、シートの少なくとも一部を支持する紙載面24aを備えている。図示のものは後述するスタックトレイ25でシート先端側を支持し、シート後端側を処理トレイ24で支持する構造(ブリッジ支持構造)を採用している。これによってトレイ寸法を小型化している。
上述の排紙口23には段差dを形成して処理トレイ24が配置されている。この処理トレイ上にシートを正しい姿勢で円滑に搬送するシート搬入手段35が必要となる。図3に示すシート搬入手段35(摩擦回転体)は、昇降するパドル回転体36で構成され、排紙口23からシート後端がトレイ上に搬出した段階でパドル回転体36がシートを排紙反対方向(図3右方向)に移送して後述するシート端規制手段40に突き当て整合(位置決め)する。
上述の排紙口23に配置されたシート搬入機構35(パドル回転体)でシートを処理トレイ24の所定位置に搬送する場合に、カールしたシート、スキューしたシートなどの影響でシート先端を下流側の規制ストッパ40に案内する掻き込み搬送手段33が必要となる。
処理トレイ24には、搬入されたシートを所定の位置(処理位置)に位置決めするシート整合機構45が配置されている。図3に示すシート整合機構45は、排紙口23から送られたシートの排紙方向端面(先端面か後端面のいずれか)を位置規制する「シート端規制手段40」と排紙直交方向(シートサイド方向)を幅寄せ整合する「サイド整合手段45」で構成されている。以下この順に説明する。
図9に示すシート端規制手段40は、排紙方向後端縁を突き当て規制する後端規制部材41で構成されている。この後端規制部材41は、処理トレイ上の紙載面24aに沿って搬入されるシートの排紙方向後端縁を突き当て規制する規制面41aを備え、前述の掻き込み搬送手段33で送られるシートの後端縁を突き当てて停止させる。
処理トレイ24には上述の後端規制部材41に突き当たったシートを排紙直交方向(シート幅方向)に位置決めする整合手段45(以下「サイド整合部材」という)が設けられている。
(1)移動方向前方側の整合部材をオフセット予定位置から離れた位置に退避させた状態で移動方向後方側の整合部材を予め設定された量搬送直交方向に移動するか、
(2)左右の整合部材を、同一量ずつ搬送直交方向に移動するかいずれかの駆動制御を採用する。
図11に示すシート束搬出機構(シート束搬出手段60)について説明する。上述の処理トレイ24には第1、第2綴じ手段26,27で綴じ処理したシート束を下流側のスタックトレイ25に搬出するシート束搬出機構が配置されている。図5に従って説明した処理トレイ24には、シートセンタSxに第1のシート後端規制部材41Aが、その左右に距離を隔てて第2、第3のシート後端規制部材41B,41Cが配置されている。そしてこの規制部材41に係止したシート束を綴じ手段26(27)で綴じ処理した後に下流側のスタックトレイ26に搬出するように構成されている。
上述したように排紙経路22の搬入口21に送られたシートは処理トレイ上に部揃え集積され、シート端規制部材40とサイド整合部材46で予め設定された位置と姿勢で位置決め(整合)される。そこでこのシート束に綴じ処理を施し、下流側のスタックトレイ25に搬出する。この場合の綴じ処理方法について説明する。
図5に示すように、 マルチ綴じ処理は、処理トレイ24上にシート端規制部材41とサイド整合部材46で位置決めされたシート束(以下「整合シート束」という)の端縁(図示のものは後端縁)を綴じ処理する。図10には間隔を隔てて2箇所を綴じ処理する綴位置Ma1、Ma2が設定されている。後述するステープルユニット26はホームポジションから綴位置Ma1、次いで綴位置Ma2の順に移動してそれぞれ綴じ処理する。なおこのマルチ綴位置Maは、2箇所に限らず、3箇所、或いはそれ以上に綴じ処理する場合がある。図12(a)はマルチ綴じした状態を示している。
コーナ綴じ処理は、処理トレイ24に集積された整合シート束の右コーナを綴じ処理する右コーナ綴位置Cp1と、整合シート束の左コーナを綴じ処理する左コーナ綴位置Cp2との左右2箇所に綴位置が設定されている。この場合ステープル針を所定角度(約30度〜約60度)傾斜させて綴じ処理する。(後述するステープルユニット26はこの位置でユニット全体が所定角度傾斜するように装置フレームにマウントされている。)図12(b)(c)はコーナ綴じした状態を示している。
マニュアル綴位置Mpは、後述する外装ケーシング20b(装置ハウジングの一部)に形成された手差セット面29aに配置されている。この手差セット面29aは処理トレイの紙載面24aとほぼ同一平面を形成する高さ位置で、紙載面24aと側枠フレーム20cを介して隣接する位置に配置(並行配置)されている。図7に示す様に処理トレイの紙載面24aと手差セット面29aとは、いずれもシートを略水平姿勢で支持し、略同一高さ位置に配置されている。図12(d)は、マニュアル綴じした状態を示している。
針なし綴位置Ep(以下「エコ綴位置」という)は、図5に示すようにシートの側縁部(コーナ部)を綴じ処理するように配置されている。図示のエコ綴位置Epは、シート束の排紙方向側縁部1箇所を綴じ処理する位置に配置され、シートに対して所定角度傾斜した角度位置を綴じ処理する。そして、エコ綴位置Epは、処理トレイ24のシート搬入エリアArから装置リア側に離れたエコ綴じエリアRrに配置されている。
マルチ綴位置Ma1,Ma2は、処理トレイ24に排紙口23から搬入されるシートの搬出エリアAr内(内側)に配置されている。また、コーナ綴位置Cp1,Cp2は、シート搬入エリアArの外側で、シートの排紙基準Sx(センタ基準)から右、左いずれか一方に所定距離離れた基準位置(サイド整合基準)に配置されている。
ステープルユニット26(第1の綴じ処理手段)は、その構造について後述するがユニットフレーム26a(第1ユニットフレームという)に針カートリッジ39と、ステープルヘッド26bと、アンビル部材26cを装備している。このユニット26は、処理トレイ24のシート端面に沿って所定ストロークで往復動するように装置フレーム20aに支持されている。以下その支持構造について説明する。
ステープルユニット26はステープル針で綴じ処理する装置としてすでに広く知られている。その一例を図13(a)に従って説明する。ステープルユニット26はシート束綴じ処理装置B(後処理装置)とは別にユニット構成されている。ボックス形状のユニットフレーム26aと、このフレームに揺動可能に軸支持されたドライブカム26dと、このドライブカム26dを回動する駆動モータM8がフレームにマウントされている。
図13(b)に従ってプレスバインダユニット27の構成について説明する。プレスバインダ機構としては数枚のシートを綴じ部に切り欠き開口を形成してその一辺を折り合わせることによって結束する折曲げ結束機構(特開2011−256008号公報参照)と、互いに圧接離間自在の加圧面27b、27cに凹凸面を形成してシート束を圧着変形させて結束するプレスバインド機構が知られている。
図14に従ってスタックトレイの構成について説明する。スタックトレイ25は処理トレイ24の下流側に配置され、処理トレイに集積されたシート束を積載収納する。このスタックトレイ25の積載量に応じて順次繰り下がるようにトレイ昇降機構備えている。このトレイの積載面(最上シート高さ)は処理トレイの紙載面と略同一平面となる高さ位置に制御される。また積載されたシートは、その自重で排紙方向後端縁がトレイ整合面20f(立ち面)に突き当たった角度に傾斜している。
上記積載トレイ25には、集積された最上シートを押圧する紙押え機構53が設けられている。図14に示す紙押え機構は、最上シートを押圧する弾性押圧部材53aと、この弾性押圧部材を装置フレーム20aに回動可能に軸支する軸支部材53bと、この軸支部材を所定角度方向に回転する駆動モータM2(不図示)と、その伝動機構で構成されている。駆動モータM2は、シート束搬出機構の駆動モータを駆動源として駆動連結し、シート束をスタックトレイ25に搬入(搬出)する際には弾性押圧部材53aは、トレイ外方に退避し、シート束の後端が積載トレイの最上シートの上に収納された後に、待機位置から図示反時計方向に回転して最上シートの上に係合してこれを押圧する。
上記積載トレイ25には最上シートの紙面高さを検出するレベルセンサが配置され、このレベルセンサの検知信号によって前述の巻き上げモータを回転させてトレイ紙載面25aを繰り上げ上昇させる。このレベルセンサ機構は種々のものが知られているが、図示のものは装置フレームのトレイ整合面20fからトレイ上方に検出光を照射し、その反射光を検出してその高さ位置にシートが存在するか否かを検出する検出方法を採用している。
上記積載トレイ25には、レベルセンサと同様にトレイ上からシートが取り外されたのを検出するセンサが配置されている。その構造は詳述しないが、例えば前述の紙押さえ弾性押圧部材53と一体的に回転するセンサレバーを設け、このセンサレバーをセンサ素子で提出することによって積載面上にシートが存在するか否かを検知することができる。そして後述する制御手段75はシート束の搬出の前後でこのセンサレバーの高さ位置が異なった(変化した)ときには、例えば排紙動作を停止するかトレイを所定位置に上昇させる。なお、このような操作は異常操作であって、装置の稼働中に使用者が不用意に積載トレイからシートを取り出したときなどに生ずる不具合である。また、スタックトレイ25にはトレイが、異常下降しないように下限位置が配定してあり、この下限位置にはトレイを検出するリミットセンサSe3が配置さている。
画像形成ユニットAは、図1に示すように給紙部1と画像形成部2と排紙部3と信号処理部(不図示)で構成され装置ハウジング4に内蔵されている。給紙部1はシートを収納するカセット5で構成され図示のものは複数のカセット5a,5b,5cで構成され、異なるサイズのシートを収納可能に構成されている。各カセット5a〜5cにはシートを繰出す給紙ローラ6と、シートを1枚ずつ分離する分離手段(分離爪、分離ローラなど;不図示)が内蔵されている。
画像読取ユニットCはプラテン19aと、このプラテンに沿って往復動する読取キャリッジ19bで構成されている。プラテン19aは透明ガラスで形成され、静止画像を読取キャリッジ19bの移動で走査する静止画像読取面と、所定速度で走行する原稿画像を読み取る走行画像読取面で構成されている。
上述した画像形成システムの制御構成を図15のブロック図に従って説明する。画像形成システムは、画像形成ユニットAの制御部70(以下「本体制御部」という)と後処理ユニットB(シート束綴じ処理装置;以下同様)の制御部75(以下「綴じ処理制御部」という)を備えている。本体制御部70は印字制御部71と給紙制御部72と入力部73(コントロールパネル)を備えている。
及び画像形成するシートの紙厚さ情報などをデータ転送する。これと同時に本体制御部70は画像形成を終了する都度、ジョブ終了信号を綴じ処理制御部75に転送する。
23からのシートを、綴じ処理することなく処理トレイ24を介してスタックトレイ25に収容する。この場合にはシートを処理トレイ24に重ね合わせて集積し、本体制御部70からのジョグ終了信号で集積後のシート束をスタックトレイ25に搬出する。
外装ケーシング20bには装置フロント側に、オペレータが綴じ処理するシート束をセットする手差しセット部29が設けられている。この手差しセット部29の手差セット面29aには、セットされたシート束を検出するセンサ(不図示)が配置され、このセンサからの信号で後述する綴じ処理制御部75は、ステープルユニット26をマニュアル綴じ位置に位置移動する。そしてオペレータが作動スイッチ30を押下すると、綴じ処理を実行するように構成されている。
綴じ処理制御部75は、画像形成制御部70で設定された後処理モードに応じて後処理ユニットCを動作させる。図15に示す綴じ処理制御部75は制御CPU(以下単に制御手段という)で構成されている。制御CPU75には、ROM76とRAM77が連結され、ROM76に記憶された制御プログラムとRAM77に記憶された制御データで後述する排紙動作を実行する。このため、制御CPU75には前述したすべての駆動モータの駆動回路に連結され、各モータを起動、停止および正逆転制御する。
本発明は、処理トレイ24の紙載面24aと手差セット面29aとを、略同一平面でシートを支持すると共に、この紙載面とセット面それぞれに支持したシートの後端縁に沿ってステープルユニット26を位置移動可能に構成する。そしてステープルユニット26は、ストロークSLを形成する一対のプーリ44p間に掛け渡された走行ベルト44に固定され、一方(駆動側)のプーリに連結された走行モータM11の回転で、ストロークSL間の任意位置に移動可能に構成されている(図10参照)。
(2)の綴じ位置以外の手差しエリアArに設定すると、手差セット面29aにシート束がセットされ操作ボタン30が押された後にステープルユニット26が綴じ位置に移動して綴じ処理する。このため操作ボタン30を操作してもステープルユニット26が移動しない(移動音が発生しない)ときには装置故障を疑わせる警告となる。
(2)ホームポジションが手差しトレイ29の綴じ位置以外に設定されているときには、ホームポジションから手差しトレイの綴じ位置までの移動量を、予めROM76などに記憶しておく。
このほか、待機位置から綴じ位置までの移動量を判別する判別手段を、ステープルユニット26又は走行ベルト44などに綴じ位置を検出するセンサフラグとセンサ(ホームポジションセンサとは別に)を配置するようにしても良い。
20 装置ハウジング
20a 装置フレーム
20b 外装ケーシング
20c 右側枠フレーム
20d 左側枠フレーム
22 シート搬入経路(排紙経路)
22a ガイド部材
24 処理トレイ
25 スタックトレイ
26 ステープル綴じ手段(第1の綴じ手段)
27 無針綴じ手段(第2の綴じ手段)(プレスバインドユニット)
29 手差しトレイ
33 掻き込み搬送手段
36 パドル回転体
39 針カートリッジ
40 シート端規制手段(規制ストッパ)
41 後端規制部材
42 走行ガイドレール
43 スライドカム
45 整合手段(サイド整合部材)
46 サイド整合部材
46F 右サイド整合部材(装置フロント側)
46R 左サイド整合部材(装置リア側)
Claims (6)
- 所定方向にシートを搬送するための搬送経路を構成するためのガイド部材と、
前記搬送経路から搬送されたシートが集積される集積手段と、
前記集積手段に搬送されたシートを、前記所定方向とは逆方向に搬送する搬送手段と、
前記所定方向と直交する方向に関して前記ガイド部材の外側に配置され、前記ガイド部材が取り付けられるフレームと、
前記所定方向と前記直交する方向に関して前記フレームを挟んで前記ガイド部材の反対側に配置され、前記搬送手段を昇降させるための駆動機構と、
前記集積手段上のシートの一部を、前記所定方向と前記直交する方向に関して前記ガイド部材の前記外側に移動させる移動手段と、を有し、
前記集積手段の、シートが集積される面は、前記所定方向と前記直交する方向に関して前記駆動機構と一部が重なるように構成されている、ことを特徴とするシート処理装置。 - 前記移動手段は、前記集積手段に集積されたシートを整合するための一対の整合部で構成され、
前記一対の整合部のうちの一方は、前記所定方向と前記直交する方向に関して前記ガイド部材の前記外側に位置することが可能であることを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - 前記集積手段に搬送されたシートを部分けする際に、
前記移動手段は、前記集積手段に搬送されたシートの一部を、前記所定方向と前記直交する方向に関して前記ガイド部材の前記外側に移動させる、ことを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - 前記集積手段に集積されたシートに対して綴じ処理を実行する綴じ手段と、
前記所定方向と前記直交する方向に関して前記集積手段の外側に配置される、前記シート処理装置の外部からシート束がセットされる手差セット部を有し、
前記綴じ手段は前記手差セット部にセットされたシート束を綴じることが可能である、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシート処理装置。 - シート上に画像を形成する画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットから送られたシートを集積して綴じ処理する処理ユニットと、から構成され、
前記処理ユニットは請求項1から4のいずれか1項に記載のシート処理装置であることを特徴とする画像形成システム。 - 前記集積手段は、前記画像形成ユニットの装置ハウジングに配置された排紙エリアに内蔵されていることを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
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