JP6260866B2 - 車両の重量推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、構造体がエアスプリングによって昇降自在に弾性支持される車両の重量推定装置に関する。
特許文献1には、エアバネの荷重−内圧特性は線形近似式で示され、測定したエアバネの内圧を上記線形近似式に代入することによって、エアバネに対する荷重を算出可能であることが開示されている。また、特許文献1には、設計上の荷重−内圧特性を実際のエアバネの性状に応じて補正する方法が記載されている。
特開2011−240792号公報
エアスプリング(エアバネ)の内圧とバネ負担荷重(エアバネに対する荷重)との関係は、エアスプリングが伸張した場合(エアスプリングが支持する構造体が上昇した場合)と短縮した場合(構造体が下降した場合)とで相違する。すなわち、実際の荷重−内圧特性には、エアスプリングの伸張時と短縮時(構造体の上昇時と下降時)でヒステリシスが存在し、構造体が任意の1つの上下位置に上昇して達した場合と下降して達した場合とでは、エアスプリングの内圧は相違する。
このため、特許文献1のような線形近似式から算出される荷重には、エアスプリングのヒステリシスによる誤差が含まれてしまい、バネ負担荷重の推定精度を向上させることが難しい。
そこで、本発明は、エアスプリングが負担するバネ負担荷重の推定精度を向上させることが可能な車両の重量推定装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明は、車両に搭載される重量推定装置であって、内圧検出手段と、上下変位検出手段と、基本荷重演算情報記憶手段と、昇降制御手段と、基本荷重演算手段と、バネ負担荷重演算手段とを備える。構造体は、エアスプリングによって下方から弾性支持され、圧縮空気の供給及び排出によるエアスプリングの伸縮によって昇降する。
内圧検出手段は、エアスプリングの内圧を検出する。上下変位検出手段は、所定の基準高さに対する構造体の高さを上下変位として検出する。基本荷重演算情報記憶手段は、エアスプリングの任意の内圧とバネ負担基本荷重との対応関係を基本荷重演算情報として予め記憶する。
昇降制御手段は、上昇処理と下降処理とを実行する。上昇処理において、昇降制御手段は、上下変位検出手段が検出する上下変位が所定の基準変位よりも下方から基準変位に達するように、エアスプリングに対する圧縮空気の給排を制御して構造体を上昇させる。また、下降処理において、昇降制御手段は、上下変位検出手段が検出する上下変位が基準変位よりも上方から基準変位に達するように、エアスプリングに対する圧縮空気の給排を制御して構造体を下降させる。
基本荷重演算手段は、基本荷重演算情報記憶手段が記憶する基本荷重演算情報と、昇降制御手段による上昇処理よって構造体が基準変位に達した状態で内圧検出手段が検出した内圧とを用いて、上昇方向のバネ負担基本荷重を演算する。また、基本荷重演算手段は、基本荷重演算情報記憶手段が記憶する基本荷重演算情報と、昇降制御手段による下降処理によって構造体が基準変位に達した状態で内圧検出手段が検出した内圧とを用いて、下降方向のバネ負担基本荷重を演算する。バネ負担荷重演算手段は、基本荷重演算手段が演算した上昇方向のバネ負担基本荷重と下降方向のバネ負担基本荷重との平均値を、エアスプリングが負担するバネ負担荷重として算出する。
基本荷重演算情報は、エアスプリングの内圧からバネ負担基本荷重を一意的に決定する情報であり、基本荷重演算情報を用いて演算されるバネ負担基本荷重には、エアスプリングの伸張時と短縮時(構造体の上昇時と下降時)のヒステリシスによる誤差が含まれる。なお、基本荷重演算情報は、エアスプリングの内圧を変数とする線形近似式であってもよい。
また、上下変位検出手段は構造体の上下変位を逐次検出してもよく、昇降履歴記憶手段は、上下変位検出手段が検出した上下変位を昇降履歴として記憶してもよい。
上記構成では、内圧検出手段は、エアスプリングの内圧を検出し、上下変位検出手段は、構造体の上下変位を検出する。
重量推定処理が開始されると、昇降制御手段は、上昇処理を実行して、基準変位に達するまで構造体を上昇させる。基本荷重演算手段は、基本荷重演算情報記憶手段が記憶する基本荷重演算情報と、昇降制御手段による上昇処理よって構造体が基準変位に達した状態で内圧検出手段が検出した内圧とを用いて、上昇方向のバネ負担基本荷重を演算する。また、昇降制御手段は、下降処理を実行して、基準変位に達するまで構造体を下降させる。基本荷重演算手段は、基本荷重演算情報記憶手段が記憶する基本荷重演算情報と、昇降制御手段による下降処理よって構造体が基準変位に達した状態で内圧検出手段が検出した内圧とを用いて、下降方向のバネ負担基本荷重を演算する。なお、昇降制御手段による上昇処理及び基本荷重演算手段による上昇方向のバネ負担基本荷重の演算処理と、昇降制御手段による下降処理及び基本荷重演算手段による下降方向のバネ負担基本荷重の演算処理とは、何れを先に実行してもよい。
基本荷重演算手段によって上昇方向及び下降方向のバネ負担基本荷重が演算されると、バネ負担荷重演算手段は、上昇方向のバネ負担基本荷重と下降方向のバネ負担基本荷重との平均値((上昇方向のバネ負担基本荷重+下降方向のバネ負担基本荷重)/2)を、エアスプリングが負担するバネ負担荷重として算出する。
このように、構造体が上昇して基準変位に達した状態でのエアスプリングの内圧を用いて演算された上昇方向のバネ負担基本荷重と、構造体が下降して基準変位に達した状態でのエアスプリングの内圧を用いて演算された下降方向のバネ負担基本荷重との平均値を、エアスプリングが負担するバネ負担荷重として算出するので、簡易な処理によって、エアスプリングのヒステリシスによる誤差の影響を低減してバネ負担荷重の推定精度を向上させることができる。
本発明によれば、エアスプリングが負担するバネ負担荷重の推定精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る車両を後方から視た模式図であり、(a)は最低車高の状態を、(b)は最低車高から標準車高に上昇させた状態をそれぞれ示す。 図1と同様の車両の模式図であり、(a)は最高車高の状態を、(b)は最高車高から標準車高に下降させた状態をそれぞれ示す。 重量推定装置のブロック図である。 重量推定装置が実行する重量推定処理のフローチャートである。
以下、本発明をトラックに適用した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における前後方向は、車両の前後方向を意味し、左右方向は、車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。
図1及び図2に示すように、車両(トラック)1は、車体フレーム2と、キャブ(図示省略)と、箱形の荷台5と、左右の前輪(図示省略)と、左右の後輪6と、フロントサスペンション(図示省略)と、リヤサスペンション7と、ECU10(図3参照)とを備える。
車体フレーム2は、車両前後方向に沿って略平行に延びる左右1対のサイドフレーム3(3L、3R)と、車両前後方向に所定間隔をおいて配置されて車幅方向に延びる複数の直線状のクロスフレーム4とを有する。各クロスフレーム4は、サイドフレーム3に対して略直交し、クロスフレーム4の両端は、左右のサイドフレーム3L,3Rに結合される。
キャブは、車体フレーム2の前部上方に配置され、荷台5は、車体フレーム2の後部上方に載置され固定される。
リヤサスペンション7は、圧縮空気の供給及び排出によって各々が上下方向に伸縮する左右のエアスプリング8(8L,8R)から構成され、車体フレーム2の後部を支持する。左エアスプリング8Lは、左のサイドフレーム3Lと後輪6の車軸(後車軸9)との間に介在して、車体フレーム2の左側を昇降可能に下方から弾性支持する。右エアスプリング8Rは、右のサイドフレーム3Rと後車軸9との間に介在して、車体フレーム2の右側を昇降可能に下方から弾性支持する。車体フレーム2(荷台5)の左右は、エアスプリング8に対する圧縮空気の給排制御によってそれぞれ昇降する。すなわち、車体フレーム2と車体フレーム2が支持する構造物(荷台5等の架装物やキャブなど)とから構成される構造体11は、エアスプリング8によって下方から弾性支持され、圧縮空気の供給及び排出によるエアスプリング8の伸縮によって昇降する。
左のサイドフレーム3Lには、左エアスプリング8Lの近傍でサイドフレーム3Lと後車軸9との間の上下方向の距離(構造体11の後左側の車高H)を検出する左車高センサ12L(図3参照)が設けられ、右のサイドフレーム3Rには、右エアスプリング8Rの近傍でサイドフレーム3Rと後車軸9との間の上下方向の距離(構造体11の後右側の車高H)を検出する右車高センサ12R(図3参照)が設けられている。左右のサイドフレーム3L,3Rと後車軸9との上下方向の各距離は、所定の基準高さ(本実施形態では後車軸9の高さ)に対する構造体11の高さ(上下変位)であり、各車高センサ12L,12Rは、構造体11の上下変位を検出する上下変位検出手段として機能する。各車高センサ12L,12Rは、構造体11の左右の車高Hを逐次検出し、検出した車高HをECU10(図3参照)へ出力する。
左エアスプリング8L又は左エアスプリング8Lへ圧縮空気を供給するエア管路(図示省略)には、左エアスプリング8Lの内圧を検出する左圧力センサ14L(図3参照)が設けられ、右エアスプリング8R又は右エアスプリング8Rへ圧縮空気を供給するエア管路(図示省略)には、右エアスプリング8Rの内圧を検出する右圧力センサ14R(図3参照)が設けられている。各圧力センサ14L,14Rは、エアスプリング8の内圧を検出する内圧検出手段として機能する。また、各圧力センサ14L,14Rは、左右のエアスプリング8L,8Rの内圧を逐次検出し、検出した内圧をECU10(図3参照)へ出力する。
図示及び詳細な説明を省略するが、フロントサスペンション及びその関連要素も、リヤサスペンション7と同様に構成されている。すなわち、フロントサスペンションは、圧縮空気の供給及び排出によって各々が上下方向に伸縮する左右のエアスプリングから構成され、車体フレーム2の前部を支持する。左右のエアスプリングは、左右のサイドフレーム3L,3Rと前輪の車軸(前車軸)との間に介在して、車体フレーム2の左側と右側とを昇降可能に下方からそれぞれ弾性支持する。左右の車高センサ(図示省略)は、左右のエアスプリングの近傍で構造体11の前左側の車高Hと前右側の車高Hとをそれぞれ検出してECU10へ出力する。また、左右の圧力センサは、左右のエアスプリングの内圧をそれぞれ検出してECU10へ出力する。
フロントサスペンション(エアスプリング)及びリヤサスペンション7(エアスプリング8)が支持する構造体11の重量(バネ上重量)は、架装や積荷12の状態(重量)に依存して増減する可変値(変動値)である。これに対し、車両1のうちフロントサスペンション及びリヤサスペンション7が支持しない構造物(前後の車軸や車輪など)の重量(バネ下重量)は、車両1の諸元によって決定される不変値(固定値)である。車両1の重量は、バネ上重量とバネ下重量との総和であるため、バネ上重量を推定することによって、車両1の重量(車両重量)を推定することができる。
ECU10は、CPU(Central Processing Unit)とROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを備え、ROMに格納されたエアサス制御処理プログラムを読み出して、エアサス制御処理を実行することによって、図3に示すように、車高制御部15として機能する。また、ECU10は、ROMに格納された重量推定プログラムを読み出して、重量推定処理を実行することによって、重量推定部16として機能する。なお、エアサス制御処理及び重量推定処理は、フロントサスペンションの左右のエアスプリングとリヤサスペンション7の左右のエアスプリング8とに対してそれぞれ同様に実行されるため、以下の説明では、リヤサスペンション7に対する処理について主に説明し、フロントサスペンションに対する処理については適宜省略する。
RAMは、車高センサ13や圧力センサ14などの各種センサ類が検出した検出値やCPU演算結果などの一時記憶領域、及び各種演算式や各種マップ等の記憶領域として機能する。なお、各種演算式や各種マップ等の記憶領域は、ROMに設定されてもよく、ROMに格納された各種プログラムの一部として設定されてもよい。
車室内の運転席の近傍(例えばインストルメントパネル)には表示部24と重量推定指示スイッチ25とが設けられ、表示部24及び重量推定指示スイッチ25はそれぞれECU10に接続されている。表示部24は、重量推定部16による重量推定処理の結果を表示するための表示画面(図示省略)を有し、重量推定指示スイッチ25は、重量推定処理の開始を指示する入力操作を車室内の運転者等から受け付ける。
車高制御部15は、車両1の始動(電源オン)に応じてエアサス制御処理を開始し、車両1の停止(電源オフ)に応じてエアサス制御処理を終了する。また、エアサス制御処理の実行中において、車高制御部15は、車体フレーム2の左右の車高Hがともに所定の標準車高Hmidとなるように、エアスプリング8に対する圧縮空気の給排を制御する。具体的には、左右の車高センサ12L,12Rが検出する左右の車高Hがそれぞれ標準車高Hmidとなるように、圧力センサ14L,14Rが検出する空気圧に応じて左給排気弁30L及び/又は右給排気弁30Rへ制御信号を出力する。左給排気弁30L及び右給排気弁30Rは、左エアスプリング8L及び右エアスプリング8Rに対する圧縮空気の供給管路及び排気管路を開閉可能な電磁弁であり、左給排気弁30L及び右給排気弁30Rへ制御信号を出力することによって、左エアスプリング8L及び右エアスプリング8Rへの圧縮空気の給排がそれぞれ制御される。
重量推定部16は、基本荷重演算情報記憶部(基本荷重演算情報記憶手段)18、基本荷重演算部(基本荷重演算手段)19、昇降制御部(昇降制御手段)20及びバネ負担荷重演算部(バネ負担荷重演算手段)23から構成される。重量推定部16は、車両1の始動(電源オン)時に、車高制御部15によるエアサス制御処理に先行して、重量推定処理を開始する。すなわち、車高制御部15は、重量推定部16による重量推定処理の終了を待ってエアサス制御を開始する。また、重量推定部16は、車高制御部15によるエアサス制御処理の実行中において、重量推定指示スイッチ25が重量推定処理の開始指示の入力操作を受け付けたときに、重量推定処理を開始する。車高制御部16は、重量推定部16によって重量推定処理が実行されている間はエアサス制御処理を一時的に中断し、重量推定処理の終了後にエアサス制御処理を再開する。
基本荷重演算情報記憶部18は、エアスプリング8の任意の内圧Pとバネ負担基本荷重Fsとの対応関係を基本荷重演算情報として予め記憶する。エアスプリング8の荷重−内圧特性は下記の式(1)の線形近似式で示されるため、式(1)の線形近似式が基本荷重演算情報として記憶され、式(1)に従ってエアスプリング8の内圧Pからバネ負担基本荷重Fsが一意的に決定される。式(1)中の係数aと切片bとは、エアスプリング8の構造に応じて決まる定数である。
Fs=a×P+b・・・(1)
なお、本実施形態の左右のエアスプリング8L,8Rは同様の構造であるため、記憶される線形近似式も共通である。また、上述のエアサス制御処理における構造体11の昇降範囲は、荷重−内圧特性の線形近似が成立する所定の範囲(最低車高Hmin〜最高車高Hmaxの範囲)に設定されている。
ここで、実際の荷重−内圧特性には、エアスプリング8の伸張時と短縮時(構造体11の上昇時と下降時)でヒステリシスが存在し、エアスプリング8の内圧Pとバネ負担荷重(エアスプリング8に対する荷重)との関係は、エアスプリング8が伸張した場合(図1に示すように構造体11が上昇した場合)と短縮した場合(図2に示すように構造体11が下降した場合)とで相違する。すなわち、構造体11が任意の1つの車高H(例えば標準車高Hmid)に上昇して達した場合と下降して達した場合(例えば、図1に示す場合と図2に示す場合)とでは、エアスプリング8の内圧Pは相違する。
このような理由から、線形近似式(上記式(1))から算出されるバネ負担基本荷重Fsには、エアスプリング8のヒステリシスによる誤差が含まれる。
昇降制御部20は、上昇処理と下降処理とを実行する。上昇処理において、昇降制御部20は、車高センサ13が検出する車高Hが所定の基準車高(基準変位)よりも下方から基準車高に達するように、エアスプリング8に対する圧縮空気の給排を制御して構造体11を上昇させる。また、下降処理において、昇降制御部20は、車高センサ13が検出する車高Hが基準車高よりも上方から基準車高に達するように、エアスプリング8に対する圧縮空気の給排を制御して構造体11を下降させる。本実施形態では、基準車高として標準車高Hmidが設定されている。また、昇降制御部20は、上昇処理では構造体11を最低車高Hminまで下降させた後に標準車高Hmidまで上昇させ、下降処理では構造体11を最高車高Hmaxまで上昇させた後に標準車高Hmidまで下降させる。なお、基準車高を標準車高Hmid以外に設定してもよい。また、上昇処理及び下降処理では、全てのエアスプリング(フロントサスペンションの左右のエアスプリングとリヤサスペンション7の左右のエアスプリング8L,8R)を伸縮させて、前後左右の全ての車高センサ13が検出する車高Hを最低車高Hminまで下降又は最高車高Hmaxまで上昇させた後、上昇又は下降させて標準車高Hmidに調整する。
基本荷重演算部19は、全てのエアスプリング(フロントサスペンションの左右のエアスプリング及びリヤサスペンション7の左右のエアスプリング8L,8R)を対象として、各エアスプリング8について上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)と下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)とを演算する。上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)は、昇降制御部20による上昇処理よって構造体11が標準車高Hmidに達した状態で各エアスプリング8に対応する圧力センサ14が検出した内圧P(U)を、基本荷重演算情報記憶部18が記憶する線形近似式にそれぞれ代入することによって演算される。また、下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)は、昇降制御部20による下降処理よって構造体11が標準車高Hmidに達した状態で各エアスプリング8に対応する圧力センサ14が検出した内圧P(D)を、基本荷重演算情報記憶部18が記憶する線形近似式にそれぞれ代入することによって演算される。
バネ負担荷重演算部23は、エアスプリング毎に基本荷重演算部19が演算した上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)と下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)との平均値を、各エアスプリングが負担するバネ負担荷重Fs(A)として算出する。具体的には、上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)と下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)とを次式(2)に代入することによって、バネ負担荷重Fs(A)を算出する。
Fs(A)=(Fs(U)+Fs(D))/2・・・(2)
フロントサスペンションの左右のエアスプリング及びリヤサスペンション7の左右のエアスプリング8L,8Rの全てについて、バネ負担荷重演算部23がバネ負担荷重Fs(A)(前後左右の4箇所のバネ負担荷重)を算出すると、重量推定部16は、算出された4箇所のバネ負担荷重を合算することによってバネ上重量を算出し、算出したバネ上重量にバネ下重量を加算することによって車両重量(推定値)を算出する。また、重量推定部16は、算出した車両重量を表示部24の表示画面に表示するとともに、車両重量を用いて処理を実行する他のシステム(例えば車両1の横転危険性を判定するシステム等)に対して、算出した車両重量を提供する。
次に、ECU10(重量推定部16)が実行する重量推定処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。本処理は、車両1が始動(電源オン)したとき、又は重量推定指示スイッチ25が重量推定処理の開始指示の入力操作を受け付けたときに開始される。
本処理を開始すると、全ての車高センサ13からの検出値が最低車高Hminに達するように構造体11(車高H)を下降させる(ステップS1)。続いて、全ての車高センサ13からの検出値が標準車高Hmidになるまで構造体11を上昇させて、車高Hを標準車高Hmidに調整する(ステップS2)。係る状態で、各エアスプリング8について、対応する圧力センサ14が検出した内圧P(U)を基本荷重演算情報記憶部18が記憶する線形近似式に代入することによって、上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)を算出する(ステップS3)。
次に、全ての車高センサ13からの検出値が最低車高Hmaxに達するように構造体11(車高H)を上昇させる(ステップS4)。続いて、全ての車高センサ13からの検出値が標準車高Hmidになるまで構造体11を下降させて、車高Hを標準車高Hmidに調整する(ステップS5)。係る状態で、各エアスプリング8について、対応する圧力センサ14が検出した内圧P(D)を基本荷重演算情報記憶部18が記憶する線形近似式に代入することによって、下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)を算出する(ステップS6)。
全てのエアスプリング8について、上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)と下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)とを算出すると、各エアスプリング8について、上昇方向のバネ負担荷重Fs(U)と下降方向のバネ負担荷重Fs(D)とを平均することによってバネ負担荷重Fs(A)を算出する(ステップS7)。
全てのエアスプリング8のバネ負担荷重Fs(A)を算出すると、それらのバネ負担荷重Fs(A)を合算することによってバネ上重量を算出し、算出したバネ上重量にバネ下重量を加算することによって車両重量(推定値)を算出して(ステップS8)、本処理を終了する。
なお、ステップS1〜ステップS3の処理とステップS4〜ステップS6の処理とは、その実行順序は任意であり、ステップS4〜ステップS6の処理を先に実行し、ステップS1〜ステップS3の処理を後に実行してもよい。
以上説明したように、本実施形態では、構造体11が上昇して標準車高Hmidに達した状態でのエアスプリング8の内圧P(U)を用いて算出された上昇方向のバネ負担基本荷重Fs(U)と、構造体11が下降して標準車高Hmidに達した状態でのエアスプリング8の内圧P(D)を用いて演算された下降方向のバネ負担基本荷重Fs(D)との平均値を、エアスプリング8が負担するバネ負担荷重Fs(A)として算出するので、簡易な処理によって、エアスプリング8のヒステリシスによる誤差の影響を低減してバネ負担荷重Fs(A)の推定精度を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、車軸と車体フレームとの間に介在するエアスプリングについて説明したが、エアスプリングが支持する構造体は上記実施形態に限定されず、他の構造体(例えば、キャブと車体フレームとの間に介在するエアスプリングによってキャブを下方から昇降自在に弾性支持する場合のキャブ)であってもよい。
また、上記実施形態では、フロントサスペンションとリヤサスペンションの双方がエアスプリングによって構成されたフルエアサスタイプの車両について説明したが、フロントサスペンションがリーフサスペンション等の金属製のバネによって構成され、リヤサスペンションがエアスプリングによって構成されていてもよい。この場合、フロントサスペンション側(前側)のバネ負担荷重を固定値として記憶させておき、リヤサスペンション側(後側)のバネ負担荷重を上記実施形態と同様に推定することによって、車両重量の推定を行うことができる。
本発明は、構造体がエアスプリングによって昇降可能に弾性支持される車両に対して広く適用可能である。
1 車両(トラック)
2 車体フレーム
3,3L,3R サイドフレーム
5 荷台
7 リヤサスペンション
8,8L,8R エアスプリング
9 後車軸
10 ECU
11 構造体
12,12L,12R 車高センサ(上下変位検出手段)
14,14L,14R 圧力センサ(内圧検出手段)
15 車高制御部
16 重量推定部
18 基本荷重演算情報記憶部(基本荷重演算情報記憶手段)
19 基本荷重演算部(基本荷重演算手段)
20 昇降制御部(昇降制御手段)
23 バネ負担荷重演算部(バネ負担荷重演算手段)

Claims (1)

  1. エアスプリングによって構造体が下方から弾性支持され、圧縮空気の供給及び排出による前記エアスプリングの伸縮によって前記構造体が昇降する車両に搭載される重量推定装置であって、
    前記エアスプリングの内圧を検出する内圧検出手段と、
    所定の基準高さに対する前記構造体の高さを上下変位として検出する上下変位検出手段と、
    前記エアスプリングの任意の内圧とバネ負担基本荷重との対応関係を基本荷重演算情報として予め記憶する基本荷重演算情報記憶手段と、
    前記エアスプリングに対する圧縮空気の給排を制御することによって、前記上下変位検出手段が検出する上下変位が所定の基準変位よりも下方から前記基準変位に達するように前記構造体を上昇させる上昇処理と、前記上下変位検出手段が検出する上下変位が前記基準変位よりも上方から前記基準変位に達するように前記構造体を下降させる下降処理とを実行する昇降制御手段と、
    前記基本荷重演算情報記憶手段が記憶する前記基本荷重演算情報と前記上昇処理よって前記構造体が前記基準変位に達した状態で前記内圧検出手段が検出した内圧とを用いて上昇方向のバネ負担基本荷重を演算するとともに、前記基本荷重演算情報記憶手段が記憶する前記基本荷重演算情報と前記下降処理によって前記構造体が前記基準変位に達した状態で前記内圧検出手段が検出した内圧とを用いて下降方向のバネ負担基本荷重を演算する基本荷重演算手段と、
    前記基本荷重演算手段が演算した上昇方向のバネ負担基本荷重と下降方向のバネ負担基本荷重との平均値を、前記エアスプリングが負担するバネ負担荷重として算出するバネ負担荷重演算手段と、を備える
    ことを特徴とする車両の重量推定装置。
JP2014085078A 2014-04-17 2014-04-17 車両の重量推定装置 Active JP6260866B2 (ja)

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