JP6260971B2 - 青果物非破壊糖酸度計及びその使用方法 - Google Patents

青果物非破壊糖酸度計及びその使用方法 Download PDF

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本発明は、例えば、青果類の糖度や酸度を、太陽光などの自然光を用いて非破壊で測定する青果物非破壊糖酸度計及びその使用方法に関する。
従来、例えば、ミカンやリンゴ、梨などといった青果物の品質確認のため、糖度や酸度の測定が行われている。
このような糖度や酸度の測定には、青果物から絞り出した果汁に対して中和滴定法を用いたり、キノン試薬やベネジクト試薬などの試薬を用いたりして測定する破壊検査と、青果物に対して近赤外光を照射して吸光度を測定し、その吸光度から算出する非破壊検査がある。
しかしながら、破壊検査では検査を行った青果物自体の商品価値は失われてしまう。一方で、近赤外光を用いた非破壊検査では、青果物を透過するような光量を得られる近赤外光源が必要となり、大容量の電源なども必要となって装置が大掛かりとなってしまう。
このため、農場や集荷場などで青果物の糖度を簡易的に検査したい場合には、特許文献1,2に開示されるように、光源から照射され、青果物表面で反射された光を受光センサにより測定することにより、反射光に基づいて糖度の算出を行うハンディー式の糖度計が用いられている。
国際公開第2012/005350号 特開平9−89767号公報 特開2000−356591号公報 特開平9−119896号公報 特開平8−122250号公報
しかしながら、反射光に基づく測定では、青果物の表層付近の性質しか測ることができないため、青果物全体の糖度を測定したとは言えず、青果物全体の性質を測定したいという使用者のニーズを満足させるものではない。
青果物全体の性質を測定するためには、青果物の透過光を測定させる必要があるが、上述するように、青果物を透過するような光量を得るためには大容量の電源が必要であり、また、光源の発熱量も増えるため青果物に影響を及ぼす可能性や、光源を冷却するための冷却機構を組み込むことによるコストや重量の増加も問題となる。
一方で、特許文献3〜5に開示されるように、光源として太陽などを用いた糖度計も知られている。
しかしながら、太陽光は雲の影響、季節や時刻によって光量が大幅に変わるため、受光部などの光学系の構成や、露光時間などを固定してしまうと、測定に用いる透過光量が不足したり、逆に透過光量が強すぎて受光センサが飽和するという問題が生じる。
また、特許文献1,2に開示されるようなハンディー式の測定装置では、糖度の測定だけを行っており、酸度の測定は行われていない。青果物の品質としては、糖度のみならず酸度も重要な要件であるため、同時に測定を行いたいという使用者のニーズがあった。
本発明では、このような現状に鑑み、ハンディー式で糖度及び酸度を測定することができ、また、光源として光量が安定しない太陽を用いても精度よく糖度及び酸度の測定を行うことができる青果物非破壊糖酸度計及びその使用方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述するような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、本発明の青果物非破壊糖酸度計は、
青果物の糖度または酸度の少なくともいずれかを非破壊で測定するための可搬型の青果物非破壊糖酸度計であって、
筒口から入射する入射光を集光する集光手段と、
入射光の光量を調節する光量調節手段と、
光量調節手段により光量が調節された入射光を受光して光量を測定する光量測定手段と、
光量測定手段により測定された入射光の光量に基づいて前記青果物の糖度または酸度の少なくともいずれかを算出する演算手段と、を備え、
前記演算手段は、
光源である太陽から直接前記筒口に入射する入射光を測定した際の直接光量と、
前記筒口に前記青果物を接触させた状態で、前記光源である太陽から前記筒口に入射する入射光を測定した際の前記青果物の透過光量と、
に基づいて、前記青果物の糖度または酸度の少なくともいずれかを算出し、
前記光量測定手段は、前記入射光の光量を測定する時間である露光時間を変化させることができるとともに、受光した前記入射光の光量に応じたセンサ出力値を出力するように構成されており、
前記直接光量及び前記透過光量を測定する際に、前記センサ出力値が所定の正常値の範囲内となるように前記露光時間を変化させるように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、光として光量が安定しない太陽を用いても青果物の吸光の度合いを測定することができるため、青果物の吸光の度合いと、事前に複数のサンプルを用いて測定された実測糖度若しくは実測酸度と吸光度との関係を示す検量線などとから、青果物の糖度や酸度を正確に算出することができる。
また、青果物非破壊糖酸度計自体に光源を設ける必要がないため、製造コストや重量を削減することができ、携帯性が向上するため、農場や集荷場などで青果物の糖度や酸度を知りたいときにすぐに測定することができる。
すなわち、農場など安定的な光源を確保できないような場所であっても、太陽光さえ確保できれば、青果物の糖度や酸度を精度よく測定することができる。
さらに、露光時間によって受光する光量を調節することによって、必要十分な光量を得ることができるため、太陽などの光量が天候に影響を受けるような不安定な光源であっても、精度よく青果物の糖度や酸度を測定することができる。
また、前記光量調節手段が、可変減光フィルタを備え、
前記直接光量を測定する際には、前記可変減光フィルタによって減光を行い、
前記透過光量を測定する際には、減光を行わないように構成することが好ましい。
このように構成することによって、直接光量と透過光量とに大きな差が生じ、露光時間の変化だけでは対応できないような状況であっても、可変減光フィルタによって減光を行うことで、センサ出力値が所定の正常値の範囲内となるように入射光の光量を調節することができる。
また、光量測定手段は、分光器を有していてもよいし、受光素子を有していてもよい。
特に、受光素子を用いることによって、製造コストや重量の削減を図ることができる。
また、上述する青果物非破壊糖酸度計の使用方法としては、
太陽光を直接測定した直接光量を測定した後、
前記筒口に前記青果物を接触させた状態で、前記太陽光を用いて前記青果物の透過光量を測定することを特徴とする。
このように使用することにより、不安定な太陽光を用いて青果物の糖度や酸度を精度よく測定することができる。
本発明によれば、露光時間を自動的に変化させることによって、必要十分な光量を得ることができるため、太陽などの光量が天候に影響を受けるような不安定な光源であっても、精度よく青果物の糖度や酸度を測定することができる。
また、透過光を用いて測定を行っているため、青果物全体の性質を測定することができる。
さらに、青果物非破壊糖酸度計自体に光源を設ける必要がないため、製造コストを削減することができ、また、重量を削減して携帯性も向上するため、農場や集荷場などで青果物の糖度や酸度を知りたいときにすぐに測定することができる。
図1は、本実施例における青果物非破壊糖酸度計の構成を説明するための概略構成図である。 図2は、可変減光フィルタの構成を説明するための概略構成図であって、図2(a)は側面図、図2(b)は平面図である。 図3は、可変減光フィルタの別の構成を説明するための概略構成図であって、図3(a)は減光有りの状態図、図3(b)は減光無しの状態図である。 図4は、図1の青果物非破壊糖酸度計を用いて糖度または酸度を測定する場合の流れを説明するためのフロー図である。 図5は、別の実施例における青果物非破壊糖酸度計の構成を説明するための概略構成図である。 図6は、さらに別の実施例における青果物非破壊糖酸度計の構成を説明するための概略構成図である。 図7は、光源を太陽光として青果物非破壊糖酸度計を用いて測定した糖度と、屈折率計を用いて測定した糖度との関係を示すグラフである。 図8は、光源を太陽光として青果物非破壊糖酸度計を用いて測定した酸度と、中和滴定方により測定した酸度との関係を示すグラフである。 図9は、光源をハロゲンランプとして青果物非破壊糖酸度計を用いて測定した糖度と、屈折率計を用いて測定した糖度との関係を示すグラフである。 図10は、光源をハロゲンランプとして青果物非破壊糖酸度計を用いて測定した酸度と、中和滴定方により測定した酸度との関係を示すグラフである。 図11は、異なる天候において青果物非破壊糖酸度計を用いて測定を行った際のセンサ出力値と波長との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本実施例における青果物非破壊糖酸度計の構成を説明するための概略構成図、図2は、可変減光フィルタの構成を説明するための概略構成図、図3は、可変減光フィルタの別の構成を説明するための概略構成図である。
図1に示すように、本実施例の青果物非破壊糖酸度計10は、筒口20aから入射する入射光を集光する集光手段12である受光筒20と、入射光の光量を調節する光量調節手段14と、光量調節手段14により光量が調節された入射光を受光して光量を測定する光量測定手段16と、光量測定手段16により測定された入射光の光量に基づいて青果物Tの糖度や酸度を算出する演算手段18とを備えている。
受光筒20には、青果物Tと筒口20aとを接触させて測定した場合に、透過光以外の光が受光筒20内部に侵入することを防止するための遮光部材34を設けることが好ましい。遮光部材34としては、遮光性を有するものであれば限定されるものではないが、例えば、樹脂やゴムなどによって構成することができる。
また、受光筒20の筒口20aには、受光筒20内部に塵や埃などが侵入することを防止するため、透光性の保護部材36を設けることが好ましい。保護部材36としては、透光性を有するものであれば限定されるものではないが、例えば、ガラスや透明樹脂などによって構成することができ、特に光の透過率を考慮すると、ガラスとすることが好ましい。
また、光量測定手段16は、受光筒20に設けられた受光部28と、分光器30とが光ファイバなどの導光路32によって接続されて構成されるとともに、光量を測定する時間、すなわち、露光時間を変化させることができるように構成されている。
また、光量測定手段16は、受光した入射光の光量に応じたセンサ出力値を演算手段18に出力する。このセンサ出力値は、光量測定手段16で用いる分光器30や後述する受光素子31の特性に基づく値であり、通常は受光した入射光の光量と相関を有している。
このように露光時間を変化させることによって、受光する入射光の光量を調節することができるため、光量測定手段16が出力するセンサ出力値が飽和したり、受光する入射光の光量が不足したりして、正確な測定ができなくなってしまうような事態を防ぐことができる。
なお、本実施例では、センサ出力値が所定の正常値の範囲内となるように、演算手段18からの信号に基づいて、露光時間を変化させるように構成しているが、光量測定手段16によって自動的に露光時間を変化させて、センサ出力値が正常値の範囲内となるように調整するよう構成してもよい。
また、本実施例の光量調節手段14は、減光フィルタ22、可変減光フィルタ24、絞り26によって構成されている。
減光フィルタ22の減光率は、被測定対象となる青果物Tの種類などに応じて適宜設定することができる。具体的には、光量測定手段16の露光時間を最小とした状態で、図1に示すように、基準測定物Sを受光筒20の筒口20aに接触させて、かつ、筒口20aを太陽などの光源50に向けて透過光量を測定した場合に、正常なセンサ出力値となるように減光率を設定することができる。
なお、本実施例では充分な光量を得るために、「筒口20aを太陽などの光源50に向けて」光量の測定を行っているが、太陽光のように光量の大きな光を用いる場合には、必ずしも光源に筒口を向けて測定を行う必要はない。
なお、基準測定物Sとしては、被測定対象として想定される青果物Tであってもよいし、所定の透過率を有する基準透過板とすることもできる。基準透過板としては、所定の透過率を有するものであれば、材質などは特に限定されるものではない。
また、可変減光フィルタ24としては、減光率を連続的に若しくは段階的に変化させることができるものであってもよいし、図2に示すように、減光フィルタ24aをステッピングモーターなどの動力機構44によって回転移動させることで、入射光の光軸X上に出入りさせることにより、減光の有無を切り換えるように構成することもできる。なお、図3に示すように、減光フィルタ24aを直線移動させて、入射光の光軸上に出入りさせるようにしてもよい。
このように可変減光フィルタ24は、少なくとも、「減光有り」の状態と、「減光無し」の状態とを切り換えられるように構成されている。
なお、可変減光フィルタ24の減光有りの状態における減光率は、後述するように、太陽などの光源50に筒口20aを向けて直接光量を測定した場合に、センサ出力値が飽和せず、正常な値となるよう適宜設定することができる。具体的には、想定される最大光量(例えば、夏の晴れた日の太陽を光源50として利用する場合など)の光が入射した場合に、正常なセンサ出力値となるような減光率を設定することが好ましい。
このように構成された本実施例の青果物非破壊糖酸度計10では、以下のようにして、青果物Tの糖度や酸度を測定することができる。
図4は、青果物非破壊糖酸度計10を用いて糖度または酸度を測定する場合の流れを説明するためのフロー図である。
まず、直接光量を測定するため、可変減光フィルタ24は減光有り、光量測定手段16の露光時間は最小に設定(S10)して、太陽などの光源50の直接光量を測定する(S20)。
この時、演算手段18では、光量測定手段16から出力されるセンサ出力値と、所定の判定値とを比較する(S30)。そして、センサ出力値が判定値よりも小さい場合には、露光時間を延ばして(S35)、光量を再測定する(S20)。
このように、露光時間を徐々に延ばしながら、光源50の直接光量を測定し、センサ出力値が所定の正常値の範囲内になるまで繰り返す。これによって、直接光量に基づくセンサ出力値(以下、「直接光量値」という)を得る。
なお、直接光量値の測定が完了した場合には、図示しない表示手段に露光時間Tを表示したり、図示しない報知手段によって音を鳴らしたりすることによって、使用者に通知するように構成することが好ましい。
次いで、透過光量を測定するため、可変減光フィルタ24は減光無し、光量測定手段16の露光時間は最小に設定(S40)して、被測定対象である青果物Tを受光筒20の筒口20aに接触させ、かつ、筒口20aを太陽などの光源50に向けて、青果物Tの透過光量を測定する(S50)。
この時、演算手段18では、光量測定手段16から出力されるセンサ出力値と、所定の判定値とを比較する(S60)。そして、センサ出力値が判定値よりも小さい場合には、露光時間を延ばして(S65)、光量を再測定する(S50)。
このように、露光時間を徐々に延ばしながら、青果物Tの透過光量を測定し、センサ出力値が所定の正常値の範囲内になるまで繰り返す。これによって、青果物Tの透過光量に基づくセンサ出力値(以下、「透過光量値」という)を得る。
このようにして得られた直接光量値と透過光量値とに基づき、演算手段18において、青果物Tの糖度や酸度を算出する(S70)。
具体的には、演算手段18において、吸光度として直接光量値と透過光量値との比の対数を算出する。そして、この吸光度と、事前に複数のサンプルを用いて測定された実測糖度若しくは実測酸度と吸光度との関係を示す検量線とから、青果物Tの糖度や酸度を算出することができる。
なお、このような吸光度には波長依存性があることが知られている。すなわち、糖度に影響を受ける波長、酸度に影響を受ける波長がそれぞれあることから、このような波長の吸光度から回帰分析などを用いて事前に検量線式を求めておき、この検量線式を用いて糖度や酸度を算出するようにしてもよい。
また、光が青果物Tに吸収される度合いが分かれば糖度や酸度を算出することができるため、上記のような吸光度だけではなく、吸光度の1次微分値や2次微分値などを用いることもできる。
図5は、別の実施例における青果物非破壊糖酸度計の構成を説明するための概略構成図である。
この実施例の青果物非破壊糖酸度計10は、図1に示す青果物非破壊糖酸度計10と基本的には同様な構成であり、同じ構成部材には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例では、光量測定手段16として、透過光の所定の波長のみを通過させるバンドパスフィルタ38と、光電変換を行う受光素子40と、受光素子から出力される電気信号の増幅などを行う信号処理回路42とを備えており、信号処理回路からセンサ出力値が出力されるように構成されている。なお、図5では説明の簡略化のため、バンドパスフィルタ38として1枚しか描いていないが、例えば、複数のバンドパスフィルタを組み合わせて所定の波長帯域の光だけを透過させるように構成することもできる。
なお、受光素子40としては、例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタなどを用いることができ、受光素子40と信号処理回路42との組み合わせとして、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary MOS)イメージセンサなどを用いることもできる。
このような受光素子40を用いることによって、分光器30を用いる必要がなくなり、青果物非破壊糖酸度計10の小型化、軽量化を図ることができる。
図6は、さらに別の実施例における青果物非破壊糖酸度計の構成を説明するための概略構成図である。
この実施例の青果物非破壊糖酸度計10は、図1に示す青果物非破壊糖酸度計10と基本的には同様な構成であり、同じ構成部材には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例では、光量調節手段14は、減光フィルタ22と絞り26とによって構成し、可変減光フィルタ24を設けない構成となっている。
このように光量調節手段14を構成する場合には、可変減光フィルタ24による減光の代わりに、筒口20aに基準測定物Sを接触させた状態で直接光量値を測定すればよい。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、上記実施例では、光源として太陽を用いているが、青果物Tを透過する光量が得られる光源であれば特に限定されるものではなく、例えば、ハロゲンランプを用いてもよいなど、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
以下、青果物非破壊糖酸度計10による青果物の糖度測定及び酸度測定の結果を示す。
(実施例1)
被測定対象である青果物としてミカン(サンプル数:96個)を用いて、絞りの孔径を直径6.5mm、減光フィルタ22の減光率を0%、可変減光フィルタ24の減光有りの状態の減光率を99.999%と設定し測定を行った。
光源を太陽として、夏の昼間に測定を行い、天候は晴れ時々曇りであった。このような条件下において、すべてのサンプルについて、露光時間は10ミリ秒で正常なセンサ出力値を得ることができた。
図7は、青果物非破壊糖酸度計10を用いて測定した糖度(以下、「算出糖度」という)と、屈折率計を用いて測定した糖度(以下、「実測糖度」という)との関係を示すグラフである。図7のグラフの相関係数は0.982、標準誤差は0.360であった。
図8は、青果物非破壊糖酸度計10を用いて測定した酸度(以下、「算出酸度」という)と、中和滴定法により測定した酸度(以下、「実測酸度」という)との関係を示すグラフである。図8のグラフの相関係数は0.832、標準誤差は0.113であった。
図7,8に示すように、糖度と酸度の両方について高い相関が得られており、本発明の青果物非破壊糖酸度計10では、糖度と酸度の両方を精度よく測定することができることがわかる。
(実施例2)
次いで、光源として50Wのハロゲンランプを2機使用し、他の条件は測定結果1と同様にして測定を行った。
図9は、算出糖度と、実測糖度との関係を示すグラフである。図9のグラフの相関係数は0.980、標準誤差は0.373であった。
図10は、算出酸度と、実測酸度との関係を示すグラフである。図10のグラフの相関係数は0.768、標準誤差は0.131であった。
実施例1の太陽光のように不安定な光源を使った測定では、本実施例のハロゲンランプのように安定的な光源を使った測定と比べてみても、遜色のない結果が得られている。このように、本発明の青果物非破壊糖酸度計10は、光量などが不安定な太陽光であっても、精度よく青果物の糖度と酸度の両方を測定することができる。
(実施例3)
次いで、天候による光量の変化がセンサ出力値に及ぼす影響を調べた。
被測定対象である青果物として梨(サンプル数:1)を用いて、絞りの孔径を直径6.5mm、減光フィルタ22の減光率を0%と設定し、透過光量の測定を行った。
測定Aは、秋の昼間に測定を行い、天候は晴れであった。このような条件下での露光時間は10ミリ秒であった。
一方で、測定Bは、秋の昼間に測定を行い、天候は曇りで日差しは感じられなかった。このような条件下での露光時間は200ミリ秒であった。
図11は、測定A,Bのセンサ出力値と波長との関係を示すグラフである。図11に示すように、光源の光量が変化しても、露光時間によって受光する光量を調節しているため、同程度のセンサ出力値を得ることができている。
また、図11からもわかるように、光源の光量が変化しても、透過光量の波長特性は不変であるため、上述するように、吸光度や吸光度の2次微分値に基づいて、青果物の糖度や酸度を測定することができる。
10 青果物非破壊糖酸度計
12 集光手段
14 光量調節手段
16 光量測定手段
18 演算手段
20 受光筒
20a 筒口
22 減光フィルタ
24 可変減光フィルタ
24a 減光フィルタ
26 絞り
28 受光部
30 分光器
32 導光路
34 遮光部材
36 保護部材
38 バンドパスフィルタ
40 受光素子
42 信号処理回路
44 動力機構
50 光源
T 青果物
S 基準測定物

Claims (5)

  1. 青果物の糖度または酸度の少なくともいずれかを非破壊で測定するための可搬型の青果物非破壊糖酸度計であって、
    筒口から入射する入射光を集光する集光手段と、
    入射光の光量を調節する光量調節手段と、
    光量調節手段により光量が調節された入射光を受光して光量を測定する光量測定手段と、
    光量測定手段により測定された入射光の光量に基づいて前記青果物の糖度または酸度の少なくともいずれかを算出する演算手段と、を備え、
    前記演算手段は、
    光源である太陽から直接前記筒口に入射する入射光を測定した際の直接光量と、
    前記筒口に前記青果物を接触させた状態で、前記光源である太陽から前記筒口に入射する入射光を測定した際の前記青果物の透過光量と、
    に基づいて、前記青果物の糖度または酸度の少なくともいずれかを算出し、
    前記光量測定手段は、前記入射光の光量を測定する時間である露光時間を変化させることができるとともに、受光した前記入射光の光量に応じたセンサ出力値を出力するように構成されており、
    前記直接光量及び前記透過光量を測定する際に、前記センサ出力値が所定の正常値の範囲内となるように前記露光時間を変化させるように構成されていることを特徴とする青果物非破壊糖酸度計。
  2. 前記光量調節手段が、可変減光フィルタを備え、
    前記直接光量を測定する際には、前記可変減光フィルタによって減光を行い、
    前記透過光量を測定する際には、減光を行わないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の青果物非破壊糖酸度計。
  3. 前記光量測定手段が、分光器を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の青果物非破壊糖酸度計。
  4. 前記光量測定手段が、受光素子を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の青果物非破壊糖酸度計。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の青果物非破壊糖酸度計の使用方法であって、
    太陽光を直接測定した直接光量を測定した後、
    前記筒口に前記青果物を接触させた状態で、前記太陽光を用いて前記青果物の透過光量を測定することを特徴とする青果物非破壊糖酸度計の使用方法。
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