JP6257072B2 - 白色干渉計装置による表面形状の測定方法 - Google Patents

白色干渉計装置による表面形状の測定方法 Download PDF

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本発明は、白色干渉計装置による被測定物の表面形状の測定方法に関する。即ち、本発明は、白色光源を用いて干渉を利用し被測定物の高さ、長さ等を含め表面形状を短時間で測定とする白色干渉計装置による表面形状の測定方法に関する発明である。
より詳しくは、本発明は、白色干渉計装置によって、被測定物の測定対象表面をサンプリングして得た白色干渉信号に基づく変調波形を補間し、変調波形のピーク位置を求め、該ピーク位置を利用して、表面形状の測定を行う測定方法に関する。
従来、被測定物の測定対象箇所の高さ、長さ等を含め表面形状を測定する白色干渉計装置は周知である(特許文献1〜3、非特許文献1等参照)。
米国特許第5133601号明細書 特開2002−107118号公報 特開2012−154931号公報
Reter de Groot and Leslie Deck, "Three dimensional imaging by sub-Nyquist sampling of white light interferograms", Optics Letters, vol.18, No.17, 1462(1993)
従来、白色干渉計装置で得られる白色干渉信号は、複数からなる単色波長の干渉パターンの合成波と考えられ、各干渉パターンが同じ位相となるポイントで最大の光強度を持つ。白色干渉計の光源のスペクトル分布がガウス分布であれば、白色干渉信号が振幅変調波で表せる。
この変調波は、光源のスペクトルによって決まり、ガウス分布波形(正規分布波形)である。そして、搬送波はコサイン波形である。このコサイン波形の周期が白色干渉計の白色光源の中心波長の半分である。サンプルの高さにより、振幅変調波の位置だけを変わる。
ところで、従来、測定対象面の高さを十分な精度で測定するためには、振幅変調波のガウス分布波形(ガウス変調波形)が再現できる程度にまで、被測定物の測定対象箇所を細かくサンプリング(例えば、参照鏡を移動して参照光の光路長を細かく変えて選択する)する必要がある。
その結果、サンプリング時間が長くなり、取得するデータ量が膨大になる。それらのデータを記憶するための記憶容量が増えるので、白色干渉計装置の製造コストが増大する。さらに、膨大なデータを処理するための演算時間がかかり、表面形状の測定が長時間化するという問題が生じる。
本発明は、上記従来の白色干渉計装置の問題を解決することを目的とするものであり、比較的少ない個数のデータに基づいて、被測定物の測定対象表面の高さを短時間で高精度で測定することができ、また、そのような測定によって測定対象表面の表面形状を、高速および高精度で測定することができる白色干渉計装置による被測定物の表面形状の測定方法を実現することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、白色干渉計装置で被測定物を測定するサンプリング間隔を設定し、被測定物における測定対象表面の特定箇所を、設定したサンプリング間隔で複数回撮像し、該複数回の撮像で得た画像データを、偶数番目の画像データの偶数データセットと奇数番目の画像データの奇数データセットに分け、偶数データセットにおけるサンプリング毎の前記特定箇所の濃度値に基づき変調波形を取得し、奇数データセットにおけるサンプリング毎の前記特定箇所の濃度値に基づき変調波形を取得し、偶数データセットと奇数データセットから得た変調波形のうち、コントラストの高い方の変調波形を選択し、選択した変調波形を、フーリエ変換を行って補間し、補間された変調波形のピーク位置から被測定物の測定対象表面の特定箇所の高さに係るデータを求めることを特徴とする白色干渉計装置による表面形状の測定方法を提供する。
補間アルゴリズムには、高速フーリエ変換を使用することが好ましい。選択した変調波は、フーリエ変換を行い、空間周波数領域に変換される。空間周波数の両側により多くのゼロ点を入れ、空間周波数の範囲を拡大する。拡大された空間周波数領域関数を逆フーリエ変換し、補間された変調波関数を得る。
補間された変調波形をアンチエイリアシングすることが好ましい。アンチエイリアシングは、選択した変調波形のサンプリング間隔を、コサイン関数で示される搬送波の周期の倍数にすることによって、搬送波の周波数を遮断する。
被測定物における測定対象表面の特定箇所の高さに係るデータを、複数の特定箇所について求めることにより被測定物における測定対象表面の表面形状を測定することが好ましい。
本発明に係る白色干渉計装置による被測定物の表面形状の測定方法よると、比較的少ない個数のデータに基づいて、測定箇所の高さを短時間で求めることで、測定対象面の表面形状を測定することが可能となる。
本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法に使用する白色干渉計装置を説明する図である。 本発明の実施例で取得される白色干渉信号の変調波形を示す図である。 本発明の実施例で取得される白色干渉信号の変調波形を補間して得られた変調波形を示す図である。 本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法についてのシミュレーションの評価結果を説明する表である。
本発明に係る白色干渉計装置による被測定物の表面形状の測定方法を実施するための形態を説明するとともに、実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
図1は本発明に係る白色干渉計装置による被測定物の表面形状の測定方法を説明するための前提となる白色干渉計装置1の構成を説明する図である。この白色干渉計装置1は、白色光源2と、ビームスプリッタ3と、光軸方向に移動可能な参照鏡6と、イメージ検出器7と、を備えている。ここで、白色光源とは、連続波長分布を持つ光源である。スペクトル分布がガウス関係の形をしている。
そして、白色干渉計装置1は、白色干渉信号を処理し、画像データを生成するための計測データ処理装置(コンピュータが使用される)11を備えている。計測データ処理装置11は、イメージ検出器7(CCD等が使用される)に接続されており、イメージ検出器7で検出された白色干渉信号が入力される。
白色光源2から出射された白色光は、ビームスプリッタ3で参照鏡6と被測定物12に向かうように分けられる。参照鏡6からの反射光(参照光)と被測定物12からの反射光(物体光)はビームスプリッタ3で合わさり、白色干渉光としてイメージ検出器7に入射する。
参照光と物体光の白色干渉光を受光したイメージ検出器7は、白色干渉信号を計測データ処理装置11に送り、白色干渉信号は、計測データ処理装置11において処理されて、画像データが形成される。
参照鏡6を移動することで、サンプリング測定を行うことができる。ここでサンプリング測定とは、参照鏡6をその面に対する垂直方向z(光軸方向)に矢印Aに示すように移動することで、測定位置(サンプリング位置)を変え、参照光と物体光の光路長差を変化させて、適宜変化した光路長差の複数を選択して、測定を行い複数の白色干渉信号を得ることである。
なお、参照鏡6を移動することなく、被測定物12に対して、白色光源2、ビームスプリッタ3及び反射鏡6を相対的に、図1の矢印Bに示すように移動することで、サンプリング測定を行う構成としてもよい。
次に、本発明に係る白色干渉計装置による被測定物の表面形状の測定方法について説明する。白色光による干渉の場合、その干渉強度は単色光による干渉強度をスペクトルごとにインコヒーレントに(非干渉的に)足し合わせたものである。
測定対象面の点であるp点(測定対象部位)の干渉光の強度の変化を示す関数であるI(z)は、次の式(1)のように表される。
I(z)=a+b×exp{-[(z-z0)/lc]2}×cos[4π(z-z0)/λ]
=a+b×g(z-z0)×cos{4π(z-z0)/λ} ・・・(1)
ここで、I(z)関数は振幅変調関数である。(1)式の右側によると、g(z−z)が変調波関数で、コサイン関数が搬送波である。g(z−z)=exp{−[(z−z)/lであるので、変数g(z−z)は、zを独立変数とする関数であり、変調波関数を指す。zは基準面(スキャンを始める位置)から測定対象表面までの距離であり、g(z)をg(z−z)のように表すことで、zによって、ガウス関数の中心位置が変わることを意味している。
なお、λは光源スペクトルの中心波長であり、l(「l」はLの小文字)は光源コヒーレンス長、ψは初期位相である。また、搬送波の周期がλ/2である。aはバックグランド信号、或いはDC成分と言う。bは干渉縞のコントラストである。a、bはそれぞれ定数である。
zは、図1に示すように、参照鏡6の面に対する垂直方向z(光軸方向)の距離であり、zは参照鏡6の初期位置(z=0)を原点として、サンプルの距離である。このような白色干渉信号(図1の検出器で受光した干渉縞の信号)は、振幅変調波である。また、変調波が光源のスペクトによって決まり、前記g(z−z)でありガウシアン関数である。ここでは、このような変調波をガウシアン変調波ともいう。なお、振幅変調波は、搬送波振幅に変調波(変調信号)振幅を乗算して得られる。
また、ガウシアン変調波(変調波関数g(z−z)で示す変調波)を直接にサンプリングするために、サンプリング位置zmを以下の式(2)に示す。
zm= m×nλ m=0, 2, 4, …, 2N
zm=(m−1)×nλ+λ/8 m=1, 3, 5, …, 2N+1
ここで、ガウシアン変調波を直接にサンプリングするということは次のとおりである。参照鏡の位置zで移動して、各位置の干渉光を取得し、取り込んだ白色干渉信号が振幅変調波である。そして、白色干渉原理に基づいて、コサイン関数という搬送波の周期とガウシアン変調波を干渉計の光源のスペクトルによって決める。サンプリング間隔を、コサイン関数で示される搬送波の周期の倍数にすることによって、搬送波の周波数を遮断することで、直接に変調波信号をサンプリングすることができる。
式(2)において、mは、サンプリング番号(サンプリングのm回目の番号。例えば、5回目のサンプリングの番号はm=5)であり、m=0,1,2,……,2N+1である。Nは自然数である。nλはサンプリング間隔で、このサイズは光源のコヒーレンス長(干渉縞を得ることの出来る最大の光路差)によって決める。
例えば、LEDは、光源のスペクトル幅が15nmであり、コヒーレンス長が約30nmである。光源スペクトルの中心波長λは、632nmである。上記式(2)におけるnは整数で、一般的に10〜30までの数値をとる。本発明者は、nλは6320nmとする場合、測定対象の表面高さを測定できることを確認した。
そして、サンプリングされたデータは、偶数番目及び奇数番目のサンプリングによって、偶数セットのデータと奇数セットのデータの2セットに分かれる。
即ち、式(2)によって、偶数セットのデータ(mが偶数のデータ)の場合の測定対象面の点(測定対象部位)の干渉光の強度の変化を示す関数Iは、次の式(3)で表される。
e(zm)=a+b’×g(zm−z) ・・・(3)
ここで、b’=b×cos{ψ−4πz/λ} ・・・(4)
式(2)によって、奇数セットのデータ(mが奇数のデータ)の場合の測定対象面の点(測定対象部位)の干渉光の強度の変化を示す関数Iは、次の式(5)で表される。
(zm)=a+b''×g(zm−z) ・・・(5)
ここで、
b''=b×cos{ψ−4πz/λ+π/2} ・・・(6)
偶数データセットのサンプリング間隔がnλであり、奇数データセットのサンプリング間隔もnλである。また、zによって、b’とb''の値は変わるが、両方が同時に0とはならない。b’とb''の値を比べ、変調波データ(信号)を選択する。b’≧b''の場合、偶数データセットの場合のIを変調波データとして選ぶ。b’<b''場合、奇数データセットの場合のIを変調波データとして選ぶ。
ここで補足すると、前記のとおり、参照鏡を移動して、位置zで取り込んだ白色干渉信号I(z)が振幅変調波である。搬送波の周波数を遮断するために、サンプリング間隔を、コサイン関数で示される搬送波の周期の倍数にする。b’とb''が直接に取り込んだ変調波信号のコントラストに関係する。
そして、測定装置の精度を高くするために、上記のとおり求めた変調波形を補間する。具体的には、高速フーリエ変換アルゴリズムを使って、変調波波形を補間する。
求めた変調波(ガウシアン変調波)が離散信号であり、g(z)とする。ここでz=mTを導入すると、この変調波の離散フーリエ変換は、次の数1に示す式(7)と書くことができる。この式(7)において、k=0,1,2,…,N−1であり、ここで、Tがnλであり、サンプリング間隔である。
Nは、標本数である。即ち、参照鏡を移動して位置zで、白色干渉信号I(z)を取り込むが、Z軸に沿って、取り込んだ信号の個数が標本数Nであり、サンプリング点数とも言える。
Figure 0006257072
次に、次の数2に示す式(8)を使って、空間スペクトルG(k/NT)の標本点(サンプリング点)を補間する。この式(8)で、T’が補間後のサンプリング間隔であり、Tより小さい。Mが補間後の標本数である。
ここで、空間スペクトルG(k/NT)について補足する。取り込んだ干渉信号(振幅変調波)I(z)が変数zの関数である。zが空間位置を表すので、この関数I(z)のフーリエ変換関数G(f)を「空間スペクトル関数」といいます。ここでf=k/(NT)である。一般的に離散フーリエ変換をこのように記述する。
Figure 0006257072
式(8)において、MとNの関係が次の式(9)のようになる。補間されたスペクトル関数G’(k/MT’)を逆フーリエ変換し、補間された変調波形を得る。
M=NT/T’ ・・・(9)
さらに、補間された変調波形をアンチエイリアシング(変調波形に生じるギザギザを軽減する処理)する。このアンチエイリアシングは、変調波形を低域濾過フィルタ(変換前の周波数の1/2以下はカットするフィルタ)に通すことで、高周波数のエイリアシング信号を遮断することによって行われる。
補間された変調波形の最大値を取るピック位置zで、被測定物12の測定対象表面の特定箇所である点pにおける高さhになる。zが基準面から測定箇所までの距離です。
本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法の実施例について、図1を参照して、そのステップ毎に順次説明する。
(1)ステップ1:サンプリング間隔の設定
白色干渉計装置1の白色光源2の中心波長λと、白色光源2のコヒーレンス長に基づいて、偶数データセット或いは奇数データセットのサンプリング間隔をnλ(nは整数)に設定する。
要するに、複数のサンプリング位置をz、z、z、z、z………とすると、「サンプリング間隔」は、上記式(2)に基づき、zとzの間隔λ/8、zとzの間隔nλ、zとzの間隔λ/8、zとzの間隔nλ……であり、λ/8とnλに順番に設定する。
(2)ステップ2:設定されたサンプリング間隔で撮像
白色干渉計装置1によって被測定物12を、設定されたサンプリング間隔で撮像し、計測データ処理装置11に入力する。そして、計測データ処理装置11では、複数のサンプリング位置において撮像して得た一連の画像データを処理データとする。
ところで、本実施例では、複数のサンプリング位置は、非等間隔のサンプリング間隔を採用し、一例として、次のような位置である。単位はnmである。
0,80,6320,6400,12640,12720,18960,19040,25280,25360,………
ここで、「 」を付した偶数番目の位置のデータのセットを偶数データセットと呼び、「 」を付していない奇数番目の位置のデータのセットを奇数データセットと呼ぶ。
(3)ステップ3:特定箇所(測定対象部位)の白色干渉信号の変調波形を取得
各素子は測定対象表面の各点に対応している。被測定物12の測定対象表面におけるある一点(測定対象部位)に相当する画素の濃度値はサンプリング位置によって、強め合ったり弱め合ったりする。即ち、測定対象部位に対応するイメージ検出器7(CCDカメラ)におけるある1個の素子に対応する白色干渉信号を取得する。
サンプリング順番号に基づいて、取り込んだ白色干渉信号を偶数データセットと奇数データセットに分ける。そして、この二つセットのコントラストを比べ、二つのデータセットからコントラストの良いデータセットを切り出す。これは、この素子に対応する白色干渉信号の変調波形である。
変調波データのコントラストと前記b’(あるいはb'')が比例するので、二つセットのコントラストを比べる場合は、前記のとおり、b’とb''の値を比べ、変調波データ(信号)を選択する。
図2は、2セットの白色干渉信号について上記のようにして得られた被測定物12の特定箇所の白色干渉信号の変調波形を示す。図2において、横軸は、サンプリング位置を示し、参照鏡6の初期位置から移動した距離(単位はnm)である。また、縦軸は、該サンプリング位置で取得した濃度値(通常、0から255までの整数値で表される)を示す。
(4)ステップ4:白色干渉信号の変調波形の補間
上記のとおり求めた変調波形を、前記したとおりのフーリエ変換手法を使って、白色干渉信号の変調波形を補間し測定装置の精度を高くする。図3は、補間された白色干渉信号の変調波形を示す。
即ち、図3は、図2に示す白色干渉信号の変調波形を補間し、その結果得られた白色干渉信号の変調波形であり、横軸及び縦軸は、図2と同じである。補間された白色干渉信号の変調波の標本点の間隔は、0.1〜1nmとなる。
(5)ステップ5:白色干渉信号の変調波形のピーク位置から高さを求める
図3に示す白色干渉信号の変調波形のピーク位置から被測定物12の測定対象表面である特定箇所の高さに係るデータを求めることができる。
例えば、図3では、白色干渉信号の変調波形のピーク位置が、参照鏡6が初期位置から5.2×10nmだけ移動した位置にあるので、参照鏡6が初期位置における高さに対して、5.2×10nmだけ移動した高さにある。
(6)ステップ6:測定対象表面の高さ測定
以上のステップ1〜5を、被測定物12の測定対象表面の他の複数の特定箇所について、繰り返し行い、それぞれについて高さに係るデータを求める。このようにして得られた被測定物12の測定対象表面の複数の特定箇所のデータから、複数の特定箇所それぞれの間の相対的な高さを得ることができる。
例えば、測定対象表面の平坦な部分から突出部が形成されている形状では、平坦な部分と突出部のそれぞれの高さのデータの差が、平坦な部分を基準とした突出部高さである。
そして、被測定物12の測定対象表面の複数の特定箇所の高さに係るデータから、被測定物12の測定対象表面の3次元形状を得ることができ、3次元表示装置等を使用することで、その3次元形状を観察することも可能となる。
本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法を利用して、被測定物の表面の複数箇所について、高さの計測をシミュレーションで行った。光源のスペクトル分布がガウスである。光源スペクトルの中心波長が6320nmであり、スペクトルの半値幅が10nmである。
スキャン基準面から複数箇所の距離を理想値として設定する。解析値はスキャン基準面から変調波形の中心位置を表す。シミュレーションの結果を図4の表に示す。この表では、被測定物の表面の複数箇所について、それぞれ理想値に対する解析値を示す。
ここで、理想値は実測した場合に得られる真値に近い値であり、解析値は本発明の方法をシミュレートして得られる値である。理想値及び解析値の単位は、ともにnmである。
図4のシミュレーションで行った結果を評価すると、被測定物の表面の複数箇所における、理想値に対する解析値の偏差の変動は、小さく、このシミュレーションの評価結果からすると、本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法によれば、高い精度で測定が可能であることが分かった。
以上、本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法を実施するための形態を実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内で、いろいろな実施例があることは言うまでもない。
本発明に係る白色干渉計装置による表面形状の測定方法は、工業分野、研究分野等において被測定物の高さ、長さ等を含め表面形状の測定等に利用することができる。
特に、従来、単色干渉計では一枚あるいは数枚の干渉縞画像に基づいて、位相分布を求める。そして、位相情報を高さ情報に変換する。しかし、求められた位相には、2πN(Nは整数)の任意性があるので、波長/4以上の垂直段差を正しく計測できない。一般的に、単色干渉計の場合、測定対象面が平滑面に限定される(具体的には、隣接画素間の段差が±λ/4以内)。
しかしながら、白色干渉計は、単色干渉計をベースとした表面形状の測定機では困難である垂直測定レンジの制限がなくなり、その測定用途は、光学部品、平面表示パネル、半導体、データストレージ、自動車部品等の産業界への拡大が見込める。
1 白色干渉計装置
2 白色光源
3 ビームスプリッタ
6 参照鏡
7 イメージ検出器
11 計測データ処理装置
12 被測定物

Claims (4)

  1. 白色干渉計装置で被測定物を測定するサンプリング間隔を設定し、
    被測定物における測定対象表面の特定箇所を、設定したサンプリング間隔で複数回撮像し、該複数回の撮像で得た画像データを、偶数番目の画像データの偶数データセットと奇数番目の画像データの奇数データセットに分け、
    偶数データセットにおけるサンプリング毎の前記特定箇所の濃度値に基づき変調波形を取得し、奇数データセットにおけるサンプリング毎の前記特定箇所の濃度値に基づき変調波形を取得し、偶数データセットと奇数データセットから得た変調波形のうち、コントラストの高い方の変調波形を選択し、
    選択した変調波形を、フーリエ変換を行って補間し、補間された変調波形のピーク位置から被測定物の測定対象表面の特定箇所の高さに係るデータを求めることを特徴とする白色干渉計装置による表面形状の測定方法。
  2. 補間された変調波形をアンチエイリアシングすることを特徴とする請求項1に記載の白色干渉計装置による表面形状の測定方法。
  3. アンチエイリアシングは、選択した変調波形のサンプリング間隔を、コサイン関数で示される搬送波の周期の倍数にすることによって、搬送波の周波数を遮断することを特徴とする請求項2に記載の白色干渉計装置による表面形状の測定方法。
  4. 被測定物における測定対象表面の特定箇所の高さに係るデータを、複数の特定箇所について求めることにより被測定物における測定対象表面の表面形状を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の白色干渉計装置による表面形状の測定方法。
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