JP6253724B2 - 反射型回折素子 - Google Patents

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本発明は、回折格子を用いた反射型光学素子に関し、詳しくは、天文学、生物学、医学等における分光分析装置に用いるイマージョン(Immersion)回折素子に用いて好適な反射型回折素子に関する。
近年、天文学の分野において、赤外線高分散分光装置用のイマージョン回折素子の実現が期待されている。
図7はイマージョン回折素子の原理を説明するための図であり、(a)は従来の反射型回折素子、(b)はイマージョン回折素子の模式図である。図7(b)に示すように、イマージョン回折素子は、光路中を透明媒体で満たされた反射型回折格子である。光路差ΔLは媒質の屈折率nに比例する2nLで与えられるため、図7(a)に示す真空又は空気(n=1)を光路とする一般的な反射回折格子に比べて、屈折率nに比例した波長分解能を得ることができる。逆に、波長分解能を維持する場合は、装置サイズを1/nにコンパクト化できるというメリットがある。
天文学においては、赤外線望遠鏡の大口径化が望まれており、その場合に分光装置に使用する回折素子も大型化が必要になる。通常の反射型回折素子を使用した分光装置では、付帯する冷凍装置等も大型化し、莫大な費用と高度な技術が必要とされる。そこで、分光器のコンパクト化というアプローチで解決できるイマージョン回折素子が有効である。
特開2001−246561号公報 特開2003−075622号公報
上述したイマージョン回折素子の材料には、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)、ゲルマニウム(Ge)、セレン化亜鉛(ZnSe)等の赤外線光学素子材料が用いられる。これらの材料は、可視光には不透明だが赤外線に対して透過性があり、かつ屈折率が大きい特徴がある。しかし、前記材料は、脆性材料であるため微細な格子加工が困難である。
すなわち、波長10μm〜20μm帯で分解能が3万に達するためには、例えばテルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)の格子面に例えば高さ約70μm、幅約270μmのエシェル(Echelle)型格子を1mm当たり約4本のピッチで精密に加工する必要がある。また、エシェル型格子のブレーズ面は反射面となるため、鏡面に仕上げなければならない。
従来、かかるエシェル型格子加工では、砥石を用いた研削加工やダイヤモンドバイトを用いた切削加工等、所謂機械加工により製作する。この場合、結晶材料特有の脆性モ一ド加工面が優勢となりやすく、光学素子に要求される形状精度、寸法精度および表面粗さを得るために、延性モードの加工条件での加工を実現することが課題となっている。
例えば、特開2001−246561号(特許文献1)には、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ニオブ酸リチウムに対して、電解インプロセスドレッシング研削法(ELID研削法)で砥粒粒度#20000のメタルボンド砥石を使用して加工することで、目詰まりを発生することなく面粗さの優れた延性モードの加工面が得られることが開示されている。
また、特開2003−075622号(特許文献2)には、SiやGe結晶において加工面を(111)面として、ダイヤモンドバイトによるフライカット方式により加工することで約10nmRMSの表面粗さが得られることが開示されている。
上記特許文献1および特許文献2はそれぞれ赤外線光学素子材料に対して延性モード加工を実現して良好な面粗さを得ることは可能である。しかし、加工材料が結晶材料であること、加工中に格子頂点部分に応力が集中しやすいことから、回折格子の頂点に欠陥(欠け、クラック)が発生しやすく、前記欠陥を完全に抑制することは困難である。
格子頂点に欠陥が存在すると、格子に入射する光は欠陥部分で散乱光を発生して回折効率の低下を招き、光学的に性能を満足できるイマージョン回折素子を得ることが困難になる。
本発明は、これらの事情に基づいてなされたものであり、その目的は、格子頂点部の欠陥による回折効率低下を抑制して、光学的に性能を満足できるイマージョン回折素子である反射型回折素子を提供することにある。
本発明は、所定の波長の光を透過する単一の材料で形成され、入射面と、前記入射面と対向するブレーズ面と、前記入射面と対向し前記ブレーズ面に隣接する隣接ブレーズ面と、前記ブレーズ面と前記隣接ブレーズ面を接続する非ブレーズ面を有し、前記ブレーズ面と前記隣接ブレーズ面には、前記所定の波長の光を反射させる反射膜が形成されたイマージョン回折素子であって、前記ブレーズ面と前記非ブレーズ面が交差する格子頂部において前記ブレーズ面と前記非ブレーズ面がなす角度は鋭角であって、前記所定の波長の入射光が前記入射面から前記イマージョン回折素子の内部に入射したとき、前記入射面から直進して前記ブレーズ面および前記隣接ブレーズ面に垂直入射した光は前記反射膜で反射されて回折して分光し、前記入射面から出射するが、前記格子頂部の欠陥部は、前記隣接ブレーズ面に形成された前記反射膜の影となり、前記入射光に照射されない、ことを特徴とするイマージョン回折素子である。
本発明による反射型回折素子によれば、前記ブレーズ面と非ブレーズ面がなす角度を鋭角に形成したので、回折格子頂点部に欠陥が発生しても、入射光が隣接するブレーズ面による影となって前記欠陥部分で散乱光を発生することがなくなる。これにより、回折効率が低下することなく光学的に性能を満足する反射型回折素子を得ることができる。
本発明の実施形態の反射型回折素子を示す模式図である。 本発明の実施形態の反射型回折素子の格子部分を拡大した図である。 本発明の実施形態の反射型回折素子の斜視図である。 本発明の実施形態の反射型回折素子を切削加工するための加工機を示す斜視図である。 本発明の実施形態の反射型回折素子を切削加工するための工具を示す正面図である。 本発明の実施形態の反射型回折素子の格子頂点部の電子顕微鏡写真を示す図である。 反射型回折素子の原理を示す図で、(a)は従来の回折格子、(b)はイマージョン回折格子を示す。
以下に、本発明の実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1に本発明による反射型回折素子の実施の形態が示されており、図2に格子部分の拡大図が示されている。図3には本発明による反射型回折素子の斜視図が示されている。
図3を用いて本発明による反射型回折素子10の基本構成を説明する。この反射型回折素子10は、赤外線透過結晶材料よりなる、所謂イマージョン回折素子であり、その全体形状は断面が直角三角形を形成する三角柱形状を備えている。そして、直角三角形の斜辺を形成する斜面には、三角柱形状の軸方向(延長方向)に沿って、複数のエシェル型回折格子10aが切削加工によって形成されている。
次に図1に沿って反射型回折素子10の基本構成を説明する。前記エシェル型回折格子10aが加工された部分には蒸着による金属反射膜10bが形成されており、例えば金やアルミニウムを蒸着する。また、直角三角形の短辺を形成する面を入射面10cとして、前記入射面には研磨加工が施されている。なお、所定の波長の光線を透過する材料として赤外線透過結晶材料が好適である。例えば、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化亜鉛(ZnS)、沃臭化タリウム(KRS−5)等を用いることができる。
次に図2を用いて格子部分を説明する。エシェル型回折格子10aの短辺の溝方向で構成される面、すなわち入射光にほぼ正対する面をブレーズ面と呼び、前記ブレーズ面は鏡面に加工されている。n番目のエシェル型回折格子のブレーズ面を10dn、n+1番目のエシェル型回折格子のブレーズ面を10dn+1とする。また隣接するブレーズ面10dnとブレーズ面10dn+1同士(ブレーズ面同士)を接続する面を非ブレーズ面10enとする。隣接するブレーズ面10dnとブレーズ面10dn+1の間隔pは、例えば数10〜100μmに設定されている。また、ブレーズ面10dnとブレーズ面10dn+1の下端をそれぞれB、B´とすると、線分B´Bとブレーズ面10dnがなす角度θは、例えば60°〜80°に設定されている。ブレーズ面10dn+1の下端B´からブレーズ面10dnへ垂線を伸ばし交わった点をC、ブレーズ面10dnと非ブレーズ面10enがなす格子の頂点をAとする。ブレーズ面10dnと非ブレーズ面10enがなす格子頂部Aの角度をα、線分B´Cと非ブレーズ面10enがなす角度をβ、辺ACの長さをh、辺ABの長さをDとすると、
D=pcosθ+h (1)
h=tanβ・psinθ (2)
α+β=90° (3)
となる。辺ACの長さhは反射型回折素子10の材料により変化させることができる。格子頂部Aが欠け易い材料であればhを大きめに設定し、欠けにくい材料であればhを小さめに設定する。角度βを変えることでhを調整することができる。式(3)より角度βを0以上に設定することで格子頂部の角度αは鋭角に形成される。
次に図1及び図2に沿って、反射型回折素子10に光線が入射した時の作用について説明する。
入射光10fが入射面10cを透過して複数設けられたエシェル型回折格子10aのブレーズ面10dnに垂直入射すると、金属反射膜10bによって反射し、隣接するブレーズ面10dn+1で同様に反射した光線と回折を起こす。これにより、入射光10fが分光して入射面10cから出射される。ここで、ブレーズ面10dnにおける格子頂部Aが隣接するブレーズ面10dn+1の影に入るように格子頂部の角度αが鋭角に形成されている。従って、格子頂部Aに欠け等の欠陥が発生していたとしても、入射した光線10fが欠陥部分に作用して散乱光が発生することはないので、散乱による損失の極めて少ない高い回折効率を得ることができる。
[実施例]
次に具体的な実施例について説明する。本実施例では単結晶テルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)製のイマージョン回折素子である反射型回折素子について添付図面を参照して詳細に説明する。図3は本発明の実施例に係わる反射型回折素子10の斜視図を示し、図3を用いて本発明による反射型回折素子10の基本構成を説明する。
この反射型回折格子10は、所謂イマージョン回折素子であり、その全体形状は断面が直角三角形を形成する三角柱形状を備えている。その外形は10mm×10mm×33mmとなっている。そして、直角三角形の斜辺を形成する斜面には、三角柱形状の軸方向(延長方向)に沿って、複数のエシェル型回折格子10aが切削加工によって形成されている。
次に図1を用いて反射型回折素子10の基本構成を説明する。前記エシェル型回折格子10aが加工された部分には金蒸着による反射膜10bが形成されている。また、直角三角形の短辺を形成する面を入射面10cとして、前記入射面10cには研磨加工が施されている。
次に図2を用いて格子部分の説明をする。エシェル型回折格子10aの短辺の溝方向で構成される面をブレーズ面と呼び、前記ブレーズ面は鏡面に加工されている。n番目のエシェル型格子のブレーズ面を10dn、n+1番目のエシェル型格子のブレーズ面を10dn+1とする。また隣接するブレーズ面10dnとブレーズ面10dn+1同士を接続する面を非ブレーズ面10enとする。隣接するブレーズ面10dnとブレーズ面10dn+1の間隔pを281μmに設定した。また、ブレーズ面10dnとブレーズ面10dn+1の下端をそれぞれB、B´とする。線分B´Bとブレーズ面10dnがなす角度θを75°に設定した。ブレーズ面10dn+1の下端B´からブレーズ面10dnへ垂線を伸ばし交わった点をC、ブレーズ面10dnと非ブレーズ面10enがなす格子の頂点をAとする。ブレーズ面10dnと非ブレーズ面10enがなす格子頂部Aの角度をα、線分B´Cと非ブレーズ面10enがなす角度をβ、辺ACの長さをh、辺ABの長さをDとする。hの大きさは事前に単結晶テルル化カドミウム(CdZnTe)のテストピースに対して格子加工を行って格子頂部の欠陥の規模を把握した上で15μmに設定した。
式(1)、式(2)にp=281μm、θ=75°、h=15μmを代入すると、D=88μm、β=3.2°となった。また、式(3)からα=86.8°となった。
次に上記した構成の反射型回折素子10を切削加工により製作する工程を説明する。図4は本発明の実施例に係わる反射型回折素子10を加工する加工機の図である。エシェル型回折格子の加工装置や治工具類については、使用する加工機は数nmオーダーで切込みを指令できるような位置制御可能な高精度加工機であり、工具は先端がシャープで高精度な加工転写性が得られる単結晶ダイヤモンドバイトを用いる。
次に図5を用いて本発明の実施例に用いた単結晶ダイヤモンドバイト30について説明する。単結晶ダイヤモンドバイト30、加工装置に取り付けるためのシャンク部31と刃先部32で構成される。刃先部32は、単結晶ダイヤモンドからなる。前記刃先部32はエシェル型回折格子10aのブレーズ面及び非ブレーズ面を転写する2つの稜線切れ刃33、34を含んでおり、その稜線切れ刃の先端がなす角度はエシェル型格子10aのブレーズ面と非ブレーズ面がなす角度αと等しく、86.8°とした。稜線切れ刃の先端がなす形状は拡大したレンジで見た際に丸みは極力少ない方がよい。そしてバイト稜線切れ刃の稜線の直線精度は双方とも先端部で非常に高い精度となっている。
図4を用いて本発明の実施例として用いた切削加工機20と単結晶ダイヤモンドバイト30と冶具23の配置の概略を説明する。切削加工機20はX軸およびY軸方向に移動可能なXYスライダー21とZ軸方向に上下移動可能なZスライダー22からなり、門型をした高剛性構造であり外部振動などに強く、非常に高精度な分解能で位置制御可能な超精密の切削に適した仕様となっている。加工機には、Zスライダー22上に冶具23を介して単結晶ダイヤモンドバイト30が取付けられ、XYスライダー21上に被加工物25が取りつけられる。
以上のような構成でエシェル型回折格子10aを切削加工により形成する。単結晶ダイヤモンドバイト30と被加工物25が対抗する位置で深さZ方向への切込み量が0.2μmとなるように、ダイヤモンドバイトを被加工物側に下降する。この状態で、Y方向に真っ直ぐ切削加工機の直進制御機構を用いて、Y方向に真直ぐXYスライダー22を移動させる。単結晶ダイヤモンドバイト30と被加工物25との相対移動により切削速度を得て、前記単結晶ダイヤモンドバイトの稜線切れ刃33、34を前記被加工物25へと切削転写する加工を行った。加工深さが格子深さD=88μmに達するまで繰り返し切込みを行った。また加工深さが狙い格子深さに至るまで、単結晶ダイヤモンドバイト30への高負荷なダメージを与えないために深さ方向への切込みをさらに細かく分割して行っても良い。加工の際には図示しないオイルミストをバイトすくい面の裏側から噴射させ、加工熱を除去しながら切り屑を潤滑に流し、切削におけるバイト転写状態を良好に保つようにした。
上記した方法でエシェル型回折格子を加工したところ、ブレーズ面と非ブレーズ面ともに面粗さの良好な加工面を得ることができた。
図6は前記エシェル型回折格子のブレーズ面を正面から観察した顕微鏡写真である。図6に示すように格子頂部Aに欠陥(欠け)を確認した。前記欠陥は格子頂部Aからブレーズ面にかけて存在しており、大きさは10um程度であった。加工材料が結晶材料であること、加工中に格子頂点部分に応力が集中しやすいことから、格子頂部Aに前記欠陥(欠け、クラック)が発生し、これを完全に抑制することは困難である。
次に上記した反射型回折素子10を用いて、エシェルメーターを用いて波長λ=15μmで回折効率を測定したところ、理論回折効率に対して実測値は97%と高い回折効率を得ることができた。なお、格子頂部Aの角度αは、86°〜87°の範囲にあっては、該格子頂部Aの欠陥が隣接するブレーズ面の影に入って、高い回折効率を得ることができる。因みに格子頂角α=90°で製作した反射型回折素子の回折効率の実測値は理論回折効率に対して93%であった。
次に図1及び図2を用いて反射型回折素子10に光線が入射した時の作用について説明する。入射光10fが入射面10cを透過し、複数設けられたエシェル型回折格子10aのブレーズ面10dnに垂直入射する。該ブレーズ面の金属反射膜10bによって反射し、隣接するブレーズ面10dn+1で同様に反射した光線と回折を起こすことで光線が分光して入射面10cから出射される。ここで、ブレーズ面10dnにおける格子頂部Aが隣接するブレーズ面10dn+1に対して15μm影に入るように格子頂部の角度αが鋭角(86.8°)に形成されている。従って、格子頂部Aに最大10umの大きさの欠陥が発生していたとしても、入射した光線が欠陥部分に作用して散乱光が発生することはないので、散乱による損失の極めて少ない高い回折効率を得ることができた。
上記した実施例においては、反射型回折素子10を単結晶テルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)により形成した場合について説明したが、これに限れられるものではないことはもちろんである。即ち、その他の結晶材料やガラス材料等を用いてもよい。
上記した実施例においては反射型回折素子10を切削加工により製作する工程を説明したが、加工方法は切削加工に限られるものではないことはもちろんである。即ち、研削加工、研磨加工、エッチング等の加工方法を用いてもよい。
反射型回折素子10に用いる材料により格子頂部に発生する欠陥の規模が異なるので、事前に当該材料と同じ材料のテストピースに対して格子加工を行って、格子頂部の欠陥の規模を把握する。前記格子頂部の欠陥が隣接するブレーズ面の影に包含されるように格子頂角αの設定をするとよい。
上記した実施例においてはエシェル型回折格子10aの数については詳細な説明は省略したが、エシェル型回折格子10aの数は設計に応じて適宜に選択すればよい
10 反射型回折素子
10a エシェル型回折格子
10b 金属反射膜
10c 入射面
10dn ブレーズ面
10dn+1 隣接するブレーズ面
10en 非ブレーズ面
10f 入射光
20 切削加工装置
21 XYスライダー
22 Zスライダー
23 バイト取付冶具
25 被加工物
30 バイト
31 シャンク
32 単結晶ダイヤモンド
33 切刃稜線(ブレーズ面転写)
34 切刃稜線(非ブレーズ面転写)
A 格子頂部
D 格子深さ
h 線分ACの長さ
p 格子間隙(ピッチ)
α 格子頂部の角度(鋭角)、バイト頂角
β 非ブレーズ面と線分B´Cがなす角

Claims (3)

  1. 所定の波長の光を透過する単一の材料で形成され、
    入射面と、前記入射面と対向するブレーズ面と、前記入射面と対向し前記ブレーズ面に隣接する隣接ブレーズ面と、前記ブレーズ面と前記隣接ブレーズ面を接続する非ブレーズ面を有し、
    前記ブレーズ面と前記隣接ブレーズ面には、前記所定の波長の光を反射させる反射膜が形成されたイマージョン回折素子であって、
    前記ブレーズ面と前記非ブレーズ面が交差する格子頂部において前記ブレーズ面と前記非ブレーズ面がなす角度は鋭角であって、
    前記所定の波長の入射光が前記入射面から前記イマージョン回折素子の内部に入射したとき、
    前記入射面から直進して前記ブレーズ面および前記隣接ブレーズ面に垂直入射した光は前記反射膜で反射されて回折して分光し、前記入射面から出射するが、
    前記格子頂部の欠陥部は、前記隣接ブレーズ面に形成された前記反射膜の影となり、前記入射光に照射されない、
    ことを特徴とするイマージョン回折素子。
  2. 前記所定の波長の光を透過する単一の材料は、
    ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化カドミウム亜鉛(CdZnTe)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化亜鉛(ZnS)または沃臭化タリウム(KRS−5)のいずれかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のイマージョン回折素子。
  3. 請求項1または2に記載のイマージョン回折素子を含むことを特徴とする分光分析装置。
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