JP6262132B2 - 炭化ウラン化合物を化学的に安定化させる方法、およびその方法を実施するための装置 - Google Patents

炭化ウラン化合物を化学的に安定化させる方法、およびその方法を実施するための装置 Download PDF

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Description

本発明の分野は、一般式UCの炭化ウランを主成分とする化合物を処理するための方法の分野であり、これらの化合物は、炭化ウランを使用するあらゆる装置における標的として使用することができ、その場合、特に通常の保管条件(周囲温度および圧力)下でのそれらの化学的安定性に基づいて、それらの使用後に、それらを安定化させる必要があり、特に研究用加速器(これらの標的は、使用後には廃棄物と見なされる)では、原子力安全機関によって課せられた受容性基準に適合させる必要がある。
これは、特にSPIRAL 2(Systeme de Production d’Ions Radio−Actifs en Ligne de 2eme Generation[第2世代インライン放射性イオン生成システム])施設を有する、カン(Caen)にあるGANIL(Grand Accelerateur National d’Ions Lourds[フランス国立重イオン大型加速器])において、研究用加速器でUC標的が重イオン源として使用されるためである。
研究用加速器を運転する状況で使用される標的材料UCは、黒鉛とUO粉末との超化学量論混合物から出発する炭素熱還元によって従来合成され、次に圧縮されてセンチメートルサイズのペレットが形成される。その構造組成は主として:標的材料の大部分(90重量%の量)を構成する二炭化ウランUC相と、黒鉛形態で存在しCと記載される遊離炭素の別の相との2つの相で構成される。体積基準での分布に関しては、後者は、従来70%の量で存在し、最終的には最終UC材料中の0%から75%を超えるまでの範囲の値を占めうる。非常に微量のUCが初期材料中に存在することもでき(通常1%未満)、それらは炭素熱還元段階中に局所的に合成される。
放射線照射後に安定化される実際の材料としては、Co、Cs、B、Br、Kr、Zr、Rhなどの核分裂/放射化生成物を挙げることができることに留意されたい。
一般に、安定化方法は、以下の制約に対応可能となるべきである:
− UC材料から、UO型の安定化生成物(U、UO、UOなど)の形態への変換は、原子力安全機関およびANDRA(放射性廃棄物を管理するためのフランス国立機関)によって想定される放出/保管領域の要求基準に適合する必要がある;
− 特定の酸化熱処理によるUC材料の安定化方法の使用は、高い発熱性のある酸化反応が制御可能となり、反応中に制御されないあらゆる暴走現象を排除可能である必要がある;
− 不安定な動作を防止するための、UC材料の酸化処理のプロセス中の材料の化学反応性(熱暴走の制限、酸化反応の選択性、発火温度の制御)のパラメーターおよび有界範囲による制御。たとえば図1は、反応性の突然で制御されない回復を示しており、特に390℃におけるウラン金属サンプルの酸化中の擬周期的(pseudoperiodical)過熱を特徴とする熱暴走の一例を示している(Yves Adda,Etude cinetique de l’oxydation de la nitruration et de l’hydruration de l’uranium[ウランの酸化、窒化物形成、および水素化物形成の速度論的研究]、French Atomic Energy Commission Report No.757,(1958);
− UC相を完全に単独で安定化させながら、UC材料中に存在する過剰の遊離炭素との酸化の抑制を可能にするプロセスの最適運転範囲を使用することによって、核技術の環境では通常費用がかかり限定的となる、気体放出物および廃液の生成の最小化の実現性。その最終的な目的は、液体流出物を生成しない単純な処理方法によって、核環境(遮蔽セル)中で方法が使用されることである;
− 後者が酸化形態で安定化された後に生成物に反応性がないことが確認され、最終材料は、空気との反応性、ならびに周囲温度および圧力条件下での反応性に関して安定である必要があること;
− 半工業的使用条件に適合した安定化方法の使用:短い処理時間、特に投入のばらつき(材料の重量、密度、多孔度、相)に関する方法の堅牢性、および方法全体にわたる監視指標の制御。
現在、既に使用されたUC標的は、好適な放出および/または処理方法を期待して保管されるが;これは、たとえば、GenevaのISOLDE(Isotope Separator On Line Detector(同位体分離装置オンライン検出装置))施設における場合である。
化学再処理方法は、特に、溶解経路による電気化学的酸化方法を示している国際公開第2004/012206号パンフレットに既に記載されている。提案されている処理は、標的のUC材料とは全く適合しておらず、その理由は、この方法を使用すると多量の液体流出物(化学溶解によって生じる)が生成し、本発明に望まれる目的に対応していないからである。
UC/UC型のウラン含有炭化物の酸化に関する科学刊行物も存在し、それらは主として、種々の濃度において使用される酸化剤:二酸化炭素、液体の水または気体の水、ならびに分子酸素の性質により3つの大きな種類に分類可能である。
アクチニド炭化物のCOによる酸化反応に関して、Peakall,K.A.and Antill J.E.,Oxydation of Uranium Monocarbide,J.Less−Common Metals,4(1961),426−435の著者らは、酸化ガスとしての二酸化炭素の雰囲気下でUCに対して行われる酸化の研究を記録している。得られた結果は、炭化物のCOに対する反応性は比較的遅く、工業的方法(特に処理時間の基準に関して)を得る目的に適合しないと言及している。さらに、Murbach et al.,E.W.and G.E.Brand,1965,“Pyrochemical reprocessing of uranium carbide”,Summary Report,Atomics International,page 38では、UCの形態学的性質の関数として、非常に変化しやすい反応性が観察されており、それによって酸化サイクルが完了せず不完全な結果となり、そのため目標とする用途では許容されない。全体的に見ると、COの存在下での炭化物の酸化における反応速度の顕著な低下に関するこれらの観察は、UC標的から形成される材料の再処理に関して前述のように課せられ言及される条件には適合しておらず、より速い変換に関して限定される。
アクチニド炭化物の液体形態および気体形態の水による酸化反応に関して、以下に示す論文:Bradley,M.,“Hydrolysis of Uranium Carbides between 25 and 100°C”,II Uranium Dicarbide,Uranium Metal Monocarbide Mixtures and Uranium Monocarbide−Dicarbide Mixtures,Inorganic Chemistry,3(1964),189−195、Herrmann,B.and Herrmann,F.J.,Cinetique d’oxydation du mono carbure d’uranium par l’oxygene sec ou humide[乾燥酸素または湿潤酸素による一炭化ウランの酸化の速度論],French Atomic Energy Commission Report,19(1968)などのいくつかの研究では、炭化物が水および水蒸気と反応することが示されている。これらの結果は、水蒸気が酸化機構の重要な媒体であり、空気または弱い酸化性の湿潤雰囲気にあらかじめ曝露することで、それらの反応性が顕著に増加することを示している。液体の水による炭化物の酸化のための処理は、特にこれによって後に生成される流出物の処理に関連する大きな制約の観点から、UC標的から形成される材料に想定される方法には全体的には適していないことに留意すべきである。水蒸気の存在は、酸化物相への変換速度が速いことによって、特に超化学量論的に、炭化物の反応性を増加させる効果を有するが、非等温雰囲気下、および水蒸気単独の存在下でのみの、これらの論文に示される酸化の研究は、本発明の安定化方法の主題である炭化ウランを主成分とする材料に適した方法の定義に2つの大きな欠点を示すが、その理由は:
− 水蒸気単独の存在下、および類似の酸化条件下での分子酸素の存在下で炭化物から酸化物相への変換が遅いこと;
− Litz,M.,Uranium Carbides:“Their Preparation,Structure and Hydrolysis”,PhD Thesis,Ohio State University,NP−1453(1945)に記載されるように新しい気体生成物が形成されること:CH(UCの場合)、C(UCの場合)、特に分子水素H(これはUCまたはUCのどちらの場合でも)の生成が起こり、場合により多量に生成され、場合により爆発性となるため、これによってプロセスの安全性が非常に損なわれる。この結果から、前述の制約および投入量のばらつき(多量の過剰の炭素の結果として、特定の対策が取られなければ加水分解/ガス化によってHがさらに増加するため、主としてUCに対して水蒸気の存在下で得られる結果は、UC材料に関して指定される要求に直接は置き換えられない。
最後に、OによるUCおよびUCの酸化反応に関して、種々の含有量の分子酸素の雰囲気下でのウランを含む炭化物の酸化に対する多くの研究が公開されている。にもかかわらず、指摘すべきは、Nawada H.P.et al.,Thermogravimetric study of the oxidation behaviour of uranium dicarbide,Journal of Thermal Analysis,35(1989),1145−1155を除けば、これらの研究は化学量論組成のUC材料に関し、したがって本発明により目標とされる多相UC材料とは生成および挙動が実質的に異なり、多相UC材料は2つの主要な相(炭化ウラン相および黒鉛形態の遊離炭素相)で構成されることである。化学量論量のUCに関して利用可能な唯一のデータは、遊離炭素がない場合の結果として酸化に対する異なる種類の挙動も示しており、これ自体も、パラメーター範囲および使用される操作条件の関数として安定化処理中に変化する。
一般に、酸化熱処理を使用する場合:
− 変動する温度(非等温条件)において行われる炭化物の酸化処理;
− 一定温度(等温条件)で行われる炭化物の酸化処理
の2つの主要な経路に分けることができる。
非等温酸化条件は、安定で、安全で、再現可能な酸化条件を保証できないため、本発明による安定化方法の適用には適合しない。これは、処理中に使用される温度が徐々に増加し、したがって熱の形態のエネルギーの系への導入によって、制御されない暴走の危険性が生じ、炭化物の酸化に関して不安定な条件が生じるためであり、それによって:
− 局所温度および酸化反応速度の急激な増加(図1に示される)が発生し;
− 反応の制御されない暴走、およびUC材料の場合による自発的な自己発火(特に粉末形態の場合)が発生し、これは−1450kJ/mol程度の酸化反応エンタルピーを基準とした強い発熱ピークを伴う。
これらの現象を防止するため、ならびにあらかじめ決定された可燃性投入材料およびあらかじめ決定された活性化温度(プロセスの制御を示すためにさらに適切な操作の安全性を原則とする)から出発する酸化剤の供給を調節してプロセスを進行させるため、等温雰囲気下の酸化処理を想定する必要がある。
さらに、構造的および形態的な差は、ウランを含む炭化物の酸化に対する挙動に大きな影響を与え、たとえば:
− 材料の初期の性質:UCは、酸化に対してUCとは異なる挙動を示し(重量増加の違い)、過剰の炭素に富むUCに対してもこのことが言える;
− 形態:粉末は、あらかじめ決定された体積およびあらかじめ決定された密度を有する1つ以上のペレットとは実質的に異なる発火温度を有する(たとえば、粉末床の高さ、処理される重量などの影響を受ける)。
周知の酸化技術としては、特に等温条件下で粉末形態での炭素熱還元によって得られるUCに対して行われたいくつかの酸化の研究が挙げられ、特に論文のOhmichi,T.(1968),“The Oxidation of UC and UN Powder in Air”,Journal of Nuclear Science and Technology,5,600−602に記載されている。結果の詳細な分析から、限定された材料の初期量(30mg未満のUC重量)、比較的高い(最高1400℃)酸化温度の使用範囲、それらと異なる初期炭化物の組成および幾何学的形状との組み合わせのいくつかの制約のためにUC型の標的材料にデータを移行させることができないことを示しており、UCは、酸化においてUCと同じ重量増加が得られず、UCの形状(粒度150μmの粉末)は、本発明の目標とする安定化すべきUC標的(それらの大部分は多孔質でセンチメートルサイズのペレットと同等である)を代表するものではない。
Herrmann,“Cinetique d’oxydation du mono carbure d’uranium par l’oxygene sec ou humide[乾燥酸素または湿潤酸素による一炭化ウランの酸化の速度論]”,French Atomic Energy Commission Report,19(1968)などのバルクUCに対する他の研究では、炭化物相中の炭素の初期含有量の差の結果として、UC標的材料を用いて得られる重量とは実質的に異なる重量の変動のプロファイルも示されている(類似の条件で酸化されたUCおよびUCの間で同一の酸化Uが形成される場合、重量増加が60%を超えて大きくなる)。
S.K.Mukerjee,G.A.R.Rao,J.V.Dehadraya,V.N.Vaidya,V.Venugopal and D.D.Sood(1994),“The Oxidation of Uranium Monocarbide Microspheres”,Journal of Nuclear Materials,1,97−106、およびE.W.Murbach and G.E.Brand,1965,“Pyrochemical Reprocessing of Uranium Carbide”,Summary Report,page 38,Atomics Internationalでも、酸化の反応速度に対するUCの初期重量(Mukerjeeの場合で30〜200mg、Murbachの場合で最大10kg)の影響を分析している。示されている結果は、これらの研究は等温条件下で行っておらず(Mukerjee)、UCサンプルは最初にアーク溶解によって合成されており(Murbach)、その結果、本発明の炭化ウランを主成分とする材料とは全く異なるかさ密度に関する構造特性を示すので、本発明の炭化ウランを主成分とする材料に置き換えることができないことが分かる。
UCの酸化に関して利用可能ないくつかの情報、したがってUC標的の構造組成に対して目標とする方法に最も代表的な情報は、Nawada et al.,Thermogravimetric Study of the Oxidation Behaviour of Uranium Dicarbide,Journal of Thermal Analysis,35(1989),1145−1155によって行われた酸化の研究に関するものである。UCに対する酸化処理は、非等温条件下で行われ、続いて4から100時間を超えるまでの範囲の長い酸化定常状態が行われた。したがって、酸化サイクルの完了まで、総時間で118時間にわたった。得られた結果は、UCを酸化させてUを得るための反応の理解を容易にするために4段階に分割することができる:
− 第1段階は、UCの段階的で非常に遅い酸化によって、中間酸化物α−UOを得ることを特徴とし、25〜260℃の変動で19%を超える程度の重量増加である;
− 第2の段階は、初期UC相に由来する炭素の酸化を特徴とし、260〜410℃の範囲の温度で約2倍の重量減となる;
− 第3の段階は、α−UO相を酸化して酸化されたU相を得ることに対応しており、この場合も410〜560℃の範囲の温度で重量減が生じる;
− 第4の最終段階は、560〜690℃の間の酸化温度で、出発物質中に存在すると見なされる残留遊離炭素の酸化によって定義され、重量減の記録も伴う。
この研究では、UCの酸化を理解するためのデータが提供されているが、提供されている情報は、以下のいくつかの理由で、UCからUへの変換方法の使用には適合しない:
− 不適当な熱プログラミング条件(複数の非等温酸化条件の組み合わせの後、長い酸化定常状態)のため、プロセスの安全性を本質的に保証するための、反応性がばらつく可能性を制御する酸化熱処理の適用が果たされない;
− 過度の酸化時間:この研究におけるUCの酸化の全時間は、118時間を超えると見積もられ、そのため、炭化物相をUに迅速に変換する方法の使用が必要な半工業的処理には適合しない;
− たとえば初期UC重量(言及されず)などの投入データがない、またはUC投入材料の物理的性質(密度、多孔度、ペレットの形状に関して)が示されておらず、提供される酸化処理に関する汎用性が保証されない。この研究で提供されているデータは、材料が前述のUC材料とはさらに異なることを示している(初期材料中の遊離炭素の化学量論の顕著な差があり、酸化に対する挙動が実質的に変化する);
− 種々の酸化段階中のUCの化学反応性に関する相対結果(それぞれの中間酸化反応のエンタルピー)が示されておらず、投入パラメーター(重量、O濃度)の関数としての、測定された生成量(生成した重量、生成したCOガス)の変動も示されていない。
これらの提示されていない情報は、この研究が、特にUC2の酸化の機構の理解には妥当であるが、O分圧、制御された流量、および好適な重量の導入を管理することによる、熱暴走の管理および酸化反応の制御に関する、安定化方法の安定化の要求に適合しないため、プロセスを規定できないことを示している。さらに、反応の終了を保証できる基準は、本発明に関連する目的/制約に適合しない高温における全体的な処理以外には、明らかにされていない。
参考文献一覧に存在するすべてのデータから考えると、前述の所望の機能に対応する迅速で、安全で、堅牢な酸化方法によってUCからUOに変換するための処理が保証される、超化学量論の炭素組成を有する炭化ウラン標的からなる材料に適合可能な酸化熱処理は存在しないと思われる。
これが、本発明が、安全で、管理可能で、堅牢で、迅速な方法で、式UC+yC(式中、実際のxは1以上となることができ、実際のyは0を超える)の複合材料の安定化の複雑な問題を解決する解決法を提供する理由である。
本発明の解決方法によって、気体または液体の流出物の生成を制限する必要性に関連する制約が考慮され(遮蔽セル内部の核環境中での作業)ながら、UCのUO型(主としてU)の廃棄物への変換に関して安全機関によって課せられる要求基準/放出に適合する工業的方法が利用可能となり、これは、反応のあらゆる時点で制御される安定化処理によって実現される。
特に、本発明の主題は、安定化チャンバー中に入れられた、式:
UC+yC(実際のx、yに関してx≧1およびy>0である)
に対応する炭化ウラン化合物の化学的安定化方法であって:
− 前記チャンバーの内部温度を、炭化ウランを主成分とする前記化合物の「酸化」のために約380℃〜550℃の間の温度まで温度上昇させる段階であって、前記チャンバーには中性ガスが供給される段階と;
− 前記酸化温度において等温酸化処理を行う段階であって、前記チャンバーがO分圧下に置かれる段階と;
− 消費された分子酸素、および/または放出された二酸化炭素、あるいは放出された二酸化炭素および一酸化炭素の量の監視を、分子酸素の注入設定値、二酸化炭素の前記量の最小域値、あるいは二酸化炭素および一酸化炭素の閾値の値に少なくとも到達するまで行うことを含む、前記化合物の安定化の完了を制御する段階とを含むことを特徴とする方法である。
本発明の別の形態によると、安定化の完了を制御する段階は、チャンバー中の炭素およびウランを主成分とする固体化合物の重量変化、進行中の炭化ウランの酸化と相関する重量の増加を監視することをさらに含む。
本発明の別の形態によると、安定化の完了を制御する段階は、前記チャンバーの内部温度を前記酸化温度と炭素の酸化温度(排除される温度)との間の温度に上昇させ、CO放出の存在を監視することによって行われる。
本発明の別の形態によると、本発明の方法は、前記チャンバー酸化段階の前および/または間に前記チャンバー中に水蒸気分圧を導入することを含む。好都合には、前記チャンバー中の酸化終了を監視するためのマーカーとしてのHの検出を含むことができる。
本発明の別の形態によると、安定化の完了を制御する段階は、酸化温度において前記チャンバー中にある量の水蒸気を導入(処理の終了と仮定される時点、すなわち下方向でCOの閾値と交差する時点で)し、チャンバー中のHの含有量を監視することによって行われ、それが閾値未満であれば、UCの酸化の反応終了を確認可能となる。
本発明の別の形態によると、安定化の完了を制御する段階は、前記化合物の酸化の反応終了を促進するために、前記チャンバー中に存在する反応ガスに過剰圧力をかける作業を含む。
本発明の別の形態によると、安定化の完了を制御する段階は、前記チャンバー中に存在する反応ガスに過剰圧力をかける作業と不十分な圧力をかける(underpressurizing)作業とのサイクルをさらに含む。
本発明の別の形態によると、本発明の方法は、UC+yC化合物のサンプルの熱重量分析によって最適な酸化温度を決定する予備段階を含む。
本発明の別の形態によると、前記炭化ウランのコンディショニングの関数として変動する最適な酸化温度は約380℃〜550℃の間である。
本発明による方法においては、前記化合物は、粉末型、あるいは多孔質または緻密ペレット型の形態を示すことができる。
本発明の別の主題は、酸化炉を含むチャンバーを含む炭化ウラン化合物の化学的安定化のための装置であって:
− 外部供給回路を使用して中性アルゴンまたは窒素雰囲気、あるいはOおよび/またはHO中の部分的に酸化性のその他の雰囲気を形成可能なガスを供給するためのモジュールであって、ガス流が前記酸化炉に送られるモジュールを含み;
− 酸化炉に供給する電気供給モジュールであって、酸化炉に設定流を送ることにおよって、温度を課すことが可能となるモジュールを含み;
− 前記チャンバーは、排出されたガス流を調節および自動制御のためのモジュールに送り;
− 調節および自動制御のための前記モジュールは、温度および熱出力を測定するための第1のモジュールと、酸化炉中に存在するガスの種々の量を分析するための第2のモジュールとを含み、前記ガスを供給するための手段および前記電気供給手段に設定流を送ることを特徴とする、装置である。
本発明の別の形態によると、ガスを供給するためのモジュールは、水蒸気を発生させ水蒸気圧の調節器に連結された回路、アルゴンまたは窒素供給装置、分子酸素圧力の調節器に連結されたアルゴンおよび/または分子酸素供給装置を含む。
調節および自動制御のためのモジュールは、このように温度および熱出力の測定を可能にするモジュールと、O、CO、CO、HO、およびHなどの種々のガスの濃度を分析するためのモジュールとを含むことで、リアルタイムで酸化炉の温度および熱出力を監視することによって、酸化性分圧、安定化温度などのプロセスを稼働させるためのパラメーターの連続的なフィードバック調整を行うことが可能となる。
本発明の別の形態によると、前記チャンバーには、炭素およびウランを主成分とする固体化合物を計量する手段がさらに取り付けられる。
限定を意味するものではなく添付の図面によって提供される以下の説明を読めば、本発明がより十分に理解され、さらに別の利点が明らかとなるであろう。
390℃におけるウラン金属のサンプルの酸化中の制御されない擬周期的過熱を特徴とする熱暴走の一例を示している。 本発明の方法を実施するために使用される種々の手段を示すブロック図を示している。 本発明の方法による運転の種々の段階を示している。 種々の等温酸化温度における時間の関数としてのUC化合物の重量変化を示している。 それぞれ2つの酸化温度(Toxidation=400℃、続いて700℃)におけるプロセスの使用中に検出されたCO放出、および局所過熱事象の変動を示している。 3つの異なる濃度の分子酸素における、UCの等温条件下での酸化中のパーセントとしての重量変化および放出された熱流を示している。 種々の酸化温度における等温条件下で酸化性雰囲気下でのUCの酸化中に得られる重量変化のグラフを示している。 中程度の温度Toxidation=400℃におけるUC材料の安定化方法に対する形状の影響を示す熱重量曲線を示している。
一般に、本発明の方法は以下のものを含む:
− 材料を、中性雰囲気で、後の酸化条件よりも低い温度にすること;
− 最適な温度範囲内[380℃;550℃](特に、投入材料の性質、量、形態、ならびにxおよびyの値の組成によって変動する)で、O分圧(5%〜25%のO)(好ましくは10%O)下における等温酸化処理によってUC+yC相の制御された安定化の作業。この段階中、処理条件は、生成物が反応性となり、この反応性が酸素の供給のみによって制御されるようにするために、特に選択される。酸化処理プロセスの十分な進行の確認は、リアルタイムで、消費された分子酸素O、および放出された二酸化炭素CO/一酸化炭素COを監視することによって行われる;
− 複合材料の安定化の完了を確認する作業。この最終段階は、特に、酸化温度の顕著であるが制御された上昇、または第1の酸化段階中に場合により酸化していない最終UCフラグメントの酸化を促進する目的での水蒸気分圧の逐次挿入、またはプロセス中の反応ガスの圧力の変動(正の変動(最大1barに制限される)または負の変動(最低1mbarに制限される))などの同時使用によって、あるいは2つまたは3つの代替形態の組み合わせによって行うことができる。
このような条件の変化から反応ガス(CO、CO、H)の含有量に関する反応性を検出することで、前の段階中にまだ安定化されていない可能性がある廃棄物部分の高い反応性を心配することなく、安定化反応の完了を明らかにすることができる。これらのガスの反応性がない場合は、処理の停止が指示される。
以下の詳細な説明は、特に本発明において目標とされる用途において含まれうる処理される材料UC+yCの化学的性質、量、および体積の関連から、すなわち通常数キログラムを超える処理されるべき多量の廃棄物の観点から、本発明の方法によって、最適なガス流量および最適なO濃度で適切な処理温度を課すことによって、周囲温度および圧力において空気に対して安定な酸化形態の材料の完全な安定化が可能なことを明らかにすることが目的である。
実際、前記複合材料の構造的特殊性(たとえば特にUCと、黒鉛形態の遊離炭素との二相化合物、構造的不均一性、高多孔度)によって、目的に関して、実際には物理的制約に関してさえも矛盾が生じ、そのため、以下の説明で明記される本発明の方法の種々の最適化が特に好都合となる。
これらの問題は、特に以下の矛盾に基づくものである:
− UC+yC廃棄物の安定化を保証する必要性があるが、UC+yC材料中に最初に存在する、または種々の酸化反応から得られる反応中間体の形態で存在するすべての炭素(yC)が変換されるわけではない。これは、これらの炭素を含む形態の完全な変化によって、非常に有害な多量のガス(主としてCO、CO)が放出され、そのためガスの再処理(多量の排出)と、半工業規模でプロセスを行う時間とに関して不利となるからである。さらに、UC+yC材料のすべての構成要素(UC、UC、および炭素)の完全な安定化を選択すると、より高い酸化温度での運転を伴い、それによって流出ガスの出口において放射性元素の放出が大幅に促進される;
− UC+yC材料の構成要素(UC、UC炭化物相)の一部に特に適合した安定化によって、酸化による安定化の反応が高い発熱性となる(反応性の制御が困難となる)ためより問題となり、これは対象となる目的と矛盾する;
− 酸化剤が反応部位に到達することでコンディショニングされ、形成される副生成物(UO)に依存し、それによって処理中にある程度破壊されうる反応制限障壁を形成しうるため、発熱現象以上に反応性の制御がさらに困難となる。
したがって本発明の方法は、以下のことのために最適な運転範囲を使用することによって前述の物理的制約の制御を可能にする必要がある:
− UC相を完全にかつ単独で酸化し、初期材料(yC)中に存在し、場合により標的容器であって、使用することができ、これも黒鉛で構成されてよく、重量で1kgを超えると従来概算されている標的容器中にも存在する過剰の黒鉛は完全には灰化しないこと;
− UCを酸化してUOを得る酸化の速い反応速度を可能とする、研究されたある範囲の酸化温度によって、UC材料の安定化/変化のための処理時間を制限すること;
− その体積はUC+yC材料およびUC標的の黒鉛容器によって導入され長時間行われる処理プロセスが関与する、過剰の炭素/黒鉛の酸化によって生成されるCOの強い放出を抑制することによって、UCを酸化してU/UOを得ることのみによるCOの生成のみに限定すること;
− 好適で中程度の酸化温度を使用することによって、処理されるUC標的中に可能な限り閉じ込めることによって、可能性のある核分裂または放射化生成物の揮発および伝播を限定すること;
−化学反応性を制御することができ、プロセスで酸化された後に、確実に材料の良好な安定化を行うことができるプロセスを行うためのシステムを提供すること;
− 特に、炭化ウランを主成分とする投入材料の形状のばらつき(ペレット、粉末、球状ビーズ)および性質に関して、UC材料の酸化の不安定な形態を防止すること。
UC+yC化合物の安定化方法を行うことができる装置の例:
図2は、酸化炉中、O分圧下で化合物の等温酸化処理を行うことができる装置の一例の概略図を示しており:
− 第1のモジュールBは、ガスを供給するために使用され、外部供給回路を用いてアルゴンまたは窒素の中性雰囲気、またはOおよび/またはHOの部分的に酸化性の雰囲気を形成することができる。これらの雰囲気は、圧力計および流量計によって連続的に調整され、次に、UC+yCでできた複合材料を安定化させるために酸化炉に注入される。特に、このモジュールBは、特に、水蒸気圧調節器B14に連結された水蒸気B11を発生する回路、アルゴン/窒素供給装置B12、分子酸素圧力調節器B15に連結されたアルゴン/分子酸素供給装置B13を含むことができ、2つの調節器はミキサーB16にOおよび/またはHOを、ガス流出流量調節器B18に接続された注入圧力調節器B17の方向に供給し、流れF1−3によって、化合物の安定化が行われる酸化炉を含む安定化処理のための第3のモジュールBに対応するチャンバーに供給され;
− 電気を供給するための第2のモジュールBは、設定流F2−3を介してブロックBに供給するために設けられ、電気を供給するためのモジュールB21と、投入される複合材料のばらつきに適した安定化熱サイクルをプログラムするためのモジュールB22とを含み;
− 第3のモジュールBは、制御された雰囲気を有する酸化炉を含み;このモジュールによって、投入材料の性質および形態のばらつきに関して最適化されたボート上に投入材料を分散させて投入し、場合により後に包装し保管する前に事後分析(特に最終残留物の計量、および特性決定を行うために残留物からのサンプルの採取)を行うために、安定化された廃棄物を放出することができ;
− 第4のモジュールBは、調節および自動制御の機能を提供するために設けられ;温度および熱出力の測定を可能にするモジュールB41と、O、CO、CO、HO、またはHなどの種々のガスの濃度を分析するためのモジュールB42とを含む。この第4のモジュールによって、リアルタイムで酸化炉の温度および熱出力、ガス(O、N、Ar、HO)の消費、ならびに気体反応物(CO、CO、H、CH、C)の生成を監視することによって、プロセスを行うためのパラメーター、特に、酸化剤の分圧、安定化温度の連続フィードバック調整が可能となる。場合により、異なる酸化反応を確認し、反対の相を区別し、安定化される投入材料の変換度を監視するために、酸化中のUCの重量変化も記録される。
一方、チャンバーから出るガス流F3−Sは、ポンプP1およびフィルターfiによって排出される前に濾過され、前記ガスのサンプルF3−4が抜き取られることで分析される。
一例における本発明の方法における実施の種々の段階の詳細な説明:
1)「酸化」温度まで温度を上昇させる段階は、好都合には約380℃〜550℃の間であってよく、不活性雰囲気下のチャンバー中で行うことができる。
等温条件下で酸化条件に到達するためには、プロセスに使用される酸化温度まで、UC+yC材料が不活性ガス下で段階的に加熱される。この酸化温度の選択は、特に、炉の種類およびその性能、投入材料の性質および形態、投入用ボートの形状、ならびにこのボートの内側での酸化される材料の配置によって決定される。処理温度を最もよく調整するために、少量での予備試験が必要となる場合がある(本明細書の説明において後に説明する)。この第1の段階の時間は、通常約60分程度となりうる。
2)不活性雰囲気下での安定化期間(平均時間60分)の後、O分圧で構成されるガスが酸化炉に導入される。一般に、380〜550℃を変動する温度Toxidationにおけるプロセスの使用後、初期の化学組成がUC+黒鉛状炭素Cであり「ペレット」型の形状を有するUC材料は酸化されて、化学組成U+黒鉛状炭素Cを有する「均一な多量の粉末」を形成する。プロセスの処理後のUC材料の体積の膨張は50%程度である。UC材料の酸化は、酸化炉の出口のガス分析装置を用いてリアルタイムで監視される。O濃度が課せされる流入値に到達し、UC標的の酸化中に放出されるCO濃度が、通常は100ppm程度となりうる閾値未満となると、酸化処理が停止される。
3)UC+yCの酸化は、重量変化の分析によって(測定装置によってそれが可能な場合)、およびプロセスの排出ガスをリアルタイムで測定することによって、特に、消費される分子酸素O、UCが酸化されて酸化物形態のUOとなることで生成するCO2、場合により、反応中に逐次プログラムされた水蒸気の添加中に放出された一酸化炭素COおよび分子水素Hを監視することによって、好都合に監視することができる。これは、酸素の制御された酸化によって、より穏やかな安定化で、好都合に水蒸気も使用できるためである。
4)以下の場合に、UC材料の安定化が完了したと見なされる:
− 処理される材料の初期重量が、主としてUであるUOの形成に適合した安定化した重量増加Δm(重量変化Δmは通常6%〜10%の間となりうる)に到達するとき;
− 出口のO濃度が、プロセスの課せられる入口の値(好ましくは10体積%の濃度)に到達するとき;
− 生成したガスCO、CO、Hが、閾値(通常100ppm未満)の値に到達するとき;
− 酸化したUC材料が、温度差ΔT、濃度差(たとえばΔ[O])、湿潤雰囲気の差(Δ[HO])、または圧力差ΔPによる応力の後にもはや反応しない(熱反応性がない)とき。
応力は以下のようなものでありうることに留意されたい:
− 急速であるが制御された酸化処理温度の上昇ΔT、たとえばToxidation+ΔT<Tmax、Toxidationは、酸化処理の運転温度であり(Toxidationは300〜550℃の間)、Tmax過剰の遊離炭素の酸化の前に許容される最高温度であり(Tmaxは560℃付近)、この応力中にOの消費およびCOの放出がなければ、プロセスが停止される;
− 炉内の圧力の変化。圧力の変化によって、酸化される本体の中心へのガスの浸透が促進され、反応速度が増加する。このためには、酸化炉に接続されたポンプおよび電磁弁システムによって減圧(1mbar付近のPmin)−圧縮(1bar付近のPmax)サイクルを行うことができる;
− 特に高い比重を有するUC材料の好ましい酸化、水を含む酸化性雰囲気下でのUCビーズの好ましい酸化)を促進するための、処理の前、最中、または後のいずれかでの残留含有量の水蒸気の添加。Hが過度に充填された雰囲気(最大許容安全値は体積濃度で5%H)を排除するために、水蒸気の添加は最大5体積%に制限され、Hガスは、水蒸気によるUCの酸化中に発生する。サイクル終了時のHOの導入は、それによってUCの特定の酸化の新しいガストレーサーとしてHを使用できる限りは好都合であり、UC材料の反応性が回復する場合には完全に安全であり、その理由は、その後に生成する量は、UC材料は酸化形態の大部分が既に安定化され、温度が制限されるため(Toxidation<Tmaxであり、[HO]濃度が制限されているため、ガス化反応は不可能である)、はるかに少なくなるからである;
− 前述のものと異なる応力を同時に組み合わせてを行うこともできる。
図3は、これらの段階のすべてを示しており、段階Ph、Ph、およびPhとして図で示されている。曲線C3aは、時間の関数としての温度変化と関連し、曲線C3b放出されるCO量に関連し、曲線C3cは、固体化合物の重量変化に関連し、曲線C3dは、O量に関連し、曲線C3eは、水蒸気中に存在するH量に関連する。
通常、課せられる酸化剤分圧は10%となりうる。
本発明の方法の十分な進行のこれらの基準を実現するために、本出願人は、好都合には、事前に300〜550℃の間の最適安定化温度を画定できることを示している。これらの温度は、UC相からUOを得る酸化のみを促進しながら、初期UC材料中に存在する過剰の黒鉛には悪影響を及ぼさないように注意深く選択され、その目的は材料およびその容器の黒鉛の酸化をできるだけ少なくすることである。
酸化温度の最適化のこの段階を、特に組成UC+2Cを有する材料の場合について説明する。このUC材料は多相で不均一であるため、等温条件下でのその酸化は、本出願人による深さ方向分析の主題となる。安定化処理を行った後の材料が所望の応答が、多くのパラメーター、特に最適範囲の酸化温度に依存することを示すために、10%のO分圧での熱重量分析および示差熱分析によって得られる等温ネットワークの一例を図4に具体例として示している。各曲線は、Toxidationで示される種々の酸化温度における時間の関数としてのUC材料の重量変動の変化を示している。検出される重量増加は、初期の化学式UC+yC(Cは、初期UC材料中に存在する過剰の黒鉛表す)で表されるUC材料が酸化されて、UO+yCおよび/またはUO型の固体化合物を形成することを反映している。重量減が測定される場合、反応性固体が酸化して気体が得られることを反映しており、これは本発明の場合、炭素を含む形態からCO/COへの酸化に対応している。
したがって、温度Toxidationが300℃付近の場合、UC材料からUO相(たとえば、この場合はUが得られる)が得られる酸化の反応速度は、段階的にかなり遅くなることが分かる。
酸化プロセス中の主反応が:
UC+2C+4/3O→1/3U+2CUCx+2C
であることに留意すると、重量の理論増加Δmtheoretical=15%となる。したがって、得られる重量増加を理論重量増加と比較すべきである。
この温度において、COの気体の放出は起こらず、そのことは熱重量分析装置の出口に連結したガス分析装置を使用して確認された。
温度Toxidationが400℃付近の場合、重量増加がより速く、十分明確な定常状態が得られ、これは酸化したUC材料はもはや変化しないが、材料が依然として酸化性雰囲気下にあることを示している。したがって、この最適酸化温度によって、UC材料から酸化物相(特にU)への迅速で安定な変換が可能となり、その変換は、この例では以下の反応によって定義される:
UC+2C+10/3O→1/3U+2C+2CO Δmtheoretical=7.2%
温度Toxidationが500℃の場合、UCの酸化中の重量変化のグラフから、重量増加の後に、一時的に重量が減少し、その後安定化した定常状態のΔmに向かうことが分かる。重量増加は、UC相からUへの酸化に対応しており、重量減は、少量存在するUCから得られる残留炭素の酸化を反映しており、これはCOのわずかな放出を伴う。酸化定常状態が終了すると、残存する化学相はUおよびCであり、そのため全体の酸化反応は以下のように表すことができる:
UC+2C+(10/3+α)O→1/3U+(2−α)C+(2+α)CO Δmtheoretical=<7%
600℃以上の温度の場合、重量変動のグラフは、共に重量増加の後に段階的な重量減を示しており、その大きさは使用される酸化温度に比例している。したがって、Δmのグラフは、オーバーシュートとも呼ばれる最大値を通過し、その大きさおよび位置は、同一の材料の場合、使用される酸化温度によって変動する。この時点から、COの強い放出がこの重量に伴い、UCからU形態への酸化に加えて、すべての過剰の黒鉛の酸化を示している。したがって、UC材料を構成する2つの相(UCおよびC)の酸化速度は、使用される酸化温度Toxidationに大きく依存する。
したがって、このUC材料の酸化反応速度、および等温条件下で選択された温度の影響を求めることで、本発明の方法を使用する場合400℃±100℃付近の最適温度範囲を特定することができる。これらの温度によって、UC相の完全な酸化を確実にすることができ、これは、以下のすべてと同時に実現される:
− 標的中に含まれる残留炭素が完全には酸化することなく(UC(CUCx)または最初に存在する(C)のいずれかの酸化によって得られる);
− 処理レベルでは完全に容認されない処理時間を必要とせず(図4に示される熱重量曲線は、温度Toxidation=400℃におけるUC材料の最終安定化(すなわち、酸化中にもはや変化しない重量変動)が700℃の酸化温度の場合の4倍の速さであることを示しており、同時に残留炭素の酸化は防止される);
− 暴走を防止し、ガスの処理においてさらに有害となりうる酸化が不要な他の元素の酸化も防止するために、安定化させる投入材料の過度の加熱は起こらない。
例として、図5は、CO放出(C5a 400℃およびC5a 700℃)と、プロセスの使用中に局所的に検出される局所的な過剰温度に対応する過熱事象(C5b 400℃およびC5b 700℃)との変化を示している。得られたデータは、特に700℃の温度で反応性の回復現象を特に示しており(図5中のゾーンAおよびゾーンBで示される)、これらは発生する反応の発熱を示している。さらに、この700℃の酸化温度において、280分間の酸化処理の後にCOの放出が依然として存在し、これは安定化方法が依然として不完全であることを示している。他方、400℃付近のより中間の温度の場合、わずか200分の酸化処理の後でCOの放出が閾値(100ppm)未満となり、これは実質的にすべてのUC材料がUOに変換されていることを意味する。同様に、これらの「穏やかな」温度における熱反応性の回復現象は、はるかに弱く、実際には存在しない場合さえある。
プロセス中に生じる反応sは、概略的には以下の通りである(反応(1)が主となる):
UC+yC+(x+4/)3O→1/3U+yC+xCO(x=1〜2、y=1〜n)(1)
UC+yC+4/3O→1/3U+xCUCx+yC(x=1〜2、y=1〜n)(2)
UC+yC+(x+z/2)O→1UO+yC+xCO(x=1〜2、y=1〜n、z=2〜3)(3)
対照的に、UC材料にとって望ましくない反応は、UC相の酸化と同時に、炭素の酸化、特に、初期UC材料中に多量(70体積%)に黒鉛形態で存在するCで表される遊離炭素の酸化を伴う反応である。例として,望ましくないいくつかの反応を以下に示し、これらの場合、酸化反応の生成物中にCおよび/またはCUCx炭素の存在はもはや示されない。
UC+yC+(4/3+x+y)O→1/3U+(x+y)CO(x=1〜2、y=1〜n)(4)
UC+yC+(z/2+x+y)O→1UO+(x+y)CO(x=1〜2、y=1〜n、z=2〜3)(5)
酸化剤分圧および放出される熱の最適化:
本出願人は、時間の関数として酸化剤分圧および放出される熱を最適化できることも実証した。このため、UCの酸化に対する挙動に関して、O分圧の影響を調べた。具体例の1つを図6に示しており、400℃のプロセスの使用温度で、3つの異なる[O]部分濃度([O]=6.7%、10%、および21%)における等温条件下でのUCの酸化中の、%としての重量変化(実線)および放出される熱流(点線)を示している。
得られた結果では、O分圧は、プロセスの使用範囲に影響を与えないことを示しており:どのO分圧が使用されても、重量増加の変動は同じであり、平均最終値Δm=+8%付近で一定となっている。この結果は、UC相のみが酸化してU型の酸化物形態になるということである。一方、過剰の黒鉛Cは酸化した材料中に残存し、それによって、プロセスのガスの後処理管理に有害な二酸化炭素COの発生が制限される。
分圧は、単に、UCの酸化の反応速度においてある役割を果たし、したがってプロセスの処理時間に影響し:高濃度([O]=21%)では、このO分圧によって、わずか40分のプロセスの使用後にUCのUC相を安定化させることができ、低濃度([O]=10%)では、UCの安定化は、70分後に閾値Δm=+8%に到達する。
分圧は、UCからUへの酸化の反応中の発熱に特徴的な量の熱量に関して測定される値でもある役割を果たし;6.7%から21%までO部分濃度を変化させてUCの安定化プロセスを行うと、放出される熱の最大量が2倍の大きさになる。この量の一時的な熱放出は、局所的な過剰温度の増加によって、全体の酸化温度が値Tmax(過剰の炭素の酸化が始まる温度として定義される)よりも高くなりうる場合にプロセスに悪影響を与えうるが、反応性の変化が生じうる変換速度と熱放出の制御との間で妥協点を見いだすことを可能とする最適実験条件を確立することが重要である。
したがって、10%付近のO部分濃度によって、UCから酸化物形態への変換の時間を最適化しながら、この酸化反応に関連する発熱を制限することができる。
安定化熱処理の温度の最適化
酸化温度を380〜550℃で変動させて得られる重量増加、および閾値Δm=[6;8]%付近でのこれらの量の安定化によって、本発明の処理の使用温度に関する方法の堅牢性が画定され、UC材料のUC相からU型(場合により微量のUO)の酸化物形態への単独で制御された変換が可能となる。
図7は、400℃の方法の最適使用温度付近で得られる等温ネットワークを示している。得られたグラフ(図3で得られるものと類似の等温条件下で得られる)から、記載の熱重量曲線中の過剰の炭素の酸化が生じる最高温度を求めることで、方法の堅牢性を試験することができる。
550℃を超える酸化温度から得られた熱重量曲線(たとえば図7中に示されるToxidation=575℃、続いて700℃で得られる2つの熱重量曲線)は、重量減が大きくなり、直線性が減少することを示しており、これらは過剰の炭素Cの段階的な酸化を強調しており、これは酸化温度の上昇とともにより明確になることに留意されたい。
水蒸気を加えることによる本発明の方法の最適化
本出願人は、本発明の処理の等温サイクルの前および最中での水蒸気の添加を調べており、以下の結論を示すことができた:
− 水蒸気の添加がいずれの時間であっても(酸化処理の前または最中)、酸化性雰囲気下でのUC材料からUOへの変換速度に対する水蒸気の影響;
− 反応:
UC+yC+xHO→UO+xH+yC (6)
によるUCとHOとの間の反応に関連して新しい気体トレーサーHを使用する可能性(UCの酸化中に放出されるCOの100分の1未満の濃度で測定されるHの存在は、プロセスの十分な進行を停止するための基準の因子としてCOと同様に使用することができ、この基準は、Hの放出が最小閾値未満である場合に達成される);
− 非常に緻密な材料の化学的断片化の加速、およびUCから酸化物形態への酸化速度の加速(たとえば、420℃で行われる等温条件下での酸化処理中に、10分の時間の短縮);
− プロセス中、特にUCからUが得られる葉熱熱酸化反応の開始時に観察される放出される熱量の減少、したがって過剰温度ΔTの減少(水蒸気の存在下でΔTが8%減少)。
本出願人は、環境制御型走査電子顕微鏡法によるUCの安定化に対する水蒸気の影響も調べた。環境制御型走査電子顕微鏡下、種々の酸化温度および水蒸気分圧におけるその場酸化の結果から、UC表面における局所的な亀裂の外観を示すことができる。これらの亀裂は、O分子とUCクラスターとの間の相互作用を促進し、これらのクラスターはUC材料中の本体中に存在するためにあまり到達しやすくない。これらの亀裂によって、本体中へのO分子の到達が容易になり、したがってUCから酸化物相への全体的な変換速度が大きく改善される。種々の水蒸気分圧P(HO)における環境制御型顕微鏡下でのUCの酸化の試験のX線回折分析による事後測定から、酸化した材料中のUO、U、および過剰の炭素の存在が明らかとなった。
本発明の方法の処理においてO/HO反応物を併用すると、2つの種類の反応(腐食および酸化)が関与することができ、UC相の酸化から得られる生成物(特にUOおよびU)のモル体積が変化する。これら2種類の酸化物が存在することで、酸化生成物の体積の変化、および亀裂の外観を生じさせる間隙の応力の外観の変化が促進され、酸化していない表面と接触するOが到達しやすくなり処理の反応速度の顕著な改善が見られる。
本発明の方法での水蒸気の添加は、バルクおよび緻密な初期材料に関していっそう適切となり、そのような材料の中心は分子酸素の到達が困難である。したがって水蒸気は、安定化させる初期材料の形態に影響を与える。
種々の形態の炭化ウラン化合物に対する本発明の方法の確認
UC粉末(粒度150μm)と、互いに固着した数種類のUCペレットの集成体(ペレットΦ=15mm、t=1mm、静水圧密度(hydrostatic density)=8、多孔度>50%)との2つの異なる形状を使用して、400℃の安定化温度でUC標的の安定化を行った。等温酸化サイクルのプログラミング、および酸化処理中のこれら2つのUC形状の重量変化を図8に示している。より具体的には、曲線C8aは、ペレットの場合の重量変化と関連し、曲線C8bは、粉末の場合の重量変化と関連し、曲線C8cは、ペレットの温度変化と関連し、曲線C8dは、粉末の温度変化と関連する。
これらの試験中、300分間の本発明の方法の使用後に、非等温条件下の酸化サイクル(10℃/分の勾配でToxidation=800℃まで上昇)もプログラミングしたがその理由は:
− UC材料の過剰の炭素の酸化の開始に対応する最高温度Tmaxを測定するため;
− 初期材料の形態的性質の関数としての過剰の炭素の重量減の差を分析するため、である。
こうして得られた結果から本発明の方法は:
− 酸化中のUC材料(形態または粉末)の重量増加は定常状態に向かってΔm=7.6%となる傾向にあり、U+Cによって定義され、X線回折XRDによって確認される安定化最終生成物の実現と一致するので、粉末またはペレット型の種々のUC材料に適用可能であり;
− 「粉末」型形状(定常状態Δmにより速く到達し、局所的な過剰温度ΔTの振幅はより小さくより短い)の場合よりも、UCからUへの酸化反応に関連する反応速度が速く(定常状態Δmにより速く到達し)、発熱が少ないため、「ペレット」形状の初期UC材料に最適であり;
− UCがどんな形状特性であっても、方法の処理温度を調整可能である。これは、両方の場合で、過剰の炭素の酸化の開始に対応する温度Tmaxが同一であり565℃と測定されるためである。したがって、反応終了時に、UCからUO型が得られる安定化方法の十分な進行を調べるために、最大差ΔT=Tmax−Toxidationを利用可能なことが経験から示されている。本発明の方法は、等温条件下での酸化処理中に、両方の場合で重量増加が同一となるように調整することもできる。
過剰の炭素の酸化中の重量減に関して記録される差は、温度Tmaxを超えても、本発明の方法を使用して、特に「ペレット」型の形状を有する場合に、初期UC材料中に存在する過剰の炭素Cを完全には酸化かできないことを示している。にもかかわらず、厳密な形状比較要因に基づくと、本発明の方法が使用される温度が温度Tmaxを超える必要がある場合(特に反応終了を調べるため)、「粉末」型の形状を犠牲にして「ペレット」型のUC材料を使用すると、過剰の炭素の酸化が部分的にのみ起こり、したがって本発明の方法を使用した後に取り扱うべき多量のCO/COの生成が制限されるという意味で有益となる。
本発明による安定化方法の運転条件の例
粉末またはセンチメートルサイズのペレットの形態の初期UC材料は、ボート農地側に投入され、それ自体が酸化炉内部に入れられる。
次に中性ガス、たとえばアルゴンが炉に導入され、10℃/分の加熱サイクルが、Toxidationで示される400℃付近の設定温度になるまで行われる。
この温度Toxidationに到達した後、アルゴン下で30分間の安定化定常状態がプログラムされる。
この安定化定常状態の後、10%のO含有量の単独またはアルゴンで希釈された再構成空気を、UCの初期量に比例するガスの体積流量で、測定装置中に急激に導入する。
次に、安定化温度Toxidation=400℃における等温条件下でのUCの酸化を5時間の平均時間で進行させ、ガス分析システムによって、リアルタイムで、特にOの消費、およびUCからUへの酸化中に生成するCOの放出を監視することができる。
濃度がプロセスの入口での設定値(好ましくは体積含有量として10%)に到達し、CO濃度が100ppm未満の値を示すと、反応性の回復を確認する試験が行われる。この試験は、たとえば、急速であるが制御された方法で設定値を超えるまで温度を、通常はΔT=+50℃だけ上昇させ、この温度変化中のOおよびCOの変化を測定することにある。圧力の変化および/または水蒸気分圧の導入も応力基準/試験として想定することができる。
この試験中に閾値(100ppm)を超えるCOの放出および/またはOの消費が無ければ、空気下で炉の冷却がプログラムされる(数十℃/分の冷却)。
反応を終了させるためのこの試験中にCOの放出および/またはのO消費が存在する場合は、CO量が閾値(100ppm)以上である限り、新しい温度Toxidation+ΔTにおいてUCの安定化が続けられる。UO形態でのUCの完全な安定化を実質的に加速させるために、酸化性雰囲気への水蒸気の添加を想定することができる。水蒸気の存在によって、UCから酸化物形態への残りの酸化中に生じる新しいトレーサーのHを監視することもできる。これらの温度試験は、課せられる温度が、UC材料中に存在する過剰の炭素の酸化に対応する最大値(560℃付近のTmax)を超えない限り行われる。新しいガスの放出がなければ、反応を終了するための試験の否定応答の場合に定められる条件と類似の条件下で炉が冷却される。
+CFreeの組成を有し粉末最終状態の酸化残留物を次に収集し、想定される排出の規格に準拠して包装される。X線回折XRDによる分析のためのサンプルも採取される。

Claims (13)

  1. 安定化チャンバー中に入れられた、式:
    UCx+yC(x≧1およびy>0であり、xおよびyは実数である)
    に対応する炭化ウランUCxと炭素yCの混合物からなる化合物の化学的安定化方法において:
    − 前記チャンバーの内部温度を、炭化ウランUCxが酸化されて酸化物UOxを生成するために380℃〜550℃の間の温度まで温度上昇させる段階であって、前記チャンバーには不活性ガスが供給される段階と;
    − 前記酸化温度において等温酸化処理を行う段階であって、前記チャンバーが 分圧ガス下に置かれる段階と;
    − 消費された分子酸素、および/または放出された二酸化炭素、あるいは放出された二酸化炭素および一酸化炭素の量の監視しながら、前記分子酸素の濃度が閾値に達するまで、および/または、二酸化炭素の濃度が、閾値に達するまで、あるいは二酸化炭素および一酸化炭素の濃度が、閾値に達するまで、炭化ウランUCxの等温酸化処理を行うことを含む、前記化合物の安定化の完了を制御する段階とを含むことを特徴とする方法。
  2. 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバー中の炭素および炭化ウランUCxおよびUOxの重量変化、進行中の炭化ウランの酸化と相関がある重量増加を監視することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法
  3. 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバーの前記内部温度を前記酸化温度と炭素の酸化温度(この温度は前記区間の外にある)との間の温度に上昇させ、二酸化炭素の放出の存在を監視することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の方法
  4. 前記酸化段階の前および/または間および/または後に前記チャンバー中に水蒸気分圧を導入することを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法
  5. 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバー中の酸化の終了を監視するためにマーカーとして ガスを検出することを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法
  6. 安定化の完了を制御する前記段階が、前記化合物の酸化の反応終了を促進するために、前記チャンバー中に存在する反応ガスに過剰圧力をかける作業を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法
  7. 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバー中に存在する反応ガスに過剰圧力をかける作業と不十分な圧力をかける作業とのサイクルをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法
  8. 前記化合物が、粉末型、あるいは多孔質または緻密なペレット型の形態を示す請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法
  9. 前記化合物のサンプルの熱重量分析によって最適な酸化温度を決定する予備段階を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法
  10. 前記化合物のコンディショニングの関数として変動する前記最適な酸化温度が380℃〜550℃の間であることを特徴とする請求項9に記載の方法
  11. 酸化炉(B3)を含むチャンバーを含み、請求項4、5のいずれか一項に記載の方法が実施される、式:
    UCx+yC(x≧1およびy>0であり、xおよびyは実数である)
    に対応する炭化ウランUCxと炭素yCの混合物からなる化合物の化学的安定化のための装置において:
    − 外部供給回路を使用してアルゴンまたは窒素のガス、あるいは および/または のガスを供給するためのモジュール(B1)であって、ガス流が前記酸化炉に送られるモジュールを含み、
    − 前記酸化炉に供給する電気供給モジュール(B2)であって、前記酸化炉に温度設定流を送るモジュールを含み;
    − 前記チャンバーは、排出されたガス流を調節および自動制御のためのモジュール(B4)に送り;
    − 調節および自動制御のための前記モジュールは、温度および熱出力を測定するための第1のモジュール(B41)と、前記酸化炉中に存在するガスの種々の量を分析するための第2のモジュール(B42)とを含み、前記ガスを供給するための手段および前記電気供給手段に設定流を送ることを特徴とする、装置
  12. ガスを供給するための前記モジュール(B1)が、水蒸気圧の調節器(B14)に連結された水蒸気を発生させる回路(B11)、アルゴン/窒素供給装置(B12)、分子酸素圧力の調節器(B15)に連結されたアルゴン/分子酸素供給装置(B13)を含むことを特徴とする請求項11に記載の装置
  13. 前記チャンバーに、炭素および炭化ウランUCxおよびUOxを計量する手段が取り付けられる、ことを特徴とする請求項11または12に記載の装置
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