JP6262132B2 - 炭化ウラン化合物を化学的に安定化させる方法、およびその方法を実施するための装置 - Google Patents
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Description
− UCx材料から、UOx型の安定化生成物(U3O8、UO2、UO3など)の形態への変換は、原子力安全機関およびANDRA(放射性廃棄物を管理するためのフランス国立機関)によって想定される放出/保管領域の要求基準に適合する必要がある;
− 特定の酸化熱処理によるUCx材料の安定化方法の使用は、高い発熱性のある酸化反応が制御可能となり、反応中に制御されないあらゆる暴走現象を排除可能である必要がある;
− 不安定な動作を防止するための、UCx材料の酸化処理のプロセス中の材料の化学反応性(熱暴走の制限、酸化反応の選択性、発火温度の制御)のパラメーターおよび有界範囲による制御。たとえば図1は、反応性の突然で制御されない回復を示しており、特に390℃におけるウラン金属サンプルの酸化中の擬周期的(pseudoperiodical)過熱を特徴とする熱暴走の一例を示している(Yves Adda,Etude cinetique de l’oxydation de la nitruration et de l’hydruration de l’uranium[ウランの酸化、窒化物形成、および水素化物形成の速度論的研究]、French Atomic Energy Commission Report No.757,(1958);
− UC2相を完全に単独で安定化させながら、UCx材料中に存在する過剰の遊離炭素との酸化の抑制を可能にするプロセスの最適運転範囲を使用することによって、核技術の環境では通常費用がかかり限定的となる、気体放出物および廃液の生成の最小化の実現性。その最終的な目的は、液体流出物を生成しない単純な処理方法によって、核環境(遮蔽セル)中で方法が使用されることである;
− 後者が酸化形態で安定化された後に生成物に反応性がないことが確認され、最終材料は、空気との反応性、ならびに周囲温度および圧力条件下での反応性に関して安定である必要があること;
− 半工業的使用条件に適合した安定化方法の使用:短い処理時間、特に投入のばらつき(材料の重量、密度、多孔度、相)に関する方法の堅牢性、および方法全体にわたる監視指標の制御。
− 水蒸気単独の存在下、および類似の酸化条件下での分子酸素の存在下で炭化物から酸化物相への変換が遅いこと;
− Litz,M.,Uranium Carbides:“Their Preparation,Structure and Hydrolysis”,PhD Thesis,Ohio State University,NP−1453(1945)に記載されるように新しい気体生成物が形成されること:CH4(UCの場合)、C2H6(UC2の場合)、特に分子水素H2(これはUCまたはUC2のどちらの場合でも)の生成が起こり、場合により多量に生成され、場合により爆発性となるため、これによってプロセスの安全性が非常に損なわれる。この結果から、前述の制約および投入量のばらつき(多量の過剰の炭素の結果として、特定の対策が取られなければ加水分解/ガス化によってH2がさらに増加するため、主としてUCに対して水蒸気の存在下で得られる結果は、UCx材料に関して指定される要求に直接は置き換えられない。
− 変動する温度(非等温条件)において行われる炭化物の酸化処理;
− 一定温度(等温条件)で行われる炭化物の酸化処理
の2つの主要な経路に分けることができる。
− 局所温度および酸化反応速度の急激な増加(図1に示される)が発生し;
− 反応の制御されない暴走、およびUCx材料の場合による自発的な自己発火(特に粉末形態の場合)が発生し、これは−1450kJ/mol程度の酸化反応エンタルピーを基準とした強い発熱ピークを伴う。
− 材料の初期の性質:UCは、酸化に対してUC2とは異なる挙動を示し(重量増加の違い)、過剰の炭素に富むUCxに対してもこのことが言える;
− 形態:粉末は、あらかじめ決定された体積およびあらかじめ決定された密度を有する1つ以上のペレットとは実質的に異なる発火温度を有する(たとえば、粉末床の高さ、処理される重量などの影響を受ける)。
− 第1段階は、UC2の段階的で非常に遅い酸化によって、中間酸化物α−UO3を得ることを特徴とし、25〜260℃の変動で19%を超える程度の重量増加である;
− 第2の段階は、初期UC2相に由来する炭素の酸化を特徴とし、260〜410℃の範囲の温度で約2倍の重量減となる;
− 第3の段階は、α−UO3相を酸化して酸化されたU3O8相を得ることに対応しており、この場合も410〜560℃の範囲の温度で重量減が生じる;
− 第4の最終段階は、560〜690℃の間の酸化温度で、出発物質中に存在すると見なされる残留遊離炭素の酸化によって定義され、重量減の記録も伴う。
− 不適当な熱プログラミング条件(複数の非等温酸化条件の組み合わせの後、長い酸化定常状態)のため、プロセスの安全性を本質的に保証するための、反応性がばらつく可能性を制御する酸化熱処理の適用が果たされない;
− 過度の酸化時間:この研究におけるUC2の酸化の全時間は、118時間を超えると見積もられ、そのため、炭化物相をU3O8に迅速に変換する方法の使用が必要な半工業的処理には適合しない;
− たとえば初期UC2重量(言及されず)などの投入データがない、またはUC2投入材料の物理的性質(密度、多孔度、ペレットの形状に関して)が示されておらず、提供される酸化処理に関する汎用性が保証されない。この研究で提供されているデータは、材料が前述のUCx材料とはさらに異なることを示している(初期材料中の遊離炭素の化学量論の顕著な差があり、酸化に対する挙動が実質的に変化する);
− 種々の酸化段階中のUC2の化学反応性に関する相対結果(それぞれの中間酸化反応のエンタルピー)が示されておらず、投入パラメーター(重量、O2濃度)の関数としての、測定された生成量(生成した重量、生成したCO2ガス)の変動も示されていない。
UCx+yC(実際のx、yに関してx≧1およびy>0である)
に対応する炭化ウラン化合物の化学的安定化方法であって:
− 前記チャンバーの内部温度を、炭化ウランを主成分とする前記化合物の「酸化」のために約380℃〜550℃の間の温度まで温度上昇させる段階であって、前記チャンバーには中性ガスが供給される段階と;
− 前記酸化温度において等温酸化処理を行う段階であって、前記チャンバーがO2分圧下に置かれる段階と;
− 消費された分子酸素、および/または放出された二酸化炭素、あるいは放出された二酸化炭素および一酸化炭素の量の監視を、分子酸素の注入設定値、二酸化炭素の前記量の最小域値、あるいは二酸化炭素および一酸化炭素の閾値の値に少なくとも到達するまで行うことを含む、前記化合物の安定化の完了を制御する段階とを含むことを特徴とする方法である。
− 外部供給回路を使用して中性アルゴンまたは窒素雰囲気、あるいはO2および/またはH2O中の部分的に酸化性のその他の雰囲気を形成可能なガスを供給するためのモジュールであって、ガス流が前記酸化炉に送られるモジュールを含み;
− 酸化炉に供給する電気供給モジュールであって、酸化炉に設定流を送ることにおよって、温度を課すことが可能となるモジュールを含み;
− 前記チャンバーは、排出されたガス流を調節および自動制御のためのモジュールに送り;
− 調節および自動制御のための前記モジュールは、温度および熱出力を測定するための第1のモジュールと、酸化炉中に存在するガスの種々の量を分析するための第2のモジュールとを含み、前記ガスを供給するための手段および前記電気供給手段に設定流を送ることを特徴とする、装置である。
− 材料を、中性雰囲気で、後の酸化条件よりも低い温度にすること;
− 最適な温度範囲内[380℃;550℃](特に、投入材料の性質、量、形態、ならびにxおよびyの値の組成によって変動する)で、O2分圧(5%〜25%のO2)(好ましくは10%O2)下における等温酸化処理によってUCx+yC相の制御された安定化の作業。この段階中、処理条件は、生成物が反応性となり、この反応性が酸素の供給のみによって制御されるようにするために、特に選択される。酸化処理プロセスの十分な進行の確認は、リアルタイムで、消費された分子酸素O2、および放出された二酸化炭素CO2/一酸化炭素COを監視することによって行われる;
− 複合材料の安定化の完了を確認する作業。この最終段階は、特に、酸化温度の顕著であるが制御された上昇、または第1の酸化段階中に場合により酸化していない最終UC2フラグメントの酸化を促進する目的での水蒸気分圧の逐次挿入、またはプロセス中の反応ガスの圧力の変動(正の変動(最大1barに制限される)または負の変動(最低1mbarに制限される))などの同時使用によって、あるいは2つまたは3つの代替形態の組み合わせによって行うことができる。
− UCx+yC廃棄物の安定化を保証する必要性があるが、UCx+yC材料中に最初に存在する、または種々の酸化反応から得られる反応中間体の形態で存在するすべての炭素(yC)が変換されるわけではない。これは、これらの炭素を含む形態の完全な変化によって、非常に有害な多量のガス(主としてCO2、CO)が放出され、そのためガスの再処理(多量の排出)と、半工業規模でプロセスを行う時間とに関して不利となるからである。さらに、UCx+yC材料のすべての構成要素(UC2、UC、および炭素)の完全な安定化を選択すると、より高い酸化温度での運転を伴い、それによって流出ガスの出口において放射性元素の放出が大幅に促進される;
− UCx+yC材料の構成要素(UC2、UC炭化物相)の一部に特に適合した安定化によって、酸化による安定化の反応が高い発熱性となる(反応性の制御が困難となる)ためより問題となり、これは対象となる目的と矛盾する;
− 酸化剤が反応部位に到達することでコンディショニングされ、形成される副生成物(UOx)に依存し、それによって処理中にある程度破壊されうる反応制限障壁を形成しうるため、発熱現象以上に反応性の制御がさらに困難となる。
− UCx相を完全にかつ単独で酸化し、初期材料(yC)中に存在し、場合により標的容器であって、使用することができ、これも黒鉛で構成されてよく、重量で1kgを超えると従来概算されている標的容器中にも存在する過剰の黒鉛は完全には灰化しないこと;
− UCxを酸化してUOxを得る酸化の速い反応速度を可能とする、研究されたある範囲の酸化温度によって、UCx材料の安定化/変化のための処理時間を制限すること;
− その体積はUCx+yC材料およびUCx標的の黒鉛容器によって導入され長時間行われる処理プロセスが関与する、過剰の炭素/黒鉛の酸化によって生成されるCO2の強い放出を抑制することによって、UCxを酸化してU3O8/UO2を得ることのみによるCO2の生成のみに限定すること;
− 好適で中程度の酸化温度を使用することによって、処理されるUCx標的中に可能な限り閉じ込めることによって、可能性のある核分裂または放射化生成物の揮発および伝播を限定すること;
−化学反応性を制御することができ、プロセスで酸化された後に、確実に材料の良好な安定化を行うことができるプロセスを行うためのシステムを提供すること;
− 特に、炭化ウランを主成分とする投入材料の形状のばらつき(ペレット、粉末、球状ビーズ)および性質に関して、UCx材料の酸化の不安定な形態を防止すること。
図2は、酸化炉中、O2分圧下で化合物の等温酸化処理を行うことができる装置の一例の概略図を示しており:
− 第1のモジュールB1は、ガスを供給するために使用され、外部供給回路を用いてアルゴンまたは窒素の中性雰囲気、またはO2および/またはH2Oの部分的に酸化性の雰囲気を形成することができる。これらの雰囲気は、圧力計および流量計によって連続的に調整され、次に、UCx+yCでできた複合材料を安定化させるために酸化炉に注入される。特に、このモジュールB1は、特に、水蒸気圧調節器B14に連結された水蒸気B11を発生する回路、アルゴン/窒素供給装置B12、分子酸素圧力調節器B15に連結されたアルゴン/分子酸素供給装置B13を含むことができ、2つの調節器はミキサーB16にO2および/またはH2Oを、ガス流出流量調節器B18に接続された注入圧力調節器B17の方向に供給し、流れF1−3によって、化合物の安定化が行われる酸化炉を含む安定化処理のための第3のモジュールB3に対応するチャンバーに供給され;
− 電気を供給するための第2のモジュールB2は、設定流F2−3を介してブロックB3に供給するために設けられ、電気を供給するためのモジュールB21と、投入される複合材料のばらつきに適した安定化熱サイクルをプログラムするためのモジュールB22とを含み;
− 第3のモジュールB3は、制御された雰囲気を有する酸化炉を含み;このモジュールによって、投入材料の性質および形態のばらつきに関して最適化されたボート上に投入材料を分散させて投入し、場合により後に包装し保管する前に事後分析(特に最終残留物の計量、および特性決定を行うために残留物からのサンプルの採取)を行うために、安定化された廃棄物を放出することができ;
− 第4のモジュールB4は、調節および自動制御の機能を提供するために設けられ;温度および熱出力の測定を可能にするモジュールB41と、O2、CO2、CO、H2O、またはH2などの種々のガスの濃度を分析するためのモジュールB42とを含む。この第4のモジュールによって、リアルタイムで酸化炉の温度および熱出力、ガス(O2、N2、Ar、H2O)の消費、ならびに気体反応物(CO2、CO、H2、CH4、C2H6)の生成を監視することによって、プロセスを行うためのパラメーター、特に、酸化剤の分圧、安定化温度の連続フィードバック調整が可能となる。場合により、異なる酸化反応を確認し、反対の相を区別し、安定化される投入材料の変換度を監視するために、酸化中のUCxの重量変化も記録される。
1)「酸化」温度まで温度を上昇させる段階は、好都合には約380℃〜550℃の間であってよく、不活性雰囲気下のチャンバー中で行うことができる。
− 処理される材料の初期重量が、主としてU3O8であるUOxの形成に適合した安定化した重量増加Δm(重量変化Δmは通常6%〜10%の間となりうる)に到達するとき;
− 出口のO2濃度が、プロセスの課せられる入口の値(好ましくは10体積%の濃度)に到達するとき;
− 生成したガスCO、CO2、H2が、閾値(通常100ppm未満)の値に到達するとき;
− 酸化したUCx材料が、温度差ΔT、濃度差(たとえばΔ[O2])、湿潤雰囲気の差(Δ[H2O])、または圧力差ΔPによる応力の後にもはや反応しない(熱反応性がない)とき。
− 急速であるが制御された酸化処理温度の上昇ΔT、たとえばToxidation+ΔT<Tmax、Toxidationは、酸化処理の運転温度であり(Toxidationは300〜550℃の間)、Tmax過剰の遊離炭素の酸化の前に許容される最高温度であり(Tmaxは560℃付近)、この応力中にO2の消費およびCO2の放出がなければ、プロセスが停止される;
− 炉内の圧力の変化。圧力の変化によって、酸化される本体の中心へのガスの浸透が促進され、反応速度が増加する。このためには、酸化炉に接続されたポンプおよび電磁弁システムによって減圧(1mbar付近のPmin)−圧縮(1bar付近のPmax)サイクルを行うことができる;
− 特に高い比重を有するUCx材料の好ましい酸化、水を含む酸化性雰囲気下でのUC2ビーズの好ましい酸化)を促進するための、処理の前、最中、または後のいずれかでの残留含有量の水蒸気の添加。H2が過度に充填された雰囲気(最大許容安全値は体積濃度で5%H2)を排除するために、水蒸気の添加は最大5体積%に制限され、H2ガスは、水蒸気によるUCxの酸化中に発生する。サイクル終了時のH2Oの導入は、それによってUCxの特定の酸化の新しいガストレーサーとしてH2を使用できる限りは好都合であり、UCx材料の反応性が回復する場合には完全に安全であり、その理由は、その後に生成する量は、UCx材料は酸化形態の大部分が既に安定化され、温度が制限されるため(Toxidation<Tmaxであり、[H2O]濃度が制限されているため、ガス化反応は不可能である)、はるかに少なくなるからである;
− 前述のものと異なる応力を同時に組み合わせてを行うこともできる。
UC2+2CF+4/3O2→1/3U3O8+2CUCx+2CF
であることに留意すると、重量の理論増加Δmtheoretical=15%となる。したがって、得られる重量増加を理論重量増加と比較すべきである。
UC2+2CF+10/3O2→1/3U3O8+2CF+2CO2 Δmtheoretical=7.2%
UC2+2CF+(10/3+α)O2→1/3U3O8+(2−α)CF+(2+α)CO2 Δmtheoretical=<7%
− 標的中に含まれる残留炭素が完全には酸化することなく(UCx(CUCx)または最初に存在する(CF)のいずれかの酸化によって得られる);
− 処理レベルでは完全に容認されない処理時間を必要とせず(図4に示される熱重量曲線は、温度Toxidation=400℃におけるUCx材料の最終安定化(すなわち、酸化中にもはや変化しない重量変動)が700℃の酸化温度の場合の4倍の速さであることを示しており、同時に残留炭素の酸化は防止される);
− 暴走を防止し、ガスの処理においてさらに有害となりうる酸化が不要な他の元素の酸化も防止するために、安定化させる投入材料の過度の加熱は起こらない。
UCx+yCF+(x+4/)3O2→1/3U3O8+yCF+xCO2(x=1〜2、y=1〜n)(1)
UCx+yCF+4/3O2→1/3U3O8+xCUCx+yCF(x=1〜2、y=1〜n)(2)
UCx+yCF+(x+z/2)O2→1UOz+yCF+xCO2(x=1〜2、y=1〜n、z=2〜3)(3)
UCx+yCF+(4/3+x+y)O2→1/3U3O8+(x+y)CO2(x=1〜2、y=1〜n)(4)
UCx+yCF+(z/2+x+y)O2→1UOz+(x+y)CO2(x=1〜2、y=1〜n、z=2〜3)(5)
本出願人は、時間の関数として酸化剤分圧および放出される熱を最適化できることも実証した。このため、UCxの酸化に対する挙動に関して、O2分圧の影響を調べた。具体例の1つを図6に示しており、400℃のプロセスの使用温度で、3つの異なる[O2]部分濃度([O2]=6.7%、10%、および21%)における等温条件下でのUCxの酸化中の、%としての重量変化(実線)および放出される熱流(点線)を示している。
酸化温度を380〜550℃で変動させて得られる重量増加、および閾値Δm=[6;8]%付近でのこれらの量の安定化によって、本発明の処理の使用温度に関する方法の堅牢性が画定され、UCx材料のUC2相からU3O8型(場合により微量のUO2)の酸化物形態への単独で制御された変換が可能となる。
本出願人は、本発明の処理の等温サイクルの前および最中での水蒸気の添加を調べており、以下の結論を示すことができた:
− 水蒸気の添加がいずれの時間であっても(酸化処理の前または最中)、酸化性雰囲気下でのUCx材料からUOxへの変換速度に対する水蒸気の影響;
− 反応:
UC2+yCF+xH2O→UOx+xH2+yCF (6)
によるUCxとH2Oとの間の反応に関連して新しい気体トレーサーH2を使用する可能性(UCxの酸化中に放出されるCO2の100分の1未満の濃度で測定されるH2の存在は、プロセスの十分な進行を停止するための基準の因子としてCO2と同様に使用することができ、この基準は、H2の放出が最小閾値未満である場合に達成される);
− 非常に緻密な材料の化学的断片化の加速、およびUCxから酸化物形態への酸化速度の加速(たとえば、420℃で行われる等温条件下での酸化処理中に、10分の時間の短縮);
− プロセス中、特にUCxからU3O8が得られる葉熱熱酸化反応の開始時に観察される放出される熱量の減少、したがって過剰温度ΔTの減少(水蒸気の存在下でΔTが8%減少)。
UCx粉末(粒度150μm)と、互いに固着した数種類のUCxペレットの集成体(ペレットΦ=15mm、t=1mm、静水圧密度(hydrostatic density)=8、多孔度>50%)との2つの異なる形状を使用して、400℃の安定化温度でUCx標的の安定化を行った。等温酸化サイクルのプログラミング、および酸化処理中のこれら2つのUCx形状の重量変化を図8に示している。より具体的には、曲線C8aは、ペレットの場合の重量変化と関連し、曲線C8bは、粉末の場合の重量変化と関連し、曲線C8cは、ペレットの温度変化と関連し、曲線C8dは、粉末の温度変化と関連する。
− UCx材料の過剰の炭素の酸化の開始に対応する最高温度Tmaxを測定するため;
− 初期材料の形態的性質の関数としての過剰の炭素の重量減の差を分析するため、である。
− 酸化中のUCx材料(形態または粉末)の重量増加は定常状態に向かってΔm=7.6%となる傾向にあり、U3O8+CFによって定義され、X線回折XRDによって確認される安定化最終生成物の実現と一致するので、粉末またはペレット型の種々のUCx材料に適用可能であり;
− 「粉末」型形状(定常状態Δmにより速く到達し、局所的な過剰温度ΔTの振幅はより小さくより短い)の場合よりも、UCxからU3O8への酸化反応に関連する反応速度が速く(定常状態Δmにより速く到達し)、発熱が少ないため、「ペレット」形状の初期UCx材料に最適であり;
− UCxがどんな形状特性であっても、方法の処理温度を調整可能である。これは、両方の場合で、過剰の炭素の酸化の開始に対応する温度Tmaxが同一であり565℃と測定されるためである。したがって、反応終了時に、UCxからUOx型が得られる安定化方法の十分な進行を調べるために、最大差ΔT=Tmax−Toxidationを利用可能なことが経験から示されている。本発明の方法は、等温条件下での酸化処理中に、両方の場合で重量増加が同一となるように調整することもできる。
粉末またはセンチメートルサイズのペレットの形態の初期UCx材料は、ボート農地側に投入され、それ自体が酸化炉内部に入れられる。
Claims (13)
- 安定化チャンバー中に入れられた、式:
UCx+yC(x≧1およびy>0であり、xおよびyは実数である)
に対応する炭化ウランUCxと炭素yCの混合物からなる化合物の化学的安定化方法において:
− 前記チャンバーの内部温度を、炭化ウランUCxが酸化されて酸化物UOxを生成するために380℃〜550℃の間の温度まで温度上昇させる段階であって、前記チャンバーには不活性ガスが供給される段階と;
− 前記酸化温度において等温酸化処理を行う段階であって、前記チャンバーがO 2 分圧ガス下に置かれる段階と;
− 消費された分子酸素、および/または放出された二酸化炭素、あるいは放出された二酸化炭素および一酸化炭素の量の監視しながら、前記分子酸素の濃度が閾値に達するまで、および/または、二酸化炭素の濃度が、閾値に達するまで、あるいは二酸化炭素および一酸化炭素の濃度が、閾値に達するまで、炭化ウランUCxの等温酸化処理を行うことを含む、前記化合物の安定化の完了を制御する段階とを含むことを特徴とする方法。 - 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバー中の炭素および炭化ウランUCxおよびUOxの重量変化、進行中の炭化ウランの酸化と相関がある重量増加を監視することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバーの前記内部温度を前記酸化温度と炭素の酸化温度(この温度は前記区間の外にある)との間の温度に上昇させ、二酸化炭素の放出の存在を監視することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記酸化段階の前および/または間および/または後に前記チャンバー中に水蒸気分圧を導入することを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバー中の酸化の終了を監視するためにマーカーとしてH 2 ガスを検出することを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 安定化の完了を制御する前記段階が、前記化合物の酸化の反応終了を促進するために、前記チャンバー中に存在する反応ガスに過剰圧力をかける作業を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 安定化の完了を制御する前記段階が、前記チャンバー中に存在する反応ガスに過剰圧力をかける作業と不十分な圧力をかける作業とのサイクルをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 前記化合物が、粉末型、あるいは多孔質または緻密なペレット型の形態を示す請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記化合物のサンプルの熱重量分析によって最適な酸化温度を決定する予備段階を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記化合物のコンディショニングの関数として変動する前記最適な酸化温度が380℃〜550℃の間であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 酸化炉(B3)を含むチャンバーを含み、請求項4、5のいずれか一項に記載の方法が実施される、式:
UCx+yC(x≧1およびy>0であり、xおよびyは実数である)
に対応する炭化ウランUCxと炭素yCの混合物からなる化合物の化学的安定化のための装置において:
− 外部供給回路を使用してアルゴンまたは窒素のガス、あるいはO 2 および/またはH 2 Oのガスを供給するためのモジュール(B1)であって、ガス流が前記酸化炉に送られるモジュールを含み、
− 前記酸化炉に供給する電気供給モジュール(B2)であって、前記酸化炉に温度設定流を送るモジュールを含み;
− 前記チャンバーは、排出されたガス流を調節および自動制御のためのモジュール(B4)に送り;
− 調節および自動制御のための前記モジュールは、温度および熱出力を測定するための第1のモジュール(B41)と、前記酸化炉中に存在するガスの種々の量を分析するための第2のモジュール(B42)とを含み、前記ガスを供給するための手段および前記電気供給手段に設定流を送ることを特徴とする、装置 - ガスを供給するための前記モジュール(B1)が、水蒸気圧の調節器(B14)に連結された水蒸気を発生させる回路(B11)、アルゴン/窒素供給装置(B12)、分子酸素圧力の調節器(B15)に連結されたアルゴン/分子酸素供給装置(B13)を含むことを特徴とする請求項11に記載の装置。
- 前記チャンバーに、炭素および炭化ウランUCxおよびUOxを計量する手段が取り付けられる、ことを特徴とする請求項11または12に記載の装置。
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