JP6252091B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、画像データと該画像データの画像を形成した媒体を読み取った読取データを受け付ける受付手段と、前記画像データの画像を前記媒体に形成した画像形成装置又は該媒体を読み取った画像読取装置で発生し得る誤差に基づいて生成された矩形に、前記画像データ又は読取データの一方の画像を分割して、矩形画像を抽出する抽出手段と、他方の画像内の前記誤差に基づいて生成された移動量の範囲で、前記抽出手段によって抽出された矩形画像を探索する探索手段と、前記探索手段による探索結果における位置を変位量とし、前記抽出手段によって抽出された矩形画像と前記探索手段による探索結果の画像とを比較する比較手段を具備し、前記誤差は、前記画像形成装置又は前記画像読取装置の設計仕様上許容されている誤差であり、前記矩形のサイズは、該誤差に基づいて決定されており、前記比較手段による比較結果は、前記設計仕様上許容されている誤差以外の欠陥が発生しているか否かを確認するものであることを特徴とする画像処理装置である。
請求項5の発明は、コンピュータを、画像データと該画像データの画像を形成した媒体を読み取った読取データを受け付ける受付手段と、前記画像データの画像を前記媒体に形成した画像形成装置又は該媒体を読み取った画像読取装置で発生し得る誤差に基づいて生成された矩形に、前記画像データ又は読取データの一方の画像を分割して、矩形画像を抽出する抽出手段と、他方の画像内の前記誤差に基づいて生成された移動量の範囲で、前記抽出手段によって抽出された矩形画像を探索する探索手段と、前記探索手段による探索結果における位置を変位量とし、前記抽出手段によって抽出された矩形画像と前記探索手段による探索結果の画像とを比較する比較手段として機能させ、前記誤差は、前記画像形成装置又は前記画像読取装置の設計仕様上許容されている誤差であり、前記矩形のサイズは、該誤差に基づいて決定されており、前記比較手段による比較結果は、前記設計仕様上許容されている誤差以外の欠陥が発生しているか否かを確認するものであることを特徴とする画像処理プログラムである。
請求項5の画像処理プログラムによれば、画像データと読取データを比較する場合にあって、画像形成装置又は画像読取装置で発生し得る誤差を考慮した矩形、移動量で、比較を行うことができる。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という意味を有する記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
読取モジュール130は、記録モジュール120、比較・照合モジュール140と接続されている。読取モジュール130は、記録媒体125上の印刷画像115を光電変換等により読取画像135に変換する。つまり、記録媒体125を読み取った読取データである読取画像135を生成する。いわゆるスキャンアウトであり、読取モジュール130は画像読取装置であるスキャナとして実現される。
そこで、比較・照合モジュール140は、記録モジュール120、読取モジュール130で発生し得る誤差を除いた欠陥(例えば、3画素以上の黒画素混入)を抽出しようとするものである。つまり、設計仕様上許容されている誤差以外の欠陥が発生しているか否かを確認し、その欠陥が発生している位置を特定して、記録モジュール120、読取モジュール130の整備に役立てようとするものである。
図5は、ブロック例を示す説明図であり、図4(a)の例に示すブロック画像410aを拡大表示したものである。ブロック画像410aは、Wp×Hpの大きさを有している。そして、ブロック画像410aの中心画素510の座標を(Cx,Cy)とする。
探索処理について、図6を用いて説明する。図6は、比較・照合モジュール140による処理例を示す説明図である。図6に示す例は、図4(b)の例に示す探索範囲450bを拡大表示したものである。読取画像400bの探索範囲450b内で、参照画像400aのブロック画像410aを1画素ずつ移動させて、テンプレートマッチングを行う。そして、そのテンプレートマッチングの結果、探索範囲内で最も近似していることを示している最大スコアが得られたブロック画像との相対位置を変位量620とする。つまり、探索範囲450b内においてブロック画像410aに対応するものはブロック画像410bであり、探索範囲450b内のブロック画像とブロック画像410aとでテンプレートマッチングを行った結果、最大スコア位置でのブロック画像630が抽出された場合は、変位量620となる。また、ブロック・移動量算出モジュール150から移動量154を受け取り、移動量154によって探索範囲を定め、対象としているブロックを探索する。
移動量154は、印刷画像115又は読取画像135の大きさにおいて、アフィン変換による移動量が最大となるように定まっている。移動量154は、探索範囲450bを形成するためのものである。図7は、ブロック画像410aと探索範囲450bの関係例を示す説明図である。移動量154は、具体的には、上方向移動量、下方向移動量、左方向移動量、右方向移動量である。
ブロック画像410aの縦(ブロック高さ)は、La+1+Lbであり、図5の例に示したHpである。
ブロック画像410aの幅(ブロック幅)は、Ll+1+Lrであり、図5の例に示したWpである。
探索範囲450bの縦(探索範囲高さ)は、Hp+La+Lbである。Laは上方向移動量である。Lbは下方向移動量である。
探索範囲450bの幅(探索範囲幅)は、Wp+Ll+Lrである。Llは左方向移動量である。Lrは右方向移動量である。
なお、移動量154の算出については、図9、10の例を用いて後述する。
ステップS202では、画像生成モジュール110は、印刷データ105を画像変換して、印刷画像115を生成する。
ステップS204では、記録モジュール120は、印刷画像115を記録媒体125上に記録する。
ステップS206では、読取モジュール130は、印刷画像115が記録された記録媒体125を読み取る。
ステップS208では、比較・照合モジュール140は、変換画像(印刷画像115)と読取画像135を比較・照合して欠陥発生領域を検知する。
ステップS302では、記録モジュール120、読取モジュール130で発生し得る拡大縮小率、回転角度(スキューの角度)を取得する。
ステップS304では、ブロックサイズを算出する。
ステップS306では、移動量を算出する。
ステップS308では、ブロックサイズ152、移動量154を比較・照合モジュール140へ渡す。
図8の例は、印刷画像115内の点850が、記録モジュール120、読取モジュール130の誤差によって、どのようにずれていくかを示したものである。
点850が、拡縮による移動(両走査方向最大縮小時)855によって点860へ移動する。さらに、スキューによる移動(反時計回り)865によって点870に移動する。これは、最大縮小(最も小さくなる場合)、反時計回りの回転が最大となった場合である。
点850が、拡縮による移動(両走査方向最大拡大時)845によって点840へ移動する。さらに、スキューによる移動(時計回り)835によって点830に移動する。これは、最大拡大(最も大きくなる場合)、時計回りの回転が最大となった場合である。
(3)△x、△yが1.4となるy’、x’を計算する。そして、ブロックの幅、高さをW、Hとすると、式(3)のようになる。
これによって、ブロックサイズ152(式(3)のW、H)が算出できる。例えば、ブロックの幅、高さとして、それぞれ100画素、110画素等となる。
記録モジュール120、読取モジュール130による回転、拡大縮小、移動が全て最悪状態で発生した場合に、ある用紙サイズ(例えば、Aノビ用紙)において右下隅での移動量を考慮できるように移動量154を設定する。なお、以下座標は左上隅を原点、右方向・下方向が正値方向、回転角は時計回りが正値方向とする。
右上方向へ移動量が最大となる条件下で、ある用紙サイズでの左上隅を原点として最も移動量が多い右下隅(例えば、A3ノビ用紙では、300dpiでの座標(3897,5763))の移動量を計算すると、式(4)のようになる。
ここで、Mskew、Msize、Mshiftは、それぞれ式(5)、式(6)、式(7)のようになる。
したがって、式(8)のようになる。
点950が、シフトによる移動(右上方向に最大)955によって点960へ移動する。さらに、拡縮による移動(主走査方向最大拡大、副走査方向最大縮小時)965によって点970に移動する。さらに、スキューによる移動(反時計回り)975によって点980に移動する。つまり、画像900の原点910(図9では左上隅)から最遠地点(右下隅)での、上方向、右方向への最大移動量を算出している。
したがって、式(12)のようになる。
点950が、シフトによる移動(左下方向に最大)945によって点940へ移動する。さらに、拡縮による移動(主走査方向最大縮小、副走査方向最大拡大時)935によって点930に移動する。さらに、スキューによる移動(時計回り)925によって点920に移動する。つまり、画像900の原点910(図10では左上隅)から最遠地点(右下隅)での、下方向、左方向への最大移動量を算出している。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
110…画像生成モジュール
115…印刷画像
120…記録モジュール
125…記録媒体
130…読取モジュール
135…読取画像
140…比較・照合モジュール
145…欠陥検知結果
150…ブロック・移動量算出モジュール
152…ブロックサイズ
154…移動量
Claims (5)
- 画像データと該画像データの画像を形成した媒体を読み取った読取データを受け付ける受付手段と、
前記画像データの画像を前記媒体に形成した画像形成装置又は該媒体を読み取った画像読取装置で発生し得る誤差に基づいて生成された矩形に、前記画像データ又は読取データの一方の画像を分割して、矩形画像を抽出する抽出手段と、
他方の画像内の前記誤差に基づいて生成された移動量の範囲で、前記抽出手段によって抽出された矩形画像を探索する探索手段と、
前記探索手段による探索結果における位置を変位量とし、前記抽出手段によって抽出された矩形画像と前記探索手段による探索結果の画像とを比較する比較手段
を具備し、
前記誤差は、前記画像形成装置又は前記画像読取装置の設計仕様上許容されている誤差であり、前記矩形のサイズは、該誤差に基づいて決定されており、
前記比較手段による比較結果は、前記設計仕様上許容されている誤差以外の欠陥が発生しているか否かを確認するものである
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記誤差として、画像形成装置又は画像読取装置におけるアフィン変換を含み、
前記矩形は、前記アフィン変換によって、一方の画像の矩形画像と他方の画像の矩形画像との画素ずれが1画素以内である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記誤差として、画像形成装置又は画像読取装置におけるアフィン変換を含み、
前記移動量は、画像データ又は読取データの大きさにおいて、前記アフィン変換による移動量が最大となる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。 - 前記画像形成装置又は前記画像読取装置から前記誤差を受け取り、前記矩形のサイズを決定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - コンピュータを、
画像データと該画像データの画像を形成した媒体を読み取った読取データを受け付ける受付手段と、
前記画像データの画像を前記媒体に形成した画像形成装置又は該媒体を読み取った画像読取装置で発生し得る誤差に基づいて生成された矩形に、前記画像データ又は読取データの一方の画像を分割して、矩形画像を抽出する抽出手段と、
他方の画像内の前記誤差に基づいて生成された移動量の範囲で、前記抽出手段によって抽出された矩形画像を探索する探索手段と、
前記探索手段による探索結果における位置を変位量とし、前記抽出手段によって抽出された矩形画像と前記探索手段による探索結果の画像とを比較する比較手段
として機能させ、
前記誤差は、前記画像形成装置又は前記画像読取装置の設計仕様上許容されている誤差であり、前記矩形のサイズは、該誤差に基づいて決定されており、
前記比較手段による比較結果は、前記設計仕様上許容されている誤差以外の欠陥が発生しているか否かを確認するものである
ことを特徴とする画像処理プログラム。
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