JP6262172B2 - 脚部ブロック、擁壁および側溝 - Google Patents

脚部ブロック、擁壁および側溝 Download PDF

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本発明は、土留めの機能を備えた側溝を施工するのに適した組立用基礎ブロックおよび側溝に関するものである。
特許文献1には、地面に段差がある位置の側溝で、保管時の省スペース化、組立容易で施工効率化を図り、埋設したブロックを安定保持する技術が開示されている。特許文献1では、液路を形成する側板を天板で連結した本体ブロックに、接合板で脚部枠ブロックを連結して側溝用ブロックを構成する。本体ブロックは天板の肉厚内に貫通孔を穿設して、長いボルトを挿通密封して隣接する本体ブロックを連結する。脚部枠ブロックは、接合板を設けた連結片、支持片、仕切片等からなる枠状で、開口部を有する。支持片の連通溝、仕切片の連通孔は、吊下げ時のロープの係止、開口部からの水抜き孔として機能する。基礎コンクリート上に側溝用ブロックを載せ、開口部内、側板の外側を埋め戻して、側溝を構築する。
特開2003−41647号公報
特許文献1においては、本体ブロックと脚部枠ブロックとをボルトで連結する。この際、本体ブロックに設けられたねじ穴と接合板の穴とを位置合わせしてボルトを通すために時間を要する。たとえば、前後左右に本体ブロックと脚部枠ブロックとをバールで位置調整するため時間がかかる。
本発明の一態様は、壁体に取り付けるコンクリート製の脚部ブロックである。脚部ブロックは、壁体から突き出た棒状のアンカー部材を入れ、流動性のコンクリート(モルタル)で充填する溝部を有し、溝部は、アンカー部材の引抜方向に抵抗となる形状の部分と、下側からアンカー部材を入れる下側開口部と、上側から流動性のコンクリートを注入する上側開口部とを含む。この脚部ブロックを用いて土留めとしての機能を備えた擁壁を施工できる。擁壁は側溝としての機能を備えていてもよく、壁体は側溝を構成する側壁の一部であってもよい。
上記の脚部ブロックと、本体ブロックとを用いて擁壁を施工する方法は、本体ブロックの壁体の外面に取り付けられたアンカー部材が下側開口部から溝部に入るように、本体ブロックに対し脚部ブロックを配置することと、上側開口部から溝に流動性のコンクリート(モルタル)を注入して溝部にアンカー部材を埋設することとを有する。擁壁は側溝であってもよい。この方法においては、本体ブロックの壁体にアンカー部材を取りつけ、そのアンカー部材が溝部に下側開口を介して下から入るように本体ブロックに対して脚部ブロックを位置決めできる。すなわち、アンカー部材が溝部に入るように脚部ブロックを上から設置できる。したがって、本体ブロックに対し脚部ブロックを精度よく位置決めする必要はなく、短時間に擁壁または側溝を施工できる。
溝部は、アンカー部材の引抜方向に抵抗となる形状の部分を含むので、アンカー部材を溝部に流動性のコンクリート(モルタル)で埋設すると壁体と脚部ブロックとで強固な擁壁が形成される。このため、脚部ブロックには溝部を形成すればよい。したがって、接合板のような金物は不要となり、脚部ブロックを製造する型枠に金物をセットする必要がない。このため、脚部ブロックの製造コストを低減でき、製造時間も短縮できる。
溝部の抵抗となる形状の部分の1つは逆テーパの部分である。逆テーパの部分は、壁体が転倒する際にアンカー部材が引き抜かれる方向に抵抗になっていればよい。抵抗となる形状の部分の一例は、下側に対して上側が狭い部分である。抵抗となる形状の部分の他の一例は、壁体の側が反対側に対して狭い部分である。溝部の抵抗となる部分の他の形状の1つは括れた部分(ネック部分)である。これらの形状の溝部は、型枠または型枠に着脱する補助型枠を用いて形成できる。
溝部は、脚部ブロックの一部を切り欠くものであってもよく、溝部の壁体の側の上部を覆う部分を有するものであってもよい。脚部ブロックに一体となっている覆う部分が、溝部に埋設されるアンカー部材の転倒側に配置されるので、土留めとしての機能をさらに強化できる。
脚部ブロックは、平板部と、平板部から立ち上がったリブ部であって、壁体から平板部の先端に向かって延びたリブ部とを有していてもよい。溝部はリブ部に形成でき、溝部の上下方向のサイズを確保できアンカー部材との位置合わせが容易となる。さらに、アンカー部材とリブ部とにより転倒モーメントに抵抗でき、土留めとしての機能をさらに強化できる。
本発明の他の態様の1つは、上記の脚部ブロックと、コンクリート製の本体ブロックとを有し、本体ブロックの壁体の外面にアンカー部材を挿入するインサートが埋設されている擁壁用ブロックセット(擁壁用ブロック組み立てセット、擁壁用ブロック組み立て体)である。本発明の他の態様の1つは、上記の脚部ブロックと、コンクリート製の本体ブロックとを有し、本体ブロックの壁体の外面に取り付けられたアンカー部材が脚部ブロックの溝部に流動性のコンクリートにより埋設されている擁壁である。
本発明の他の態様の1つは、上記の脚部ブロックと、側溝を形成するコンクリート製の本体ブロックとを有し、壁体は側溝を構成する側壁の一部であり、本体ブロックの壁体の外面にアンカー部材を挿入するインサートが埋設されている側溝用ブロックセットである。本発明の他の態様の1つは、上記の脚部ブロックと、側溝を形成するコンクリート製の本体ブロックとを有し、壁体は側溝を構成する側壁の一部であり、本体ブロックの側壁の外面に取り付けられたアンカー部材が脚部ブロックの溝部に流動性のコンクリートにより埋設されている側溝である。
L型擁壁としての機能を備えた土留め用側溝を示す斜視図。 脚部ブロックを示す斜視図。 脚部ブロックの6面図であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は正面図、(d)は背面図、(e)は左側面図、(f)はF−F断面図。 土留め用側溝を施工する様子を示す図面であり、側溝用の本体ブロックを設置する様子を示す図。 脚部ブロックを設置する様子を示す図。 本体ブロックと脚部ブロックとが組み立てられた状態を示す図。 土留め用側溝が施工された状態を示す図。 土留め用側溝が埋設された状態を示す図。 異なる脚部ブロックの溝部を拡大して示す斜視図。
図1に、土留めとしての機能を備えた擁壁1を示す。この擁壁1は、土留めとしての機能を備えた側溝2であり、L型擁壁3としての機能を果たす部分を含む。側溝2は、コンクリート製の本体ブロック10と、本体ブロック10に取り付けられたコンクリート製の脚部ブロック30とを含む。本体ブロック10は、門型側溝または自由勾配側溝と称されるタイプであり、雨水などの排水を流す空間11を形成する両側の側壁12と、両側の側壁12を連結する上壁(天壁)13とを含む。上壁13は長方形であり長手方向の中央に開口14を含み、施行時やメンテナンス時に流水用の空間11に上側からアクセスできるようになっている。通常、開口14は不図示の蓋(コンクリート製またはグレーチング製など)により塞がれている。本体ブロック10は長さが1〜2m程度であり、複数の本体ブロック10を長手方向に接続することにより側溝2を施工する。
図1に示した側溝2は、L型擁壁3としての機能を備えており、そのため、一方の側壁12が土留め用の壁体となり、側壁(壁体)12の外面(表面、側面)の下端に水平方向に延びた脚部ブロック(底板)30が取り付けられている。本体ブロック10および脚部ブロック30は、側溝2を施工するために掘削され、砕石などにより補強された部分91に、基礎コンクリート92を打設してさらに補強した上に設置される。その後、壁体となる側壁12と脚部ブロック30とが埋め戻され、側溝2は排水路と、土留めとしての機能を発揮する。
図2に、脚部ブロック30を抜き出して示している。脚部ブロック30は、全体が長方形のような長細い形状であり、L型擁壁の脚部として機能する平板部31と、平板部31を本体ブロック10の側壁12に取り付ける側(後ろ側)が側壁12に沿って立ち上がった立ち上がり部(取り付け部、後端部)32と、平板部31の表面(上面)31bから上側に立ち上がり、立ち上がり部32から平板部31の反対側(先端)31aに延びたリブ部33とを含む。この脚部ブロック30においては、2本のリブ部33が長手方向に断続して設けられており、先端31aに向かって直線的に延びた前方の部分33aと、前方の部分33aと立ち上がり部32とを接続するように三角形状に広がった後方の部分33bとを含む。後方の部分33bは、方形や台形などであってもよい。リブ部33は、後方の部分33bと前方の部分33aとが同じ形状、たとえば、方形、三角形、台形などであってもよい。
図3に、脚部ブロック30を様々な方向から見た様子を示している。図3(a)は上側から見た平面図であり、図3(b)は底面図であり、図3(c)は先端側から見た正面図であり、図3(d)は背面図であり、図3(e)は左側面図であり、図3(f)はリブ部33の断面図である。右側面図は左側面図と対称に表れる。
脚部ブロック30の各リブ部33には、後方の立ち上がり部32から前方31aに向かって延びた溝部50が形成されている。溝部50は、立ち上がり部32に後方に開いた後部開口53と、平板部31の下側(裏面)31cに開いた下側開口部(下側開口、下部開口)51と、平板部31の上側(表面)31bに開いた上側開口部(上側開口、上部開口)52とを含む。下側開口51は、図3(b)に示すように、立ち上がり部32の後部開口53から連続した開口であり、溝部50は後方および下方に向かって開いた切り欠き部である。一方、溝部50の上側は後方の立ち上がり部32はコンクリートにより塞がれた部分(ブリッジ)55となっており、その先端側が上側開口52となり、リブ部33の後方の部分33bに表れている。
溝部50の先端の側56は、平面視が円形で、下側(平板部31の裏面31c)に対して上側(平板部31の表面31b)が狭く、溝部50の内部に収納されるアンカーが転倒の際に抜ける方向(上方)に対し、逆テーパの部分(上下逆テーパ部)56となっており、上下逆テーパ部56が上側開口52に繋がっている。溝部50の後側57は、平面視が台形状で、後ろ側から先端側、すなわち、接続する側壁(壁体)12の側から平板部31の先端31aに向かって狭まり、円錐台状の上下逆テーパ部56に接続されている。
したがって、溝部50を下側開口51から見た形状は、先端の側56が円形で、後側57が先端側に細くなった方形であり、全体として後方前円となり、先端の側56と後側57との境界部分が狭く括れた部分58となっている。この括れた部分58は、溝部50の内部に収納されるアンカーが転倒の際に引き抜かれる方向(後方)に対し抵抗となる形状である。このため、溝部50はアンカーの引抜方向に対して抵抗となる形状として上下逆テーパ部56および括れた部分58を備えている。
溝部50は、後方の部分57を含めて全体が上下逆テーパとしてもよく、脚部ブロック30を、型枠を用いて成形(製造)する際に、溝部50のテーパ(上下逆テーパ)が抜き方向(脱型する方向)と一致すれば型枠を用いて形成できる。溝部50のテーパが型枠の抜き方向と一致しなければ、補助型枠を用いて、溝部50を成形できる。
図4ないし図8に、土留め機能を備えた側溝2を施工する様子を示している。図4に示すように、砕石などにより補強された地盤92に基礎コンクリート91を打設し、その上に、側溝となる空間11を備えた本体ブロック10を、クレーン81などを用いて設置する。本体ブロック10の側壁12の下端にはアンカー部材(アンカー)20を取り付けるためのインサート25があらかじめ埋設されている。アンカー20はエキスパンションタイプであってもよく、このタイプであればインサート25が埋設されていない側壁12に取り付けることも可能である。インサート25は土留めとなる一方の側壁12にあらかじめ埋設されていてもよく、両方の側壁12に埋設されていてもよい。本例のアンカー20は、引抜に対して抗力を発生させやすいようにねじ部22と、先端が広がったヘッド21とを含む。アンカー20は、引抜に対して十分な抵抗力を発揮できるものであればよく、L字型に加工された鉄筋であってもよく、全ねじタイプであってもよい。
図5に、脚部ブロック30を設置する様子を示している。本体ブロック10の土留めを必要とする側、本例においては、右側の基礎コンクリート91の上に、脚部ブロック30を、クレーン81などを用いて設置する。この際、本体ブロック10の側壁(壁体)12の外面12aに取り付けられたアンカー20が溝部50の下側開口51から溝部50に入るように、本体ブロック10に対し脚部ブロック30を配置する。溝部50は、アンカー20に対して幅が広く、先端部56は下側が広くなるテーパ状(逆テーパ状)に形成されている。このため、アンカー20が溝部50に入るように脚部ブロック30を配置することは容易である。また、アンカー20は溝部50の上側開口52から見える長さに設定されており、上側開口52からアンカー20の位置を確認しながら脚部ブロック30を設置することができる。たとえば、アンカー20の径は16mmであり、溝部50の下側の幅は40mm程度であってもよい。
図6に、本体ブロック10に対する所定の位置に脚部ブロック30が配置された状態を示している。本体ブロック10により側溝2が形成され、さらに、本体ブロック10の一方の側壁12を壁体とし、脚部ブロック30との組み合わせでL型擁壁3が構成される。したがって、土留め機能を備えた側溝2を組み立てできる。
本体ブロック10の内部には適当なタイミングでインバートコンクリート19が打設され、水路11の底部が形成される。図4ないし6に示すように、この側溝2およびL型擁壁3を施工する際は、本体ブロック10と、本体ブロック10とは別体で、アンカー20を介して接続される脚部ブロック30との組み合わせ(側溝用ブロックセット、側溝用ブロック組み立てセット、擁壁用ブロックセット、擁壁用ブロック組み立てセット)5が使用される。
本体ブロック10と、脚部ブロック30とを別々にクレーン81などで吊りあげて設置できる。本体ブロック10の一方の側壁12に脚部ブロック30が取り付けられたL型の状態であると重心が脚部ブロック30の方向にシフトするので、吊り上げで移動することが難しくなる。また、地面に平行に降ろしたり、位置決めすることも難しくなる。これに対し、脚部ブロック30を除いた本体ブロック10は対称な形状なので吊り上げ下げが容易であり、側溝を施工する労力を低減でき、短時間で精度の高い側溝を施工できる。
また、脚部ブロック30はアンカー20が溝部50に入るように設置するだけでよく、ボルトを通す孔を合わせたりする必要はない。本体ブロック10に対する脚部ブロック30の位置精度は、アンカー20が溝部50に収まる程度で擁壁としての機能を発揮できる。
図7に示すように、溝部50の上側開口52から流動性のコンクリート(モルタル)9を注入する。モルタル9により溝部50にアンカー20が埋設され、本体ブロック10と脚部ブロック30とが機械的に結合される。これによりL型擁壁3として機能を備えた土留め側溝2が施工される。
図8に示すように、側溝2のL型擁壁3の方向に土盛り93をしたり、土を戻し入れることにより側溝2を土留めとして利用した地盤(区画)を施工できる。土盛り93による土圧は、図8において、L型擁壁3の反時計方向の転倒モーメントとして作用する。したがって、アンカー20には、上側および左側(脚部ブロック30の後ろ側)に引き抜く力が働く。脚部ブロック30の溝部50は、上側が狭い逆テーパ(上下逆テーパ部)56と、括れた部分(ネック)58とを備えており、モルタル9が溝部50に注入されてアンカー20が溝部50に埋設されていることにより、モルタル9が破壊されるなどの状況が発生しないかぎりアンカー20は溝部50から引き抜かれない。さらに、本例の脚部ブロック30は、溝部50の上側を覆うブリッジ部55を備えている。したがって、さらにアンカー20の上側への移動にはさらに強固に対抗できる。このため、土圧に対して十分な強度を備えたL型擁壁3および土留め側溝2を施工できる。
図9に、異なる脚部ブロック30の例を示している。この脚部ブロック30は溝部50の上側全体が上側開口52となっており、上側開口52を介してアンカー20を視認しやすい。したがって本体ブロック10に対して脚部ブロック30の位置合わせがさらに容易となる。溝部50の上側を覆うブリッジ部55が設けられていないが、溝部50が全体として上下逆テーパ部56となっており、さらに、溝部50の全体が左右逆テーパ部59となっている。すなわち、溝部50は、側壁12に繋がる後方が先方に対して狭い逆テーパの部分(左右逆テーパ部)59となっており、アンカー20の引抜方向(後方)に対して逆テーパとなるのでこの溝部50に打設されたモルタル9は引き抜かれない。したがって、この溝部50にアンカー20を設置してモルタル9で埋設することにより、アンカー20の引抜に対する耐力は十分に確保でき、強度の高いL型擁壁3および土留め側溝2を施工できる。
以上に説明したように、この側溝2においては、本体ブロック10の側壁12のインサート25にアンカー20となるボルトを取り付け、アンカー20を土留めとなる脚部ブロック30の溝部50の切欠き部分に差し込むことで側溝2を組み立てできる。さらに、溝部50にコンクリート(モルタル)9を打設することにより、本体ブロック10と脚部ブロック30とを一体化できる。
特許文献1に示したような従来品はボルトで本体ブロックと脚部ブロックとを連結する必要があり、その際に、インサート穴と脚部ブロックのフランジ金物とを合わせることが難しい。たとえば、直径16mmのボルトに対して、フランジ金物の穴は直径18mmと小さく、上下1mmの単位の精度で位置合わせする必要がある。このため、たとえば、脚部ブロックを前後左右上下にバールで調整するために施工時聞がかかるという問題があった。
また、脚部ブロック側にはボルトで本体ブロックと固定するためにボルトを通して止めるためのフランジ金物を埋設しておく必要があった。このフランジ金物はコンクリート製品としては高価な部品であり、さらに、脚部ブロックを成形する型枠にフランジ金物をセッ卜するために手間がかかるという問題もあった。
上記に開示した溝部50を備えた脚部ブロック30は、これらの問題を解決できるものである。すなわち、フランジ金物をなくし、現場で位置合わせを簡単にして、側溝およびL型擁壁の施工を早くすることができる。
脚部ブロック30においては、アンカー20をモルタル9で埋設する溝部50を設け、モルタル9を充填する溝部50の構造をアンカー20の引抜方向に抵抗となる形状とすることで、フランジ金物を使わなくてもアンカー20となるボルトが抜けることがないようにできる。引抜方向に抵抗となる形状の一例は、上下逆テーパ、左右逆テーパ、括れた形などである。側溝2が土圧により水平方向に押される力には括れた形状58や、左右のテーパ(左右逆テーパ部)59が有効に作用する。側溝2が土圧により転倒しようとする力に対しては上下の逆テーパ(上下逆テーパ部)56が有効に作用する。さらに、溝部50の上側開口部分52の一部に梁(ブリッジ部)55を設けることで、さらに転倒に対する抵抗が得られる。
また、溝部50を、脚部ブロック30を補強するリブ部33に設けることにより脚部ブロック30と本体ブロック10との結合強度を向上できる。同時に、溝部50の高さおよび幅をリブ部33のサイズの中で設定することができ、より開口面積の大きな溝部50を脚部ブロック30に設けることができる。
溝部50の下側開口51の幅が40mm程度あれば、アンカー20に対して脚部ブロック30が左右上下に多少ずれていても本体ブロック10にセットすることができる。このため、従来品では、側溝用の本体ブロックを敷設した後に、脚部ブロックを横に置いて位置合わせした後に、さらに、ボルトで連結するという工程が必要であった。これに対し、上記の脚部ブロック30を用いて側溝2を施工する方法においては、先に敷設された側溝用の本体ブロック10のインサート25にボルト20を取り付け、その後、底板となる脚部ブロック30を上から降ろすだけでよい。溝部50にアンカー20が入れば、本体ブロック10に対し脚部ブロック30が上下左右に多少ずれていてもよく、簡単に脚部ブロック30をセットできる。したがって、土留め側溝2およびL型擁壁3の施工が簡単になり、施工期間も短縮できる。
なお、上記では、土留め側溝2を用いて本発明を説明しているが、上記においても説明したように、土留めとしての機能を発揮する本体ブロック10は壁体単体であってもよい。また、側溝2は門型の可変側溝を例に説明しているが、U字型の側溝であってもよく、カルバート型の側溝であってもよい。
1 擁壁、 2 側溝、 3 L型擁壁
10 本体ブロック、 12 側壁(壁体)、 20 アンカー(ボルト)
30 脚部ブロック
50 溝部

Claims (12)

  1. 壁体に取り付けるコンクリート製の脚部ブロックであって、
    前記壁体から突き出た棒状のアンカー部材を入れ、流動性のコンクリートで充填する溝部を有し、
    前記溝部は、前記アンカー部材の引抜方向に抵抗となる形状の部分と、
    下側から前記アンカー部材を入れる下側開口部と、
    上側から前記流動性のコンクリートを注入する上側開口部とを含
    前記抵抗となる形状の部分は、下側に対して上側が狭い第1の部分、前記壁体の側が反対側に対して狭い第2の部分および括れた第3の部分の少なくともいずれかを含む、脚部ブロック。
  2. 請求項1において、
    前記抵抗となる形状の部分は、前記第1の部分を含む、脚部ブロック。
  3. 請求項1または2において、
    前記抵抗となる形状の部分は、前記第2の部分を含む、脚部ブロック。
  4. 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記抵抗となる形状の部分は、前記第3の部分を含む、脚部ブロック。
  5. 請求項1ないしのいずれかにおいて、
    前記溝部の前記壁体の側の上部を覆う部分を有する、脚部ブロック。
  6. 請求項1ないしのいずれかにおいて、
    平板部と、
    前記平板部から立ち上がったリブ部であって、前記壁体から前記平板部の先端に向かって延びたリブ部とを有し、
    前記溝部は、前記リブ部に形成されている、脚部ブロック。
  7. 請求項1ないしのいずれかに記載の脚部ブロックと、
    コンクリート製の本体ブロックとを有し、
    前記本体ブロックの壁体の外面に前記アンカー部材を挿入するインサートが埋設されている擁壁用ブロックセット。
  8. 請求項1ないしのいずれかに記載の脚部ブロックと、
    コンクリート製の本体ブロックとを有し、
    前記本体ブロックの壁体の外面に取り付けられた前記アンカー部材が前記脚部ブロックの前記溝部に流動性のコンクリートにより埋設されている擁壁。
  9. 請求項1ないしのいずれかに記載の脚部ブロックと、
    側溝を形成するコンクリート製の本体ブロックとを有し、
    前記壁体は側溝を構成する側壁の一部であり、
    前記本体ブロックの壁体の外面に前記アンカー部材を挿入するインサートが埋設されている側溝用ブロックセット。
  10. 請求項1ないしのいずれかに記載の脚部ブロックと、
    側溝を形成するコンクリート製の本体ブロックとを有し、
    前記壁体は側溝を構成する側壁の一部であり、
    前記本体ブロックの側壁の外面に取り付けられた前記アンカー部材が前記脚部ブロックの前記溝部に流動性のコンクリートにより埋設されている側溝。
  11. 請求項1ないしのいずれかに記載の脚部ブロックと、
    コンクリート製の本体ブロックとを用いて擁壁を施工する方法であって、
    前記本体ブロックの壁体の外面に取り付けられた前記アンカー部材が前記下側開口部から前記溝部に入るように、前記本体ブロックに対し前記脚部ブロックを配置することと、
    前記上側開口部から前記溝部に流動性のコンクリートを注入して前記溝部に前記アンカー部材を埋設することとを有する方法。
  12. 請求項1ないしのいずれかに記載の脚部ブロックと、
    側溝を形成するコンクリート製の本体ブロックとを用いて側溝を施工する方法であって、
    前記壁体は側溝を構成する側壁の一部であり、
    前記本体ブロックの壁体の外面に取り付けられた前記アンカー部材が前記下側開口部から前記溝部に入るように、前記本体ブロックに対し前記脚部ブロックを配置することと、
    前記上側開口部から前記溝部に流動性のコンクリートを注入して前記溝部に前記アンカー部材を埋設することとを有する方法。
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