JP4840388B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents
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本発明は、複数の画像間で比較を行う場合に、その比較のための位置合わせの基準となる領域を探索する処理量を削減するようにした画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
請求項1の発明は、画像内の連結領域を抽出する領域抽出手段と、前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の形状を判定する形状判定手段と、前記形状判定手段によって判定された形状に基づいて、他の画像と比較するための位置合わせに用いる領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段によって選択された領域を用いて、前記画像と前記他の画像との比較を行う画像比較手段を具備し、前記形状判定手段は、前記連結領域を細線化し、該細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定することを特徴とする画像処理装置である。
請求項5の発明は、コンピュータを、画像内の連結領域を抽出する領域抽出手段と、前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、前記特徴量抽出手段によって抽出された特徴量に基づいて、前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の形状を判定する形状判定手段と、前記形状判定手段によって判定された形状に基づいて、他の画像と比較するための位置合わせに用いる領域を選択する領域選択手段と、前記領域選択手段によって選択された領域を位置合わせに用いて、前記画像と前記他の画像との差分の画像を抽出する差分抽出手段と、前記差分抽出手段によって抽出された差分の画像を前記他の画像と異なる態様で重ね合わせて出力する出力手段として機能させ、前記形状判定手段は、前記連結領域を細線化し、該細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定することを特徴とする画像処理プログラムである。
請求項5の画像処理プログラムによれば、複数の画像間で比較を行う場合に、その差分を判別しやすいように出力することができる。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、コンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。
所定という用語は、予め定められたの意の他に、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じての意を含めて用いる。
以下、画像の比較として、その比較対象の画像として原画像と比較画像を例示して説明する。2枚の画像に限る必要はなく、より枚数が多くてもよい。
本実施の形態は、画像内の連結領域を抽出し、その連結領域の形状に基づいて、直線、円、四角などに分類し、対応する連結領域(比較のための位置合わせの基準となる領域)を探索する際には、同じ形状の連結領域に対してパターマッチングを行うものである。探索の対象をその形状により事前に絞り込むことで、迅速に対応する連結領域を抽出し、また、対応する連結領域の位置合わせとして、連結領域の重心だけでなく、各形状に適した基準点を選択するようにしたものである。
連結領域抽出モジュール120は、単色化/2値化モジュール110、特徴量抽出モジュール130と接続されており、単色化/2値化モジュール110によって変換された画像内の連結領域を抽出する。ここで、連結領域とは、黒画素(黒画素と限る必要はないが、本実施の形態では黒画素を例として挙げる)が4連結又は8連結でつながっている領域をいう。そして、この連結領域にそれぞれを識別できるラベルを割り付けてもよい(ラベリング処理)。
形状判定モジュール140は、特徴量抽出モジュール130、対応基準領域選択モジュール150と接続されており、連結領域抽出モジュール120によって抽出された連結領域の形状を判定する。そして、形状の判定結果を対応基準領域選択モジュール150へ渡す。より具体的には、例えば、連結領域抽出モジュール120によって抽出された連結領域を細線化し、その細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定する。形状判定の際には、特徴量抽出モジュール130によって抽出された特徴量を用いるようにしてもよい。なお、判定する形状としては、直線、円、四角などがある。
変換モジュール170は、補正係数算出モジュール160、差分抽出モジュール180と接続されており、補正係数算出モジュール160によって算出された補正係数を用いて、比較画像を変換する。そして、その変換した画像を差分抽出モジュール180へ渡す。
画像出力モジュール190は、差分抽出モジュール180と接続されており、差分抽出モジュール180によって抽出された差分画像を原画像と異なる態様(例えば、赤い色で表示する等)で重ね合わせて出力する。ここで、出力するとは、紙に印刷すること、ディスプレイに表示すること、その画像を送信すること、画像データベースへ格納すること等を含む。利用者は、その出力された画像を観察することによって、原画像と比較画像の差分を確認する。
ステップS202では、まず画像受付モジュール100が原画像と比較画像を受け付ける。ここでは、比較画像が1枚の場合について説明する。つまり、原画像と1枚の比較画像との比較の場合について説明する。そして、単色化/2値化モジュール110は、原画像と比較画像が多値画像であれば、単色化/2値化処理を行う。
ステップS204では、連結領域抽出モジュール120が、原画像と比較画像内の連結領域を抽出する。
ステップS206では、特徴量抽出モジュール130が、ステップS204で抽出された連結領域毎の特徴量を算出する。
頂点の判定基準について、図3、4を用いて説明する。図3は、細線化された連結領域の頂点例を示す説明図である。図4は、頂点か否かを判断するためのパターン例を示す説明図である。
連結領域を細線化したものは、画素321等からなる画素塊である。まず、その外接矩形300を求める。そして、その外接矩形の角に位置する黒画素を頂点とする(頂点判定基準1)。例えば、画素311が頂点となる。また、外接矩形の辺に接しており対象とする黒画素と所定の位置関係にある画素が白画素である該対象画素を頂点とする。より具体的には、対象とする黒画素が外接矩形の辺の内側に接しており、その辺の内側に接しており対象黒画素に隣接するどちらか一方又は両隣が白画素であり、さらにその白画素の外接矩形内における内側の画素が白画素である場合を頂点とする(頂点判定基準2)。例えば、画素312は、その上側に隣接する画素が白画素であり、その右側も白画素であるので、頂点となる。また、画素322は、その下側に隣接する画素が白画素であり、その左側は白画素ではないので、頂点とはならない。また、画素313は、その上側に隣接する画素が白画素であり、その左側も白画素であるので、頂点となる。つまり、図3に示す連結領域は3つの頂点を有していることになる。また、画素321のように外接矩形300に接していなければ頂点にはならない。
円であるか否かの判定について、図5を用いて説明する。外接矩形500内の細線化された連結領域の頂点数は0である。細線化された連結領域について、その重心501と画素511等の各黒画素の距離502が所定の範囲内であれば円と判定する(ステップS212)。
四角であるか否かの判定について、図6を用いて説明する。外接矩形600内の細線化された連結領域の頂点数は0である。つまり、外接矩形600の角には黒画素がない。細線化された連結領域について、その細線化した連結画素611等の各黒画素に対して最近傍の外接矩形600の辺との距離が所定の範囲内であれば矩形(四角)と判定(ステップS216)する。
直線であるか否かの判定は、細線化された連結領域内の各黒画素から回帰直線を求め、その回帰誤差(各黒画素と回帰直線との差)が所定の範囲内であれば直線と判定(ステップS222)する。
なお、外接矩形の幅又は高さが1である場合(図9(a)、(b)に示す細線化された連結領域の外接矩形900a、900b)、その幅と高さの比のみで水平線か垂直線かを判断してもよい。なお、図9(a)に示した連結領域は画素911aと画素912aを通る垂直線901aと判定し、図9(b)に示した連結領域は画素911bと画素912bを通る水平線901bと判定する。
ステップS232では、変換モジュール170が、算出されたアフィン変換係数を用いて比較画像をアフィン変換する。次に、差分抽出モジュール180が、ステップS230で抽出した基準点を一致させた場合の、アフィン変換された比較画像と原画像との差分を抽出する。画像出力モジュール190が、その差分の画像を、原画像とは異なる態様で提示する。例えば、色を異ならせた差分の画像を、原画像と重ね合わせて表示するようにしてもよい。利用者は、色が異なる部分が原画像から改変等された部分であると確認できる。
また、前述の実施の形態の対応基準領域選択モジュール150では、形状として、四角、円、直線の形状を用いたが、直線については、その方向又は傾きをも加えて同一の形状と判定するようにしてもよい。
また、対応基準領域選択モジュール150は、特徴空間における所定距離内に同一形状の連結領域がない場合、形状の種類に応じて順番を設け、その順番にそって探索してもよい。例えば、円と分類されている連結領域の特徴ベクトルの所定距離内に形状が円と分類されている連結領域の特徴ベクトルがない場合、次には矩形と分類されている連結領域から探索し、それでもない場合にはその他と分類されている連結領域から探索する、という具合に探索範囲を順に広げていく。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
110…単色化/2値化モジュール
120…連結領域抽出モジュール
130…特徴量抽出モジュール
140…形状判定モジュール
150…対応基準領域選択モジュール
160…補正係数算出モジュール
170…変換モジュール
180…差分抽出モジュール
190…画像出力モジュール
Claims (5)
- 画像内の連結領域を抽出する領域抽出手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の形状を判定する形状判定手段と、
前記形状判定手段によって判定された形状に基づいて、他の画像と比較するための位置合わせに用いる領域を選択する領域選択手段と、
前記領域選択手段によって選択された領域を用いて、前記画像と前記他の画像との比較を行う画像比較手段
を具備し、
前記形状判定手段は、
前記連結領域を細線化し、該細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の特徴量を抽出する特徴量抽出手段
をさらに具備し、
前記領域選択手段は、前記特徴量抽出手段によって抽出された特徴量をも用いて位置合わせに用いる領域を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像内の連結領域を抽出する領域抽出手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
前記特徴量抽出手段によって抽出された特徴量に基づいて、前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の形状を判定する形状判定手段と、
前記形状判定手段によって判定された形状に基づいて、他の画像と比較するための位置合わせに用いる領域を選択する領域選択手段と、
前記領域選択手段によって選択された領域を位置合わせに用いて、前記画像と前記他の画像との差分の画像を抽出する差分抽出手段と、
前記差分抽出手段によって抽出された差分の画像を前記他の画像と異なる態様で重ね合わせて出力する出力手段
を具備し、
前記形状判定手段は、
前記連結領域を細線化し、該細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定する
ことを特徴とする画像処理装置。 - コンピュータを、
画像内の連結領域を抽出する領域抽出手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の形状を判定する形状判定手段と、
前記形状判定手段によって判定された形状に基づいて、他の画像と比較するための位置合わせに用いる領域を選択する領域選択手段と、
前記領域選択手段によって選択された領域を用いて、前記画像と前記他の画像との比較を行う画像比較手段
として機能させ、
前記形状判定手段は、
前記連結領域を細線化し、該細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定する
ことを特徴とする画像処理プログラム。 - コンピュータを、
画像内の連結領域を抽出する領域抽出手段と、
前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
前記特徴量抽出手段によって抽出された特徴量に基づいて、前記領域抽出手段によって抽出された連結領域の形状を判定する形状判定手段と、
前記形状判定手段によって判定された形状に基づいて、他の画像と比較するための位置合わせに用いる領域を選択する領域選択手段と、
前記領域選択手段によって選択された領域を位置合わせに用いて、前記画像と前記他の画像との差分の画像を抽出する差分抽出手段と、
前記差分抽出手段によって抽出された差分の画像を前記他の画像と異なる態様で重ね合わせて出力する出力手段
として機能させ、
前記形状判定手段は、
前記連結領域を細線化し、該細線化された連結領域の頂点の数に基づいて、形状を判定する
ことを特徴とする画像処理プログラム。
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