JP6254531B2 - 殺菌組成物及び該殺菌組成物の使用方法 - Google Patents

殺菌組成物及び該殺菌組成物の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般的に、急性及び慢性的な傷の微生物のまん延に対して高い効果を有する抗菌組成物の形成に関する。抗菌性ゲルは、組成物中の水系溶液に関するが、粘度を増強する又はゲル化する剤の添加により、より高い粘度を有する。
感染していない、傷のない皮膚の主要な機能は、皮膚表面に定着する種々の微生物を制御することにより、潜在的に病原性種による定着から下の組織を保護することである。傷が生じると、皮下組織が露出し、微生物のコロニー形成及び増殖のための湿気があり、栄養分のある環境をもたらす。傷コロニー形成は、多菌性であり、潜在的に病原性である生物を含む。特に、慢性的な傷により、感染が生じる場合、傷を治癒することができない場合がある。この事象は、患者にとって痛手となり、医療費を大幅に増加させることにつながる。
慢性的な傷は、褥瘡、糖尿病性足潰瘍及び静脈下腿潰瘍を含む。これらの傷は治癒しにくく、大幅に増加する医療費と、解決しない個人の健康問題とを解決するのが難しい。バクテリアが定着する慢性的な傷は、持続性の高い生物膜群集(biofilm communities)(非特許文献1)として存在すると考えられている。生物膜形成は、傷の治癒を遅らせる重要な要因となっているようである。
慢性的な傷の表面上に存在するバクテリアは、浮遊細胞又はより簡便な主要な付着様式として存在しないと考えられる。むしろ、かかるコロニー形成は、多くが、細胞外の親水性多糖類のマトリクス内の混合された微生物種の生物膜形成によるものであると考えられている。ポリマーコーティングの保護環境がコロニー形成を促進し、相互作用することを可能にするので、生物膜中に存在するバクテリアはプランクトン様のバクテリアと明らかに異なる特性を有する。生物膜は宿主防衛機構及び生体防御機構を緩和する能力を有し、無数の制御及び毒性因子を有する。高密度の細胞外マトリクス及び細胞の外層が群の内部を保護するので、この環境の特徴が洗浄剤及び抗生剤への耐性を増加させる。
通常、生物膜は慢性的な傷上に存在するのに対して、生物膜は急性の傷上ではより目立たない。臨床的に、慢性的な傷と、急性の傷の間では、治癒の挙動に明確な違いがあり、急性の傷の方がより容易に治癒する。創面切除、抗生物膜剤、特定の殺生物剤、抗生剤及び先端技術を含む複数の同時の方法を用いた生物膜生物汚染度の抑制により、傷の治癒が促進される。
生物膜付着のための汚染と、基質利用性及び栄養素利用性とに対する感受性により、傷は生物膜群集の形成のための理想的な環境である。慢性的な傷は、宿主免疫システムによるか不明である持続感染、及び全身性の典型的な抗菌剤への耐性という、他の生物膜疾患との2つの重要な共通の特性を有する。傷の殺菌性の洗浄液がない場合、頻繁な創面切除が、慢性的な傷を治癒するのに役立つ臨床的で効果的な治療となることが多い。
生物膜は、米国では、推定毎年100万人の院内感染を起こすと予測されることが報じられている。好気性バクテリア及び嫌気性バクテリアが、発見された。いくつかの研究では、生物膜感染を引き起こさせる最も一般的な微生物(表皮ブドウ球菌)を単離すると同時に、多くの他の生物を単離した。生物膜中に発見される一般的なバクテリアとしては、グラム陽性大便連鎖球菌、黄色ブドウ球菌、ミクロコッカス属spp.及びβ溶血性連鎖球菌(S.ピオゲネス,S.アガラクチア)、大腸菌のグラム陰性バクテリア、肺炎桿菌、ミラビリス変形菌、緑膿菌、アシネトバクター・バウマニ及びステノトロフォモナス・マルトフィリアが挙げられる。
慢性的な傷での生物膜に加えて、生物膜は、全ての慢性のヒトへの感染の約90%及び全ての院内感染の65%に含まれる。生物膜は、最も一般的な急性の耳の感染症である中耳炎の原因となる。また、生物膜は、心臓及び心臓弁の内表面の感染症である細菌性心内膜炎に含まれる。また、細胞膜は、深刻な肺感染に対する感受性の増大をもたらす慢性疾患である嚢胞性線維症の患者で見られる。また、生物膜は、レジオネラ生物膜を引き起こす急性の呼吸器感染症であるレジオネラ症と、空気及び温水システム/水冷システム及び給配水システムに存在することができる汎存の水生生物とに関連すると報告されている。また、生物膜は、歯周病、歯垢、移植感染、留置医療機器(例えば、カテーテル、人工装具)、汚染された臨床表面及び再使用可能な器具の感染症に関連する。
微生物が定着した急性及び慢性的な傷を治癒するためには、適当な洗浄が重要となる。最も大量に生産される傷の洗浄剤は、大部分は界面活性剤洗浄剤に基づくものであり、壊死組織及び壊死片を軟化させ除去するように構成される。これらの水溶液には、防腐剤を含むか含まない、緩衝剤を含むか含まない、及びキレート剤を含むか含まない界面活性剤が使用された。
特許文献1には、1−(2−エチルヘキシル)グリセリンエーテル(オクトキシグリセリン、センシバ(登録商標)SC50)と、アリールオキシアルカノール、オリゴアルカノールアリールエーテル又はアリールアルカノールなどの1又は2以上の芳香族アルコールとを含む殺菌性組成物が記載されている。前記組成物は、マイコバクテリアを制御するのに有用であると考えられている。マイコバクテリアの生物膜に関する研究は行われてこなかった。
特許文献2には、抗感染剤、防腐剤及び抗生物膜剤、水質浄化剤、殺菌剤及び殺細菌剤を含む、殺菌効果及び生物膜洗浄効果を有する液体であって、前記殺細菌剤が殺菌剤の濃度の10.0%から23.0%の濃度のクロルヘキシジンを含むことが議論されている。
特許文献3には、コンタクトレンズを洗浄及び殺菌するための組成物であって、高分子ビグアニドが殺菌剤としてビス(ビグアニド)と併用されること、微生物のバイオバーデンが4時間で、対数で2桁、好ましくは、1時間で、対数で1桁減少するであろうことが議論されている。実施例では、0.8ppm(0.00008重量%)のポリ(ヘキサメチレンビグアニド)及び2ppm(0.0002重量%)のアレキシジンが使用される。この低濃度のビグアニドは、バクテリアをコロニー形成単位で使用するFDA Chemical Disinfection Efficacy Test−July,1985,Contact Lens Solution Draft Guidelinesによるレジメン方法で使用され、細菌性の生物膜に対して有効であるとは評価されていない。
特許文献4及び特許文献5には、穏やかな作用の皮膚殺菌剤として使用するために、ビグアニドと、オクトキシグリセリン(センシバ(登録商標)SC50、グリセリン1−(2−エチルヘキシルエーテル)又は1−(2−エチルヘキシル)グリセリン)の分岐モノアルキルアルコールとの組み合わせが検討されている。また、特に、第四級アンモニウム化合物及び、特に、塩化ベンザルコニウムの成分が、コロニー形成単位のバクテリアに対して効果的であることが示されている。この特許及び出願には、細菌性生物膜を除去する際に、ビグアニド及び分岐モノアルキルグリコールを使用することについては討論されていない。
オクトキシグリセリンは、センシバ(登録商標)SC50(シュルケ・アンド・マイヤー社)の商標名で販売されている。分岐グリセリンモノアルキルエーテルは、皮膚への刺激が少なく、ミクロコッカス・ルテウス、コリネバクテリウム・アクアティカム、コリネバクテリウム・フラベシエンス、コリネバクテリウム・カルナエ及びコリネバクテリウム・ネフレジ(nephredi)などの種々のグラム陽性バクテリアに対して抗菌作用を示すことが知られている。センシバ(登録商標)SC50は、約0.2(2,000ppm)から3重量(wt)%(30,000ppm)の濃度で、種々の皮膚のデオドラント剤で使用される。
特許文献6には、総量0.05ppm(0.000005wt%)から1,000ppm(0.1wt%)までで含まれるセンシバ(登録商標)SC50などの分岐グリセリンモノアルキルエーテルと、0.01ppm(0.000001wt%)から100ppm(0.01wt%)の濃度、好ましくは、3ppm(0.0003wt%)で、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)及びアレキシジンを含む抗菌剤とを含む水性眼科用組成物が記載され、ここで、分岐グリセロール化合物の存在が水性眼科用組成物の殺菌効果を増強することが記載される。前記組成物が、コンタクトレンズ用の消毒溶液、保存溶液又はパッケージング溶液として使用される。生物膜に関する殺菌性の研究は、行われてこなかった。
特許文献7には、分岐グリセリンモノアルキル化合物及び脂肪酸モノエステルを含む界面活性剤と、アレキシジン、クロルヘキシジン又はポリ(ヘキサメチレンビグアニド)などの抗菌剤とを含む水性眼科用組成物中での泡の形成を阻害する水性眼科用組成物及び方法が議論されている。脂肪酸モノエステルは、6から14個の炭素原子を有する脂肪族脂肪酸部分と、脂肪族ヒドロキシル部分とを含み、デカノイルグリセリンが好ましい。レンズケア溶液では、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)が、0.01ppm(0.000001wt%)から3ppm(0.0003wt%)までの濃度で、4.5ppm(0.00045wt%)のアレキシジンとともに使用され、0.15wt%(1,500ppm)の濃度のセンシバ(登録商標)SC50と、0.12wt%(1,200ppm)の濃度のデカノイルグリセリンとを含む。分岐グリセリンモノアルキル化合物及び脂肪酸グリセリルモノエステルの相互作用について、カンジダ・アルビカンス及びフザリウム・ソラニのコロニー形成単位に対する相乗殺菌活性が報告された。これらの成分を用いた、生物膜に関する研究は、行われなかった。
特許文献8には、防腐剤、親水性成分、界面活性剤及び疎水性の溶媒により、哺乳類の組織の微生物を死滅させるか、又は不活性化する方法が議論されており、防腐剤はビグアニド及びビスビグアニドを含む。この研究は、生物膜除去の分析を含まなかった。
特許文献9には、皮膚及び耳の組織の感染の予防又は治療のための高分子ビグアニド又はビス(ビグアニド)化合物と、キレート剤と、緩衝剤とが議論されている。感染の治療のためのアレキシジン及びクロルヘキシジンなどのビス(ビグアニド)と、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)(PHMB)などの高分子ビグアニドとの防腐剤の挙動が議論されている。しかし、モノアルキルグリコール、モノアシルグリセリン又はグリセリンアルキルエーテルの混入か、又はこれらの個々の成分又は組み合わされた成分の生物膜との相互作用については議論されていない。
特許文献10には、微生物の生物膜に接触させるための高濃度の表面活性剤(界面活性剤)及び致死未満量の抗菌剤を含む組成物が議論されている。実施例では、高濃度の界面活性剤(>45%)を使用している。抗菌剤の致死未満量は、微生物又は病原体を形成する生物膜の成長を効果的に根絶する又は阻害するか、生物膜形成を効果的に阻害するか、又は形成された生物膜を効果的に除去するのに治療的に有効な標準的な量未満として規定されている。この出願では、組成物の1重量%(10,000ppm)以下である致死未満量のスルファジアジン銀などの抗菌剤が推奨される。生物膜の再増殖については、考慮されていなかった。
特許文献11には、特に、バチルス属及びクロストリジウム属の細菌性芽胞を死滅させるための1又は2以上のビグアニドの使用が議論されている。この研究は、抗菌性のビシナールジオールの使用を含まなかった。また、生物膜除去については、考慮されなかった。
特許文献12には、非極性の推進薬中に20−80%の濃度のエタノールなどの短鎖の1価アルコールを含む0.01%から0.5%までの濃度のポリ(ヘキサメチレンビグアニド)を含む消臭剤組成物が議論されており、該消臭剤組成物は水及び両極性修飾剤も含み、該両極性修飾剤はドデカノールと、1−(2−エチルヘキシル)グリセリンエーテル(センシバ(登録商標)SC50)と、アセトンなどのケトンとを含有する。1価の短鎖のアルコール及び非極性の推進薬の量は、99%と高い場合がある。皮膚に刺激及び刺すような痛みを生じさせる場合がある短鎖の1価アルコール又はアセトンなどの両極性修飾剤の除去か、又は生物膜を減少させる又は除去するためのかかる組成物の使用については討論されていない。
殺生剤を含む市販の傷洗浄剤の使用は、特に、微生物により多く感染した傷を治療するために、近年、重要性を高めてきた。3種類のかかる市販の製品は、ブラウン メディカル社のプロントサン(登録商標)傷洗浄液及びゲルと、オキュラス イノベイティブ サイエンシズ社のマイクロシン(登録商標)皮膚及び傷洗浄剤と、ダルマシン(登録商標)傷治療とを含む。プロントサン(登録商標)傷洗浄システムは、ポリ(ヘキサメチレンビスビグアニド)(PHMB)のバイオサイドを含む界面活性剤に基づく。プロントサン(登録商標)傷洗浄液及びゲルが、創床の調製に効果的となるように、急性及び慢性的な傷を洗浄、保湿及び汚染除去するために使用される。マイクロシン(登録商標)及びダルマシン(登録商標)傷治療溶液は、急性及び慢性的な傷及び創面切除での感染の治療と、急性及び慢性的な傷、潰瘍、傷口、擦り傷及びやけどの潅注及び湿潤とでの使用を目的とした活性オキシ塩素化合物及び超酸化溶液(super−oxidized solution)である。かかる製品は、微生物負荷を減少させ、体自体に治癒プロセスを行わせるための湿潤環境を作り出すのに役立つと報告されている。かかる製品の殺菌活性は、希釈された次亜塩素酸ナトリウム酸性溶液に基づくものと見られる。
米国特許出願公開第2004/0059006号明細書 米国特許第6,106,854号明細書 米国特許第6,143,244号明細書 米国特許第6,846,846号明細書 米国特許出願公開第2010/0305211号明細書 米国特許出願公開第2007/0287752号明細書 米国特許第7,670,997号明細書 米国特許出願公開第2006/0051385号明細書 米国特許出願公開第2007/0282008号明細書(A1) 米国出願公開第2009/0202615号明細書 米国特許出願第2007/0202006号明細書 米国特許第5,516,510号公報明細書
G.A.James,et al.,Wound Repair Regen.,16(1),37−44,2008
プロントサン(商標登録)及びマイクロシン(登録商標)溶液が、傷の生物膜バイオバーデンを減少させることが報告されたが、プロントサン(商標登録)及びマイクロシン(登録商標)溶液がどちらも完全に死滅させることにより、生物膜を再増殖させないことについては報告されてきていなかった。本発明の目的は、現在の方法と比較して、より迅速に、より効果的に、傷を治癒するために、この結果を達成することができる溶液を提供することである。
本発明は、10分以内に、対数で4桁微生物の生物膜を減少させるか、24時間以内に、再増殖しない生物膜の除去を可能にする抗菌組成物を提供する。対数で4桁除去又は減少させた微生物の生物膜は、アスペルギルス・ニガー、カンジダ・アルビカンス、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌、腸球菌を含むが、これらに限定されない微生物である場合がある。かかる抗菌溶液は、特に、慢性的な傷で生じる生物膜に対して効果的である。かかる傷内及び傷上で減少又は除去された生物膜が、大幅に、傷の治癒を促進することにより、患者の苦痛及び関連する医療費を減少させるものと推定される。
少なくとも1つの高分子ビグアニドと、少なくとも1つの抗菌性のビシナールジオールとの相乗作用を示す抗菌組成物が記載され、ここで、前記ビシナールジオールは、モノアルキルグリコール、モノアルキルグリセリン又はモノアシルグリセリンのうち少なくとも1つである。また、モノアルキルグリセリンはグリセリンアルキルエーテルとも称されるのに対して、モノアシルグリセリンはグリセリンアルキルエステルとも称される。モノアルキルグリコール、モノアルキルグリセリン及びモノアシルグリセリンでの置換基は、好ましくは、脂肪族であり、直鎖又は分岐及び飽和又は不飽和である場合がある。
ビグアニドは、バクテリア、菌類、原生動物及びウイルスに対して広範囲な活性を有するのに対して、グリセリンアルキルエーテル、モノアルキルグリコール及びモノアシルグリセリンは、特に、グラム陽性バクテリア及びイーストに対して特に効果的である。驚くべきことに、本明細書に記載される抗菌組成物は、微生物が再増殖しない完全な死滅により、特に、傷及びやけどでの生物膜形成を減少させるか、又は除去することを可能にする。抗菌組成物は、創床の調製のための傷洗浄液及び抗菌性の傷ゲルの両方として使用することができる。また、抗菌組成物は、表面殺菌剤として、カテーテル又は発泡体又は他の裏打ち上のコーティングとして使用され、水和物又は乾燥された形態で傷上に位置する場合がある水溶液又はゲルの形態である場合がある。また、抗菌組成物は、産業用ワイプに加えて、パーソナル用ワイプ、ホディ用ワイプと、おむつ及び成人用失禁製品と、婦人用衛生製品などの使い捨て可能な吸収材料で使用することができる。
予期できなかったことに、生物膜の減少と、完全な除去のための相乗作用が、少なくとも1つの高分子ビグアニドと、少なくとも1つの抗菌性のビシナールジオールとを含む抗菌組成物により得られることが発見された。ビシナールジオールは、モノアルキルグリコール、モノアルキルグリセリン又はモノアシルグリセリンのうち少なくとも1つを含む場合がある。モノアルキルグリコールは抗菌性のモノアルキル置換1,2−ジオールを含む場合があり;モノアルキルグリセリンは抗菌性のグリセリンエーテルを含む場合があり、モノアシルグリセリンは抗菌性のグリセリンエステルを含む場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、少なくとも1つの高分子ビグアニドと、少なくとも1つの抗菌性のビシナールジオールとを含むゲルの相乗作用を提供する場合があり、ここで、微生物の生物膜を再増殖させないために、ビシナールジオールはモノアルキルグリコール、モノアルキルグリセリン又はモノアシルグリセリンのうち少なくとも1つを含む。
また、本明細書に記載される抗菌組成物は、微生物の生物膜の増大した減少又は完全な除去を与えるために、少なくとも1つのビグアニド及び少なくとも1つの抗菌性のビシナールジオールと、キレート剤との間の相乗作用を提供する場合がある。
また、本明細書に記載される抗菌組成物は、壊死片を除去するため及び微生物の生物膜の増大した減少又は完全な除去を与えるために、界面活性剤及びキレート剤だけでなく、少なくとも1つのビグアニドと、少なくとも1つの抗菌性のビシナールジオールとの間の相乗作用を提供する場合がある。
また、本明細書に記載された抗菌組成物は、傷中での微生物の生物膜を相乗的に減少させるか、除去するために、他の成分と組み合わせて、高分子ビグアニド及び低分子量のビス(ビグアニド)を含む場合がある。
また、火傷だけでなく、急性及び慢性的な傷を治療するために、本明細書に記載される抗菌組成物を使用することを目的としている。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中のグラム陽性及びグラム陰性バクテリアを減少及び除去させるために、使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中の菌類を減少及び除去させるために使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中のイーストを減少及び除去させるために使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中のかびを減少及び除去させるために、使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中の原生動物を減少及び除去するために使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中のマイコプラズマを減少及び除去させるために、使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、傷、表面及び用具中のウイルスを減少及び除去させるために使用される場合がある。
抗菌組成物にキレート剤を混入させることにより、本明細書に記載される抗菌組成物が、細菌増殖を減少させるために、使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物が、キレート剤により、傷中のマトリックスメタロプロテアーゼを不活性化させることにより、傷の治癒を促進させるために使用される場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、ヒト上皮細胞及び真皮細胞に対して非細胞毒性であるビグアニド含有組成物を提供する場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、組織との接触時に、組織の炎症の原因とならないビグアニド含有組成物を提供する場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、傷の治癒を促進するために、弱酸性のpHを有するビグアニド含有組成物を提供する場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、殺菌性の効果を促進するために、低張性であるビグアニド含有組成物を提供する場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、組成物の抗菌作用を増強するために、抗菌性の精油を組み込む場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、組成物に対して、心地よい香りを提供する抗菌性の精油を組み込む場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、微生物の生物膜に対して、迅速で、相乗的な殺菌活性を提供する場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物は、微生物の生物膜の除去の促進又は完全な除去を提供する表面又は用具上に析出した、少なくとも1つの高分子ビグアニドと、モノアルキルグリコール、グリセリンアルキルエーテル及びモノアシルグリセリンのうち少なくとも1つとの間の相乗作用を提供する場合がある。
本明細書に記載される抗菌組成物のこれら及び他の目的と、利点とが、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかであり、それらのうちいくつかは具体的に記載されるが、他は記載されない。
生理食塩水、プロントサン(登録商標)及び溶液1−6及び10−13での緑膿菌生物膜の再増殖を示すグラフである。 生理食塩水、プロントサン(登録商標)及び溶液1−6及び11−13での緑膿菌生物膜のログキルグラフ(log kill graph)を示すグラフである。 生理食塩水、プロントンサン(登録商標)及び溶液1−6及び10−13での黄色ブドウ球菌の生物膜の再結晶を示すグラフである。 生理食塩水、プロントンサン(登録商標)及び溶液1−6及び11−13での黄色ブドウ球菌の生物膜のログキルグラフを示すグラフである。 生理食塩水、プロントンサン(登録商標)及び溶液4−9及び12−15でのカンジダ・アルビカンス生物膜の再結晶を示すグラフである。
少なくとも1つの抗菌性の高分子ビグアニドと、少なくとも1つの抗菌性のビシナールジオールとの水性混合物を含む抗菌溶液が説明される。ビシナールジオールは、モノアルキルグリコール、モノアルキルグリセリン又はモノアシルグリセリンのうち少なくとも1つを含む場合がある。モノアルキルグリコールは、以下のように表される構造を有する場合があり:
Figure 0006254531
R=C−C18分岐又は非分岐アルキル基か、アルキレン基かである。いくつかの抗菌組成物では、R=C−C12分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基か、R=C−C分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基か、R=C−C分岐又は非分岐アルキル基である。
モノアルキルグリセリン(又は、グリセリンアルキルエーテルと称される)は、以下のように表される構造を有する場合があり、
Figure 0006254531
R=C−C18分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基である。いくつかの抗菌組成物では、R=C−C15分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基か、R=C−C12分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基か、R=C−C12分岐又は非分岐アルキル基かである。
モノアシルグリセリンは、以下のように表される構造を有する場合があり、
Figure 0006254531
R=C−C18分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基である。いくつかの抗菌組成物では、R=C−C15分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基か、R=C−C14分岐又は非分岐アルキル基又はアルキレン基か、R=C−C12分岐又は非分岐アルキル基かである。
各ビシナールジオール類について、Rが分岐であるとき、各化合物は、D,L成分のラセミ混合物としてか、D又はL配置の純エナンチオマーとしてか、又は光学異性体の濃縮された混合物として存在することができる。
また、抗菌組成物は、金属イオンキレート剤、界面活性剤、又は両方を含む場合がある。抗菌組成物は、4.5−7.0の範囲のpHと、10−320mOsm/kgのオスモル濃度を有する場合がある。抗菌組成物が溶液であるとき、溶液粘度を増加させるために、及び傷表面上の抗菌組成物の滞留時間を延長させるために、水溶性ポリマーが添加される場合がある。疎水性の脂肪酸エステル及び疎水性のモノアルキルアルコールが、殺菌活性を増加させるために、添加される場合がある。脂肪酸エステル類及び疎水性のモノアルキルアルコール類は、一般的に、不水溶性であるか又は難水溶性であるが、それらは、疎水性のグリコール又は疎水性のグリセリンと組み合わせて、界面活性剤を用いて、本明細書に記載される抗菌組成物中で、可溶性である場合がある。
本明細書に記載される水性抗菌組成物は、0.05wt%(500ppm)から1重量%(10,000ppm)の範囲か、0.075wt%(750ppm)から0.5wt%(5,000ppm)の範囲か、又は0.1wt%(1,000ppm)から0.15wt%(1,500ppm)の範囲かの濃度の殺菌性の高分子ビグアニド類を含む場合がある。また、アレキシジンなどのビス(ビグアニド)及びその塩と、クロルヘキシジン及びその塩とが、10ppm(0.001wt%)から350ppm(0.035wt%)の濃度で、抗菌組成物に添加される場合がある。
抗菌組成物は、0.05wt%(500ppm)から4wt%(4,000ppm)までか、0.1wt%(1,000ppm)から1wt%(10,000ppm)までか、0.4wt%(4,000ppm)から0.6wt%(6,000ppm)までかの組み合わせた濃度で、殺菌性のモノアルキルグリコール、グリセリンアルキルエーテル及びモノアシルグリセリンを含む場合がある。モノアルキルグリコール、グリセリンアルキルエーテル及びモノアシルグリセリンは、R置換基の長さにより、疎水性である場合がある。本明細書で用いられるところの疎水性は、撥水性であることを指し、水に不溶又は比較的不溶であり、水に対して親和性がない。ビシナールジオール類などの親水性置換基を有する疎水性の化合物は、界面活性剤を添加しても、しなくても、水中で、エマルションを形成する場合がある。
抗菌組成物は、水和した又は乾燥した形状で、表面又は医療機器に塗布すると、混合物は、0.05wt%(500ppm)から1.5重量%(1,5000ppm)までか、0.075wt%(750ppm)から0.75wt%(7,500ppm)までか、又は0.1wt%(1,000ppm)から0.5wt%(5,000ppm)までの濃度の高分子ビグアニド類と、0.05wt%(500ppm)から6wt%(60,000ppm)までか、0.1wt%(1,000ppm)から1wt%(10,000ppm)までか、又は0.3wt%(3,000ppm)から0.6wt%(6,000ppm)までの濃度の抗菌性のグリコール及び抗菌性のグリセリンとを含む場合がある。
抗菌組成物中の高分子ビグアニド対ビシナールジオール類(すなわち、抗菌組成物中に組み込まれたモノアルキルグリコール、グリセリンアルキルエーテル及びモノアシルグリセリン)の比は、水和物の形又は乾燥した形かで、1:0.05から1:500までか、1:0.5から1:100までか、1:0.75から1:75までか、又は1:1から1:50までの範囲である場合があり、高分子ビグアニドの最小濃度は0.02wt%(200ppm)である。
本明細書に記載される抗菌組成物のいくつかは、水性組成物である場合がある。本明細書で用いられるところの「水性」組成物は、可溶化成分を含む水中の均一溶液と、界面活性剤又は親水性ポリマーにより安定化させた水中のエマルション化溶液と、水中の粘着性又はゲル化された均一な又はエマルション化溶液とを含むが、これらに限定されない水系溶液の範囲を指す。
含まれる場合、界面活性剤は、0.1wt%(1,000ppm)から4wt%(40,000ppm)までか、0.75wt%(7,500ppm)から3wt%(30,000ppm)までか、又は1wt%(10,000ppm)から2wt%(20,000ppm)までの濃度で存在する場合がある。界面活性剤は、溶液の表面張力を低下させ、殺生剤の増強された活性のため及び創面切除の補助のために、傷表面(又はいずれかの表面)の濡れを促進する。
含まれる場合、キレート剤は、0.01wt%(100ppm)から1wt%(10,000ppm)までか、0.025wt%(250ppm)から0.5wt%(5,000ppm)までか、又は0.05wt%(500ppm)から0.2wt%(2,000ppm)までの濃度で存在する場合がある。キレート剤は、微生物の表面から多価の金属イオンを除去することにより、殺菌活性を促進するとともに、組織再生を促進するために、マトリックスメタロプロテアーゼを失活させることにより傷の治癒を潜在的に促進すると考えられる。
いくつかの好ましい抗菌剤は、高分子ビグアニド類と、重合性のビス(ビグアニド)類とを含む。所望により、少なくとも1つの低分子量のビス(ビグアニド)が、さらなる抗菌剤として、添加される場合がある。抗菌性のビグアニド類の組み合わせは、病原性の微生物種の数及び種類に対する効果を増大させる場合がある。
好ましくは、高分子ビグアニドは、商標名コスモシル(商標登録)CQとして、アーチケミカルズ社、スマーナ、ジョージア州から商業的に入手可能なポリ(ヘキサメチレンビグアニド)である。また、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)ポリマー類は、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)(PHMB)、ポリ(ヘキサメチレンビスビグアニド)(PHMB)、ポリ(ヘキサメチレングアニド)(PHMB)、ポリ(アミノプロピルビグアニド)(PAPB)、ポリ[アミノプロピルビス(ビグアニド)](PAPB)、ポリヘキサニド及びポリ(イミノイミドカルボニル)イミノヘキサメチレン塩酸塩と称され;PHMBが、この殺菌性のポリマーとして、好ましい略称である。PHMBは広範な抗菌薬であり、コンタクトレンズ多目的溶液、傷洗浄溶液、傷包帯、術中クレンジング製品、洗口液、表面殺菌剤、食品殺菌剤、獣医学への適用、化粧品保存料、紙保存料、二次油回収用殺菌剤、工業用水処理及び水泳プール洗浄剤で使用されてきた。PHMBは、通常、水中で、塩酸塩の形で商業的に得られる。
抗菌作用のための低分子量のビス(ビグアニド)類は、その全体が引用により本明細書に取り込まれる、米国特許番号第4,670,592号に記載されている。好ましい低分子量のビス(ビグアニド)類は、アレキシジン(ALEX)及びクロルヘキシジン(CHG)であり、アレキシジンが最も好ましい。アレキシジンは塩酸塩の形で存在することが多いのに対して、クロルヘキシジンはグルコン酸塩の形であることが多い。アレキシジン二塩酸塩は、トロントリサーチケミカルズ社、トロント、オンタリオ州、カナダから入手可能である。また、アレキシジンは、1,1’−ヘキサメチレンビス[5−(2−エチルヘキシル)ビグアニド]二塩酸塩として化学的に記載される。クロルヘキシジングルコン酸塩は、シグマライフサイエンス、シグマアルドリッチ社、セントルイス、ミズーリ州米国から入手可能である。また、クロルヘキシジングルコン酸塩は、1,1’−ヘキサメチレンビス[5−(p−クロロフェニル)ビグアニド]ジ−D−グルコン酸塩として化学的に記載される。クロルヘキシジンが多くの生物医学的応用で使用されてきたのに対して、アレキシジンは、主に、洗口液及びコンタクトレンズ溶液中で使用されてきた。
ビグアニド類は、その全体が引用により本明細書に取り込まれる、米国特許番号第3,428,576号、米国特許番号第4,670,592号、米国特許番号第4,758,595号及び米国特許番号第5,990,174号に記載されている。ビグアニド塩は、グルコン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物及びそれらに類するものである場合がある。商業的な入手しやすさ及び優れた殺菌効果に起因する好ましいビグアニド類は、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩(PHMB)及びアレキシジン二塩酸塩(ALEX)である。
また、ポリクオタニウム1、ポリクオタニウム6、ポリクオタニウム10、カチオン性グアー及びキトサンの水溶性誘導体などのその他の抗菌性ポリマーが、添加される場合がある。
また、抗菌組成物は、疎水性のモノアルキルグリコール、疎水性のグリセリンアルキルエーテル、疎水性のモノアシルグリセリン及びそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つのビシナールジオールを含む場合がある。分岐又は非分岐であることに加えて、これらの化合物は、飽和又は不飽和である場合がある。
また、1又は2以上の疎水性のモノアルキル又はモノアルキレンアルコールが、殺菌活性を促進するために、抗菌組成物に添加される場合がある。モノアルキルアルコールは、1つの水酸基を含む場合があり、すなわち、ポリオールではない。モノアルキルアルコールは、界面活性剤により可溶化される場合がある。好ましい疎水性のモノアルキルアルコールは、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール及び3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセン−1−オール(フィトール)を含むが、これらに限定されない。7個未満の炭素原子を有する長鎖アルコール及び18個を超える炭素原子を有する長鎖アルコールは、好ましくない。抗菌組成物は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、それらの異性体又はそれらの任意の組み合わせなどの短鎖の1価アルコールを含まない場合がある。より好ましいモノアルキル又はモノアルキレンアルコールは、1−ドデカノール、1−トリデカノール及び3,7,11,15−テトラメチル−2−へキサデセン−1−オール(フィトール)である。
また、抗菌性の糖エステル類が、殺菌活性を増加させるために添加される場合がある。糖エステルが、バチルス属(Bacillus sp.)、ラクトバチルスプランタラム属、大腸菌及び種々のクロストリジウム属に対して有効である。かかる糖エステル類として、モノカプリル酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、モノミリスチン酸スクロース及びモノパルミチン酸スクロースが挙げられる。
典型的なモノアルキルグリコール類は、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール(カプリリルグリコール)、1,2−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ウンデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−トリデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,2−ペンタデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、1,2−ヘプタデカンジオール及び1,2−オクタデカンジオールを含むが、これらに限定されない。また、非ビシナールグリコール類(non−vicinal glycols)が、殺菌活性を促進するために添加される場合がある。典型的には、非ビシナールグリコール類は、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びグリコールビス(ヒドロキシエチル)エーテルを含むが、これらに限定されない。
典型的には、グリセリンアルキルエーテルは、1−O−ヘプチルグリセリン、1−O−オクチルグリセリン、1−O−ノニルグリセリン、1−O−デシルグリセリン、1−O−ウンデシルグリセリン、1−O−ドデシルグリセリン、1−O−トリデシルグリセリン、1−O−テトラデシルグリセリン、1−O−ペンタデシルグリセリン、1−O−ヘキサデシルグリセリン(キミルアルコール)、1−O−ヘプタデシルグリセリン、1−O−オクタデシルグリセリン(バチルアルコール)、1−O−オクタデク−9−エニルグリセリン(セラキルアルコール)、グリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル(また、オクトキシグリセリン、2−エチルヘキシルグリセリン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオール及びセンシバ(登録商標)SC50としても知られる)、グリセリン1−ヘプチルエーテル、グリセリン1−オクチルエーテル、グリセリン1−デシルエーテル及びグリセリン1−ドデシルエーテル、グリセリン1−トリデシルエーテル、グリセリン1−テトラデシルエーテル、グリセリン1−ペンタデシルエーテル、グリセリン1−ヘキサデシルエーテル及びグリセリン1−オクタデシルエーテルを含むが、これらに限定されない。
典型的には、モノアシルグリセリンは、1−O−デカノイルグリセリン(モノカプリン)、1−O−ウンデカノイルグリセリン、1−O−ウンデセノイルグリセリン、1−O−ドデカノイルグリセリン(モノラウリン又はモノラウリン酸グリセリン及びラウリシジン(登録商標)とも称される)、1−O−トリデカノイルグリセリン、1−O−テトラデカノイルグリセリン(モノミリスチン)、1−O−ペンタデカノイルグリセリン、1−O−ヘキサデカノイルグリセリン、1−O−ヘプタデカノイルグリセリン及び1−O−オクタノイルグリセリン(モノカプリリン)を含むが、これらに限定されない。一般に、1−O−位で置換されるグリセリンが、2−O−位で置換されるグリセリン又は1−O及び2−O位で置換されるグリセリンと比較してより好ましい。
1,2−オクタンジオール(モノアルキルグリコール)及び2−エチルヘキシルグリセリン(グリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル)(モノアルキルグリセリン)を共に含むシュルケ・アンド・マイヤー社から入手可能であるセンシバ(登録商標)SC10多機能性化粧品成分が、典型的には、本明細書に記載されている抗菌組成物中で使用するためのビシナールジオール組成物である。センシバ(登録商標)SC10は、2−エチルヘキシルグリセリン(センシバ(登録商標)SC50)の優れたスキンケア及び脱臭特性と、カプリリルグリコールの保湿及び抗菌特性とを兼ね備えると報告されている。また、ビシナールジオールが、化粧料製剤の抗菌安定性に寄与する場合がある。また、ビシナールジオールが、パラベン又はフェノキシエタノール(シュルケ・アンド・マイヤー社、センシバ(登録商標)SC10多機能性化粧品成分)などの従来の化粧品保存料の有効性を改善するために使用される場合がある。
センシバ(登録商標)SC50が、皮膚上でのグラム陽性臭気を引き起こすバクテリアを確実に阻害し、デオドラント製剤で使用される。センシバ(登録商標)SC50は、従来の防腐剤の効果を高めると報告される。また、センシバ(登録商標)SC10を用いたスクリーニング検査により、グラム陽性臭気を引き起こすバクテリアの成長及び増殖を確実に阻害することが示され、同時に、有益な皮膚微生物叢に影響を及ぼさないことがわかった。メチルパラベン防腐剤の抗菌効果は、アスペルギルスニガー(ATCC6275)、カンジダ・アルビカンス(ATCC 10231)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)、緑膿菌(ATCC15442)及び大腸菌(ATCC11229)に対してcfu/mlが減少する点で、センシバ(登録商標)SC10により促進される。研究された組成物は、0.2(wt)%のメチルパラベンと、1.0(wt)%(10,000ppm)のセンシバ(登録商標)SC10と、0.2(wt)%のメチルパラベン及び1.0(wt)%のセンシバ(登録商標)SC10との組み合わせであった。シュルケ・アンド・マイヤー社のセンシバ(登録商標)SC10の推奨される防腐剤の使用濃度は、0.5(5,000ppm)から2.0%(20,000ppm)である。
本発明の抗菌性のモノアルキルビシナールジオール類は、隣接する親水基−OHを有するが、水への溶解度が低いか、ごくわずかであることが多いので、溶液中でのこれらの化合物の相溶性及び均一性を促進するために、界面活性剤が添加されることが好ましい。
抗菌組成物は、表面洗浄、特に、傷の創面切除をもたらすために、1又は2以上のさらなる界面活性剤を含む場合がある。適した界面活性剤は、陽イオン性、陰イオン性、非イオン性及び両性(amphoteric及びampholytic)界面活性剤を含むが、これらに限定されない。好ましい界面活性剤は、非イオン性及び両性界面活性剤である。界面活性剤は、溶液の非細胞毒性を促進するとともに、抗菌剤の殺菌活性を維持させるために、18−30のHLB(親水性親油性バランス)値を有する場合がある。
適した非イオン性界面活性剤は、ポロキサマー類のエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合体、逆ポロキサマー類、ポロキサミン類及び逆ポロキサミン類を含む。ポロキサマー類及びポロキサミン類が好ましく、ポロキサマー類が最も好ましい。ポロキサマー類及びポロキサミン類は、BASF社から、プルロニック(登録商標)及びテトロニック(登録商標)の商標名で入手可能である。
適したプルロニック界面活性剤は、HLB31及び平均分子量(AMW)4,700を有するプルロニックF38と、HLB29及びAMW8,400を有するプルロニックF68と、HLB26及びAMW7,700を有するプルロニック68LFと、HLB25及びAMW6,600を有するプルロニックF77と、HLB24及びAMW7,700を有するプルロニックF87と、HLB28及びAMW11,400を有するプルロニックF88と、HLB28及びAMW13,000を有するプルロニックF98と、HLB27及びAMW14,600を有するプルロニックF108と、HLB18−23及びAMW12,600を有するプルロニックF127(また、ポロキサマー407としても知られる)と、HLB19及びAMW1,900を有するプルロニックL35とを含むが、これらに限定されない。
その他の種類の界面活性剤は、商標名テトロニック(登録商標)でBASF社から販売されるエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのジアミノブロック共重合体である。典型的なこの種類の界面活性剤は、テトロニック1107(また、ポロキサミン1107として知られる)である。
上記のほかに、例えば、ココナツ、ポリソルベート、ポリオキシエチレン又は高級アルカン(C12−C18)のポリオキシプロピレンエーテルと、全て、アクゾノーベル、シカゴ、イリノイ州から入手可能である商標名ツイン(登録商標)20で入手可能であるポリソルベート、商標名Brij35で入手可能であるポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、商標名Myrj52で入手可能であるポリオキシエチレン(40)ステアラート及び商標名アトラスG2612で入手可能であるポリオキシエチレン(25)プロピレングリコールステアラートなどの脂肪酸のポリエチレングリコールエステルなどの他の界面活性剤とが、添加される場合がある。他の中性の界面活性剤は、ノニルフェノールエトキシラート類などのノニルフェノールエトキシラート類と、トライトンX−100と、ポリオキシエチレン植物性脂肪エステルのBrij界面活性剤と、ツイン(登録商標)80と、デシルグルコシドと、ラウリルグルコシドとを含む。
本発明による抗菌組成物で使用されるのに適した両性界面活性剤は、商標名ミラノール(ロディア)で市販される種類の物質を含む。両性界面活性剤の有益な他の種類としては、種々の販売元から商業的に入手可能であるコカミドプロピルベタインが挙げられる。
例えば、適した等張化調整剤は、塩化ナトリウム及び塩化カリウムと、グリセリンと、プロピレングリコールと、マンニトールと、ソルビトールとを含むが、これらに限定されない。これらの剤は、典型的には、それぞれ、約0.01から2.5%(w/v)の範囲の量、好ましくは、約0.05から約1.5%(w/v)の範囲の量で使用される。好ましくは、等張化剤は、10から320mOsm/kg、より好ましくは、約200から約300mOsm/kg、最も好ましくは、約260から約290mOsm/Kgの最終的な浸透値を与える量で使用される。抗菌組成物の等張化を調整するためには、塩化ナトリウムが最も好ましい。
抗菌組成物のpHは、4.5から7.0に調節され、より好ましくはpH5.0からpH6.5に調整され、最も好ましくはpH5.5から6.0に調整される。創傷床のpHが慢性的な傷の治癒の際に、根本的に重要な役割を果たし、創傷床の長期の酸性化が、慢性の静脈下腿潰瘍での治癒速度を速めることがわかった(Wilson I.A.I.,Henry M.,Quill R.D.,and Byrne P.J.,VASA 1979,第8巻,第339−342頁)。酸性の創傷床と、創傷治癒プロセスとの間の相互作用の機構の重要な点は、酸素解離による組織酸素利用率を増加させる可能性と、細菌性の最終生産物の組織毒性を減少させる可能性があることに関連し、これにより、傷の治癒プロセスが促進されることに関係する。
pHを調整するための適した緩衝剤は、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸、リン酸二水素ナトリウム、一リン酸二ナトリウム、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、酒石酸、フタル酸、コハク酸、酢酸塩、プロピオン酸、マレイン酸塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、アミノアルコール緩衝液及びグッド緩衝液(ACES、PIPES及びMOPOSOなど)と、それらの混合物とを含む場合がある。1又は2以上の緩衝剤が、約0.01から2.0重容量パーセントの範囲の量で、本発明の抗菌組成物に添加される場合があるが、好ましくは、約0.05から0.5重容量パーセントである。
また、抗菌組成物のpHは、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム及び三ナトリウム塩のキレート剤の組み合わせにより調整される場合があり、この方法が最も好ましい。
軟化剤/保湿剤及び保湿剤が、より安定した抗菌組成物を提供するために、抗菌製剤に添加される場合がある。軟化剤/保湿剤は、皮膚中の水を貯留する皮膚の上部の脂質層を形成することにより機能する。ワセリン、ラノリン、鉱油、ジメチコーン及びシロキシ化合物が、一般的な軟化剤である。他の軟化剤としては、イソプロピルパルミタート、イソプロピルミリスタート、イソプロピルイソステアラート、イソステアリルイソステアラート、ジイソプロピルセバカート、プロピレンジペラルゴナート、2−エチルヘキシル イソノノアート、2−エチルヘキシルステアラート、セチルラクタート、ラウリルラクタート、イソプロピルラノラート、2−エチルヘキシルサリチラート、セチルミリスタート、オレイルミリスタート、オレイルステアラート、オレイルオレアート、ヘキシルラウラート及びイソヘキシルラウラート、ラノリン、オリーブ油、ココアバター、シアバター、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、ジカプリリルエーテル及びデシルオレアートが挙げられる。
保湿剤としては、グリセリン、レシチン、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール及び1,2,6−ヘキサントリオールが挙げられる。保湿剤は、皮膚の外層内に水を引き込むことにより機能する。
また、アスピリン、ビタミンC、メチルサルフォニルメタン、ティーツリー油及び非ステロイド系抗炎症薬の水溶性の誘導体などの抗炎症剤が、添加される場合がある。
不水溶性の付加化合物は、特に、抗菌性の疎水性のモノアルキルビシナールジオール、抗菌性の疎水性のモノアルキルグリセリン及び抗菌性の疎水性のモノアシルグリセリンの少なくとも1つと界面活性剤とを組み合わせて用いて、可溶性にする場合がある。
本発明の抗菌組成物中に、水溶性の粘着性の材料を含むことが望ましいことが多い。本発明の抗菌組成物の鎮痛効果及び生物組織との可能性のある疎水性相互作用のために、水溶性ポリマーは、傷表面の水和された膜により、傷との相互作用を促進する傾向を有する。この挙動のために、かかる水溶性ポリマーは、傷上の抗菌組成物又はゲルの滞留時間を増加させることができる。
本明細書で、有用な水溶性の粘着性の材料は、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−10、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、ヒドロキシプロピルメチルグアー、カチオン性グアー、カルボキシメチルグアー、ヒドロキシメチルキトサン、ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキトサン、N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサンクロリド、水溶性のキトサン、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、デルマタン硫酸、アミロース、アミロペクチン、ペクチン、ローカストビーンガム、アルギン酸、デキストラン、カラギーナン、キサンタンゴム、ジェランガム、スクレログルカン、シゾフィラン、アラビアゴム、ガティガム、カラヤゴム、トラガカントゴム、ペクチン、でんぷん及びその修飾物、タマリンドガム、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(メチルビニルエーテル)、ポリアクリルアミド、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリラート)、ポリ(グリセリルメタクリラート)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタクリラート)、ポリ(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、ポリビニルアミン、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)及びポリ(N−ビニルカプロラクタム)と、これらに類するものと、それらの組み合わせとを含むが、これらに限定されず、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)及びポリ(N−ビニルカプロラクタム)の2つはそれらの下限臨界溶液温度以下で水和する。自由流動性の抗菌組成物の粘着性ゲルへの調製のために、かかる粘着性の材料は、約0.01から約10.0重量パーセントの範囲の量で使用される場合がある。
陰イオン性親水性ポリマーが粘着性を促進するために使用される場合、全体的なポリマー負電荷は、陽イオン性ビグアニドバイオサイドを静電的に引き寄せ、蓄積させる場合があり、その後、中性又は陽イオン性水溶性ポリマーの利用に匹敵する殺菌効力を提供するために、より高濃度のビグアニドが必要とされる。よって、好適な水溶性ポリマーは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、ヒドロキシプロピルメチルグアー、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(N−ビニルピロリドン)などの電荷が中性のものであるか、又は陽イオン性キトサン、陽イオン性セルロース誘導体及びカチオン性グアーなどの電荷が陽イオン性のものかである。また、キトサンポリマーが、抗菌組成物の抗菌性の挙動を促進する場合がある。より好ましい親水性ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルグアー、ヒドロキシメチルキトサン、ポリ(エチレンオキシド)、N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサンクロリドを含み、ヒドロキシメチルプロピルセルロースが最も好ましい。
キレート剤が、バクテリア及び他の生物の抗菌剤の殺菌効果に対する感受性を促進するので、キレート剤を含む傷治療溶液又は用具が感染するのを防ぐのにより効果的になる。また、キレート剤が、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)というブレーキングダウンコラーゲンにより、組織形成と、治癒とを妨害することができる酵素を失活させる。MMPsは、慢性的な傷中で、高濃度で発見されることが多い。キレート剤は、MMP活性に必要な亜鉛イオンと結合し、MMPを阻害し、非活性化を引き起こすことにより、治癒を促進する。
キレート剤は、ナトリウム、リチウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、セリウム、コバルト、銅、鉄、マンガン、ニッケル、ストロンチウム又は亜鉛などの1価又は多価の金属イオンを補足することができる任意の化合物から選択され、薬学的又は獣医学的に許容可能なものである。細菌性細胞の最表面は、一般に、Mg+2及びCa+2などの2価の陽イオンにより、通常安定化される正味の負電荷を帯びている。これは、テイコ酸と、グラム陽性バクテリアの多糖成分、グラム陰性バクテリアのリポ多糖類及びその細胞膜と関連している。したがって、キレート剤は、微生物を不安定化するのに役立つ。また、炎症性の傷中などのマトリックスメタロプロテアーゼを失活させる場合があり、コラーゲンの成長を促進する。
適したキレート剤は、アミノカルボン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸、ニトリロトリプロピオン酸、ジエチレントリアミン五酢酸、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、1,6−ジアミノヘキサメチレン四酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸、O,O’−ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸、エチレンジアミン−N,N’−二酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジプロピオン酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ビス(メチレンホスホン酸)、イミノ二酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸及びエジトロナートなどのビスホスホナート類と、それらの塩とを含むが、これらに限定されない。また、適したキレート剤は、例えば、米国特許番号第5,858,937号に開示されているヒドロキシアルキルホスホン酸、特に、モンサント社からデイクエスト2016・ジホスホン酸ナトリウム塩又はホスホン酸として商業的に入手可能なエチドロン酸四ナトリウムとも称される1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸の四ナトリウム塩を含むが、これらに限定されない。
特に、好ましいキレート剤は、二ナトリウム、三ナトリウム、四ナトリウム、二カリウム、三カリウム、四カリウム(tetrapotasssium)、リチウム、二リチウム、アンモニウム、二アンモニウム、三アンモニウム、四アンモニウム、カルシウム及びカルシウム二ナトリウムなどのEDTAの混合塩であり、より好ましくは、EDTAの二ナトリウム、三ナトリウム又は四ナトリウム塩、最も好ましくはEDTA二ナトリウム及びEDTA三ナトリウムである。
キレート剤の濃度は、0.01重量%から1.0重量%か、0.025から0.5重量%か、又は0.05から0.15重量%の範囲である場合がある。
また、活性な、通常、不水溶性か、又は可溶化するのが難しい成分を可溶化(solublilize)するために、界面活性剤を使用して、エマルション、ミニエマルション、マイクロエマルション又は逆エマルションとして、傷洗浄剤を調製することが可能である。有機及び無機種の可溶化は、抗菌剤、抗生剤、銀塩及び銀ナノ粒子、抗菌剤、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗原虫薬、精油、鎮痛薬、プロテアーゼ阻害剤、抗アレルギー薬、抗炎症薬、血管収縮剤、血管拡張剤、抗凝固薬、ホルモン剤、ペプチド、核酸、単糖類、脂質、糖脂質、糖タンパク質、内分泌性ホルモン剤、成長ホルモン剤、成長因子、熱ショックタンパク質、免疫応答調節剤、抗がん剤、サイトカイン及びそれらに類するものと、虚血性創傷への酸素の増加をもたらす有機溶媒とを含む場合がある。重要なことは、酸素溶解度と運搬とを増加させるシロキサン及びフッ化炭素などの有機溶媒を添加することである。特に重要なことは、揮発性で、非燃焼性で、刺すような痛みを与えない、非感作のヘキサメチルジシロキサン(HMDS)のシロキサン溶媒を使用することである。エマルションは、有機溶媒とエマルション化溶液の間で相分離が起こらない濃度まで、複合傷治療組成物にHMDSを徐々に添加することにより調製される。
また、チモール、メントール、サンダルウッド、カンファー、カルダモン、シナモン、ジャスミン、ラベンダー、ゼラニウム、ジュニパー、メントール、マツ、レモン、バラ、ユーカリ、クローブ、オレンジ、ミント、リナロール、スペアミント、ペパーミント、レモングラス、ベルガモット、シトロネラ、ヒノキ、ナツメグ、トウヒ、ティーツリー、ウィンターグリーン(メチルサリチラート)、バニラ、及びそれらに類するものを含む精油が、芳香剤又は香料として、及び/又は抗菌剤として、製剤に添加される場合がある。より好ましい精油としては、抗菌性特性のためのチモール、サンダルウッドオイル、ウィンターグリーンオイル及びオイカリプトールと、香料のためのパインオイルとが挙げられる。チモール及びサンダルウッドオイルが、最も好ましい精油である。
局所適用では、抗菌組成物製品が、異なった形態で、送達される場合がある。典型的な形態は、液体、クリーム、泡、ローション、ゲル及びエアロゾルを含むが、これらに限定されない。また、抗菌組成物は、綿棒と、布と、スポンジと、発泡体と、傷包帯材料と、紙タオル及びティッシュなどの不織布製品及び紙製品とにより、吸収される場合がある。対象の抗菌組成物の局所製剤は、局所投与のための製剤で一般的に使用される有機溶媒、乳化剤、ゲル化剤、保湿剤、安定剤、時間放出剤、染料、香料、及びこれらに類する成分をさらに含む場合がある。


また、抗菌組成物又はゲルが、カテーテルへの生物膜付着を防止するために、体内に挿入することができるコーティングを提供するための水和物又は乾燥された形態で、カテーテルに添加される場合がある。
また、抗菌組成物は、高分子発泡体、高分子フィルム、織物、ニット又は不織布材料などの固体又は多孔性の担体に添加され、乾燥され、その後、傷に直接塗布される場合がある。この場合、高分子発泡体が、傷からの滲出液を吸収する場合もあり、傷表面上の抗菌性のモノアルキルビシナールジオールを用いた相乗ビグアニド活性の制御放出のための水和した環境を生み出す。かかる泡傷包帯は、1.0重量%までのビグアニドを含む場合がある。この種類の泡包帯は、緑膿菌、メチシリン耐性の黄色ブドウ球菌及びバンコマイシン耐性の腸球菌などの生物膜に対して有効である。
また、上記組成物は、例えば、歯肉炎用に、経口塗布で、生物膜個体数を制御又は除去するために、歯科で使用される場合がある。また、上記組成物は、慢性中耳炎で見られる中耳中の生物膜のために使用される場合がある。
上記組成物は、寝床、手術台、管類及び再利用可能な医療機器などの表面を消毒するために使用される場合がある。
PHMBを含む抗菌溶液は、抗菌性の挙動、及び創傷の管理に寄与する点で高く評価される。近年、PHMB(ポリ(ヘキサメチレンビグアニド),ポリヘキサニド)を含む市販の製品、プロトンサン(登録商標)傷洗浄液が、壊死の負担を軽減させ、滲出液を制御し、異物を除去するのに効果的であるため、急性及び慢性的な傷又はやけどの湿潤及び洗浄のために、米国及び欧州の市場のB.ブラウンから入手された。プロトンサン(登録商標)傷洗浄液は、コロニーを形成した傷、強くコロニーを形成した傷及び細菌感染した傷で使用される場合がある。また、プロントサン(登録商標)傷洗浄液は、外皮で覆われた、細菌に汚染された及び慢性的な皮膚の傷を除去すると報告され、かかる患者の生活の質に劇的な影響をもたらすことができる(Horrocks A.,Br.J.Nurs.,2006年12月14日−2007年1月10日15(22):1222,1224−8)。プロントサン(登録商標)傷洗浄液はPHMBを含むので、本発明において、生物膜減少及び除去の実施例で陽性対照として使用される。
以下の実施例は、発明を説明するために用いられるものであり、発明を限定するものではない。本発明の意図及び範囲を逸脱することなく、変形及び修飾がなされる場合があることが理解されるであろう。
これらの実施例で使用される抗菌剤と、界面活性剤と、増粘剤と、キレート剤と、スキンケア剤及び消臭剤とは、
PHMB:(ポリ(ヘキサメチレンビグアニド))、コスモシル(商標登録)CQ、アーチ・ケミカル・ロット・11RC116995)
ALEX:(アレキシジン二塩酸塩)、トロント・リサーチ・ケミカルズ、ロット 4−WG−119−2
CHG:(クロルヘキシジングルコン酸塩)、スペクトラム・ケミカルズ、ロット ZQ1023
P−407:(ポロキサマー 407、プルロニック F127)、スペクトラム・ケミカルズ、ロット 1AD0265
TW80:(ツイン(登録商標)80、ポリソルベート80)、スペクトラム・ケミカルズ、ロット XF0356
HPMC:(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒプロメロース)、スペクトラム・ケミカルズ、ロット 1AC0441、2% 溶液粘度=50mPa.s
EDTA−2:(エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム)、スペクトラム・ケミカルズ、ロット 1AE0430
EDTA−3:(エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム塩)、スペクトラム・ケミカルズ、ロット YL0044
SC50:(センシバ(登録商標)SC50、グリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル)、シュルケ・アンド・マイヤー社、ロット 1179743
SC10:(センシバ(登録商標)SC10.12−ジヒドロキシオクタン)、シュルケ・アンド・マイヤー社、ロット 1178933
GML:(モノラウリン酸グリセリン、ラウリシジン(登録商標))、メド−ケム・ラボラトリーズ、ロット 4010608422
SAN:(サンダルウッドオイル、東インドサンダルウッドツリー、サンタラム・アルバム)、ビロキス社
塩化ナトリウム:スペクトラム・ケミカル、ロット 1AA0110
水:(精製、USP)、リッカ・ケミカル社、ロット 1102304
を含む。
緑膿菌、黄色ブドウ球菌及びカンジダ・アルビカンスの生物膜に対する本発明のPHMB含有溶液の有効性のために、0.3wt%(3,000ppm)のセンシバ(登録商標)SC50及び0.1wt%(1,000ppm)のセンシバ(登録商標)SC10を添加した本発明の1000ppm(0.1wt%)及び1,500ppm(0.15wt%)のPHMB含有溶液と比較して、プロントサン(登録商標)溶液は0.1wt%(1,000ppm)のPHMB及び界面活性剤であるウンデシレンアミドプロピルベタイン(0.1wt%、1,000ppm)を含むので、この水溶液は陽性対照として使用され、生理食塩水は陰性対照として使用された。付加的成分は、塩化ナトリウムにより調整されたオスモル濃度で、アレキシジン(ALEX)及びクロルヘキシジン(CHG)ビス(ビグアニド)と、EDTA−2Na及びEDTA−3Naキレート剤と、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム及び三ナトリウム塩によるpH調整剤と、ポロキサマー407界面活性剤と、ヒドロキシプロピルメチルセルロース増粘剤とを含んだ。
表1には、対照に対して比較するために、調製された15種類の抗菌組成物が列挙されている。
Figure 0006254531
生物膜は、以下のように、作製され、分析された。各生物では、96−peg MBEC(商標登録)pegが、1ウェル当たり0.1OD600対数期の細菌培養物100μlを含む96ウェルプレート中に載置された。生物膜は、36から48時間で、peg上で成長させることができた。その後、過剰のバクテリアが、10±1分間に、200μl/ウェルのPBSを用いて、96ウェルプレート中で、洗浄された。その後、細胞が、96ウェルプレート中で、8±2分間に、1ウェル当たり200μl、抗菌組成物と、陽性及び陰性対照とで処理された。その後、前記プレートが、未使用のプレートで、上記の通り洗浄された。その後、pegに関連したプランクトン様の生物を除去するために、pegは、1ウェル当たり200μlのダイエングレー(Dey−Engley)培養液を含む中和プレートに移され、15分間、軽く超音波処理された。超音波処理後、pegプレートが、200μlのトリプチックソイ培養液(TSB)を含む再増殖プレートに移され、〜24時間培養された。分析は、モレキュラーデバイスM2マイクロプレートリーダーで600nmでの吸光度を読み取ることにより、実行された(また、カンジダ・アルビカンスは、〜48時間で読み取られた)。
抗菌組成物は、1000ppm(0.1wt%)又は1,500ppm(0.15wt%)のポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩(PHMB)バイオサイドと、0ppm又は10ppm(0.001wt%)のアレキシジン(ALEX)と、0ppm又は200ppm(0.02wt%)のクロルヘキシジンジグルコン酸塩(CHG)と、0.05wt%(500ppm)又は0.1wt%(1,000ppm)のEDTAキレート剤と、1wt%(10,000ppm)又は2wt%(20,000ppm)のポロキサマーF127(P−407)界面活性剤と、0.2wt%(2,000ppm)のHPMC増粘剤と、0wt%から0.3wt%(3,000ppm)のグラム陽性臭気を引き起こすバクテリアの成長を阻害する軟化剤及び保湿剤であるセンシバ(登録商標)SC50(SC50)と、0wt%又は0.1wt%(1,000ppm)の脱臭及び抗菌特性を有する軟化剤及び保湿剤であるセンシバ(登録商標)SC10(SC10)と、0wt%から0.125wt%(1,250ppm)の精油であるサンダルウッドオイル(SAN)とを含有した。また、成分を加えることなく、pH(すなわち、pH4.9)が得られるか、又はEDTA三ナトリウム(EDTA−3Na)のEDTA二ナトリウム(EDTA−3Na)への添加によりpH(すなわち、pH5.5及び6)が得られた。オスモル濃度は、低張液を形成する、262又は280mOsm/kgであった。抗菌組成物は希釈されず、対照に対して、生物膜成長への効果と、相対的な殺傷効果とが比較された。
プロトンサン(登録商標)陽性対照が、pH6及びオスモル濃度11mOsm/Kgを有するように決定された。
緑膿菌(ATCC株27853、グラム陰性バクテリア)及びメチシリン耐性の黄色ブドウ球菌(MRSA;ATCC株700699、グラム陽性バクテリア)の2種類の細菌性生物膜が、試験された。菌類では、カンジダ・アルビカンス(ATCC株10231、イースト)の生物膜が分析された。全ての抗菌組成物は、24時間にわたり、再増殖が研究された。また、カンジダ・アルビカンスに曝露された溶液は、この微生物のより遅い成長のために、48時間での再増殖について分析された。
図1は、抗菌組成物を用いた処理前と、その後、溶液への10分の曝露後、24時間後の再増殖の分析での600nmでの全てのバクテリアの吸光度に基づいた、緑膿菌、ATCC27853の生物膜に対する抗菌組成物1−6及び10−13のグラフである。エラーバーがないグラフは再増殖しないことを表し、死滅した微生物の吸光度の代表的なものである。
図1は、生理食塩水陽性対照では、24時間以内に、ほぼ全ての再増殖が起こることを示す。1000ppmの濃度のPHMBと、0.1wt%の界面活性剤とを含むプロントサン(登録商標)では、24時間以内に、十分な再増殖が起こる。同様に、ビシナールジオール成分(センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10)を含まない溶液1、2、3、10及び11も、十分な再増殖が起こる。溶液6への10ppmのアレキシジンの添加以外は、類似である溶液4及び6と比較すると、小さなエラーバーが、吸光度(OD)測定で確認される点で、アレキシジンの添加は、殺菌性の挙動にごくわずかに影響を与えることがわかる。測定において、エラーバーがない場合、吸光度測定は死滅した微生物の存在のみを表す。つまり、微生物が再増殖しないので、測定値は変化しない。溶液4、5、6及び12、13は各々、0.3wt%のセンシバ(登録商標)SC50及び0.1wt%のセンシバ(登録商標)SC10を含んだ。これらは各々、24時間後に、吸光度の最も低い測定値を有し、緑膿菌は再増殖が少ないか、又は再増殖しなかったことを示した。溶液4、5及び12はエラーバーがなく、緑膿菌生物膜の全滅を示した。
各々1000ppmのPHMBを含む溶液4、5及び6を比較すると、溶液6は、10ppmのアレキシジンも含むが、溶液4及び5はアレキシジンを含まない。また、溶液5は0.125wt%のサンダルウッドオイルを含むが、溶液4及び6はサンダルウッドオイルを含まない。その吸光度測定では、アレキシジンを含む溶液6ではわずかなエラーバーを有するが、溶液4及び5はエラーバーを有さない。溶液4及び5では有意差はなく、試験の24時間で、全てのバクテリアが死滅したことを示し、サンダルウッドオイルの添加による差異は認められなかった。
溶液12及び13はどちらも、1,500ppmのPHMBを含み、溶液13は0.125wt%のサンダルウッドオイルも含んだ。結果は溶液13では、小さなエラーバーを示し、溶液12がより効果的であったことを示している。また、溶液4、5及び12の間で有意差はなく、これらの組成では、少なくとも1000ppmの濃度の高分子ビグアニドと、0.3wt%の濃度のセンシバ(登録商標)SC50及び0.1wt%の濃度のセンシバ(登録商標)SC10ビシナールジオールとの組み合わせは、10分以内の抗菌組成物の曝露で、効果的に、緑膿菌生物膜を除去することを示した。また、溶液12と、溶液4及び5との間の全EDTA含有量の約2倍の差は、これらの3種類の溶液の殺菌効力において、有意差を示さなかった。
センシバ(登録商標)SC50を含まず、センシバ(登録商標)SC10を含む溶液(溶液1、2、3、10及び11)の結果を組み合わせると、ビシナールジオール、特に、モノアルキルグリセリン(すなわち、オクトキシグリセリン、2−エチルヘキシルグリセリン及びセンシバ(登録商標)SC50としても知られるグリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル)と、モノアルキルグリコール(すなわち、カプリリルグリコール、1,2−ジヒドロキシオクタンは、グリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテルと組み合わせて、センシバ(登録商標)SC10を構成する)との組み合わせが、溶液4、5及び12では、生物膜に対して、促進された殺菌性相互作用を及ぼすようである。報告によると、センシバ(登録商標)製品は、臭気を引き起こすグラム陽性バクテリアに対して、効果的であるので、グラム陰性緑膿菌生物膜に対するセンシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10を含むPHMB抗菌組成物の優れた結果は、全く驚くべきものであり、高分子ビグアニド及びビシナールジオールの間の相乗殺菌性の相互作用をさらに実証した。
図2では、抗菌組成物を用いた処理前と、溶液への10分の曝露後、図1と同一の溶液での24時間後の再増殖でのCFUの緑膿菌のログキルグラフである。すなわち、溶液1−6及び10−13であり、ここで、図1の吸光度測定は、緑膿菌に対して設定された標準曲線に基づき、600nm(A600)での吸光度のCFUへの変換として算出された緑膿菌生物膜のコロニー形成単位(CFU)に変換された。使用された分光光度計による検出の限界は、0.001(モレキュラーデバイスM2マイクロプレートリーダー)であり、これは、10細胞/mlと同等が測定できる下限であることを意味する。図1の断片(debris)が、ベースラインと見なされた。よって、図2のデータは少なくとも対数で8桁の緑膿菌の死滅として解される場合があるが、低量下限は、最も効果的な溶液、すなわち、溶液4、5、6、12及び13では、バクテリアの効果的な死滅は、ほぼ対数で5桁であることを示し、溶液4、5及び6が緑膿菌生物膜に対する最も効果的な抗菌組成物であった。溶液4、5、6、12及び13は全て、高分子ビグアニドと、センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10との組み合わせを含む溶液であった。溶液4、5及び6と同様のPHMB含有量を有するが、センシバ(登録商標)SC50とセンシバ(登録商標)SC10とをどちらも含まない陽性対照は、対数で1桁、緑膿菌生物膜を効果的に殺傷した。さらに、これらの結果は、高分子ビグアニドと、疎水性のモノアルキルビシナールジオールとの緑膿菌の生物膜を減少させ、除去させる相乗作用を実証する。
ログキルデータが、表2に示される。溶液4、5、6、12及び13は、低量限界以下(Below the Limit of Quantitation)の値であるBLOQとして報告される。
Figure 0006254531
図3は、黄色ブドウ球菌、ATCC株700699の生物膜に対する、抗菌組成物を用いた処理前と、溶液への10分の曝露後、24時間後の再増殖での全てのバクテリアの吸光度に基づき、生理食塩水及びプロントサン(登録商標)と比較した、溶液1−6及び10−13での処理前と、24時間後の再増殖のCFUのログキルグラフである。エラーバーを有さないグラフは、再増殖を示さない。
図3は、陽性対照プロントサン(登録商標)だけでなく、溶液1、2、3、10及び11が再増殖したように、生理食塩水陰性対照が、再増殖したことを示す。再増殖(溶液1、2、3、10及び11)する5種類の試験抗菌組成物はいずれも、PHMBとセンシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10の組み合わせを含まなかった。これに対して、高分子ビグアニド(PHMB)及びビシナールジオール(センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10)を含んだ溶液4、5、6、12及び13は、黄色ブドウ球菌生物膜の再増殖を示さなかった。生物膜に対するこれらの殺菌効果は、図1の緑膿菌生物膜で観察された効果と一致する。
図4は、抗菌組成物を用いた処理前と、溶液への10分の曝露後、図1−3を作成するのに使用された溶液と同一の溶液を用いた24時間後の再増殖分析での黄色ブドウ球菌のCFUのログキルグラフである。すなわち、溶液1−6及び10−13であり、ここで、図3の吸光度データは、黄色ブドウ球菌、ATCC700699に対して設定された標準曲線に基づき、600nm(A600)での吸光度のCFUへの変換として算出された黄色ブドウ球菌生物膜のコロニー形成単位(CFU)に変換された。使用された分光光度計の検出限界は、0.001であり、これは、10cfu/mlと同等が測定できる下限であることを意味する。図3の断片(debris)が、ベースラインと見なされた。よって、図4のデータは、少なくとも対数で8桁の黄色ブドウ球菌の死滅として解される場合があるが、低量下限は、最も効果的な溶液、すなわち、溶液4、5、6、12及び13では、バクテリアの効果的な死滅はほぼ対数で4桁であったことを示し、溶液4、5及び6が緑膿菌生物膜に対する最も効果的な抗菌組成物であった。これに対して、プロントサン(登録商標)は、対数で、約1.7桁効果的に死滅させ、図3及び4に見られるように再増殖する。よって、図2で緑膿菌を用いて得られる抗菌性の結果と類似して、図4及び表3のデータは、さらに、高分子ビグアニドとモノアルキルビシナールジオール(例えば、疎水性のモノアルキルグリコール及び疎水性のモノアルキルグリセリン)との黄色ブドウ球菌生物膜を減少させるか、除去させる相乗作用を支持する。
Figure 0006254531
図5では、抗菌組成物を用いた処理前と、溶液への10分の曝露後、24時間及び48時間後のカンジダ・アルビカンスの生物膜の再増殖について、全てが、PHMBと、センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10とを含む溶液4−9及び12−15が、生理食塩水及びプロントサン(登録商標)と比較して、研究された。この再増殖試験は、2種類のバクテリア研究の成長と比較して、カンジダ・アルビカンス生物膜のより遅い成長により、48時間まで実施された。全ての試験溶液(4−15)は、PHMBと、センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10とを含むが、これらの溶液のいくつかは、アレキシジン又はクロルヘキシジンを含むか、サンダルウッドオイルを含むか、又は含まなかった。生理食塩水陰性対照も、プロントサン(登録商標)陽性対照も、センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10を含まなかった。
試験では、生理食塩水溶液が、最も再増殖し、次に、プロントサン(登録商標)及び溶液8、9及び15が再増殖したことを示した。他の溶液4−7及び12−14は、24時間で、わずかに再増殖するか、再増殖せず、48時間で、いくらか再増殖した。PHMBに加えて、200ppmのクロルヘキシジンをそれぞれ含んだPHMB及びクロルヘキシジンの組み合わせを示す、溶液8、9及び15は、PHMB及びアレキシジン(溶液6、7及び14)ほど効果はなかった。溶液6、7、12及び13は、カンジダ・アルビカンス生物膜に対して最も効果的であるようであった。1,500ppmのPHMBを含んだ溶液12は、他の溶液と比較して、わずかにより効果的であるようだった。
よって、高分子ビグアニドPHMBと、モノアルキルグリコール及びモノアルキルグリセリン(センシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10)の抗菌性のビシナールジオールとの組み合わせは、PHMBを含むプロントサン(登録商標)溶液の再増殖のより悪い挙動と比較して、カンジダ・アルビカンスの生物膜に対する相乗殺菌能を実証した。
表4では、モノアシルグリセリンの抗菌性のビシナールジオールであるモノラウリン酸グリセリン(GML、ラウリシジン(登録商標)、モノラウリン)を含有する溶液が、PHMBと、センシバ(登録商標)SC50と、センシバ(登録商標)SC10を用いる場合と、PHMBと、センシバ(登録商標)SC50とを用いる場合とで、調製された。室温に達すると、0.2wt%モノラウリン酸グリセリンを含有する溶液は針状晶を形成したのに対して、0.1重量%のモノラウリン酸グリセリンを含有する溶液は室温でも均一なままであった。モノラウリン酸グリセリンの溶解度は、界面活性剤であるセンシバ(登録商標)SC50及びセンシバ(登録商標)SC10の組み合わせによって促進された。
PHMBと、センシバ(登録商標)SC50と、センシバ(登録商標)SC10とを組み合わせて、又はPHMBと、センシバ(登録商標)SC50とを組み合わせて、モノラウリン酸グリセリンを用い、溶液16−21でのプロントサン(登録商標)と比較して、緑膿菌、ATCC 15442の生物膜を用いて、最小阻止濃度(MIC)試験が実施された。また、これらの溶液は、それらが、アレキシジンと、界面活性剤ポロキサマー407とを含む場合か、アレキシジンと、界面活性剤ツイン(登録商標)80(TW80)とを含む場合があった。MIC試験は1溶液当たり3回実施され、溶液の最低濃度を示し、ここで、細菌増殖は実証されない。溶液18及び20は表4での初期濃度の希釈の最低MIC値1:32を有したが、溶液16及び21はMIC希釈1:16を有し、溶液19はプロントサン(登録商標)と同等であり、MIC1:8であった。溶液17は、少なくとも効果的であり、MIC希釈1:2を有し、抗菌性のセンシバ(登録商標)SC10を含まないことを示し、1,2−ジヒドロキシオクタン、疎水性のモノアルキルグリコールを含有し、このMICに悪影響を与える、界面活性剤としてツイン(登録商標)80を使用した。これらの結果は、抗菌性のビシナールジオール、特に、疎水性のモノアシルグリセリン(モノラウリン酸グリセリン)と、疎水性のモノアルキルビシナールジオール(1,2−ジヒドロキシオクタン)と、疎水性のモノアルキルグリセリン(グリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル、2−エチルヘキシルグリセリン)とを含むPHMBを含有する抗菌組成物は、緑膿菌生物膜を減少させる及び除去させるのに非常に効果的であることを示した。
Figure 0006254531
抗菌性の包帯
また、乾燥した溶液4の吸着試験が、(a)重い排液性の創傷のために使用されたレーヨン/ポリエステル混紡のCVS包帯スポンジと、(b)傷包帯及び創傷充填のために使用された綿100%のCVSガーゼスポンジと、(c)体液吸収のためのレーヨン/ポリエステル混紡のCVS包帯と、(d)目を被覆及び保護するためのレーヨン/ポリエステル混紡のCVS眼帯とを含む包帯材料で実施された。表5は、傷包帯材料a−dに取り込まれた溶液4の乾燥された成分の量の結果を示す。
Figure 0006254531
試験試料は、約0.5グラムの重量でカットされた。包帯材料がスライドグラス上に載置され、3mlの溶液が包帯材料の上にピペットで滴下された。吸収されなかった過剰な溶液を含んだ包帯材料が、スライドから除去された。試験試料が、フード内で、室温で48時間乾燥され、秤量された。各試料は初期剛性を示したが、マニピュレーションで柔軟にした。乾燥された全ての試料は、元の包帯と比較して平滑さが増した。
試験された4種類の表面材料について、水を差し引いた吸収された溶液4の量は、包帯で23.7wt%から包帯スポンジで50.0wt%までの範囲であった。乾燥した包帯スポンジでは、PHMB濃度は、塩化ナトリウムを含む乾燥された溶液4の処方の2.94wt%と算出される。よって、包帯スポンジ中に吸収されたPHMBの濃度は1.43wt%であり、センシバ(登録商標)SC50の濃度は4.29wt%であり、センシバ(登録商標)SC10の濃度は1.43wt%である。残りの成分は、表1にあるように、溶液4でのPHMBに対して同一の比に維持された。
包帯材料上で抗菌組成物を乾燥させることにより、傷による経時的な包帯材料の水和のために、かかる材料を傷表面への最初の抗菌組成物の制御送達のために使用してもよい。
粘性溶液及びゲル化溶液
溶液4の全ての成分の濃度を増加させるために、粘性溶液及びゲルは、溶液4の濃度の2、5及び10倍(2X、5X及び10X)の濃度に調製された。前記溶液は包帯上で乾燥されたときに、表6で使用された手段は、等張と比較して、有意に高い塩濃度となるので、塩化ナトリウムの添加は、溶液4に由来する2X、5X及び10Xの溶液では排除される。10X溶液は堅牢なゲルであったが、2X及び5X溶液は粘性溶液であり、2X溶液と比較して、5X溶液ははるかに粘性が増した。この種類の濃縮溶液が、包帯材料に塗布又は表面上に塗布することができ、表1の溶液と比較して高い殺菌活性を与えた。
Figure 0006254531
上記明細書には多くの詳細を含むが、これらは、本発明の範囲を限定するものであると解釈されるべきではなく、むしろ、それらの好ましい実施態様の例として解釈されるべきである。多くの他の変形が、可能である。よって、本発明の範囲は、説明された実施態様によってではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的に等価なものによって決定されるべきである。

Claims (18)

  1. 少なくとも0.05重量%の量の少なくとも1つの高分子ビグアニドと、
    0.01〜1重量%の濃度のキレート剤と、
    少なくとも1つのビシナールジオールとを含む患者の生物膜を減少、除去するための抗菌組成物であって、
    前記ビシナールジオールは、1,2−ジヒドロキシオクタン(カプリリルグリコール)及びグリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル(オクトキシグリセリン、2−エチルヘキシルグリセリン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロパン−1,2−ジオールとしても知られる)を含み、
    前記少なくとも1つの高分子ビグアニドと前記少なくとも1つのビシナールジオールの重量比は、1:0.05から1:500までの範囲であることを特徴とする、抗菌組成物。
  2. 前記少なくとも1つの高分子ビグアニドが抗菌組成物の総重量に基づき、0.05から1.5重量%までの範囲の量で含まれるか、前記少なくとも1つのビシナールジオールが抗菌組成物の総重量に基づき、0.05から6.0重量%の範囲の量で含まれるか、又は前記少なくとも1つの高分子ビグアニドが抗菌組成物の総重量に基づき、0.05から1.5重量%までの範囲の量で含まれるとともに、前記少なくとも1つのビシナールジオールが抗菌組成物の総重量に基づき、0.05から6.0重量%の範囲の量で含まれることを特徴とする請求項1に記載の抗菌組成物。
  3. 前記高分子ビグアニドが、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)及びその塩を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌組成物。
  4. 前記高分子ビグアニドは、10ppmから350ppmの濃度のビス(ビグアニド)を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  5. 前記ビス(ビグアニド)は、アレキシジン及びクロルヘキシジンと、それらの塩とを含むことを特徴とする請求項に記載の抗菌組成物。
  6. モノカプリル酸スクロース、モノラウリン酸スクロース、モノミリスチン酸スクロース及びモノパルミチン酸スクロースと、それらの組み合わせをさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  7. 疎水性の長鎖又は分岐モノアルキルアルコールをさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  8. 前記疎水性の長鎖又は分岐モノアルキルアルコールは、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセン−1−オール(フィトール)を含むことを特徴とする請求項に記載の抗菌組成物。
  9. 前記キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸、ニトリロトリプロピオン酸、ジエチレントリアミン五酢酸、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、1,6−ジアミノヘキサメチレン四酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸、O,O’−ビス(2−アミノエチル)エチレングリコール四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸、エチレンジアミン−N,N’−二酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ジプロピオン酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、エチレンジアミン−N,N’−ビス(メチレンホスホン酸)、イミノ二酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ビスホスホナート類、エジトロナート及びそれらの塩から選択される0.01重量%から1重量%の濃度のキレート剤を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  10. 0.1重量%から4重量%までの濃度の界面活性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  11. 前記界面活性剤は、ポロキサマー類、ポロキサミン類、プルロニック、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドのジアミノブロック共重合体、脂肪酸のポリエチレングリコールエステル類、高級アルカン類(C12−C18)のポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンエーテル類、ポリソルベート20、ポリソルベート80、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアラート、ポリオキシエチレンプロピレングリコールステアラート、ノニルフェノールエトキシラート類、ノニルフェノールエトキシラート類、ツイン80、ミラノール、コカミドプロピルベタイン(cocoamidopropyl betaine)、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド及びそれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の抗菌組成物。
  12. メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリクオタニウム−1、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−10、グアー、ヒドロキシプロピルグアー、ヒドロキシプロピルメチルグアー、カチオン性グアー、カルボキシメチルグアー、ヒドロキシプロピルキトサン、カルボキシメチルキトサン、N−[(2−ヒドロキシ−3−トリメチルアンモニウム)プロピル]キトサンクロリド、水溶性キトサン、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、デルマタン硫酸、アミロース、アミロペクチン、ペクチン、ローカストビーンガム、アルギン酸、デキストラン、カラギーナン、キサンタンゴム、ジェランガム、スクレログルカン、シゾフィラン、アラビアゴム、ガティガム、カラヤゴム、トラガカントゴム、ペクチン、でんぷん、タマリンドガム、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(メチルビニルエーテル)、ポリアクリルアミド、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリラート)、ポリ(グリセリルメタクリラート)、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(N−ビニルカプロラクタム)、ポリ(ジメチルアミノエチルメタクリラート)、ポリ(ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)、ポリビニルアミン及びそれらの組み合わせを含む0.01重量%から10重量%までの濃度の水溶性ポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  13. 0.05重量%から1.0重量%までのポリ(ヘキサメチレンビグアニド)と、0.05重量%から4.0重量%までのグリセリン1−(2−エチルヘキシル)エーテル及び1,2−ジヒドロキシオクタンとを含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  14. pH範囲が4.9から7.0までであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  15. 前記抗菌溶液が、傷洗浄剤の1つであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の抗菌組成物。
  16. 0.1重量%から4重量%までの界面活性剤と、0.01重量%から10重量%までの水溶性ポリマーとをさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の抗菌組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の抗菌組成物を含むことを特徴とする患者の生物膜を減少、除去するための製品。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の抗菌組成物を表面に塗布することを含む包帯を処理する方法。
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