JP6255778B2 - 端末装置とプリンタ - Google Patents

Description

本明細書では、端末装置が、印刷仲介サーバを利用して、プリンタに印刷を実行させるための技術を開示する。

非特許文献１には、Google（登録商標） Cloud Print（以下では「ＧＣＰ」と呼ぶ）と呼ばれるインターネット上のサービスが開示されている。ユーザは、例えば、端末装置を利用してプリンタにアクセスして、ＧＣＰを提供するサーバ（以下では「ＧＣＰサーバ」と呼ぶ）との通信をプリンタに実行させる。これにより、プリンタは、当該プリンタに関係するプリンタ関係情報をＧＣＰサーバに登録する。この結果、プリンタとＧＣＰサーバとの間にＸＭＰＰ（eXtensible Messaging and Presence Protocolの略）接続が確立される。その後、ユーザは、例えば、端末装置を利用して、印刷対象の画像を表わす画像ファイルをＧＣＰサーバにサブミットする。この場合、ＧＣＰサーバは、ＸＭＰＰ接続を利用して、サブミット通知をプリンタに供給する。プリンタは、ＧＣＰサーバからサブミット通知を取得すると、当該画像ファイルから生成される印刷データをＧＣＰサーバから取得して、印刷データによって表わされる画像の印刷を実行する。

"What is Google Cloud Print"、［online］、［平成２５年６月２５日検索］、インターネット＜URL: https://developers.google.com/cloud-print/＞

上記の技術では、ＧＣＰサーバへの画像ファイルのサブミットが実行されると、プリンタは、ＧＣＰサーバからサブミット通知を取得し、次いで、ＧＣＰサーバから印刷データを取得して印刷を実行する。従って、ＧＣＰサーバへの画像ファイルのサブミットが実行された直後に、通常、プリンタによって印刷が実行される。このために、仮に、ユーザが、ＧＣＰサーバへの画像ファイルのサブミットの後に、印刷が実行されるのを望まない場合でも、通常、印刷が実行されてしまう。

本明細書では、ユーザの利便性を向上させ得る技術を提供する。

本明細書によって開示される端末装置は、第１の送信部と、第１の取得部と、第１の表示制御部と、第２の送信部と、を備える。第１の送信部は、印刷仲介サーバを利用するための認証情報をプリンタに送信する。第１の取得部は、Ｍ個（Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、認証情報と、が、印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、認証情報を利用して、印刷仲介サーバから、Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報を取得する。第１の表示制御部は、Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報をユーザに選択させるための第１の選択画面を、端末装置の表示部に表示させる。第２の送信部は、第１のファイル識別情報を含む印刷指示をプリンタに送信する。認証情報と第１のファイル識別情報とは、印刷指示を受信したプリンタが、第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データを、印刷仲介サーバから取得するために、プリンタによって利用される。

上記の構成によると、端末装置は、認証情報をプリンタに送信する。また、端末装置は、認証情報を利用して、印刷仲介サーバからＭ個のファイル識別情報を取得して、第１の選択画面を表示部に表示させる。このために、ユーザは、第１の選択画面を見ながら、Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報を選択することができる。そして、端末装置は、ユーザによって選択される第１のファイル識別情報を含む印刷指示をプリンタに送信する。この結果、プリンタは、認証情報と第１のファイル識別情報とを利用して、第１のファイルから生成される印刷データを印刷仲介サーバから取得する。このように、本技術では、ファイル関係情報が印刷仲介サーバに登録された直後に、プリンタが印刷仲介サーバから印刷データを取得する構成を採用せずに、第１のファイル識別情報を含む印刷指示が端末装置からプリンタに送信される場合に、プリンタが印刷仲介サーバから印刷データを取得する構成を採用している。従って、ユーザは、Ｍ個のファイル関係情報が印刷仲介サーバに登録された後に、第１の選択画面において、Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報を選択して、当該第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データをプリンタに取得させることができる。例えば、ユーザは、Ｍ個のファイルの中に、印刷が実行されないことを望む画像を表わすファイルが存在する場合には、第１の選択画面をおいて、当該ファイルを識別するためのファイル識別情報を選択しなければよい。このために、ユーザの利便性が向上し得る。

端末装置は、さらに、プリンタとの特定通信を実行する特定通信実行部を備えていてもよい。第１の取得部は、プリンタとの特定通信が実行されたことを契機として、印刷仲介サーバからＭ個のファイル識別情報を取得してもよい。この構成によると、端末装置は、プリンタとの通信を実行可能であることを確認した後に、印刷仲介サーバからＭ個のファイル識別情報を取得することができる。

特定通信実行部は、プリンタが実際に利用可能な実際印刷条件に関係する印刷条件関係情報をプリンタから受信することを含む特定通信を実行してもよい。この構成によると、端末装置は、プリンタから印刷条件関係情報を受信することによって、プリンタとの通信を実行可能であることを確認することができる。

特定通信実行部は、プリンタへの認証情報の送信に応じて、プリンタから印刷条件関係情報を受信することを含む特定通信を実行してもよい。

端末装置は、さらに、印刷条件関係情報を利用して、第２の選択画面を表示部に表示させる第２の表示制御部を備えていてもよい。第２の選択画面は、実際印刷条件の中から印刷設定をユーザに選択させるための画面であってもよい。第２の送信部は、第１のファイル識別情報と、印刷設定を示す印刷設定情報と、を含む印刷指示をプリンタに送信してもよい。印刷設定情報は、印刷指示を受信したプリンタが、印刷設定に従って第１のファイルから生成される印刷データを、印刷仲介サーバから取得するために、認証情報及び第１のファイル識別情報と共に、プリンタによって利用されてもよい。この構成によると、端末装置は、プリンタから受信される印刷条件関係情報を利用して、第２の選択画面を表示させる。このために、ユーザは、第２の選択画面を見ながら、実際印刷条件の中から印刷設定を選択することができる。そして、端末装置は、当該印刷設定を示す印刷設定情報を含む印刷指示をプリンタに送信する。この結果、プリンタは、認証情報及び第１のファイル識別情報と共に印刷設定情報を利用して、印刷設定に従って第１のファイルから生成される印刷データを印刷仲介サーバから取得することができる。本技術によると、ユーザは、端末装置を利用して印刷設定を選択することができ、当該印刷設定に従って第１のファイルから生成される印刷データをプリンタに取得させることができる。

第１の送信部と第２の送信部とは、認証情報と第１のファイル識別情報とを含む印刷指示をプリンタに送信してもよい。この構成によると、ユーザの利便性が向上し得る。

端末装置は、さらに、仮想プリンタに関係するプリンタ関係情報を印刷仲介サーバに登録するための第１の要求を、印刷仲介サーバに供給する第１の供給部と、プリンタ関係情報に関連付けて印刷仲介サーバに登録されるべき認証情報を、印刷仲介サーバから取得する第２の取得部と、を備えていてもよい。プリンタ関係情報とＭ個のファイル関係情報と認証情報とが、印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、第１の取得部は、取得済みの認証情報を利用して、印刷仲介サーバからＭ個のファイル識別情報を取得してもよい。この構成によると、端末装置は、仮想プリンタに関係するプリンタ関係情報を印刷仲介サーバに登録する。従って、実在プリンタに関係するプリンタ関係情報を印刷仲介サーバに登録せずに済むので、ユーザの利便性が向上し得る。また、端末装置は、印刷仲介サーバから取得される認証情報を利用して、印刷仲介サーバからＭ個のファイル識別情報を適切に取得することができる。

端末装置は、さらに、プリンタ関係情報が印刷仲介サーバに登録された後に、Ｍ個のファイル関係情報を印刷仲介サーバに登録するためのＭ個の第２の要求を、印刷仲介サーバに供給する第２の供給部を備えていてもよい。この構成によると、端末装置は、Ｍ個のファイル関係情報を印刷仲介サーバに登録することができる。

第１の送信部は、認証情報を暗号化することによって得られる暗号化認証情報をプリンタに送信することによって、認証情報をプリンタに送信してもよい。この構成によると、認証情報が第三者によって不正に取得されるのを抑制することができる。

第１の送信部は、プリンタの位置を示す位置情報を利用せずに、認証情報をプリンタに送信してもよい。第２の送信部は、位置情報を利用せずに、印刷指示をプリンタに送信してもよい。

第１の取得部は、所定の通信方式に従った無線通信を実行して、印刷仲介サーバからＭ個のファイル識別情報を取得してもよい。第１の送信部は、所定の通信方式よりも近距離の無線通信を実行するための近距離無線通信方式に従った無線通信を実行して、認証情報をプリンタに送信してもよい。第２の送信部は、近距離無線通信方式に従った無線通信を実行して、印刷指示をプリンタに送信してもよい。
本明細書によって開示される別の端末装置は、第１の取得部と、第１の表示制御部と、送信部と、を備える。第１の取得部は、Ｍ個（前記Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、印刷仲介サーバを利用するための認証情報と、が、印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、認証情報を利用して、印刷仲介サーバから、Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報を取得する。第１の表示制御部は、Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報をユーザに選択させるための第１の選択画面を、端末装置の表示部に表示させる。送信部は、認証情報と第１のファイル識別情報とをプリンタに送信する。認証情報と第１のファイル識別情報とは、認証情報と第１のファイル識別情報とを受信したプリンタが、第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データを、印刷仲介サーバから取得するために、プリンタによって利用される。

本明細書によって開示されるプリンタは、印刷実行部と、制御部と、を備える。制御部は、第１の受信部と、第２の受信部と、取得部と、印刷制御部と、を備える。第１の受信部は、第１の端末装置から、印刷仲介サーバを利用するための第１の認証情報を受信する。第２の受信部は、Ｍ個（Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、第１の認証情報と、が、仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、第１の端末装置から、第１のファイル識別情報を含む第１の印刷指示を受信する。第１のファイル識別情報は、Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報の中から、第１の端末装置のユーザによって選択されるファイル識別情報である。取得部は、第１の端末装置から第１の印刷指示が受信される場合に、第１の認証情報と第１のファイル識別情報とを利用して、第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される第１の印刷データを、印刷仲介サーバから取得する。印刷制御部は、第１の印刷データを利用して、印刷実行部に印刷を実行させる。

上記の構成によると、プリンタは、第１の端末装置から第１の認証情報を受信する。また、プリンタは、第１の端末装置から第１のファイル識別情報を含む第１の印刷指示を受信する。この結果、プリンタは、第１の認証情報と第１のファイル識別情報とを利用して、第１のファイルから生成される第１の印刷データを印刷仲介サーバから取得する。そして、プリンタは、第１の印刷データを利用して、印刷を実行する。このように、本技術では、ファイル関係情報が印刷仲介サーバに登録された直後に、プリンタが印刷仲介サーバから印刷データを取得する構成を採用せずに、第１の認証情報と第１のファイル識別情報を含む第１の印刷指示が端末装置からプリンタに送信される場合に、プリンタが印刷仲介サーバから第１の印刷データを取得する構成を採用している。従って、第１の端末装置のユーザは、Ｍ個のファイル関係情報が印刷仲介サーバに登録された後に、Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報を選択して、当該第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される第１の印刷データをプリンタに取得させることができる。例えば、ユーザは、Ｍ個のファイルの中に、印刷が実行されないことを望む画像を表わすファイルが存在する場合には、当該ファイルを識別するためのファイル識別情報を選択しなければよい。このために、ユーザの利便性が向上し得る。

第１の受信部は、さらに、第１の端末装置とは異なる第２の端末装置から、印刷仲介サーバを利用するための第２の認証情報を受信してもよい。第２の受信部は、さらに、Ｎ個（Ｎは２以上の整数）のファイルに関係するＮ個のファイル関係情報と、第２の認証情報と、が、印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、第２の端末装置から第２のファイル識別情報を含む第２の印刷指示を受信してもよい。第２のファイル識別情報は、Ｎ個のファイルを識別するためのＮ個のファイル識別情報の中から、第２の端末装置のユーザによって選択されるファイル識別情報であってもよい。取得部は、さらに、第２の端末装置から第２の印刷指示が受信される場合に、第２の認証情報と第２のファイル識別情報とを利用して、第２のファイル識別情報によって識別される第２のファイルから生成される第２の印刷データを、印刷仲介サーバから取得してもよい。印刷制御部は、さらに、第２の印刷データを利用して、印刷実行部に印刷を実行させてもよい。この構成によると、第２の端末装置のユーザは、Ｎ個のファイル関係情報が印刷仲介サーバに登録された後に、Ｎ個のファイル識別情報の中から第２のファイル識別情報を選択して、当該第２のファイル識別情報によって識別される第２のファイルから生成される第２の印刷データをプリンタに取得させることができる。このために、ユーザの利便性が向上し得る。
本明細書によって開示される別のプリンタは、印刷実行部と、制御部と、を備える。制御部は、受信部と、取得部と、印刷制御部と、を備える。受信部は、Ｍ個（前記Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、印刷仲介サーバを利用するための第１の認証情報と、が、前記印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、第１の端末装置から、第１の認証情報と第１のファイル識別情報とを受信する。第１のファイル識別情報は、Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報の中から、第１の端末装置のユーザによって選択されるファイル識別情報である。取得部は、第１の端末装置から第１認証情報とファイル関係情報とが受信される場合に、第１の認証情報と第１のファイル識別情報とを利用して、第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される第１の印刷データを、印刷仲介サーバから取得する。印刷制御部は、第１の印刷データを利用して、印刷実行部に印刷を実行させる。

上記の端末装置又はプリンタを実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記の端末装置及びプリンタを備える通信システムも、新規で有用である。

通信システムの構成を示す。 登録プロセスのシーケンス図を示す。 サブミットプロセスのシーケンス図を示す。 印刷プロセスのシーケンス図を示す。 比較例のシーケンス図を示す。 第２実施例の登録プロセスのシーケンス図を示す。 第３実施例の印刷プロセスのシーケンス図を示す。 第４実施例のサブミットプロセスのシーケンス図を示す。 第４実施例の印刷プロセスのシーケンス図を示す。

（第１実施例）
図１に示されるように、通信システム２は、プリンタ１０と、複数個の携帯端末７０Ａ，７０Ｂと、印刷仲介サーバ１００と、を備える。各デバイス１０，７０Ａ，７０Ｂ，１００は、インターネットを介して、相互に通信可能である。

（プリンタ１０の構成）
プリンタ１０は、印刷機能を実行可能な周辺機器（即ちＰＣ等の周辺機器）である。プリンタ１０は、操作部１２と、表示部１４と、ＮＦＣ（Near Field Communicationの略）インターフェース１６と、無線ＬＡＮ（Local Area Networkの略）インターフェース１８と、印刷実行部２０と、制御部３０と、を備える。各部１２〜３０は、バス線（符号省略）に接続されている。以下では、インターフェースのことを「Ｉ／Ｆ」と記載する。

操作部１２は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部１２を操作することによって、様々な指示をプリンタ１０に与えることができる。表示部１４は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部２０は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。

ＮＦＣＩ／Ｆ１６は、いわゆる近距離無線通信のためのＮＦＣ方式に従った無線通信（以下では「ＮＦＣ通信」と呼ぶ）を実行するためのＩ／Ｆ（即ち、ＩＣチップ、通信回路）である。ＮＦＣ方式は、例えば、ＩＳＯ／ＩＥＣ２１４８１又は１８０９２の国際標準規格に基づく無線通信方式である。

無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８は、Ｗｉ−Ｆｉ Ａｌｌｉａｎｃｅによって定められたＷｉ−Ｆｉ方式に従った無線通信（以下では「Ｗｉ−Ｆｉ通信」と呼ぶ）を実行するためのＩ／Ｆ（即ち、ＩＣチップ、通信回路）である。Ｗｉ−Ｆｉ方式は、例えば、ＩＥＥＥ（The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略）の８０２．１１の規格、及び、それに準ずる規格（例えば、８０２．１１ａ，１１ｂ，１１ｇ，１１ｎ等）に基づく無線通信方式である。無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８は、アクセスポイントを介した無線通信（即ちインフラストラクチャ方式の無線通信）を実行するためのＩ／Ｆであってもよいし、アクセスポイントを介さない無線通信（例えば、アドホック方式の無線通信、Ｗｉ−Ｆｉ Ｄｉｒｅｃｔ方式の無線通信）を実行するためのＩ／Ｆであってもよい。

ＮＦＣＩ／Ｆ１６と無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８の相違点を説明する。無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介した無線通信の通信速度（例えば、最大の通信速度が１１〜６００Ｍｂｐｓ）は、ＮＦＣＩ／Ｆ１６を介した無線通信の通信速度（例えば、最大の通信速度が１００〜４２４Ｋｂｐｓ）よりも速い。また、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介した無線通信における搬送波の周波数（例えば、２．４ＧＨｚ帯、５．０ＧＨｚ帯）は、ＮＦＣＩ／Ｆ１６を介した無線通信における搬送波の周波数（例えば、１３．５６ＭＨｚ帯）とは異なる。また、例えば、プリンタ１０のＮＦＣＩ／Ｆ１６と他の機器（例えば携帯端末７０Ａ）のＮＦＣＩ／Ｆとの間の距離が約１０ｃｍ以下である場合に、制御部３０は、ＮＦＣＩ／Ｆ１６を介して、当該他の機器とＮＦＣ通信を実行可能である。しかしながら、プリンタ１０のＮＦＣＩ／Ｆ１６と他の機器のＮＦＣＩ／Ｆとの間の距離が約１０ｃｍ以上である場合に、制御部３０は、ＮＦＣＩ／Ｆ１６を介して、当該他の機器とＮＦＣ通信を実行不可能である。一方において、プリンタ１０の無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８と他の機器（例えば、携帯端末７０Ａ、アクセスポイント）の無線ＬＡＮＩ／Ｆとの間の距離が、１０ｃｍ以下である場合でも、１０ｃｍ以上である場合（例えば最大で約１００ｍ）でも、制御部３０は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介して、当該他の機器とＷｉ−Ｆｉ通信を実行可能である。即ち、プリンタ１０が無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介して他の機器と無線通信を実行可能な最大の距離は、プリンタ１０がＮＦＣＩ／Ｆ１６を介して他の機器と無線通信を実行可能な最大の距離よりも大きい。

制御部３０は、ＣＰＵ３２と、メモリ３４と、を備える。ＣＰＵ３２は、メモリ３４に記憶されているプログラム（図示省略）に従って、様々な処理を実行するプロセッサである。メモリ３４は、ＲＡＭ、ＲＯＭ等によって構成される。

メモリ３４は、さらに、プリンタ１０が実際に利用可能な印刷条件である実際印刷条件を示す実際印刷条件情報を予め記憶している。実際印刷条件情報は、印刷用紙のサイズを示す用紙サイズ情報と、色数を示す色数情報と、を含む。実際印刷条件情報に含まれる用紙サイズ情報は、「Ａ４」及び「Ｂ５」を示す。実際印刷条件情報に含まれる色数情報は、「モノクロ印刷」を示す。なお、実際印刷条件情報は、さらに、両面印刷の実行の有無、印刷向き（例えば、ランドスケープ印刷、ポートレート印刷）等を示す他の情報を含んでいてもよい。

（携帯端末７０Ａ，７０Ｂの構成）
各携帯端末７０Ａ，７０Ｂは、携帯電話（例えばスマートフォン）、ＰＤＡ、ノートＰＣ、タブレットＰＣ、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。各携帯端末７０Ａ，７０Ｂは、同様の構成を備える。以下では、携帯端末７０Ａの構成を説明する。携帯端末７０Ａは、操作部７２と、表示部７４と、ＮＦＣＩ／Ｆ７６と、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８と、制御部８０と、を備える。各部７２〜８０は、バス線（符号省略）に接続されている。

操作部７２は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部７２を操作することによって、様々な指示を携帯端末７０Ａに与えることができる。表示部７４は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ＮＦＣＩ／Ｆ７６、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８は、それぞれ、プリンタ１０のＮＦＣＩ／Ｆ１６、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８と同様である。従って、ＮＦＣＩ／Ｆ７６及び無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８の相違点は、ＮＦＣＩ／Ｆ１６及び無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８の相違点と同様である。

制御部８０は、ＣＰＵ８２と、メモリ８４と、を備える。ＣＰＵ８２は、メモリ８４に記憶されているＯＳプログラムに従って、様々な処理を実行するプロセッサである。メモリ８４は、ＲＡＭ、ＲＯＭ等によって構成される。メモリ８４は、さらに、プロキシＩＤと、複数個の画像ファイルＦ１，Ｆ２と、プリンタ用アプリケーション（以下では「プリンタアプリ」と呼ぶ）と、を記憶する。

プロキシＩＤは、携帯端末７０Ａを識別するためのＩＤであり、その具体的な値は「ａａａ」である。各画像ファイルＦ１，Ｆ２は、例えば、携帯端末７０Ａによって撮影された画像を表わすファイルである。各画像ファイルＦ１，Ｆ２は、どのようなファイル形式のファイルであってもよく、例えば、ＪＰＥＧ（Joint Photographic Experts Groupの略）等のビットマップ形式のファイルであってもよいし、ベクタ形式のファイルであってもよいし、テキスト形式のファイルであってもよい。

プリンタアプリは、印刷仲介サーバ１００を利用して、プリンタ１０に印刷を実行させるためのアプリケーションである。プリンタアプリは、プリンタ１０のベンダによって提供されるアプリケーションである。プリンタアプリは、インターネット上のサーバから携帯端末７０Ａにインストールされてもよいし、プリンタ１０と共に出荷されるメディアから携帯端末７０Ａにインストールされてもよい。

プリンタアプリは、実在プリンタ（例えばプリンタ１０）ではなく、仮想プリンタが仮想的に利用可能な印刷条件である仮想印刷条件を示す仮想印刷条件情報を含む。仮想印刷条件情報は、プリンタ１０のベンダが販売している様々なモデルのプリンタが実際に利用可能な全ての印刷条件を示し、用紙サイズ情報と、色数情報と、を含む。仮想印刷条件情報に含まれる用紙サイズ情報は、「Ａ３」以下の全てのサイズを示し、例えば、「Ａ４」、「Ａ５」等のＡ版のサイズ、「Ｂ４」、「Ｂ５」等のＢ版のサイズ、リーガルサイズ、レターサイズ等を示す。また、仮想印刷条件情報に含まれる色数情報は、「カラー印刷」と、「モノクロ印刷」と、を示す。

上述したように、プリンタアプリに含まれる仮想印刷条件情報は、プリンタ１０を含む様々なモデルのプリンタが実際に利用可能な全ての印刷条件を示す。従って、プリンタ１０の実際印刷条件情報によって示される実際印刷条件（即ち、用紙サイズ情報「Ａ４」及び「Ｂ５」、色数情報「モノクロ印刷」）は、仮想印刷条件情報によって示される仮想印刷条件に含まれる。即ち、実際印刷条件は、仮想印刷条件の範囲内の印刷条件である。

（印刷仲介サーバ１００の構成）
印刷仲介サーバ１００は、インターネット上に設置されるサーバであり、プリンタ１０のベンダによって提供されるサーバである。ただし、変形例では、印刷仲介サーバ１００は、例えば、プリンタ１０のベンダとは異なる事業者によって提供されるサーバであってもよい。

印刷仲介サーバ１００は、外部機器（例えば携帯端末７０Ａ）とプリンタ（例えばプリンタ１０）との間で印刷の仲介を実行するためのサーバである。即ち、印刷仲介サーバ１００は、外部機器からサブミットされる画像ファイルを変換して、プリンタが解釈可能なデータ形式を有する印刷データを生成し、当該印刷データを当該プリンタに供給する。従って、外部機器は、画像ファイルを印刷データに変換するためのプリンタドライバを備えていなくても、印刷仲介サーバ１００に画像ファイルをサブミットすれば、プリンタに印刷を実行させることができる。

（事前準備）
各携帯端末７０Ａ，７０Ｂの各ユーザは、印刷仲介サーバ１００を利用して、プリンタ１０に印刷を実行させるために、以下の事前準備を実行する。

即ち、携帯端末７０Ａのユーザは、例えば、携帯端末７０Ａを利用して、印刷仲介サーバ１００にアカウント情報を登録する。アカウント情報は、例えば、ユーザＩＤ、パスワード等を含む。なお、ユーザは、携帯端末７０Ａを利用する代わりに、他の機器（例えばＰＣ等）を利用して、印刷仲介サーバ１００にアカウント情報を登録してもよい。ユーザのアカウント情報が印刷仲介サーバ１００に登録されれば、ユーザは、印刷仲介サーバ１００を利用して、プリンタ１０に印刷を実行させることができる。

携帯端末７０Ａの場合と同様に、携帯端末７０Ｂのユーザは、印刷仲介サーバ１００にアカウント情報を登録する。後述の図２〜図４では、携帯端末７０Ａのユーザによって登録されるアカウント情報、携帯端末７０Ｂのユーザによって登録されるアカウント情報のことを、それぞれ、符号「ＡＣ１」、「ＡＣ２」で表現する。

（登録プロセス；図２）
続いて、図２を参照して、各携帯端末７０Ａ，７０Ｂが様々な情報を印刷仲介サーバ１００に登録するための登録プロセスについて説明する。本実施例の登録プロセスでは、いわゆるＯＡｕｔｈの手法が利用される。

登録プロセスでは、携帯端末７０Ａのユーザは、プリンタ１０の近くに存在しなくてもよい。即ち、例えば、プリンタ１０が家庭内に設置されており、ユーザが携帯端末７０Ａを持参して外出している状況において、ユーザは、携帯端末７０Ａを利用して、様々な情報を印刷仲介サーバ１００に登録することができる。

携帯端末７０Ａのユーザは、まず、携帯端末７０Ａにインストールされているプリンタアプリを起動し、登録操作を実行する。登録操作は、プリンタアプリに従って表示される画面上で「登録」を示すボタンを選択することを含む。携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、登録操作が実行されると、プリンタアプリに従って、図２に示される各処理を実行する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、まず、プリンタアプリに含まれる仮想印刷条件情報と、携帯端末７０ＡのプロキシＩＤ「ａａａ」と、をメモリ８４から読み出す。次いで、ＣＰＵ８２は、仮想印刷条件情報とプロキシＩＤ「ａａａ」とを含む登録要求２００を生成する。次いで、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して（即ちＷｉ−Ｆｉ通信を実行して）、登録要求２００を印刷仲介サーバ１００に供給する。なお、登録要求２００の供給先である印刷仲介サーバ１００のＵＲＬは、プリンタアプリに予め登録されている。以下でも、特に説明しない限り、要求の供給先のＵＲＬは、プリンタアプリに予め登録されている。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａから登録要求２００を取得すると、登録要求２００に含まれるプロキシＩＤ「ａａａ」を利用して、登録対象のプリンタを識別するためのプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を生成する。プロキシＩＤ「ａａａ」は、携帯端末７０ＡのプロキシＩＤであり、実在プリンタのプロキシＩＤではないので、プロキシＩＤ「ａａａ」から生成されるプリンタＩＤ「ｘｘｘ」は、実在プリンタを識別するためのＩＤではなく、仮想プリンタを識別するためのＩＤであると言える。

印刷仲介サーバ１００は、仮想プリンタのプリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、登録要求２００に含まれる仮想印刷条件情報と、を関連付けて記憶する。図２において、印刷仲介サーバ１００に対応する破線の右側のボックスは、当該ボックス内の各情報が関連付けられている様子を示す。この点は、図３以降でも同様である。

次いで、印刷仲介サーバ１００は、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、後述のログイン画面データ２１２の所在を示すログイン用ＵＲＬと、を含むレスポンス２０２を、携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からレスポンス２０２を取得すると、レスポンス２０２に含まれるプリンタＩＤ「ｘｘｘ」をメモリ８４に記憶させる。次いで、ＣＰＵ８２は、レスポンス２０２に含まれるログイン用ＵＲＬを供給先として指定して、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、アクセス要求２１０を印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからアクセス要求２１０を取得すると、ログイン画面データ２１２を携帯端末７０Ａに供給する。ログイン画面データ２１２は、アカウント情報（即ちユーザＩＤ、パスワード等）を入力するためのログイン画面を表わすデータである。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からログイン画面データ２１２を取得すると、ログイン画面データ２１２によって表わされるログイン画面を表示部７４に表示させる。ユーザは、操作部７２を利用して、上記の事前準備において印刷仲介サーバ１００に登録されたアカウント情報ＡＣ１を、携帯端末７０Ａに入力する。この場合、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、アカウント情報ＡＣ１を含むログイン要求２１４を、印刷仲介サーバ１００に供給する。

なお、上記の例では、アカウント情報ＡＣ１がユーザによって携帯端末７０Ａに入力される。これに代えて、例えば、携帯端末７０Ａを利用して上記の事前準備が実行された場合には、携帯端末７０Ａのメモリ８４は、アカウント情報ＡＣ１を記憶していてもよい。この場合、携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、アカウント情報ＡＣ１の入力をユーザに実行させずに、メモリ８４からアカウント情報ＡＣ１を読み出して、アカウント情報ＡＣ１を含むログイン要求２１４を印刷仲介サーバ１００に供給してもよい。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからログイン要求２１４を取得すると、ログイン要求２１４に含まれるアカウント情報ＡＣ１の認証を実行する。具体的には、印刷仲介サーバ１００は、ログイン要求２１４に含まれるアカウント情報ＡＣ１が、印刷仲介サーバ１００に登録済みであるのか否かを判断する。図示省略しているが、印刷仲介サーバ１００は、アカウント情報ＡＣ１が登録済みでないと判断する場合、即ち、アカウント情報ＡＣ１の認証が失敗する場合には、ログイン失敗通知を携帯端末７０Ａに供給する。この場合、以降の処理が実行されることなく、登録プロセスが終了する。

印刷仲介サーバ１００は、アカウント情報ＡＣ１が登録済みであると判断する場合、即ち、アカウント情報ＡＣ１の認証が成功する場合には、ユニークなトークン（即ち文字列）であるＡＴ（Authentication（もしくはAccess） Tokenの略）２１５Ａを生成する。そして、印刷仲介サーバ１００は、認証が成功したアカウント情報ＡＣ１と、仮想プリンタのプリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ａと、を関連付けて記憶する。次いで、印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２１５Ａを含むログイン成功通知２１６を携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からログイン成功通知２１６を取得すると、ログイン成功通知２１６に含まれるＡＴ２１５Ａをメモリ８４に記憶させる。これにより、携帯端末７０Ａが様々な情報を印刷仲介サーバ１００に登録するための登録プロセスが終了する。

携帯端末７０Ｂは、携帯端末７０Ａと同様の動作を実行して、様々な情報を印刷仲介サーバ１００に登録する。この結果、印刷仲介サーバ１００では、携帯端末７０Ｂのユーザのアカウント情報ＡＣ２と、仮想プリンタのプリンタＩＤ「ｙｙｙ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ｂと、が関連付けられる。

（サブミットプロセス；図３）
続いて、図３を参照して、各携帯端末７０Ａ，７０Ｂが印刷対象の画像を表わす画像ファイルを印刷仲介サーバ１００にサブミット（即ち登録）するためのサブミットプロセスについて説明する。サブミットプロセスでも、図２の登録プロセスと同様に、携帯端末７０Ａのユーザは、プリンタ１０の近くに存在しなくてもよい。例えば、ユーザは、外出先で携帯端末７０Ａによって撮影された画像を表わす画像ファイルを印刷仲介サーバ１００にサブミットすることができる。

携帯端末７０Ａのユーザは、メモリ８４内の画像ファイルＦ１（図１参照）を印刷仲介サーバ１００にサブミットすることを望む場合に、プリンタアプリを起動して、サブミット操作を実行する。サブミット操作は、プリンタアプリに従って表示される画面上で「サブミット」を示すボタンを選択すること、及び、メモリ８４内の画像ファイルＦ１を指定することを含む。携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、サブミット操作が実行されると、プリンタアプリに従って、図３に示される各処理を実行する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、まず、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、アクセス要求２２０を印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからアクセス要求２２０を取得すると、ログイン画面データ２２２を携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からログイン画面データ２２２を取得すると、ログイン画面データ２２２によって表わされるログイン画面を表示部７４に表示させる。ユーザは、操作部７２を利用して、アカウント情報ＡＣ１を携帯端末７０Ａに入力する。この場合、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、アカウント情報ＡＣ１を含むログイン要求２２４を印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからログイン要求２２４を取得すると、ログイン要求２２４に含まれるアカウント情報ＡＣ１の認証を実行する。印刷仲介サーバ１００は、アカウント情報ＡＣ１の認証が成功する場合には、ＡＴ２１５Ａとは異なるトークンであるＡＴ２２５Ａを生成する。次いで、印刷仲介サーバ１００は、認証が成功したアカウント情報ＡＣ１と、ＡＴ２２５Ａと、を関連付けて記憶する。この結果、印刷仲介サーバ１００では、アカウント情報ＡＣ１と、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ａと、ＡＴ２２５Ａと、が関連付けられる。そして、印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２２５Ａを含むログイン成功通知２２６を携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からログイン成功通知２２６を取得すると、サブミット要求２３０を生成する。サブミット要求２３０は、ログイン成功通知２２６に含まれるＡＴ２２５Ａと、メモリ８４内の仮想プリンタのプリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、ユーザによって指定された画像ファイルＦ１と、を含む。そして、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、サブミット要求２３０を印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからサブミット要求２３０を取得すると、サブミット要求２３０に含まれるＡＴ２２５Ａの認証を実行する。印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２２５Ａが登録済みであると判断する場合（即ち、ＡＴ２２５Ａの認証が成功する場合）に、ジョブ情報Ｊ１を生成する。ジョブ情報Ｊ１は、サブミット要求２３０に含まれる画像ファイルＦ１と、ファイル情報Ｉ１と、を含む。ファイル情報Ｉ１は、画像ファイルＦ１のファイル名と、画像ファイルＦ１が印刷仲介サーバ１００にサブミットされた日時（即ち、サブミット要求２３０の取得日時）を示す日時情報と、を含む。

次いで、印刷仲介サーバ１００は、サブミット要求２３０に含まれるＡＴ２２５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」に関連付けて、ジョブ情報Ｊ１を記憶する。この結果、印刷仲介サーバ１００では、アカウント情報ＡＣ１と、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ａと、ＡＴ２２５Ａと、ジョブ情報Ｊ１と、が関連付けられる。そして、印刷仲介サーバ１００は、サブミット成功通知２３６を携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からサブミット成功通知２３６を取得する。これにより、１個のジョブ情報Ｊ１をサブミットするためのサブミットプロセスが終了する。

携帯端末７０Ａのユーザは、さらに、他の画像ファイルＦ２を印刷仲介サーバ１００にサブミットすることを望む場合には、画像ファイルＦ２を指定することを含むサブミット操作を実行する。これにより、携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、上記と同様の処理を実行することによって、さらに、画像ファイルＦ２とファイル情報Ｉ２とを含むジョブ情報Ｊ２を印刷仲介サーバ１００にサブミットすることができる。この結果、印刷仲介サーバ１００では、アカウント情報ＡＣ１と、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ａと、ＡＴ２２５Ａと、２個のジョブ情報Ｊ１，Ｊ２と、が関連付けられる。

携帯端末７０Ｂは、携帯端末７０Ａと同様の動作を実行して、ジョブ情報Ｊ３，Ｊ４を印刷仲介サーバ１００にサブミットすることができる。この結果、印刷仲介サーバ１００では、アカウント情報ＡＣ２と、プリンタＩＤ「ｙｙｙ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ｂと、ＡＴ２２５Ｂと、２個のジョブ情報Ｊ３，Ｊ４と、が関連付けられる。

本実施例では、印刷仲介サーバ１００において、アカウント情報ＡＣ１に関連付けて、２個のジョブ情報Ｊ１，Ｊ２が登録されるが、アカウント情報ＡＣ１に関連付けられるジョブ情報の数は２個に限定されず、１個であってもよいし、３個以上であってもよい。同様に、アカウント情報ＡＣ２に関連付けられるジョブ情報の数は２個に限定されない。

（印刷プロセス；図４）
続いて、図４を参照して、各携帯端末７０Ａ，７０Ｂがプリンタ１０に印刷を実行させるための印刷プロセスについて説明する。図４では、太線の矢印、細線の矢印は、それぞれ、ＮＦＣ通信、Ｗｉ−Ｆｉ通信を示す。印刷プロセスでは、携帯端末７０Ａのユーザは、プリンタ１０の近くに存在しなくてはならない。後述するように、携帯端末７０Ａ及びプリンタ１０がＮＦＣ通信を実行しなければならないからである。従って、ユーザは、例えば、外出先から帰宅した後に、携帯端末７０Ａを利用して、プリンタ１０に印刷を実行させる。

印刷仲介サーバ１００では、図３のサブミットプロセスが実行されると、アカウント情報ＡＣ１と、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ａと、ＡＴ２２５Ａと、２個のジョブ情報Ｊ１，Ｊ２と、が関連付けられる。ただし、ＡＴ２２５Ａは、サブミットプロセスの間だけ利用される一時的なトークンであるので、図４では、ＡＴ２２５Ａが関連付けられていない。

携帯端末７０Ａのユーザは、プリンタ１０に印刷を実行させることを望む場合に、プリンタアプリを起動して、印刷操作を実行する。印刷操作は、プリンタアプリに従って表示される画面上で「印刷」を示すボタンを選択することを含む。携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、印刷操作が実行されると、プリンタアプリに従って、図４に示される各処理を実行する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、まず、メモリ８４からＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」（即ち図２の登録プロセスでメモリ８４に記憶された各情報）を読み出す。そして、ＣＰＵ８２は、プリンタアプリに予め登録されている暗号鍵を利用して、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を暗号化することによって、暗号化データ２７０Ａを生成する。暗号化の手法は、特に限定されないが、例えば、ＡＥＳ（Advanced Encryption Standardの略）、ＤＥＳ（Data Encryption Standardの略）等である。

次いで、携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づけることを促すメッセージを表示部７４に表示させる。この結果、携帯端末７０Ａのユーザは、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づける。プリンタ１０のＮＦＣＩ／Ｆ１６と携帯端末７０ＡのＮＦＣＩ／Ｆ７６との間の距離（以下では「デバイス間距離」と呼ぶ）が、所定の距離（例えば１０ｃｍ）より大きい状態から、上記の所定の距離以下である状態になると、２個のＮＦＣＩ／Ｆ１６，７６の間にＮＦＣ方式の通信リンクが確立される。以下では、ここで確立される通信リンクのことを「１回目のＮＦＣリンク」と呼ぶ。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、１回目のＮＦＣリンクを利用して、暗号化データ２７０Ａをプリンタ１０に送信する。ここでは、ＣＰＵ８２は、ＮＦＣ通信を実行するので、送信先のＩＰアドレス、送信先のＵＲＬ等を利用することなく、暗号化データ２７０Ａをプリンタ１０に送信することができる。また、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」が暗号化されているので、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」が第三者によって不正に取得されるのを抑制することができる。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、１回目のＮＦＣリンクを利用して、携帯端末７０Ａから暗号化データ２７０Ａを受信すると、メモリ３４から実際印刷条件情報を読み出す。そして、ＣＰＵ３２は、１回目のＮＦＣリンクを利用して、実際印刷条件情報を携帯端末７０Ａに送信する。

上述したように、暗号化データ２７０Ａ及び実際印刷条件情報は、同じＮＦＣリンク（即ち１回目のＮＦＣリンク）を利用して通信される。換言すると、デバイス間距離が、上記の所定の距離（例えば１０ｃｍ）より大きい状態から、上記の所定の距離以下である状態になった後に、上記の所定の距離より大きい状態に戻るまでの間に、暗号化データ２７０Ａ及び実際印刷条件情報の両方が通信される。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、携帯端末７０Ａへの実際印刷条件情報の送信が完了すると、ＮＦＣ通信が終了したことを示すメッセージを表示部１４に表示させる。これにより、携帯端末７０Ａのユーザは、ＮＦＣ通信が終了したことを知ることができ、携帯端末７０Ａをプリンタ１０から遠ざける。この結果、デバイス間距離が上記の所定の距離より大きい状態になり、１回目のＮＦＣリンクが切断される。

次いで、プリンタ１０のＣＰＵ３２は、メモリ３４に予め記憶されている暗号鍵、即ち、携帯端末７０Ａで利用された暗号鍵に一致する暗号鍵を利用して、暗号化データ２７０Ａを復号化する。これにより、ＣＰＵ３２は、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を取得することができる。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、１回目のＮＦＣリンクを利用して、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信することによって、プリンタ１０とのＮＦＣ通信を実行可能であることを確認することができる。ＣＰＵ８２は、仮に、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信しない場合には、以降の処理（例えばファイルリスト要求２８０Ａの供給、ファイル選択画面の表示）を実行しない。これにより、携帯端末７０Ａを利用してプリンタ１０に印刷を実行させることができないにも関わらず、ファイル選択画面を表示させて、ユーザに選択を実行させるという事象が発生するのを抑制することができる。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信すると、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を含むファイルリスト要求２８０Ａを生成する。そして、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して（即ちＷｉ−Ｆｉ通信を実行して）、ファイルリスト要求２８０Ａを印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからファイルリスト要求２８０Ａを取得すると、ファイルリスト要求２８０Ａに含まれるＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」の認証を実行する。そして、印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」が登録済みであると判断する場合（即ち、認証が成功する場合）に、それらの情報に関連付けられている各ファイル情報Ｉ１，Ｉ２を含むファイルリスト２８２Ａを携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からファイルリスト２８２Ａを取得すると、ファイルリスト２８２Ａに含まれる各ファイル情報Ｉ１，Ｉ２を利用して、ファイル選択画面を表示部７４に表示させる。ファイル選択画面は、各ファイル情報Ｉ１，Ｉ２に含まれる各ファイル名及び各日時情報を含む。従って、ユーザは、ファイル選択画面を見ることによって、各画像ファイルＦ１，Ｆ２のファイル名及び日時情報を知ることができる。そして、ユーザは、操作部７２を操作して、各画像ファイルＦ１，Ｆ２のうちの１個以上の画像ファイルに対応する１個以上のファイル情報を選択する。以下では、１個の画像ファイルＦ１に対応する１個のファイル情報Ｉ１がユーザによって選択された場合を例として、説明を続ける。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ファイル情報Ｉ１がユーザによって選択されると、プリンタ１０から受信した実際印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示部７４に表示させる。印刷設定選択画面は、実際印刷条件情報によって示される実際印刷条件の中から印刷設定をユーザに選択させるための画面である。上述したように、実際印刷条件情報は、用紙サイズ情報として「Ａ４」及び「Ｂ５」を含み、色数情報として「モノクロ印刷」を含む。従って、印刷設定選択画面は、用紙サイズとして「Ａ４」又は「Ｂ５」を選択可能な態様を有する。ユーザは、印刷設定選択画面を見ながら、操作部７２を利用して、用紙サイズ（例えば「Ａ４」）を選択することによって、印刷設定を選択する。色数（即ち「モノクロ印刷」）は、選択肢がないので、自動的に印刷設定に組み込まれる。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、印刷設定がユーザによって選択されると、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づけることを促すメッセージを表示部７４に表示させる。この結果、ユーザは、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づける。これにより、デバイス間距離が、上記の所定の距離より大きい状態から、上記の所定の距離以下である状態になる。この結果、２個のＮＦＣＩ／Ｆ１６，７６の間にＮＦＣ方式の通信リンクが再び確立される。以下では、ここで確立される通信リンクのことを「２回目のＮＦＣリンク」と呼ぶ。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、２回目のＮＦＣリンクを利用して、印刷指示２８５Ａをプリンタ１０に送信する。印刷指示２８５Ａは、ユーザによって選択されたファイル情報Ｉ１と、ユーザによって選択された印刷設定（以下では「選択済みの印刷設定」と呼ぶ）を示す印刷設定情報ＰＳ１と、を含む。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、２回目のＮＦＣリンクを利用して、携帯端末７０Ａから印刷指示２８５Ａを受信すると、ＮＦＣ通信が終了したことを示すメッセージを表示部１４に表示させる。これにより、携帯端末７０Ａのユーザが携帯端末７０Ａをプリンタ１０から遠ざけるので、２回目のＮＦＣリンクが切断される。

次いで、プリンタ１０のＣＰＵ３２は、印刷データ要求２９０Ａを生成する。印刷データ要求２９０Ａは、暗号化データ２７０Ａから復号されたＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を含む。印刷データ要求２９０Ａは、さらに、印刷指示２８５Ａに含まれるファイル情報Ｉ１及び印刷設定情報ＰＳ１を含む。印刷データ要求２９０Ａは、さらに、プリンタ１０が解釈可能なデータ形式を示すデータ形式情報を含む。本実施例では、当該データ形式は、ＰＤＦ（Portable Document Formatの略）であるが、変形例では、「ＰＷＧ−Ｒａｓｔｅｒ」、「ＸＰＳ（XML Paper Specificationの略）」等であってもよい。次いで、ＣＰＵ３２は、メモリ３４に予め記憶されている印刷仲介サーバ１００のＵＲＬを利用して、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介して、印刷データ要求２９０Ａを印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、プリンタ１０から印刷データ要求２９０Ａを取得すると、印刷データ要求２９０Ａに含まれるＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」の認証を実行する。そして、印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」が登録済みであると判断する場合（即ち、認証が成功する場合）に、印刷データ要求２９０Ａに含まれる印刷設定情報ＰＳ１によって示される選択済みの印刷設定が、仮想印刷条件情報によって示される仮想印刷条件に適合するのか否かを判断する。上述したように、プリンタ１０の実際印刷条件は、仮想印刷条件に含まれる。そして、選択済みの印刷設定は、プリンタ１０の実際印刷条件の中から選択されたものである。従って、選択済みの印刷設定は、仮想印刷条件に含まれる（即ち仮想印刷条件に適合する）。このために、印刷仲介サーバ１００は、選択済みの印刷設定が仮想印刷条件に適合すると判断する。

なお、仮に、選択済みの印刷設定が仮想印刷条件に適合しない場合には、印刷仲介サーバ１００は、印刷データ要求２９０Ａに従って印刷データをプリンタ１０に供給しない。

印刷仲介サーバ１００は、選択済みの印刷設定が仮想印刷条件に適合すると判断すると、印刷データ要求２９０Ａに含まれるファイル情報Ｉ１によって識別される画像ファイルＦ１に対する変換処理を実行する。具体的には、印刷仲介サーバ１００は、印刷データ要求２９０Ａに含まれる印刷設定情報ＰＳ１と、印刷データ要求２９０Ａに含まれるデータ形式情報「ＰＤＦ」と、に従って、画像ファイルＦ１を変換して、印刷データＤ１を生成する。例えば、印刷設定情報ＰＳ１が用紙サイズ「Ａ４」を示すと共に色数「モノクロ印刷」を示す場合には、印刷仲介サーバ１００は、Ａ４の印刷用紙にモノクロ画像の印刷を実行するためのＰＤＦ形式の印刷データＤ１を生成する。次いで、印刷仲介サーバ１００は、印刷データＤ１をプリンタ１０に供給する。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介して、印刷仲介サーバ１００から印刷データＤ１を取得する。この場合、ＣＰＵ３２は、取得済みの印刷データＤ１を印刷実行部２０に供給する。この結果、印刷実行部２０は、印刷データＤ１によって表わされる画像を印刷用紙に印刷する。これにより、携帯端末７０Ａのユーザは、印刷済みの印刷用紙を取得することができる。

なお、上記の例では、ファイル選択画面において、１個の画像ファイルＦ１に対応する１個のファイル情報Ｉ１が携帯端末７０Ａのユーザによって選択される。これに代えて、２以上のＬ個の画像ファイル（例えばＦ１，Ｆ２）に対応するＬ個のファイル情報（例えばＩ１，Ｉ２）がユーザによって選択される場合には、各デバイス１０，７０Ａ，１００は、以下のように動作する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、Ｌ個のファイル情報に対応するＬ個の印刷設定選択画面を表示部７４に順次表示させる。その後、ＣＰＵ８２は、２回目のＮＦＣリンクを利用して、Ｌ個の印刷指示をプリンタ１０に順次送信する。１個の印刷指示は、１個のファイル情報と、当該ファイル情報に対応する印刷設定選択画面において選択された印刷設定を示す印刷設定情報と、を含む。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、２回目のＮＦＣリンクを利用して、携帯端末７０ＡからＬ個の印刷指示を順次受信すると、Ｌ個の印刷指示に対応するＬ個の印刷データ要求を印刷仲介サーバ１００に順次供給する。１個の印刷データ要求は、ＡＴ２１５Ａ、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」、及び、データ形式情報「ＰＤＦ」に加えて、対応する印刷指示に含まれるファイル情報及び印刷設定情報を含む。この結果、ＣＰＵ３２は、印刷仲介サーバ１００から、Ｌ個の印刷データ要求に応じて順次生成されるＬ個の印刷データを順次取得する。そして、ＣＰＵ３２は、Ｌ個の印刷データに従った印刷を印刷実行部２０に順次実行させる。

また、携帯端末７０Ｂは、携帯端末７０Ａと同様の動作を実行して、プリンタ１０に印刷を実行させることができる。即ち、携帯端末７０Ｂは、ＡＴ２１５Ｂ及びプリンタＩＤ「ｙｙｙ」を暗号化して、暗号化データ２７０Ｂを生成する。そして、携帯端末７０Ｂは、ＮＦＣ通信を実行して、暗号化データ２７０Ｂをプリンタ１０に送信する。

プリンタ１０は、ＮＦＣ通信を実行して、携帯端末７０Ｂから暗号化データ２７０Ｂを受信すると、ＮＦＣ通信を実行して、実際印刷条件情報を携帯端末７０Ｂに送信する。プリンタ１０から携帯端末７０Ｂに送信される実際印刷条件情報は、プリンタ１０から携帯端末７０Ａに送信される実際印刷条件情報と同じものである。次いで、プリンタ１０は、暗号化データ２７０Ｂを復号化して、ＡＴ２１５Ｂ及びプリンタＩＤ「ｙｙｙ」を取得する。

携帯端末７０Ｂは、ＮＦＣ通信を実行して、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信すると、Ｗｉ−Ｆｉ通信を実行して、ＡＴ２１５Ｂ及びプリンタＩＤ「ｙｙｙ」を含むファイルリスト要求２８０Ｂを印刷仲介サーバ１００に供給する。そして、携帯端末７０Ｂは、Ｗｉ−Ｆｉ通信を実行して、印刷仲介サーバ１００からファイルリスト２８２Ｂを取得する。ファイルリスト２８２Ｂは、各ジョブ情報Ｊ３，Ｊ４に含まれる各ファイル情報（図示省略）を含む。

次いで、携帯端末７０Ｂは、ファイルリスト２８２Ｂに含まれる各ファイル情報を利用して、ファイル選択画面を表示させる。これにより、ユーザは、１個以上のファイル情報を選択することができる。以下では、ユーザによって特定のファイル情報（例えばジョブ情報Ｊ３に含まれるファイル情報）が選択される場合を例として、説明を続ける。携帯端末７０Ｂは、特定のファイル情報が選択されると、印刷設定選択画面を表示させる。

続いて、携帯端末７０Ｂは、ＮＦＣ通信を実行して、印刷指示２８５Ｂをプリンタ１０に送信する。印刷指示２８５Ｂは、ユーザによって選択された特定のファイル情報と、ユーザによって選択された印刷設定を示す印刷設定情報と、を含む。

プリンタ１０は、ＮＦＣ通信を実行して、携帯端末７０Ｂから印刷指示２８５Ｂを受信すると、Ｗｉ−Ｆｉ通信を実行して、印刷データ要求２９０Ｂを印刷仲介サーバ１００に供給する。印刷データ要求２９０Ｂは、ＡＴ２１５Ｂと、プリンタＩＤ「ｙｙｙ」と、印刷指示２８５Ｂに含まれる特定のファイル情報と、印刷指示２８５Ｂに含まれる印刷設定情報と、データ形式情報「ＰＤＦ」と、を含む。これにより、印刷仲介サーバ１００において、特定のファイル情報によって識別される画像ファイル（例えば、ジョブ情報Ｊ３に含まれる画像ファイル）から印刷データＤ２が生成される。そして、プリンタ１０は、Ｗｉ−Ｆｉ通信を実行して、印刷仲介サーバ１００から印刷データＤ２を取得し、印刷を実行する。

（比較例；図５）
本実施例の効果を説明する前に、図５を参照しながら、比較例のプロセスを説明する。
図５に示されるように、比較例のシステムは、プリンタ１１０と、ＰＣ１７０と、印刷仲介サーバ１５０と、を備える。印刷仲介サーバ１５０は、Ｇｏｏｇｌｅ（登録商標）によって提供されるＧＣＰサーバである。プリンタ１１０及びＰＣ１７０は、Ｗｉ−Ｆｉ通信を実行可能であるが、ＮＦＣ通信を実行不可能である。従って、図５に示される全ての通信は、Ｗｉ−Ｆｉ通信である。

ＰＣ１７０のユーザは、まず、プリンタ１１０のウェブサーバ機能にアクセスするための操作をＰＣ１７０に実行する。これにより、ＰＣ１７０は、プリンタ１１０のウェブサーバ機能にアクセスして、登録指示をプリンタ１１０に送信する。

プリンタ１１０は、ＰＣ１７０から登録指示を受信すると、プリンタ１１０の実際印刷条件を示す実際印刷条件情報と、プリンタ１１０のプロキシＩＤと、を含む登録要求を、印刷仲介サーバ１５０に供給する。即ち、比較例では、仮想プリンタの仮想印刷条件を示す仮想印刷条件情報ではなく、実在プリンタ（即ちプリンタ１１０）の実際印刷条件を示す実際印刷条件情報を含む登録要求が、印刷仲介サーバ１５０に供給される。

印刷仲介サーバ１５０は、プリンタ１１０から登録要求を取得すると、登録要求に含まれるプリンタ１１０のプロキシＩＤを利用して、プリンタ１１０を識別するためのプリンタＩＤを生成する。次いで、印刷仲介サーバ１５０は、当該プリンタＩＤと、登録要求に含まれる実際印刷条件情報と、を関連付けて記憶する。そして、印刷仲介サーバ１５０は、当該プリンタＩＤと、ログイン用ＵＲＬと、を含むレスポンスを、プリンタ１１０に供給する。

プリンタ１１０は、印刷仲介サーバ１５０からレスポンスを取得すると、レスポンスに含まれるログイン用ＵＲＬをＰＣ１７０に送信する。また、プリンタ１１０は、レスポンスに含まれるプリンタＩＤを記憶し、さらに、図示省略しているが、印刷仲介サーバ１５０に対するポーリングを実行する。当該ポーリングは、印刷仲介サーバ１５０においてアカウント情報の認証が成功した際に、プリンタ１１０と印刷仲介サーバ１５０との間にＸＭＰＰ（eXtensible Messaging and Presence Protocolの略）接続を確立するために実行される。

ＰＣ１７０は、プリンタ１１０からログイン用ＵＲＬを受信すると、ログイン用ＵＲＬを供給先として指定して、アクセス要求を印刷仲介サーバ１５０に供給する。この結果、ＰＣ１７０は、印刷仲介サーバ１５０からログイン画面データを取得し、ログイン画面を表示させる。そして、ユーザは、アカウント情報をＰＣ１７０に入力する。この場合、ＰＣ１７０は、アカウント情報を含むログイン要求を印刷仲介サーバ１５０に供給する。

印刷仲介サーバ１５０は、ＰＣ１７０からログイン要求を取得すると、アカウント情報の認証を実行し、アカウント情報の認証が成功すると、アカウント情報を記憶する。これにより、印刷仲介サーバ１５０では、アカウント情報と、プリンタＩＤと、実際印刷条件情報と、が関連付けられる。

印刷仲介サーバ１５０は、アカウント情報の認証が成功すると、さらに、プリンタ１１０からのポーリングに応じて、印刷仲介サーバ１５０とプリンタ１１０との間にＸＭＰＰ接続を確立する。これにより、印刷仲介サーバ１５０とプリンタ１１０との間にいわゆる常時接続が確立されるので、ＷＡＮ側に存在する印刷仲介サーバ１５０からＬＡＮ側に存在するプリンタ１１０に後述のサブミット通知を供給することができる。

次いで、ＰＣ１７０は、画像ファイルをサブミットするための操作が実行されると、印刷仲介サーバ１５０から、印刷仲介サーバ１５０に記憶されている実際印刷条件情報を取得する。そして、ＰＣ１７０は、実際印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示させる。ＰＣ１７０は、ユーザによって印刷設定が選択されると、画像ファイルと、当該印刷設定を示す印刷設定情報と、を含むサブミット要求を、印刷仲介サーバ１５０に供給する。

印刷仲介サーバ１５０は、ＰＣ１７０からサブミット要求を取得すると、画像ファイル及び印刷設定情報を含むジョブ情報を生成して、当該ジョブ情報を記憶する。これにより、印刷仲介サーバ１５０では、アカウント情報と、プリンタＩＤと、実際印刷条件情報と、ジョブ情報と、が関連付けられる。このように、印刷仲介サーバ１５０（即ちＧＣＰサーバ）では、画像ファイルがサブミットされる際に、印刷設定情報もサブミットされなければならない。

印刷仲介サーバ１５０は、画像ファイル及び印刷設定情報がサブミットされた直後に、ＸＭＰＰ接続を利用して、印刷指示を含むサブミット通知をプリンタ１１０に供給する。

プリンタ１１０は、印刷仲介サーバ１５０からサブミット通知を取得すると、印刷データ要求を印刷仲介サーバ１５０に供給する。

印刷仲介サーバ１５０は、プリンタ１１０から印刷データ要求を取得すると、印刷設定情報に従って画像ファイルに対する変換処理を実行して、印刷データを生成する。そして、印刷仲介サーバ１５０は、印刷データをプリンタ１１０に供給する。

プリンタ１１０は、印刷仲介サーバ１５０から印刷データを取得すると、印刷データによって表される画像の印刷を実行する。

（第１実施例の効果）
上述したように、図５の比較例では、印刷仲介サーバ１５０への画像ファイル及び印刷設定情報のサブミットが実行されると、プリンタ１１０は、印刷仲介サーバ１５０からサブミット通知を取得し、次いで、印刷仲介サーバ１５０から印刷データを取得して印刷を実行する。従って、印刷仲介サーバ１５０へのサブミットが実行された直後に、プリンタ１１０によって印刷が実行される。このために、仮に、ユーザが、印刷仲介サーバ１５０へのサブミットの後に、印刷が実行されるのを望まない場合でも、通常、印刷が実行されてしまう。

本実施例では、図４に示されるように、携帯端末７０Ａは、ＮＦＣ通信を実行して、暗号化データ２７０Ａをプリンタ１０に送信することによって、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」をプリンタ１０に送信する。また、携帯端末７０Ａは、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を利用して、印刷仲介サーバ１００からファイル情報Ｉ１，Ｉ２を含むファイルリスト２８２Ａを取得して、ファイル選択画面を表示部７４に表示させる。このために、ユーザは、ファイル選択画面を見ながら、ファイル情報Ｉ１，Ｉ２の中からファイル情報Ｉ１を選択することができる。また、携帯端末７０Ａは、プリンタ１０から受信される実際印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示部７４に表示させる。このために、ユーザは、印刷設定選択画面を見ながら、印刷設定を選択することができる。次いで、携帯端末７０Ａは、ＮＦＣ通信を実行して、ファイル情報Ｉ１と印刷設定情報ＰＳ１とを含む印刷指示２８５Ａをプリンタ１０に送信する。この結果、プリンタ１０は、ＡＴ２１５Ａ、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」、ファイル情報Ｉ１、印刷設定情報ＰＳ１等を含む印刷データ要求２９０Ａを印刷仲介サーバ１００に供給して、画像ファイルＦ１から生成される印刷データＤ１を印刷仲介サーバ１００から取得する。

このように、本実施例では、ファイル情報Ｉ１及び印刷設定情報ＰＳ１を含む印刷指示２８５Ａが携帯端末７０Ａからプリンタ１０に送信される場合に、プリンタ１０が印刷仲介サーバ１００から印刷データＤ１を取得する構成を採用している。従って、ユーザは、ジョブ情報Ｊ１，Ｊ２が印刷仲介サーバ１００に登録された後に、ファイル選択画面において、ファイル情報Ｉ１，Ｉ２の中から所望のファイル情報Ｉ１を選択し、さらに、印刷設定選択画面において、所望の印刷設定を選択することができる。これにより、ユーザは、所望の印刷設定に従った所望の画像の印刷をプリンタ１０に実行させることができる。

ユーザは、画像ファイルＦ１，Ｆ２の中に、印刷が実行されないことを望む画像を表わす画像ファイルＦ２が存在する場合には、ファイル選択画面において、ファイル情報Ｉ２を選択しなければよい。この場合、ファイル情報Ｉ２を含む印刷指示が携帯端末７０Ａからプリンタ１０に送信されないので、画像ファイルＦ２によって表わされる画像の印刷がプリンタ１０によって実行されない。このように、ユーザは、画像ファイルＦ２を含むジョブ情報Ｊ２が印刷仲介サーバ１００に登録された後に、画像ファイルＦ２によって表わされる画像の印刷が実行されるのを望まない場合に、当該印刷の実行を禁止することができる。このために、ユーザの利便性が高い。

また、図５の比較例では、ＰＣ１７０は、画像ファイルを印刷仲介サーバ１５０にサブミットすべき際に、印刷仲介サーバ１５０からプリンタ１１０の実際印刷条件情報を取得して、印刷設定選択画面を表示させる。このために、ユーザは、事前に、プリンタ１１０のウェブサーバ機能にアクセスして、印刷仲介サーバ１５０との登録要求の通信をプリンタ１１０に実行させて、プリンタ１１０の実際印刷条件情報を印刷仲介サーバ１５０に登録しなければならない。プリンタ１１０に関する知識に乏しいユーザは、プリンタ１１０のウェブサーバ機能にアクセスするのが困難であるので、実際印刷条件情報の登録のための作業を実行するのが困難である。

本実施例では、図４に示されるように、携帯端末７０Ａは、プリンタ１０の実際印刷条件情報を、印刷仲介サーバ１００から取得するのではなく、プリンタ１０から取得する。従って、ユーザは、事前に、印刷仲介サーバ１００との通信をプリンタ１０に実行させて、プリンタ１０の実際印刷条件情報を印刷仲介サーバ１００に登録せずに済む。即ち、図２に示されるように、ユーザは、携帯端末７０Ａを利用して、仮想印刷条件情報を印刷仲介サーバ１００に登録すればよい。ユーザは、プリンタアプリに従って、仮想印刷条件情報の登録のための作業を容易に実行することができる。従って、ユーザの利便性が高い。

また、図５の比較例では、ユーザは、ジョブ情報を印刷仲介サーバ１５０にサブミットすることを望む場合に、印刷設定を選択しなければならない。サブミットのための作業に時間を要するので、ユーザが不便に感じる可能性がある。

本実施例では、図３に示されるように、ユーザは、ジョブ情報Ｊ１，Ｊ２を印刷仲介サーバ１００にサブミットすることを望む場合に、印刷設定を選択せずに済む。このために、ユーザは、ジョブ情報Ｊ１，Ｊ２を印刷仲介サーバ１００に容易にサブミットすることができる。即ち、ユーザは、実際に印刷を実行させるのか否かを保留した状態で、ジョブ情報Ｊ１，Ｊ２をとりあえずサブミットしておくことができる。そして、その後、ユーザは、プリンタ１０で実際に印刷を実行させることを望む場合に、印刷設定を選択すればよい。従って、ユーザの利便性が高い。

例えば、図４において、携帯端末７０Ａがファイルリスト２８２Ａをプリンタ１０に送信して、ファイル選択画面をプリンタ１０の表示部１４に表示させる構成を採用することが考えられる。また、例えば、プリンタ１０が実際印刷条件情報を有しているので、印刷設定選択画面をプリンタ１０の表示部１４に表示させる構成を実現することが考えられる。しかしながら、これらの構成では、ユーザは、プリンタ１０の表示部１４に表示される画面を見ながら、プリンタ１０の操作部１２を操作して、ファイル情報及び印刷設定を選択しなければならない。プリンタ１０の表示部１４は、通常、携帯端末７０Ａの表示部７４と比べると小さい。また、ユーザがプリンタ１０の操作部１２の操作に慣れていない可能性がある。

本実施例では、図４に示されるように、携帯端末７０Ａは、ファイル選択画面及び印刷設定選択画面を携帯端末７０Ａの表示部７４に表示させる。ユーザは、比較的に大きな表示部７４に表示される画面を見ながら、使い慣れている携帯端末７０Ａの操作部７２を操作して、ファイル情報及び印刷設定を容易に選択することができる。このために、ユーザの利便性が高い。

（対応関係）
Ｗｉ−Ｆｉ通信、ＮＦＣ通信が、それぞれ、「所定の通信方式」、「近距離無線通信方式」の一例である。ファイル選択画面、印刷設定選択画面が、それぞれ、「第１の選択画面」、「第２の選択画面」の一例である。仮想印刷条件情報、実際印刷条件情報が、それぞれ、「プリンタ関係情報」、「印刷条件関係情報」の一例である。ジョブ情報Ｊ１，Ｊ２、ジョブ情報Ｊ３，Ｊ４が、それぞれ、「Ｍ個のファイル関係情報」、「Ｎ個のファイル関係情報」の一例である。ジョブ情報Ｊ１，Ｊ２に含まれるファイル情報Ｉ１，Ｉ２、ジョブ情報Ｊ３，Ｊ４に含まれるファイル情報が、それぞれ、「Ｍ個のファイル識別情報」、「Ｎ個のファイル識別情報」の一例である。本実施例では、「Ｍ」及び「Ｎ」がそれぞれ「２」である場合を例としたが、「Ｍ」及び「Ｎ」は、「２」以上の整数であれば、どのような値であってもよい。登録要求２００が、「第１の要求」の一例である。携帯端末７０Ａから印刷仲介サーバ１００に供給される２個のサブミット要求が、「Ｍ個の第２の要求」の一例である。

ファイル情報Ｉ１、画像ファイルＦ１が、それぞれ、「第１のファイル識別情報」、「第１のファイル」の一例である。印刷指示２８５Ｂに含まれるファイル情報、当該ファイル情報によって識別される画像ファイルが、それぞれ、「第２のファイル識別情報」、「第２のファイル」の一例である。ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」が、「認証情報」及び「第１の認証情報」の一例である。ＡＴ２１５Ｂ及びプリンタＩＤ「ｙｙｙ」が、「第２の認証情報」の一例である。

（第２実施例；図６）
第１実施例では、ＯＡｕｔｈの手法を利用した登録プロセスが実行されるが（図２参照）、本実施例では、Ｃｌｉｅｎｔ Ｌｏｇｉｎの手法を利用した登録プロセスが実行される。

図６に示されるように、携帯端末７０Ａのユーザは、プリンタアプリを起動し、登録操作を実行する。この場合、携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、プリンタアプリに予め登録されているログイン画面を表示部７４に表示させる。ユーザは、操作部７２を利用して、アカウント情報ＡＣ１を携帯端末７０Ａに入力する。この場合、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、アカウント情報ＡＣ１を含むログイン要求２１４を印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからログイン要求２１４を取得すると、ログイン要求２１４に含まれるアカウント情報ＡＣ１の認証を実行し、アカウント情報ＡＣ１の認証が成功する場合には、ＡＴ２１５Ａを生成する。次いで、印刷仲介サーバ１００は、認証が成功したアカウント情報ＡＣ１と、ＡＴ２１５Ａと、を関連付けて記憶する。印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２１５Ａを含むログイン成功通知２１６を、携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からログイン成功通知２１６を取得すると、ログイン成功通知２１６に含まれるＡＴ２１５Ａをメモリ８４に記憶させる。次いで、ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、仮想印刷条件情報及びプロキシＩＤ「ａａａ」を含む登録要求２００を、印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａから登録要求２００を取得すると、登録要求２００に含まれるプロキシＩＤ「ａａａ」を利用して、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」を生成する。そして、印刷仲介サーバ１００は、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、を記憶する。この結果、印刷仲介サーバ１００では、アカウント情報ＡＣ１と、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、仮想印刷条件情報と、ＡＴ２１５Ａと、が関連付けられる。そして、印刷仲介サーバ１００は、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」を含む登録成功通知２０１を携帯端末７０Ａに供給する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００から登録成功通知２０１を取得すると、登録成功通知２０１に含まれるプリンタＩＤ「ｘｘｘ」をメモリ８４に記憶させる。これにより、登録プロセスが終了する。サブミットプロセス及び印刷プロセスは、第１実施例と同様である（図３、図４参照）。

（第２実施例の効果）
本実施例によっても、携帯端末７０Ａは、仮想印刷条件情報、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」等を印刷仲介サーバ１００に登録することができ、第１実施例と同様の効果を得ることができる。本実施例でも、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」が、「認証情報」の一例である。

（第３実施例）
第１実施例では、仮想印刷条件情報は、プリンタ１０のベンダが販売している様々なモデルのプリンタが実際に利用可能な全ての印刷条件を示す。これに対し、本実施例では、仮想印刷条件情報は、プリンタ１０のベンダが販売している様々なプリンタが共通的に利用可能な印刷条件を示す。例えば、本実施例の仮想印刷条件情報では、用紙サイズ情報は「Ａ４」及び「Ｂ５」のみを示し、色数情報は「モノクロ印刷」のみを示す。

本実施例では、登録プロセス及びサブミットプロセスは、仮想印刷条件情報が示す仮想印刷条件の内容が異なる点を除くと、第１実施例と同様である（図２、図３参照）。本実施例では、印刷プロセスの内容が第１実施例の印刷プロセス（図４参照）とは異なる。以下では、第１実施例と同様の部分については説明を省略しつつ、本実施例の印刷プロセスの内容を説明する。

（印刷プロセス；図７）
携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、印刷操作が実行されると、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を含むファイルリスト要求３８０を、印刷仲介サーバ１００に供給する。その後、ファイルリスト３８２の通信、ファイル選択画面の表示、及び、ファイル情報Ｉ１の選択、が実行される点は、第１実施例と同様である（図４参照）。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ファイル情報Ｉ１がユーザによって選択されると、印刷アプリに登録されている仮想印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示部７４に表示させる。第１実施例の印刷プロセス（図４参照）では、実際印刷条件情報を利用して印刷設定選択画面が表示されるが、本実施例では、仮想印刷条件情報を利用して印刷設定選択画面が表示される。

仮想印刷条件情報は、用紙サイズ情報として「Ａ４」及び「Ｂ５」を含み、色数情報として「モノクロ印刷」を含む。従って、印刷設定選択画面は、用紙サイズとして「Ａ４」又は「Ｂ５」を選択可能な態様を有する。ユーザは、用紙サイズを選択することによって、印刷設定を選択する。色数（即ち「モノクロ印刷」）は、選択肢がないので、自動的に印刷設定に組み込まれる。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ユーザによって印刷設定が選択されると、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を暗号化することによって、暗号化データ３７０を生成する。次いで、携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ＮＦＣリンクを利用して、印刷指示３８５をプリンタ１０に送信する。印刷指示３８５は、暗号化データ３７０と、ファイル情報Ｉ１と、印刷設定情報ＰＳ１と、を含む。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、ＮＦＣリンクを利用して、携帯端末７０Ａから印刷指示３８５を受信すると、印刷指示３８５に含まれる暗号化データ３７０を復号化して、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を取得する。次いで、ＣＰＵ３２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介して、印刷データ要求３９０を印刷仲介サーバ１００に供給する。印刷データ要求３９０は、ＡＴ２１５Ａと、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、ファイル情報Ｉ１と、印刷設定情報ＰＳ１と、データ形式情報「ＰＤＦ」と、を含む。

その後、印刷仲介サーバ１００によって印刷データＤ１が生成され、プリンタ１０によって印刷が実行される点は、第１実施例の印刷プロセス（図４参照）と同様である。

（第３実施例の効果）
本実施例でも、第１実施例と同様の効果を得ることができる。また、本実施例では、仮想印刷条件情報は、プリンタ１０のベンダが販売している様々なプリンタが共通的に利用可能な印刷条件を示す。従って、印刷設定選択画面において、仮想印刷条件の中から選択される印刷設定は、プリンタ１０の実際印刷条件に適合する。このために、プリンタ１０は、選択済みの印刷設定に従って生成される印刷データＤ１を利用して、印刷を適切に実行することができる。

また、本実施例では、暗号化データ３７０、ファイル情報Ｉ１、及び、印刷設定情報ＰＳ１が、同じＮＦＣリンク（即ち１回のＮＦＣリンク）を利用して、携帯端末７０Ａからプリンタ１０に送信される。即ち、各情報３７０，Ｉ１，ＰＳ１は、携帯端末７０Ａからプリンタ１０に同時的に送信される。仮に、情報３７０，Ｉ１，ＰＳ１のうちの一部の情報が１回目のＮＦＣリンクを利用して送信され、当該ＮＦＣリンクが切断された後に、情報３７０，Ｉ１，ＰＳ１のうちの他の情報が２回目のＮＦＣリンクを利用して送信される構成を採用することを想定する。この場合、ユーザは、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づける動作を２回実行しなければならない。これに対し、本実施例では、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づける動作を１回だけ実行すれば足りる。このために、ユーザの利便性が高い。

本実施例では、暗号化データ３７０とファイル情報Ｉ１とを含む印刷指示３８５が、「認証情報と第１のファイル識別情報とを含む印刷指示」の一例である。一般的に言うと、第１の送信部によって実行される認証情報の送信と、第２の送信部によって実行される印刷指示の送信とは、第１実施例のように、異なるタイミングで実行されてもよいし、本実施例のように、同じタイミングで実行されてもよい。

（第４実施例）
上記の各実施例では、印刷仲介サーバ１００は、プリンタ１０のベンダによって提供されるサーバであるが、本実施例では、印刷仲介サーバ１００は、Ｇｏｏｇｌｅ（登録商標）によって提供されるＧＣＰサーバである。第１実施例の比較例（図５参照）で述べたように、ＧＣＰサーバでは、画像ファイルのサブミットが実行される際に、印刷設定情報もサブミットされなければならない。

また、本実施例では、第３実施例と同様に、仮想印刷条件情報は、プリンタ１０のベンダが販売している様々なプリンタが共通的に利用可能な印刷条件を示す。本実施例では、サブミットプロセス及び印刷プロセスの内容が第１実施例の各プロセス（図３、図４参照）とは異なる。以下では、第１実施例と同様の部分については説明を省略しつつ、本実施例のサブミットプロセス及び印刷プロセスの内容を説明する。

（サブミットプロセス；図８）
携帯端末７０Ａと印刷仲介サーバ１００との間で、アクセス要求４２０、ログイン画面データ４２２、ログイン要求４２４、及び、ログイン成功通知４２６が通信される点は、第１実施例と同様である（図３参照）。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、印刷仲介サーバ１００からログイン成功通知４２６を取得すると、印刷アプリに登録されている仮想印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示部７４に表示させる。第１実施例では、印刷プロセスにおいて印刷設定選択画面が表示されるが（図４参照）、本実施例では、サブミットプロセスにおいて印刷設定選択画面が表示される。ユーザは、印刷設定画面を見ながら、仮想印刷条件の中から印刷設定を選択する。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ユーザによって印刷設定が選択されると、サブミット要求４３０を生成する。サブミット要求４３０は、ＡＴ２２５Ａと、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、画像ファイルＦ１と、印刷設定情報ＰＳ１と、を含む。印刷設定情報ＰＳ１がサブミット要求４３０に含まれる点が、第１実施例のサブミット要求２３０とは異なる（図３参照）。ＣＰＵ８２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、サブミット要求４３０を印刷仲介サーバ１００に供給する。

印刷仲介サーバ１００は、携帯端末７０Ａからサブミット要求４３０を取得し、サブミット要求４３０に含まれるＡＴ２２５Ａの認証が成功する場合に、ジョブ情報Ｊ１を生成して記憶する。ジョブ情報Ｊ１は、画像ファイルＦ１と、ファイル情報Ｉ１と、印刷設定情報ＰＳ１と、を含む。ジョブ情報Ｊ１が印刷設定情報ＰＳ１を含む点が、第１実施例のジョブ情報Ｊ１とは異なる（図３参照）。

その後、携帯端末７０Ａと印刷仲介サーバ１００との間で、サブミット成功通知４３６が通信される点、及び、同様のサブミットプロセスが実行されてジョブ情報Ｊ２が印刷仲介サーバ１００に記憶される点は、第１実施例と同様である（図３参照）。ただし、ジョブ情報Ｊ２が印刷設定情報ＰＳ２を含む点が、第１実施例のジョブ情報Ｊ２とは異なる（図３参照）。

（印刷プロセス；図９）
携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、印刷操作が実行されると、無線ＬＡＮＩ／Ｆ７８を介して、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を含むファイルリスト要求４８０を、印刷仲介サーバ１００に供給する。その後、ファイルリスト４８２の通信、ファイル選択画面の表示、及び、ファイル情報Ｉ１の選択、が実行される点は、第１実施例と同様である（図４参照）。

本実施例では、サブミットプロセスにおいて、画像ファイルＦ１，Ｆ２と共に印刷設定情報ＰＳ１，ＰＳ２が印刷仲介サーバ１００に既に登録されている（図８参照）。従って、携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ファイル選択画面においてファイル情報Ｉ１が選択された後に、印刷設定選択画面を表示させない。

携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２は、ファイル選択画面においてファイル情報Ｉ１が選択されると、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を暗号化することによって、暗号化データ４７０を生成する。次いで、ＣＰＵ８２は、ＮＦＣリンクを利用して、印刷指示４８５をプリンタ１０に送信する。印刷指示４８５は、暗号化データ４７０と、ファイル情報Ｉ１と、を含む。

プリンタ１０のＣＰＵ３２は、ＮＦＣリンクを利用して、携帯端末７０Ａから印刷指示４８５を受信すると、印刷指示４８５に含まれる暗号化データ４７０を復号化して、ＡＴ２１５Ａ及びプリンタＩＤ「ｘｘｘ」を取得する。次いで、ＣＰＵ３２は、無線ＬＡＮＩ／Ｆ１８を介して、印刷データ要求４９０を印刷仲介サーバ１００に供給する。印刷データ要求４９０は、ＡＴ２１５Ａと、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」と、ファイル情報Ｉ１と、データ形式情報「ＰＤＦ」と、を含む。印刷データ要求４９０が印刷設定情報を含まない点が、第１実施例の印刷データ要求２９０Ａ（図４参照）とは異なる。

印刷仲介サーバ１００において、ジョブ情報Ｊ１に含まれる印刷設定情報ＰＳ１を利用して、画像ファイルＦ１に対する変換処理が実行される点を除くと、その後の処理は、第１実施例と同様である（図４参照）。

（第４実施例の効果）
本実施例でも、第１実施例と同様の効果を得ることができる。また、本実施例でも、第３実施例と同様に、仮想印刷条件の中から選択される印刷設定は、プリンタ１０の実際印刷条件に適合する。このために、プリンタ１０は、選択済みの印刷設定に従って生成される印刷データＤ１を利用して、印刷を適切に実行することができる。

また、本実施例では、暗号化データ４７０及びファイル情報Ｉ１が、同じＮＦＣリンク（即ち１回のＮＦＣリンク）を利用して、携帯端末７０Ａからプリンタ１０に同時的に送信される。本実施例では、携帯端末７０Ａをプリンタ１０に近づける動作を１回だけ実行すれば足りる。このために、ユーザの利便性が高い。なお、本実施例では、暗号化データ４７０とファイル情報Ｉ１とを含む印刷指示４８５が、「認証情報と第１のファイル識別情報とを含む印刷指示」の一例である。

以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。

（変形例１）上記の各実施例では、携帯端末７０Ａは、印刷設定選択画面を表示させる（図４、図７、図８参照）。これに代えて、以下の構成を採用してもよい。例えば、印刷仲介サーバ１００は、予め決められているデフォルトの印刷設定に従って、画像ファイルの変換処理を実行して、印刷データを生成してもよい。この場合、携帯端末７０Ａは、印刷設定選択画面を表示させなくてもよい。即ち、「第２の表示制御部」は省略可能である。

（変形例２）図４の印刷プロセスでは、携帯端末７０Ａは、１回目のＮＦＣリンクを利用して、暗号化データ２７０Ａをプリンタ１０に送信し、１回目のＮＦＣリンクを利用して、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信する。これに代えて、携帯端末７０Ａは、１回目のＮＦＣリンクを利用して、暗号化データ２７０Ａをプリンタ１０に送信せずに、実際印刷条件情報の要求をプリンタ１０に送信し、１回目のＮＦＣリンクを利用して、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信してもよい。この場合、携帯端末７０Ａは、２回目のＮＦＣリンクを利用して、ファイル情報Ｉ１と、印刷設定情報ＰＳ１と、暗号化データ２７０Ａと、を含む印刷指示２８５Ａを、プリンタ１０に送信してもよい。本変形例でも、認証情報をプリンタに適切に送信することができる。

（変形例３）プリンタ１０のベンダは、情報提供サーバをインターネット上に設置してもよい。情報提供サーバは、ベンダが販売している複数種類のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタのモデル名と、当該プリンタの実際印刷条件情報と、を関連付けて記憶している。図４の印刷プロセスでは、携帯端末７０Ａは、プリンタ１０から実際印刷条件情報を受信するが、これに代えて、プリンタ１０からプリンタ１０のモデル名を受信してもよい。この場合、携帯端末７０Ａは、情報提供サーバにプリンタ１０のモデル名を供給して、情報提供サーバからプリンタ１０の実際印刷条件情報を取得し、当該実際印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示させる。本変形例では、プリンタ１０のモデル名が、「印刷条件関係情報」の一例である。

（変形例４）プリンタ用アプリケーションは、複数種類のプリンタのそれぞれについて、当該プリンタのモデル名と、当該プリンタの実際印刷条件情報と、が関連付けられている情報を含んでいてもよい。そして、上記の変形例３のように、携帯端末７０Ａは、プリンタ１０からプリンタ１０のモデル名を受信してもよい。この場合、携帯端末７０Ａは、プリンタ用アプリケーションから、プリンタ１０のモデル名に関連付けられているプリンタ１０の実際印刷条件情報を取得し、当該実際印刷条件情報を利用して、印刷設定選択画面を表示させる。本変形例では、プリンタ１０のモデル名が、「印刷条件関係情報」の一例である。

（変形例５）上記の各実施例では、例えば、図４の印刷プロセスにおいて、ユーザは、携帯端末７０Ａによってサブミットされた画像ファイルＦ１によって表される画像の印刷を、携帯端末７０Ａを利用して、プリンタ１０に実行させる。これに代えて、例えば、図３のサブミットプロセスにおいて、ユーザは、ユーザ自身のアカウント情報を利用して、携帯端末７０Ａとは異なる特定の機器（例えば、ＰＣ、携帯端末７０Ｂ等）から、画像ファイルＦ１を印刷仲介サーバ１００にサブミットしてもよい。そして、図４の印刷プロセスにおいて、ユーザは、特定の機器によってサブミットされた画像ファイルＦ１によって表される画像の印刷を、携帯端末７０Ａを利用して、プリンタ１０に実行させてもよい。一般的に言うと、印刷仲介サーバに登録されるファイル関係情報は、端末装置によって登録されたものであってもよいし、端末装置とは異なる機器によって登録されたものであってもよい。

（変形例６）上記の各実施例では、図２の登録プロセスにおいて、携帯端末７０Ａは、仮想印刷条件情報を含む登録要求２００を印刷仲介サーバ１００に送信する。これに代えて、例えば、仮想印刷条件情報がインターネット上のデータサーバ（例えば、プリンタ１０のベンダによって提供されるサーバ）に記憶されている場合には、携帯端末７０Ａは、仮想印刷条件情報のＵＲＬを含む登録要求を、印刷仲介サーバ１００に送信してもよい。この場合、印刷仲介サーバ１００は、仮想印刷条件情報のＵＲＬを利用して、データサーバから仮想印刷条件情報を取得し、当該仮想印刷条件情報を記憶してもよい。本変形例では、仮想印刷条件情報のＵＲＬを含む登録要求が、「第１の要求」の一例である。また、別の変形例では、印刷仲介サーバ１００がプリンタ１０のベンダによって提供されるサーバである場合には、印刷仲介サーバ１００は、仮想印刷条件情報を予め有していてもよい。この場合、携帯端末７０Ａは、仮想印刷条件情報も仮想印刷条件情報のＵＲＬも含まない登録要求を、印刷仲介サーバ１００に送信すればよい。本変形例では、当該登録要求が、「第１の要求」の一例である。

（変形例７）上記の各実施例では、図４の印刷プロセスが実行される状況において、図２の登録プロセスで生成されたＡＴ２１５Ａが印刷仲介サーバ１００に登録されている。ただし、図４の印刷プロセスが実行される際に、ＡＴ２１５Ａの有効期限が終了していることがあり得る。そこで、図２の登録プロセスにおいて、印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２１５Ａのみならず、いわゆるリフレッシュトークンを生成して、アカウント情報ＡＣ１等に関連付けてリフレッシュトークンを記憶してもよい。この場合、印刷仲介サーバ１００は、ＡＴ２１５Ａの有効期限が終了する場合に、リフレッシュトークンを利用して、新たなトークンを生成し、ＡＴ２１５Ａに代えて、当該新たなトークンを記憶することができる。そして、携帯端末７０Ａは、印刷仲介サーバ１００から、ＡＴ２１５Ａのみならず、リフレッシュトークンを含むログイン成功通知２１６を受信する。そして、図４の印刷プロセスにおいて、携帯端末７０Ａは、ＡＴ２１５Ａのみならず、リフレッシュトークンを含む暗号化データ２７０Ａを、プリンタ１０に送信する。この場合、プリンタ１０は、ＡＴ２１５Ａの有効期限が終了している場合に、リフレッシュトークンを利用して新たなトークンを生成し、当該新たなトークンを利用して、印刷仲介サーバ１００から印刷データＤ１を取得することができる。本変形例では、リフレッシュトークンが「認証情報」の一例である。

（変形例８）上記の各実施例では、例えば、図３のサブミットプロセスにおいて、携帯端末７０Ａは、画像ファイルＦ１を含むサブミット要求２３０を印刷仲介サーバ１００に送信する。これに代えて、携帯端末７０Ａは、例えば、画像ファイルＦ１がインターネット上のデータサーバに保存されている場合には、画像ファイルＦ１のＵＲＬを含むサブミット要求２３０を印刷仲介サーバ１００に送信してもよい。この場合、印刷仲介サーバ１００は、画像ファイルＦ１のＵＲＬと、ファイル情報Ｉ１と、を含むジョブ情報Ｊ１を記憶する。そして、図４の印刷プロセスにおいて、印刷仲介サーバ１００は、プリンタ１０から印刷データ要求２９０Ａを受信すると、画像ファイルＦ１のＵＲＬを利用して、データサーバから画像ファイルＦ１を取得し、当該画像ファイルＦ１を変換して、印刷データＤ１を生成してもよい。本変形例では、画像ファイルＦ１のＵＲＬが、「ファイル関係情報」の一例である。

（変形例９）上記の各実施例では、「認証情報」は、プリンタＩＤと、トークン（即ちＡＴ２１５Ａ）と、を含む。ただし、印刷仲介サーバ１００が、トークンを利用せずに、プリンタＩＤのみを利用して認証を実行可能な構成であれば、「認証情報」は、トークンを含んでおらず、プリンタＩＤのみを含んでいてもよい。また、印刷仲介サーバ１００が、プリンタＩＤを利用せずに、トークンのみを利用して認証を実行可能である構成であれば、「認証情報」は、プリンタＩＤを含んでおらず、トークンのみを含んでいてもよい。一般的に言うと、「認証情報」は、印刷仲介サーバにおいて認証に利用される情報であれば、どのような情報であってもよい。

（変形例１０）「プリンタ関係情報」は、仮想印刷条件情報に限られず、仮想プリンタの仮想的なプリンタ名を示す情報、仮想プリンタの仮想的なデフォルト設定を示す情報、仮想プリンタの仮想的なステータスを示す情報等を含んでいてもよい。

（変形例１１）上記の各実施例では、仮想印刷条件情報がプリンタアプリに予め登録されている。即ち、携帯端末７０Ａのメモリ８４は、プリンタアプリが携帯端末７０Ａにインストールされる際に、仮想印刷条件情報を記憶する。これに代えて、例えば、ユーザが仮想印刷条件情報を携帯端末７０Ａに入力する構成を採用してもよい。この場合、メモリ８４は、ユーザによって入力される仮想印刷条件情報を記憶してもよい。

（変形例１２）上記の各実施例では、図４の印刷プロセスにおいて、携帯端末７０Ａは、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」及びＡＴ２１５Ａを暗号化することによって生成される暗号化データ２７０Ａを、プリンタ１０に送信する。これに代えて、携帯端末７０Ａは、暗号化することなく、プリンタＩＤ「ｘｘｘ」及びＡＴ２１５Ａをプリンタ１０に送信してもよい。一般的に言うと、「第１の送信部」は、認証情報をプリンタに送信すればよい。

（変形例１３）プリンタ１０及び携帯端末７０Ａは、ＮＦＣ方式の無線通信を実行する代わりに、他の通信方式の近距離無線通信（例えば、トランスファージェット方式、赤外線方式等の無線通信）を実行して、暗号化データ２７０Ａ、実際印刷条件情報、及び、印刷指示２８５Ａの通信を実行してもよい。本変形例では、上記の他の通信方式が、「近距離無線通信方式」の一例である。また、プリンタ１０及び携帯端末７０Ａは、近距離無線通信を実行する代わりに、Ｗｉ−Ｆｉ方式の無線通信を実行して、暗号化データ２７０Ａ等の通信を実行してもよい。また、プリンタ１０及び携帯端末７０Ａは、無線通信を実行する代わりに、有線通信を実行して、暗号化データ２７０Ａ等の通信を実行してもよい。一般的に言うと、端末装置とプリンタとが通信可能であればよい。

（変形例１４）携帯端末７０Ａは、Ｗｉ−Ｆｉ方式の無線通信を実行して、印刷仲介サーバ１００と様々な情報（例えば図２の登録要求２００等）の通信を実行する代わりに、３Ｇ、４Ｇ等のセルラー方式の無線通信を実行して、印刷仲介サーバ１００と通信を実行してもよい。本変形例では、セルラー方式が、「所定の通信方式」の一例である。また、携帯端末７０Ａは、有線でインターネットに接続されている場合には、有線通信を実行して、印刷仲介サーバ１００と通信を実行してもよい。一般的に言うと、端末装置と印刷仲介サーバとが通信可能であればよい。

（変形例１５）プリンタ１０は、有線でインターネットに接続されている場合には、有線通信を実行して、印刷仲介サーバ１００と様々な情報（例えば図４のファイルリスト２８２Ａ等）の通信を実行してもよい。一般的に言うと、プリンタと印刷仲介サーバとが通信可能であればよい。

（変形例１６）印刷仲介サーバ１００は、１個のサーバでなくてもよく、別体に構成されている複数個のサーバであってもよい。例えば、印刷仲介サーバ１００は、図２の登録プロセスに示される各処理を実行する第１のサーバと、図３以降の各プロセスに示される各処理を実行する第２のサーバ（即ち第１のサーバとは別体に構成されている第２のサーバ）と、を備えていてもよい。

（変形例１７）「端末装置」は、携帯端末７０Ａでなくてもよく、据え置き型のＰＣであってもよいし、他のデバイス（例えばテレビ等）であってもよい。

（変形例１８）上記の各実施例では、プリンタ１０のＣＰＵ３２及び携帯端末７０ＡのＣＰＵ８２がメモリ３４，８４内のプログラムを実行することによって、図２〜図４等の各処理が実現される。これに代えて、図２〜図４等の各処理のうちの少なくとも１つの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。

また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

２：通信システム、１０：プリンタ、１２：操作部、１４：表示部、１６：ＮＦＣＩ／Ｆ、１８：無線ＬＡＮＩ／Ｆ、２０：印刷実行部、３０：制御部、３２：ＣＰＵ、３４：メモリ、７０Ａ，７０Ｂ：携帯端末、７２：操作部、７４：表示部、７６：ＮＦＣＩ／Ｆ、７８：無線ＬＡＮＩ／Ｆ、８０：制御部、８２：ＣＰＵ、８４：メモリ、１００：印刷仲介サーバ、２００：登録要求、２１５Ａ，２１５Ｂ，２２５Ａ，２２５Ｂ：ＡＴ、２３０：サブミット要求、Ｆ１，Ｆ２：画像ファイル、Ｊ１，Ｊ２，Ｊ３，Ｊ４：ジョブ情報、２７０Ａ，２７０Ｂ：暗号化データ、２８０Ａ，２８０Ｂ：ファイルリスト要求、２８２Ａ，２８２Ｂ：ファイルリスト、２８５Ａ，２８５Ｂ：印刷指示、２９０Ａ，２９０Ｂ：印刷データ要求、Ｄ１，Ｄ２：印刷データ

Claims (17)

1. 端末装置であって、
   印刷仲介サーバを利用するための認証情報をプリンタに送信する第１の送信部と、
   Ｍ個（前記Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、前記認証情報と、が、前記印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、前記プリンタを介さずに、前記印刷仲介サーバに前記認証情報を送信することによって、前記印刷仲介サーバから、前記プリンタを介さずに、前記Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報を取得する第１の取得部と、
   前記印刷仲介サーバから前記プリンタを介さずに取得された前記Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報をユーザに選択させるための第１の選択画面を、前記端末装置の表示部に表示させる第１の表示制御部と、
   前記第１のファイル識別情報を含む印刷指示を前記プリンタに送信する第２の送信部であって、前記第１の送信部によって前記プリンタに送信された前記認証情報と、前記第２の送信部によって前記プリンタに送信された前記第１のファイル識別情報と、は、前記印刷指示を受信した前記プリンタが、前記第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データを、前記印刷仲介サーバから取得するために、前記プリンタによって利用される、前記第２の送信部と、
   を備える端末装置。
2. 前記端末装置は、さらに、
   前記プリンタとの特定通信を実行する特定通信実行部を備え、
   前記第１の取得部は、前記プリンタとの前記特定通信が実行されたことを契機として、前記印刷仲介サーバから前記Ｍ個のファイル識別情報を取得する、請求項１に記載の端末装置。
3. 前記特定通信実行部は、前記プリンタが実際に利用可能な実際印刷条件に関係する印刷条件関係情報を前記プリンタから受信することを含む前記特定通信を実行する、請求項２に記載の端末装置。
4. 前記特定通信実行部は、前記プリンタへの前記認証情報の送信に応じて、前記プリンタから前記印刷条件関係情報を受信することを含む前記特定通信を実行する、請求項３に記載の端末装置。
5. 前記端末装置は、さらに、
   前記印刷条件関係情報を利用して、第２の選択画面を前記表示部に表示させる第２の表示制御部であって、前記第２の選択画面は、前記実際印刷条件の中から印刷設定をユーザに選択させるための画面である、前記第２の表示制御部を備え、
   前記第２の送信部は、前記第１のファイル識別情報と、前記印刷設定を示す印刷設定情報と、を含む前記印刷指示を前記プリンタに送信し、
   前記印刷設定情報は、前記印刷指示を受信した前記プリンタが、前記印刷設定に従って前記第１のファイルから生成される前記印刷データを、前記印刷仲介サーバから取得するために、前記認証情報及び前記第１のファイル識別情報と共に、前記プリンタによって利用される、請求項３又は４に記載の端末装置。
6. 前記第１の送信部と前記第２の送信部とは、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを含む前記印刷指示を前記プリンタに送信する、請求項１から３のいずれか一項に記載の端末装置。
7. 前記第１の送信部は、前記認証情報を暗号化することによって得られる暗号化認証情報を前記プリンタに送信することによって、前記認証情報を前記プリンタに送信する、請求項１から６のいずれか一項に記載の端末装置。
8. 前記第１の送信部は、前記プリンタの位置を示す位置情報を利用せずに、前記認証情報を前記プリンタに送信し、
   前記第２の送信部は、前記位置情報を利用せずに、前記印刷指示を前記プリンタに送信する、請求項１から７のいずれか一項に記載の端末装置。
9. 前記第１の取得部は、所定の通信方式に従った無線通信を実行して、前記印刷仲介サーバから前記Ｍ個のファイル識別情報を取得し、
   前記第１の送信部は、前記所定の通信方式よりも近距離の無線通信を実行するための近距離無線通信方式に従った無線通信を実行して、前記認証情報を前記プリンタに送信し、
   前記第２の送信部は、前記近距離無線通信方式に従った無線通信を実行して、前記印刷指示を前記プリンタに送信する、請求項１から８のいずれか一項に記載の端末装置。
10. 端末装置であって、
    Ｍ個（前記Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、印刷仲介サーバを利用するための認証情報と、が、前記印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、前記プリンタを介さずに、前記印刷仲介サーバに前記認証情報を送信することによって、前記印刷仲介サーバから、プリンタを介さずに、前記Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報を取得する第１の取得部と、
    前記印刷仲介サーバから前記プリンタを介さずに取得された前記Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報をユーザに選択させるための第１の選択画面を、前記端末装置の表示部に表示させる第１の表示制御部と、
    前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを前記プリンタに送信する送信部であって、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とは、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを受信した前記プリンタが、前記第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データを、前記印刷仲介サーバから取得するために、前記プリンタによって利用される、前記送信部と、
    を備える端末装置。
11. 前記送信部は、前記認証情報を暗号化することによって得られる暗号化認証情報を前記プリンタに送信することによって、前記認証情報を前記プリンタに送信する、請求項１０に記載の端末装置。
12. 前記送信部は、前記プリンタの位置を示す位置情報を利用せずに、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを前記プリンタに送信する、請求項１０又は１１に記載の端末装置。
13. 前記第１の取得部は、所定の通信方式に従った無線通信を実行して、前記印刷仲介サーバから前記Ｍ個のファイル識別情報を取得し、
    前記送信部は、前記所定の通信方式よりも近距離の無線通信を実行するための近距離無線通信方式に従った無線通信を実行して、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを前記プリンタに送信する、請求項１０から１２のいずれか一項に記載の端末装置。
14. 前記端末装置は、さらに、
    仮想プリンタに関係するプリンタ関係情報を前記印刷仲介サーバに登録するための第１の要求を、前記印刷仲介サーバに供給する第１の供給部と、
    前記プリンタ関係情報に関連付けて前記印刷仲介サーバに登録されるべき前記認証情報を、前記印刷仲介サーバから取得する第２の取得部と、
    を備え、
    前記プリンタ関係情報と前記Ｍ個のファイル関係情報と前記認証情報とが、前記印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、前記第１の取得部は、取得済みの前記認証情報を利用して、前記印刷仲介サーバから前記Ｍ個のファイル識別情報を取得する、請求項１から１３のいずれか一項に記載の端末装置。
15. 前記端末装置は、さらに、
    前記プリンタ関係情報が前記印刷仲介サーバに登録された後に、前記Ｍ個のファイル関係情報を前記印刷仲介サーバに登録するためのＭ個の第２の要求を、前記印刷仲介サーバに供給する第２の供給部を備える、請求項１４に記載の端末装置。
16. 端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記端末装置に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
    印刷仲介サーバを利用するための認証情報をプリンタに送信する第１の送信処理と、
    Ｍ個（前記Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、前記認証情報とが、前記印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、前記プリンタを介さずに、前記印刷仲介サーバに前記認証情報を送信することによって、前記印刷仲介サーバから、前記プリンタを介さずに、前記Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報を取得する第１の取得処理と、
    前記印刷仲介サーバから前記プリンタを介さずに取得された前記Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報をユーザに選択させるための第１の選択画面を、前記端末装置の表示部に表示させる第１の表示制御処理と、
    前記第１のファイル識別情報を含む印刷指示を前記プリンタに送信する第２の送信処理であって、前記第１の送信処理によって前記プリンタに送信された前記認証情報と、前記第２の送信処理によって前記プリンタに送信された前記第１のファイル識別情報と、は、前記印刷指示を受信した前記プリンタが、前記第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データを、前記印刷仲介サーバから取得するために、前記プリンタによって利用される、前記第２の送信処理と、
    を実行させるコンピュータプログラム。
17. 端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記端末装置に搭載されるコンピュータに、以下の各処理、即ち、
    Ｍ個（前記Ｍは２以上の整数）のファイルに関係するＭ個のファイル関係情報と、印刷仲介サーバを利用するための認証情報と、が、前記印刷仲介サーバに関連付けて登録されている場合に、前記プリンタを介さずに、前記印刷仲介サーバに前記認証情報を送信することによって、前記印刷仲介サーバから、プリンタを介さずに、前記Ｍ個のファイルを識別するためのＭ個のファイル識別情報を取得する第１の取得処理と、
    前記印刷仲介サーバから前記プリンタを介さずに取得された前記Ｍ個のファイル識別情報の中から第１のファイル識別情報をユーザに選択させるための第１の選択画面を、前記端末装置の表示部に表示させる第１の表示制御処理と、
    前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを前記プリンタに送信する送信処理であって、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とは、前記認証情報と前記第１のファイル識別情報とを受信した前記プリンタが、前記第１のファイル識別情報によって識別される第１のファイルから生成される印刷データを、前記印刷仲介サーバから取得するために、前記プリンタによって利用される、前記送信処理と、
    を実行させるコンピュータプログラム。
    

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