以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図17は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、ガラス扉5と前面板6とが上下に配置され、夫々ヒンジ3と同じ側のヒンジ7により前枠4に開閉自在に枢支されている。
前面板6の前側には、図1及び図2に示すように、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段(図示省略)に供給する上皿8が上部側に配置され、またその上皿8の下側には、例えば上皿8が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿9が左端側に、発射手段を作動させるための発射ハンドル10が右端側に夫々設けられている。更に、上皿8等を前側から覆う上皿カバー11上には、例えば左右方向の略中央に第1演出ボタン(操作手段)12が、左側に第2演出ボタン(操作手段)13が、右側に球貸し操作手段14が夫々配置されている。
第1演出ボタン12は、遊技者の押圧操作を検出可能な押しボタン式の操作手段で、例えばドーム型の操作ボタン部15の内側に回転灯16が配置されており、操作ボタン部15が内部の弾性部材による付勢力に抗して押圧操作されたとき、その操作ボタン部15の移動によって内部の第1検出スイッチ(図示省略)がONに切り替わるように構成されている。この第1演出ボタン12は、後述する第1操作演出で用いられるもので、第1操作演出が開始されてその操作有効期間中に複数種類の操作態様(一回押し、連打等)のうちの指定操作態様で操作され、第1検出スイッチの検出状態がその指定操作態様に対応する操作成功条件を満たした場合に、例えば回転灯16を作動させる第1操作時演出が、利益状態の発生に関する信頼度等に応じた所定の確率で実行されるようになっている。
回転灯16は、1又は複数のLED17と、このLED17から発せられた光を回転軸に対する半径方向外向きに反射する回転反射板18とを備え、その外側が例えば着色透明の操作ボタン部15で覆われており、作動時にはLED17が点灯すると共に回転反射板18が回転するようになっている。また、例えばLED17は操作有効期間の報知手段を兼ねており、操作有効期間中にLED17が点灯又は点滅することによって第1演出ボタン12の操作が有効である旨を報知するようになっている。なお、このLED17が操作有効報知手段として作動する場合には例えば回転反射板18は回転せず、回転灯16が作動する回転灯作動演出と区別される。
第2演出ボタン13は、遊技者の押圧操作を検出可能な押しボタン式の操作手段で、第1演出ボタン12の操作ボタン部15とは異なる形状、例えば平坦な略楕円形の操作ボタン部19を有し、操作ボタン部19が内部の弾性部材による付勢力に抗して押圧操作されたとき、その操作ボタン部19の移動によって内部の第2検出スイッチ(図示省略)がONに切り替わるように構成されている。この第2演出ボタン13は、後述する第2操作演出で用いられるもので、第2操作演出が開始されてその操作有効期間中に指定操作態様で操作され、第2検出スイッチの検出状態がその指定操作態様に対応する操作成功条件を満たした場合に、例えば画像表示手段20の背景色を変更する第2操作時演出が、利益状態の発生に関する信頼度等に応じた所定の確率で実行されるようになっている。
また、例えば操作ボタン部19の内部には、操作有効期間の報知手段として機能するLED21が1又は複数配置されており、操作有効期間中にLED21が点灯又は点滅することによって第2演出ボタン13の操作が有効である旨を報知するようになっている。
また前枠4には、ガラス扉5の後側に対応して遊技盤31が着脱自在に装着されている。遊技盤31の前面側には、図1に示すように、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール32が環状に装着されると共に、そのガイドレール32の内側の遊技領域33に、センターケース34、普通図柄始動手段35、特別図柄始動手段36、大入賞手段37、普通入賞手段38等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース34には、液晶式等の画像表示手段20の他、普通図柄表示手段41、特別図柄表示手段42、普通保留個数表示手段43等が設けられている。画像表示手段20は、演出図柄表示手段45、特別保留個数表示手段46、操作有効期間表示手段47等を構成している。
普通図柄表示手段41は、普通図柄を変動表示するためのもので、例えば「○」「×」の2種類の普通図柄に対応する二つの発光体(例えばLED)により構成されており、通過ゲート等よりなる普通図柄始動手段35が遊技球を検出することを条件にそれら二つの発光体が所定時間交互に点滅して、普通図柄始動手段35による遊技球検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様に対応する「○」側の発光体が発光した状態で、それ以外の場合には外れ態様に対応する「×」側の発光体が発光した状態で、点滅が終了するようになっている。
また、普通図柄表示手段41の変動表示中、又は後述する普通利益状態中に普通図柄始動手段35が遊技球を検出した場合には、その検出時に取得された当たり判定乱数値が予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として記憶されると共に、例えば上限保留個数と同数の発光体よりなる普通保留個数表示手段43がその発光個数により当たり判定乱数値の記憶個数(以下、普通保留個数という)を表示して、その時点での普通保留個数を遊技者に報知するようになっている。
特別図柄始動手段36は、特別図柄表示手段42による図柄変動を開始させるためのもので、上下二つの特別始動口36a,36bと、下特別始動口36bを開閉する開閉手段48とを備え、例えばセンターケース34の下側に配置されている。上特別始動口36aは、開閉手段等を有しない非作動式入賞口である。下特別始動口36bは、開閉手段48により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な作動式入賞口で、普通図柄表示手段41の変動後の停止図柄が当たり態様となって普通利益状態が発生したときに、開閉手段48が所定時間、所定回数だけ閉状態から開状態に変化するように構成されている。
特別図柄表示手段42は、1又は複数個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段36が遊技球を検出すること、即ち上下二つの特別始動口36a,36bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別始動口36a,36bへの入賞時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。特別図柄には、例えば大当たり態様及び外れ態様が夫々1又は複数種類ずつ設けられている。なお、それら各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのようなそれ自体としては特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
また、特別図柄の変動表示中、又は後述する特別利益状態中に特別始動口36a,36bに遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得された大当たり判定乱数値等が夫々所定の上限保留個数、例えば各4個を限度として記憶されると共に、特別保留個数表示手段46が大当たり判定乱数値の記憶個数(以下、特別保留個数という)を表示して、その時点での特別保留個数を遊技者に報知するようになっている。
演出図柄表示手段45は、例えば特別図柄表示手段42による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄を変動表示するもので、1又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を例えば各種の演出画像と共に画像表示手段20の表示画面20aに変動表示可能に構成されており、特別図柄始動手段36が遊技球を検出すること、即ち上下二つの特別始動口36a,36bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄の変動開始と同時に所定の変動パターンに従って演出図柄の変動を開始すると共に、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
演出図柄には、例えば「0」〜「9」の10種類の数字図柄が用いられ、「6・6・6」「7・7・7」等、全ての図柄が同じ図柄で揃ったものが大当たり態様、少なくとも一つの図柄が異なるものが外れ態様となっている。なお、本実施形態では、特別図柄が大当たり態様となる場合には演出図柄も大当たり態様となり、特別図柄が外れ態様となる場合には演出図柄も外れ態様となるものとする。なお、演出図柄表示手段45は、特別図柄の変動内容とは直接関係のない演出を行う場合があってもよい。
操作有効期間表示手段47は、後述する第1操作演出及び第2操作演出において、第1,第2演出ボタン12,13の少なくとも一つの操作が有効となる操作有効期間中にその操作有効期間に関する各種表示を行うもので、操作誘導表示手段51、第1残時間表示手段52、第2残時間表示手段53等を備えている。
操作誘導表示手段51は、所定の操作手段(以下、指定操作手段という)を指定操作態様で操作することを遊技者に促すための操作誘導表示を行うもので、指定操作手段を示す指定操作手段報知画像を表示する指定操作手段表示手段51aと、指定操作態様を示す指定操作態様報知画像を表示する指定操作態様表示手段51bとで構成されている。
本実施形態では、第1操作演出では第1演出ボタン12が、第2操作演出では第2演出ボタン13が指定操作手段として選択されるようになっている。指定操作手段表示手段51aによって表示される指定操作手段報知画像は、図15に示すように例えば指定操作手段の外観を表している。なお、複数の操作手段の操作が有効となる場合があってもよい。
また第1操作演出には、後述するように第1通常操作演出と第1特別操作演出との2種類があり、指定操作手段表示手段51aによって表示される指定操作手段報知画像はそれら第1通常操作演出と第1特別操作演出とで異なっている。本実施形態の指定操作手段表示手段51aは、第1通常操作演出と第1特別操作演出との何れの場合も指定操作手段である第1演出ボタン12の外観を表す指定操作手段報知画像を表示するが(図15(a)(b)参照)、その画像に表される第1演出ボタン12の状態が異なっており、第1通常操作演出の場合は例えば回転灯16が作動していない状態を示す画像(図15(a)参照)、第1特別操作演出の場合は例えば回転灯16が作動している状態を示す画像(図15(b)参照)となっている。
また本実施形態では、「一回押し」、「連打」、「長押し」の3種類の操作態様が設けられており、それらのうちの何れかが指定操作態様として選択されるようになっている。「一回押し」は操作手段を1回だけ操作する操作態様で、例えば操作有効期間中に指定操作手段(例えば第1演出ボタン12)の検出スイッチがONになった時点で操作成功条件が満たされたと判断される。「連打」(第1操作態様)は操作手段を連続的に複数回操作する操作態様で、例えば操作有効期間中に指定操作手段の検出スイッチが2回以上の所定回数ONになった時点で操作成功条件が満たされたと判断される。「長押し」(第2操作態様)は操作手段を操作した状態を所定時間以上維持する操作態様で、例えば操作有効期間中に指定操作手段の検出スイッチがONとなってその状態が所定時間継続した時点で操作成功条件が満たされたと判断される。
指定操作態様表示手段51bによって表示される指定操作態様報知画像は、図15に示すように例えば指定操作手段報知画像に向かう矢印画像と操作態様を示す文言画像とで構成されている。本実施形態では、「一回押し」、「連打」、「長押し」の3種類の操作態様を示す文言画像を、図15に示すようにそれぞれ「PUSH」、「連打」、「長押し!」としている。
第1残時間表示手段(経過状況表示手段)52は、操作有効期間の残り時間(経過状況の一例)の目安を例えば数字で示す第1残時間報知画像を表示するものである。本実施形態の第1残時間表示手段52は、操作有効期間の残り時間を秒単位で表示し、操作有効期間の開始から満了までの時間経過に応じて「3」→「2」→「1」のようにその表示態様を段階的に変更するようになっている。なお、第1残時間表示手段52は、図15に示すように残り時間を示す第1残時間報知画像を例えば操作誘導表示手段51による操作誘導画像の一部に重なるようにその前側に表示するようになっている。
第2残時間表示手段(レベル表示手段)53は、操作有効期間の残り時間の目安を、レベル表示領域53aに占めるレベル表示部53bの割合によって表示するものである。本実施形態の第2残時間表示手段53は、一端側の最小位置と他端側の最大位置とが例えば上部側で一致するように楕円形の環状に形成されたレベル表示領域53aに沿って、その最小位置から最大位置に向けて例えば反時計方向に延びる帯状のレベル表示部53bを表示するようになっており、レベル表示領域53aの全周に占めるレベル表示部53bの割合が、操作有効期間の開始時に最大(例えば100%)となり、操作有効期間の満了時に最小(例えば0%)となるように、操作有効期間の開始から満了までの時間経過に応じてレベル表示部53bを一定速度で略無段階に(又は段階的に)減少表示するようになっている。
ここで、第2残時間表示手段53によるレベル表示領域53aは操作有効期間の長さに拘わらず共通であって、その形状、長さ、大きさ等は常に同じであり、レベル表示部53bの減少速度を操作有効期間の長さに応じて異ならせることで、操作有効期間の長さに拘わらず、操作有効期間の開始時に最大値を示した状態から減少表示が始まり、操作有効期間が経過した時点で最小値(0)に達するようになっている。また、レベル表示領域53aは、指定操作手段が異なる場合でも、操作誘導画像の種類、即ち操作演出や指定操作態様の種類が異なる場合についても共通に用いられる。
なお、操作有効期間表示手段47の表示内容とLED17,21による報知内容はリンクしており、指定操作手段表示手段51aが第1演出ボタン12を示す場合には第1演出ボタン12のLED17が点灯又は点滅し、指定操作手段表示手段51aが第2演出ボタン13を示す場合には第2演出ボタン13のLED21が点灯又は点滅するようになっている。
大入賞手段37は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板49を備えた作動式入賞手段で、特別図柄表示手段42の変動後の特別図柄が大当たり態様となって特別利益状態が発生したときに、開閉板49が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
図3は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図3において、54は主制御基板、55は演出制御基板で、これら各制御基板54,55は、遊技盤31に装着されたセンターケース34、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠4及び遊技盤31を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板54は、主に遊技盤31側の遊技動作に関わる制御を行うためのもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段61、普通始動口チェック処理手段62、普通乱数記憶手段63、普通図柄処理手段64、普通図柄表示制御手段65、普通利益状態発生手段66、特別乱数作成処理手段71、特別始動口チェック処理手段72、特別乱数記憶手段73、特別図柄処理手段74、特別図柄表示制御手段75、特別利益状態発生手段76、特別遊技状態発生手段77、制御コマンド送信手段78等を備えている。
普通乱数作成処理手段61は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段62は、普通図柄始動手段35による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段35が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段61で作成された当たり判定乱数値を1個取得し、その当たり判定乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段63に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段64は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段41が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段63に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段63に記憶されている当たり判定乱数値の待ち行列からその先頭の当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
普通図柄表示制御手段65は、普通図柄処理手段64による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段41の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段41が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段63に1個以上の当たり判定乱数値が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段41による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段64で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段64で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段66は、普通図柄処理手段64による判定結果が当たり判定となり、普通図柄表示手段41の変動後の停止図柄が当たり態様となったときに、特別図柄始動手段36を構成する下特別始動口36bの開閉手段48を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させるようになっている。
特別乱数作成処理手段71は、変動後の特別図柄を大当たり態様、外れ態様の何れにするかについての抽選に用いる大当たり判定乱数の他、変動後の特別図柄が大当たり態様となる場合の停止図柄の選択に用いる大当たり図柄乱数、変動後の特別図柄が外れ態様となる場合の停止図柄の選択に用いる外れ図柄乱数、演出図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段72は、特別図柄始動手段36への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、特別図柄始動手段36が遊技球を検出すること、即ち特別始動口36a,36bの何れかに遊技球が入賞することに基づいて、特別乱数作成処理手段71で作成された大当たり判定乱数値及び大当たり図柄乱数値を1個ずつ取得し、それら大当たり判定乱数値及び大当たり図柄乱数値を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として先入れ先出し式の特別乱数記憶手段73に記憶させるように構成されている。
特別図柄処理手段74は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、特別図柄表示手段42が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段73に1個以上の大当たり判定乱数値が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段73に記憶されている大当たり判定乱数値の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/外れ(抽選結果)の判定を行う大当たり判定機能、大当たり/外れの判定結果と、特別乱数記憶手段73に大当たり判定乱数値と共に記憶されている大当たり図柄乱数値又は新たに取得された外れ図柄乱数値とに基づいて、特別図柄の変動後の停止図柄を選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/外れの判定結果と、新たに取得された変動パターン乱数値とに基づいて演出図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択機能等を備えている。
特別図柄表示制御手段75は、特別図柄表示手段42の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段74による特別図柄処理に基づいて、特別図柄表示手段42による特別図柄の変動を開始させると共に、選択された演出図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて所定の停止図柄で特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段(利益状態発生手段)76は、特別利益状態(利益状態)を発生させるためのもので、特別図柄処理手段74による大当たり/外れの判定結果(抽選結果)が大当たり判定となり、特別図柄表示手段42による特別図柄の変動後の停止図柄が大当たり態様となった場合に、大入賞手段37を所定の開放パターンに従って開放する特別利益状態を発生させるようになっている。本実施形態の開放パターンは、大入賞手段37の開放から所定時間(例えば28秒)経過するか、それまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に大入賞手段37を閉鎖する動作を、所定ラウンド数(例えば15ラウンド)繰り返すように設定されているものとするが、複数種類の開放パターンを設け、例えば大当たり図柄乱数値に基づいてそれらの何れかを選択するように構成してもよい。
特別遊技状態発生手段77は、特別利益状態発生後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば特別乱数記憶手段73に記憶された大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致した場合の大当たり図柄乱数値に応じて、時短状態と確変状態との何れかの特別遊技状態を発生させるように構成されている。
時短状態中は、特別図柄に関して特別図柄表示手段42の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられる他、普通図柄に関して、当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、下特別始動口36bの開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)から特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ、夫々切り換えられるようになっている。なお、時短状態は例えば特別利益状態の終了後に発生し、次の特別利益状態が発生するか、それまでに特別図柄が所定回数(例えば50回)変動した時点で終了する。
確変状態中は、それ以外の通常確率状態中よりも大当たり判定値の数が例えば1個から10個へ増加されることにより、特別図柄が大当たり態様となる確率が通常確率(例えば1/350)よりも高い高確率(例えば1/35)に切り換えられると共に、例えば時短状態と同様の処理も併せて行われるようになっている。なお、確変状態は例えば特別利益状態の終了後に発生し、次の特別利益状態が発生した時点で終了する。
制御コマンド送信手段78は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板55等のサブ制御基板に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段74による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減少を指定する保留減少コマンド、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンド、特別図柄の停止図柄を指定する図柄指定コマンドをこの順序で演出制御基板55側に送信し、特別図柄の変動終了時に演出図柄の変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板55側に送信する機能、特別保留個数が増加したときに特別保留個数の増加を指定する保留増加コマンドを演出制御基板55側に送信する機能、特別遊技状態発生手段77による特別遊技状態の発生時及び終了時にその特別遊技状態に応じて特別遊技状態発生コマンド、特別遊技状態終了コマンド等を演出制御基板55側に送信する機能等を備えている。
演出制御基板55は、演出図柄表示手段45、特別保留個数表示手段46、操作有効期間表示手段47、回転灯16、音声出力手段81、電飾手段82等の各種演出手段を制御するためのもので、演出図柄制御手段83、特別保留個数表示制御手段84、操作演出制御手段85等を備えている。
演出図柄制御手段83は、演出図柄表示手段45の表示制御及びそれに伴う音声出力手段81、電飾手段82の制御を行うもので、主制御基板54から変動パターンコマンドを受信した場合に、指定された変動パターンに基づいて演出図柄表示手段45による演出図柄の変動及びそれに伴う音声出力、電飾発光を開始させると共に、変動停止コマンドを受信したときに、図柄指定コマンドと変動パターンコマンドとに基づいて選択された停止図柄で演出図柄の変動を停止させ、またそれに伴う音声出力、電飾発光を停止させるようになっている。
特別保留個数表示制御手段84は、特別保留個数表示手段46の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段36により新たに遊技球が検出され、主制御基板54から保留増加コマンドを受信したときに、その保留増加コマンドに基づいて、画像表示手段20の表示画面20a上の所定位置に特別保留個数分の保留表示画像Xを表示し、例えば主制御基板54から保留減少コマンドを受信することに基づいて、表示中の保留表示画像Xの数を1個減少させて前側にシフトさせるように構成されている。
操作演出制御手段(演出制御手段)85は、遊技者による所定操作を伴う操作演出を制御するもので、操作演出決定手段91、操作有効期間報知制御手段92、操作入力管理手段93、操作時演出制御手段94等を備えている。操作演出は、例えば特別図柄及び演出図柄の図柄変動毎に所定の確率で実行され、その操作演出中の所定の操作有効期間中に遊技者が指定操作手段を指定操作態様で操作した場合に、例えばその図柄変動の結果に応じて所定の確率で所定の操作時演出が実行されるようになっている。
本実施形態では、第1通常操作演出、第1特別操作演出及び第2操作演出の3種類の操作演出を実行可能であるとする。第1通常操作演出及び第1特別操作演出は、第1演出ボタン12を指定操作手段とする操作演出で、この第1通常操作演出中又は第1特別操作演出中における操作有効期間中に遊技者が第1演出ボタン12を指定操作態様で操作した場合に、1種類の操作時演出、例えば回転灯16を作動させる回転灯作動演出が、特別図柄の変動結果及び利益状態の種類等に応じた所定の確率で実行されるようになっている。
一方、第2操作演出は、第2演出ボタン13を指定操作手段とする操作演出で、この第2操作演出中における操作有効期間中に遊技者が第2演出ボタン13を指定操作態様で操作した場合に、複数種類の操作時演出のうちの何れか、例えば画像表示手段20の背景色を青色に変更する「青背景演出」と赤色に変更する「赤背景演出」との何れかが、特別図柄の変動結果及び利益状態の種類等に応じた所定の確率で実行されるようになっている。
操作演出決定手段91は、操作演出を実行するか否か、及び実行する場合にはその種類を特別図柄の図柄変動毎に決定するもので、例えば主制御基板54から変動パターンコマンド、図柄指定コマンドを受信することを条件に図8に示す操作演出決定処理を実行するように構成されている。即ち、操作演出決定手段91による操作演出決定処理は、特別図柄の変動開始毎に実行される。
この操作演出決定処理(図8)では、まず操作演出を行うか否か、及び操作演出を行う場合にはその種類、即ち第1通常操作演出、第1特別操作演出、第2操作演出の何れかが例えば抽選により選択される(S1)。この抽選は例えば図4に示すような操作演出選択テーブルに基づいて行われる。図4に示す操作演出選択テーブルでは、第1通常操作演出、第1特別操作演出、第2操作演出、操作演出なしの4種類について、大当たり/外れの判定結果毎に選択率(%)が設定されている。
この操作演出選択テーブル(図4)では、操作演出を行うか否かについては大当たり/外れの判定結果に拘わらず同じ選択率となっている。また、第1操作演出(第1通常操作演出及び第1特別操作演出)と第2操作演出との選択率についても大当たり/外れの判定結果に拘わらず一定で、第1操作演出よりも第2操作演出の方が選択率が高くなっている。即ち、操作演出が行われる場合と行われない場合とで大当たり期待度に差はなく、また第1操作演出が行われる場合と第2操作演出が行われる場合とについても大当たり期待度に差はない。
一方、第1通常操作演出と第1特別操作演出との選択率については、外れ判定の場合には第1通常操作演出の方が高いのに対し、大当たり判定の場合には逆に第1特別操作演出の方が高くなっている。即ち、第1操作演出が行われる場合、それが第1通常操作演出である場合(後述する通常操作誘導表示が出現する場合)よりも第1特別操作演出である場合(後述する特別操作誘導表示が出現する場合)の方が大当たり期待度(利益状態が発生する確率)が高くなっている。
なお、操作演出を行うか否か及び操作演出の種類については抽選以外の方法で決定してもよい。例えば演出図柄の変動パターン毎に、操作演出を行うか否か及び操作演出の種類を予め設定しておいてもよいし、演出図柄の変動パターン毎に操作演出の種類を予め設定しておき、操作演出を行うか否かについては抽選により決定するようにしてもよい。S1において操作演出を行わない旨の決定がされた場合には(S2:No)、ここで操作演出決定処理は終了する。
S1において操作演出を行う旨の決定がされた場合には(S2:Yes)、続いて指定操作態様として例えば「一回押し」、「連打」、「長押し」の何れかが例えば抽選により選択される(S3)。なお指定操作態様についても、例えば演出図柄の変動パターン毎に予め指定操作態様を設定しておくなど、抽選以外の方法で決定してもよい。
また、操作有効期間の長さ(以下、操作有効時間という)及び開始タイミングが例えば抽選により決定される(S4)。操作有効時間及び操作有効期間の開始タイミングは、演出図柄の変動パターンにおける変動時間、S3で選択された指定操作態様等に基づいて決定することが望ましい。
また、操作演出の種類に応じて(S5)操作時演出の有無、内容等が決定される(S6〜S14)。S5において操作演出が第1通常操作演出であると判定された場合には例えば図5に示すような第1通常操作演出選択テーブルに基づいて、また第1特別操作演出であると判定された場合には例えば図6に示すような第1特別操作演出選択テーブルに基づいて、それぞれ例えば操作時演出の有無が決定される(S6,S7)。第1通常操作演出選択テーブル(図5)及び第1特別操作演出選択テーブル(図6)では、遊技者の操作があったときに操作時演出を行うか否かについて、大当たりで且つ確変状態発生(以下、確変大当たりという)、大当たりで且つ時短状態発生(以下、時短大当たりという)、外れの各判定結果毎に選択率(%)が設定されている。
図5に示す第1通常操作演出選択テーブルでは、外れの場合には操作時演出ありの選択率が0%となっているため、第1通常操作演出において遊技者の操作時に操作時演出が行われた場合には大当たりとなることが確定する。また、確変大当たりの場合と時短大当たりの場合とで操作時演出の有無についての選択率に違いはなく、従って第1通常操作演出において遊技者の操作時に操作時演出が行われる場合と行われない場合とで大当たりとなった場合の確変期待度に差はない。
一方、図6に示す第1特別操作演出選択テーブルでは、外れの場合には操作演出ありよりも操作演出なしの方が選択率が高くなっている。また、確変大当たりの場合には操作時演出ありの選択率が100%であるのに対し、時短大当たりの場合には操作時演出なしの選択率が100%となっている。即ち、第1特別操作演出においては、遊技者の操作時に操作時演出が行われた場合には、大当たりになるとすればそれが確変大当たりであることが確定する。
そして、S6又はS7において操作時演出ありが選択された場合には、第1操作時演出フラグに操作時演出ありに対応する「1」がセットされ(S9)、操作時演出なしが選択された場合には、第1操作時演出フラグに操作時演出なしに対応する「0」がセットされる(S10)。
S5において操作演出が第2操作演出であると判定された場合には、例えば図7に示すような第2操作演出選択テーブルに基づいて例えば操作時演出の種類(ここでは青背景演出又は赤背景演出)が決定される(S11)。第2操作演出選択テーブル(図7)では、各操作時演出(ここでは青背景演出又は赤背景演出)について、確変大当たり、時短大当たり、外れの各判定結果毎に選択率(%)が設定されている。
図7に示す第2操作演出選択テーブルでは、外れの場合には赤背景演出よりも青背景演出の方が選択率が高いのに対し、大当たりの場合には逆に青背景演出よりも赤背景演出の方が選択率が高くなっている。即ち、第2操作時演出においては、遊技者の操作時に青背景演出が行われる場合よりも赤背景演出が行われる場合の方が大当たり期待度は高い。また、時短大当たりの場合よりも確変大当たりの場合の方が赤背景演出の選択率が高くなっている。即ち、第2操作時演出においては、遊技者の操作時に青背景演出が行われる場合よりも赤背景演出が行われる場合の方が大当たりとなった場合の確変期待度は高い。
そして、S11において赤背景演出が選択された場合には、第2操作時演出フラグに赤背景演出に対応する「1」がセットされ(S13)、青背景演出が選択された場合には、第2操作時演出フラグに青背景演出に対応する「0」がセットされる(S14)。
操作有効期間報知制御手段92は、操作有効期間の報知に関する制御を行うもので、例えば指定操作手段表示手段51a、指定操作態様表示手段51b、第1残時間表示手段52、第2残時間表示手段53による表示用の画像データ(表示用データ)がそれぞれ格納された第1〜第4記憶手段92a〜92dを備えており、図9に示す操作有効期間報知制御処理を、例えば定期割り込みにより所定時間間隔(ここでは4ms間隔)で実行するようになっている。
この操作有効期間報知制御処理(図9)では、まず操作有効期間中であるか否かが判定される(S21)。そして、操作有効期間中でないと判定された場合には(S21:No)、S4で決定された操作有効期間の開始タイミングが到来したか否かが判定され(S22)、操作有効期間の開始タイミングが到来したと判定されることを条件に(S22:Yes)、例えば図10に示すような操作有効期間報知開始処理(S23)が行われる。
操作有効期間報知開始処理(図10)では、まずS1で選択された操作演出の種類に基づいて、指定操作手段表示手段51aによって表示される指定操作手段報知画像が設定される(S31)。例えば、第1通常操作演出の場合には図15(a)に示すような回転灯停止中の第1演出ボタン12を表した指定操作手段報知画像が、第1特別操作演出の場合には図15(b)に示すような回転灯作動中の第1演出ボタン12を表した指定操作手段報知画像が、第2操作演出の場合には図15(c)に示すような第2演出ボタン13を表した指定操作手段報知画像がそれぞれ設定される。指定操作手段報知画像の画像データは、第1記憶手段92aに予め記憶されている。
なお、回転灯停止中の第1演出ボタン12を表した指定操作手段報知画像が通常操作誘導表示の一例であり、回転灯作動中の第1演出ボタン12を表した指定操作手段報知画像が特別操作誘導表示の一例である。
また、S3で選択された指定操作態様に基づいて、指定操作態様表示手段51bによって表示される指定操作態様報知画像が設定される(S32)。例えば、「一回押し」の場合には図15(a)に示すような「PUSH」の文字を表した指定操作態様報知画像が、「連打」の場合には図15(b)に示すような「連打」の文字を表した指定操作態様報知画像が、「長押し」の場合には図15(c)に示すような「長押し!」の文字を表した指定操作態様報知画像がそれぞれ設定される。指定操作態様報知画像の画像データは、第2記憶手段92bに予め記憶されている。
また、例えば図11に示すような第1残時間報知設定処理(S33)が行われる。この第1残時間報知設定処理(図11)では、操作有効時間に端数があるか否か(操作有効期間が、その長さを所定単位時間で割ったときに余り時間が生じる第1操作有効期間であるか否か)が判定される(S41)。この端数は、操作有効時間を所定単位時間で割ったときに生じる余り時間である。本実施形態では、所定単位時間を1秒としているため、操作有効時間を秒で表した場合の小数点以下の部分、例えば操作有効時間が2.4秒であれば0.4秒が端数(余り時間)となる。
操作有効時間(秒)に端数があると判定された場合には(S41:Yes)、その端数を切り上げて得られた秒数が、第1残時間表示手段52によって表示される操作有効期間の残り時間を示す残り時間カウンタに初期値としてセットされる(S42)。例えば操作有効時間が2.4秒であれば残り時間カウンタには「3」がセットされる。また、操作有効時間の端数に対応する値が初期値として表示更新タイマにセットされる(S43)。この表示更新タイマは、第1残時間表示手段52による表示を更新するまでの時間を示すもので、例えば後述する操作有効期間報知中処理(図12)が実行される毎(即ち4ms毎)に1ずつ減算され(S55)、更新タイミングに達した時点で0になるように初期値が設定される。例えば、操作有効時間の端数が0.4秒であれば表示更新タイマには初期値として「100」がセットされる。そして、残り時間カウンタの値に対応する第1残時間報知画像が設定され(S44)、第1残時間報知設定処理は終了する。
一方、操作有効時間(秒)に端数がないと判定された場合には(S41:No)、その操作有効時間の秒数がそのまま残り時間カウンタに初期値としてセットされ(S45)、また単位時間である1秒に対応する値が初期値として表示更新タイマにセットされる(S46)。例えば操作有効時間が3秒であれば、残り時間カウンタには「3」が、表示更新タイマには「250」がセットされる。そして、残り時間カウンタの値に対応する第1残時間報知画像が設定され(S44)、第1残時間報知設定処理は終了する。第1残時間報知画像の画像データは、第3記憶手段92cに予め記憶されている。
以上の第1残時間報知設定処理(S33)に続いては、例えば操作有効時間に基づいて、第2残時間表示手段53におけるレベル表示部53bの減少速度が算出され(S34)、第2残時間表示手段53による画像とレベル表示部53bの減少速度とが設定される(S35)。第2残時間表示手段53の画像データは、第4記憶手段92dに予め記憶されている。本実施形態の第2残時間表示手段(レベル表示手段)53におけるレベル表示領域53aは、図15に示すように最大値を示す始点と最小値を示す終点とが一致する環状に形成されているため、レベル表示部53bの減少速度(角速度)は、例えば中心角360度を操作有効時間で割った値となる。このように本実施形態では、第2残時間表示手段53についてはレベル表示領域53aの形状、長さ、大きさ等が常に同じであり、レベル表示部53bの減少速度が操作有効時間に応じて変化するようになっている。従って、例えば操作有効時間が2倍になればレベル表示部53bの減少速度は1/2になる。
このように、第2残時間表示手段53によるレベル表示領域53aは、操作有効時間の長短、操作演出の種類、指定操作手段の種類、指定操作態様の種類に拘わらず共通であり、レベル表示部53bの減少表示の速度が操作有効時間に応じて異なるのみである。
そして、以上の設定内容に基づいて第1〜第4記憶手段92a〜92dから各画像データが読み出され、操作有効期間表示手段47、即ち指定操作手段表示手段51a、指定操作態様表示手段51b、第1残時間表示手段52及び第2残時間表示手段53による表示が開始される。
例えば第1通常操作演出が選択され、操作有効時間が3秒に設定され、指定操作態様が一回押しに設定された場合には、図15(a)及び図16(a)に示すように、指定操作手段表示手段51aにより回転灯停止中の第1演出ボタン12を表した指定操作手段報知画像が、指定操作態様表示手段51bにより「PUSH」の文字を表した指定操作態様報知画像が、第1残時間表示手段52により残り時間を示す「3」を表した画像が、第2残時間表示手段53により環状のレベル表示領域53aの全周に対応する長さのレベル表示部53bの画像がそれぞれ表示される。
また例えば第1特別操作演出が選択され、操作有効時間が2.4秒に設定され、指定操作態様が連打に設定された場合には、図15(b)及び図16(b)に示すように、指定操作手段表示手段51aにより回転灯作動中の第1演出ボタン12を表した指定操作手段報知画像が、指定操作態様表示手段51bにより「連打」の文字を表した指定操作態様報知画像が、第1残時間表示手段52により残り時間を示す「3」を表した画像が、第2残時間表示手段53により環状のレベル表示領域53aの全周に対応する長さのレベル表示部53bの画像がそれぞれ表示される。
このように、第1残時間表示手段52及び第2残時間表示手段53は、共に操作有効時間の経過に関する表示を行うものであるが、操作有効期間の開始時における表示内容は何れも操作有効時間が2.4秒の場合とその2.4秒の端数を切り上げた3秒の場合とで異なるところはない。
また、操作回数カウンタ及び操作時間タイマにそれぞれ初期値がセットされ(S37,S38)、操作有効期間報知開始処理は終了する。ここで、操作回数カウンタは、指定操作態様として「連打」が選択された場合に操作有効期間中の操作回数をカウントするためのもので、例えば操作有効期間中に指定操作手段の検出スイッチがN回ONになった時点で「連打」に関する操作成功条件が満たされたと判断する場合、操作回数カウンタにはNがセットされる。また、操作時間タイマは、指定操作態様として「長押し」が選択された場合に操作有効期間中の連続操作時間を計時するためのもので、例えば操作有効期間中に指定操作手段の検出スイッチがONとなってその状態がT秒継続した時点で「長押し」に関する操作成功条件が満たされたと判断する場合、操作時間タイマには250×Tがセットされる。
図9の操作有効期間報知制御処理に戻って説明を続ける。S21において操作有効期間中であると判定された場合には(S21:Yes)、操作有効期間の開始から操作有効時間が経過したか否かが判定される(S24)。そして、未だ操作有効時間が経過しておらず(S24:No)、また後述する操作入力管理処理(図13)において操作成功と判定されていない場合には(S25:No)、例えば図12に示すような操作有効期間報知中処理(S26)が行われる。
操作有効期間報知中処理(図12)では、まず操作誘導表示手段51についてはそのまま表示を継続する処理が行われる(S51)。また、表示更新タイマの値が1減算され(S52)、その減算後の表示更新タイマの値が0であるか否かが判定される(S53)。
この表示更新タイマには、操作有効期間の開始時に、その操作有効時間に端数がある場合にはその端数に対応する値が、端数がない場合には単位時間である1秒に対応する値が初期値としてセットされている(S43,S46)。従って、操作有効時間に端数がある場合(例えば2.4秒)には操作有効期間の開始からその端数時間(例えば0.4秒)が経過した時点で表示更新タイマの値は0になり、また操作有効時間に端数がない場合(例えば3秒)には操作有効期間の開始から単位時間である1秒が経過した時点で表示更新タイマの値は0になる。
表示更新タイマの値が0でないと判定された場合には(S53:No)、第1残時間表示手段52による表示はそのまま継続され(S59)、第2残時間表示手段53については、報知開始時(S34)に算出された減少速度に基づいてレベル表示部53bの表示が更新され(S58)、操作有効期間報知中処理は終了する。
一方、S53において表示更新タイマの値が0であると判定された場合には(S53:Yes)、新たに単位時間である1秒に対応する値が表示更新タイマにセットされると共に(S54)、残り時間カウンタの値が1減算される(S55)。
この残り時間カウンタには、操作有効期間の開始時に、その操作有効時間に端数がある場合にはその端数を切り上げて得られた秒数が、端数がない場合にはその操作有効時間の秒数が初期値としてセットされている(S42,S45)。従って、操作有効時間が例えば2.4秒の場合と3秒の場合とは共に、操作有効期間の開始後に表示更新タイマが最初に0となった時点で残り時間カウンタの値が3から2に変化する。
そして、その減算後の残り時間カウンタの値が0であれば(S56:Yes)、操作有効時間が既に経過したものと判断できるため、例えばそのまま操作有効期間報知中処理は終了する。減算後の残り時間カウンタの値が0でなければ(S56:No)、第1残時間表示手段52による画像がその減算後の残り時間カウンタの値に対応する画像に更新され(S57)、第2残時間表示手段53については上述したように報知開始時(S34)に算出された減少速度に基づいてレベル表示部53bの表示が更新され(S58)、操作有効期間報知中処理は終了する。
以上の操作有効期間報知中処理が、操作有効期間中に繰り返し実行されることにより、操作誘導表示手段51については操作有効期間の開始から終了(期間満了による終了又は操作成功による終了)まで一定の操作誘導画像の表示が継続される。
また、第1残時間表示手段52については、操作有効時間に端数がない場合(例えば3秒)には、図15(a)及び図16(a)に示すように、操作有効期間の開始から単位時間である1秒経過毎に残り時間を表す秒数の表示が「3」→「2」→「1」のように段階的に変更されるのに対し、操作有効時間に端数がある場合(例えば2.4秒)には、図15(b)及び図16(b)に示すように、操作有効期間の開始時にはその端数を切り上げて得られた秒数、例えば「3」が残り時間として表示され、その後にその端数時間(例えば0.4秒)が経過した時点で例えば「3」→「2」のように残り時間の表示が変更され、その後は単位時間である1秒経過毎に残り時間を表す秒数の表示が「2」→「1」のように段階的に変更される。
即ち本実施形態では、操作有効期間が、その長さを所定単位時間で割ったときに余り時間が生じる第1操作有効期間である場合には、第1残時間表示手段52による最初の表示態様(例えば「3」)の継続時間を余り時間とし、その他の表示態様(例えば「2」,「1」)の継続時間を全て所定単位時間としている。
以上のように、第1残時間表示手段52により、操作有効期間の残り時間を端数を切り上げた秒数によって段階的に表示することにより、遊技者は操作有効期間の長短を直感的に認識することが容易となり、操作手段を操作する遊技者に焦りや混乱を生じさせ難くすることができる。
また、第2残時間表示手段53については、図15(a)〜(c)に示すように操作有効時間の長短、操作演出の種類、指定操作手段の種類、指定操作態様の種類に拘わらずレベル表示領域53aを共通とし、図16(a),(b)に示すように操作有効期間の開始時に最大値を、操作有効期間の終了時に最小値である0を示すようにレベル表示部53bの減少表示の速度を操作有効時間に応じて異ならせているため、遊技者は操作有効時間の長短に拘わらず操作有効期間がその全体に対してどの程度まで経過したかを直感的に認識することが容易となり、操作手段を操作する遊技者に混乱を生じさせ難くすることができると共に、表示用データ量を小さくできるという利点がある。
図9の操作有効期間報知制御処理に戻って説明を続ける。S24において操作有効期間の開始から既に操作有効時間が経過した(操作有効期間が満了した)と判定された場合には(S24:Yes)、その時点で操作有効期間表示手段47による表示を終了させる操作有効期間報知終了処理(S27)が行われる。また、S24において未だ操作有効時間が経過していない(操作有効期間は満了していない)と判定された場合であっても(S24:No)、後述する操作入力管理処理(図13)において操作成功と判定された場合(S25:Yes)には操作有効期間報知終了処理(S27)が行われ、図17に示すようにその時点で操作有効期間表示手段47による表示は終了する。
操作入力管理手段93は、操作有効期間中における第1,第2演出ボタン12,13の操作状況等を管理するもので、図13に示す操作入力管理処理を、例えば定期割り込みにより所定時間間隔(ここでは4ms間隔)で実行するようになっている。
この操作入力管理処理(図13)では、まず操作有効期間中であるか否かが判定され(S61)、操作有効期間中でないと判定された場合(S61:No)にはここで操作入力管理処理は終了する。操作有効期間中であると判定された場合には(S61:Yes)、指定操作態様の種類(S62)に応じた処理が行われる。
指定操作態様が「一回押し」の場合には、指定操作手段の検出スイッチがOFFからONに切り替わったか否かが判定され(S63)、切り替わったと判定された場合(S63:Yes)には操作成功と判定され(S64)、操作入力管理処理は終了する。このように、指定操作態様が「一回押し」の場合には、操作有効期間中に指定操作手段が1回操作された時点で操作成功となる。
指定操作態様が「連打」の場合には、指定操作手段の検出スイッチがOFFからONに切り替わったか否かが判定され(S65)、切り替わったと判定された場合(S65:Yes)には操作回数カウンタの値が1減算される(S66)と共に、その減算後の操作回数カウンタの値が0であることを条件に操作成功と判定され(S67:Yes→S68)、操作入力管理処理は終了する。ここで、操作回数カウンタは、操作有効期間の開始時に初期値Nがセットされるため(S37)、指定操作手段の検出スイッチがOFFからONに切り替わった回数がN回に達したときに0となる。即ち、指定操作態様が「連打」の場合には、操作有効期間中に指定操作手段がN回操作された時点で操作成功となる。
指定操作態様が「長押し」の場合には、指定操作手段の検出スイッチがONのまま維持されているか否かが判定され(S69)、ONのまま維持されていると判定された場合(S69:Yes)には操作時間タイマの値が1減算される(S70)と共に、その減算後の操作時間タイマの値が0であることを条件に操作成功と判定され(S71:Yes→S72)、操作入力管理処理は終了する。一方、S69でONのまま維持されていないと判定された場合には(S69:No)、指定操作手段の検出スイッチがONからOFFに切り替わったと判定されることを条件に(S73:Yes)、操作時間タイマに例えばS38と同じ初期値がセットされる(S74)。
ここで、操作時間タイマは、操作有効期間の開始時に所定時間に対応する値(例えば所定時間Tの場合は250×T)がセットされるため(S38)、指定操作手段の検出スイッチがONの状態が所定時間継続したときに0となる。即ち、指定操作態様が「長押し」の場合には、操作有効期間中に指定操作手段が操作されたままの状態で所定時間経過した時点で操作成功となる。
操作時演出制御手段94は、操作有効期間中に第1,第2演出ボタン12,13が指定操作態様で操作された場合の操作時演出を制御するもので、図14に示す操作時演出制御処理を、例えば定期割り込みにより所定時間間隔(ここでは4ms間隔)で実行するようになっている。
この操作時演出制御処理(図14)では、まず操作入力管理手段93によって操作成功と判定されたか否かが判定され(S81)、操作成功と判定されていない場合(S81:No)にはここで操作時演出制御処理は終了する。操作成功と判定された場合には(S81:Yes)、指定操作手段の種類に応じて以下の処理が行われる。
まず指定操作手段が第1演出ボタン12である場合、即ち第1通常操作演出又は第1特別操作演出の何れかである場合には、第1操作演出フラグの値が判定され(S83)、第1操作演出フラグの値が1であることを条件に、例えば回転灯16を作動させる回転灯作動演出(操作時演出)が行われ(S84)、操作時演出制御処理は終了する。このように第1通常操作演出又は第1特別操作演出では、操作有効期間中に遊技者が第1演出ボタン12を指定操作態様で操作した場合であっても、操作時演出である回転灯作動演出が行われない場合もあるが、第1通常操作演出の場合には、図5に示すように回転灯作動演出(操作時演出)が行われるのは大当たりの場合に限られるため、第1通常操作演出で回転灯作動演出が行われた場合には必ず大当たりとなる。第1特別操作演出の場合には、図6に示すように確変大当たりの場合には操作時演出ありの選択率が100%であるのに対し、時短大当たりの場合には操作時演出なしの選択率が100%となっているため、第1特別操作演出で回転灯作動演出が行われた場合には、大当たりになるとすればそれが確変大当たりであることが確定する。
なお、回転灯作動演出は、回転灯16を実際に作動させるだけでなく、回転灯が作動している状態を示す動画を画像表示手段20に表示する等、画像表示手段20による回転灯作動演出(以下、画像による回転灯作動演出という)を並行して実行するようにしてもよい。この場合、回転灯作動演出の終了時には、画像表示手段20上に表示した回転灯の画像は例えばフェードアウトにより消去することが望ましい。
一方、指定操作手段が第2演出ボタン13である場合、即ち第2操作演出の場合には、第2操作演出フラグの値が判定され(S85)、第2操作演出フラグの値が0であれば画像表示手段20の背景色が青に変化する青背景処理が行われ(S86)、第2操作演出フラグの値が1であれば画像表示手段20の背景色が赤に変化する赤背景処理が行われ(S87)、操作時演出制御処理は終了する。このように第2操作演出では、操作有効期間中に遊技者が第2演出ボタン13を指定操作態様で操作すれば必ず操作時演出、即ち青背景処理と赤背景処理との何れかが実行されるが、赤背景処理の方が青背景処理よりも大当たり期待度が高く、また大当たりとなった場合の確変期待度も高いため(図7参照)、遊技者の期待感は青背景処理よりも赤背景処理の方がより大きくなる。
図18及び図19は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、操作有効時間を所定単位時間(例えば1秒)で割ったときに余り時間が生じる場合には、第1残時間表示手段52による第1残時間報知画像の変更回数を、余り時間を切り捨てた操作有効時間の場合と同じにした例を示している。なお、本実施形態のパチンコ機の構成で第1の実施形態と異なるのは、操作有効期間報知制御手段92による操作有効期間報知制御処理(図9)のうち、操作有効期間報知開始処理(S23;図10)における第1残時間報知設定処理(S33;図18)の一部のみである。以下、第1の実施形態との相違部分を中心に説明する。
本実施形態の第1残時間報知設定処理(図18)では、操作有効時間に端数があると判定された場合、即ち操作有効時間を所定単位時間で割ったときに余り時間が生じる場合(操作有効期間が第1操作有効期間である場合)には(S41:Yes)、その端数(余り時間)を切り捨てて得られた秒数が、第1残時間表示手段52によって表示される操作有効期間の残り時間を示す残り時間カウンタに初期値としてセットされる(S42a)。例えば操作有効時間が3.4秒であれば残り時間カウンタには「3」がセットされる。
また、操作有効時間の端数(余り時間)に単位時間である1秒を加算して得られた時間(特定時間)に対応する値が初期値として表示更新タイマにセットされる(S43a)。例えば、操作有効時間の端数が0.4秒であれば表示更新タイマには初期値として1.4秒に対応する「350」がセットされる。そして、残り時間カウンタの値に対応する第1残時間報知画像が設定され(S44)、第1残時間報知設定処理は終了する。
一方、操作有効時間(秒)に端数がないと判定された場合には(S41:No)、第1の実施形態と同様、その操作有効時間の秒数がそのまま残り時間カウンタに初期値としてセットされ(S45)、また単位時間である1秒に対応する値が初期値として表示更新タイマにセットされる(S46)。例えば操作有効時間が3秒であれば、残り時間カウンタには「3」が、表示更新タイマには「250」がセットされる。そして、残り時間カウンタの値に対応する第1残時間報知画像が設定され(S44)、第1残時間報知設定処理は終了する。
続いて、図12に示す操作有効期間報知中処理について説明する。なお、この操作有効期間報知中処理(図12)の処理手順は第1の実施形態と全く同じであるが、上述したように操作有効時間に端数がある場合の残り時間カウンタ及び表示更新タイマの初期値が第1の実施形態とは異なるため、この操作有効期間報知中処理(図12)による第1残時間表示手段52の表示内容も第1の実施形態の場合とは一部異なっている。即ち、操作誘導表示手段51についてそのまま表示を継続する処理が行われた後(S51)、表示更新タイマの値が1減算され(S52)、その減算後の表示更新タイマの値が0であるか否かが判定される(S53)。
この表示更新タイマには、操作有効期間の開始時に、その操作有効時間に端数がある場合にはその端数+1秒(単位時間)に対応する値が、端数がない場合には単位時間である1秒に対応する値が初期値としてセットされている(図18のS43a,S46)。従って、操作有効時間に端数がある場合(例えば3.4秒)には操作有効期間の開始からその端数時間+1秒(例えば1.4秒)が経過した時点で表示更新タイマの値は0になり、また操作有効時間に端数がない場合(例えば3秒)には操作有効期間の開始から単位時間である1秒が経過した時点で表示更新タイマの値は0になる。
そして、表示更新タイマの値が0であると判定された場合には(S53:Yes)、新たに単位時間である1秒に対応する値が表示更新タイマにセットされると共に(S54)、残り時間カウンタの値が1減算される(S55)。
この残り時間カウンタには、操作有効期間の開始時に、その操作有効時間に端数がある場合にはその端数を切り捨てて得られた秒数が、端数がない場合にはその操作有効時間の秒数が初期値としてセットされている(図18のS42a,S45)。従って、操作有効時間が例えば3.4秒の場合と3秒の場合とは共に、操作有効期間の開始後に表示更新タイマが最初に0となった時点で残り時間カウンタの値が3から2に変化する。
そして、その減算後の残り時間カウンタの値が0であれば(S56:Yes)、操作有効時間が既に経過したものと判断できるため、例えばそのまま操作有効期間報知中処理は終了するが、減算後の残り時間カウンタの値が0でなければ(S56:No)、第1残時間表示手段52による画像がその減算後の残り時間カウンタの値に対応する画像に更新され(S57)、第2残時間表示手段53については上述したように報知開始時(S34)に算出された減少速度に基づいてレベル表示部53bの表示が更新され(S58)、操作有効期間報知中処理は終了する。
以上の操作有効期間報知中処理が、操作有効期間中に繰り返し実行されることにより、第1残時間表示手段52については、操作有効時間に端数がない場合(例えば3秒)には、図15(a)及び図16(a)に示すように、操作有効期間の開始から単位時間である1秒経過毎に残り時間を表す秒数の表示が「3」→「2」→「1」のように段階的に変更されるのに対し、操作有効時間に端数がある場合(例えば3.4秒)には、図15(b)及び図19に示すように、操作有効期間の開始時にはその端数を切り捨てて得られた秒数、例えば「3」が残り時間として表示され、その後にその端数時間+1秒(例えば1.4秒)が経過した時点で例えば「3」→「2」のように残り時間の表示が変更され、その後は単位時間である1秒経過毎に残り時間を表す秒数の表示が「2」→「1」のように段階的に変更される。
即ち本実施形態では、操作有効期間が、その長さを所定単位時間で割ったときに余り時間が生じる第1操作有効期間である場合には、第1残時間表示手段52による最初の表示態様(例えば「3」)の継続時間を余り時間+所定単位時間(特定時間)とし、その他の表示態様(例えば「2」,「1」)の継続時間を全て所定単位時間としている。
以上のように、第1残時間表示手段52により、操作有効期間の残り時間を端数を切り捨てた秒数によって段階的に表示する本実施形態の場合も、操作有効期間の残り時間を端数を切り上げた秒数によって段階的に表示する第1の実施形態の場合と同様、遊技者は操作有効期間の長短を直感的に認識することが容易となり、操作手段を操作する遊技者に焦りや混乱を生じさせ難くすることができる。
図20は本発明の第3の実施形態を例示し、第1残時間表示手段52により、所定画像の個数を増減可能に構成し、操作有効期間の残り時間を数字ではなくその所定画像の表示個数で表すようにした例を示している。
図20に示すように、本実施形態の第1残時間表示手段52は、長方形のブロック画像の表示個数により操作有効期間の残り時間を報知するようになっている。このように、第1残時間表示手段52は、表示態様を段階的に変更することにより操作有効期間の経過状況(ここでは残り時間)を報知するものであればよく、その表示態様の種類は任意である。
図21は本発明の第4の実施形態を例示し、第2残時間表示手段53による表示内容の変更例を示したものである。図21(a)は、レベル表示領域53aを横長状とし、そのレベル表示領域53aの一端側(左端側)から他端側(右端側)に向けて帯状のレベル表示部53bを表示するように構成した例を示している。また、図21(b)は、レベル表示領域53aを円形とし、そのレベル表示領域53a内に、扇形のレベル表示部53bを表示するように構成した例を示している。このように、第2残時間表示手段53によるレベル表示領域53aの形状、大きさ、長さ等は任意であり、またレベル表示部53bの形状、変化方向等についてもレベル表示領域53aの形状等に応じて任意に設定可能である。
図22は本発明の第5の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、操作有効期間が、その長さを所定単位時間で割ったときに余り時間が生じる第1操作有効期間である場合に、最初の表示態様(ここでは「3」)ではなく最後の表示態様(ここでは「1」)の継続期間を余り時間とした例を示している。このように、表示継続時間を余り時間とするのは最初の表示態様に限られるものではない。
図23は本発明の第6の実施形態を例示し、第2の実施形態を一部変更して、操作有効期間が、その長さを所定単位時間で割ったときに余り時間が生じる第1操作有効期間である場合に、最初の表示態様(ここでは「3」)ではなく最後の表示態様(ここでは「1」)の継続期間を、余り時間に所定単位時間(ここでは1秒)を加算した特定時間とした例を示している。このように、表示継続時間を余り時間に所定単位時間を加算した特定時間とするのは最初の表示態様に限られるものではない。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、所定単位時間は1秒に限られるものではなく、1.5秒、2秒等であってもよい。例えば所定単位時間を1.5秒とした場合、操作有効時間が3秒であれば余り時間は生じないが、操作有効時間が4秒であれば余り時間は1秒となる。
実施形態では演出用の操作手段を2つ設けた例を示したが、3つ以上設けてもよい。また、操作手段の種類は任意であり、押しボタン式に限らず、1又は複数方向に操作可能なレバー式、タッチパネル式等でもよい。また、少なくとも一つを他と異なる種類の操作手段としてもよい。
指定操作態様の選択肢は操作手段毎に1つのみであってもよいし、実施形態のように複数設けてもよい。また、指定操作態様は操作手段の種類に応じて適宜設定可能である。例えば、複数方向に操作可能なレバー式の操作手段の場合には、所定順序に従った連続操作を指定操作態様の選択肢に含めてもよい。
操作有効期間表示手段47による画像表示手段20上における表示位置は任意であり、操作演出の種類、指定操作手段の種類、指定操作態様の種類、操作演出による報知対象等に応じて適宜変更するようにしてもよい。例えば、第2操作演出によって保留記憶の先読み予告を行う場合には、特別保留個数表示手段46付近で操作有効期間表示手段47による表示を行うようにしてもよく、また第2操作演出が例えば操作成功時に所定のメッセージを表示させるものである場合には、当該メッセージの表示位置付近で操作有効期間表示手段47による表示を行うようにしてもよい。
また、遊技者の注目度の高さに応じて操作有効期間表示手段47による表示位置を変化させてもよい。例えば、実施形態における第1特別操作演出のように操作成功時に当該図柄変動の結果を予告する操作演出を実行する場合には、操作有効期間表示手段47による表示位置を、最も視認性の高い画像表示手段20の略中央とすることが望ましい。また、複数の操作演出(第1通常操作演出、第1特別操作演出、第2操作演出等)で同内容の予告(当該図柄変動結果の予告等)を行う場合には、期待度の高さに応じて、より期待度の高い操作演出(例えば第1通常操作演出及び第1特別操作演出)についてのみ、操作有効期間表示手段47による表示位置を画像表示手段20の略中央としてもよい。このように操作演出に応じて大当たり等の期待度を異ならせることで操作演出が単調になるのを防ぎ、演出面の向上を図ることができる。
操作有効期間表示手段47による表示開始時及び表示終了時には、フェードイン、フェードアウト等の処理を適宜用いることが望ましい。図24は図10におけるS36の操作有効期間表示開始処理の一例であり、図25は図9におけるS27の操作有効期間報知終了処理の一例である。それぞれについて簡単に説明する。
図24に示す操作有効期間表示開始処理では、例えば指定操作手段表示手段51a及び第2残時間表示手段53による画像がフェードインにより表示され(S101)、更に指定操作態様表示手段51b及び第1残時間表示手段52による画像が表示される(S102,S103)。そして、例えば指定操作手段が操作される状態を示すアニメーションが開始され(S104)、操作有効期間表示開始処理は終了する。なお、フェードインにより表示する画像はこのように操作有効期間表示手段47による一部の画像のみであってもよいし、操作有効期間表示手段47による画像全体であってもよい。
図25に示す操作有効期間報知終了処理では、操作有効期間終了の理由が操作有効時間の経過であるか否かが判定される(S111)。そして、操作有効期間終了の理由が操作有効時間の経過ではなく、操作成功によるものである場合には(S111:No)、原則として操作有効期間表示手段47による画像全体がフェードアウトにより画面上から消去され(S116)、操作有効期間報知終了処理は終了するが、例えば画像による回転灯作動演出が実行される場合には(S112:Yes)、操作有効期間表示手段47による画像のうち、指定操作手段表示手段51aによる第1演出ボタン12の画像のみを残し、その他の画像、即ち指定操作態様表示手段51b、第1残時間表示手段52、第2残時間表示手段53による各画像が画面上から消去され(S113〜S115)、操作有効期間報知終了処理は終了する。これにより、操作成功時には指定操作手段表示手段51aによる第1演出ボタン12の画像をそのまま用いて画像による回転灯作動演出を行うことができると共に、遊技者が操作有効期間表示手段47による操作有効期間の表示と誤認することを防止できる。なお、回転灯作動演出の終了時には、画像表示手段20上に表示した第1演出ボタン12の画像は例えばフェードアウトにより消去することが望ましい。
一方、操作有効期間終了の理由が操作有効時間の経過である場合、即ち操作有効期間中に操作成功と判定されなかった場合には(S111:Yes)、操作有効期間表示手段47による画像全体がフェードアウトにより画面上から消去される(S117)と共に、操作有効期間終了画像、例えば画面全体を覆う煙幕の画像等が表示され(S118)、操作有効期間報知終了処理は終了する。
なお、操作演出が「リーチ最後の操作演出」であって、操作有効期間中に操作成功したにも拘わらず操作時演出が実行されない場合には、例えば操作有効期間が満了するまで画像表示手段20の背景をブラックアウトさせることが望ましい。ここで、「リーチ最後の操作演出」とはリーチ演出の最終段階に実行される操作演出で、その操作演出の結果によって図柄変動の結果を報知することとなる操作演出である。リーチ演出の終了後の背景は通常画面となるが、「リーチ最後の操作演出」の操作有効期間中に操作成功したにも拘わらず操作時演出が実行されない場合、まだ操作有効期間が残っているにも拘わらずその時点で背景を通常画面に戻すと、遊技者は早々に外れを認識することとなり、本来の操作有効期間が経過するまでの残り時間が演出上意味のない時間となってしまう。そこで、「リーチ最後の操作演出」であって、操作有効期間中に操作成功したにも拘わらず操作時演出が実行されない場合には、例えば操作有効期間が満了するまで画像表示手段20の背景をブラックアウトさせることで、遊技者の期待感を維持することができ、本来の操作有効期間が経過するまでの残り時間を演出上有効に利用することができる。
各操作演出における操作有効時間は任意に設定可能である。図26は、操作演出の種類(指定操作手段の種類)毎、指定操作態様の種類毎、図柄変動の種類毎の操作有効時間の設定例を示している。図26(a)は、リーチ変動以外の通常変動中における操作有効時間の設定例であり、全ての指定操作態様において、第1操作演出における操作有効時間が第2操作演出における操作有効時間と同じかそれよりも長くなっている。また、一部の指定操作態様(連打及び長押し)においては第1操作演出と第2操作演出とで操作有効時間が同じに設定されている。更に、一回押しよりも連打、長押しの場合の方が操作有効時間が長くなっている。これらの傾向は、図26(b)に示すリーチ変動中(リーチ最後の操作演出の場合を除く)における操作有効時間の設定例においても同様である。なお、一部の指定操作態様においては第2操作演出における操作有効時間が第1操作演出における操作有効時間よりも長くてもよい。また、連打と長押しとで操作有効時間が異なっていてもよい。
また、図26(a)と図26(b)とを比較すると、通常変動中の操作有効時間よりもリーチ変動中の操作有効期間の方が長くなっている。なお、少なくとも一部の指定操作態様において通常変動中とリーチ変動中とで操作有効時間が同じであってもよい。また、図26(c)はリーチ最後の操作演出における操作有効時間の設定例であり、全ての指定操作態様、全ての操作演出において操作有効時間が同じとなっている。また、図26(c)に示すリーチ最後の操作演出における操作有効時間は、図26(a)に示す通常変動中における操作有効時間、図26(b)に示すリーチ変動中(リーチ最後の操作演出の場合を除く)における操作有効時間の何れよりも長くなっている。
指定操作手段表示手段51a、指定操作態様表示手段51b、第1残時間表示手段52、第2残時間表示手段53の少なくとも一つを、画像表示手段20以外の表示手段により構成してもよい。例えば、第1残時間表示手段52は、7セグメント式等の表示手段により構成して操作有効期間の残り時間等をデジタル表示するようにしてもよいし、複数個の発光部を有する発光式表示手段により構成して操作有効期間の残り時間等を発光部の発光個数で表示するようにしてもよい。また、第2残時間表示手段53を、第1演出ボタン12等の操作手段の外周に沿って配置した円環状の発光表示手段(レベル表示領域53a)により構成して、その発光表示手段における発光部(レベル表示部53b)の長さによって操作有効期間の残り時間等を表示するようにしてもよい。
第1残時間表示手段(経過状況表示手段)52は、操作有効期間の残り時間ではなく経過時間を表示するようにしてもよい。また、第1残時間表示手段52は、操作有効期間中常に表示する必要はなく、例えば操作有効期間の残り時間が所定時間よりも短くなったタイミングで表示開始するようにしてもよい。その場合の所定時間は一定(例えば常に3秒)であってもよいし、操作有効時間の長短等に応じて変化させてもよい。
また、第2残時間表示手段(レベル表示手段)53は、操作有効期間の経過時間の増加に応じてレベル表示領域53aに占めるレベル表示部53bの割合を増加させるように構成し、そのレベル表示領域53aの増加表示の速度を操作有効期間の長さに応じて異ならせてもよい。
必ずしも第1残時間表示手段(経過状況表示手段)52と第2残時間表示手段(レベル表示手段)53との両方を設ける必要はなく、例えば第1残時間表示手段52を省略してもよい。
第1特別操作演出実行時は、操作成功の場合の操作時演出(回転灯作動演出等)の実行中も指定操作手段表示手段51aの表示を継続して行うようにしてもよい。
例えば特別利益状態の最初のラウンド中に十字キー等の操作手段の操作を有効として演出内容(例えばBGM)を選択可能とする場合のように、操作有効時間が変動する場合には第1残時間表示手段52、第2残時間表示手段53による表示は行わないようにしてもよい。
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。