JP6257114B2 - 磁気波動歯車装置 - Google Patents

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    • H02K7/10Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters
    • H02K7/11Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters with dynamo-electric clutches

Description

本発明は、磁気波動歯車装置に関する。
本願は、2014年5月20日に日本に出願された特願2014−104587号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
下記特許文献1には、ステータ、低速ロータ、高速ロータが同心状に設けられた磁気波動歯車装置が開示されている。磁気波動歯車装置では、例えば、モータとして用いる場合には、ステータに設けたコイルの起磁力により高速ロータを回転させることで、高調波磁束により出力軸である低速ロータが所定の減速比で回転する。
磁気波動歯車装置は、原理的に非接触で所定の減速比(増速比)が得られるため、機械式の減速機(増速機)に比べて低摩耗、低騒音、耐久性に優れている。このため、磁気波動歯車装置は、例えば、発電機本体が地上数十メートルの高さに設置され、増速機の保守に多大な労力が必要な風力発電機のダイレクトドライブに適用する試みがなされている(特許文献2参照)。
日本国特開2010−106940号公報 日本国特開2010−223340号公報
ところで、従来技術の磁気波動歯車装置(例えば、特許文献2の図10に示す構造(以下、両面PMと称する場合がある))では、モータとしてのエアギャップ中(ステータと高速ロータとの間)に低速ロータが存在するため、低速ロータの厚み分だけエアギャップ長が大きくなり、トルク定数が低下するという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされ、トルク定数を向上させることができる磁気波動歯車装置の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様は、ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、第1のロータが、ステータと第2のロータとの間に配置されると共に、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第2のロータが、第2の磁性体と、第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第2の永久磁石とを周方向に交互に有しており、ステータが、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第1のロータの磁極数をNlとし、第2のロータの極対数をNhとし、ステータのスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する。
また、本発明の第2の態様は、ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、第1のロータが、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第2のロータが、ステータと第1のロータとの間に配置されると共に、第2の磁性体と、第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第2の永久磁石とを周方向に交互に有しており、ステータが、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第1のロータの磁極数をNlとし、第2のロータの極対数をNhとし、ステータのスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する。
また、本発明の第3の態様は、ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、第1のロータが、ステータと第2のロータとの間に配置されると共に、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第2のロータが、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石を周方向に交互に有しており、ステータが、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第1のロータの磁極数をNlとし、第2のロータの極対数をNhとし、ステータのスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する。
また、本発明の第4の態様は、ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、第1のロータが、磁極の向きが互いに異なる第1の永久磁石を周方向に交互に有しており、第2のロータが、ステータと第1のロータとの間に配置されると共に、第2の磁性体と、磁極の向きが同一の第2の永久磁石とを周方向に交互に有しており、前記ステータが、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、第2の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第1のロータの磁極数をNlとし、第2のロータの極対数をNhとし、ステータのスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する。
また、本発明の第5の態様は、ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、第1のロータが、ステータと第2のロータとの間に配置されると共に、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第2のロータは、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石を周方向に交互に有しており、ステータが、コイルを巻回可能なスロットを備える複数の第3の磁性体と、磁極の向きが交互に異なるように周方向に配置された複数の第3の永久磁石と、を有しており、第1のロータの磁極数をNlとし、第2のロータの極対数をNhとし、ステータのスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する。
また、本発明の第6の態様は、ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、第1のロータが、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、第2のロータが、ステータと第1のロータとの間に配置されると共に、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石を周方向に交互に有しており、ステータが、コイルを巻回可能なスロットを備える複数の第3の磁性体と、磁極の向きが交互に異なるように周方向に配置された複数の第3の永久磁石と、を有しており、第1のロータの磁極数をNlとし、第2のロータの極対数をNhとし、ステータのスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する。
本発明によれば、トルク定数を向上させることができる磁気波動歯車装置が得られる。
本発明の第1実施形態における磁気波動歯車装置を示す断面図である。 本発明の第2実施形態における磁気波動歯車装置を示す断面図である。 本発明の第3実施形態における磁気波動歯車装置を示す断面図である。 本発明の第4実施形態における磁気波動歯車装置を示す断面図である。 本発明の第5実施形態における磁気波動歯車装置を示す断面図である。 本発明の第6実施形態における磁気波動歯車装置を示す断面図である。 比較例としての磁気波動歯車装置を示す断面図である。 比較例としての磁気波動歯車装置を示す断面図である。 比較例としての磁気波動歯車装置を示す断面図である。 比較例としての磁気波動歯車装置を示す断面図である。 比較例としての磁気波動歯車装置を示す断面図である。 比較例としての磁気波動歯車装置を示す断面図である。 磁気波動歯車装置の伝達トルクと高速ロータの回転角の関係を示すグラフである。 磁気波動歯車装置(基本構造)の最大伝達トルクと、磁気波動歯車装置(ロータ入替構造)の最大伝達トルクとの関係を示すグラフである。 磁気波動歯車装置(基本構造)のトルク定数と、磁気波動歯車装置(ロータ入替構造)のトルク定数との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、本発明の磁気波動歯車装置をモータ(電動機)に適用した場合を例示する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における磁気波動歯車装置1Aを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Aは、図1に示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10、高速ロータ20、ステータ30は、回転軸Rを中心とした同心状に設けられている。
低速ロータ10は、略円筒形状を有し、ステータ30と高速ロータ20との間に配置される。低速ロータ10は、第1の磁性体11と、第1の永久磁石12とを、周方向に交互に有している。第1の磁性体11は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数配置されている。第1の永久磁石12は、例えばネオジム磁石等からなり、周方向で隣り合う第1の磁性体11の間のそれぞれに配置されている。第1の永久磁石12は、すべて外向きに磁着されており、その磁極は同一(例えばN極)とされている。
高速ロータ20は、略円柱形状を有し、低速ロータ10の内側に配置される。高速ロータ20は、第2の磁性体21と、第2の永久磁石22とを、周方向に交互に有している。第2の磁性体21は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数設けられている。第2の永久磁石22は、例えばネオジム磁石等からなり、周方向で隣り合う第2の磁性体21の間のそれぞれに配置されている。第2の永久磁石22は、第1の永久磁石の磁極の向きと同様に、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。
ステータ30は、略円筒形状を有し、低速ロータ10の外側に配置される。ステータ30は、第3の磁性体31と、第3の永久磁石32とを、周方向に交互に有している。第3の磁性体31は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数設けられている。第3の永久磁石32は、例えばネオジム磁石等からなり、周方向で隣り合う第3の磁性体31の間のそれぞれに配置されている。第3の永久磁石32は、第1の永久磁石の磁極の向きと同様に、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。
第3の磁性体31は、半径方向内側に向かって突出しており、コイル33が巻回可能なスロット34を有する。コイル33は、第3の磁性体31のそれぞれに巻回されている。
本実施形態のコイルは、例えば、U相、V相、W相で相分けされている。
上記構成を有する磁気波動歯車装置1Aは、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、下記の関係式(1)を満足するように構成されている。
Ns = Nl ± Nh …(1)
本実施形態の低速ロータ10の磁極数(第1の磁性体11の数)は17であり、高速ロータ20の極対数(N極、S極の組数、すなわち第2の磁性体21、第2の永久磁石22の組数)は5であり、ステータ30のスロット数(スロット34の数)は12であり、上記関係式(1)を満たす。
上記構成を有する磁気波動歯車装置1Aの動作原理については、公知文献(日本国特開2010−106940号公報)に詳述されているので、ここでは詳細な説明を省略するが、本実施形態に係る磁気波動歯車装置1Aでは、上記関係式(1)を満足するので、低速ロータ10は、下式(2)で示される減速比Grで回転する。
Gr = Nl / Nh …(2)
すなわち、ステータ30に通電することで、高速ロータ20がブラシレスモータの原理で回転する。高速ロータ20の第2の永久磁石22から発生する磁束は、低速ロータ10の第1の磁性体11によって変調され、Nl±Nh次の高調波磁束を低速ロータ10とステータ30との間に生成する。このとき、ステータ30の第3の永久磁石32から発生する磁束がNl+Nh若しくはNl−Nhであれば、低速ロータ10が減速比Grに従って回転する。
本実施形態では、低速ロータ10の第1の磁性体11の間に第1の永久磁石12を挟んでおり、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生するため、トルク定数を向上させることができる。例えば、高速ロータ20は、低速ロータ10の第1の磁性体11(ポールピース)の数に対応する17極からステータ30の第3の永久磁石32の数に対応する12極を差し引いた5次の高調波磁束を発生する。
一方、低速ロータ10とステータ30とは、第1の永久磁石12の数に対応する17極から第3の永久磁石32の数に対応する12極を差し引いた5次の高調波磁束を発生する。
したがって、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生し、それらが相互作用することで、トルク定数を向上させることができる。
すなわち、上述の第1実施形態によれば、ステータ30と、低速ロータ10と、高速ロータ20とが同心状に設けられた磁気波動歯車装置1であって、低速ロータ10が、ステータ30と高速ロータ20との間に配置されると共に、第1の磁性体11と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石12とを周方向に交互に有しており、高速ロータ20が、第2の磁性体21と、第1の永久磁石12と磁極の向きが同一の第2の永久磁石22とを周方向に交互に有しており、ステータ30が、コイル33を巻回可能なスロット34を備える第3の磁性体31と、第1の永久磁石12と磁極の向きが同一の第3の永久磁石32とを周方向に交互に有しており、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する、という構成によって、トルク定数を向上させることができる。以下、この磁気波動歯車装置1Aを三層ハーフPMと称する場合がある。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図2は、本発明の第2実施形態における磁気波動歯車装置1Bを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Bは、図2に示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10、高速ロータ20、ステータ30は、回転軸Rを中心とした同心状に設けられている。この磁気波動歯車装置1Bは、低速ロータ10が内側に、高速ロータ20が外側に配置されている。
ステータ30の構成は、第1実施形態の構成と変わらない。
低速ロータ10は、略円柱形状を有し、高速ロータ20の内側に配置される。低速ロータ10は、第1の磁性体11と、第1の永久磁石12とを、周方向に交互に有している。第1の磁性体11は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数配置されている。第1の永久磁石12は、例えばネオジム磁石等からなり、周方向で隣り合う第1の磁性体11の間のそれぞれに配置されている。第1の永久磁石12は、すべて外向きに磁着されており、その磁極は同一(例えばN極)とされている。
高速ロータ20は、略円筒形状を有し、ステータ30と低速ロータ10の間に配置される。高速ロータ20は、第2の磁性体21と、第2の永久磁石22とを、周方向に交互に有している。第2の磁性体21は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数設けられている。第2の永久磁石22は、例えばネオジム磁石等からなり、周方向で隣り合う第2の磁性体21の間のそれぞれに配置されている。第2の永久磁石22は、第1の永久磁石の磁極の向きと同様に、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。
本実施形態の低速ロータ10の磁極数(第1の磁性体11の数)は17であり、高速ロータ20の極対数(N極、S極の組数、すなわち第2の磁性体21、第2の永久磁石22の組数)は5であり、ステータ30のスロット数(スロット34の数)は12であり、上記関係式(1)を満たす。
本実施形態では、低速ロータ10の第1の磁性体11の間に第1の永久磁石12を挟んでおり、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生するため、上述したようにトルク定数を向上させることができる。
また、本実施形態では、低速ロータ10と高速ロータ20との位置を入れ替え、ステータ30と高速ロータ20とのエアギャップ長を通常のモータと同程度まで縮めることができるため、トルク定数をさらに向上させることができる。
すなわち、上述の第2実施形態によれば、ステータ30と、低速ロータ10と、高速ロータ20とが同心状に設けられた磁気波動歯車装置1Bであって、低速ロータ10が、第1の磁性体11と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石12とを周方向に交互に有しており、高速ロータ20が、ステータ30と低速ロータ10との間に配置されると共に、第2の磁性体21と、第1の永久磁石12と磁極の向きが同一の第2の永久磁石22とを周方向に交互に有しており、ステータ30が、コイル33を巻回可能なスロット34を備える第3の磁性体31と、第1の永久磁石12と磁極の向きが同一の第3の永久磁石32とを周方向に交互に有しており、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する、という構成によって、トルク定数を向上させることができる。以下、この磁気波動歯車装置1Bを三層ハーフPM(ロータ入替構造)と称する場合がある。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図3は、本発明の第3実施形態における磁気波動歯車装置1Cを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Cは、図3に示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10、高速ロータ20、ステータ30は、回転軸Rを中心とした同心状に設けられている。低速ロータ10及びステータ30の構成は、第1実施形態の構成と変わらない。
高速ロータ20は、略円柱形状を有し、低速ロータ10の内側に配置される。高速ロータ20は、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石22A,22Bを、周方向に交互に有している。第2の永久磁石22Aは、回転軸Rを中心に等間隔で第2の磁性体21の周面に複数設けられている。第2の永久磁石22Aは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。一方、第2の永久磁石22Bは、周方向で隣り合う第2の永久磁石22Aの間のそれぞれに配置されている。第2の永久磁石22Bは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて内向きに磁着され、その磁極は同一(例えばS極)とされている。
本実施形態の低速ロータ10の磁極数(第1の磁性体11の数)は17であり、高速ロータ20の極対数(N極、S極の組数、すなわち第2の永久磁石22A,22Bの組数)は5であり、ステータ30のスロット数(スロット34の数)は12であり、上記関係式(1)を満たす。
本実施形態では、低速ロータ10の第1の磁性体11の間に第1の永久磁石12を挟んでおり、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生するため、上述したようにトルク定数を向上させることができる。
すなわち、上述の第3実施形態によれば、ステータ30と、低速ロータ10と、高速ロータ20とが同心状に設けられた磁気波動歯車装置1Cであって、低速ロータ10が、ステータ30と高速ロータ20との間に配置されると共に、第1の磁性体11と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石12とを周方向に交互に有しており、高速ロータ20が、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石22A,22Bを周方向に交互に有しており、ステータ30が、コイル33を巻回可能なスロット34を備える第3の磁性体31と、第1の永久磁石12と磁極の向きが同一の第3の永久磁石32とを周方向に交互に有しており、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する、という構成によって、トルク定数を向上させることができる。以下、この磁気波動歯車装置1Cを三層2/3PMと称する場合がある。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図4は、本発明の第4実施形態における磁気波動歯車装置1Dを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Dは、図4に示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10、高速ロータ20、ステータ30は、回転軸Rを中心とした同心状に設けられている。この磁気波動歯車装置1Dは、低速ロータ10が内側に、高速ロータ20が外側に配置されている。ステータ30の構成は、第1実施形態の構成と変わらない。また、高速ロータ20の構成は、第2実施形態の構成と変わらない。
低速ロータ10は、略円柱形状を有し、高速ロータ20の内側に配置される。低速ロータ10は、磁極の向きが互いに異なる第1の永久磁石12A,12Bを、周方向に交互に有している。第1の永久磁石12Aは、回転軸Rを中心に等間隔で第1の磁性体11の周面に複数設けられている。第1の永久磁石12Aは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。一方、第1の永久磁石12Bは、周方向で隣り合う第1の永久磁石12Aの間のそれぞれに配置されている。第1の永久磁石12Bは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて内向きに磁着され、その磁極は同一(例えばS極)とされている。
本実施形態の低速ロータ10の磁極数(第1の永久磁石12A若しくは第1の永久磁石12Bの数)は17であり、高速ロータ20の極対数(N極、S極の組数、すなわち第2の磁性体21、第2の永久磁石22の組数)は5であり、ステータ30のスロット数(スロット34の数)は12であり、上記関係式(1)を満たす。
本実施形態では、低速ロータ10の第1の永久磁石12Aの間に磁極の向きが異なる第1の永久磁石12Bを挟んでおり、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生するため、上述したようにトルク定数を向上させることができる。
また、本実施形態では、低速ロータ10と高速ロータ20との位置を入れ替え、ステータ30と高速ロータ20とのエアギャップ長を通常のモータと同程度まで縮めることができるため、トルク定数をさらに向上させることができる。
すなわち、上述の第4実施形態によれば、ステータ30と、低速ロータ10と、高速ロータ20とが同心状に設けられた磁気波動歯車装置1Dであって、低速ロータ10が、磁極の向きが互いに異なる第1の永久磁石12A,12Bを周方向に交互に有しており、高速ロータ20が、ステータ30と低速ロータ10との間に配置されると共に、第2の磁性体21と、磁極の向きが同一の第2の永久磁石22とを周方向に交互に有しており、ステータ30が、コイル33を巻回可能なスロット34を備える第3の磁性体31と、第2の永久磁石22と磁極の向きが同一の第3の永久磁石32とを周方向に交互に有しており、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する、という構成によって、トルク定数を向上させることができる。以下、この磁気波動歯車装置1Dを三層2/3PM(ロータ入替構造)と称する場合がある。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図5は、本発明の第5実施形態における磁気波動歯車装置1Eを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Eは、図5に示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10、高速ロータ20、ステータ30は、回転軸Rを中心とした同心状に設けられている。低速ロータ10の構成は、第1実施形態の構成と変わらない。また、高速ロータ20の構成は、第3実施形態の構成と変わらない。
ステータ30は、略円筒形状を有し、低速ロータ10の外側に配置される。ステータ30は、第3の磁性体31と、第3の永久磁石32A,32Bとを、有している。第3の永久磁石32A,32Bは、磁極の向きが交互に異なるように周方向に複数配置されている。第3の永久磁石32Aは、第3の磁性体31の先端に設けられている。第3の永久磁石32Aは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。一方、第3の永久磁石32Bは、周方向で隣り合う第3の永久磁石32Aの間のそれぞれに配置されている。第3の永久磁石32Bは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて内向きに磁着され、その磁極は同一(例えばS極)とされている。
本実施形態の低速ロータ10の磁極数(第1の磁性体11の数)は17であり、高速ロータ20の極対数(N極、S極の組数、すなわち第2の永久磁石22A,22Bの組数)は5であり、ステータ30のスロット数(スロット34の数)は12であり、上記関係式(1)を満たす。
本実施形態では、本実施形態では、低速ロータ10の第1の磁性体11の間に第1の永久磁石12を挟んでおり、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生するため、上述したようにトルク定数を向上させることができる。
すなわち、上述の第5実施形態によれば、ステータ30と、低速ロータ10と、高速ロータ20とが同心状に設けられた磁気波動歯車装置1Eであって、低速ロータ10が、ステータ30と高速ロータ20との間に配置されると共に、第1の磁性体11と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石12とを周方向に交互に有しており、高速ロータ20が、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石22A,22Bを周方向に交互に有しており、ステータ30が、コイル33を巻回可能なスロット34を備える複数の第3の磁性体31と、磁極の向きが交互に異なるように周方向に配置された複数の第3の永久磁石32A,32Bと、を有しており、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する、という構成によって、トルク定数を向上させることができる。以下、この磁気波動歯車装置1Eを複合型PMと称する場合がある。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、本発明の第6実施形態における磁気波動歯車装置1Fを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Fは、図6に示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10、高速ロータ20、ステータ30は、回転軸Rを中心とした同心状に設けられている。この磁気波動歯車装置1Fは、低速ロータ10が内側に、高速ロータ20が外側に配置されている。低速ロータ10の構成は、第2実施形態の構成と変わらない。また、ステータ30の構成は、第5実施形態の構成と変わらない。
高速ロータ20は、略円筒形状を有し、ステータ30と低速ロータ10との間に配置される。高速ロータ20は、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石22A,22Bを、周方向に交互に有している。第2の永久磁石22Aは、回転軸Rを中心に等間隔で複数設けられている。第2の永久磁石22Aは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて外向きに磁着され、その磁極は同一(例えばN極)とされている。一方、第2の永久磁石22Bは、周方向で隣り合う第2の永久磁石22Aの間のそれぞれに配置されている。第2の永久磁石22Bは、例えばネオジム磁石等からなり、すべて内向きに磁着され、その磁極は同一(例えばS極)とされている。
本実施形態の低速ロータ10の磁極数(第1の磁性体11の数)は17であり、高速ロータ20の極対数(N極、S極の組数、すなわち第2の永久磁石22A,22Bの組数)は5であり、ステータ30のスロット数(スロット34の数)は12であり、上記関係式(1)を満たす。
本実施形態では、低速ロータ10の第1の磁性体11の間に第1の永久磁石12を挟んでおり、低速ロータ10とステータ30とが、高速ロータ20と同じ次数の高調波磁束を発生するため、上述したようにトルク定数を向上させることができる。
また、本実施形態では、低速ロータ10と高速ロータ20との位置を入れ替え、ステータ30と高速ロータ20とのエアギャップ長を通常のモータと同程度まで縮めることができるため、トルク定数をさらに向上させることができる。
すなわち、上述の第6実施形態によれば、ステータ30と、低速ロータ10と、高速ロータ20とが同心状に設けられた磁気波動歯車装置1Fであって、低速ロータ10が、第1の磁性体11と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石12とを周方向に交互に有しており、高速ロータ20が、ステータ30と低速ロータ10との間に配置されると共に、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石22A,22Bを周方向に交互に有しており、ステータ30が、コイル33を巻回可能なスロット34を備える複数の第3の磁性体31と、磁極の向きが交互に異なるように周方向に配置された複数の第3の永久磁石32A,32Bと、を有しており、低速ロータ10の磁極数をNlとし、高速ロータ20の極対数をNhとし、ステータ30のスロット数をNsとしたときに、Ns=Nl±Nhの関係を満足する、という構成を採用することによって、トルク定数を向上させることができる。以下、この磁気波動歯車装置1Fを複合型PM(ロータ入替構造)と称する場合がある。
(実施例)
続いて、図7A〜図9Bに示す比較例との比較により、本発明の効果をより明らかにする。
図7Aは、比較例1としての磁気波動歯車装置1Gを示す断面図である。
磁気波動歯車装置1Gは、図7Aに示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。高速ロータ20及びステータ30の構成は、第5実施形態の構成と変わらない。
低速ロータ10は、略円筒形状を有し、高速ロータ20とステータ30との間に配置される。低速ロータ10は、第1の磁性体11を有し、第1の永久磁石12を有さない。第1の磁性体11は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数配置されている。なお、第1の磁性体11は、不図示の樹脂プレート等で一体化され、両者間のピッチ等の相互関係が保たれている。以下、この磁気波動歯車装置1Gを両面PMと称する場合がある。
図7Bは、比較例2としての磁気波動歯車装置1Hを示す断面構成図である。
磁気波動歯車装置1Hは、図7Bに示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。この磁気波動歯車装置1Gは、低速ロータ10が内側に、高速ロータ20が外側に配置されている。高速ロータ20及びステータ30の構成は、第6実施形態の構成と変わらない。
低速ロータ10は、略円柱形状を有し、高速ロータ20の内側に配置される。低速ロータ10は、第1の磁性体11を有し、第1の永久磁石12を有さない。第1の磁性体11は、例えば電磁鋼板等からなり、回転軸Rを中心に等間隔で複数配置されている。以下、この磁気波動歯車装置1Hを両面PM(ロータ入替構造)と称する場合がある。
図8Aは、比較例3としての磁気波動歯車装置1Iを示す断面構成図である。
磁気波動歯車装置1Iは、図8Aに示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10の構成は、比較例1と変わらない。また、高速ロータ20及びステータ30の構成は、第3実施形態の構成と変わらない。以下、この磁気波動歯車装置1Iを両面3/4PMと称する場合がある。
図8Bは、比較例4としての磁気波動歯車装置1Jを示す断面構成図である。
磁気波動歯車装置1Jは、図8Bに示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。この磁気波動歯車装置1Jは、低速ロータ10が内側に、高速ロータ20が外側に配置されている。低速ロータ10の構成は、比較例2と変わらない。また、高速ロータ20の構成は、第6実施形態の構成と変わらない。また、ステータ30の構成は、第1実施形態の構成と変わらない。以下、この磁気波動歯車装置1Jを両面3/4PM(ロータ入替構造)と称する場合がある。
図9Aは、比較例5としての磁気波動歯車装置1Kを示す断面構成図である。
磁気波動歯車装置1Kは、図9Aに示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。低速ロータ10の構成は、比較例1と変わらない。また、高速ロータ20及びステータ30の構成は、第1実施形態の構成と変わらない。以下、この磁気波動歯車装置1Kを両面ハーフPMと称する場合がある。
図9Bは、比較例6としての磁気波動歯車装置1Lを示す断面構成図である。
磁気波動歯車装置1Lは、図9Bに示すように、低速ロータ10と、高速ロータ20と、ステータ30と、を有する。この磁気波動歯車装置1Lは、低速ロータ10が内側に、高速ロータ20が外側に配置されている。低速ロータ10の構成は、比較例2と変わらない。また、高速ロータ20及びステータ30の構成は、第2実施形態の構成と変わらない。以下、この磁気波動歯車装置1Lを両面ハーフPM(ロータ入替構造)と称する場合がある。
図10は、磁気波動歯車装置1A,1C,1E,1G,1Kの伝達トルクと高速ロータ20の回転角の関係を示すグラフである。
図10に示すように、伝達トルクに関しては、両面PM≒複合型PM>三層2/3PM>三層ハーフPM>両面ハーフPMの関係を有することが分かる。
このことから、両面PM(磁気波動歯車装置1G)と複合型PM(磁気波動歯車装置1G)はほとんど同じであり、伝達トルクに関して第1の永久磁石12が機能していないことが分かる。また、三層ハーフPM(磁気波動歯車装置1A)は両面ハーフ(磁気波動歯車装置1K)より大きく、伝達トルクに関して第1の永久磁石12が機能していることが分かる。
図11は、磁気波動歯車装置1A,1C,1G,1I,1K(基本構造)の最大伝達トルクと、磁気波動歯車装置1B,1D,1H,1J,1L(ロータ入替構造)の最大伝達トルクとの関係を示すグラフである。
図11に示すように、基本構造の最大伝達トルクに関しては、両面PM>三層2/3PM>三層ハーフPM>両面3/4PM>両面ハーフPMの関係を有することが分かる。
また、ロータ入替構造の最大伝達トルクに関しては、両面PM>両面3/4PM>三層2/3PM>三層ハーフPM>両面ハーフPMの関係を有することが分かる。
このことから、低速ロータ10と高速ロータ20との位置を入れ替えると、最大伝達トルクは10分の1程度に低下することが分かる。また、高速ロータ20に第2の磁性体21を含むもの(三層ハーフPM、両面ハーフPM、三層2/3PM)は、最大伝達トルクの低下の割合が大きいことが分かる。これは、磁束が、高速ロータ20の第2の磁性体21で短絡するためと考えられる。
図12は、磁気波動歯車装置1A,1C,1G,1I,1K(基本構造)のトルク定数と、磁気波動歯車装置1B,1D,1H,1J,1L(ロータ入替構造)のトルク定数との関係を示すグラフである。なお、トルク定数は、ロータを回転させたときの誘起電圧から計算している。
図12に示すように、基本構造のトルク定数に関しては、三層2/3PM>両面3/4PM>三層ハーフPM>両面ハーフPM>両面PMの関係を有することが分かる。なお、両面3/4PMが三層ハーフPMや両面ハーフPMより大きなトルク定数を持つ理由は、高速ロータ20の永久磁石量が多いからである。三層ハーフPMは、永久磁石量が少ないにもかかわらず両面3/4PMと同程度のトルク定数を有する。このことから、低速ロータ10に第1の永久磁石12を設けると、トルク定数は増加することが分かる。
また、ロータ入替構造のトルク定数に関しては、両面3/4PM>両面ハーフPM>三層ハーフPM>三層2/3PM>両面PMの関係を有することが分かる。このことから、低速ロータ10と高速ロータ20との位置を入れ替えると、トルク定数は増加することが分かる。なお、両面PMは、高速ロータ20に両面3/4PMと同量の永久磁石を備えているにも関わらずトルク定数は低下することが分かる。これは、両面PMのステータ30の第3の磁性体31の前にある第3の永久磁石32Bが磁気抵抗になったと考えられる。
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、低速ロータ10の磁極数は17であり、高速ロータ20の極対数は5であり、ステータ30のスロット数は12である構成について例示したが、本発明はこの構成に限定されることなく、上記関係式(1)を満足するものであればよい。
また、例えば、上記実施形態では、本発明の磁気波動歯車装置を、モータ(電動機)に適用した構成について例示したが、本発明はこの構成に限定されることなく、発電機にも適用することができる。また、発電機においては、大型の風力発電機に好適に適用することができる。
本発明によれば、トルク定数を向上させることができる磁気波動歯車装置が得られる。
1A,1B,1C,1D,1E,1F 磁気波動歯車装置
10 低速ロータ(第1のロータ)
11 第1の磁性体
12,12A,12B 第1の永久磁石
20 高速ロータ(第2のロータ)
21 第2の磁性体
22,22A,22B 第2の永久磁石
30 ステータ
31 第3の磁性体
32,32A,32B 第3の永久磁石
33 コイル
34 スロット
R 回転軸

Claims (6)

  1. ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、
    前記第1のロータは、前記ステータと前記第2のロータとの間に配置されると共に、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第2のロータは、第2の磁性体と、前記第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第2の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記ステータは、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、前記第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第1のロータの磁極数をNlとし、前記第2のロータの極対数をNhとし、前記ステータのスロット数をNsとしたときに、
    Ns = Nl ± Nh
    の関係を満足する磁気波動歯車装置。
  2. ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、
    前記第1のロータは、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第2のロータは、前記ステータと前記第1のロータとの間に配置されると共に、第2の磁性体と、前記第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第2の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記ステータは、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、前記第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第1のロータの磁極数をNlとし、前記第2のロータの極対数をNhとし、前記ステータのスロット数をNsとしたときに、
    Ns = Nl ± Nh
    の関係を満足する磁気波動歯車装置。
  3. ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、
    前記第1のロータは、前記ステータと前記第2のロータとの間に配置されると共に、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第2のロータは、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石を周方向に交互に有しており、
    前記ステータは、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、前記第1の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第1のロータの磁極数をNlとし、前記第2のロータの極対数をNhとし、前記ステータのスロット数をNsとしたときに、
    Ns = Nl ± Nh
    の関係を満足する磁気波動歯車装置。
  4. ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、
    前記第1のロータは、磁極の向きが互いに異なる第1の永久磁石を周方向に交互に有しており、
    前記第2のロータは、前記ステータと前記第1のロータとの間に配置されると共に、第2の磁性体と、磁極の向きが同一の第2の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記ステータは、コイルを巻回可能なスロットを備える第3の磁性体と、前記第2の永久磁石と磁極の向きが同一の第3の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第1のロータの磁極数をNlとし、前記第2のロータの極対数をNhとし、前記ステータのスロット数をNsとしたときに、
    Ns = Nl ± Nh
    の関係を満足する磁気波動歯車装置。
  5. ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、
    前記第1のロータは、前記ステータと前記第2のロータとの間に配置されると共に、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第2のロータは、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石を周方向に交互に有しており、
    前記ステータは、コイルを巻回可能なスロットを備える複数の第3の磁性体と、磁極の向きが交互に異なるように周方向に配置された複数の第3の永久磁石と、を有しており、
    前記第1のロータの磁極数をNlとし、前記第2のロータの極対数をNhとし、前記ステータのスロット数をNsとしたときに、
    Ns = Nl ± Nh
    の関係を満足する磁気波動歯車装置。
  6. ステータと、第1のロータと、第2のロータとが同心状に設けられた磁気波動歯車装置であって、
    前記第1のロータは、第1の磁性体と、磁極の向きが同一の第1の永久磁石とを周方向に交互に有しており、
    前記第2のロータは、前記ステータと前記第1のロータとの間に配置されると共に、磁極の向きが互いに異なる第2の永久磁石を周方向に交互に有しており、
    前記ステータは、コイルを巻回可能なスロットを備える複数の第3の磁性体と、磁極の向きが交互に異なるように周方向に配置された複数の第3の永久磁石と、を有しており、
    前記第1のロータの磁極数をNlとし、前記第2のロータの極対数をNhとし、前記ステータのスロット数をNsとしたときに、
    Ns = Nl ± Nh
    の関係を満足する磁気波動歯車装置。
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