JP6255622B2 - 液晶組成物及びそれを使用した液晶表示素子 - Google Patents

液晶組成物及びそれを使用した液晶表示素子 Download PDF

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Description

本願発明は液晶表示装置等の構成部材として有用な液晶組成物及び液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、時計、電卓をはじめとして、各種測定機器、自動車用パネル、ワードプロセッサー、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ、時計、広告表示板等に用いられるようになっている。液晶表示方式としては、その代表的なものにTN(ツイステッド・ネマチック)型、STN(スーパー・ツイステッド・ネマチック)型、TFT(薄膜トランジスタ)を用いたVA(垂直配向)型やIPS(イン・プレーン・スイッチング)型等がある。これらの液晶表示素子に用いられる液晶組成物は水分、空気、熱、光などの外的要因に対して安定であること、また、室温を中心としてできるだけ広い温度範囲で液晶相を示し、低粘性であり、かつ駆動電圧が低いことが求められる。さらに液晶組成物は個々の表示素子に対してあわせ最適な誘電率異方性(Δε)又は及び屈折率異方性(Δn)等を最適な値とするために、数種類から数十種類の化合物から構成されている。
垂直配向型ディスプレイではΔεが負の液晶組成物が用いられており、液晶TV等に広く用いられている。一方、全ての駆動方式において低電圧駆動、高速応答、広い動作温度範囲が求められている。すなわち、Δεが正で絶対値が大きく、粘度(η)が小さく、高いネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni)が要求されている。また、Δnとセルギャップ(d)との積であるΔn×dの設定から、液晶組成物のΔnをセルギャップに合わせて適当な範囲に調節する必要がある。加えて液晶表示素子をテレビ等へ応用する場合においては高速応答性が重視されるため、γの小さい液晶組成物が要求される。
従来、γの小さい液晶組成物を構成するためには、ジアルキルビシクロヘキサン骨格を有する化合物を用いることが一般的であった(特許文献1参照)。しかしながら、ビシクロヘキサン系化合物はγの低減には効果が高いものの、一般に蒸気圧が高くアルキル鎖長の短い化合物は特にその傾向が顕著である。又、Tniも低い傾向があることからそのため、アルキルビシクロヘキサン系化合物は側鎖長の合計が炭素原子数7以上の化合物を用いることが多く、側鎖長の短い化合物については十分な検討がなされていないのが実情であった。
一方、液晶表示素子の用途が拡大するに至り、その使用方法、製造方法にも大きな変化が見られこれらに対応するためには、従来知られているような基本的な物性値以外の特性を最適化することが求められるようになった。すなわち、液晶組成物を使用する液晶表示素子はVA(垂直配向)型やIPS(イン・プレーン・スイッチング)型等が広く使用されるに至り、その大きさも50型以上の超大型サイズの表示素子が実用化されるに至り使用されるようになった。基板サイズの大型化に伴い、液晶組成物の基板への注入方法も従来の真空注入法から滴下注入(ODF:One Drop Fill)法が注入方法の主流となり(特許文献2参照)、液晶組成物を基板に滴下した際の滴下痕が表示品位の低下を招く問題が表面化するに至った。さらに、液晶表示素子中の液晶材料のプレチルト角の生成を高速応答性を目的に、PS液晶表示素子(polymer stabilized、ポリマー安定化)、PSA液晶表示素子(polymer sustained alignment、ポリマー維持配向)が開発され(特許文献3参照)、この問題はより大きな問題となっている。すなわち、これらの表示素子は液晶組成物中にモノマーを添加し、組成物中のモノマーを硬化させることに特徴を有する。アクティブマトリクス用液晶組成物は、高い電圧保持率を維持する必要性から、使用可能な化合物が特定され、化合物中にエステル結合を有する化合物は使用が制限されている。PSA液晶表示素子に使用するモノマーはアクリレート系が主であり、化合物中にエステル結合を有するものが一般的であり、このような化合物はアクティブマトリクス用液晶化合物としては通常使用されないものである(特許文献3参照)。このような異物は、滴下痕の発生を誘発し、表示不良による液晶表示素子の歩留まりの悪化が問題となっている。また、液晶組成物中に酸化防止剤、光吸収剤等の添加物を添加する際にも歩留まりの悪化が問題となる。
ここで、滴下痕とは、黒表示した場合に液晶組成物を滴下した痕が白く浮かび上がる現象と定義する。
滴下痕の抑制には、液晶組成物中に混合した重合性化合物の重合により、液晶層中にポリマー層を形成することにより配向制御膜との関係で発生する滴下痕を抑制する方法が開示されている(特許文献4)。しかしながら、この方法においては液晶中に添加した重合性化合物に起因する表示の焼き付きの問題があり、滴下痕の抑制についてもその効果は不十分であり、液晶表示素子としての基本的な特性を維持しつつ、焼き付きや滴下痕の発生し難い液晶表示素子の開発が求められていた。
特表2008−505235号公報 特開平6−235925号公報 特開2002−357830号公報 特開2006−58755号公報
本発明が解決しようとする課題は、誘電率異方性、粘度、ネマチック相上限温度、低温でのネマチック相安定性、γ等の液晶表示素子としての諸特性及び表示素子の焼き付き特性を悪化させること無く、製造時の滴下痕が発生し難く、ODF工程における安定した液晶材料の吐出量を実現する液晶表示素子に適する液晶組成物及びそれを用いた液晶表示素子を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために、滴下法による液晶表示素子の作製に最適な種々の液晶組成物の構成を検討し、特定の液晶化合物を特定の混合割合で使用することにより液晶表示素子における滴下痕の発生を抑制することができることを見出し本願発明の完成に至った。
本願発明は、式(I−1)で表される化合物を含有し、一般式(II)で表される化合物を1種又は2種以上含有する誘電率異方性が負の液晶組成物及び当該液晶組成物を用いた液晶表示素子を提供する。
Figure 0006255622
(式中、Rは炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
本発明の液晶表示素子は高速応答性優れ、焼き付きの発生が少ない特徴を有し、その製造に起因する滴下痕の発生が少ない特徴を有することから、液晶TV、モニター等の表示素子に有用である。
図1は、液晶表示素子の構成を模式的に示す図である。 図2は、当該図1における基板上に形成された薄膜トランジスタを含む電極層3のII線で囲まれた領域を拡大した平面図である。 図3は、図2におけるIII−III線方向に図1に示す液晶表示素子を切断した断面図である。 図4は、図3におけるIVの領域である薄膜トランジスタを拡大した図である。
前述の通り、滴下痕の発生のプロセスは現時点では明らかで無い、しかし、液晶化合物中の不純物と配向膜の相互作用、クロマト現象等が関係している可能性が高い。液晶化合物中の不純物は化合物の製造プロセスに大きな影響を受けるものであるが、化合物の製造方法は、たとえ側鎖の炭素原子数が異なるのみであっても同一とは限らない。すなわち、液晶化合物は精密な製造プロセスによって製造されることから、そのコストは化成品の中では高く、製造効率の向上が強く求められている。そのため、少しでも安い原料を使用するためには、たとえ側鎖の炭素原子数が一つ異なっただけでも全く別種の原料から製造を行った方が効率がよい場合もある。従って、液晶原体の製造プロセスは、原体毎に異なっていることがあり、たとえプロセスが同一であっても、原料が異なることは大部分であり、その結果、各原体毎に異なった不純物が混入していることが多い。しかし、滴下痕はきわめて微量の不純物によっても発生する可能性があり、原体の精製のみにより滴下痕の発生を抑制することには限界がある。
その一方で、汎用されている液晶原体の製造方法は製造プロセス確立後は、原体毎に一定に定まる傾向がある。分析技術の発展した現在においても、どのような不純物が混入しているかを完全に明らかにすることは容易ではないが、原体毎に定まった不純物が混入している前提で組成物の設計を行うことが必要となる。本願発明者らは、液晶原体の不純物と滴下痕の関係について検討を行った結果、組成物中に含まれていても滴下痕が発生し難い不純物と、発生し易い不純物があることを経験的に明らかにした。従って、滴下痕の発生を抑えるためには、特定の化合物を特定の混合割合で使用すること重要であり、特に滴下痕の発生がし難い組成物の存在を明らかにしたものである。以下に記載する好ましい実施の態様は、前記の観点から見いだされたものである。
本願発明の液晶組成物において、第一成分として式(I−1)で表される化合物の液晶組成物中の含有率として、下限値としては3質量%が好ましく、5質量%が好ましく、7質量%が好ましく、上限値としては30質量%が好ましく、25質量%が好ましく、23質量%が好ましい。より具体的には、応答速度を重視する場合には15〜30質量%含有することが好ましく、20〜30質量%含有することがより好ましく、より駆動電圧を重視する場合には3〜20質量%含有することが好ましく、5〜15質量%含有することがより好ましい。
一般式(II)で表される化合物の含有率として、10〜40質量%含有することが好ましく、15〜35質量%含有することがより好ましく、10〜23質量%含有することが更に好ましい。
一般式(II)で表される化合物は次に記載する式(II−1)〜式(II−8)
Figure 0006255622
で表される化合物群の中から少なくとも1種類が選ばれることが好ましく、式(II−1)〜式(II−5)及び式(II−7)で表される化合物群の中から選ばれることがより好ましく、式(II−1)及び式(II−3)〜式(II−5)で表される化合物群の中から選ばれることが更に好ましく、式(II−1)、式(II−3)及び式(II−4)で表される化合物群の中から選ばれることが特に好ましく、式(II−1)で表される化合物が選ばれることが最も好ましい。
また、本願発明の液晶組成物が高いネマチック−等方相転移温度(Tni)を求められる場合には、式(II−5)〜式(II−8) で表される化合物群の中から少なくとも1種類が選ばれることが好ましく、式(II−5)及び式(II−7)で表される化合物群の中から選ばれることがより好ましく、式(II−5)で表される化合物が選ばれることが更に好ましい。
本願発明の液晶組成物において、式(II−1)で表される化合物が選ばれた場合、その含有率は5〜30質量%であることが好ましく、7〜28質量%であることがより好ましく、10〜25質量%であることが更に好ましく、10〜23質量%であることが特に好ましい。
本願発明の液晶組成物は、以下に示す式(I−2)及び(I−3)
Figure 0006255622
で表される化合物群から選ばれる化合物を1種又は2種含有することができる。
式(I−2)及び式(I−3)で表される化合物が選ばれる場合、式(I−2)で表される化合物が選ばれることが好ましい。
式(I−2)及び式(I−3)で表される化合物が選ばれる場合、それらの化合物の総含有率は3〜20質量%が好ましく、4〜15質量%がより好ましく、5〜12質量%が更に好ましい。
本願発明の液晶組成物は、以下に示す一般式(III)
Figure 0006255622
(式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、Aは1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)で表される化合物群から選ばれる化合物を更に含有することができる。
一般式(III)で表される化合物において、R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表すが、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基であることがより好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基であることが更に好ましく、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜8のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素原子数2〜5のアルコキシ基であることがさらに好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、Aは1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基であることが好ましく、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよいが、3つ以下の水素原子がフッ素原子で置換されていることが好ましく、2つ以下の水素原子がフッ素原子で置換されていることがより好ましく、1つの水素原子がフッ素原子で置換されていることが更に好ましく、無置換であることが特に好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、Aが1,4−シクロヘキシレン基で表される場合、次に記載する一般式(IIIa)
Figure 0006255622
(式中R3a及びR4aはそれぞれ一般式(III)におけるR及びRと同じ意味を表す。)で表されるが、その化合物群のうち、式(IIIa−1)〜式(IIIa−8)
Figure 0006255622
で表される化合物群の中から選ばれることが好ましく、式(IIIa−1)〜式(IIIa−4)で表される化合物がより好ましく、式(IIIa−1)、式(IIIa−3)及び式(IIIa−4)で表される化合物が更に好ましく、式(IIIa−1)及び式(IIIa−4)で表される化合物が特に好ましい。
一般式(IIIa)で表される化合物は、3〜30質量%含有することが好ましいが、3〜28質量%含有することがより好ましく、3〜25質量%含有することが更に好ましく、3〜23質量%含有することが特に好ましく、3〜20質量%含有することが最も好ましい。
一般式(IIIa)で表される化合物を4種以上使用する場合には、式(IIIa−1)から式(IIIa−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIIa−1)から式(IIIa−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IIIa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IIIa)で表される化合物を3種使用する場合には、式(IIIa−1)、式(IIIa−2)及び式(IIIa−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIIa−1) 、式(IIIa−2)及び式(IIIa−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IIIa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IIIa)で表される化合物を2種使用する場合には、式(IIIa−1)及び式(IIIa−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIIa−1)及び式(IIIa−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IIIa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、Aが1,4−フェニレン基で表わされる場合、次に記載する一般式(IIIb)
Figure 0006255622
(式中R3b及びR4bはそれぞれ一般式(III)におけるR及びRと同じ意味を表す)で表されるが、その化合物群のうち、式(IIIb−1)〜式(IIIb−8)
Figure 0006255622
で表される化合物が好ましく、式(IIIb−1)〜式(IIIb−4)で表される化合物がより好ましく、式(IIIb−1)及び式(IIIb−3)で表される化合物が更に好ましく、式(IIIb−1)で表される化合物が特に好ましい。
一般式(IIIb)で表される化合物は、1〜20質量%含有することが好ましいが、2〜15質量%含有することがより好ましく、3〜18質量%含有することが更に好ましく、5〜15質量%含有することが特に好ましい。
一般式(IIIb)で表される化合物を4種以上使用する場合には、式(IIIb−1)〜式(IIIb−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIIb−1)〜式(IIIb−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IIIb)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IIIb)で表される化合物を3種使用する場合には、式(IIIb−1)〜式(IIIb−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIIb−1)〜式(IIIb−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IIIb)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IIIb)で表される化合物を2種使用する場合には、式(IIIb−1)及び式(IIIb−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IIIb−1)及び式(IIIb−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IIIb)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
本願発明の液晶組成物は、以下に示す一般式(IV)
Figure 0006255622
(式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、Aは1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)で表される化合物群から選ばれる化合物を更に含有することができる。
一般式(IV)で表される化合物において、R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表すが、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基であることがより好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基であることが更に好ましく、Rは炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜8のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素原子数2〜5のアルコキシ基であることがさらに好ましい。
一般式(IV)で表される化合物において、Aは1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基であることが好ましく、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよいが、3つ以下の水素原子がフッ素原子で置換されていることが好ましく、2つ以下の水素原子がフッ素原子で置換されていることがより好ましく、1つの水素原子がフッ素原子で置換されていることが更に好ましく、無置換であることが特に好ましい。
一般式(IV)で表される化合物において、Aが1,4−シクロヘキシレン基で表わされる場合、次に記載する一般式(IVa)
Figure 0006255622
(式中R5a及びR6aはそれぞれ一般式(III)におけるR及びRと同じ意味を表す。)で表されるが、その化合物群のうち、次に記載する式(IVa−1)〜式(IVa−6)
Figure 0006255622
で表される化合物が好ましく、式(IVa−1)〜式(IVa−4)で表される化合物がより好ましく、式(IVa−1)〜式(IVa−3)で表される化合物が更に好ましく、式(IVa−1)及び式(IVa−3)で表される化合物が特に好ましい。
また、本願発明の液晶組成物が高いネマチック−等方相転移温度(Tni)を求められる場合には、式(IVa−5)及び式(IVa−6)で表される化合物群の中から少なくとも1種類が選ばれることが好ましい。
一般式(IVa)で表される化合物を4種以上使用する場合には、式(IVa−1)から式(IVa−4)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVa−1)から式(IVa−4)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IVa)で表される化合物を3種使用する場合には、式(IVa−1)から式(IVa−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVa−1)から式(IVa−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IVa)で表される化合物を2種使用する場合には、式(IVa−1)及び式(IVa−3)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVa−1)及び式(IVa−3)で表される化合物の含有量が、一般式(IVa)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
一般式(IV)で表される化合物において、Aが1,4−フェニレン基で表わされる場合、次に記載する一般式(IVb)
Figure 0006255622
(式中R5b及びR6bはそれぞれ一般式(III)におけるR及びRと同じ意味を表す)で表されるが、その化合物群のうち、次に記載する式(IVb−1)〜(IVb−4)
Figure 0006255622
で表される化合物が好ましく、式(IVb−1)又は式(IVb−2)で表される化合物がより好ましい。
一般式(IVb)で表される化合物を2種以上使用する場合には、式(IVb−1)及び式(IVb−2)で表される化合物を組み合わせて使用することが好ましく、式(IVb−1)及び式(IVb−2)で表される化合物の含有量が、一般式(IVb)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
本願発明の液晶組成物は、以下に示す一般式(V)
Figure 0006255622
(式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
は1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよく、
は単結合、−OCH−、−OCF−、−CHO−、又は−CFO−を表し、
nは0又は1を表し、
〜Xはそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表すが、X〜Xの少なくとも1つはフッ素原子を表す。)で表される化合物群から選ばれる化合物を更に含有することができる。
一般式(V)で表される化合物は具体的には次に記載する一般式(V−1)〜(V−16)
Figure 0006255622
(式中、R及びRは一般式(V)におけるR及びRと同じ意味を表す。)
で表される化合物が好ましいが、式(V−1)、式(V−3)〜式(V−9)及び式(V−12)〜式(V−15)がより好ましく、式(V−1)、式(V−3)、式(V−5)、式(V−6)、式(V−9)、式(V−12)及び式(V−15)が更に好ましく、式(V−1)、式(V−5)、式(V−6)が特に好ましく、式(V−5)が最も好ましい。
一般式(V)で表される化合物を使用する場合には、式(V−5)で表される化合物を使用することが好ましいが、式(V−5)で表される化合物の含有量が、一般式(V)で表される化合物中の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
一般式(V)におけるR及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表すが、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基を表すことが好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基を表すことがより好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基を表すことが更に好ましく、直鎖であることが好ましく、R及びRが共にアルキル基である場合には、それぞれの炭素原子数は異なっている方が好ましい。
更に詳述すると、Rがプロピル基を表しRがエチル基を表す化合物又はRがブチル基を表しRがエチル基を表す化合物が好ましい。
本願発明の液晶組成物は、また更に、一般式(VI−a)から一般式(VI−e)で表される化合物群から選ばれる化合物を含有することができる。
Figure 0006255622
(式中、R91〜R9aはそれぞれ独立して炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数1から10のアルコキシ基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表すが、一般式(VI−a)において、R91が炭素原子数3のアルキル基を表し、R92が炭素原子数2のアルケニル基を表す化合物、R91が炭素原子数3のアルキル基を表し、R92が1−プロペニル基を表す化合物、R91が炭素原子数2のアルキル基を表し、R92が1−プロペニル基を表す化合物、R91が炭素原子数3のアルキル基を表し、R92が炭素原子数2〜5のアルキル基を表す化合物及びR91が炭素原子数3のアルキル基を表し、R92が炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す化合物は除かれる。)
一般式(VI−a)から一般式(VI−e)で表される化合物群から選ばれる化合物を含有する場合、1種〜10種含有することが好ましく、1種〜8種含有することが特に好ましく、1種〜5種含有することが特に好ましく、2種以上の化合物を含有することも好ましく、1種の化合物を含有することも好ましいが、この場合の含有量は1〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることが更に好ましく、2〜10質量%であることが特に好ましい。
91からR9aはそれぞれ独立しては炭素原子数1から10のアルキル基、炭素原子数2から10のアルケニル基又は炭素原子数2から10のアルコキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数2から5のアルケニル基又は炭素原子数2から5のアルコキシ基を表すことがより好ましく、アルケニル基を表す場合は次に記載する式(i)〜式(iv)
Figure 0006255622
(式中、環構造へは右端で結合するものとする。)
で表される構造が好ましいが、本願発明の液晶組成物が反応性モノマーを含有する場合は、式(ii)及び式(iv)で表される構造が好ましく、式(ii)で表される構造がより好ましい。
又、R91及びR92は同一でも異なっていても良いが、異なった置換基を表すことが好ましい。
これらの点から、式(VI−a)から式(VI−e)で表される化合物は、より具体的には次に記載する化合物が好ましい。
Figure 0006255622
Figure 0006255622
Figure 0006255622
Figure 0006255622
Figure 0006255622
Figure 0006255622
これらの中でも、式(VI−a1)、式(VI−a−2)、式(VI−b2)、式(VI−b6)、式(VI−c2)、式(II−c4)、式(VI−c5)、式(VI−d1)、式(VI−d2及び式(VI−e2)で表される化合物が好ましい。
一般式(VI)で表される化合物は式(I−1)、(I−2)、(I−3)及び一般式(II)で表される化合物と誘電率異方性がほぼ0である点で共通するものであるが、式(I−1)、(I−2)、(I−3)及び一般式(II)で表される化合物と、一般式(VI)で表される化合物の割合は、液晶組成物における式(I−1)、(I−2)、(I−3)及び一般式(II)で表される化合物と一般式(VI)で表される化合物の合計含有量の内、式(I−1)、(I−2)、(I−3)及び一般式(II)で表される化合物の含有量が60〜85質量%であることが好ましく、60〜90質量%がより好ましく、60〜95質量%が特に好ましい。又、式(I−1)、(I−2)、(I−3)及び一般式(II)と一般式(VI)の合計含有量は、組成物全体の含有量の内、15〜70質量%含有することが好ましく、20〜65質量%含有することがより好ましく、25〜60質量%含有することがより好ましく、30〜55質量%含有することがさらに好ましく、35〜50質量%含有することが特に好ましい。
本願における1,4−シクロヘキシル基はトランス−1,4−シクロヘキシル基であることが好ましい。
本発明における液晶組成物は、式(I−1)及び一般式(II)で表される化合物を必須の成分とするものであるが、更に式(I−2)、式(I−3)、一般式(III)、一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI−a)〜一般式(VI−e)で表される化合物を含有することができる。液晶組成物中に含有する式(I−1)、式(I−2)、(I−3)、一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)、一般式(V)及び一般式(VI−a)〜一般式(VI−e)で表される化合物の合計含有量は、下限値として60質量%が好ましく、65質量%が好ましく、70質量%が好ましく、75質量%が好ましく、80質量%が好ましく、85質量%が好ましく、90質量%が好ましく、92質量%が好ましく、95質量%が好ましく、98質量%が好ましく、99質量%が好ましく、上限値としては100質量%が好ましく、99.5質量%が好ましい。
より具体的には、式(I−1)及び一般式(II)で表される化合物の合計含有量は、20〜50質量%であることが好ましく、25〜45質量%であることがより好ましく、28〜42質量%であることが更に好ましい。
式(I−1)及び式(II−1)で表される化合物の合計含有量は、10〜50質量%であることが好ましく、15〜45質量%であることがより好ましく、18〜42質量%であることが更に好ましい。
一般式(III)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)及び一般式(III)で表される化合物の合計含有量は、10〜50質量%であることが好ましく、15〜45質量%であることがより好ましく、18〜42質量%であることが更に好ましい。
一般式(IV)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)及び一般式(IV)で表される化合物の合計含有量は、50〜80質量%であることが好ましく、45〜75質量%であることがより好ましく、46〜73質量%であることが更に好ましい。
一般式(V)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)及び一般式(V)で表される化合物の合計含有量は、20〜65質量%であることが好ましく、25〜60質量%であることがより好ましく、30〜55質量%であることが更に好ましい。
一般式(III)及び一般式(IV)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)、一般式(III)及び一般式(IV)で表される化合物の合計含有量は、55〜99質量%であることが好ましく、60〜95質量%であることがより好ましく、65〜90質量%であることが更に好ましい。
一般式(III)及び一般式(V)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)、一般式(III)及び一般式(V)で表される化合物の合計含有量は、35〜80質量%であることが好ましく、40〜75質量%であることがより好ましく、45〜70質量%であることが更に好ましい。
一般式(IV)及び一般式(V)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)、一般式(IV)及び一般式(V)で表される化合物の合計含有量は、50〜95質量%であることが好ましく、55〜90質量%であることがより好ましく、58〜86質量%であることが更に好ましい。
一般式(III)、一般式(III)及び一般式(V)で表される化合物が選ばれた場合、式(I−1)、式(II−1)、一般式(III)、一般式(IV)及び一般式(V)で表される化合物の合計含有量は、65〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、75〜100質量%であることが更に好ましい。
本願発明の液晶組成物は、分子内に過酸(−CO−OO−)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
液晶組成物の信頼性及び長期安定性を重視する場合にはカルボニル基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して5質量%以下とすることが好ましく、3質量%以下とすることがより好ましく、1質量%以下とすることが更に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
UV照射による安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して15質量%以下とすることが好ましく、10質量%以下とすることがより好ましく、5質量%以下とすることが更に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を多くすることが好ましく、分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して80質量%以上とすることが好ましく、90質量%以上とすることがより好ましく、95質量%以上とすることが更に好ましく、実質的に分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみで液晶組成物を構成することが最も好ましい。
液晶組成物の酸化による劣化を抑えるためには、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を少なくすることが好ましく、シクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10質量%以下とすることが好ましく、5質量%以下とすることがより好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
粘度の改善及びTniの改善を重視する場合には、水素原子がハロゲンに置換されていてもよい2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を少なくすることが好ましく、前記2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10質量%以下とすることが好ましく、5質量%以下とすることがより好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
本発明の第一実施形態の組成物に含有される化合物が、側鎖としてアルケニル基を有する場合、前記アルケニル基がシクロヘキサンに結合している場合には当該アルケニル基の炭素原子数は2〜5であることが好ましく、前記アルケニル基がベンゼンに結合している場合には当該アルケニル基の炭素原子数は4〜5であることが好ましく、前記アルケニル基の不飽和結合とベンゼンは直接結合していないことが好ましい。
本願発明における液晶組成物の誘電率異方性Δεの値は、25℃において、−2.0から−6.0であることが好ましく、−2.5から−5.0であることがより好ましく、−2.5から−4.0であることが特に好ましいが、更に詳述すると、応答速度を重視する場合には−2.5〜−3.4であることが好ましく、駆動電圧を重視する場合には−3.4〜−4.0であることが好ましい。
本発明における液晶組成物の屈折率異方性Δnの値は、25℃において、0.08から0.13であることが好ましいが、0.09から0.12であることがより好ましい。更に詳述すると、薄いセルギャップに対応する場合は0.10から0.12であることが好ましく、厚いセルギャップに対応する場合は0.08から0.10であることが好ましい。
本発明における液晶組成物の回転粘度(γ)は150以下が好ましく、130以下がより好ましく、120以下が特に好ましい。
本発明における液晶組成物では、回転粘度と屈折率異方性の関数であるZが特定の値を示すことが好ましい。
Figure 0006255622
(式中、γは回転粘度を表し、Δnは屈折率異方性を表す。)
Zは、13000以下が好ましく、12000以下がより好ましく、11000以下が特に好ましい。
本発明の液晶組成物は、アクティブマトリクス表示素子に使用する場合においては、1012(Ω・m)以上の比抵抗を有することが必要であり、1013(Ω・m)が好ましく、1014(Ω・m)以上がより好ましい。
本発明の液晶組成物は、上述の化合物以外に、用途に応じて、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、酸化防止剤、紫外線吸収剤、重合性モノマーなどを含有しても良いが、液晶組成物の化学的な安定性が求められる場合には塩素原子をその分子内に有さないことが好ましく、液晶組成物の紫外線などの光に対する安定性が求められる場合にはナフタレン環などに代表される共役長が長く紫外領域に吸収ピークが存在する縮合環等をその分子内に有さないことが望ましい。
重合性モノマーとしては、一般式(VII)
Figure 0006255622
(式中、X及びXはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、
Sp及びSpはそれぞれ独立して、単結合、炭素原子数1〜8のアルキレン基又は−O−(CH
(式中、sは2から7の整数を表し、酸素原子は芳香環に結合するものとする。)を表し、
は−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CHCH−、−OCO−CHCH−、−CHCH−COO−、−CHCH−OCO−、−COO−CH−、−OCO−CH−、−CH−COO−、−CH−OCO−、−CY=CY−(式中、Y及びYはそれぞれ独立して、フッ素原子又は水素原子を表す。)、−C≡C−又は単結合を表し、
Bは1,4−フェニレン基、トランスー1,4−シクロヘキシレン基又は単結合を表し、式中の全ての1,4−フェニレン基は、任意の水素原子がフッ素原子により置換されていても良い。)で表されるニ官能モノマーが好ましい。
及びXは、何れも水素原子を表すジアクリレート誘導体、何れもメチル基を有するジメタクリレート誘導体の何れも好ましく、一方が水素原子を表しもう一方がメチル基を表す化合物も好ましい。これらの化合物の重合速度は、ジアクリレート誘導体が最も早く、ジメタクリレート誘導体が遅く、非対称化合物がその中間であり、その用途により好ましい態様を用いることができる。PSA表示素子においては、ジメタクリレート誘導体が特に好ましい。
Sp及びSpはそれぞれ独立して、単結合、炭素原子数1〜8のアルキレン基又は−O−(CH−を表すが、PSA表示素子においては少なくとも一方が単結合であることが好ましく、共に単結合を表す化合物又は一方が単結合でもう一方が炭素原子数1〜8のアルキレン基又は−O−(CH−を表す態様が好ましい。この場合1〜4のアルキル基が好ましく、sは1〜4が好ましい。
は、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CHCH−、−CFCF−又は単結合が好ましく、−COO−、−OCO−又は単結合がより好ましく、単結合が特に好ましい。
Bは任意の水素原子がフッ素原子により置換されていても良い1,4−フェニレン基、トランスー1,4−シクロヘキシレン基又は単結合を表すが、1,4−フェニレン基又は単結合が好ましい。Bが単結合以外の環構造を表す場合、Zは単結合以外の連結基も好ましく、Bが単結合の場合、Zは単結合が好ましい。
これらの点から、一般式(VII)において、Sp及びSpの間の環構造は、具体的には次に記載する構造が好ましい。
一般式(VII)において、Bが単結合を表し、環構造が二つの環で形成される場合において、次の式(VIIa−1)から式(VIIa−5)
Figure 0006255622
(式中、両端はSp又はSpに結合するものとする。)
を表すことが好ましく、式(VIIa−1)から式(VIIa−3)を表すことがより好ましく、式(VIIa−1)を表すことが特に好ましい。
これらの骨格を含む重合性化合物は重合後の配向規制力がPSA型液晶表示素子に最適であり、良好な配向状態が得られることから、表示ムラが抑制されるか、又は、全く発生しない。
以上のことから、重合性モノマーとしては、一般式(VII−1)〜一般式(VII−4)が特に好ましく、中でも一般式(VII−2)が最も好ましい。
Figure 0006255622
(式中、Spは炭素原子数2から5のアルキレン基を表す。)
本発明の液晶組成物にモノマーを添加する場合において、重合開始剤が存在しない場合でも重合は進行するが、重合を促進するために重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。また、保存安定性を向上させるために、安定剤を添加しても良い。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、液晶表示素子に有用であり、特にアクティブマトリクス駆動用液晶表示素子に有用であり、PSAモード、PSVAモード、VAモード、IPSモード又はECBモード用液晶表示素子に用いることができる。
本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、これに含まれる重合性化合物が紫外線照射により重合することで液晶配向能が付与され、液晶組成物の複屈折を利用して光の透過光量を制御する液晶表示素子に使用される。液晶表示素子として、AM−LCD(アクティブマトリックス液晶表示素子)、TN(ネマチック液晶表示素子)、STN−LCD(超ねじれネマチック液晶表示素子)、OCB−LCD及びIPS−LCD(インプレーンスイッチング液晶表示素子)に有用であるが、AM−LCDに特に有用であり、透過型あるいは反射型の液晶表示素子に用いることができる。
また、後述する液晶表示素子および図1〜4の内容を参考にすると、液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板2,8はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極(層)6,14を有する透明基板2,8は、例えば、ガラス板2,8等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
前記透明電極(層)やTFTが形成された基板2,8を、透明電極(層)6,14が内側となるように対向させる。その際、スペーサー(図示せず)を介して、基板の間隔を調整してもよい(図1〜4参照)。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板1,9がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる(図1〜4参照)。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
上記のように2枚の基板を対向して貼り合わせることにより形成した液晶組成物を収容する液晶組成物収容空間に対して重合性モノマー含有液晶組成物を導入する方法は、通常の真空注入法又はODF法などを用いることができるが、真空注入法においては滴下痕は発生しないものの、注入の後が残る課題を有しているものであるが、本願発明においては、ODF法を用いて製造する表示素子により好適に使用することができる。
重合性化合物を重合させる方法としては、液晶の良好な配向性能を得るためには、適度な重合速度が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を単一又は併用又は順番に照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、重合性化合物含有液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、重合性化合物含有液晶組成物に交流電界を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流電界は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。MVAモードの液晶表示素子においては、配向安定性及びコントラストの観点からプレチルト角を80度から89.9度に制御することが好ましい。
照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15〜35℃での温度で重合させることが好ましい。紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm〜100W/cmが好ましく、2mW/cm〜50W/cmがより好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cmから500J/cmが好ましく、100mJ/cmから200J/cmがより好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒がより好ましい。
秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒がより好ましい。
本発明の第二は、本発明に係る液晶組成物を用いた液晶表示素子である。図1は、液晶表示素子の構成を模式的に示す図である。また、図1では、説明のために便宜上各構成要素を離間して記載している。図2は、当該図1における基板上に形成された薄膜トランジスタを含む電極層3(または薄膜トランジスタ層3とも称する。)のII線で囲まれた領域を拡大した平面図である。図3は、当該図2におけるIII−III線方向に図1に示す液晶表示素子を切断した断面図である。図4は、当該図3におけるIVの領域である薄膜トランジスタを拡大した図である。以下、図1〜4を参照して、本発明に係る液晶表示素子を説明する。
本発明に係る液晶表示素子10の構成は、透明導電性材料からなる透明電極(層)6(または共通電極6とも称する。)を具備した第一の基板8と、透明導電性材料からなる画素電極および各画素に具備した前記画素電極を制御する薄膜トランジスタを形成した薄膜トランジスタ層3を含む第二の基板2と、前記第一の基板8と第二の基板2との間に挟持された液晶組成物(または液晶層5)を有し、該液晶組成物中の液晶分子の電圧無印加時の配向が前記基板2,8に対して略垂直である液晶表示素子であって、該液晶組成物として前記本発明の液晶組成物を用いたことに特徴を有するものである。また図1および図3に示すように、前記第二の基板2および前記第一の基板8は、一対の偏光板1,9間により挟持されてもよい。さらに、図1では、前記第一の基板8と共通電極6との間にカラーフィルタ7が設けられている。またさらに、本発明に係る液晶層5と隣接し、かつ当該液晶層5を構成する液晶組成物と直接当接するよう一対の配向膜4を透明電極(層)6,14表面に形成してもよい。
すなわち、本発明に係る液晶表示素子10は、第二の偏光板1と、第二の基板2と、薄膜トランジスタを含む電極層(又は薄膜トランジスタ層とも称する)3と、配向膜4と、液晶組成物を含む層5と、配向膜4と、共通電極6と、カラーフィルタ7と、第一の基板8と、第一の偏光板9と、が順次積層された構成である。
また図2に示すように、第二の基板2の表面に形成されている薄膜トランジスタを含む電極層3は、走査信号を供給するためのゲート配線25と表示信号を供給するためのデータ配線24とが互いに交差しており、かつ前記複数のゲート配線25と複数のデータ配線24とに囲まれた領域には、画素電極21がマトリックス状に形成されている。画素電極21に表示信号を供給するスイッチ素子として、前記ゲート配線25と前記データ配線24が互いに交差している交差部近傍において、ソース電極26、ドレイン電極23およびゲート電極27を含む薄膜トランジスタが、前記画素電極21と連結して設けられている。さらに、前記複数のゲート配線25と複数のデータ配線24とに囲まれた領域にはデータ配線24を介して供給される表示信号を保存するストレイジキャパシタ22が設けられている。
本発明においては、図2〜4に記載するように薄膜トランジスタが逆スタガード型である液晶表示素子に好適に使用でき、ゲート配線25やデータ配線24などは金属膜であることが好ましく、アルミニウム配線を用いる場合が特に好ましい。さらに、ゲート配線およびデータ配線はゲート絶縁膜を介して重なっている。
また、当該カラーフィルタ7は、光の漏れを防止する観点で、薄膜トランジスタおよびストレイジキャパシタ22に対応する部分にブラックマトリックス(図示せず)を形成することが好ましい。
本発明に係る液晶表示素子の薄膜トランジスタの構造の好適な一態様は、例えば、図3および図4で示すように、基板2表面に形成されたゲート電極11と、当該ゲート電極11を覆い、かつ前記基板2の略全面を覆うように設けられたゲート絶縁層13と、前記ゲート電極11と対向するよう前記ゲート絶縁層13の表面に形成された半導体層17と、前記半導体層17の表面の一部を覆うように設けられた保護膜18と、前記保護層18および前記半導体層17の一方の側端部を覆い、かつ前記基板2表面に形成された前記ゲート絶縁層13と接触するように設けられたドレイン電極15と、前記保護膜18および前記半導体層17の他方の側端部を覆い、かつ前記基板2表面に形成された前記ゲート絶縁層13と接触するように設けられたソース電極19a,19bと、前記ソース電極19a,19bを覆い、かつ前記ゲート絶縁層13に倣って前記ゲート絶縁層13の略全面を覆うように設けられた透明電極14と、前記透明電極14の一部および前記ソース電極19a,19bを覆うように設けられた保護層101(図3では図示せず)と、を有している。
また、図3および4に示すように、ゲート電極11の表面にゲート電極との段差を無くす等の理由により陽極酸化被膜12を形成してもよい。さらに、ショットキー障壁の幅や高さを低減する目的で半導体層17とドレイン電極15との間にオーミック接触層16を設けても良い。
上述したように液晶表示素子を製造する過程において、滴下痕の発生は、注入される液晶材料に大きな影響を受けるものであるが、液晶表示素子の構成によってもその影響は避けられない。特に、液晶表示素子内に形成されるカラーフィルタ7、又は薄膜トランジスタなどは、図3に示すように、薄い配向膜4や透明電極6,14等だけが液晶組成物と隔てる部材であるため、例えばカラーフィルタに用いられる顔料の化学構造あるいはカラーフィルタ樹脂の化学構造と特定化学構造を有する液晶化合物との組合せにより滴下痕の発生に影響が生じる。
特に、本発明に係る液晶表示素子の薄膜トランジスタとして上記のような逆スタガード型を使用する場合には、図2〜4に示すようにドレイン電極15がゲート電極11を覆うように形成されるためドレイン電極15の面積が増大する傾向にある。一般にドレイン電極は、銅、アルミニウム、クロム、チタン、モリブデン、タンタル等の金属材料で形成され、パッシベーション処理を施されるのが通常の形態である。しかし、例えば図3および図4で示すように、保護膜18は一般に薄く、配向膜4も薄く、イオン性物質を遮断しない可能性が高いことから、金属材料と液晶組成物の相互作用による滴下痕の発生を避けることができなかった。
しかし、本発明に係る液晶組成物を含む液晶表示素子では、例えば液晶表示素子の部材と、本発明に係る液晶組成物の表面自由エネルギーあるいは吸着エネルギー等との間の微妙なバランスの観点から滴下痕の発生の問題も低減することができると考えられる。
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は高速応答と表示不良の抑制を両立させた有用なものであり、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、VAモード、PSVAモード、PSAモード、IPSモード又はECBモード用に適用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
ni :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :25℃における屈折率異方性
Δε :25℃における誘電率異方性
η :20℃における粘度(mPa・s)
γ :25℃における回転粘度(mPa・s)
VHR:周波数60Hz,印加電圧1Vの条件下で60℃における電圧保持率(%)
焼き付き:
液晶表示素子の焼き付き評価は、表示エリア内に所定の固定パターンを1000時間表示させた後に、全画面均一な表示を行ったときの固定パターンの残像のレベルを目視にて以下の4段階評価で行った。
◎残像無し
○残像ごく僅かに有るも許容できるレベル
△残像有り許容できないレベル
×残像有りかなり劣悪
滴下痕:
液晶表示装置の滴下痕の評価は、全面黒表示した場合における白く浮かび上がる滴下痕を目視にて以下の4段階評価で行った。
◎残像無し
○残像ごく僅かに有るも許容できるレベル
△残像有り許容できないレベル
×残像有りかなり劣悪
プロセス適合性 :
プロセス適合性は、ODFプロセスにおいて、定積計量ポンプを用いて1回に50pLずつ液晶を滴下することを100000回行い、次の「0〜100回、101〜200回、201〜300回、・・・・99901〜100000回」の各100回ずつ滴下された液晶量の変化を以下の4段階で評価した。
◎変化が極めて小さい(安定的に液晶表示素子を製造できる)
○変化が僅かに有るも許容できるレベル
△変化が有り許容できないレベル(斑発生により歩留まりが悪化)
×変化が有りかなり劣悪(液晶漏れや真空気泡が発生)
低温での溶解性:
低温での溶解性評価は、液晶組成物を調製後、2mLのサンプル瓶に液晶組成物を1g秤量し、これに温度制御式試験槽の中で、次を1サイクル「−20℃(1時間保持)→昇温(0.1℃/毎分)→0℃(1時間保持)→昇温(0.1℃/毎分)→20℃(1時間保持)→降温(−0.1℃/毎分)→0℃(1時間保持)→降温(−0.1℃/毎分)→−20℃」として温度変化を与え続け、目視にて液晶組成物からの析出物の発生を観察し、以下の4段階評価を行った。
◎600時間以上析出物が観察されなかった。
○300時間以上析出物が観察されなかった。
△150時間以内に析出物が観察された。
×75時間以内に析出物が観察された。
尚、実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
(側鎖)
−n −C2n+1 炭素原子数nの直鎖状アルキル基
−On −OC2n+1 炭素原子数nの直鎖状アルコキシ基
−V −C=CH ビニル基
−Vn −C=C−C2n+1 1−アルケン
(環構造)
Figure 0006255622
(実施例1)
次に示す組成を有する液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例1の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製した。この液晶表示素子は、アクティブ素子として逆スタガード型の薄膜トランジスタを有している。液晶組成物の注入は、滴下法にて行い、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った。
尚、含有量の左側の記号は、上記化合物の略号の記載である。
Figure 0006255622
Figure 0006255622
実施例1の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な75.8℃の液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例1記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、極めて優れた評価結果を示した。
(比較例1)
一般式(II)で表される化合物を含有せず、実施例1の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した以下に示される液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
比較例1の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
尚、含有量の左側の記号は、実施例1と同様に、前記化合物略号の記載である。
Figure 0006255622
Figure 0006255622
一般式(II)で表される化合物を含有しない液晶組成物(比較例1)は、一般式(II)で表される化合物を20%含有する液晶組成物(実施例1)と比べて、同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するものの、粘度ηが上昇することが示された。γ1については、比較例1の値である121mPa・sは実施例1の値である116mPa・sと比較して高い値を示しており、液晶表示素子及びディスプレイにおける実効的な応答速度を表すパラメータであるγ1/Δnの値で比較しても劣る結果となったがその差は決して多くはない。ただし、比較例1の初期のVHRは98.8%であったのに対し、150℃で1時間の高温放置後のVHRは、97.8%であり、実施例1と比較して大幅に劣る結果となった。プロセス適合性について評価したところ、実施例1と比べて変化が許容できないレベルとなった。低温での溶解性を評価したところ、実施例1と比べて早期に析出が観察された。
(比較例2)
式(I−1)で表される化合物を含有せず、実施例1の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した以下に示される液晶組成物(比較例2)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
比較例例2及び比較例3の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
式(I−1)で表される化合物を含有しない液晶組成物(比較例2)は、式(I−1)で表される化合物を19%含有する液晶組成物(実施例1)と比べて、同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するものの、粘度ηが上昇することが示された。γについては、比較例1の値である141mPa・sは実施例1の値である116mPa・sと比較して20%以上高い値を示しており、液晶表示素子及びディスプレイにおける実効的な応答速度を表すパラメータであるγ/Δnの値で比較しても劣る結果となった比較例2の初期のVHRは99.0%であったのに対し、150℃で1時間の高温放置後のVHRは、98.4%であり、実施例1と比較して劣る結果となった。プロセス適合性について評価したところ、実施例1と比べて変化が許容できないレベルとなった。低温での溶解性を評価したところ、実施例1と比べて早期に析出が観察された。
(実施例2及び実施例3)
実施例1の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例2及び実施例3)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例2及び実施例3の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例2の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例2記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
実施例3の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例3記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(実施例4及び実施例5)
実施例1の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例4及び実施例5)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例4及び実施例5の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例4の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例4記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
実施例5の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例5記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(実施例6及び実施例7)
実施例1の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例6及び実施例7)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例6及び実施例7の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例6の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例6記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
実施例7の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例7記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(実施例8)
実施例1の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例8)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例8の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例8の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例8記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(比較例3及び比較例4)
一般式(II)で表される化合物を含有せず、実施例8の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した液晶組成物(比較例3)及び式(I−1)で表される化合物を含有せず、実施例8の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した液晶組成物(比較例4)をそれぞれ調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
比較例3及び比較例4の液晶組成物を用いて、実施例1と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
一般式(II)で表される化合物を含有しない液晶組成物(比較例3)は、式(II)で表される化合物を20%含有する液晶組成物(実施例8)と比べて、同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するものの、粘度ηが上昇することが示された。γについては、比較例1の値である108mPa・sは実施例1の値である102mPa・sと比較して高い値を示しており、液晶表示素子及びディスプレイにおける実効的な応答速度を表すパラメータであるγ/Δnの値で比較しても劣る結果となったがその差は決して大きくはない。ただし、比較例3の初期のVHRは98.9%であったのに対し、150℃で1時間の高温放置後のVHRは、98.0%であり、実施例8と比較して大幅に劣る結果となった。プロセス適合性について評価したところ、実施例8と比べて変化が許容できないレベルとなった。低温での溶解性を評価したところ、実施例8と比べて早期に析出が観察された。
一般式(I−1)で表される化合物を含有しない液晶組成物(比較例4)は、式(I−1)で表される化合物を21%含有する液晶組成物(実施例8)と比べて、同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するものの、粘度ηが上昇することが示された。γについては、比較例1の値である129mPa・sは実施例1の値である102mPa・sと比較して25%以上高い値を示しており、液晶表示素子及びディスプレイにおける実効的な応答速度を表すパラメータであるγ/Δnの値で比較しても劣る結果となった。比較例4の初期のVHRは98.5%であったのに対し、150℃で1時間の高温放置後のVHRは、98.5%であり、実施例8と比較して大幅に劣る結果となった。プロセス適合性について評価したところ、実施例8と比べて変化が許容できないレベルとなった。低温での溶解性を評価したところ、実施例8と比べて早期に析出が観察された。
(実施例9及び実施例10)
実施例8の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例9及び実施例10)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例9及び実施例10の液晶組成物を用いて、実施例8と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例9の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例9記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
実施例10の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例10記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(実施例11及び実施例12)
実施例8の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例11及び実施例12)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例11及び実施例12の液晶組成物を用いて、実施例8と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例11の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例11記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
実施例12の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例12記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(実施例13及び実施例14)
実施例8の組成物と同等の液晶相温度範囲、同等の屈折率異方性の値及び同等の誘電率異方性の値を有するように設計した次に示す組成を有する液晶組成物(実施例13及び実施例14)を調製し、その物性値を測定した。この結果を次の表に示す。
実施例13及び実施例14の液晶組成物を用いて、実施例8と同様にVA液晶表示素子を作製し、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性の評価を行った結果を同じ表に示す。
Figure 0006255622
実施例13の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例13記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
実施例14の液晶組成物は、TV用液晶組成物として実用的な液晶相温度範囲を有し、大きい誘電率異方性の絶対値を有し、低い粘性及び最適なΔnを有していることが解る。実施例14記載の液晶組成物を用いて、VA液晶表示素子を作製し前述の方法により、焼き付き、滴下痕、プロセス適合性及び低温での溶解性を評価したところ、優れた評価結果を示した。
(符号の説明)
1 第二の偏光板
2 第二の基板
3 薄膜トランジスタ層,薄膜トランジスタを含む電極層
4 配向膜
5 液晶層
6 画素電極(共通電極)
7 カラーフィルタ
8 第一の基板
9 第一の偏光板
10 液晶表示素子
11 ゲート電極
12 陽極酸化被膜
13 ゲート絶縁層
14 透明電極(層)
15 ドレイン電極
16 オーミック接触層
17 半導体層
18 保護膜
19a,19b ソース電極
21 画素電極
22 ストレイジキャパシタ
23 ドレイン電極
24 データ配線
25 ゲート配線
26 ソース電極
27 ゲート電極
101 保護層

Claims (11)

  1. 式(I−1)で表される化合物を3〜30質量%含有し、一般式(II)で表される化合物を1種又は2種以上10〜40質量%含有し、前記一般式(II)として式(II−1)で表される化合物5〜30質量%と、一般式(IIIa)で表される化合物3〜30質量%と、一般式(IIIb)で表される化合物1〜20質量%と、を含有する誘電率異方性が負の液晶組成物であって、25℃におけるΔnの値が0.08から0.13であり、Δεの値が−2.0から−6.0である、誘電率異方性が負の液晶組成物。
    Figure 0006255622
    (式中、Rは炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表す。)
    Figure 0006255622
    Figure 0006255622
    (式中R3a及びR4aはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよい。)
    Figure 0006255622
    (式中R は、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数2〜8のアルケニル基を表し、 4b は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表す。)
  2. 一般式(II)においてRがエチル基である、請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 式(I−2)及び式(I−3)
    Figure 0006255622
    で表される化合物群の中から1種又は2種選ばれる化合物を含有する、請求項1に記載の液晶組成物。
  4. 式(I−1)で表される化合物の含有量が10〜23質量%である請求項1に記載の液晶組成物。
  5. 一般式(III)
    Figure 0006255622
    (式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、Aはテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表す。)で表される化合物を含有する請求項1に記載の液晶組成物。
  6. 一般式(IV)
    Figure 0006255622
    (式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、Aは1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。)で表される化合物を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶組成物。
  7. 一般式(V)
    Figure 0006255622
    (式中R及びRはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基を表し、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよく、該アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基及び/又はアルケニルオキシ基中のメチレン基は酸素原子が連続して結合しない限り酸素原子で置換されていてもよく、カルボニル基が連続して結合しない限りカルボニル基で置換されていてもよく、
    は1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はテトラヒドロピラン−2,5−ジイル基を表すが、Aが1,4−フェニレン基を表す場合、該1,4−フェニレン基中の1つ以上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよく、
    は単結合、−CHCH−、−OCH−、−OCF−、−CHO−、又は−CFO−を表し、
    nは0又は1を表し、
    〜Xはそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表すが、X〜Xの少なくとも1つはフッ素原子を表す。)で表される化合物を含有する請求項1に記載の液晶組成物。
  8. 前記式(I−1)、前記式(II−1)、前記一般式(III)及び一般式(IV)で表される化合物の合計含有量は、55〜99質量%である、請求項6に記載の液晶組成物。
  9. 反応性モノマーを含有する請求項1に記載の液晶組成物。
  10. 請求項1に記載の液晶組成物を用いた液晶表示素子。
  11. 請求項10に記載の液晶表示素子を用いた液晶ディスプレイ。
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