JP6250026B2 - 重合化可能なアミド含有有機ケイ素化合物、ケイ素含有ポリマーおよびそれらによる生物医学用具 - Google Patents

重合化可能なアミド含有有機ケイ素化合物、ケイ素含有ポリマーおよびそれらによる生物医学用具 Download PDF

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Description

関連出願へのクロスリファレンス
本願は、参照により本明細書にそのすべての内容を組み入れる、2012年3月22日に出願された、「重合化可能なアミド含有有機ケイ素化合物、ケイ素含有ポリマーおよびそれらによる生物医学用具」と題する米国仮特許出願番号61/614,212号の権益を主張する。
発明の技術分野
本発明は、急速硬化のα,β−不飽和のアミド含有有機ケイ素組成物を提供し、該組成物はそれらからの生物医学用具、特にコンタクトレンズの製造に有用である。
長時間連続装用を目的とするコンタクトレンズは、ポリジメチルシロキサンによって調製されるシリコーンラバーにより作製される。高含水量のコンタクトレンズは、ポリ−N−ビニルピロリドンポリマーより作製される。シリコーンラバーコンタクトレンズは非常に撥水性であり、熱伝導率および熱拡散率のような熱特性において角膜と大きく異なり、それらは、酸素透過性を持つのにも関わらず、異物感、特に灼熱感をもたらす。シリコーンラバーより作製されるコンタクトレンズは、装着するのに快適ではない。さらに、シリコーンラバーはソフトで、弾力性であり、そのために切断、研削、および研磨のような機械的処理を正確に実施するのを難しくする。シリコーンラバーの表面を親水性にするための多くの試みが実施されてきたが、完全に満足できるコンタクトレンズが開発されてきてはいない。高含水量のコンタクトレンズは約60重量%〜約80重量%の水を含むが、それらは、低含水量のコンタクトレンズと比べて物質の品質の点で弱いという欠点を持ち、使用中にレンズへと浸透して蓄積する涙に含まれる無機化合物および有機化合物によって簡単に汚染され、そして、使用後に水が蒸発することによってレンズの輪郭の維持が悪く、それゆえに、その屈折力が容易に変化してしまう。
2−ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)から作製される従来のヒドロゲル物質は、貧弱な酸素透過性と、吸収した水分子を経由する酸素から眼への貧弱な酸素移送を持つ。水は低い酸素透過性を持つ。2−ヒドロキシエチルメタクリラートモノマーから作製されるコンタクトレンズは、長期間での大気への曝露においてゆっくりと脱水して角膜への酸素透過量が減少する。眼への刺激、眼の充血およびその他の角膜合併症が生じ得、それゆえに、レンズの使用が限られた装着期間に制限される。
シリコーンヒドロゲルフィルムは、その高い酸素透過性、柔軟性、快適さ、および減少した角膜合併症などのために、長時間装用ソフトコンタクトレンズの作製に使用される。これらのシリコーンヒドロゲルは、従来のヒドロゲル物質と比べて高い酸素透過性を持ちつ、快適なソフトコンタクトレンズを作製できるので、シリコーンヒドロゲルは、従来のヒドロゲルを超える装着期間に対する障害を乗り越えるものである。しかしながら、これらのシリコーンヒドロゲルは欠点を持つ。例えば、ジメチルポリシロキサンの直鎖ブロックを用いる多くのシリコーンヒドロゲルは、酸素透過性を高める。二価炭化水素基もしくはアミノ含有炭化水素基(ヘテロカーボン基)を介して結合するα,ω末端不飽和基を含むポリシロキサンは、ソフトコンタクトレンズの調製に使用されてきたことが知られる。α,ω−ジビニルポリシロキサンを持つ低分子量の不飽和シロキサン−ポリエーテルコポリマーは、不飽和ポリシロキサン−ポリエーテルコポリマー、ならびに相溶化剤とともに用いられてきた。これらのポリマーは、ポリマー中に疎水性部分を形成する線状疎水性ジメチルポリシロキサン鎖を含み、それは、角膜合併症を引き起こす可能性があり、正確な機械的処理の実施を困難にする可能性がある。
メタクリロキシプロピルトリス−(トリメチルシロキシ)シランモノマーは、シリコーン含有ヒドロゲルの調製に使用されてきた。(メタ)アクリロキシプロピルトリス−(トリメチルシロキシ)シランは、疎水性であり、ポリウレタンシリコーンポリマーの調製に使用される。これらのポリウレタンシリコーンポリマーは、疎水性シリコーンのブロックを含む。これらのシリコーンポリマーより作製されるコンタクトレンズは、そのポリマー中の疎水性領域のために眼の不快感をもたらす可能性がある。
シリコーンヒドロゲルは、ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)のような親水性モノマーと、メチルメタクリル酸(MA)およびジメチルアクリルアミド(DMA)などのような他のモノマーとを、架橋剤およびフリーラジカル開始剤もしくは光開始剤の存在下で重合化したアクリラートもしくはメタクリラート官能化シリコーンモノマーから典型的に作製される。架橋剤は一般的に、二つもしくはそれ以上の反応性官能基を分子上の異なる位置に持つ。典型的には、それらの位置は重合可能なエチレン性不飽和基を持つ。シリコーンヒドロゲルを作製するための硬化中、それらは二つの異なるポリマー鎖と共有結合を形成し、安定な三次元ネットワークを形成し、ポリマーの強度を向上する。コンタクトレンズにおいて従来使用される架橋剤は、エチレングリコールジメタクリラートおよびトリメチロイルプロパントリメタクリラートを含む。他の有用な架橋剤は、ジエチレングリコールジメタクリラート、ビスフェノールAジメタクリラート、ジグリシジルビスフェノールAジメタクリラート、ジメタクリラート末端化ポリエチレングリコールおよび反応性線状ポリエーテル修飾シリコーンを含む。これらのシリコーンヒドロゲルの酸素透過性は、架橋ポリマーの調製に使用されるアクリラートもしくはメタクリラート官能化シリコーンモノマーの化学構造、ならびに反応性炭素−炭素二重結合を含む他のモノマーの選択によって影響を受ける。
シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの材料は、典型的には、疎水性単官能性シリコンモノマーもしくは多官能性親水性シリコーンモノマーのいずれかを用いて作製され、二次表面処理が後に続く。単官能性シリコーンモノマーは多官能性シリコーンモノマーよりもコンタクトレンズ産業において高頻度で使用され、それは後者がそれらより作製されるレンズの剛性を高めるためである。しかしながら、公知の単官能性シリコーンモノマーは欠点を持ち得る。例えば、単官能性シロキサンポリエーテル(メタ)アクリラートは、大気の酸化に対し感受性が高い。六員環上の、(メタ)アクリロキシ基からシロキサン基への1,4−置換を持つ単官能性(メタ)アクリロキシ官能性シロキサン、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−4−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステルは、高度に秩序化されたコポリマーを形成し、それはシリコーンヒドロゲルを通る酸素の透過性を阻害し得る。例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−5−[ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]シクロヘキシルエステルのような六員環上の、(メタ)アクリロキシ基のシロキサン基への1,3−置換は、より秩序化されていないコポリマーを形成し、しかしながら(メタ)アクリロキシ基の中程度の極性が、シリコーン−ヒドロゲルの親水性性質に影響を与え得る。
ソフトコンタクトレンズに対する技術分野における状態は向上し続けているが、シリコン系物質は、最適ではない表面湿潤性や酸素透過性、ならびにポリマー調製における相溶化剤の必要性といった未だに重大な欠点がある。これらの欠点を克服するための試みにおいて、本技術分野の状況は、「プラズマ酸化」と呼ばれる高価な二次的な表面処理、または内部湿潤化剤のいずれかを実施している。これらの試みは酸素透過性を減じ、相溶化剤の使用を必要とするため、製造プロセスにおけるコストを増加させる。
このように、本質的に利点のある湿潤性、大気の酸化に対する安定性、高い酸素透過性および、相溶化剤を必要としないで、ポリマー作製のために使用される他の反応性モノマーに対する高い溶解性を持つ、親水性シリコーンモノマーに対する必要性は存在する。本発明のα,β−不飽和アミド基がヒドロキシシクロアルキレン含有基を介してケイ素原子へと結合する重合化可能な、アミド含有有機ケイ素化合物は、高い湿潤性、酸化不安定性、酸素透過性を改善し、かつ高価な表面処理、相溶化剤を用いることに関連する加工コストもしくは、より親水性の低い従来技術によるシリコーン含有モノマーを必要としないものである。
本発明は、式(I):

の構造を持つ、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を含む組成物を開示し、式中、
、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、、ここでRは化学結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレンであり、
Aは酸素もしくは硫黄であり、
Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
は化学結合、または1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、または二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−O[Si(CH)O−]であり、式中nは1から9の整数であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−[OSi(CHであり、式中Gは(CHSiO−もしくは一般式:

のα,β−不飽和アミド含有基であり、ここでmは0から200であり、ただしXが−[OSi(CHであるとき、XおよびXがメチルであるという条件であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−、もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う。
これらのα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、ポリマーの作製、ならびに生物医学用具、特に長期装用ソフトコンタクトレンズとなし得る、それを含む吸水性で、酸素透過性のシリコーンヒドロゲルの作製に有用である。
一般式(I)を持つα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物ならびに組成物は、これらの重合化可能なα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を活性化炭素−炭素二重結合を含む親水性モノマーと反応させることによって作製される。
本発明によると、式(I):

の構造を持つ、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を含む組成物が提供され、式中、
、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、、ここでRは化学結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレンであり、
Aは酸素もしくは硫黄であり、
Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
は化学結合、または1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、または二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−O[Si(CH)O−]であり、式中nは1から9の整数であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−[OSi(CHであり、式中Gは(CHSiO−もしくは一般式:

のα,β−不飽和アミド含有基であり、ここでmは0から200であり、ただしXが−[OSi(CHであるとき、XおよびXがメチルであるという条件であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−、もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う。
、RおよびRの非限定的な代表例は、水素、メチル、エチル、2−メチルエチル、プロピル、2−メチルプロピル、カルボキシ、カルボキシメチル、カルボキシエチル、メトキシカルボニルメチル、およびエトキシカルボニルエチルを含む。Rの非限定的な代表例は、水素、メチル、もしくはエチルである。RおよびRの代表例は、メチレン、エチレン、2−メチル−エチレン、プロピレン、2−メチルプロピレンおよびブチレンを含む。Gの非限定的な代表例は、2−ヒドロキシ−1,4−シクロヘキシレン、2−ヒドロキシ−1,5−シクロヘキシレンおよび4−ヒドロキシ−1,3−シクロヘキシレンを含む。
他の実施態様において、一般式(I)を持つα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、式中、RおよびRが水素であり、Rが水素もしくはメチルであり、Rが水素もしくはメチルであり、Aが酸素であり、そして、Rが化学結合、メチレン、1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,2−プロピレン、1,3−ブチレンおよび1,4−ブチレンである。さらに他の実施態様において、Xはメチルもしくはトリメチルシロキシであり、Xはメチルもしくはトリメチルシロキシであり、Xはトリメチルシロキシ、ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル、もしくはジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニルオキシであり、より詳細には、Xはメチルもしくはトリメチルシロキシであり、Xはメチルであり、そしてXはトリメチルシロキシもしくはジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニルオキシである。
α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物の非限定的な代表例は、(アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、3−(アクリロイルアミノ)−プロピオン酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシル−エステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]シクロヘキシルエステル、2−メチル−アクリル酸2−ヒドロキシ−5−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−シクロヘキシルエステル、9−(3−メトキシカルボニル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[3−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−プロピル]−シクロヘキシルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[ビス−(3−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−プロピル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、3−(アクリロイルアミノ)−プロピオン酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、2−メチル−アクリル酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(3−メトキシカルボニル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[3−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−プロピル]−シクロヘキシルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[3−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−プロピル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}シクロヘキシルエステル、(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸5−[2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル)−エチル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸5−[2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル)−エチル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−2−ヒドロキシシクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、およびアクリロイルアミノ−酢酸4−[トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステルを含む。
一実施態様において、シリル基に対するα,β−不飽和アミド基の立体化学は、シクロアルキレン架橋基の1,3−置換である。特定の理論にこだわることなく、シクロアルキレン基の1,3−置換は、本発明のモノマーを含むポリマーに対し、よりランダム性(エントロピー)を導入し、それゆえに、大きな自由体積とよりよい酸素透過性を導入すると信じられている。
シクロアルキレン架橋基上の1,3位においてα,β−不飽和基とシリル基とが置換されたα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物の非限定的な代表例は、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[ビス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[ビス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[トリス−(2−トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[トリス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエチル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシル−エステル、アクリロイルアミノ−酢酸5−[2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,6,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル)−エチル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステルおよび(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸5−[2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル)−エチル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステルを含む。
例示的な実施態様において、α,β−不飽和アミド基とシリル基との立体化学は、シクロアルキレン架橋基上のトランス−1,3−置換であり、式(II):

を持つ構造によって図示され、式中
、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、、ここでRは化学結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
Aは酸素、窒素もしくは硫黄であり、
Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
は化学結合、または1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、または二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
は、メチル、トリメチルシロキシもしくは−O[Si(CH)O−]であり、式中nは1から9の整数であり、
はメチルもしくはトリメチルシロキシであり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−、もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う。
式(II)によって表される化学構造において、α,β−不飽和アミド含有基が結合する炭素原子は、環の1位(C−1)に配置される。α,β−不飽和アミド含有基は、シクロヘキサン環のアクシアル方向の位置のC−1炭素へと結合する。ヒドロキシル基はシクロヘキサン環のC−2炭素原子でアクシアル方向の位置を占有する。ヒドロキシ基の立体化学は、α,β−不飽和アミド含有基に対してトランスである。シリル含有基は、シクロヘキサン環のC−5炭素原子上のエクアトリアル方向を占有し、α,β−不飽和アミド含有基に対して、トランスである。
α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物の非限定的な代表例は、アクリロイルアミノ−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[ビス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[ビス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[トリス−(2−トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[トリス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、および(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、およびアクリロイルアミノ−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステルを含む。
一実施態様において、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、一般式(III):

をもまた持ち、
式中、
、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、、ここでRは化学結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、もしくは窒素のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
Aは酸素、窒素もしくは硫黄であり、
Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
は化学結合、または1から16個の炭素原子を持つアルキレン基であり、
は、メチル、もしくはトリメチルシロキシである。
詳細には、α,β―不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は立体異性体の混合物を含み、ここで少なくとも一つの異性体は、アクリロイルアミノ酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[ビス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[ビス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[トリス−(2−トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス2−ヒドロキシ−トランス−5−[トリス−(2−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、および(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、またはアクリロイルアミノ酢酸トランス−2−ヒドロキシ−トランス−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシラナン−2−いる)−エチル]−シクロヘキシルエステルからなる群より選択され、そしてこれらの立体異性体の一つは、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物の立体異性体の全重量の存在量に基づいて85重量パーセントより大きいか、または95重量パーセントよりさらに大きい。
一実施態様において、一般式(I)を持つα,β;−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が本組成物に使用され、
(a)式(IV):

を持つオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプテンもしくはアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンを、式(V):
H−SiX (V)
のヒドリドシリル含有有機化合物とヒドロシリル化触媒の存在下で反応させ、
〔式中、Rは化学結合、または1から14個の炭素原子を含み、任意選択で酸素、硫黄もしくは窒素のヘテロ原子を持つ、アルキレン基であり、
は水素、もしくは1から6個の炭素原子のアルキル基であり、
は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−O[Si(CHO−]であり、式中nは1から9の整数であり、
はメチル、トリメチルシロキシ、もしくは−[OSi(CHであり、式中Gは(CHSiOSi(CHO−もしくはH(CHSiO−であり、かつmは0から200の整数であり、ただし、Xが−[OSi(CHであるとき、XおよびXがメチルであるという条件であり、
はメチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがXと化学結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う〕
そして(b)ステップ(a)の産物を、式(VI):

を持つα,β−不飽和アミド含有酸
〔式中、R、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、ここでRは化学結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレンであり、
Aは酸素もしくは硫黄である〕と反応させる。任意選択で、反応は、オキシラン環を開環し、重合可能なアミド含有有機ケイ素化合物をもたらすための追加の触媒の存在下で実施されてもよい。
特に好適なアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの立体化学は、ここでオキシラン環の酸素原子はC−1エクアトリアルな位置とC−6アクシアルな位置においてシクロヘキシル基の1位と6位の炭素原子と結合するような3−アルケニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ならびにオキシラン環の酸素原子がC−1アクシアルな位置とC−6エクアトリアルな位置においてシクロヘキシル基の1位と6位の炭素原子と結合し、かつアルケニル基がエクアトリアルな位置においてシクロヘキシル基の2位の炭素原子と結合するような2−アルケニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンである。これらの立体化学は、エポキシ環における求核の、α,β−不飽和アミド含有酸のアクシアルな攻撃を促進する。アルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの立体化学は、ケイ素含有基に対して、α,β−不飽和アミド含有エポキシラート基によるシクロヘキシル環の1,3−置換を促進する。
市販の3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンと実験的に製造された2−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンは、それぞれ4−ビニル−シクロヘキセンおよび2−ビニル−シクロヘキセンのエポキシ化によって作製される。より高置換の炭素−炭素二重結合のエポキシ化は、アルケンを、単一の酸素原子をもたらすペルオキシド含有試薬によって処理することによって達成される。7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エンは、シクロヘキサ−1,4−ジエンのエポキシ化によって作製される。典型的なペルオキシド試薬は、過酸化水素、過カルボン酸(その場で形成するか、または予め形成される)、アルキルヒドロペルオキシド 、およびジメチルジオキランを含む。より具体的には、エポキシ化剤は、過安息香酸、m−クロロ過安息香酸、モノペルオキシフタル酸および過酢酸からなる群より選択される。これらのエポキシ化剤は、形成したエポキシドの分離を可能にする。反応は、塩素化炭化水素、エーテルもしくはエステルのような有機溶媒の溶媒中で実施される。溶媒の非限定的な代表例は、メチレンクロリド、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランおよびエチルアセタートを含む。
エポキシ化反応は、3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの2つの立体異性体と、2−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの2つの立体異性体を生じる。一実施態様において、3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの立体異性体もしくは2−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの立体異性体は、ヒドリドシリル含有有機化合物との反応の前に互いに分離する。立体異性体は、分留、分取ガスクロマトグラフィー、分取液体クロマトグラフィーもしくは立体異性体の分離に通常用いられている他の方法によって分離できる。一実施態様において、立体異性体は、減圧下、大気圧中、もしくは加圧下における昇温中に立体異性体の混合物の分留によって分離できる。特定の実施態様において、立体異性体は、大気圧中で165℃〜170℃の範囲の温度において20より大きい段数を持つ精留塔を用いる分留によって分離される。
一実施態様において、C−1エクアトリアルの位置とC−6アクシアルの位置とにおいてシクロヘキシル環の1−炭素原子と6−炭素原子へと結合するオキシラン環の酸素原子を持ち、かつエクアトリアルの位置においてシクロヘキシル環の3−炭素原子に結合するビニル基を3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンは、2つの立体異性体の全重量に基づいて85重量パーセントより多く、そして95重量パーセントより多くてもよい。同様に、一実施態様において、C−1アクシアルの位置とC−6エクアトリアルの位置とにおいてシクロヘキシル基の1−炭素原子と6−炭素原子へと結合しするオキシラン環の酸素原子を持ち、かつエクアトリアルの位置においてシクロヘキシル環の2−炭素原子に結合するビニル基を持つ2−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンは、2つの立体異性体の全重量に基づいて85重量パーセントより多く、そして95重量パーセントより多くてもよい。
ヒドリドシリル含有有機化合物はさまざまな方法によって調製できる。例えば、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタメチル−トリシロキサンは、トリメチルクロロシランおよびメチルジクロロシランの加水分解および縮合、後に続く産物の分離もしくはヘキサメチルジシロキサンのシランシリコーン液体による平衡化、そして分留による所望の産物の分離を含むさまざまな方法によって調製できる。再分留のようなさらなる精製は、高分子量のオリゴマーおよびヘキサメチルジシロキサンを含まない高純度の1,1,1,2,3,3,3−ヘパトメチルトリシロキサン(通常の沸点142℃)の調製のためにしばしば用いられる。同様に、トリス−(トリメチルシロキシ)ヒドリドシランは、トリメチルクロロシランおよびトリクロロシランの加水分解および縮合、それに続く産物の分離、またはヘキサメチルジシロキサンのトリクロロシランによる平衡化、ならびに所望の産物の分留を用いる分離によって調製できる。1−ジメチルシラニル−2−トリメチルシラニル−エタンは、ヒドロシリル化触媒の存在下におけるジメチルクロロシランのトリメチル−ビニル−シランによるヒドロシリル化、後に続く1−(クロロ−ジメチル−シラニル)−2−トリメチルシラニル−エタンの、ナトリウムヒドリドリチウムアルミニウムヒドリドなどのようなヒドリド供給試薬による還元によって調製される。1,1,3,3−テトラメチル−1−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサンは、ヒドロシリル化触媒の存在下における1,1,3,3−テトラメチル−ジシロキサンのトリメチル−ビニル−シランとの反応によって調製される。2,2,4,4,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナンは、ジメチルジクロロシランおよびメチルジクロロシランの加水分解および縮合、ならびに後に続く産物の分留を用いる分離によって調製される。
式(III)のヒドリドシリル含有有機化合物とアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンもしくはオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプテンとの間のヒドロシリル化反応は、ヒドロシリル化触媒、特に貴金属触媒の存在下で実施される。触媒は白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムおよびロジウム、ならびに金属錯体もしくは金属塩のようなこれらの金属を含む化合物を含む。これらの触媒は活性炭、酸化アルミニウム、セラミック物質などに支持されていてもよく、コロイド状懸濁液状であってもよく、しばしば金属塩の還元によってその場で形成される。エタノール、イソプロパノールもしくはオクタノールに溶解したクロロ白金酸、ならびにキシレンもしくはポリジメチルシロキサン油中に溶解したKarstedt触媒として知られる白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体を含む均一の触媒は特に好適である。
触媒は、ヒドロシリル化反応を導入し、完了させる触媒に十分な量で用いられる。具体的に、触媒の量は、金属と、式(III)のヒドリドシリル含有有機化合物とアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンもしくはオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプテンとの全重量に基づいて1〜100ppmの金属の触媒である。ヒドロシリル化反応は、連続プロセスもしくはバッチプロセスによって実施でき、ここで反応物は反応器へと導入され、混合物の温度は0℃〜180℃の範囲に調節され、より具体的には20℃〜120℃の範囲に調節される。触媒の添加において、反応は通常発熱であり、75℃〜200℃の温度にピークを持つ。反応は、窒素のような不活性な雰囲気において実施できる。
ヒドロシリル化反応は、任意選択で、参照によりその対応部分を本明細書に組み入れる米国特許第4,847,398号、米国特許第4,857,583号、米国特許第5,191,103号もしくは米国特許第5,159,096号に記載されるような促進剤の存在下で実施され得る。これらの促進剤は式(VII):
RCOM (VII)
を持つカルボン酸塩を含み、式中Mは水素、アルカリもしくはアルカリ土類金属、アンモニウム塩もしくはホスホニウム塩であり、Rは水素または1から20個の炭素原子の一価の炭化水素基を表す。
好適なカルボン酸の例は、3から20個の炭素原子を含むモノカルボン酸を含むがそれらには限定されない。カルボン酸に由来する促進剤は、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタメチル−トリシロキサンとエテニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンとの全重量に基づいて、少なくとも200ppmの量、より具体的には200ppm〜10,000ppmの量で使用される。
他の促進剤は、ヒンダードアミン、ヒンダードホスフィン,ケトン含有化合物、ヒドロキシル含有化合物、おおびヒドロキシル置換有機化合物を含む。促進剤の非限定的な代表例は、酢酸ナトリウム、プロパン酸ナトリウム、オクタン酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムプロパノアートのようなカルボン酸の塩、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジン、ベンジルジイソプロピルアミン、ジ−t−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N,N’N’;−テトライソプロピルエチレンジアミン、N−イソプロピルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4(2−ヒドロキシエトキシ)−ピペリジン、および2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドンのようなのようなヒンダードアミン促進剤、トリ−tert−ブチルホスフィン、ベンジルジイソプロピルホスフィン、エチルジ−tert−ブチルホスフィン、およびジ−tert−ブチルペンチルホスフィンのようなヒンダードホスフィン促進剤を含む。
式(V)のヒドリドシリル含有有機化合物とエテニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンもしくはオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプテンのヒドリドシリル化反応は、溶媒の存在下でも非存在下でも実施できる。典型的な溶媒は、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどのような炭化水素、ならびにテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタンなどのようなエーテルを含む。
ステップ(a)で作製されるヒドロシリル化反応の反応産物は、不純物、副産物、未反応の開始物質を除去するためにさらに精製できる。開始物質のアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンは、例えば分留によって立体異性体が分離されない限りエポキシ化の後の異性体の混合物であることは理解されよう。例えば、4−ビニルシクロヘキサンのエポキシ化は、2つの立体異性体の全重量に基づいて、40〜60重量パーセントのシス−3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ならびに40〜60重量パーセントのトランス−3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの混合物を産生する。反応物のエテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンはより低いのでヒドロシリル化反応の前に立体異性体を分離することは好まく、これにより精製および分離プロセスを促進する。代替的に、ヒドリドシリル含有有機化合物とアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンとの反応産物の立体異性体を分離してシクロヘキシル環の所望の位置へのα,β−不飽和アミド含有酸の付加を促進するような立体異性体を産生するようにできる。
式(VI)を持つα,β−不飽和アミド含有酸は、さまざまな方法によって調製できる。例えばアミノ含有カルボン酸もしくはアミノ含有チオカルボン酸をα,β−不飽和カルボニルクロリドもしくはα,β−不飽和含有無水物と反応できる。好ましくは、酸クロリドが使用される。反応は、第三級アミン、特にピリジンおよびトリエチルアミンのような、触媒および塩化水素受容体の存在下で実施できる。
アミノ含有酸の非限定的な代表例は、アミノ酢酸、3−アミノプロピオン酸、3−アミノ−2−メチル−プロピオン酸、6−アミノヘキサン酸、6−アミノ−2−エチル−ヘキサン酸、12−アミノデカン酸、16−アミノ−ヘキサデカン酸、アミノチオール酢酸、3−アミノ−チオプロピオン酸、および6−アミノ−ヘキサンチオ酸を含む。
α,β−不飽和カルボニルクロリドの非限定的な代表例は、アクリロイルクロリド、2−メチルアクリロイルクロリド、but−2−エノイルクロリドおよび3−クロロカルボニルアクリルサンメチルエステルを含む。
α,β不飽和アミド含有酸の非限定的な代表例は、アクリロイルアミノ酢酸、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸、3−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−プロピロン酸、3−[メチル−(2−メチル−アクリロイル)−アミノ]−プロピロン酸、3−(カルボキシメチル−カルバモイル)−アクリル酸メチルエステル、3−(チオカルボキシメチル−カルバモイル)−アクリル酸メチルエステル、アクリロイルアミノチオ酢酸および(2−メチル−アクリロイルアミノ)−チオ酢酸を含む。
ステップ(a)の反応産物の開環反応は、触媒の存在下でも非存在下でも起こり得る。付加反応中に形成するベータヒドロキシル基を、ステップ(a)の反応産物のオキシラン環とさらに反応してダイマーもしくはオリゴマーを形成することから防ぐための触媒の存在下において反応を実施することは好ましい。反応のための触媒はBronsted酸もしくは塩基、Lewis酸もしくは塩基であってよい。具体的に、アルカリ金属ヒドロキシドもしくはアルカリ土類金属ヒドロキシド、鉱物酸、金属塩もしくは金属キレートが使用できる。特に、チタンテトラアルコキシドが使用され、ここでアルコキシ基が1〜12個の炭素原子を含むモノアルコールに由来する。チタンテトラアルコキシドの非限定的な代表例は、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラエトキシド、およびチタニウムテトライソプロプロキシドを含む。
ステップ(a)の産物がα,β−不飽和アミド含有酸もしくはその塩と反応するステップ(b)の反応は、15℃〜180℃の温度で、減圧下、大気圧もしくは加圧下において生じる。好ましくは、反応は、60℃〜120℃の温度で大気圧にて実施される。
α,β−不飽和アミド基の活性化炭素−炭素二重結合の重合化を防ぐために、反応は、重合阻害剤の存在下で実施される。重合阻害剤は、フェノール、ヒドロキノン、方向族アミン、ピペリジン−N−オキシルラジカル誘導体を含む。重合阻害剤の非限定的な代表例は、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、4−ヒドロキシ2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシラジカル、2,2,6−6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルラジカルなどを含む。
式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物から得られるシリコーンヒドロゲルフィルムは、ケイ素含有気に対する、シクロヘキシル架橋基上のα,β−不飽和アミド含有カルボニルオキシもしくはα,β−不飽和アミド含有カルボニルチオラートの置換のために、高い酸素透過性を示す。特定の理論にこだわることなく、シクロヘキシル基のトランス1,3−置換は、本発明のモノマーを含むポリマーに対し、よりランダム性(エントロピー)を導入し、それゆえに、大きな自由体積とよりよい酸素透過性を導入すると信じられている。本発明の化合物のヒドロゲル官能基は親水性モノマーとともに、シリコーンヒドロゲルが十分な量の水と少量で十分な領域のケイ素含有単位を持つことができるようにし、眼が高シリコーン含量の領域と直接接触することにより生じ得る眼への刺激、眼の充血およびその他の角膜合併症を生じたりせず、それゆえに、レンズの使用を限られた装着期間に制限しないようなフィルムを提供する。
式(I)を持つ本発明のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、物理的強度と吸水後の引き裂き抵抗とを持つ硬化したエラストマーを得るのに使用できる。生物医学用具、特にコンタクトレンズにおける式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素組成物の使用は、以下の章においてさらに説明される。
本発明はまた、式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物と少なくとも一つの従来の有機モノマー(コモノマーとも呼ばれる)とを含むシリコーンヒドロゲル組成物を提供する。新規のコポリマーは、一つもしくはそれ以上のアルキル−2−アルケノアート、シクロアルキル2−アルケノアート、ビニル含有アリール化合物、ビニル含有アラルキル化合物および比較的少量の架橋性モノマーと共重合した一つもしくはそれ以上の式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を含む。一般的に、20〜80重量部の式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物と、80〜20重量部の広範囲の好適な性質を持つ2−アルケノアート、ビニル含有アリール、ビニル含有アラルキルモノマーからなる新規のコポリマーが調製される。本発明の一実施態様において、新規のコポリマーは、70〜45重量部のC1〜C4アルキルメタクリラートおよび/もしくはアクリラートおよび/もしくはシクロヘキシルメタクリラートおよび/もしくはアクリラートと、好ましくは少量の架橋性モノマーとともに共重合された30〜55重量部の式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を含む。
コモノマーの非限定的な代表例は、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、シクロヘキシルメタクリラート、メチルアクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸(MA)、およびジメチルアクリルアミド(DMA)、スチレン(ビニルベンゼン)、α−メチルスチレン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−ホルムアミド、N−ビニル−イソプロピルアミド、ビニルナフタレン、ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニル含有シリコーン、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]]プロピルメタクリラート、メチル−ジ(トリメチルシロキシ)−シリルプロピルグリセロールメタクリラート、メチル−ジ(トリメチルシロキシ)−シリルプロピルグリセロールメタクリラート、3−(トリメチルシリル)プロピルビニルカルボナート、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリ−メチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバマート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバマート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルボナート、ならびにそれらの組み合わせを含む。
架橋剤は、全モノマーの量に基づいて5重量パーセントまでの量およびそれ以上の量で、望ましくは0.1〜3重量パーセントの量で、そして好ましくは2重量パーセントまでの量で存在し得る。架橋剤はそれらの組み合わせを含み、少なくとも二つの重合可能なエチレン結合を含む従来のエチレン性不飽和化合物の任意のものであってよい。アルキレングリコールおよびアクリル酸、メタクリル酸のポリアルキレグリコールエステル、もしくはクロトン酸ならびにジビニルベンゼンを使用し得る。架橋剤の非限定的な代表例は、エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、プロピレングリコールジアクリラート、プロピレングリコールジメタクリラート、1,4−ブチレングリコールジメタクリラート、エチレングリコールジクロトナート、ジエチレングリコールジメタクリラート、ジエチレングリコールジアクリラート、ジプロピレングリコールジメタクリラート、ジプロピレングリコールジアクリラート、トリメチレングリコールジアクリラート、トリエチレングリコールジメタクリラート、トリエチレングリコールジクロトナート、テトラエチレングリコールジメタクリラート、ヘキサエチレングリコールジメタクリラート、トリプロピレングリコールジアクリラート、トリプロピレングリコールジメタクリラート、テトラプロピレングリコールジメタクリラート、トリブチレングリコールジメタクリラート、テトラブチレングリコールジメタクリラート、ヘキサメチレングリコールジメタクリラート、オクタメチレングリコールジメタクリラート、およびデカメチレングリコールジメタクリラートを含む。他の好適な架橋剤は、アリルメタクリラート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ジアリルタルトラート、ジアリルマレアート、トリアリルメラミン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ジビニブシトラコナート、ジアリルフマラート、ジビニルスフホン、トリアリルホスフィト、ジアリルベンゼンホスホナート、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアクリルトリアジン、ジビニルエーテル、トリアリルシトラートを含む。架橋剤として有用なものは、ポリシロキサニルビス(アルキルグリセロールアクリラート)およびポリシロキサニルビス(アルキルグリセロールメタクリラート)のようなポリシロキサニル含有ポリエチレン性不飽和化合物である。
本発明の式(I)を持つα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、望ましくは均質化剤の必要が一切なく、親水性コモノマーと混和性であり、これにより、モノマー〜コモノマー組成物のすべての範囲にわたって透明であるシリコーンヒドロゲルを可能にする。
新規のコポリマーの高い酸素透過性は、そのシロキサン含量による。本発明に記載されるシリコーンモノマーが、当技術分野において公知なシロキサンおよびポリシロキサンとともに使用されるとき、ヒドロゲルフィルムの酸素透過性は170Dk単位にまで拡張し得る。しかしながら、新規のコポリマーにおけるシロキサン結合の数がより多くなるとポリマー中に発生する望ましくない撥水性の傾向を高める。そのような状況において、重合化混合物中に、他のコモノマーとともに、2−ヒドロエチルメタクリラート、2−ヒドロエチルアクリラート、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミドのような親水性モノマーを含めることが望ましい。
本発明の他の実施態様において、当技術分野に公知の方法によってポリマーをシリコーンヒドロゲルフィルムに作製できる。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムは、ソフトで、柔軟性でかつ高透過性である。本発明のモノマーより作製されるシリコーンヒドロゲルフィルムは、直鎖アルキルが結合したメタクリル化シリコーンポリマー鎖を持つモノマーを用いて作製されたものと比べて、よりよい表面湿潤性と十分な酸素透過性を示す。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムは、100℃〜20℃の範囲の水と動的前進接触角を持ち、これらはポリエーテルもしくはシロキサンの分子量によって変化する。接触角は、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)およびヒドロキシアルキルセルロースのような湿潤剤の添加によって特定の範囲に変化できる。
重合化は従来の条件にて実施できる。例えば、具体的には20℃〜80℃にて、より具体的には25℃〜45℃にて実施できる。重合化は、重合可能なモノマーの全重量に基づいて、0.05〜1パーセントの濃度の範囲の触媒的に十分な量のフリーラジカル触媒を用いて実施される。フリーラジカル触媒の非限定的な代表例は、t−ブチルペルオクトアート、ベンゾイルエルオキシド、イソプロピルペルカーボナート、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、およびジクミルペルオキシドを含む。使用され得る追加のフリーラジカル重合開始剤は、ビス−(tert−ブチルシクロヘキシル)−ペルオキシジカーボナート、アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスジメチルバレロニトリルを含むがそれらに限定されない。コバルト60照射のような、紫外線、ガンマ光、および高エネルギー放射線による照射は、モノマーの重合化に使用できる。
本発明のコポリマーは、透明(モノマーの貧弱な混和性により生ずる濁りがない)なポリマーであり、約10重量%から約60重量%の水を吸収し、優れた表面湿潤性と効果的な酸素透過性を示し、これらの全ては、レンズを装着したときのよりよい快適さのために必要であり、かつヒトの角膜の良好な健康のために必要である。本発明はまた、請求される発明のシリコーンヒドロゲルフィルムより作製されるコンタクトレンズをも提供する。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムより製造されるコンタクトレンズは、湿潤性を向上するためのプラズマ酸化、プラズマコーティング、内部湿潤剤のような高価な二次処理をまったく必要としない。すなわち、本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムより製造されるコンタクトレンズは、二次処理なしに、ソフトで、本質的に質純正であり、高い酸素透過性を示す。
本発明はまた、式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物と他の活性化炭素−炭素二重結合含有モノマーおよび架橋剤との反応により作製されるコポリマーをも対象とする。これらのコポリマーは、式(I)の一つもしくはそれ以上のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物と少なくとも一つのシリコーンヒドロゲルにおける使用に好適な他の親水性不飽和有機モノマーとから作製される。これらの親水性不飽和有機モノマーは、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシ−エチルメタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン、およびメタクリル酸のような非限定的な代表例を含む。そのようなコポリマーにおいて、式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物対他の活性化炭素−炭素二重結合含有モノマーの比率は、1:100〜100:1、好ましくは1:20〜20:1、そしてより好ましくは1:2〜2:1である。
特定の一実施態様において、コポリマーは、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物、ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、N−ビニルピロリンおよびエチレングリコールジメチルアクリラートの全重量に基づいて、40〜60重量パーセントの式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物、20〜30重量パーセントのジメチルアクリルアミド、15〜25重量パーセントの2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、1〜10重量パーセントのN−ビニルピロリンおよび0.1〜3重量パーセントのエチレングリコールジメチルアクリラートから調製される。
本発明のモノマーを用いるコポリマーを作製するために、望ましいモノマーが混合され、生じる混合物は、架橋剤の存在下においてペルオキシドもしくは光効果剤のいずれかを用いる公知の熱硬化技術もしくはUV硬化技術によって重合化もしくは硬化されて透明の薄膜が形成される。ヒドロゲルフィルムは、ヒドロキシメチルプロピオフェノンおよびビアシルホスフィンオキシドが光開始剤として使用されるとき20秒以内のUV照射によって硬化し、UV照射は365nmの波長を持つ。コポリマーを作製するための重合化の前の混合物を作製する前にモノマー混合物に添加されモノマーは、モノポリマーもしくはプレポリマーであってよい。「プレポリマー」は、重合可能な基を持つ中程度の分子量の反応中間体ポリマーである。
本発明のポリマーは、透明で透過性で均一で単相の溶液を形成し、追加の均質化溶剤を用いることなく直接的に硬化できる。式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、親水性ヒドロゲルモノマーと混和性である。Fedors法(Robert F. Fedors、Polymer Engineering and Science、1974年2月、14巻2号)によって計算された本発明のモノマーの溶解度パラメータ値は、おおよそ16.5〜おおよそ19(J/mol)1/2の範囲であり、TRISのようなシリコーンモノマーと比べて、(HEMA、NVPおよびDMAのような)従来のヒドロゲルモノマーの溶解度パラメータ値により近い。本発明のモノマーと親水性コモノマーの間の溶解度パラメータが約7.3(J/mol)1/2未満であるとき、混和性が実現される。
本発明の他の実施態様において、当技術分野に公知の方法によってポリマーをシリコーンヒドロゲルフィルムに作製できる。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムは、ソフトで、柔軟性でかつ高透過性である。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムは、80°〜30°の範囲の水と動的前進接触角を持ち、約10〜60重量%の水を吸収し、これらはシリコーンヒドロゲルフィルムの調製に使用される他の親水性不飽和有機モノマーによって変化する。作製されるシリコーンヒドロゲルは、コンタクトレンズ用途に必要とされる優れた機械的特性(低いモジュラスや高い引裂強度のような)を持つことが見出された。
従来のシリコーンヒドロゲルフィルムは一般的に、疎水性シリコーンモノマーと親水性ヒドロゲルモノマーとの混合物を、それらがお互いに相溶性でないために約10〜40重量%の溶媒の存在下で硬化することによって製造される。しかしながら、本発明においては、式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物は、(HEMA、NVPおよびDMAのような)従来の親水性ヒドロゲルモノマーと一般的に混和性であり、溶媒を用いることなくシリコーンヒドロゲルフィルムを製造するのに好適な均一な溶液を作製することができる。より詳細には、本発明のシロキサンモノマー単独で100%で、適切な型を用いて安定なヒドロゲルフィルムを作製をするのに使用でき、これは、直鎖アルキル架橋のトリシロキサンポリエーテルメタクリラートでは不可能である。
本発明において、生じたポリマー組成物は、当技術分野に公知の方法によってシリコーンヒドロゲルフィルムとされる。従って、本発明は、本発明のホモポリマーもしくはコポリマーから作製されるコンタクトレンズをも対象とする。本発明のモノマー/ポリマーは、米国特許第3,408,429号および米国特許第3,496,254号に開示されるようなスピンキャスティング法によって、米国特許第4,084,459号および米国特許第4,197,266号に開示されるようなキャスト成形によって、またはそれらの方法に組み合わせによって、あるいは、コンタクトレンズ作製のための他の任意の公知の方法によって、コンタクトレンズに成形できる。
重合化は、所望のコンタクトレンズの形に対応して、スピンモールドや固定モールドのいずれかによって実行され得る。必要に応じて、レンズはさらに機械的表面処理へと供され得る。所望の形のコンタクトレンズをもたらすために、ボタン、プレート、ロッドを作製するために適切なモールドもしくは容器において重合化が実行され、そして(例えば旋盤もしくはレーザーによる切断もしくは研磨によって)加工され得る。
本発明において生じるポリマーから作り上げられるコンタクトレンズの相対的な柔らかさや硬さは、変化させ得る。一般的に、式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物の、ポリマーを調製するのに用いられる他のモノマーに対する比を増加させると、材料の柔らかさは増大する。
本発明のコポリマーは、紫外線吸収剤、顔料および着色剤を添加剤もしくはコモノマーの形態で含み得る。
上述のように、本発明のシリコーンヒドロゲルは、高い酸素透過性と改善された表面湿潤性能とを示す。本発明によって使用されるモノマーおよびプレポリマーは容易に重合して、酸素を透過させ、よりよい機械的性能と光学的透明度を持ち、改善された湿潤性を持つ三次元ネットワークを形成する。
フィルムの具体的な使用は、眼内コンタクトレンズ、人工角膜、使い捨て長期装用ソフトコンタクトレンズ、生物医学的デバイスのコーティングを含む。
一態様において、ポリマーはホモポリマーであってもコポリマーであってもよい。ホモポリマーおよびコポリマーは、エマルション、水性分散、溶液、ラテックス粒子もしくは100%活性組成物として調製できる。エマルションは、水および乳化剤の存在下におけるフリーラジカル重合化によって調製できる。本発明のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物より作製されるこれらのホモポリマー、コポリマー、水性分散、溶液、エマルションおよびラテックス粒子は、口紅、マスカラ、ファンデーション、ローション、クリーム、シャンプー、コンディショナー、マニキュアのようなスキンケア、ヘアケア、ネイルケアを含むパーソナルケア配合物中における成分として、それらの性能、触感的性質、および使いやすさなどを向上するために使用できる。本発明のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物より作製されるホモポリマー、コポリマー、水性分散、溶液、エマルションおよびラテックス粒子は、布地および繊維の処理の用途において、天然繊維および合成繊維の両方に対し滑らかさ、ソフトな感触および湿潤性を与えるために使用できる。最後に、ホモポリマー、コポリマー、水性分散、溶液、エマルションおよびラテックス粒子は、ワニス、ラテックス塗装およびルーフィング組成物のような、金属、プラスチック、木および紙のためのコーティング配合物に混合することができる。
本発明の他の実施態様は、
式(I)のα、β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物およびそれらからのコポリマーの他の具体的な使用は、コーティング剤および接着剤のための添加剤もしくは樹脂としてである。本発明の添加剤もしくはコポリマーを含むコーティング剤は、低い表面エネルギー、スリップ、ソフトな感触、流動性および平滑性、耐水性及び放出特性のような数多くのすぐれた性質を示し得る。これらの性質は、グラフィック、布地、プラスチック、木、建築、自動車、金属、感圧接着剤用途のためのコーティング剤における主要な関心の対象である。重合可能なα,β−不飽和アミド基を含むケイ素含有モノマーの単官能性は、ポリマー合成中に過度の粘度が発生するのを防ぐ。式(I)の新規のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物およびそれから作製されるコポリマーを含むコーティング剤は、粉体塗装、化成皮膜、不動態化コーティング、下地コーティング、ハイソリッドコーティング、水性コーティング、溶媒性コーティング、C−コーティング、ハードコートなどを含み得る。以下の例は例示のみであって、本発明を限定することが意図されていない。明示的に他が示されない限りは、全ての部およびパーセントは、重量によるものであり、全ての温度は摂氏によるものである。
製造されたシリコーンヒドロゲルフィルムのレンズ性能について以下の方法によって評価された。
平衡含水率
フィルムが脱イオン水に48時間浸漬された。そして表面の水がリントレスのティッシュペーパーを用いてぬぐいとられた。水和されたフィルムが正確に秤量され、そしてオーブンで37℃48時間乾燥され、乾燥重量として再び秤量された。含水量は以下の式を用いて重量の変化に基づいて計算された。
水和したレンズの重量−乾燥レンズの重量
%含水量=[水和したレンズの重量−乾燥レンズの重量]×100%÷水和したレンズの重量
水湿潤性
水湿潤性は、Neumann AW、Godd RJ.のTechniques of measuring contact angles.(Good RJ、Stromberg RR編、Surface and Colloid science−Experimental methods、11巻、New York:Plenum Publishing(1979年)31〜61ページに従って測定された。
フィルム表面の水湿潤性は、Rame Hart NRL CAのゴニオメータによって動的接触角法と気泡法の両方を用いて接触角を測定することによって評価された。動的接触角法において、濡れたフィルムがリントレスティッシュペーパーによって圧迫され、水滴が表面上に配置される。接触角はゴニオメータを用いて時間の関数で測定された。眼の状況をシミュレートするのにより良い気泡法において、シリンジから射出される気泡がMilli−Q水で浸漬されたフィルムと接触するようにされ、接触角が測定される。より低い接触角の値は、親水性の度合いがより大きいこともしくはフィルムの表面湿潤性がよりよいことを表す。
酸素透過度(Dk値)
これらのサンプルの酸素透過度(Dk値)は、ISO 9913標準法によるポーラログラフ技術を用いて測定された。フィルムは、透過セルにクランプされ、ドナーチャンバが酸素飽和PBS(リン酸緩衝生理食塩水)によって満たされる。受容セルの酸素の濃度が観測され、時間の関数としてプロットされ、透過性は、プロットの初期の傾きによって決定される。
ここで酸素透過係数はBarrerで表されるDk値とも言われ、ここで1 Barrer=10−11(cm)cm cm−2−1 mmHg−1であり、ここで、「cm」は標準温度および標準圧での水の量であり、「cm」は物質の厚さを表し、「cm−2」は物質の表面面積の逆数もしくは3.348×10−19kmol m/(msPa)である。水のDkは80Barrerである。
水和フィルムのヤング率は、Instron引張試験機を用いて測定された。湿潤下サンプルは、6cm×0.8cmのストリップに切断され、機械的性質は、50Nの荷重セルと10mm/分のクロスヘッド速度によって測定された。モジュラスは、応力−歪み曲線の初期の傾きから決定された。モジュラスは物質の柔らかさと直接的に相関する。モジュラスが低くなると、物質はより柔らかくなる。
屈折率
屈折率は、20℃における炭化水素液体の屈折率および屈折分散のためのASTM D1218標準試験法によって測定された。
密度
密度は、20℃における液体工業化学の比重(見かけ上)のためのASTM D891−09法によって測定された。
例1
エポキシ環開環反応のためにチタンアルコキシド触媒を用いる、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステルの調製。
ステップ(a)
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(57.8グラム、0.47モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとに1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン(100グラム、0.45モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。生じる産物は0.9torrの真空下で15.24センチメートル(6インチ)のVigreuxカラムを通じて蒸留された。産物である3−[ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンは、110℃〜120℃の間で放出された。純な産物(151.1グラム、96%収量)は透明な無色の液体であった。
ステップ(b)
3−[ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(100グラム、0.288モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0034グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.44グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(41.3グラム、0.288モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物である、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステルが淡い茶色の油として得られた。NMR分析は以下のようであった。H−NMR(300MHz、CDCl):0.04〜0.1(m、23H)、0.39〜0.45(m、2H)、1.2〜1.8(m、9H),1.97(s、3H)、2.5〜2.8(br.S、1H)、3.8〜3.65(m、1H)、4.07(m、2H)、4.7〜4.9(m、1H)、5.4(s、1H)、5.8(s、1H)、6.5(br.S、1H)
29S−NMR(MHz、CDCl):7.15(s、2Si)、−21.2(s、1Si)
(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸は、別のステップで調製された。アミノ−酢酸(25グラム、0.33モル)が100mlの水に溶解した水酸化ナトリウム(34グラム、0.83モル)を含む250ml丸底フラスコに対し、少しずつ添加された。フラスコは、アイスバスを用いて5℃未満に冷却された。2−メチル−アクリロイルクロリド(40.8グラム、0.39モル)が30〜45分の期間にわたって滴下され、一方でバスの温度は5℃未満に保たれた。2−メチル−アクリロイルクロリドの添加が完了したのち、反応混合物が室温へと温められ、pH3へと酸性化され、酢酸エチルによって4回抽出された(40ml)。酢酸エチル相が分離漏斗によって分離され、無水硫酸ナトリウム(50グラム)を含む三角フラスコへと移された。酢酸エチルは丸底フラスコへとデカントされ、溶媒が減圧下で除去され、白い固形粒として(2−メチル−アクリロイルアミノ)酢酸が得られた。
例2
例1の化合物、ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリラートおよびN−ビニルピロリドンコモノマーを用いるヒドロゲルの調製
例1で得られた化合物(50グラム)、ジメチルアクリルアミド(25グラム)、2−ヒドロキシエチルメタクリラート(20グラム)、N−ビニルピロリドン(5グラム)、エチレングリコールジメタクリラート(EGDMA、0.5グラム)およびベンゾイルペルオキシド(0.5グラム)が混合され、そして攪拌された。生じる、透明で均質は透過性の反応混合物は、窒素ガスが注入され、スチール製の型へと注がれ、熱風オーブン中で85℃〜90℃で4時間硬化された。フィルム圧は1〜2ミリメートルの間であった。硬化後、フィルムは熱湯中に水没させることで型から取り出された。イソプロパノール−水洗浄を用いて浸出するモノマーが除去された。フィルムは脱イオン水中に保存された。製造されたシリコーンヒドロゲルは透過性で、ソフトで柔軟性であり、以下の性能を持っていた。
含水量パーセント 25±2%
気泡接触角 30±2°
透過率 95%より大きい(1mm厚)
モジュラス 0.4±0.1MPa
例3
エポキシ環開環反応のためのチタニウムアルコキシド触媒を用いる(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステルの調製
ステップ(a)
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(57.8グラム、0.47モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとにトリス(トリメチルシロキシ)ヒドリドシラン(133グラム、0.45モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。生じる産物は0.9torrの真空下で15.24センチメートル(6インチ)のVigreuxカラムを通じて蒸留された。産物は3−[トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンであった。
3−[トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(121グラム、0.288モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0034グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.44グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(41.3グラム、0.288モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステルであった。
(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸は例1の手順によって別のステップで調製された。
例4
エポキシ環開環反応のためのチタニウムアルコキシド触媒を用いる(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリメチルシラニル−エチル)ジメチルシラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステルの調製
ステップ(a)
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(57.8グラム、0.47モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとに1−ジメチルシラニル−2−トリメチルシラニル−エタン(72グラム、0.45モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。生じる産物は0.9torrの真空下で15.24センチメートル(6インチ)のVigreuxカラムを通じて蒸留された。産物は3−{2−[2−(トリメチルシラニル−エチル)ジメチルシラニル]−エチル}−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンであった。
3−{2−[2−(トリメチルシラニル−エチル)ジメチルシラニル]−エチル}−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(81.8グラム、0.288モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0034グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.44グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(41.3グラム、0.288モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[2−(トリメチルシラニル−エチル)ジメチルシラニル]−エチル}シクロヘキシルエステルであった。
例1の手順を用いて、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸が別のステップとして調製された。
例5
エポキシ環開環反応のためのチタニウムアルコキシド触媒を用いる(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエステルの調製
ステップ(a)
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(57.8グラム、0.47モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとに1,1,3,3−テトラメチル−1−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサン(105グラム、0.45モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。生じる産物は0.9torrの真空下で15.24センチメートル(6インチ)のVigreuxカラムを通じて蒸留された。産物は3−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンであった。
3−[トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(102.6グラム、0.288モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0034グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.44グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(41.3グラム、0.288モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}−シクロヘキシルエステルであった。
(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸は例1の手順を用いる別のステップで調製される。
例6
エポキシ環開環のためのチタニウムアルコキシド触媒を用いる(2−メチル−アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステルの調製
ステップ(a)
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(57.8グラム、0.47モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとにトリス−(トリメチルシロキシ)ヒドリドシラン(93.6グラム、0.45モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。生じる産物は0.9torrの真空下で15.24センチメートル(6インチ)のVigreuxカラムを通じて蒸留された。産物は3−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンであった。
ステップ(b)
3−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(95.3グラム、0.288モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0034グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.44グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(41.3グラム、0.288モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は(2−メチル−アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステルであった。
(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸は別のステップで例1の手順を用いて調製された。
例7
エポキシ環開環反応のためのマグネシウムトリルラート触媒を用いる(2−アクリロイルアミド−グリコール酸、2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステルの調製。
ステップ(a)
2−アクリルアミドグリコール酸が最初に調製され、開環反応に用いられた。合成は、米国特許第4,810,822号に記載されるように以下の方程式に従って実施された。
HC(O)−COOH + HC=CH−C(O)−NH → HC=CH−C(O)−NH−CH(OH)−COOH
+H
(グリコール酸 + アクリルアミド → 2−アクリルアミドグリコール酸 一水和物)
MW(92.03 + 71.08 → 163.13)
4口丸底フラスコに加熱マントル、加熱器調節器、熱電対、還流コンデンサ、漏斗および機械的スターラーが備えられた。窒素のパージラインがコンデンサの頂部に固定された。グリコール酸の水性溶液が、50グラム(0.54モル)の一水和物を50mlの機械的に攪拌された脱イオン水に溶解させることによってフラスコ中で調製された。溶解中、水の温度は22℃から19℃に減ぜられた。4−メトキシフェノール(0.1グラム)、50グラムのエチレンアセタートおよび38.4グラムのアクリルアミド(0.54モル)がこの順番にフラスコ中の攪拌溶液へと添加された。アクリルアミドが溶解すると温度は11.8度に減じた。アクリルアミドの添加の完了時に、漏斗はストッパと交換され、反応混合物は、50〜55℃で3時間加熱された。加熱混合物は、大きなビーカーに移され、残留物はカバーされ室温に冷却された。2−アクリルアミドグリコール酸の結晶化は、約27℃で自発的に起こった。ビーカーはアイスバスに一晩置かれ、その期間内により多くの固形分が形成した。固形分はろ過され、冷却した酢酸エチルで洗浄され、フード中でゆっくりとした窒素流によって乾燥された。85.6グラムの固形分が回収された。
触媒としてMg(CFSOを用いる2−アクリルアミドグリコール酸と3−[トリス−(トリメチルシロキシ)−シラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタンの反応。
4口丸底フラスコに加熱マントル、加熱器調節器、熱電対、還流コンデンサ、添加漏斗および機械的スターラーが備えられた。窒素のパージラインがコンデンサの頂部に固定された。フラスコに、35グラム(0.1モル)の3−[トリス−(トリメチルシロキシ)−シラニル−エチル]−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、50グラムのトルエンおよび0.15グラムのMg(CFSOを充填し、内容物を攪拌し、50℃に加熱した。次に、温度を50〜55℃に保ちつつ100グラムのアセトン中の20グラムの2−アクリルアミドグリコール酸の溶液が40分かけてゆっくりと添加された。温度は60°に上昇し、7時間攪拌が続けられた。溶媒(トルエンおよびアセトン)が真空化でのロータリーエバポレーションによって除去されたあとに36.1グラムの産物が回収された。
13C NMRによる51〜53ppmにおける共鳴の非存在と、67〜75ppmと82.5ppmにおける共鳴の存在は、エポキシ環が所望のシクロヘキシルエステルを形成するために開環していることを示す。
例8
エポキシ環開環反応のためのチタニウムアルコキシド触媒を用いる4−(2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−1,3,5,7,2,4,6,8−テトラオキサテトラシロカン−2−イル)エチル)−2−ヒドロキシシクロヘキシル2−メタクリルアミドアセタートの調製
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(22.03グラム、0.18モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとに2,2,4,4,6,6,8−ヘプタメチル−1,3,5,7,2,4,6,8−テトラオキサテトラシロカン(50グラム、0.18モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。生じる産物は0.9torrの真空下で15.24センチメートル(6インチ)のVigreuxカラムを通じて蒸留された。産物は2−(2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)エチル)−2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−1,3,5,7,2,4,6,8−テトラオキサテトラシロカンであった。
ステップ(b)
2−(2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)エチル)−2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−1,3,5,7,2,4,6,8−テトラオキサテトラシロカン(50グラム、0.123モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0011グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.175グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(15.87グラム、0.123モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は4−(2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−1,3,5,7,2,4,6,8−テトラオキサテトラシロカン−2−イル)エチル)−2−ヒドロキシシクロヘキシル2−メタクリルアミドアセタートであった。
(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸は別のステップで例1の手順を用いて調製された。
H−NMR(300MHz、CDCl):0.07〜0.1(m、23H)、0.47〜0.5(m、2H)、1.0〜1.05(m、2H)、1.25〜1.97(m、6H)、1.08(s、3H)、2.4〜2.5(m、1H)、3.6〜3.8(m、1H)、4.07(m、2H)、4.7〜4.9(m、1H)、5.4(s、1H)、5.8(s、1H)、6.4(br.S、1H)
29Si−NMR(MHz、CDCl):−19.0(s、1Si)、−19.2(s、2Si)、−19.9(s、1Si)
例9
例8の化合物、3−[トリス(トリメチルシリロキシ)シリル]プロピルメタクリラート、トリシロキサンポリエーテルメタクリラート、ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、およびN−ビニルピロリドンコモノマーを用いるヒドロゲルの調製
例8で得られる化合物(30グラム)、トリシロキサンポリエーテルメタクリラート(米国特許第4,847,398号で公知、10グラム)3−[トリス(トリメチルシリロキシ)シリル]プロピルメタクリラート(市販、10グラム)、N−ビニルピロリドン(5グラム)、エチレングリコールジメタクリラート(EGDMA、0.5グラム)およびIrgacure819(0.5グラム)が混合され攪拌された。生じる透明で均質の透過性の反応混合物は窒素ガスでパージされ、ポリエステルの型に注がれ、熱風オーブン中で4時間85℃〜90℃で硬化された。フィルムの厚さは1〜2ミリメートルの間であった。硬化後、フィルムは熱湯中に水没させることで型から取り出された。イソプロパノール−水洗浄を用いて浸出するモノマーが除去された。フィルムは脱イオン水中に保存された。製造されたシリコーンヒドロゲルは透過性で、ソフトで柔軟性であり、以下の性能を持っていた。
含水量パーセント 55±2%
気泡接触角 33±2°
透過率 95%より大きい(1mm厚)
実施例10
エポキシ環開環反応のためのチタニウムアルコキシド触媒を用いる4−(2−(3,5,7,9,11,13−ヘキサイソブチル−15−イソプロピル−2,4,6,8,10,12,14,16,17,18,19,20−ドデカオキサ−1,3,5,7,9,11,13,15−オクタシラペンタシクロ[9.5.13,9.15,15.1.17,13]イコサン−1−イル)エチル)−2−ヒドロキシシクロヘキシル2−メタクリルアミドアセタートの調製
1−(2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)エチル)−3,5,7,9,11,13−ヘキサイソブチル−15−イソプロピル−2,4,6,8,10,12,14,16,17,18,19,20−ドデカオキサ−1,3,5,7,9,11,13,15−オクタシラペンタシクロ[9.5.13,9.15,15.1.17,13]イコサン(50グラム、0.052モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0045グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.1グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(6.7グラム、0.052モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は4−(2−(3,5,7,9,11,13−ヘキサイソブチル−15−イソプロピル−2,4,6,8,10,12,14,16,17,18,19,20−ドデカオキサ−1,3,5,7,9,11,13,15−オクタシラペンタシクロ[9.5.13,9.15,15.1.17,13]イコサン−1−イル)エチル)−2−ヒドロキシシクロヘキシル2−メタクリルアミドアセタートであった。
(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸は例1の手順を用いて別のステップで調製された。
H−NMR(300MHz、CDCl):0.51(d、J=6Hz、16H)、0.87(d、J=6Hz、42H)、1.2〜1.85(m、16H)、1.97(s、3H)、3.6〜3.8(m、2H)、4.07(m、2H)、4.6〜4.8(m、1H)、5.4(s、1H)、5.8(s、1H)、6.4(br.S、1H)
29Si−NMR(MHz、CDCl):−67.1〜−67.3(m、1Si)、−67.7(s、3Si)、−67.9(s、4Si)
例11
例8および例10の化合物、3−[トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル]プロピルメタクリラート、トリシロキサンポリエーテルメタクリラート、ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリラートおよびN−ビニルピロリドンコモノマーを用いるヒドロゲルの調製
例10で得られる化合物(5グラム)、例8で得られる化合物(25グラム)、トリシロキサンポリエーテルメタクリラート(米国特許第4,847,398号で公知、10グラム)3−[トリス(トリメチルシリロキシ)シリル]プロピルメタクリラート(市販、10グラム)、ジメチルアクリルアミド(25グラム)2−ヒドロキシエチルメタクリラート(20グラム)N−ビニルピロリドン(5グラム)、エチレングリコールジメタクリラート(EGDMA、0.5グラム)およびIrgacure819(0.5グラム)が混合され攪拌された。生じる透明で均質の透過性の反応混合物は窒素ガスでパージされ、ポリエステルの型に注がれ、熱風オーブン中で4時間85℃〜90℃で硬化された。フィルムの厚さは1〜2ミリメートルの間であった。硬化後、フィルムは熱湯中に水没させることで型から取り出された。イソプロパノール−水洗浄を用いて浸出するモノマーが除去された。フィルムは脱イオン水中に保存された。製造されたシリコーンヒドロゲルは透過性で、ソフトで柔軟性であり、以下の性能を持っていた。
含水量パーセント 50±2%
気泡接触角 38±2°
透過率 94%より大きい(1mm厚)
例12
2−ヒドロキシ−5−プロピルシクロヘキシル2−メタクリルアミドアセタート末端化PDMSの調製
ステップ(a)
温度調節器、加熱マントルおよびコンデンサを備える500ml丸底フラスコに、3−エテニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン(7.31グラム、0.059モル)が添加された。溶液は、マグネチックスターラーで攪拌され、75℃に加熱された。クロロ白金酸(20ppm)が添加され、そのあとに平均45のD単位を持つヒドリド末端化PDMS(100グラム、0.029モル)が添加漏斗によってゆっくりと添加された。発熱は85℃を超えないようにされた。添加のあと、反応は75℃で2時間実施された。揮発物は真空下で除去され、(2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)エチル)−末端化−PDMSが定量的収量で得られた。
ステップ(b)
(2−(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イル)エチル)−末端化−PDMS(100グラム、0.027モル)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル(0.0024グラム)およびチタニウムテトラエトキシド(0.04グラム)が、マグネチックスターラーを備える3口丸底フラスコへと充填された。(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸(3.93グラム、0.027モル)がメチルエチルケトンに溶解され、フラスコにゆっくりと添加され、110℃に加熱され、大気圧で24時間攪拌された。産物は室温に冷却された。二酸化チタンの固形物が形成した。反応混合物は、Buckner漏斗を用いてCelite(2センチメートル厚)のベッドを通してろ過された。Celiteはメチルエチルケトン(10ml)で2回洗浄され、ろ過物は一緒にされた。ろ過物は、産物の脱色のために活性炭で処理され、ろ過され、そして減圧下で濃縮された。最終産物は2−ヒドロキシ−5−プロピルシクロヘキシル2−メタクリルアミドアセタート末端化PDMSであった。
上述の説明は多くの具体例を含むがこれらの具体例は本発明の範囲を限定することを意図せず、その好ましい実施態様の例示に過ぎない。当業者なら、添付の請求項に定義される本発明の範囲および精神を離れることなく、他の多くの変更を想到し得るであろう。

Claims (15)

  1. 式(I):

    の構造を持つ、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を含むヒドロゲル組成物であって、
    、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、ここでR単結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
    は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
    は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレンであり、
    Aは酸素もしくは硫黄であり、
    Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
    単結合、または1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、または二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−O[Si(CHO−]であり、式中nは1から9の整数であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−[OSi(CHであり、式中G(CH SiOSi(CH O−もしくはH(CH SiO−もしくは(CHSiO−もしくは一般式:

    のα,β−不飽和アミド含有基であり、ここでmは0から200であり、ただしXが−[OSi(CHであるとき、XおよびXがメチルであるという条件であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−、もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う、
    ヒドロゲル組成物。
  2. α,β不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、式(I)の構造を含み、ここでがRC(=O)ORであり、ここでR単結合であり、Rが1から3個の炭素原子のアルキル基であり、Rが水素であり、Rが水素もしくはメチルであり、Rが水素もしくはメチルであり、Aが酸素であり、Rが独立して単結合、メチレン、1,2−エチレン、1,3−プロピレン、1,2−プロピレン、1,3−ブチレン、および1,4−ブチレンから選択され、またはXがメチルもしくはトリメチルシロキシであり、Xがメチルもしくはトリメチルシロキシであり、Xがトリメチルシロキシ、ジメチル−(2−トリメチルシラニルーエチル)−シラニルもしくはジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニルオキシである、請求項1に記載のヒドロゲル組成物。
  3. α,β不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、式(I)の構造を含み、ここでα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、α,β−不飽和アミド基およびシリル基がシクロアルキレン架橋基上のトランス1,3−置換にあり、式(II):

    を持つ立体化学を有し、
    式中、
    、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、ここでR単結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
    は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    単結合、または1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、または二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシもしくは−O[Si(CHO−]であり、式中nは1から9の整数であり、
    は、メチルもしくはトリメチルシロキシであり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−、もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う、
    請求項1に記載のヒドロゲル組成物。
  4. α,β不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、式(I)の構造を含み、ここでα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、一般式(III):

    を持ち、
    式中、
    、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、ここでR単結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
    は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
    は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素もしくはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    Aは酸素もしくは硫黄であり、
    Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
    単結合、または1から16個の炭素原子を持つアルキレン基である、
    請求項1に記載のヒドロゲル組成物。
  5. ヒドロゲル組成物が、10秒もしくはそれ未満の時間で、365nmで105mW/cmの強度の光を用いて、自立フィルムへと硬化される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヒドロゲル組成物。
  6. 請求項1に記載の式(I)のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物を調製する方法であって、
    (a)式(IV):

    を持つオキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプテンもしくはアルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンを、式(V):
    H−SiX (V)
    のヒドリドシリル含有有機化合物とヒドロシリル化触媒の存在下で反応させ、
    〔式中、式(IV)における単結合、または1から14個の炭素原子を含み、任意選択で酸素、硫黄もしくは窒素のヘテロ原子を持つ、アルキレン基であり、
    式(IV)におけるは水素、もしくは1から6個の炭素原子のアルキル基であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−O[Si(CHO−]であり、式中nは1から9の整数であり、
    はメチル、トリメチルシロキシ、もしくは−[OSi(CH であり、式中 は(CHSiOSi(CHO−もしくはH(CHSiO−であり、かつmは0から200の整数であり、ただし、Xが−[OSi(CH であるとき、XおよびXがメチルであるという条件であり、
    はメチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う〕
    そして(b)ステップ(a)の産物を、式(VI):

    を持つα,β−不飽和アミド含有酸
    〔式中、R、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、ここでR単結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
    は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
    は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    Aは酸素もしくは硫黄である〕と反応させ、ここで反応(b)は、オキシラン環を開環し、重合可能なアミド含有有機ケイ素化合物をもたらすための任意選択での追加の触媒の存在下で実施される、
    を含む方法。
  7. (a1)アルケニル−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンが、3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの全重量に基づいて85重量パーセントより多いC−1エクアトリアルの位置とC−6アクシアルの位置とにおいてシクロヘキシル環の1−炭素原子と6−炭素原子へと結合するオキシラン環の酸素原子を持ち、かつエクアトリアルの位置においてシクロヘキシル環の3−炭素原子に結合するビニル基を持つ3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンを含むかまたは、3−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンの全重量に基づいて85重量パーセントより多いC−1アクシアルの位置とC−6エクアトリアルの位置とにおいてシクロヘキシル基の1−炭素原子と6−炭素原子へと結合しするオキシラン環の酸素原子を持ち、かつエクアトリアルの位置においてシクロヘキシル環の2−炭素原子に結合するビニル基を持つ2−エテニル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタンを含み、(a2)ヒドリドシリル含有有機化合物が、1,1,1,2,3,3,3−ペプタメチルトリシロキサン、トリス−(トリメチルシロキシ)ヒドリドシラン、1−ジメチルシラニル−2−トリメチルシラニル−エタン、1,1,3,3−テトラメチル−1−(2−トリメチルシラニル−エチル)ジシロキサン、および2,2,4,4,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択され、(a3)ヒドロシリル化触媒が、白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムおよびロジウム、ならびに白金、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウムの金属錯体、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択され、(b1)α,β−不飽和アミド含有酸がアクリロイルアミノ酢酸、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸、3−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−プロピロン酸、3−[メチル−(2−メチル−アクリロイル)−アミノ]−プロピロン酸、3−(カルボキシメチル−カルバモイル)−アクリル酸メチルエステル、3−(チオカルボキシメチル−カルバモイル)−アクリル酸メチルエステル、アクリロイルアミノチオ酢酸および(2−メチル−アクリロイルアミノ)−チオ酢酸、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択され、ならびに(b2)ステップ(b)における追加の触媒がチタニウムテトラアルコキシドである、請求項6に記載の方法。
  8. ヒドロゲルが、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、シクロヘキシルメタクリラート、メチルアクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸(MA)、ジメチルアクリルアミド(DMA)、α−メチルスチレン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニル−アセトアミド、N−ビニル−ホルムアミド、N−ビニル−イソプロピルアミド、ビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニル含有シリコーン、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルメタクリラート、メチル−ジ(トリメチルシロキシ)−シリルプロピルグリセロールメタクリラート、3−(トリメチルシリル)プロピルビニルカルボナート、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリ−メチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバマート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバマート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルボナート、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される、活性化炭素−炭素二重結合を持つコモノマーの少なくとも1つ、ここで2:1〜1:2のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物対他の活性化炭素−炭素二重結合含有モノマーの比率であり、
    エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、プロピレングリコールジアクリラート、プロピレングリコールジメタクリラート、1,4−ブチレングリコールジメタクリラート、エチレングリコールジクロトナート、ジエチレングリコールジメタクリラート、ジエチレングリコールジアクリラート、ジプロピレングリコールジメタクリラート、ジプロピレングリコールジアクリラート、トリメチレングリコールジアクリラート、トリエチレングリコールジメタクリラート、トリエチレングリコールジクロトナート、テトラエチレングリコールジメタクリラート、ヘキサエチレングリコールジメタクリラート、トリプロピレングリコールジアクリラート、トリプロピレングリコールジメタクリラート、テトラプロピレングリコールジメタクリラート、トリブチレングリコールジメタクリラート、テトラブチレングリコールジメタクリラート、ヘキサメチレングリコールジメタクリラート、オクタメチレングリコールジメタクリラート、デカメチレングリコールジメタクリラート、アリルメタクリラート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ジアリルタルトラート、ジアリルマレアート、トリアリルメラミン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ジビニルシトラコナート、ジアリルフマラート、ジビニルスフホン、トリアリルホスフィト、ジアリルベンゼンホスホナート、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアクリルトリアジン、ジビニルエーテル、トリアリルシトラート、ポリシロキサニルビス(アルキルグリセロールアクリラート)、ポリシロキサニルビス(アルキルグリセロールメタクリラート)またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される少なくとも一つの架橋剤、ならびに
    2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、ベンゾイルペルオキシドのようなペルオキシド、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン(HMPP)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Darocur型開始剤、Irgacure型開始剤、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される熱開始剤もしくは光開始剤を含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のヒドロゲル組成物。
  9. −(メタ)アクリロキシ置換(ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基を持つトリシロキサン、ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、N−ビニルピロリドンおよびエチレングリコールジメチルアクリラートの全重量に基づいて、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が40〜60重量パーセントであり、少なくとも一つの、活性化炭素−炭素二重結合を持つコモノマーが20〜30重量パーセントのジメチルアクリルアミドであり、15〜25重量パーセントの2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、1〜10重量パーセントのN−ビニルピロリドンおよび0.1〜3重量パーセントのエチレングリコールジメチルアクリラートであるコモノマーからヒドロゲルが作製される、請求項8に記載のヒドロゲル組成物。
  10. 請求項1〜5、8および9のいずれか一項に記載のヒドロゲル組成物から形成されたヒドロゲルフィルムを含む、コンタクトレンズ。
  11. α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、α,β−不飽和アミド基とシリル基とが、式(II):

    を持つシクロアルキレン架橋基上のトランス−1,3−置換である立体化学を持ち、式中
    、RおよびRは、水素、1から3個の炭素原子を持つアルキル基、フェニル基、もしくはRC(=O)OR基より独立して選択され、ここでR単結合もしくは1から6個の炭素原子を持つアルキレン基であり、Rは水素もしくは1から3個の炭素原子のアルキル基であり、
    は、水素、1から6個の炭素原子を持つアルキル基、もしくはフェニル基であり、
    は、1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、またはそれらの二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    Aは酸素、窒素もしくは硫黄であり、
    Gはヒドロキシル置換シクロヘキシレン基であり、
    単結合、または1から16個の炭素原子を持ち、かつ任意選択で酸素、硫黄、窒素、または二つもしくはそれ以上のヘテロ原子を持つアルキレン基であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシもしくは−O[Si(CHO−]であり、式中nは1から9の整数であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、もしくは−[OSi(CHであり、式中Gは(CHSiOSi(CHO−もしくはH(CHSiO−または一般式:

    のα,β−不飽和アミド含有基であり、ここでmは0から200の整数であり、ただしXが−[OSi(CHであるとき、XおよびXがメチルであるという条件であり、
    は、メチル、トリメチルシロキシ、(CHSiCHCH−、(CHSiCHCHSi(CHO−、もしくは−OSi(CHであり、ただし(i)Xが−O[Si(CHO−]であるとき、Xが−OSi(CHでありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件と、(ii)Xが−OSi(CHであるとき、Xが−O[Si(CHO−]でありかつ、XがX単結合を形成し、環状ポリシロキサン環を形成するケイ素原子へと結合する二価の−X−X−基を形成するという条件とに従う、請求項10に記載のコンタクトレンズ。
  12. ヒドロゲルフィルムが、
    (1)メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、シクロヘキシルメタクリラート、メチルアクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸(MA)、ジメチルアクリルアミド(DMA)およびそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される、活性化炭素−炭素二重結合を持つコモノマーの少なくとも一つ、ここで2:1〜1:2のα,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物対他の活性化炭素−炭素二重結合含有モノマーの比率であり、
    (2)エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、プロピレングリコールジアクリラート、プロピレングリコールジメタクリラート、1,4−ブチレングリコールジメタクリラート、エチレングリコールジクロトナート、ジエチレングリコールジメタクリラート、ジエチレングリコールジアクリラート、ジプロピレングリコールジメタクリラート、ジプロピレングリコールジアクリラート、トリメチレングリコールジアクリラート、トリエチレングリコールジメタクリラート、トリエチレングリコールジクロトナート、テトラエチレングリコールジメタクリラート、ヘキサエチレングリコールジメタクリラート、トリプロピレングリコールジアクリラート、トリプロピレングリコールジメタクリラート、テトラプロピレングリコールジメタクリラート、トリブチレングリコールジメタクリラート、テトラブチレングリコールジメタクリラート、ヘキサメチレングリコールジメタクリラート、オクタメチレングリコールジメタクリラート、デカメチレングリコールジメタクリラート、アリルメタクリラート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ジアリルタルトラート、ジアリルマレアート、トリアリルメラミン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ジビニルシトラコナート、ジアリルフマラート、ジビニルスフホン、トリアリルホスフィト、ジアリルベンゼンホスホナート、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアクリルトリアジン、ジビニルエーテル、トリアリルシトラート、ポリシロキサニルビス(アルキルグリセロールアクリラート)、ポリシロキサニルビス(アルキルグリセロールメタクリラート)またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせからなる群より選択される少なくとも一つの架橋剤を含む、請求項10に記載のコンタクトレンズ。
  13. −(メタ)アクリロキシ置換(ヒドロキシシクロヘキシル)エチル基を持つトリシロキサン、ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、N−ビニルピロリドンおよびエチレングリコールジメチルアクリラートの全重量に基づいて、α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が40〜100重量パーセントであり、他の活性化炭素−炭素二重結合を持つコモノマーが10〜30重量パーセントのジメチルアクリルアミドであり、0〜25重量パーセントの2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、0〜10重量パーセントのN−ビニルピロリドンおよび0.1〜3重量パーセントのエチレングリコールジメチルアクリラートであるコモノマーからヒドロゲルフィルムが作製される、請求項10に記載のコンタクトレンズ。
  14. α,β−不飽和アミド含有有機ケイ素化合物が、(アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、3−(アクリロイルアミノ)−プロピオン酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシル−エステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]シクロヘキシルエステル、9−(3−メトキシカルボニル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[3−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−プロピル]−シクロヘキシルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−ビス−(トリメチルシロキシ)メチルシラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[ビス−(3−トリメチルシロキシ)メチルシラニル−プロピル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、3−(アクリロイルアミノ)−プロピオン酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(2−メチル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルエステル、9−(3−メトキシカルボニル−アクリロイルアミノ)−ノナン酸2−ヒドロキシ−5−[3−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−プロピル]−シクロヘキシルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[2−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−エチル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、3−{2−[2−ヒドロキシ−5−[3−トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル−プロピル]−シクロヘキシルオキシカルボニル]−エチルカルバモイル}−アクリル酸メチルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}シクロヘキシルエステル、(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−エチル}シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、(2−メチルアクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−{2−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−エチル}−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸2−ヒドロキシ−5−[2−(2,4,4,6,6−ペンタメチル−[1,3,5,2,4,6]トリオキサトリシリナン−2−イル)−エチル]−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸5−[2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル)−エチル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、(2−メチル−アクリロイルアミノ)−酢酸5−[2−(2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル)−エチル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[ジメチル−(2−トリメチルシラニル−エチル)−シラニル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[1,1,3,3−テトラメチル−3−(2−トリメチルシラニル−エチル)−ジシロキサニル]−2−ヒドロキシシクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[2,4,4,6,6,8,8−ヘプタメチル−[1,3,5,7,2,4,6,8]テトロキサテトラシロカン−2−イル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、アクリロイルアミノ−酢酸4−[トリス−(トリメチルシロキシ)シラニル]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルエステル、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせからなる群より選択される、請求項1〜5、8および9のいずれか一項に記載のヒドロゲル組成物または請求項10〜13のいずれか一項に記載のコンタクトレンズ
  15. 組成物が、布地処理配合物、紙処理配合物、皮革処理配合物、パーソナルケア配合物、ホームケア配合物、コーティング配合物、塗料配合物、または種子処理配合物におけるフィルム形成添加剤である、請求項1に記載の組成物。
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