以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技システム900の全体構成を示す図である。遊技システム900は、パチンコ遊技機1と、管理サーバ1000と、から構成される。
パチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1000は、インターネット網1002に接続されている。パチンコ遊技機1と、管理サーバ1000と、の間のデータのやり取りは、2次元コード読み取り機能及びインターネット網1002への接続機能を備える携帯端末1001を介して行われる。
パチンコ遊技機1は、遊技が開始されてから遊技が終了するまでの期間(遊技の開始や終了は、例えば、遊技者によって指示される。)における遊技の結果などを2次元コードとして出力する。遊技者は、パチンコ遊技機1が出力する2次元コードを携帯端末1001で読み取り、2次元コードが表す遊技の結果などを管理サーバ1000に送信する。遊技の結果は、特に、遊技の進行に応じて遊技者に付与された遊技ポイントを含む。この遊技ポイントが貯まると、遊技ポイントを貯めた遊技者に特典が付与可能になる。特典とは、遊技者に取って有益(経済的、心理的のどちらであってもよい。)なものであればよく、ここでは、他では見ることのできない専用コンテンツである。
管理サーバ1000は、パチンコ遊技機1における遊技履歴を遊技者毎に管理するとともに、遊技ポイントに応じて遊技者に特典を付与する。遊技履歴は、遊技の結果の集合からなる。管理サーバ1000は、携帯端末1001から送信された遊技の結果などに基づいて、当該遊技者の遊技履歴を更新していく(特に遊技ポイントを蓄積していく)。遊技者は、携帯端末1001を介して、管理サーバ1000にアクセスし、当該遊技者の遊技履歴に含まれる遊技ポイントに応じて管理サーバ1000が記憶する特典を取得できる。つまり、遊技者の要求に応じて、当該遊技者に付与され貯められた遊技ポイントに応じて、特典が管理サーバ1000から当該遊技者の携帯端末1001に配信される。
図2は、本実施形態の携帯端末1001の構成を示すブロック図である。この携帯端末1001は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160と、を含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1001の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、ユーザからの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データによって表される文字や画像を表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」とい
う)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120、操作部130、無線通信部150、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1001は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図3は、管理サーバ1000の構成を示すブロック図である。管理サーバ1000は、一般的なWebサーバとしての機能を有し、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1000の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1000の管理者等のユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode Ray
Tube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データによって表される文字や画像を表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網1002を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網1002を介して携帯端末1001や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250部からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
図4は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図4に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとはそれぞれ、特別図柄の可変表示終了時に、上記の可変表示の結果として、確定特別図柄を導出表示(ここでは、停止表示)する。可変表示中に表示される特別図柄と、確定特別図柄(つまり、導出表示される可変表示結果)とは同じであっても良いし、異なるものであってもよい。つまり、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとのうちの少なくとも一方は、ルーレットのように可変表示する複数の特別図柄のうちのいずれかの特別図柄を確定特別図柄(つまり、可変表示結果)として導出表示してもよいし(例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「1」を確定特別図柄として表示する。)、可変表示する複数の特別図柄以外の特別図柄を確定特別図柄(つまり、可変表示結果)として導出表示してもよい(例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「−」を確定特別図柄として表示する。)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示、飾り図柄の拡大・縮小など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示の終了時に可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示には、可変表示の開始時には表示されていなかった新たな飾り図柄が登場して変動する態様があってもよい。
なお、特別図柄と同様に、可変表示中に表示される飾り図柄と、確定飾り図柄(つまり、導出表示される可変表示結果)を構成する飾り図柄とは同じであっても良いし、異なるものであってもよい。各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「1」を確定飾り図柄として表示してもよいし、例えば、「0」〜「9」を可変表示して、「0」〜「9」以外の飾り図柄を確定飾り図柄として表示してもよい。
図4に示すパチンコ遊技機1の構成例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数は、例えば第1始動入賞口に遊技球が進入(例えば、通過)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ1つ加算(インクリメント)される。これにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第2特図保留記憶数は、例えば第2始動入賞口に遊技球が進入(例えば、通過)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ1つ加算(インクリメント)される。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1つ減算(デクリメント)される。第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1つ減算(デクリメント)される。
このように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときには、可変表示の保留が発生する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる(例えば、保留数の数と同じ数の丸印によって、保留記憶が表示される。)。この実施の形態では、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とが別々に表示される。第1特図保留記憶数は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける左側の領域に表示され(第1保留表示)、第2特図保留記憶数は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける右側の領域に表示される(第2保留表示)。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図5に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口に遊技球が進入可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態または進入困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図5に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図5に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図5に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態(又は一部開放状態)となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図4に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図5に示すゲートスイッチ21によって検出される。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、例えば、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含む。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作(遊技者の操作行為)を指示入力として検知する傾倒方向センサユニットなどからなるコントロールセンサユニット35A(図5参照)が設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。コントロールセンサユニット35Aは、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検知して、操作行為に応じた操作検出信号を出力する。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作(遊技者の操作行為)を指示入力として、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検知できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を指示入力として検知するプッシュセンサ35B(図5参照)が設けられていればよい。プッシュセンサ35Bは、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検知して、操作行為に応じた操作検出信号を出力する。
パチンコ遊技機1には、例えば図5に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受信する機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。例えば、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。なお、演出制御基板12は、操作検出スイッチ31から伝送された操作検出信号を受信して所定の制御を行う機能も備えている。さらに、演出制御基板12は、コントローラセンサユニット35Aから供給される操作検出信号を受信して所定の制御を行う機能や、プッシュセンサ35Bから供給される操作検出信号を受信して所定の制御を行う機能を備える。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。コントロールセンサユニット35Aは、上記で説明したように、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出するものであり、遊技者の操作行為を表す操作検出信号を演出制御基板12に供給する。プッシュセンサ35Bは、上記で説明したように、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出するものであり、遊技者の操作行為を表す操作検出信号を演出制御基板12に供給する。
図5に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random
Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central
Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データ
の更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成さ
れる。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120が表示制御指令(表示制御信号)を表示制御部123に供給し表示制御部123を制御する表示制御動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、コントローラセンサユニット35Aから供給される操作検出信号を伝送する配線も接続されている。さらに、演出制御基板12には、プッシュセンサ35Bから供給される操作検出信号を伝送する配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、RAM122の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM122とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、演出制御用CPU120が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令(表示制御信号)などに基づき、画像表示装置5における表示動作を制御する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character
Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD
駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing
Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CG
ROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンド、コントローラセンサユニット35Aから伝送された操作検出信号、プッシュセンサ35Bから伝送された操作検出信号などを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出(リーチ演出など、遊技の盛り上げるための演出など)を実行する。さらに、演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bによって検出される遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作に応じた制御を行う。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を進入する始動入賞(第1始動入賞)が発生したときに、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより、第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を進入する始動入賞(第2始動入賞)が発生したときに、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が進入困難または進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後(可変表示の開始後)、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図5に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態(又は一部開放状態)となり、入賞球が発生不可能(又は発生困難)となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「14」)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。
一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態及び時短状態となる。
時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。例えば、確変状態の終期と高開放制御の終期とを異ならせるなどして、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。なお、確変状態かつ時短状態のときを、「高確高ベース」といい、時短状態のみのときを、「低確高ベース」ということがある。確変状態のみのときを「高確低ベース」といい、通常状態を「低確低ベース」ということもある。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
リーチ態様となったこと(以下では、「リーチが成立した」、「リーチ成立」などということがある。)に対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このような、飾り図柄の変動速度の低下、キャラクター画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「期待度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている(図14参照)。そして、スーパーAからBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出のみが実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。また、スーパーリーチのリーチ演出のうちでも、スーパーB、スーパーAの順に、リーチ演出が実行された場合の大当り期待度が高い(つまり、スーパーBが実行された場合の方がスーパーBが実行された場合よりも大当り期待度が高い。)。
なお、この実施の形態では、ノーマルのリーチ演出が実行された後に、スーパーA、スーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されることになる。なお、ノーマルが実行されたあとにスーパーA、スーパーBが実行されることを、ノーマルのリーチ演出から各スーパーリーチのリーチ演出に「発展」したなどと表現することがある。なお、以下では、ノーマルからスーパーAに発展するリーチ演出をまとめてスーパーリーチAといい、ノーマルからスーパーBに発展するリーチ演出をまとめてスーパーリーチBといい、ノーマルのリーチ演出(発展無し)をノーマルリーチということもある。
大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される(大当り期待度が「1」になる場合には、可変表示結果は必ず「大当り」になる。以下、大当り期待度について同じ。)。
また、この実施の形態では、始動条件は成立したが開始条件が成立していない可変表示について、始動条件の成立時に、この可変表示の表示結果が「大当り」になるか否かを判定する、所謂「先読み」が行われる。そして、この先読み対象の可変表示の表示結果が「大当り」になる可能性を予告する先読み演出を、先読みの判定結果に基づいて実行されるようになっている。この先読み演出は、先読み対象の可変表示よりも前に実行される可変表示において行われる。つまり、この先読み演出は、保留されている可変表示があるときに初めて実行される演出となっている。この実施の形態では、先読み演出は、複数回の可変表示にわたって複数回実行されるものとなっている。
この実施の形態では、先読み演出として、先読み演出Aと先読み演出Bとが用意されている。先読み演出Aが実行されたときと、先読み演出Bが実行されたときとでは、先読み対象の可変表示についての大当り期待度が異なり、先読み演出Bが実行されたときの方が、先読み対象の可変表示が「大当り」になる可能性が高くなっている。
先読み演出は、画像表示装置5の表示領域への画像表示によって行われるが、これに加えて又は代えて、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による効果音の出力や発光体の点灯を行うものであってもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せ(特定表示結果)となる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであり、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)とのうち、いずれかを確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
大当り種別が「確変」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出が実行されたりして、確変状態となる制御の開始が報知されてもよい。大当り中昇格演出は、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知を行う。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。これらの再抽選演出や大当り中昇格演出が実行されずに、確変状態となる制御の開始が報知されてもよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
また、この実施の形態では、遊技者が遊技の開始と終了とをスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bを操作することで指定することができ、パチンコ遊技機1は、遊技の開始が指定されてから、例えばRAM122に、行われた遊技の結果を記憶していき、遊技の終了が指定されたときに、それまでの遊技の結果を含む情報を2次元コードとして出力する。遊技の開始は、例えば、パスワードの入力によって行われ、遊技の終了は、例えば、2次元コードの表示要求によって行われる。上記遊技の結果には、可変表示の実行回数、大当り遊技状態に制御された回数などの遊技の開始から終了までの期間に行われた遊技の内容を特定できる情報や、遊技の開始から終了までに遊技者に付与された遊技ポイントを特定できる情報が含まれる。この遊技ポイントが貯まると、遊技者の要求などによって遊技者に特典が付与される。この遊技ポイントは、先読み演出が実行されたことを契機として、遊技者に付与され得る。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、変動パターン決定用の乱数値MR2とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。なお、乱数値MR1は、大当り種別の決定にも用いられ、大当り種別決定用の乱数値でもある。なお、特図表示結果決定用の乱数値と、大当り種別決定用の乱数値とを異なるものとしてもよい。変動パターン決定用の乱数値MR2は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20や普図保留表示器25Cにおける表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定、普図保留記憶数の表示などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンド(特に、下記で送信設定される各種の制御コマンド)を伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図6は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図7は、始動入賞判定処理として、図6のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えばRAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部)に設けられた、第1特図保留記憶数をカウントする第1保留記憶数カウンタの格納値(初期値は「0」である。)である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えばRAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部)に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。始動口バッファの格納値は、「1」が第1始動口を表し、「2」が第第2始動口を表す。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えばRAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部)に設けられた、第2特図保留記憶数をカウントする第2保留記憶数カウンタの格納値(初期値は「0」である。)である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。
ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えばRAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部)に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1つ加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1つ加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1つ加算する。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を1つ加算した場合には、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を1つ加算した場合には、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)。
こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1つ増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1つ増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1つ加算するように更新する(ステップS208)。例えば、RAM102の所定領域(例えば、遊技制御カウンタ設定部)に設けられた、合計保留記憶数をカウントする合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1つ加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104などによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定及び大当り種別決定用の乱数値MR1、変動パターン種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部(例えば、RAM102の所定領域に設けられる。)における空きエントリの先頭に、保留データとしてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、RAM102の所定領域に設けられた第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR2を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、RAM102の所定領域に設けられた第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR2を示す数値データがセットされる。
図8に第1特図保留記憶部と第2特図保留記憶部とに記憶された乱数値MR1及びMR2の一例を示す。図8の第1特図保留記憶部では、乱数値MR1及びMR2が、保留記憶3つ分記憶されている。保留番号は、記憶された順番を示す。保留番号1のエントリに記憶された乱数値MR1(「19」)及びMR2(「39」)が、図8の第1特図保留記憶部において最も古く記憶されたものである。図8の第2特図保留記憶部では、乱数値MR1及びMR2が、保留記憶2つ分記憶されている。保留番号は、記憶された順番を示す。保留番号1のエントリに記憶された乱数値MR1(「81」)及びMR2(「99」)が、図8の第2特図保留記憶部において最も古く記憶されたものである。
乱数値MR1を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、さらには可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。乱数値MR2は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンド(第1始動口に始動入賞があったことを指定するコマンド)を送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理(詳しくは後述)を実行する(ステップS212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、上述のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドを含み、各コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。なお、演出制御基板12に対して送信する保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンド及び第2保留記憶数通知コマンドのうち、始動入賞があった方のコマンドのみを含むものであってもよい。例えば、保留記憶数通知コマンドは、始動口バッファ値が「1」であれば、第1保留記憶数通知コマンドのみを含み、始動口バッファ値が「2」であれば、第2保留記憶数通知コマンドのみを含むようにしてもよい。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図9は、入賞時乱数値判定処理として、図7のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理において、飾り図柄の可変表示態様を規定する変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、ステップS209で抽出された各乱数値が、特図表示結果を「大当り」と決定する乱数値MR1であるか否かの判定や、変動パターンがどれになるかの判定などを行う(所謂「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、変動パターンを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で先読み演出を実行するか否かなどを、決定することができる。なお、この先読み対象の保留データ及び可変表示を適宜ターゲットの保留データ、ターゲットの可変表示などと呼ぶことがある。
図9の入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオン状態であるときには遊技状態が確変状態であること、時短フラグがオン状態であるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフ状態であるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、大当り判定範囲を設定する(ステップS402)。例えば、大当り判定範囲としては、確変状態用(確変用)の大当り判定範囲と、確変状態以外の遊技状態用(非確変用)の大当り判定範囲と、が用意され、現在の遊技状態が確変状態であれば、確変用の大当り判定範囲を設定し、現在の遊技状態が時短状態又は通常状態であれば、非確変用の大当り判定範囲を設定する。
確変用の大当り判定範囲は、後述のステップS239で確変状態のときに、可変表示結果を「大当り」にすると決定することができる乱数値MR1の範囲(ステップS239で参照される特図表示結果決定テーブルにおいて確変状態に応じて「大当り」に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。例えば、非確変用の大当り判定範囲は、後述のステップS239で確変状態以外の遊技状態のときに、可変表示結果を「大当り」にすると決定することができる乱数値MR2の範囲(ステップS239で参照される特図表示結果決定テーブルにおいて時短状態又は通常状態に応じて「大当り」に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
その後、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS402の処理により設定された大当り判定範囲とを比較する(ステップS403)。そして、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。大当り判定範囲内であると判定された場合(つまり、特図表示結果が「大当り」と判定された場合)には(ステップS404;Yes)、大当り用の特定パターン共通範囲を設定する(ステップS405)。一方、ステップS404にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合(つまり、特図表示結果が「ハズレ」と判定された場合)には(ステップS404;No)、ハズレ用の特定パターン共通範囲を設定する(ステップS406)。
大当り用となる特定パターン共通範囲としては、ノーマルリーチ共通範囲、スーパーリーチA共通範囲、及び、スーパーリーチB共通範囲が設定される。
ノーマルリーチ共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS262でノーマルリーチの変動パターンPA3−1を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS262で参照される大当り変動パターン決定テーブルにおいてPA3−1に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
スーパーリーチA共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS262でスーパーリーチAの変動パターンPA3−2を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS262で参照される大当り変動パターン決定テーブルにおいてPA3−2に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
スーパーリーチB共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS262でスーパーリーチBの変動パターンPA3−3を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS262で参照される大当り変動パターン決定テーブルにおいてPA3−3に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
ハズレ用となる特定パターン共通範囲としては、非リーチ共通範囲、ノーマルリーチ共通範囲、スーパーリーチA共通範囲、及び、スーパーリーチB共通範囲が設定される。
非リーチ共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS265で非リーチのハズレ変動パターン(時短状態か否かや保留記憶数などに応じて選択されるPA1−1からPA1−3、PB1−1からPB1−2のいずれか)を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS262で参照されるハズレ変動パターン決定テーブルにおいて「時短状態か否かや保留記憶数などに応じて選択されるPA1−1からPA1−3、PB1−1からPB1−2のいずれか」(図15における「上記以外のハズレ変動パターン」)に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
ノーマルリーチ共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS265でノーマルリーチの変動パターンPA2−1を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS265で参照されるハズレ変動パターン決定テーブルにおいてPA2−1に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
スーパーリーチA共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS265でスーパーリーチAの変動パターンPA2−2を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS265で参照されるハズレ変動パターン決定テーブルにおいてPA2−2に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
スーパーリーチB共通範囲は、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるか及び遊技状態が確変状態か否かにかかわらず、後述のステップS265でスーパーリーチBの変動パターンPA2−3を選択することができる乱数値MR2の範囲(ステップS265で参照されるハズレ変動パターン決定テーブルにおいてPA2−3に割り当てられた決定値の範囲)として、予め定められていればよい。
その後、変動パターン決定用の乱数値MR2を示す数値データと、ステップS405またはステップS406の処理により設定された各種の特定パターン共通範囲とを比較する(ステップS407)。これにより、乱数値MR2がどの特定パターン共通範囲内であるか否かが判定される。
ステップS407の処理に続き、ステップS403やステップS407の処理による判定結果や比較結果に応じて、入賞時判定結果指定コマンドを送信するための送信設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。例えば、ROM101における入賞時判定結果指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定を行う。入賞時判定結果指定コマンドは、次のコマンド制御処理で演出制御基板12に対して伝送される。
入賞時判定結果指定コマンドとして、入賞時判定結果に応じた複数種類の演出制御コマンドが、予め用意されている。例えば、図10に示すように、コマンド1から8が用意されている。CPU103は、ステップS403やステップS407の処理による判定結果や比較結果を入賞時判定結果として指定する下記のコマンドのいずれかをステップS408で送信設定する。
コマンド1は、特図表示結果が「ハズレ」になるとの判定結果と、乱数値MR2が非リーチ共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS265において非リーチのハズレ変動パターンが選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「非リーチ(ハズレ)」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド2は、特図表示結果が「ハズレ」になるとの判定結果と、乱数値MR2がノーマルリーチ共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS265において変動パターンPA2−1が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「ノーマル(ハズレ)」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド3は、特図表示結果が「ハズレ」になるとの判定結果と、乱数値MR2がスーパーリーチA共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS265において変動パターンPA2−2が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「スーパーA(ハズレ)」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド4は、特図表示結果が「ハズレ」になるとの判定結果と、乱数値MR2がスーパーリーチB共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS265において変動パターンPA2−3が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「スーパーB(ハズレ)」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド5は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2がノーマルリーチ共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS262において変動パターンPA3−1が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「ノーマル(大当り)」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド6は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2がスーパーリーチA共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS262において変動パターンPA3−2が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「スーパーA(大当り)」を通知する演出制御コマンド)である。
コマンド7は、特図表示結果が「大当り」になるとの判定結果と、乱数値MR2がスーパーリーチB共通範囲内である(つまり、その乱数値MR2についてのステップS262において変動パターンPA3−3が選択される)という比較結果と、を通知する演出制御コマンド(入賞時判定結果として「スーパーB(大当り)」を通知する演出制御コマンド)である。
なお、この実施の形態では、現在の遊技状態に応じた大当り判定範囲内に乱数値MR1があるか否かを判定するので、乱数値MR1が大当り判定範囲内にあるからといって、実際の可変表示の表示結果が「大当り」になるとは限らない。ターゲットの可変表示の前に、確変終了条件が成立するなどして、遊技状態が変更される場合があるからである。そこで、ステップS402において設定する大当り判定範囲を、確変用の大当り判定範囲と、非確変用の大当り判定範囲と、が重複する大当り共通判定範囲にしてもよい。これによって、乱数値MR1が大当り共通判定範囲内にあれば、その乱数値MR1についてのステップS239において必ず特図表示結果が「大当り」に決定される。なお、この場合、ステップS401の処理は省略してもよい。なお、この場合、乱数値MR1が大当り判定範囲内でない場合には、そのMR1についてのステップS239では、可変表示結果が「大当り」に決定される場合もある。
なお、この実施の形態では、保留記憶数にかかわらず、また、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかにかかわらず、さらに、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず、同じ乱数値では同じ変動パターンが選択されるので、例えば、大当り種別が「非確変」であるときに後述のステップS265でノーマルリーチの変動パターンPA3−1を選択することができる乱数値MR2の範囲1と、大当り種別が「確変」であるときに後述のステップS265でノーマルリーチの変動パターンPA3−1を選択することができる乱数値MR2の範囲2と、確変状態であるときに後述のステップS265でノーマルリーチの変動パターンPA3−1を選択することができる乱数値MR2の範囲3と、確変状態以外の遊技状態であるときに後述のステップS265でノーマルリーチの変動パターンPA3−1を選択することができる乱数値MR2の範囲4と、は全て共通している。つまり、各範囲=ノーマルリーチ共通範囲となる。これは、他の共通範囲についても同じである(ハズレ用の場合には、範囲3と4のみ)。
変動パターンの決定割合は、大当り種別が何であるか、遊技状態が確変状態であるか、保留記憶数(特に、ハズレ時)がいくつか、などに応じて異なるようにしてもよい。この場合には、上記範囲1から4のいずれかが他の異なることになるので、ノーマルリーチ共通範囲は、範囲1から4の重複部分(共通範囲)になる。これは、他の共通範囲についても同じである(ハズレ用の場合には、範囲3と4のみ)。
図7に示す始動入賞判定処理や図9に示す入賞時乱数値判定処理では、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンド及び/又は第2保留記憶数通知コマンド)という3つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信される。なお、1タイマ割込内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込毎に上記コマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。なお、第1始動条件及び第2始動条件の両者が同時に成立した場合には、前記3つのコマンドの組が分かるように送信する。例えば、第1始動条件の成立及び第2始動条件の成立それぞれについて、3つのコマンドを1セットとして、1タイマ割込内に一括して送信することを2回行う。または、例えば、第1始動条件の成立についての3つのコマンドをタイマ割込毎に上記コマンド制御処理により1つずつ所定の順序で順次送信し、その後に、第2始動条件の成立についての3つのコマンドをタイマ割込毎に上記コマンド制御処理により1つずつ所定の順序で順次送信する。
図6に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(最初は“0”である。)のときに実行される。図11は、特別図柄通常処理として、図6のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データ(最も過去に記憶された保留データ)を読み出す(ステップS232)。これにより、図6に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1つ減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1つ減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域に移動させる。)。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1つ減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。すなわち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データ(最も過去に記憶された保留データ)を読み出す(ステップS236)。これにより、図6に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1つ減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1つ減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域に移動させる。)。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1つ減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、確変状態における確変制御の有無(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、ステップS232又
はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定
用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否と乱数値MR1を示す数値データとに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「大当り」と「ハズレ」のいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた確変フラグがオン状態である場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図12(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」、「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図12(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。
図12(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図6に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類(「確変」、「非確変」)のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR1に該当する決定値に割り当てられた「確変」、「非確変」のいずれかを大当り種別として決定すればよい。
図12(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同じ割合で、大当り種別が決定される。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータ(つまり、「確変」、「非確変」のいずれかを示すデータ)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合(ステップS240;No)、ステップS243の処理のいずれかを実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。客待ちデモ指定コマンドは、コマンド制御処理において演出制御基板12に対して送信される。
上述の処理では、乱数値MR1に基づいて、可変表示結果を「大当り」とするか否か(大当り遊技状態に制御するか否か)と、大当り種別とが、ステップS240及びS242において、可変表示の表示結果の導出表示前に事前決定されていることになる。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理は、この後開始される可変表示の態様を指定する変動パターンを設定する処理であり、これによって、この後開始される飾り図柄の可変表示の内容や、可変表示の期間(特図変動時間)が決定されることになる。
図13は、変動パターン設定処理として、図6のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオン状態である場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS265)。
図14は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果は異なるが特図変動時間(可変表示の期間を示す)が同じとなる、互いに対応する複数の変動パターンが予め用意されている。
図15(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。例えば図15に示すステップS262の処理では、CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる変動パターン決定用の乱数値MR2を変動用乱数バッファから読み出し、読み出した乱数値MR2に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意された大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、図15(A)に示すような決定割合(選択割合)で可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンが決定(選択)されればよい。大当り変動パターン決定テーブルでは、大当り種別が「確変」又は「非確変」のいずれであるかにかかわらず乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA3−1〜PA3−3に割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA3−1〜PA3−3のいずれかを大当り時における変動パターンとして選択(決定)すればよい。
図15(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。例えば図13に示すステップS265の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR2に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、図15(B)に示すような決定割合(選択割合)で可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンが決定(選択)されればよい。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、変動パターンPA2−1〜PA2−3それぞれと、これら以外のハズレ変動パターン(変動パターンPB1−1〜PB1ー2、変動パターンPA1−1〜PA2−3)と、に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した乱数値MR2を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に該当する決定値に割り当てられた変動パターンPA2−1〜PA2−3それぞれと、これら以外のハズレ変動パターン(変動パターンPB1−1〜PB1ー2、変動パターンPA1−1〜PA1−3)とのいずれかをハズレ時における変動パターンとして選択(決定)すればよい。これら以外のハズレ変動パターン(変動パターンPB1−1〜PB1ー2、変動パターンPA1−1〜PA2−3)が選択された場合には、CPU103は、現在の合計保留記憶数や時短制御中(時短フラグがオン状態のとき)であるか否かなどに応じて、変動パターンPB1−1〜PB1ー2、変動パターンPA1−1〜PA1−3のいずれかをハズレ時における変動パターンとして選択(決定)すればよい。例えば、合計保留記憶数が8個で、時短制御中である場合には、変動パターンPB1−2が選択される。
図15に示すように、各変動パターンPA2−1からPA2−3と、各変動パターンPA3−1〜PA3−3とでは、内容が対応する変動パターン(例えば、PA2−1とPA3−1、PA2−2とPA3−2)それぞれの特図変動時間が共通している一方で、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかが異なっている。
図15(A)に示す決定例では、ノーマルリーチが実行される変動パターンPA3−1、スーパーリーチAが実行される変動パターンPA3−2、スーパーリーチBが実行される変動パターンPA3−3の順で決定割が高くなっていくように、決定割合が設定されている(PA3−1が最も低く、PA3−3が最も高い)。一方、図15(B)に示す決定例では、ノーマルリーチが実行される変動パターンPA2−1、スーパーリーチAが実行される変動パターンPA2−2、スーパーリーチBが実行される変動パターンPA2−3の順で決定割合が低くなっていくように、決定割合が設定されている(PA2−1が最も高く、PA2−3が最も低い)。これらにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)は、ノーマルリーチが実行される場合が最も低く、スーパーリーチAが実行される場合がその次に低く、スーパーリーチBが実行される場合が一番高いことが分かる。
図13に示すステップS262、S265の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図14に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させる(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する。なお、このとき、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、このとき、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、ステップS262において選択された変動パターンの内容を指定する演出制御コマンドであり、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、ステップS246において決定された確定特別図柄に基づいて、特別図柄の可変表示結果(「大当り」、「ハズレ」のいずれであるかや、大当り種別が何であるかなど)を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図6に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させる処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定された確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ、また、停止表示されるときに特別図柄が停止表示されたこと(導出表示されたこと)を通知する制御コマンドである図柄確定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。CPU103は、図柄確定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して図柄確定コマンドを送信するために、予め用意された図柄確定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御フラグ設定部)に設けられた大当りフラグがオン状態となっているか否かの判定などが行われる。
大当りフラグがオン状態である場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する制御コマンドである当り開始指定コマンドの送信設定、確変状態や時短状態中である場合にこれら状態を終了させる処理(例えば、確変フラグや時短フラグをオフ状態にし、確変制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントする確変回数カウンタや時短制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントする時短回数をカウントする時短回数カウンタをリセットする処理)、RAM102の所定領域(例えば遊技制御タイマ設定部)に設けられた大入賞口制御タイマ(タイマ値を示すデータが記憶される)への大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間であり、予め定められた時間である。)の設定、RAM102の所定領域(例えば遊技制御カウンタ設定部)に設けられたラウンド数計数用カウンタ(大当り遊技状態で実行される残りのラウンド数をカウントするためのもの)へのカウント初期値(例えば、「14」)のセットを行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。なお、CPU103は、例えば、当り開始指定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して当り開始指定コマンドを送信するために、予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。
なお、CPU103は、例えば、確変フラグをオン状態にしたりオフ状態にしたり、時短フラグをオン状態にしたりオフ状態にしたりして、遊技状態を変化させた場合には、変化させたあとの遊技状態を通知する遊技状態指定コマンド(例えば、確変フラグのオン状態・オフ状態と、時短フラグのオン状態・オフ状態とを特定するコマンド。)の送信設定を行う。例えば、上記確変状態や時短状態中である場合にこれら状態を終了させる処理を行うときに、この送信設定も行う。以下の処理などでも、遊技状態を変化させた場合には、この送信設定を行う。これによって、遊技状態が変化したことを演出制御基板12側にも通知でき、演出制御基板12側でも遊技状態が特定される。遊技状態指定コマンドの送信設定では、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するために、予め用意された遊技状態指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。
大当りフラグがオフである場合には、確変回数カウンタや時短回数カウンタのカウント値を1つ減らし、確変回数カウンタのカウント値が「0」になった場合には、確変状態を終了させ、時短回数カウンタのカウント値が「0」になった場合には、時短状態を終了させ、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。つまり、時短状態(時短制御)や確変状態(確変制御)は、その開始から可変表示結果が「大当り」になる前に予め定められた所定回数(下記の初期カウント値)だけ可変表示が実行された場合に終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと、ラウンド遊技の開始タイミングになったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理などが含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限(ラウンド遊技が実行され得る上限期間)を設定する(例えば、29秒間)。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理や、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミング(前記遊技球の個数が所定個数(例えば9個)に達するか、ステップS114で設定した上限期間に経過時間が達するか、のいずれかがあったタイミング)と判別した場合に大入賞口を閉鎖状態に戻す処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、ラウンド数計数用カウンタの値が「1」減らされ、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否か(ラウンド数計数用カウンタの値が「0」であるか否か)を判定する処理や、上限回数に達していない場合(ラウンド数計数用カウンタの値が「0」でない場合)に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したとき(ラウンド数計数用カウンタの値が「0」になったとき)には、大当り遊技状態が終了したことを通知する制御コマンドである大当り遊技状態終了コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。CPU103は、大当り遊技状態終了コマンドの送信設定では、例えば、主基板11から演出制御基板12に対して大当り遊技状態終了コマンドを送信するために、予め用意されたコマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。
ステップS114からS116が繰り返し実行されることによって、大当り遊技状態における各ラウンド遊技が実行される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
大当り終了処理において、CPU103は、ステップS243大当り種別バッファに格納した大当り種別が確変であることなどによる確変制御の開始により遊技状態を確変状態とするための設定を行う。例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた確変フラグをオン状態にセットするとともに、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた、確変制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントする確変回数カウンタに所定のカウント初期値(例えば、「100」)を設定すればよい。確変回数カウンタのカウント値は、可変表示が行われるごとに1つ減じられ、確変回数カウンタは、確変制御が終了するまでに実行可能な特図ゲーム(可変表示)の残り回数をカウントする。
また、大当り終了処理において、CPU103は、時短制御を開始するための設定を行う。例えば、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグをオン状態にセットするとともに、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた、時短制御中に実行される可変表示の残り回数をカウントする時短回数カウンタに所定のカウント初期値(例えば、「100」)を設定すればよい。時短回数カウンタのカウント値は、可変表示が行われるごとに1つ減じられ、時短回数カウンタは、時短制御が終了するまでに実行可能な特図ゲーム(可変表示)の残り回数をカウントする。
確変状態(確変制御)は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されることとのうち、次回の大当り遊技状態が開始されるのみで終了するようにしてもよい。この場合、カウント初期値の設定や、確変回数カウンタ自体が不要である。時短状態(時短制御)は、所定回数の可変表示が実行されることと、次回の大当り遊技状態が開始されることとのうち、次回の大当り遊技状態が開始されるのみで終了するようにしてもよい。この場合、カウント初期値の設定や、時短回数カウンタ自体が不要である。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。図16は、演出制御メイン処理の一例のフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する(ステップS72;No)。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、メニュー処理(ステップS77)が実行され、ステップS72の処理が再度実行される。メニュー処理では、遊技者からのスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bへの操作を受け付け、受け付けた操作に応じたパスワードの入力を受け付けたり、2次元コードを出力したりする。
図17は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図17のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの3つのコマンドの一括受信又は連続受信があったか否かを判定する(ステップS681)。
3つのコマンドの受信があった場合(ステップS681;Yes)、これによって、第1始動条件又は第2始動条件が成立したことが分かるので、演出制御用CPU120は、3つの受信コマンドに応じて入賞時判定結果を第1保留情報バッファ又は第2保留情報バッファのうちの始動条件に対応する方に格納する(ステップS682)。第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファは、それぞれ、RAM122の所定領域に設けられる。第1保留情報バッファは、第1始動条件の開始に基づいて先読みが行われた入賞時判定結
果を保留情報(先読み結果)として格納していくものである。第1保留情報バッファに格納される保留情報と、第1特図保留記憶部に格納される保留データとは、互いに対応して
いる。第2保留情報バッファは、第2始動条件の開始に基づいて先読みが行われた入賞時判定結果を保留情報(先読み結果)として格納していくものである。第2保留情報バッファに格納される保留情報と、第2特図保留記憶部に格納される保留データとは、互いに対応している。
一例として、ステップS682では、演出制御用CPU120は、3つの受信コマンドのうち、始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合には、3つの
受信コマンドのうちの入賞時判定結果指定コマンドがコマンド1から7のいずれであるかを特定し、そのコマンドが通知する入賞時判定結果を、保留情報として、第1保留情報バッファにおける空き領域のうちで、保留番号が最も小さい格納領域(3つの受信コマンドのうちの第1保留記憶数通知コマンドで通知された第1特図保留記憶数と同一の保留番号に対応した格納領域)に格納する(図18(A)参照)。
一方、ステップS682では、演出制御用CPU120は、3つの受信コマンドのうち、始動口入賞指定コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合には、3つの受信コマンドのうちの入賞時判定結果指定コマンドがコマンド1から7のいずれであるかを特定し、そのコマンドが通知する入賞時判定結果を、保留情報として、第2保留情報バッファにおける空き領域のうちで、保留番号が最も小さい格納領域(3つの受信コマンドのうちの第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数と同一の保留番号に対応した格納領域)に格納する(図18(B)参照)。
図18(A)及び(B)は、第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファそれぞれの記憶内容の一例を示す図である。図18(A)に示す第1保留情報バッファでは、保留番号「1」から「3」に対応する格納領域に、入賞時判定結果を示すデータ(保留情報)が記憶されている。図18(B)に示す第2保留情報バッファでは、保留番号「1」から「2」に対応する格納領域に、入賞時判定結果を示すデータ(保留情報)が記憶されている。
ステップS682の処理のあと、保留記憶の数が1増えているので、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させ、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ増やす(例えば、丸印を1つ増やす)(ステップS683)。始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマン
ドである場合には、第1保留表示によって特定可能となっている第1特図保留記憶数を1つ増加させる(例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側に表示される丸印を1つ増やす)。始動口入賞指定コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合には、第2保留表示によって特定可能となっている第2特図保留記憶数を1つ増加させる(例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの右側に表示される丸印を1つ増やす)。
ステップS683の処理のあと、又は、ステップS681で上記コマンドの受信がない
と判定された場合(ステップS681;No)、演出制御用CPU120は、その他の解析
処理を行い(ステップS684)、コマンド解析処理を終了する。
その他の解析処理としては、例えば、特別図柄の可変表示の開始に応じて開始される可変表示に対応する保留情報を第1保留情報バッファ又は第2保留情報バッファから消去(消化)する処理、保留情報の消去に応じて始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させ、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ減らす処理、遊技状態指定コマンドの受信に基づいて遊技状態を特定可能にする処理などがある。
例えば、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドとのうちのいずれかの受信があったか否かを判定し、第1変動開始コマンドを受信した場合には、第1保留情報バッファの1つ目の格納領域(保留番号「1」に対応した領域)に格納された保留情報を読み出して消去し、以降の記憶内容をシフトさせる。これによって、保留番号「2」から「4」に対応した領域に格納された保留情報が、保留番号「1」から「3」に対応した領域に移される。第2変動開始コマンドを受信した場合には、演出制御用CPU120は、第2保留情報バッファの1つ目の格納領域(保留番号「1」に対応した領域)に格納された保留情報を読み出して消去し、以降の記憶内容をシフトさせる。これによって、保留番号「2」から「4」に対応した領域に格納された保留情報が、保留番号「1」から「3」に対応した領域に移される。このような処理によって、特別図柄の可変表示の開始に応じて開始される可変表示に対応する保留情報を第1保留情報バッファ又は第2保留情報バッファから消去することができる。
例えば、演出制御用CPU120は、第1保留情報バッファの保留情報を消去した場合、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの第1保留記憶表示を変化させ、第1保留表示によって特定可能となっている第1特図保留記憶数を1つ減らす(例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの左側に表示される丸印を1つ減らす)。演出制御用CPU120は、第2保留情報バッファの保留情報を消去した場合、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった制御を行うことで、画像表示装置5の始動入賞記憶表示エリア5Hの所定領域の色を変更させるなどして、始動入賞記憶表示エリア5Hの第2保留記憶表示を変化させ、第2保留表示によって特定可能となっている第2特図保留記憶数を1つ減らす(例えば、始動入賞記憶表示エリア5Hの右側に表示される丸印を1つ減らす)。これによって、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数が1つ減らされる。なお、このような、保留記憶表示によって特定可能となる可変表示の保留数を1つ減らす処理は、飾り図柄の可変表示の開始に応じて行われても良い(例えば、ステップS511などで行われても良い)。
例えば、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される遊技状態指定コマンドの受信があったか否かを判定し、受信があった場合には、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、これから始まる遊技状態を特定可能にする。
ここでは、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用確変回数カウンタ(確変状態のときに実行される可変表示の残り回数をカウントするもの)のカウンタ値が0であった場合であって、遊技状態指定コマンドが確変状態を特定する場合(確変フラグがオン状態であることを特定する場合)には、確変状態が新たに始まるので、演出用確変回数カウンタにカウント初期値(主基板11側の確変回数カウンタのカウント初期値と同じ値)を設定し、以降、演出制御用CPU120は、可変表示を行うごとに、カウント値を1つ減算する。一方、演出制御用CPU120は、演出用確変回数カウンタのカウンタ値が0でない場合であって、遊技状態指定コマンドが確変状態でないことを特定する場合(確変フラグがオフであることを特定する場合)には、確変状態が終了するので、演出用確変回数カウンタのカウント値を「0」にリセットする。これによって、演出用確変回数カウンタのカウント値が「0」でなければ、遊技状態が確変状態になっていることが分かる。
同様に、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用時短回数カウンタ(時短状態のときに実行される可変表示の残り回数をカウントするもの)のカウンタ値が0であった場合であって、遊技状態指定コマンドが時短状態を特定する場合(時短フラグがオン状態であることを特定する場合)には、時短状態が新たに始まるので、演出用時短回数カウンタにカウント初期値(主基板11側の時短回数カウンタのカウント初期値と同じ値)を設定し、以降、演出制御用CPU120は、可変表示を行うごとに、カウント値を1つ減算する。一方、演出制御用CPU120は、演出用時短回数カウンタのカウンタ値が0でない場合であって、遊技状態指定コマンドが時短状態でないことを特定する場合(時短フラグがオフであることを特定する場合)には、時短状態が終了するので、演出用時短回数カウンタのカウント値を「0」にリセットする。これによって、演出用時短回数カウンタのカウント値が「0」でなければ、遊技状態が時短状態になっていることが分かる。
また、遊技状態の特定について、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドの内容に応じて演出用時短フラグや演出用確変フラグ(例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられる。)をオン、オフしたりしてもよい。例えば、遊技状態指定コマンドが、確変フラグと時短フラグとを共にオン状態とするものである場合には、演出制御用CPU120は、演出用時短フラグや演出用確変フラグをともにオン状態にする(すでにオン状態であれば、オン状態を継続する。)。このようにすることによって、主基板11側の時短フラグや確変フラグのオン、オフと、演出制御基板12側の演出用時短フラグや演出用確変フラグのオン、オフとが対応する。なお、演出用時短フラグがオン状態であれば時短状態であることが分かり、演出用確変フラグがオン状態であれば確変状態であることが分かる。演出用時短フラグ及び演出用確変フラグがオフ状態であれば通常状態であることが分かる。
図19は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図19に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み演出決定処理を行う(ステップS161)。図20は、先読み演出決定処理の一例を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば第1保留情報バッファや第2保留情報バッファといった、保留情報バッファにおける記憶内容をチェックする(ステップS651)。
ステップS651の処理によるチェック結果に基づいて、演出制御用CPU120は、新たな始動入賞があったか否かを判定する(ステップS652)。例えば、第1保留情報バッファや第2保留情報バッファにおいて、新たな保留情報が記憶されたかによって前記判定を行う(新たな保留情報が記憶されていれば、新たな始動入賞があったことなる。)。以降、新たな保留情報や、この新たな保留情報に対応して実行される可変表示を、適宜先読みターゲットの保留情報又は可変表示という。
ステップS652にて新たな始動入賞がないと判定された場合には(ステップS652;No)、先読み演出決定処理を終了する。一方、新たな始動入賞があったと判定された場合には(ステップS652;Yes)、演出制御用CPU120は、先読み演出が設定されているか否かを特定するための先読み演出設定フラグ(例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられる。)がオン状態であるか否かを判定する(ステップS653)。
先読み演出設定フラグがオフ状態である場合(ステップS653;No)、現在が時短状態でない(低ベース状態であるか)、かつ、新たな始動入賞が第1始動入賞であるかを判定する(ステップS654)。
上記演出用時短回数カウンタのカウント値が「0」でない又は演出用時短フラグがオン状態であるなどして現在が時短状態となっていること、新たな保留情報が第2保留情報バッファに記憶されたものであり、新たな始動入賞が第1始動入賞でない(第2始動入賞である)こと、の少なくとも一方が成立する場合(ステップS654;No)には、先読み演
出決定処理を終了する。一方、上記演出用時短回数カウンタのカウント値が「0」である又は演出用時短フラグがオン状態であるなどして現在が時短状態となっていないこと(低ベース状態となっていること)、新たな保留情報が第1保留情報バッファに記憶されたものであり、新たな始動入賞が第1始動入賞であること、の両者が成立する場合(ステップS654;Yes)には、現在の保留記憶が4つであるか(第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファに記憶された保留情報の合計数が4つであるか)を判定する(ステップS
655)。
保留情報の合計数が4つでないことによって現在の保留記憶が4つでない場合には(ステップS655;No)、先読み演出決定処理を終了する。保留情報の合計数が4つであ
ることによって現在の保留記憶が4つである場合には(ステップS655;Yes)、先
読み演出の実行内容を決定する(ステップS656)。
先読み演出は、現在保留記憶されている4つの可変表示のうち、一番最後の可変表示(今回の新たな始動入賞の保留情報についての可変表示であり、先読みターゲットの可変表示)の前三つの可変表示が実行される場合に、実行される可変表示それぞれにおいて実行されるものである(図21参照)。先読み演出としては、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに白色の星の画像5SAを、変動する飾り図柄を覆うようにして表示する先読み演出A(図27参照)と、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに黒色の星の画像5SBを、変動する飾り図柄を覆うようにして表示する先読み演出B(図28参照)と、が用意されている。
演出制御用CPU120は、ステップS656では、一例として、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される先読み演出の実行内容決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。さらに、演出制御用CPU120は、先読みターゲットの保留情報を保留情報バッファから読み出し、読み出した保留情報の入賞時判定結果に応じて先読み演出実行内容決定テーブルAからCのいずれかを参照テーブルとしてセットする。
先読み演出実行内容決定テーブルAからCそれぞれは、ROM121に予め記憶されて用意されたものである。各テーブルでは、乱数値SR1と比較される数値(決定値)が、先読み演出の実行内容(先読み演出を実行しない、先読み演出Aを実行する、先読み演出Bを実行する、の3つの内容がある。)に割り当てられている。
先読み演出実行内容決定テーブルAは、入賞時判定結果が「ノーマル(ハズレ)」又は「ノーマル(大当り)」のときに参照される。
先読み演出実行内容決定テーブルBは、入賞時判定結果が「スーパーA(ハズレ)」、「スーパーA(大当り)」、「スーパーB(ハズレ)」、又は「スーパーB(大当り)」のときに参照される。
先読み演出実行内容決定テーブルCは、入賞時判定結果が「非リーチ(ハズレ)」のときに参照される。
演出制御用CPU120は、抽出した乱数値SR1の数値データに基づいて、参照テーブルとしてセットされた先読み演出実行内容決定テーブルAからCのいずれかを参照することによって、先読み演出の実行内容を決定する。具体的には、例えば、演出制御用CPU120は、抽出した乱数値SR1の数値データに基づいて、先読み演出実行内容決定テーブルAからCのいずれかを参照し、乱数値SR1に該当する決定値に割り当てられた先読み演出の実行内容を先読み演出の実行内容とする。これによって、先読み演出を実行しない、先読み演出Aを実行する、先読み演出Bを実行する、のいずれかが実行内容として決定される。
図22は、ステップS656における先読み演出の実行内容の決定例を示している。演出制御用CPU120は、図22に示すような決定割合で、先読み演出の実行内容を決定すればよい。なお、図22において、「無し」は、先読み演出を実行しないことを示し、「先読み演出A」は、先読み演出Aを実行することを示し、「先読み演出B」は、先読み演出Bを実行することを示す。
図22を参照すると、入賞時判定結果が「ノーマル(ハズレ)」又は「ノーマル(大当り)」のとき(先読み演出実行内容決定テーブルAが参照された場合)には、先読み演出Aの実行の決定割合が高く、先読み演出Bの実行が選択されないようになっている。また、先読み演出Aの実行の決定割合は、先読み演出を実行しないと決定する決定割合よりも高くなっている。
一方で、入賞時判定結果が「スーパーA(ハズレ)」、「スーパーA(大当り)」、「スーパーB(ハズレ)」、又は「スーパーB(大当り)」のとき(先読み演出実行内容決定テーブルBが参照された場合)には、先読み演出Bの実行の決定割合が最も高く、先読み演出Aの実行の決定割合が次に高く、先読み演出を実行しないと決定する決定割合が最も低くなっている。
一方で、入賞時判定結果が「非リーチ(ハズレ)」のとき(先読み演出実行内容決定テーブルCが参照された場合)には、先読み演出Bは実行されず、先読み演出Aの実行の決定割合よりも、先読み演出を実行しないと決定する決定割合の方が高くなっている。
上述したように、非リーチ(ハズレ)が実行される可変表示の大当り期待度は、ノーマルリーチが実行される可変表示の大当り期待度よりも低く、ノーマルリーチが実行される可変表示の大当り期待度は、スーパーリーチA又はBが実行される可変表示の大当り期待度よりも低くなっている。図22の決定割合では、先読み演出の実行がない可能性は非リーチ(ハズレ)のときに最も高く、ノーマルリーチのときが次に高く、スーパーリーチのときが最も低くなっている。さらに、先読み演出Aは、非リーチ(ハズレ)のときよりもノーマルリーチ又はスーパーリーチのときの方が実行されやすくなっており、さらに、先読み演出Bは、スーパーリーチが実行されるときにのみ実行されるようになっている。これらから、先読み演出Bが実行された場合の、先読みターゲットの可変表示の大当り期待度が最も高く、先読み演出Aが実行された場合の先読みターゲットの可変表示の大当り期待度が次に高く、先読み演出が実行されない場合の、先読みターゲットの可変表示の大当り期待度が最も低くなるようになっている(なお、図22の決定割合は、このような条件を満たす決定割合であればどのようなものであってもよい)。
演出制御用CPU120は、先読み演出の実行内容を決定する(ステップS656)と、決定した実行内容が先読み演出A又はBを実行するものであるかを判定する(ステップS657)。先読み演出A又はBを実行しない場合には(ステップS657;No)、先読み演出決定処理を終了する。先読み演出A又はBを実行する場合には(ステップS657;Yes)、先読み演出設定フラグをオン状態とし、かつ、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた先読み演出カウンタにカウント初期値(ここでは、「4」)を設定し(ステップS658)、先読み演出決定処理を終了する。以上のような処理から先読み演出決定処理では、低ベース状態のときであって、先読みターゲットが第1特図についてのものであって、保留記憶が4つのときに、先読み演出の実行内容が決定されることなる。先読み演出カウンタは、先読み演出を行うための可変表示をカウントするものであり、可変表示の実行ごとにカウント値が1つ減算されるものである。カウント値が「4」〜「2」のときに実行される可変表示では、先読み演出が実行される。カウント値が「1」のときに実行される可変表示が、先読みターゲットの可変表示であるので、先読み演出設定フラグをオン状態であっても先読み演出は実行されないようになる。
ステップS653で先読み演出設定フラグがオフ状態であると判定された場合には(ステップS653;No)、演出制御用CPU120は、保留情報の消化順序(可変表示の実行に際して対応する保留情報を読み出して消去する順序)の変更があったか否かを判定する(ステップS659)。この実施の形態では、第2特図についての保留記憶が優先的に消化されるようになっている(図11参照)。このため、第1保留情報バッファに保留情報がある状態で、新たな保留情報(先読みターゲットの保留情報)が第2保留情報バッファに格納された場合には、保留情報の消化順序が変更されるので、演出制御用CPU120は、保留情報の消化順序に変更があると判定する(ステップS659;Yes)。この場合には、先読みターゲットの可変表示の実行順序が後にずれてしまい、先読み予告がうまくできなくなるので、演出制御用CPU120は、先読み予告の実行を中止するために、先読み演出設定フラグをオフ状態として、先読み演出カウンタをリセットし、カウント値を「0」にし、先読み演出決定処理を終了する。また、保留情報の消化順序の変更がない場合(ステップS659;No)も、先読み演出決定処理を終了する。
演出制御用CPU120は、ステップS161の先読み演出決定処理を実行したあと、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する(図19参照)。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(例えば演出制御タイマ設定部)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの大当り遊技状態終了コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図23は、可変表示開始設定処理として、図19のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS501;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(例えば、PA1−1〜PA1−3、PB1−1〜PB1−2)であるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブル(左確定図柄決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が各左確定図柄に割り当てられたもの(以下、他の確定図柄決定テーブルなどについても適宜同様。))を参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する(例えば、左確定図柄決定用の乱数値に該当する決定値に割り当てられた飾り図柄を左確定図柄として決定(選択)する(以下、他の確定図柄の決定についても適宜同様。))。
次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合(例えば、変動パターンがPA2−1からPA2−3である場合)には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS501;No)、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどに基づいて、特図表示結果が「大当り」となることがわかるので、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブル(大当り種別が「確変」又は「非確変」であるかに応じて、大当り確定図柄決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り確定図柄(例えば、「確変」の場合には、「1」、「3」、「5」、「7」であり、「非確変」の場合には、「2」、「4」、「6」、「8」など)に割り当てられたもの)を参照することなどにより、大当り確定図柄決定用の乱数値に該当する決定値が大当り種別が「確変」又は「非確変」であるかに応じて割り当てられている図柄を、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄(大当り確定図柄)として決定する。
ステップS503、S504、S506の処理のいずれかを実行した後には、演出制御用CPU120は、使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(ステップS509)。演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、先読み演出設定処理で決定した先読み演出の内容などに対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。演出制御用CPU120は、先読み演出設定フラグがオン状態で、先読み演出カウンタが2〜4のいずれかである場合に、先読み演出設定処理で決定した先読み演出A又はBが実行される演出制御パターンを選択するようにする。このようなセットによって、可変表示中の演出の制御内容(つまり、リーチ演出や先読み演出などを適宜含む演出の演出態様)が決定される。続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS510)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させる設定を行う(ステップS511)。このときには、例えばステップS510にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS512)、可変表示開始設定処理を終了する。
図24は、可変表示中演出処理として、図19のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御パターンの演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS521)。一例として、ステップS521の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1つ減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS521にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS521;No)、現在が先読み演出を実行するための先読み演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS522)。先読み演出実行期間は、例えば変動パターン及び先読み演出A又はBを実行すると決定したことに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。先読み演出実行期間である場合(ステップS522;Yes)、演出制御用CPU120は、先読み演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS523)。
一例として、ステップS523の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データなど)に応じて、所定の演出態様による先読み演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させればよい。これによって、演出制御用CPU120は、各装置を制御し、先読み演出を実行する。先読み演出設定処理で先読み演出Aを実行すると決定した場合、先読み演出Aが実行され、白色の星の画像5SAが表示される(図27参照)。先読み演出設定処理で先読み演出Bを実行すると決定した場合、先読み演出Bが実行され、黒色の星の画像5SBが表示される(図28参照)。
ステップS523の処理のあと、又は、先読み演出実行期間でない場合(ステップS522;No)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御パターンなどに基づいて、現在が先読み演出Aを実行したときの実行終了タイミングであるかを判定し(ステップS524)、先読み演出Aの実行終了タイミングである場合には(ステップS524;Yes)、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられたメータカウンタ(図27や図28のメータ画像5Mの値(1〜3)がいくつであるかをカウントするもの。)のカウント値を1つ増加させる(ステップS525)。
ステップS525の処理のあと、又は、先読み演出Aの実行終了タイミングでない場合(ステップS524;No)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御パターンなどに基づいて、現在が先読み演出Bを実行したときの実行終了タイミングであるかを判定し(ステップS526)、先読み演出Bの実行終了タイミングである場合には(ステップS526;Yes)、メータカウンタのカウント値を上限値(ここでは、「3」)に設定する(ステップS525)。
ステップS527の処理のあと、又は、先読み演出Bの実行終了タイミングでない場合(ステップS526;No)、演出制御用CPU120は、例えば、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させることによって、現在のメータカウンタのカウント値に応じたメータ画像5Mを画像表示装置5に表示させる(ステップS528)。メータカウンタのカウント値が「0」であれば、メータ画像5Mのメータは空である(図27の画像90Aのメータ画像5Mなどを参照)。メータカウンタのカウント値が「1」であれば、メータ画像5Mのメータは1つ分になる(色などが変更される。図27の画像90Eのメータ画像5Mなどを参照)。メータカウンタのカウント値が「2」であれば、メータ画像5Mのメータは2つ分になる(色などが変更される。図27の画像90Iのメータ画像5Mなどを参照)。メータカウンタのカウント値が「3」(上限値)であれば、メータ画像5MのメータはMAX(満タン)となる(色などが全て変更される。図27の画像90Jのメータ画像5Mなどを参照)。
先読み演出Aが実行されると、ステップS528の処理において、メータ画像5Mのメータは1つ増え、先読み演出Bが実行されると、ステップS528の処理において、メータ画像5MのメータはMAXになり、先読み演出A及びBが実行されなければ、ステップS528の処理において、メータ画像5Mのメータは変化しないようになっている。
ステップS529の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御(リーチ演出なども含む)を行ってから(ステップS530)、可変表示中演出処理を終了する。ステップS530では、例えば、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データなど)に応じて、所定の演出態様による演出(リーチ演出なども含む。)を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させる。
一方、可変表示時間が経過した場合には(ステップS521;Yes)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS530)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS530;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS529にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS530;Yes)、演出制御用CPU120は、メータカウンタのカウント値が上限値(ここでは、「3」)であるかを判定し(ステップS531)、上限値でなければ(ステップS531;No)、以降の遊技ポイント付与の処理を実行しなくてよいので、ステップS538の処理を行う。
メータカウンタのカウント値が上限値である場合(ステップS531;Yes)、演出制御用CPU120は、メータカウンタのカウント値をリセットして「0」にし、遊技ポイントを遊技者に付与するかを決定する(ステップS533)。このように、この実施の形態では、メータカウンタのカウント値が上限値(つまり、メータ画像Mのメータが満タン)になることによって、遊技ポイントを付与するかの決定(抽選)が行われるので、メータが満タンになることで、遊技ポイントが付与され得る状態になる。なお、上記のようにメータカウンタのカウント値は、先読み演出Aの場合には3回の実行で上限値になり(つまり、メータが先読み演出Aの3回の実行で満タンになる)、先読み演出Bの場合には1回の実行で上限値になるので(つまり、メータが先読み演出Bの1回の実行で満タンになる)、先読み演出Aが3回実行されたことによって、遊技ポイントが付与され得る状態になり、先読み演出Bが1回実行されたことによって、遊技ポイントが付与され得る状態になる。
演出制御用CPU120は、ステップS533では、一例として、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される遊技ポイント付与決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。さらに、演出制御用CPU120は、遊技ポイント付与決定テーブルA又はBのいずれかを参照テーブルとしてセットする。
遊技ポイント付与決定テーブルA又はBそれぞれは、ROM121に予め記憶されて用意されたものである。各テーブルでは、乱数値SR2と比較される数値(決定値)が、ポイントの付与の有り無しに割り当てられている。遊技ポイント付与決定テーブルAは、今回の可変表示で先読み演出Aが実行された場合に参照されるテーブルで、遊技ポイント付与決定テーブルBは、今回の可変表示で先読み演出Bが実行された場合に参照されるテーブルである。
演出制御用CPU120は、抽出した乱数値SR2の数値データに基づいて、参照テーブルとしてセットされた遊技ポイント付与決定テーブルA又はBのいずれかを参照することによって、遊技ポイントの付与の有り無しの決定を行う。具体的には、例えば、演出制御用CPU120は、抽出した乱数値SR2の数値データに基づいて、参照テーブルを参照し、乱数値SR2に該当する決定値に割り当てられた遊技ポイントの付与の有り又は無しを遊技ポイントの実際の付与についての決定結果とする。
図25は、ステップS533における遊技ポイントの付与の有り又は無しの決定例を示している。演出制御用CPU120は、図25に示すような決定割合で、遊技ポイントの付与の有り又は無しを決定すればよい。図25を参照すると、先読み演出Aが実行された場合よりも先読み演出Bが実行された場合の方が、遊技ポイントが付与される割合が高くなっており、先読み演出Bが実行された方が、遊技ポイントが付与されやすい。
演出制御用CPU120は、ステップS533における決定結果が、ポイント付与の有りであるかを判定し(ステップS534)、ポイント付与有りの場合には、ユーザに付与する遊技ポイント(獲得ポイント)を1増加させる(ステップS535)。
RAM122の所定領域には、上述のように、遊技の結果が記憶される。遊技の結果には、例えば、図26に示すように、可変表示の回数、大当り回数(大当り遊技状態に制御された回数)、確変回数(例えば、確変状態が開始されてから終了するまでを1回とした回数)、獲得ポイントなどが含まれ、これらは、適宜のタイミングで、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御カウンタ設定部)に設けられた各種カウンタによってカウントされ(更新され)、遊技の結果としてRAM122になどに記憶される。図26は、遊技の結果の一例を示す。演出制御用CPU120は、上記RAM122に記憶された遊技ポイントを1増加させる。
ステップS535の処理のあと、又は、ステップS533における決定結果がポイント付与の無しである場合(ステップS534;No)、演出制御用CPU120は、例えば、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させることによって、現在のメータカウンタのカウント値に応じたメータ画像5Mを画像表示装置5に表示させる(ステップS536)。ここでは、メータカウンタのカウント値はリセットされて「0」であるので、メータが空のメータ画像5Mが表示される(図27の画像90Kのメータ画像5Mなどを参照)。
ステップS536の処理のあと、例えば、各種指令を作成して表示制御部123などに対して伝送させることによって、演出制御用CPU120は、ポイント付与の有無を報知する報知画像を画像表示装置5に表示させる(ステップS537)。この実施の形態では、演出制御用CPU120は、遊技ポイントを付与する場合には、ポイントの付与があることを報知するメッセージを含む報知画像を表示する(図28の報知画像91S参照)。また、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、遊技ポイントを付与しない場合には、ポイントの付与がないことを報知する報知画像(ポイント付与のメッセージなどが無い報知画像)を表示する(図28のメッセージ画像91T参照)。
ステップS537の処理のあと、又は、メータカウンタのカウント値が上限値である場合(ステップS531;No)、演出制御用CPU120は、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS538)。そして、RAM122に記憶されている、遊技ポイント以外の他の遊技の結果を更新する(ステップS539)。例えば、演出制御用CPU120は、遊技の結果における可変表示回数を1増加させる。また、可変表示の結果が「大当り」であれば大当り回数も1増加させる。なお、大当り回数を1増加させる処理は、大当り遊技状態が終了するエンディング演出処理などで行われても良い。なお、遊技の結果における確変回数は、例えば、確変状態の終了時において更新が行わればよく、例えば、上記のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120が、演出用確変回数カウンタのカウント値が「0」以外の値から「0」になったとき、又は、演出用確変フラグがオン状態からオフ状態になったときに、確変回数を1増加させればよい。
ステップ539の処理のあと、演出制御用CPU120は、先読み演出カウンタのカウント値が「1」であるか(つまり、表示結果を導出させた可変表示が先読みターゲットの可変表示であるか)を判定する(ステップS540)。先読み演出カウンタのカウント値が「1」である場合(ステップS540;Yes)、先読み演出設定フラグをオフ状態にする(ステップS541)。
ステップS541のあと、又は、先読み演出カウンタのカウント値が「1」でない場合(ステップS540;No)、演出制御用CPU120は、先読み演出カウンタのカウント値を1つ減算する(ステップS542)。なお、先読み演出カウンタのカウント値がすでに「0」の場合には、このカウント値を「0」のままにするようにしてもよい。
なお、ステップS540からS542の処理は、例えば、先読み演出が実行される可変表示と先読みターゲットの可変表示とについてのみ行うようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は、例えば、ステップS540の前に、先読み演出設定フラグをオン状態であるかを判定し、オン状態であれば、ステップS540以降の処理を行い、オフ状態であれば、ステップS543の処理を行うようにしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS543)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS544)、可変表示中演出処理を終了する。
上記一連の処理によって飾り図柄の可変表示が実行されることになる。ここで、先読み演出Aが実行された場合に画像表示装置5の表示領域に表示される主要な画像の一例を図27に示す。各画像における、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、表示されている丸印の数で保留記憶数が表示されている。また、左側に丸印が表示されているので、各画像の丸印は、第1保留記憶数である。
ある可変表示の最中に保留記憶が4つ貯まり先読み演出Aの実行が決定されたとする。前記ある可変表示において確定飾り図柄が導出表示されたあと(画像90A)、次の可変表示(先読み演出カウンタが「4」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Aが連続して実行されるときの最初の可変表示)が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは丸印の数が1つ減り、保留記憶が1つ消化されたことも表示され(画像90B、矢印は飾り図柄が変動中であることを示す。)、その後、所定のタイミングで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに三つの白色の星の画像5SAを、変動する飾り図柄を覆って隠すようにして表示する先読み演出Aが実行され(画像90C)、その後、この可変表示の表示結果(確定飾り図柄)が導出表示される(画像90D)。先読み演出Aが実行
されると、メータ画像5Mのメータが1つ増加する(画像90D)。
そして、その次の可変表示(先読み演出カウンタが「3」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Aが連続して実行されるときの2回目の可変表示)が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは丸印の数が1つ減り、保留記憶が1つ消化されたことも表示され(画像90E)、その後、所定のタイミングで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに三つの白色の星の画像5SAを、変動する飾り図柄を覆って隠すようにして表示する先読み演出Aが実行され(画像90F)、その後、この可変表示の表示結果(確定飾り図柄)が導出表示される(画像90G)。先読み演出Aが実行されると、メータ画像5Mのメータが1つ増加する(画像90G)。
そして、その次の可変表示(先読み演出カウンタが「2」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Aが連続して実行されるときの3回目の可変表示)が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは丸印の数が1つ減り、保留記憶が1つ消化されたことも表示され(画像90H)、その後、所定のタイミングで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに三つの白色の星の画像5SAを、変動する飾り図柄を覆って隠すようにして表示する先読み演出Aが実行され(画像90I)、その後、この可変表示の表示結果(確定飾り図柄)が導出表示される(画像90J)。先読み演出Aが3回実行されると、メータ画像5Mのメータが1つ増加し、メータが3つたまり満タンになる(画像90J)。
ここで、メータが3つたまり満タンになったので、遊技ポイントが付与され得る状態が生じるが、ポイント付与の有無の決定の結果、今回は遊技ポイントが付与されなかったので(ステップS543;No)、遊技ポイントの付与がないことを報知する報知画像90Tを表示する(画像90K)。なお、ポイント有無の決定が行われたので、メータ画像5M
のメータは空になる(画像90K)。
そして、その次の可変表示(先読み演出カウンタが「1」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Aが連続して実行されるときの4回目の可変表示、つまり、先読みターゲットの可変表示)が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは丸印の数が1つ減り、保留記憶が1つ消化されたことも表示され(保留記憶がなくなったことも表示され)、その後、最後の可変表示なので、先読み演出を実行せずに、この可変表示の表示結果(確定飾り図柄)が導出表示される(画像90L)。
次に先読み演出Bが実行された場合に画像表示装置5の表示領域に表示される主要な画像の一例を図28に示す。各画像における、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、表示されている丸印の数で保留記憶数が表示されている。また、左側に丸印が表示されているので、各画像の丸印は、第1保留記憶数である。
ある可変表示の最中に保留記憶が4つ貯まり先読み演出Bの実行が決定されたとする。前記ある可変表示において確定飾り図柄が導出表示されたあと(画像91A)、次の可変表示(先読み演出カウンタが「4」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Aが連続して実行されるときの最初の可変表示)が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは丸印の数が1つ減り、保留記憶が1つ消化されたことも表示され(画像91B)、その後、所定のタイミングで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに三つの黒色の星の画像5SBを、変動する飾り図柄を覆って隠すようにして表示する先読み演出Bが実行され(画像91C)、その後、この可変表示の表示結果(確定飾り図柄)が導出表示される(画像91D)。先読み演出Bが実行されると、メータ画像5Mのメータは1回で満
タンになる(画像91D)。メータが3つたまり満タンになったので、遊技ポイントが付
与され得る状態が生じ、ポイント付与の有無の決定の結果、今回は遊技ポイントが付与されるので(ステップS543;Yes)、遊技ポイントの付与があることを報知する報知画像91Sを表示する(画像91E)。なお、ポイント有無の決定が行われたので、メータ画像5Mのメータは空になる(画像91E)。
そして、その次の可変表示(先読み演出カウンタが「3」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Bが連続して実行されるときの2回目の可変表示)が開始され、始動入賞記憶表示エリア5Hでは丸印の数が1つ減り、保留記憶が1つ消化されたことも表示され(画像91F)、その後、所定のタイミングで、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれに三つの黒色の星の画像5SBを、変動する飾り図柄を覆って隠すようにして表示する先読み演出Bが実行され(画像91G)、その後、この可変表示の表示結果(確定飾り図柄)が導出表示される(画像90H)。先読み演出Bが実行されると、メータ画像5Mのメータは1回で満タンになる(画像91H)。メータが3つたまり満タンになっ
たので、遊技ポイントが付与され得る状態が生じるが、ポイント付与の有無の決定の結果、今回は遊技ポイントが付与されないので(ステップS543;No)、遊技ポイントの付与がないことを報知する報知画像91Tを表示する(画像91I)。なお、ポイント有無の決定が行われたので、メータ画像5Mのメータは空になる(画像91I)。
そして、その次の可変表示(先読み演出カウンタが「2」のときに実行される可変表示であり、先読み演出Bが連続して実行されるときの3回目の可変表示)が開始され、上記と同様の先読み演出Bが実行され、上記と同様に、保留表示の1つ減算、メータの増減、遊技ポイントの付与の決定、報知画像の表示などが行われ、この可変表示の表示結果の導出表示後に、先読みターゲットの可変表示が行われ(画像91J、保留記憶は「0」になっている。)、この可変表示では先読み演出が行われない。ここでは、その後、リーチ演出などが実行されたあとに、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示され(画像91K)、大当りが報知されている(画像91L)。
図29は、図16のステップS77にて実行されるメニュー処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すメニュー処理において、演出制御用CPU120は、まず、保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS801)。このとき、保留記憶数が「0」である場合には(ステップS801;Yes)、特別図柄や飾り図柄の可変表示中であるか否かを判定する(ステップS802)。例えば、ステップS802の処理では、演出プロセスフラグの値が「0」以外であるか否かにより、可変表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS802にて可変表示中ではない場合には(ステップS802;No)、所定のメニュー操作処理を実行するメニュー操作処理中であるか否かを判定する(ステップS803)。そして、メニュー操作処理中ではないときには(ステップS803;No)、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する所定操作による指示入力の検出結果などに基づいて、メニュー画面の表示を要求するメニュー表示要求があったか否かを判定する(ステップS804)。一例として、スティックコントローラ31Aにおける所定方向(例えば手前方向など)への傾倒操作が所定時間(例えば1秒間)にわたり継続して検出されたときには、メニュー表示要求があったと判定すればよい。
ステップS804にてメニュー表示要求がないときには(ステップS804;No)、メニュー処理の実行を終了する。一方、メニュー表示要求があったときには(ステップS804;Yes)、所定のメニュー画面表示制御を行うことにより、図31に示すようなメニュー画面を画像表示装置5に表示させる(ステップS805)。
ステップS803にてメニュー操作処理中であるときや(ステップS803;Yes)、ステップS805の処理を実行した後には、メニュー操作処理を実行してから(ステップS806)、メニュー処理の実行を終了する。
ステップS801にて保留記憶数が「0」以外である場合や(ステップS801;No)、ステップS802にて可変表示中である場合には(ステップS802;Yes)、メニュー操作処理中であるか否かを判定する(ステップS807)。このとき、メニュー操作処理中でない場合には(ステップS807;No)、メニュー処理の実行を終了する。一方、メニュー操作処理中である場合には(ステップS807;Yes)、実行中のメニュー操作処理を終了してから(ステップS808)、メニュー処理の実行を終了する。
ステップS805の表示制御により表示されるメニュー画面には、例えば図31(A)に示すように、「会員登録」、「パスワード入力」、「コード表示」、「データクリア」、「終了」といった項目が設けられている。このメニュー画面が表示されたときには、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えば操作桿の傾倒操作)により選択対象の項目(白黒反転で表示)を変更することができる。また、スティックコントローラ31Aに対する所定操作(例えばトリガボタンの押引操作)あるいはプッシュボタン31Bに対する所定操作(例えば押下操作)により、選択対象として表示された項目の選択が確定され、その項目に応じた処理が実行される。
図30は、図29のステップS806にて実行されるメニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。図29に示すメニュー処理において、演出制御用CPU120は、遊技者の会員登録を要求する会員登録要求があったか否かを判定する(ステップS821)。例えば図31(A)に示すメニュー画面において、「会員登録」という項目の選択が確定したときに、会員登録要求があったと判定すればよい。
ステップS821にて会員登録要求があったときには(ステップS821;Yes)、遊技者を会員として登録するための登録用情報を出力させる制御が行われる(ステップS822)。一例として、ステップS822の処理では、所定規格(具体例としてJIS X 0510規格あるいはISO/IEC 18004規格など)に適合する2次元コードを示す画像を画像表示
装置5の画面上に表示させる。この2次元コードには、パチンコ遊技機1の機種や型番を示す機種情報とともに、管理サーバ1000にアクセスするためのネットワークアドレス(具体例としてURLやIPアドレスなど)を示すサーバアドレス情報などが含まれていればよい。こうして表示された2次元コードを携帯端末1001のカメラ部160で撮影することにより、その携帯端末1001から管理サーバ1000にアクセスできればよい(撮影処理やアクセス処理は、制御部110がカメラ部160や無線通信部150を制御して行われる。)。他の一例として、パチンコ遊技機1と携帯端末1001(制御部110)との間で無線または有線により通信を行い、携帯端末1001がパチンコ遊技機1から取得した登録用情報に基づいて、管理サーバ1000にアクセスできるようにしてもよい。
ステップS821にて会員登録要求がないときや(ステップS821;No)、ステップS822の処理を実行した後には、パスワードの入力要求があったか否かを判定する(ステップS823)。例えば図31(A)に示すメニュー画面において、「パスワード入力」という項目の選択が確定したときに、パスワードの入力要求があったと判定すればよい。
ステップS823にてパスワードの入力要求があったときには(ステップS823;Yes)、パスワードの入力を受け付けるための制御が行われる(ステップS824)。一例として、ステップS824の処理では、図31(B)に示すパスワード入力画面が表示されて、管理サーバ1000にて発行されたパスワード(制御部210が発行したパスワード)、他のパチンコ遊技機1により出力されたパスワード、あるいは、管理サーバ1000から携帯端末1001にダウンロードされて実行された遊技機アプリにより出力されたパスワードの受付けを可能にする。
図31(B)に示すパスワード入力画面には、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力欄と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択欄と、パスワード入力欄に表示された記号列から一文字を消去する「一文字消去」の項目と、パスワード入力欄に表示された記号列を入力するパスワードとして確定(決定)する「決定」の項目と、パスワードの入力を中止してメニュー画面に戻す「戻る」の項目とが設けられている。パスワード入力画面が表示されたときには、スティックコントローラ31Aに対する所定操作などによる指示入力の検出結果に基づいて、パスワード入力欄に表示させる記号が入力選択欄から選択され、「決定」という項目の選択が確定することで、パスワード入力欄に表示された記号列が入力するパスワードとして決定される。パスワードが入力されると、演出制御用CPU120は、遊技の結果をRAM122に記憶することを開始する。このため、パスワードが入力されると、遊技者の遊技が開始されることにもなる。
ステップS823にてパスワード入力要求がないときや(ステップS823;No)、ステップS824の処理を実行した後には、パチンコ遊技機1での遊技履歴に応じたコード出力を要求するコード出力要求があったか否かを判定する(ステップS825)。例えば図31(A)に示すメニュー画面において、「コード出力」という項目の選択が確定したときに、コード出力要求があったと判定すればよい。
ステップS825にてコード出力要求があったときには(ステップS825;Yes)、遊技履歴に応じたコードを出力するための制御が行われる(ステップS826)。一例として、ステップS826の処理では、図31(C)に示すコード出力画面が表示されて、所定規格に適合する2次元コードを出力する。この2次元コードには、パチンコ遊技機1の機種を示す機種情報や遊技者IDの他に、可変表示回数や大当り回数、獲得ポイントなどを含む遊技の結果を表す情報などが含まれていればよい。
図31(C)に示すようなコード出力画面で出力される2次元コードには、パチンコ遊技機1が発行したパスワードを示すパスワード情報が含まれてもよい。なお、2次元コードとは別個に、パチンコ遊技機1が発行したパスワードを、コード出力画面にて表示してもよい。すなわち、パチンコ遊技機1から出力される情報は、図31(B)に示すようなパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力できるパスワードとは異なる2次元コードのような情報であってもよいし、こうしたパスワードと同一の情報であってもよい。2次元コードやパスワードのような出力情報は、パチンコ遊技機1の画像表示装置5に表示して出力するものに限定されず、例えば2次元コードやパスワードを印刷したチケットを発行して出力するものであってもよい。あるいは、パチンコ遊技機1と携帯端末1001との間で無線または有線により通信を行い、パチンコ遊技機1から出力された2次元コードやパスワードといった所定情報が、携帯端末1001へと伝送されてもよい。パチンコ遊技機1から出力され、最終的に管理サーバ1000に供給される情報は、2次元コード、パスワード、一次元コード、赤外線コードなどの所定情報であればよく、最終的に管理サーバ1000が、パチンコ遊技機1が出力した所定情報の内容を特定可能なものであれば、所定情報は、どのような形式のものであってもよい。
ステップS826の処理のあと、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶された遊技の結果を初期化するデータクリア制御を行う(ステップS827)。このように、コード出力要求が行われた場合には、遊技の結果が消去されるので、遊技者は遊技を終了したことになる。
ステップS825にてコード出力要求がないときや(ステップS825;No)、ステップS827の処理を実行した後には、遊技の結果などの初期化を要求するデータクリア要求があったか否かを判定する(ステップS828)。例えば図31(A)に示すメニュー画面において、「データクリア」という項目の選択が確定したときに、データクリア要求があったと判定すればよい。
ステップS828にてデータクリア要求があったときには(ステップS828;Yes)、RAM122に記憶された遊技の結果を初期化するデータクリア制御を行ってから(ステップS829)、メニュー操作処理の実行が終了する。データクリア要求がないときには(ステップS828;No)、そのままメニュー操作処理の実行が終了する。
管理サーバ1000は、電気通信ネットワーク1002を介して携帯端末1001からアクセス可能とされており、パチンコ遊技機1で行われた遊技の結果を管理するとともに、パスワードの発行や配信、携帯端末1001で実行可能なコンテンツの特典としての配信などが可能である。
管理サーバ1000は、記憶部220に遊技者ごとに遊技履歴を管理するための遊技者データベースを記憶している。遊技者データベースは、例えば図32に示すように、遊技者を個々に識別可能な遊技者IDに対応付けて、アクセス数、可変表示回数、大当り回数、確変回数、獲得ポイント等からなる遊技履歴を含んだ各種データが格納されている。また、管理サーバ1000の記憶部220には、携帯端末1001において実行可能なコンテンツが配信可能に記憶されている。コンテンツは、他では配信されない専用の動画像などであり、携帯端末1001で実行され視聴されるものである。携帯端末1001(制御部110)からの無線通信部150などを介した配信要求に応じて、管理サーバ1000の制御部210は記憶部220からコンテンツを取得して通信部250などを介して携帯端末1001に配信する。
図33は、管理サーバ1000から携帯端末1001に提供されるサイトを構成する各ページの表示例を示している。図33(A)は、サイトのトップメニューページを示している。このトップメニューには、「パスワード発行」、「データ確認」、「コンテンツダウンロード」といったメニューが含まれている。
図33に示すトップメニューページにおいて、「パスワード発行」というメニューの選択が確定したときには、遊技者の初期登録情報(会員登録情報)あるいは遊技者データベースに格納された遊技履歴などに基づいて、パスワードの発行が行われる。例えば管理サーバ1000にて発行されたパスワードは、図33(B)に示すパスワード発行ページに含まれて、携帯端末1001に配信される。こうして発行されたパスワードは、携帯端末1001の記憶部120などに記憶させて保存することができる。
図33(A)に示すトップメニューページにおいて、「データ確認」というメニューの選択が確定したときには、遊技者データベースに格納された遊技履歴から、遊技者IDに対応した可変表示回数、大当り回数、確変回数、獲得ポイントが抽出される。例えば管理サーバ1000にて抽出されたデータは、図33(C)に示すデータ確認ページに含まれて、携帯端末1001に配信される。こうしたデータ確認ページの表示により、パチンコ遊技機1での遊技履歴などを、遊技者が確認可能に出力することができる。
図33(A)に示すトップメニューページにおいて、「コンテンツダウンロード」というメニューの選択が確定したときには、管理サーバ1000の記憶部220に記憶されたコンテンツをダウンロードするためのコンテンツダウンロードページが、携帯端末1001に配信される。このとき、管理サーバ1000の制御部210は、獲得ポイントを抽出し、携帯端末1001に配信するコンテンツダウンロードページに抽出した獲得ポイント含ませる。例えば図33(D)に示すコンテンツダウンロードページが表示されると、現在の獲得ポイントがその中に表示され、かつ、特典として配信されているコンテンツAからCをダウンロードするのに必要な獲得ポイント(必要ポイント)も表示される。遊技者が操作部130を操作し、コンテンツAからCのいずれかの項目の選択が確定することで、獲得ポイントが必要ポイントに達していることを条件として、選択されたコンテンツが管理サーバ1000から携帯端末1001に配信されて実行可能に記憶部120に記憶される。
図34は、遊技用システム900において携帯端末1001が管理サーバ1000からパスワードの発行を受けるために実行される処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す処理は、パチンコ遊技機1、携帯端末1001、管理サーバ1000のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図34に示す処理では、まず、パチンコ遊技機1において、会員登録またはコード出力のための表示要求を受け付ける(ステップSA11)。この処理は、演出制御用CPU120が図30に示すステップS821の処理により会員登録要求ありと判定すること、または、ステップS825の処理によりコード出力要求ありと判定することに対応している。
ステップSA11の処理に続いて、パチンコ遊技機1の側においてパスワード生成用の2次元コードの表示が開始される(ステップSA12)。この処理は、演出制御用CPU120が図52に示すステップS822またはステップS826の処理を実行することに対応している。ステップSA12の処理が実行された後には、例えば所定操作が検出されたことなどに基づいて、パスワード生成用のコード表示を終了する(ステップSA13)。
図34に示す処理において、携帯端末1001では、まず、パスワード取得用の初期設定が行われる(ステップSA21)。ステップSA21における処理の一例として、携帯端末1001の制御部110は、操作部130に対する所定操作を検出したことに基づいて、カメラ部160を用いた撮影動作を開始するための設定(具体例として撮影用アプリケーションの実行開始など)を行う。続いて、例えば遊技者が操作部130に含まれる所定の撮影開始用ボタンを押下操作したことなどに応答して、制御部110は、カメラ部160を用いてパチンコ遊技機1の画像表示装置5に表示された2次元コードを撮影することにより、携帯端末1001が2次元コードによって表されるコード表示情報を取得する(ステップSA22)。
このように、携帯端末1001では、遊技者による所定操作に応じて、カメラによる撮影が行われる。なお、ステップSA21にて撮影動作の開始設定が行われた後、そのままカメラによる撮影が開始され、撮影開始用ボタンの押下といった別個の操作は不要としてもよい。この場合でも、遊技者による携帯端末1001の所定操作に応じてステップSA21の処理が実行され、それに引き続いてステップSA22の処理が実行されることから、遊技者による所定操作に応じてカメラによる撮影が行われるものといえる。
こうして携帯端末1001が取得したコード表示情報に基づいて、携帯端末1001の制御部110は、無線通信部150及びアンテナ151、電気通信ネットワーク1002を介して管理サーバ1000にアクセスし、パスワードを取得するための通信要求を行う(ステップSA23)。このとき、例えばアクセスが許可されたことなどに基づいて(認証成功)、携帯端末1001の側において取得したコード表示情報を、そのまま管理サーバ1000に送信してもよい。あるいは、コード表示情報のうちから、管理サーバ1000で発行されたパスワードの取得に必要な情報を抽出して、管理サーバ1000に送信してもよい。パスワードの取得に必要な情報には、携帯端末1001の機種や型番に対応した端末コードや、携帯端末1001のネットワークアドレスを示す端末アドレス情報などが含まれていればよい。また、携帯端末1001の各種メモリに遊技者のプロフィール情報が予め記録されている場合には、このプロフィール情報を含めてもよい。さらに、パチンコ遊技機1の機種情報を含めてもよい。
管理サーバ1000の側では、例えば制御部210が記憶部220に記憶されたアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、携帯端末1001からのアクセス(パスワード発行用アクセス)を検知する(ステップSA31)。そして、所定の認証処理を実行するなどして、アクセスを許可するか否かが決定されればよい。なお、特段の認証処理を実行せずに、任意のパスワード発行用アクセスを許可するようにしてもよい。このとき、管理サーバ1000は、携帯端末1001からの受信情報に基づいて、遊技者などを特定する(ステップSA32)。
ステップSA32の処理を実行した後には、遊技履歴の新規設定または更新設定を行う(ステップSA33)。例えば携帯端末1001から受信したコード表示情報が会員登録用の新規登録情報を含んでいるときには、遊技者を特定可能な遊技者IDを新たに生成して遊技者データベースに記録し、対応する各種情報の初期設定を行えばよい。一方、携帯端末1001から受信したコード表示情報が遊技の結果などを含んでいるときには、遊技者データベースにて所定の遊技者IDと対応付けられた遊技履歴の更新設定(遊技履歴の各種回数やポイントに遊技の結果の各種回数やポイントを加える。)を行う。こうして、携帯端末1001から送信された情報に基づいて、遊技者データベースに格納されている遊技履歴を更新することができる。
ステップSA33の処理に続いて、パスワード発行情報の送信を行う(ステップSA34)。このときには、ステップSA33の処理で新規設定または更新設定された遊技履歴に応じて、異なるパスワードが生成される。遊技者IDなどに応じて記号列が異なる所定記号数(例えば16記号)のパスワードが発行され、そのパスワードを特定可能なパスワード発行情報が携帯端末1001に送信される。このときには、パスワード発行情報とともに、遊技者データベースに格納された遊技履歴が更新されたことを報知する更新報知情報が、携帯端末1001に送信されてもよい。これにより、管理サーバ1000は、パチンコ遊技機1から出力されて携帯端末1001により取得されたコード表示情報といった特定情報が送信されたことに基づいて、遊技履歴が更新されたことを、携帯端末1001に報知できる。
携帯端末1001の側では、管理サーバ1000から送信されたパスワード発行情報を取得する。このときには、例えば携帯端末1001の制御部110が表示部140に所定画像を表示させることなどにより、パスワードの取得を表す情報の報知が行われる(ステップSA24)。また、管理サーバ1000から送信された更新報知情報に基づいて、遊技関連情報の更新を表す情報の報知が行われてもよい。管理サーバ1000から送信されたパスワード発行情報を携帯端末1001の各種メモリに記録して保存してもよい。こうして記録されたパスワード発行情報は、携帯端末1001の操作部130に対する所定操作が検出されたことなどに基づいて、携帯端末1001のディスプレイに表示して遊技者に通知できればよい。
なお、図31(C)に示すコード出力画面にてパチンコ遊技機1が発行したパスワードを表示させた場合には、そのパスワードを携帯端末1001の各種メモリなどに記憶して保存することにより、管理サーバ1000が関与することなく、図31(B)に示すパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力できるように提供されてもよい。コード出力画面にて表示されたパスワードは、携帯端末1001に記憶して保存することなく、例えば遊技者の記憶やメモなどを用いて、パスワード入力画面にて入力できるようにしてもよい。
あるいは、図31(C)に示すコード出力画面にて出力された2次元コードを携帯端末1001のカメラにより撮影するなどして取得したコード表示情報を用いて、携帯端末1001の制御部110が所定のアプリケーションを実行することなどにより、携帯端末1001の内部にてパスワードの生成が行われるようにしてもよい。この場合、携帯端末1001は、管理サーバ1000が関与することなく、パチンコ遊技機1から取得したコード表示情報を用いて、図31(B)に示すパスワード入力画面にてパチンコ遊技機1に入力するパスワードとなる特定情報を提供することができる。
このように、携帯端末1001は、パチンコ遊技機1または管理サーバ1000から取得した所定情報に基づいて、図31(B)に示すパスワード入力画面などにてパチンコ遊技機1に入力するパスワードを、遊技者に提示することができればよい。あるいは、携帯端末1001は、パチンコ遊技機1または管理サーバ1000から所定情報を取得することなく、図31(B)に示すパスワード入力画面などにてパチンコ遊技機1に入力するパスワードを、遊技者に提示することができるように生成してもよい。
図35は、携帯端末1001に記録されたパスワード発行情報などを用いて、パチンコ遊技機1にパスワードとなる情報を入力するために実行される処理の一例を示すフローチャートである。図35に示す処理は、パチンコ遊技機1と携帯端末1001のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図35に示す処理において、パチンコ遊技機1の側では、パスワード入力のための要求を受け付ける(ステップSB11)。この処理は、演出制御用CPU120が図30に示すステップS823の処理によりパスワード入力要求ありと判定することに対応している。
図35に示す処理において、携帯端末1001の側では、パスワード入力用の初期設定が行われる(ステップSB21)。ステップSB21の処理では、例えば操作部130に対する所定操作を検出したことに基づいて、携帯端末1001の表示部140にてパスワード発行情報の表示を開始するための設定(具体例として記憶部120に格納されたパスワード表示用アプリケーションの実行開始など)を行う。なお、携帯端末1001は、パスワード入力用の初期設定が行われるごとに、管理サーバ1000にアクセスして、携帯端末1001を所持して操作する遊技者に対応するパスワードを特定可能なパスワード発行情報を取得してもよい。
こうしたステップSB21の処理に続いて、発行されたパスワードを示す情報の出力が行われる(ステップSB22)。パチンコ遊技機1の側では、ステップSB11の処理によりパスワードの入力要求を受け付けたことに基づいて、パスワードとなる特定情報の入力受付けが開始される(ステップSB12)。この処理は、演出制御用CPU120が図30に示すステップS824の処理を実行して図31(B)に示すパスワード入力画面を画像表示装置5に表示させることに対応している。
なお、例えば、大当り遊技状態のときに実行される演出(大当り演出)などを複数用意しておき(例えば、演出AからC)、前記の各種パスワードは、遊技の結果として、どの大当り演出を何回実行したか(大当り演出実行状況)をさらに特定可能であるようにしてもよい。この場合、パスワードが入力されたパチンコ遊技機1は、そのパスワードによって特定される大当り演出実行状況に基づいて、実行する大当り演出をどのようなものにするか決定してもよい。例えば、演出Aが5回実行されたことを条件として演出Bの実行が許容され、演出Bが3回実行されたことを条件として演出Cの実行が許容されるようにする。この場合、例えば、パスワードによって特定される大当り演出実行状況が演出Aを5回、演出Bを2回、演出Cを0回実行したことを示すものである場合、パチンコ遊技機1は、演出AからBを大当り演出として実行できるが、演出Cはまだ実行できない。
また、前記の各種パスワードは、パチンコ遊技機1をカスタマイズするカスタマイズ情報を特定できるものであってもよい。この場合、パスワードが入力されたパチンコ遊技機1は、そのパスワードによって特定されるカスタマイズ情報に基づいて、演出の実行内容が変更されてもよい。例えば、大当り中の曲を変更したり、飾り図柄の図柄を変更したりする。
図36は、遊技者に付与された遊技ポイントを用いてコンテンツを配信する処理の一例を示すフローチャートである。
図36に示す処理は、例えば、すでに、携帯端末1001と管理サーバ1000との通信が確立している状態で表示される図33(D)に示す画面上で、遊技者が操作部130を操作し、コンテンツAからCのいずれかの項目の選択を確定させたこと(つまり、遊技者によってコンテンツが選択されたこと)を契機として開始される。携帯端末1001の制御部110は、管理サーバ1000に対して、選択されたコンテンツのダウンロードの要求を行う(ステップSC21)。
管理サーバ1000の側では、例えば制御部210が記憶部220に記憶されたアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、携帯端末1001からのアクセス(選択されたコンテンツのダウンロード要求)を検知する(ステップSA31)。
その後、携帯端末1001を操作する遊技者の獲得ポイントと、ダウンロード要求されているコンテンツ(ユーザによって選択されたコンテンツ)の必要ポイントと、を比較する(ステップSC33)。管理サーバ1000は、携帯端末1001との通信を確立しているので、遊技者IDをすでに取得しているものとすると、制御部210は、記憶部220で記憶管理されている当該遊技者IDに対応する遊技履歴を参照して、遊技履歴に含まれる獲得ポイントを取得するとともに、予め記憶部220に記憶されている、前記選択されたコンテンツに対応する必要ポイントを取得し、両者を比較する。
比較の結果、獲得ポイントが必要ポイントを上回っていた場合、ダウンロード要求されているコンテンツ(選択されたコンテンツ)を記憶部220から取得し、通信部250などを介して配信する。獲得ポイントが必要ポイントを下回っている場合、配信不可を通信部250などを介して携帯端末1001に通知する。このようにして、制御部220は、比較結果に応じてコンテンツを配信したり、配信不可の通知を出したりする。なお、コンテンツは、獲得ポイントと必要ポイント分のポイントとを交換することによって配信されてもよいし、交換しないで配信してもよい。交換の場合には、制御部210は、獲得ポイントから、ダウンロードされたコンテンツの必要ポイント分のポイントを減算する。
携帯端末1001の制御部110は、コンテンツが配信された場合には、それを記憶部120に格納し(ダウンロードし)、格納した旨などを表示部140に表示する(ステップSC22)。携帯端末1001の制御部110は、配信不可が通知された場合には、その旨などを表示部140に表示する(ステップSC22)。
本実施の形態では、上記のような構成によって、先読みの対象となる可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)になる可能性を予告する先読み演出を実行可能であり、遊技ポイント(獲得ポイント)は、先読み演出を実行することを契機として付与可能であるので、保留記憶がなければ先読み演出が実行されない一方で、特典の付与に用いられる遊技ポイントは先読み演出が実行されたことを契機として付与される。これにより、保留記憶がある状態と、保留記憶がない状態とで、先読み演出の実行割合(「0」も含む。)を変化させることができ、遊技ポイントが付与される割合を変化させることができることになる。つまり、保留記憶がある状態を維持させようとするなどの遊技者の遊技意識(遊技に参加する意欲や、遊技のやり方など)に応じて遊技ポイントが付与される割合を変化させることができ、これによって、遊技が単調になってしまうことを防止することができる。さらに、遊技者は、特典の付与を受けるために(言い換えると、先読み演出を実行させるために)、保留記憶がある状態を維持しようとするため、遊技者は遊技媒体を使用しやすくなり、遊技機の稼働率を上げることができる。
また、本実施の形態では、実行された場合の先読みターゲットの可変表示についての大当り期待度が異なる先読み演出A(大当り期待度が比較的低い)と先読み演出B(大当り期待度が比較的高い)とが用意されているので、実行される先読み演出がどのようなものであるかを遊技者が注目するので、遊技が単調になってしまうことをより防止できる。
また、本実施の形態では、先読み演出Bを実行したときの方が、先読み演出Aを実行したときよりも高い割合で、遊技ポイントを付与するので、遊技ポイントが付与されることを期待する場合に、実際に実行される先読み演出がどのようなものであるかを遊技者が注目するので、遊技が単調になってしまうことをより防止できる。
また、本実施の形態では、先読み演出Aを所定回数実行したときに遊技ポイントを付与可能であり、前記所定回数に達するまでの残りの先読み演出Aの実行回数をメータ画像5Mの表示により報知するので、遊技者は、遊技ポイントの付与を望んで、先読み演出Aが所定回実行されるように、遊技を継続するので、遊技機の稼働率が向上する。
なお、本実施の形態では、先読み演出Aは、1回の先読み演出の実行内容の決定(ステップS656)に対して、基本的に3回連続で実行される(但し、保留情報の消化順序が変更になった場合には、3回未満の回数実行される場合もある。)。一方で、メータカウンタの上限値は3つであるので、3回連続で先読み演出Aが実行される場合(つまり、消化順序の変更が無い場合)に、必ずメータカウンタのカウント値は上限値(メータ画像5Mのメータが満タン)に達してしまう。つまり、1回の先読み演出の実行内容の決定(ステップS656)に対して、メータカウンタのカウント値は上限値に達しやすい。このため、メータカウンタのカウント値が、「1」や「2」のままで、次の先読み演出の実行が決定されるまで、継続して可変表示が実行されにくくなっている。そこで、メータカウンタのカウント値の上限値(上記所定回数)を「3」よりも多くするなどし、1回の先読み演出の実行内容の決定に対しての先読み演出の最大実行回数(又は、最も出現頻度の高い実行回数)と、メータカウンタのカウント値の上限値とを、異ならせて、メータカウンタのカウント値が上限値未満かつ「0」より大きい状態(所定回数に達するまでの残りの先読み演出Aの実行回数(1回以上)をメータ画像5Mの表示により報知する状態)のまま、しばらく可変表示が実行されやすくすることによって、遊技者は、遊技ポイントの付与を望んで先読み演出Aが所定回実行されるまで遊技を継続するので、遊技機の稼働率が向上する。
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記実施の形態などについて様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下に上記実施の形態の変形例を例示するが、各変形例は適宜組み合わせることができる。
(変形例1)
先読み演出は、先読みターゲットの可変表示の大当り期待度(大当り遊技状態になるか否かの可能性)を予告するものであれば、その演出態様は、上記の実施の形態に限らずどのようなものであってもよい。例えば、画像表示装置5の表示領域で可変表示時に表示される通常の画像の一部(例えば、背景やキャラクターなど)を、通常のものとは異なる色などにする演出であってもよいし、通常の可変表示で表示される画像にセリフやメッセージ、キャラクターなどを追加して登場されるような演出であってもよい。また、先読み演出は、可変表示開始時など、可変表示の期間中の任意のタイミングで、任意の期間中に実行されるものであればよい。また、先読み演出は、例えば、図示しない可動部材を動作させることによって実行されるものであってもよい。例えば、パチンコ遊技機1の所定箇所に移動可能に設けられた可動部材を、画像表示装置5の表示領域に進出させ、当該表示領域の少なくとも一部を覆わせるような演出を、先読み演出としてもよい。また、上述のように、先読み演出は、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による効果音の出力や発光体の点灯を行うものであってもよい。
(変形例2)
なお、上記では、低ベース状態(時短状態でない状態)のときに先読み演出の実行内容を決定していたが、高ベース状態のときに先読み演出の実行内容を決定してもよい。また、新たな始動入賞が第1始動入賞であるとき(先読みターゲットの可変表示が第1特図によるものである場合)に先読み演出の実行内容を決定していたが、新たな始動入賞が第2始動入賞であるとき(先読みターゲットの可変表示が第2特図によるものである場合)に先読み演出の実行内容を決定してもよい。低ベース状態、高ベース状態にかぎらず、また、新たな始動入賞が第1始動入賞であるか第2始動入賞であるかにかかわらず、先読み演出の実行内容を決定してもよい。
(変形例3)
変形例2の一例として、第2特図についての保留データが優先的に消化される上記実施形態において、図20のステップS654及びS655の処理に代えて演出制御用CPU120は以下のような処理を行ってもよい。例えば、先読み演出設定フラグがオンでない場合(ステップS653;No)、現在が高ベース状態か否かを判定し、高ベース状態であれば、新たな始動入賞が第2始動入賞かを判定する。新たな始動入賞が第2始動入賞であると判定した場合には、第2保留情報バッファに格納された保留情報をチェックし、第2保留情報バッファに保留情報が4つ格納されていれば、ステップS656の処理に移行し、先読み演出の実行内容を決定する。一方、高ベース状態で、新たな始動入賞が第1始動入賞であるか、第2保留情報バッファに保留情報が4つ格納されていない場合には、先読み演出設定処理を終了する。また、現在が低ベース状態であるときには、新たな始動入賞が第1始動入賞かを判定する。新たな始動入賞が第1始動入賞であると判定した場合には、第1保留情報バッファに格納された保留情報をチェックし、第1保留情報バッファに保留情報が4つ格納されていれば、ステップS656の処理に移行し、先読み演出の実行内容を決定する。一方、低ベース状態で、新たな始動入賞が第2始動入賞であるか、第1保留情報バッファに保留情報が4つ格納されていない場合には、先読み演出設定処理を終了する。このようにすることで、低ベース状態時には、第1と第2のうち第1始動入賞に基づく可変表示のみを先読みターゲットとし、高ベース状態時には、第1と第2のうち第2始動入賞に基づく可変表示のみを先読みターゲットとすることができる。高ベース中においては、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる頻度が高くなるので、第2始動入賞が発生しやすくなくなる。一方で、第2特図についての保留データ(つまり、第2特図の可変表示)が優先的に消化される。このため、高ベース中には、第2始動入賞が発生しては第2始動入賞に基づく可変表示が消化されるということが繰り返され、第1始動入賞に基づく可変表示がなかなか消化されないということがある。このような状況において、例えば、先読み演出Bが実行され、先読みターゲットの可変表示の大当り期待度が高いことが分かっても、その予告対象の可変表示(先読みターゲットの可変表示)がなかなか実行されないことになってしまうので、例えば、遊技者は遊技球を打ち込むのを中断して先読みターゲットの可変表示が実行されることを待ってしまい、パチンコ遊技機1の稼働率が低下してしまう場合があった。しかし、このような処理では、高ベース状態時には、第1と第2のうち第2始動入賞に基づく可変表示のみを先読みターゲットとするので、前記のような問題が解消され、パチンコ遊技機1の稼働率を低下させにくくすることができる。
また、上述のように、第2特図の可変表示は、第1特図の可変表示よりも優先して消化される。この場合、高ベース中には、第2始動入賞口に遊技球を容易に進入させて、優先的に実行される第2特図の可変表示を実行し続けることが可能になる。仮に、高ベース中にて第1特図の可変表示を先読みターゲットとする先読み予告を実行すると、例えば可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で、第2特図の可変表示を多数回にわたり容易に繰り返し実行することができる。このとき、第2特図の可変表示における可変表示結果が「大当り」になれば、先読み予告による先読みターゲットとなっている第1特図の可変表示における可変表示結果が「大当り」になることもあわせて、遊技状態を繰り返し大当り遊技状態とすることが可能になり、パチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。
また、仮に、高ベース中にて第1特図の可変表示を予告対象とする先読み予告を実行すると、この先読み予告により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを認識した遊技者は、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し進入させて第2特図の可変表示を繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を進入させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかを、自己の技量により選択することができる。そのため、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングが、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。
そこで、この変形例3のように、高ベース中には、第1始動入賞の発生に基づく先読み予告の実行を制限する先読み制限条件を成立させる。これにより、第1特図の可変表示に対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。なお、遊技状態が大当り遊技状態であるときにも、その大当り遊技状態が終了した後には高ベースとなる高開放制御が行われることから、同様に先読み制限条件を成立させるとよい。
(変形例4)
上記実施の形態では、メータカウンタが上限値に達したとき(メータが満タンになったとき)に実行されている可変表示の終了時(確定飾り図柄の導出表示時)に、メータカウンタが上限値に達したことを契機としたポイント付与の抽選(図24のステップS533)を行っているが、メータカウンタが上限値に達したタイミングで抽選を行っても良い。例えば、図24のステップS528の後に、ステップS531やステップS533の処理を行っても良い。
(変形例5)
上記実施の形態では、遊技ポイント付与の有無を報知しているが、報知しなくてもよい。この場合、例えば、図34の処理で、管理サーバ1000側で、携帯端末1001から供給される遊技の結果の獲得ポイントを、パスワード発行情報や、遊技者データベースに格納された遊技履歴が更新されたことを報知する更新報知情報に含ませ、管理サーバ1000側は、含ませた情報を携帯端末1001に送信し、携帯端末1001は、送信された情報に含まれる獲得ポイントを表示するようにしてもよい。このようにすることで、獲得ポイントが管理サーバ1000にアクセスするまで分からないので、管理サーバ1000へのアクセス率が向上したり、ゲーム性が向上したりする。
(変形例6)
遊技の結果に含まれる情報は、適宜変更できる。例えば、実行された演出の情報や、達成したミッションの情報などが含まれても良い。ミッションとは、予め定められた所定期間をクリア期限とする指令(ミッション)を提示した後(、前記所定期限内にその指令をクリアした状態になると(例えば、指令が、特定の飾り図柄を導出表示させろというもので、前記特定の飾り図柄が導出表示された場合)、大当り遊技状態に制御されることが確定する(又は可能性が向上する)といった演出をいう。ミッションは、管理サーバ1000側に設定されたものであってもよい。この場合、管理サーバ1000は、遊技の結果が供給されることによって更新される遊技履歴に含まれる情報に基づいて、ミッションが達成されたかを判定し、ミッションが達成された場合に、達成したミッションや回数を遊技履歴に含ませて記憶してもよい。例えば、可変表示回数が100回実行されたら達成というミッションAがあった場合、この条件が管理サーバ1000側に記憶され、管理サーバ1000の制御部210は、遊技の結果によって遊技履歴を更新するタイミングなどに、更新された遊技履歴に含まれる可変表示回数が100回に達したかを判定し、100回に達していればミッションAを達成したとして、ミッションAを1回達成したことを遊技履歴に含ませて記憶する。なお、ミッションが達成されたことを通知する情報は、上記パスワード発行情報や更新報知情報に含まれて携帯端末1001に送信されてもよい。携帯端末1001は、この情報を表示し、ミッションが達成されたことを報知してもよい。ミッションは、所定の演出が実行された場合に達成されるものなど、適宜のものであればよい。
(変形例7)
パチンコ遊技機1と管理サーバ1000とが電気通信ネットワーク1002などを介して通信可能であってもよい。この場合、例えば、獲得ポイントなどの遊技の結果を携帯端末1001を介さずにパチンコ遊技機1から管理サーバ1000に送信し、パチンコ遊技機1を遊技者が操作することなどによって、パチンコ遊技機1から管理サーバ1000に獲得ポイントを用いたコンテンツの要求などを行って、コンテンツを管理サーバ1000からパチンコ遊技機1経由で遊技者に配信してもよい。
(変形例8)
図30におけるステップS827やS829におけるデータクリア制御において、メータカウンタのカウント値もリセットして「0」にしてもよい。これによって、他の遊技者がカウント値を引き継いでしまうことが防止される。一方で、ステップS827やS829におけるデータクリア制御において、メータカウンタのカウント値もリセットしなくてもよい。これによって、ある遊技者による遊技を終了したとしても、「1」以上のカウント値がメータ画像5Mなどで報知されている状態(前記所定回数に達するまでの残りの先読み演出Aの実行回数が1回以上あることが報知される状態)となっていれば、他の遊技者が遊技ポイントの付与を狙って、そのパチンコ遊技機1で遊技を開始することもあり、パチンコ遊技機1の稼働率を向上させることができる。同様に、データクリア制御自体をしなくても、特典の付与を狙う他のユーザが、獲得ポイントなどを取得できるので、パチンコ遊技機1の稼働率を向上させることができる。同様に、ステップS827におけるデータクリア制御において、遊技の結果をリセットしなくてもよい。また、ステップS827におけるデータクリア制御が、所定の割合で実行されるようにしてもよい。これによって、データクリア制御がないことを狙って(つまり、遊技の結果を引き継ごうとして)、パチンコ遊技機1での遊技を他の遊技者が行おうとするので、パチンコ遊技機1の稼働率を向上させることができ、ゲーム性も向上する。
(変形例9)
図20のステップS655での判定基準の保留記憶数は、「4」に限られず、他の数であってもよい。例えば、「4」より大きくしてもよいし、「4」より少なくても良い。
(変形例10)
上記の実施の形態では、先読み演出は、3回連続で行われるものであったが、その回数は1回以上であれば、どのような回数であってもよい。なお、先読み演出の回数に応じて、ステップS655での判定基準の保留記憶数を変更してもよい。例えば、判定基準の保留記憶数−1が先読み演出の回数とすることによって、先読みターゲットの前の保留中の可変表示全てについて先読み演出が実行可能になる。
(変形例11)
先読みターゲットの可変表示前に記憶された保留情報に対応する可変表示全てにおいて連続演出を行うようにするなどして、連続演出を実行するときの条件となる合計保留記憶数(第1保留情報バッファ及び第2保留情報バッファの保留情報の合計記憶数)が固定とならないようにしてもよい。例えば、図20のステップS655での判定を合計保留記憶数が2以上であるか判定し、2以上であれば(ステップS655;Yes)、ステップS656の処理を実行し、2以上でなければ(ステップS655;No)、先読み演出設定処理を終了してもよい。このとき、ステップS658で設定される先読み演出カウンタにカウント初期値は、合計記憶保留数と同じ数にするとよい。これによって、先読みターゲット前に記憶されていた保留情報についての可変表示(先読みターゲット前の可変表示)すべてについて先読み演出を行うことができる。そして、この場合、先読み演出の実行内容の決定時における保留記憶数に応じて、先読み演出を実行する割合を変化させてもよい。例えば、演出制御用CPU120は、乱数値及び各種のテーブルを用いて、図37の実行内容決定例になるように、各種先読み演出A及びBの実行の有無を決定してもよい。図37では、先読み演出A及びBの実行割合が、保留記憶数が4つ以上のときと、4つ未満のときとで、異なるようになっている。そして、保留記憶数が4つ以上のときの方が、先読み演出A及びBが実行されやくなっている。このようにすることで、保留記憶数が多ければ先読み演出が実行されやすくすることで、遊技ポイントも保留記憶数が多ければ付与されやくなる。このため、遊技者は、保留記憶を増やそうとして、遊技球をより多く使用するので、パチンコ遊技機の稼働率を上げることができる。なお、先読み演出の実行割合は、保留記憶1つずつ、2つずつ、3つずつを単位として、徐々に高くなるようにしてもよい。例えば、保留記憶が多ければ多いほど、先読み演出の実行割合を高くしてもよい。このように、保留記憶数が第1の数のときよりも、第1の数より多い第2の数のときの方が高い割合で先読み演出を実行することで、遊技者は、特典の付与を受けるために(言い換えると、先読み演出を実行させるために)、保留記憶が多い状態(未だ開始されていない可変表示についての決定用情報の保留記憶数が多い状態)を維持しようとするため、遊技機の稼働率を上げることができる。
(変形例12)
第1特図保留記憶部といったRAM102の所定領域に記憶されている保留データと、第2特図保留記憶部といったRAM102の所定領域に記憶されている保留データと、を保留データの記憶順で使用して特図ゲームを行うようにしてもよい。この場合、例えば、保留情報や保留データは、第1と第2の区別なく共通の保留番号(保留情報の格納順序を表す番号でもあり、例えば、「1」から「8」)に対応させて保留情報バッファや保留記憶部に格納順に格納するようにする。この場合には、ステップS659やステップS660を省略できる。
(変形例13)
なお、特典とは、遊技を行うために用いる遊技用価値(例えば、打ち込まれた遊技球など)に対し、遊技者に付与される遊技用価値の占める付与割合(例えば、遊技球の払出率など)に直接影響を与える価値(例えば、遊技者にとって有利な、大当り遊技状態、確変状態など)であってもよく、また、遊技の進行上、遊技者にとって有益な価値(上記専用コンテンツの他、例えば、なかなか見ることのできないプレミアム演出などの他のコンテンツ)であってもよい。遊技機が特典を遊技者に付与するとは、遊技機が、大当り遊技状態、確変状態などを実行したり、プレミアム演出などのコンテンツを実行したりすることを含む。
(変形例14)
なお、遊技の結果に、先読み演出A及びBそれぞれの実行回数を含ませ、管理サーバ1000側で、携帯端末1001などから供給される遊技の結果に含まれる先読み演出A及びBそれぞれの実行回数に基づいて、例えば、パチンコ遊技機1と同様の処理を行い、遊技ポイントを付与するかなどを決定し、付与してもよい(例えば、遊技履歴に含ませる)。
(変形例15)
先読み演出A及び先読み演出Bが実行されることに付与されるものは、特典の付与に用いられる特定情報なら、遊技ポイントに限らず、その他の情報であってもよい。
(変形例16)
先読み演出A及び先読み演出Bの実行時に必ず遊技ポイントが付与されてもよく、この場合に、先読み演出Bが実行されたときに付与される遊技ポイントの方が、先読み演出Aが実行されたときに付与される遊技ポイントよりも多いなどして、遊技ポイントの付与度合い(特定情報の付与度合い)を変化させてもよい。なお、先読み演出Aが実行されたときに付与される遊技ポイントの方が、先読み演出Bが実行されたときに付与される遊技ポイントよりも多いなどしてもよい。この場合には、大当り期待度の低い方の先読み演出Aが実行されたとしても、多くの遊技ポイントが獲得ポイントとして付与されるので、遊技の興趣が向上する。
(変形例17)
先読み演出Bが実行されたときよりも、先読み演出Aが実行されたときの方が遊技ポイントが付与される割合が高くなるように、先読み演出の実行内容の決定例を変更してもよい。の場合には、大当り期待度の低い方の先読み演出Aが実行されたとしても、遊技ポイント(獲得ポイント)の付与を期待できるので遊技の興趣が向上する。
(変形例18)
上記実施形態では、先読みターゲットの可変表示が非リーチのハズレであっても、先読み演出Aが実行され得るが、先読み演出Aが実行されるのは、先読みターゲットの可変表示がリーチになるときのみにしてもよい(例えば、図22の非リーチ(ハズレ)のときの決定割合を「0/100」にする。)。これによって、先読み演出Aが実行されたときに、先読みターゲットの可変表示がリーチになることが期待できるので、遊技の興趣が向上する。また、上記実施形態では、先読み演出Bが実行されたときに、先読みターゲットの可変表示がスーパーリーチになるので、先読み演出Bが実行されたときに、遊技者は大当り期待度への期待を比較的大きく持つことができ遊技の興趣が向上する。一方、先読みターゲットの可変表示が非リーチのハズレであっても、先読み演出Aが実行され得る場合、先読み演出Aの実行機会が増え、遊技ポイント付与の機会も増えるため、遊技の興趣が向上する。
(変形例19)
これらの他にも、パチンコ遊技機1といった遊技機の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、所定の入賞装置に進入した遊技球の個数に対応して異なる遊技価値を付与するための遊技制御または演出制御を含めた各種の制御内容などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
(変形例20)
パチンコ遊技機1は、遊技者に賞球となる遊技球が払い出され、払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であってもよいし、遊技に使用するための得点が付与されて、この得点を使用してパチンコ遊技機1の内部に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われる遊技機であってもよい。すなわち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出する可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機において、所定の遊技に用いられる得点が0でないときに、この得点を使用して遊技機内に封入された遊技媒体を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技媒体の打ち込みに応じて得点が減算され、遊技領域に設けられた入賞領域を遊技媒体が通過(進入)することに応じて得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。こうした遊技機は、得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体の記録情報を読み出す遊技用記録媒体処理手段を備えてもよい。
(変形例21)
第1又は第2始動口入賞指定コマンドのつぎに、入賞時判定結果指定コマンドが送信され、第1又は第2保留記憶数通知コマンドが最後に送信されるものとされている場合などには、第1又は第2始動口入賞指定コマンドの受信後、予め定められた受信待ち時間が経過するより前に、保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12側で受信できた場合には、始動口入賞指定コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたものとなる。一方、受信待ち時間が経過してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは、始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンドが欠落しているとして、コマンドの受信時点における特図保留記憶数と保留情報の記憶数の相違は矛盾(不整合)となり得る。入賞時判定結果指定コマンドは、第1又は第2始動口入賞指定コマンドそれぞれに含まれるてもよい(上記実施形態などでも同様。)。
このように、主基板11から演出制御基板12に伝送される第1又は第2保留記憶数通知コマンドが通知する保留記憶数と、第1又は第2保留情報バッファに格納された保留情報の記憶数が不整合である場合がある。例えば、第1保留記憶数通知コマンドで通知された第1特図保留記憶数よりも保留表示番号の方が大きな値になっており、主基板11から通知された第1特図保留記憶数が第1保留情報バッファの記憶内容から特定される保留情報の数と矛盾(不整合)する場合がある。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるときには各保留情報のシフトが行われることから、保留記憶数通知コマンドで通知された保留記憶数よりも保留情報の記憶数が小さくなっても直ちに矛盾(不整合)とはならない。ただし、コマンドの受信時点における特図保留記憶数と保留情報の記憶数の相違は矛盾(不整合)となり得る。
演出制御用CPU120は、図16のコマンド解析処理などにおいて、始動入賞の発生に基づく受信コマンド(始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果指定コマンド、保留記憶数通知コマンド)の順序と内容をチェックし、各コマンドが正常に受信できたか否かを判定するとよい。この判定処理では、例えば始動口入賞指定コマンドと保留記憶数通知コマンドの受信が順番通りであるか否か、いずれも欠落なく受信できたか否か、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないか(特図保留記憶数と保留情報の記憶数の相違は矛盾(不整合)となりうるか)などの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。
具体的な一例として、第1保留情報バッファにおける保留表示番号「2」の格納領域に保留情報が格納されており、第1特図保留記憶数が「1」であることを通知する第1保留記憶数通知コマンドが受信された場合には、第1保留情報バッファの保留情報の記憶数と、第1保留記憶数通知コマンドにより通知された第1特図保留記憶数との相違が許容されない場合であるとして、保留記憶数通知コマンドの内容に矛盾(不整合)があると判断すればよい。
各コマンドの受信が順番通りであること、いずれも欠落なく受信できたこと、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないことのうち、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。演出制御用CPU120は、各コマンドを正常に受信できなかった場合には、異常が発生したとして、図20の先読み演出設定処理を行わないようにしてもよい。
上記で例示したように、パチンコ遊技機1において、前記可変表示手段は、前記始動領域のうち第1始動領域(例えば普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口など)を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば第1特図となる特別図柄など)の可変表示を行い表示結果を導出する第1可変表示手段(例えば第1特別図柄表示装置4Aなど)と、前記始動領域のうち第2始動領域(例えば普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口など)を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば第2特図となる特別図柄など)の可変表示を行い表示結果を導出する第2可変表示手段(例えば第2特別図柄表示装置4Bなど)と、を含み(なお、可変表示手段や、始動領域は、1つであってもよい。以下、同じ。)、さらにパチンコ遊技機1は、少なくとも保留記憶手段を含み、第1可変表示手段及び第2可変表示手段を制御し、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100など)と、少なくとも予告演出実行手段(例えば、先読み演出を実行する手段)を含み、前記遊技制御手段からの情報(例えば演出制御コマンドなど)に基づいて前記可変表示手段における可変表示に対応した演出(例えば飾り図柄の可変表示など)を実行する演出装置(例えば画像表示装置5など)を制御する演出制御手段(例えば演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120など)とを備え、前記遊技制御手段は、前記保留記憶手段が記憶する保留情報が増加したことを認識可能に保留記憶情報(例えば第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドなど)を送信する保留記憶情報送信手段(例えばコマンドの送信設定や送信処理を行うCPU103など)と、前記判定手段の判定結果を示す判定結果情報(例えば、入賞時判定結果指定コマンドなど)を送信する判定結果情報送信手段(例えば入賞時判定結果指定コマンドの送信設定や送信処理を行うCPU103など)とを含み、前記演出制御手段は、前記始動領域のうち前記第1始動領域と前記第2始動領域のいずれを遊技媒体が通過したことに基づき保留情報が増加したかを特定可能な保留記憶情報を正常に受信することができなかった場合(例えば、上記説明参照)に、前記予告演出実行手段が予告演出を実行することを制限(例えば、禁止)する演出制限手段(例えば、上記説明参照)を含んでもよい。このような構成によって、コマンド異常があった場合には、予告演出(例えば、先読み演出)の実行が制限されるので、間違った予告演出が実行されにくくなり、遊技者の予告演出への信頼感が向上し、遊技への興趣が向上する。
(変形例22)
なお、先読みターゲットの可変表示が「大当り」か否かに応じて、遊技ポイントが付与されるか否か、付与されるポイント数などが異なるものでもよい。