JP6236059B2 - 親水性マクロマーおよびそれを含むヒドロゲル - Google Patents

親水性マクロマーおよびそれを含むヒドロゲル Download PDF

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Description

関連出願へのクロスリファレンス
本願は、参照により本明細書にそのすべての内容を組み入れる、2012年3月22日に出願された、「親水性シリコーンモノマー、その調製プロセスおよびそれを含有する薄膜」と題する米国仮特許出願番号61/614,222号の権益を主張する。
発明の技術分野
本発明は、親水性有機修飾シリコーン含有マクロマー、およびそれより作製されるポリマーに関する。一態様において、本発明は、線状親水性オルガノポリシロキサンマクロマーおよびそれに由来するポリマーに関する。本発明はまた、コンタクトレンズを含む生物医学用品を製造するのに好適なヒドロゲル組成物およびフィルムに関する。
シリコーンヒドロゲルフィルムは、比較的高い酸素透過性、柔軟性、快適さ、および減少した角膜合併症などのために、長時間装用ソフトコンタクトレンズの作製に使用される。従来のヒドロゲル材料(例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、HEMA)は、それ自体、貧弱な酸素透過性を持ち、そして、それらは、吸収された水分子を通じて、酸素を眼に送る。水は低い酸素透過係数を持ち、ここで酸素透過係数はBarrerで表されるDk値とも言われ、ここで1 Barrer=10−11(cm)cm cm−2−1 mmHg−1であり、ここで、「cm」は標準温度および標準圧での水の量であり、「cm」は物質の厚さを表し、「cm−2」は物質の表面面積の逆数である。水のDkは80Barrerである。長時間大気へと曝されると、それらのレンズはゆっくりと脱水し、角膜へと運ばれる酸素の量が減少する。眼への刺激、眼の充血およびその他の角膜合併症が生じ得、それゆえに、レンズの使用が限られた装着期間に制限される。
ソフトコンタクトレンズの快適さと、高い酸素透過性を備えるシリコーンヒドロゲルは、従来のヒドロゲルを超える装着期間に対する障害を乗り越えるものであり、眼鏡等の処方の分野において革命的である。以下の特許文献は、コンタクトレンズに使用されるシリコーンヒドロゲルを記載する。
Bausch & Lomb Inc.への米国特許第4,260,725号は、吸水性で、ソフトで、親水性で、柔軟性で、加水分解安定性で、生物学的に不活性であり、そして、ヒトの角膜の要求が要求するのに十分な酸素を運ぶことの出来るコンタクトレンズであって、重合可能に活性化した不飽和基へと二価の炭化水素基を通じてα,ω末端結合し、親水性側鎖を持つポリシロキサンを含むコンタクトレンズを開示する。
Bausch & Lomb Inc.への米国特許第5,352,714号は、シリコーン含有モノマー、親水性モノマー、および水和して高極性アミノ酸に転換され得る比較的非極性の環を含有するモノマーを含む、改善された湿潤性を備えるシリコーン含有ヒドロゲルを開示する。
Johnson & Johnson Vision Productsへの米国特許第5,998,498号は、以下の構造:

〔式中、R51は、HもしくはCH、qは1もしくは2、それぞれのR52、R53およびR54は独立して、エチル、メチル、ベンジル、フェニルもしくは1から100の繰り返しSi−O単位を含む一価のシロキサンであり、pは1〜10であり、rは(3−q)であり、Xは0もしくはNR55であり、R55は水素もしくは1〜4の炭素の一価のアルキル基であり、aは0もしくは1であり、Lは好ましくは2〜5の炭素を含む二価の架橋基であり、任意選択でエーテルもしくはヒドロキシ基、例えばポリエチレングリコール基を含んでいても良い〕を持つシリコーン含有モノマーを含む反応混合物を硬化して調製されるシリコーンヒドロゲルを開示する。
Asahikasei Aime Co.への米国特許第6,867,245号は、ソフトコンタクトレンズを開示し、そして水中の表面および空気中における水に対する小さくて安定な接触角、少ないレンズの固着、高い酸素透過性、角膜へのレンズの無接着、および優れた長時間装着の性能を示す、コンタクトレンズを提供する。当該文献は、レンズ表面における接触角が水中気泡法で10〜50°の範囲にあり、空気中における液滴法で3°および90°であり、酸素透過係数が30Dk以上で含水率が5%以上であるヒドロゲルソフトコンタクトレンズ、ならびに特定の一般式で示される親水性シロキサニルモノマーを含むポリマーからなるヒドロゲルソフトコンタクトレンズを開示する。この特許文献は、コンタクトレンズのための有用な材料であると述べられる、アミド基含有モノマーと親水性シロキサンのコポリマーを開示する。ポリマーは、親水性アミド基含有シロキサニルメタクリラートを含み、シロキサニルメタクリラート(3−トリス[トリメチルシロキシ]シリルプロピルメタクリラート、TRISと略される)は親水性ポリエーテル修飾シロキサニルアルキルメタクリラートと架橋可能なモノマーとを含む。
CK Witco Corporationへの米国特許第6,013,711号は、貯蔵安定性の損失もしくは加硫温度での硬化遅延なしに、または、または、恒久的な親水性もしくは他の硬化したポリシロキサンの所望の特性を失うことなしに、低分子量不飽和シロキサンポリエーテルコポリマーのα,ω−ジビニルポリシロキサンとの混和性を向上する方法が開示される。組成物は、一つもしくはそれ以上のα,ωジビニルポリシロキサン、好ましくはトリシロキサンである、1分子当たり2〜5個のケイ素原子を持つ不飽和ポリシロキサンポリエーテルコポリマー、ならびに相溶化添加剤を含む。恒久的に親水性な、急速に湿潤性であるポリシロキサン組成物は、50°未満の静的水接触角と、約100未満の動的前進接触角を達成する。
Crompton Corporationへの米国特許第6,207,782号は、アクリル化親水性ポリシロキサンモノマーとポリマー、ならびにそれらのアクリラート/メタクリラートコモノマーとのコポリマー、ならびに、パーソナルケア、布地およびコーティング用途のためのそれらのエマルションを開示する。アクリル化シロキサンは式(a):
[RSiO1/2[O1/2SiR1/2[SiO3/2R][SiO4/2 (a)
によって表され、
式中、RはRおよびPより選択され、Rは同一であっても異なっていてもよく、それぞれが一価の炭化水素基であり、それぞれのPがR[O(C2bO)COCR=CHであり、Rが多価の有機部分であり、ヒドロキシ置換アルキレンであってよく、gがRの価数より1を減じた値であり、Rは水素もしくはメチルであり、bが2〜4であり、好ましくは2〜3であり、zは1〜1000であり、好ましくは3〜30であり、そしてm+n+p+oは1〜100であり、好ましくは2〜20であり、少なくとも一つのRはPであり、nは1〜100であり、oがゼロでないとき、n/oは10:1未満であり、pがゼロでないとき、n/pは10:1未満であり、そしてmは0〜10である。米国特許第6,207,782号の好ましいアクリル化シロキサンは、式(b):
QR Si[OSiR [O−SiRP]OSiR Q (b)
のものであり、
式中、xおよびyは0もしくは整数であってよく、好ましくはxおよびyは0〜100であり、もっとも好ましくは0〜25であり、QはRもしくはPであってよく、平均的なアクリラート官能性は1分子当たり1不飽和基より大きく、好ましい態様はy=0かつQ=Pである。
従来、シリコーンヒドロゲルは、アクリラートもしくはメタクリラート官能化のシリコンモノマーと、2−ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メチルメタクリル酸(NMA)およびN,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)などのような有機(親水性)モノマーとを架橋剤およびフリーラジカル開始剤(化学線)の存在下で重合化することによって調製された。架橋剤は一般的に、二つもしくはそれ以上の反応性官能基を分子上の異なる位置に持つ。典型的には、それらの位置は重合可能なエチレン性不飽和基を持つ。硬化中、それらは二つの異なるポリマー鎖と共有結合を形成し、安定な三次元ネットワークを形成し、ポリマーの強度を向上する。コンタクトレンズにおいて従来使用される架橋剤は、エチレングリコールジメタクリラートおよびトリメチロイルプロパントリメタクリラート(約0.1〜2重量%)を含む。他の有用な架橋剤は、ジエチレングリコールジメタクリラート、ビスフェノールAジメタクリラート、ジグリシジルビスフェノールAジメタクリラート、ジメタクリラート末端化ポリエチレングリコールおよび反応性線状ポリエーテル修飾シリコーンを含む。
一般的にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの材料は、(TRISのような)疎水性単官能性シリコーンモノマーもしくは多官能性親水性シリコーンモノマーのいずれかを用いて作製され、二次的な表面処理が後に続く。単官能性シリコーンモノマーは多官能性シリコーンモノマーよりもコンタクトレンズ産業によって好まれ、それは後者がそれらより作製されるレンズの剛性を高めるためである。
上述の特許文献中に開示される、シリコーン系材料を含むソフトコンタクトレンズに対する、本技術分野における状況は、最適ではない表面湿潤性や脂質沈着といった重大な欠点を未だ持っている。これらの欠点を克服するための試みにおいて、本技術分野の状況は、「プラズマ酸化」と呼ばれる高価な二次的な表面処理、または酸素透過性のための内部湿潤化剤の使用のいずれかを実施している。このように、欠点がなく、従来技術のシリコーン含有材料に必要な高価な表面処理も使用しないような、本質的に有利な湿潤性と酸素透過性とを持つ、コンタクトレンズの作製に使用できる親水性シリコーンモノマーに対する必要性がまだ存在している。
本発明は、親水性基を含む線状シリコーンマクロマーを含む親水性組成物、高純度でかつ、製造容易であるそのようなマクロマーの製造プロセス、およびそれらのマクロマーより作製されるより高い親水性機能を持つ組成物を開示する。これらの官能化シリコーンマクロマーを含む組成物は、長時間装着のソフトコンタクトレンズに使用される吸水性であり、酸素透過性であるシリコーンヒドロゲルフィルムの作製に有用である。特に、本発明に開示されるマクロマーは、線状フリーラジカル重合化に有効な親水性基を持つ。
一態様において、本発明は式:
X−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Y (1)
の少なくとも一つの親水性シリコーンマクロマーを含む組成物を提供し、
式中、R、R、R、R、RおよびRは、1から50個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子もしくはIを含む一価の、直鎖、分岐もしくは環状のラジカルから独立して選択され、Iは、R−Rであり、Rは一般式−CH−C(R)−(CRを含む異性化可能でないヒドロシリル化に有効な末端オレフィンからの結合残基であり、nは1〜10より選択される整数であり、R、RおよびRは、水素、ならびに1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ一価の炭化水素ラジカルから独立して選択され、Rは、1から6個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルから選択され、Rは、水素、ヒドロキシルラジカル、または1から100個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ親水性有機ラジカルであり、aは0から約500であり、Xは、一価の、直鎖、分岐もしくは環状ラジカルから選択されるフリーラジカル重合可能な基、R、またはYであり、ここで直鎖、分岐もしくは環状ラジカルは1から50個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つものであり、Yは、フリーラジカル重合化に有効な基I−Zであり、Zは1から20個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ二価の、直鎖、分岐もしくは環状ラジカルから独立してして選択される官能性部分である。
他の態様において、本発明は、親水性シリコーンマクロマーを含む、例えばホモポリマーもしくはコポリマーであるポリマーを提供する。
さらの他の態様において、本発明は、例えば式(1)の親水性シリコーンマクロマーのような親水性シリコーンマクロマーを含むヒドロゲル組成物を提供する。一実施態様において、ヒドロゲル組成物は、(a)本発明の態様による親水性シリコーンマクロマー、(b)フリーラジカル重合化有機モノマー、(c)開始剤、および(d)任意選択で架橋剤を含む。
親水性シリコーンマクロマーは、比較的高濃度のシリコーンをヒドロゲル組成物中に組み込むことができる高シリコーン含有化合物を提供し、それはより高い酸素透過性とより快適なレンズを提供する。
これらのマクロマーによって作製されるシリコーンヒドロゲルフィルムは、コンタクトレンズ用途として従来技術において開示されたような、直鎖アルキル架橋基を持つモノマーより調製されたシリコーンヒドロゲルフィルムと比較して、より向上した表面湿潤性、吸水性、接触角、酸素透過性および機械的性能を提供する。
本発明の態様において、フリーラジカル重合に有効な親水性基を持ち、コンタクトレンズの用途に使用できる吸水性シリコーンヒドロゲルフィルムの調製に有用な新規の親水性シリコーンマクロマーが開示される。これらのモノマーにより得られるシリコーンヒドロゲルフィルムは、従来知られるフィルムと比べて優れた湿潤性、酸素透過性および望ましいモジュラスを示す。
添付の請求項を含む本明細書で使用されるとき、単数形である「a」、「an」および「the」は、複数形をも含み、特定の数値範囲への言及は、文脈が明確に他を示さない限り、少なくともその特定の値を含む。
本明細書において範囲は、「約」もしくは「おおよそ」のある特定の値から、ならびに/または「約」もしくは「おおよそ」の特定の他の値までと表現される。そのような範囲で表現されるとき、他の実施態様は、ある特定の範囲から、ならびに/または他の特定の範囲までを含む。同様に、値が先行詞「約」の使用によって近似で表されるとき、その特定の値は他の実施態様となし得ると理解するべきである。
ここに使用されるすべての方法は、ここにおいて明確に指示されるか、または文脈から明らかに否定されない限り、任意の好適な順番で実施できる。任意の例およびすべての例、または例示的な言葉(たとえば「〜のような」)によってここに与えられるものの使用は、単純に発明をよりよく例示することのみを意図しており、他に請求されない限り、本発明の範囲に限定を与えることはない。明細書中のどの言語も、本発明の実施のために重要であると考えられる、請求されない要素のいずれかを指していると解釈されるべきではない。
「含む(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」、「特徴付けられる(characterized by)」および、それらの文法的に等価なものは包括的もしくはオープンエンドであり、追加的な、言及されていない要素、もしくは方法のステップを排除するものではない。しかしながら、より限定的な用語「〜からなる(consisting of)」および「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」をもまた含み得る。
「マクロマー」は、重合化、架橋、もしくはそのいずれも可能であるような一つもしくはそれ以上の官能基を含み得る、中程度の分子量の、および高分子量の化合物を指す。「モノマー」は、重合可能な比較的低分子量の化合物を指す。
「親水性の」物質(例えば親水性モノマー、親水性マクロマー、親水性ポリマーなど)は、水を好み、水に対する親和性を持ち、吸水可能である。親水性の物質は、水に可溶性でも不溶性(例えば実質的に不溶性)でもよい。親水性の物質は一実施態様において、親水性部分と疎水性部分の両方を持っていてもよいが、疎水性部分は、物質もしくは成分が親水性であるような相対量で存在する。一実施態様において、親水性の物質は、少なくとも10重量パーセントの水を吸収できる。
「ホモポリマー」は、同一の繰り返しマクロマーもしくはモノマーより作製されるポリマーである。「コポリマー」は、少なくとも二つの構造的に異なるマクロマー、少なくとも二つの構造のモノマー、または少なくとも一つのマクロマーと少なくとも一つのモノマーとを含むポリマーである。(メタ)アクリラートのような表記は、アクリラートもしくはメタクリラートのいずれかの官能性を持つモノマーを示す。
親水性シリコーンマクロマー
一態様において、本発明は、少なくとも一つの、線状フリーラジカル重合可能なオルガノポリシロキサンを含む線状親水性シリコーンマクロマーを提供する。一実施態様において、線状シリコーンマクロマーは式1:
X−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Y (1)
の一般構造によって記載されるマクロマーであってよく、
式中、R、R、R、R、RおよびRは、1から50個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子もしくはIを含む一価の、直鎖、分岐もしくは環状のラジカルであり、Iは、R−Rであり、Rは一般式−CH−C(R)−(CRを含む異性化可能でないヒドロシリル化に有効な末端オレフィンからの結合残基であり、nは1〜10より選択される整数であり、R、RおよびRは、水素、ならびに1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ一価の炭化水素ラジカルから独立して選択され、Rは、1から6個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルから選択され、Rは、水素、ヒドロキシルラジカル、または1から100個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ親水性有機ラジカルであり、aは0から約500であり、Xは、直鎖、分岐もしくは環状ラジカルから選択されるフリーラジカル重合可能な基、R、またはYであり、ここで直鎖、分岐もしくは環状ラジカルは1から50個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つものであり、Yは、フリーラジカル重合化に有効な基I−Zであり、Zは1から20個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ二価の、直鎖、分岐もしくは環状ラジカルから独立してして選択される官能性部分である。
一実施態様において、親水性マクロマーは式2:
Y−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Y (2)
の一般構造を持ち、
式中、R、R、R、R、R、R、aおよびYは上に記載されるものであってよい。
一実施態様において、式1によって一般的に記される重合可能な親水性オルガノ修飾シリコーンマクロマー組成物は、以下の式3:
R−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Y (3)
による構造を持つ化合物であってよく、
式中、R、R、R、R、R、R、R、aおよびYは上に記載されるものであってよい。
一実施態様において、シリコーン親水性マクロマーは、式1、2もしくは3のうちの一つの式を持ち、式中、R、R、R、R、RおよびRは、独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ポリエーテル、および−CHCHCF基から選択され、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびイソブチル基から選択され、下付文字aは、0〜50から選択され、一実施態様において1〜50から選択され、Rはメチルであり、R、R、およびRは水素原子であり、下付文字aは1〜6から選択され、一実施態様において1〜3から選択され、Rは一般式:
−O(CHCHO)(CHCH(CH)O)(CHCHCHCHO)
のポリエーテル基であり、式中bは1〜100であり、cは0〜100であり、dは0〜100であり、b+c+d>2であるようになっており、Xは一般式:
Z−C(R10)=C(R11)(R12
のアクリラートもしくはアクリルアミドから選択でき、式中R10、R11およびR12は、水素、1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子、−COOHおよび−CHCOOHを含んでいてもよい一価のアルキル基から選択できる。Zは以下の官能性部分






から独立して選択できる。
Xはフリーラジカル重合可能な基であってよい。好適な分子の例は、アクリラート、アクリルアミド、メタクリラート、メタクリルアミド、ビニル、アリル、メタリル、ならびにブテンジオン酸、ブテン酸、ブテン二酸エステルもしくはアミド、イタコン酸、イタコン酸エステルもしくはアミドなどのような内部オレフィン結合含有分子である。本発明の一態様において、有機モノマーは、例えばアクリル酸、メタクリル酸、N−ビニルピロリドン、NIPAM(N−イソプロピルアクリルアミド)などの一つのフリーラジカル重合化に有効な基を持つ実質的に親水性な分子を含む。本発明のさらに他の態様において、有機モノマーは、全体の配合が親水性であるという条件で実質的により親水性ではないモノマーから選択できる。
一実施態様において、本発明のシリコーンモノマーは、構造:

を持ち、式中、R13、R14、R16〜R18は、独立して水素、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、フェニルメチル、ナフチル、ナフチルメチルおよび−CHCHCFラジカルから選択され、R15はメチルであり、Gは独立して、水素、アルキルもしくはアラルキル残基より選択され、下付文字p、qおよびrは独立して0〜50であり、p+q+r>0となるようにされ、そして1<(m+n)<500であり、n>0という限定に従う。一実施態様において、組成物は水分散性もしくは水溶性であり、p+q+rは10〜100であり、かつm+nは0〜400である。
他の実施態様において、本発明のシリコーンモノマーは構造:

を持ち、R13、R14、R16〜R18は独立して水素、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、フェニルメチル、ナフチル、ナフチルメチルおよび−CHCHCFラジカルから選択され、R15はメチルであり、Gは独立して、水素、アルキル、アリールもしくはアラルキル残基より選択され、下付文字pおよびrは独立して0〜50であり、p+r>0となるようにされ、そして1<(m+n)<500であり、n>0という限定に従う。
シリコーン親水性マクロマーは、比較的高シリコーン濃度を持ち、均質化溶媒をまったく必要としないで親水性コモノマーと混和性であり、モノマー〜コモノマーの組成物の全範囲にわたって透明であるシリコーンヒドロゲルを提供する。
シリコーンマクロマーの、異なる有機モノマーとの混和性(最適な溶解度の指標)は、ポリエーテル(親水性物質)の鎖長と、ポリエーテル鎖中のアルキレンオキシド(例えばエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド)の比率とのいずれか一方もしくはその両方によって達成される。ポリエーテル鎖が短すぎたり長すぎたりし、不良の平均極性であるとき、または存在しないとき、共通の不飽和有機モノマーの混和性は貧弱であり、不透明な物質を生じる。不飽和シリコーン反応物、溶媒およびポリマーを持つ、コンタクトレンズポリマーの製造に有用なシリコーンポリエーテルの混和性は、同様に影響を受ける。シリコーン基のサイズおよび構造を独立して変化させて混和性に影響を与えることができるが、極性官能性基に対してシリコーンの量があまりに大きいと、オルガノシリコーンモノマーは極性有機モノマーと非混和性になるであろう。
逆に、シリコーンポリエーテルコポリマー中にあまりに少ないシリコーンが存在すると、コンタクトレンズにおける向上した酸素透過性という所望の特性が減ぜられるであろう。実際には本発明の物質は、それ自体成分の分布であるシリコーンとポリエーテル前駆体の製造における化学に基づいて生じる組成物の分布である。特定の一組のモノマーおよびコンタクトレンズポリマーを作製するのに使用される配合物中の他の成分とより混和性でない分布中の成分の量もしくは成分の範囲を取り除いたり減らしたりできるような化学的および/もしくは物理学的プロセスによって分布物の性質を制御することが望ましいであろう。
式(1)のマクロマーを作製するためのR−Rとシリコーンヒドリドによって定義される化合物のヒドロシリル化反応は、その対応する部分を参照により本明細書中に組み入れる米国特許第3,229,112号、米国特許第4,847,398号、米国特許第4,857,583号、米国特許第5,191,103号もしくは米国特許第5,159,096号に記載されるように、溶媒および添加剤と共に、またはそれらを含まずに実施される。アルキル分岐不飽和ポリエーテル(R−RのR部分)の選択に伴う主要な利点は、SiHとアルケニル官能性の実質的に化学量論的な量を使用することである。従来の10〜20パーセントモル過剰のアルケニルポリエーテルの代わりに、本発明の反応におけるヒドロシリル化ステップは、実質的にモル過剰ではないアルキル分岐の不飽和ポリエーテルによって実施できる。0.99〜1.09の範囲におけるSiH/アルケニルの化学量論が効果的である。米国特許第5,986,122号の教示によるアスコルビン酸およびアスコルベートによるポリエーテルの処理は、ヒドロシリル化反応性を向上させ、Pt触媒の量を減ずることを可能にする。この特許文献の対応する教示は参照により本明細書に組み入れる。
最終的なコポリマーの分布を制御するために、蒸留、高真空蒸発、分取クロマトグラフィーまたは超臨界流体抽出によるシリコーンおよび/もしくは、ポリエーテル反応物の精製が使用できる。小さなポリエーテル反応物(ポリエーテル中のエーテル単位の平均数が約2から約6)がシリコーンポリエーテルコポリマーの調製に使用されるとき、分布物からのアルコール開始剤およびシングルアルキレンオキシド付加物(開始剤のアルコールが一つのアルキレンオキシド単位とのみ反応したもの)の除去は興味の対象である。未反応のアルコール開始剤と単一のアルキレンオキシド付加物が蒸留もしくは高真空蒸発によって除去された精製ポリエーテル前駆体は、非限定的な例として、それがコンタクトレンズポリマーの製造に有用な配合物と干渉するような濃縮物に存在する0もしくは一つのエーテル付加物を持たない、短鎖(約2から約6)ポリエーテルを作製する開始剤として使用できるので有用である。
ポリマーおよびヒドロゲル
親水性シリコーンマクロマーはポリマー組成物を作製するのに使用できる。ポリマーは、ホモポリマーもしくはコポリマーであってよい。一実施態様において、親水性シリコーンマクロマーは、本発明のマクロマーの一つを含むホモポリマーを作製するのに使用できる。他の実施態様において、親水性シリコーンマクロマーは、(1)二つもしくはそれ以上の構造的に異なる親水性シリコーンマクロマー、ならびに/または(2)一つもしくはそれ以上の親水性シリコーンマクロマーと、例えばシリコーンヒドロゲルの作製における使用に好適なモノマーのような一つもしくはそれ以上のモノマー、を含むコポリマーを作製するのに使用できる。
一実施態様において、本発明は、本発明の親水性シリコーンマクロマーとシリコーンヒドロゲルにおける使用に好適な親水性不飽和有機モノマーとを含むコポリマーを提供する。シリコーンヒドロゲルを作製するための一実施態様において、有機モノマーは、ビニルモノマー、アクリリドモノマー、アクリルモノマーまたはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される。好適なビニルモノマーの非限定的な例は、N−ビニル−ピロリドン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニル−アセトアミド、N−ビニル−ホルムアミド、N−ビニル−イソプロピルアミド、ビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニル含有シリコーン、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせを含む。好適なアクリルの非限定的な例は、2−ヒドロキシ−エチル−メタクリラート(HEMA)、2−ヒドロキシ−エチル−アクリラート(HEA)、ヒドロキシルプロピルメタクリラート、トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリラートヒドロクロリド、ジメチルアミノエチルメタクリラート、グリセロールメタクリラート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル化親水性オルガノシリコーンもしくはアクリル化疎水性オルガノシリコーン、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせを含む。例示的な実施態様において、有機モノマーは、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシ−エチル−メタクリラート(HEMA)、N−ビニルピロリドン、およびメタクリル酸より選択される。
本発明のシリコーンモノマー対他の親水性不飽和有機モノマーの比は一実施態様において1:100から約100:1、1:50から約50:1、1:25から約25:1、1:10から約10:1、1:5から約5:1、さらに約1:1である。一実施態様において、ヒドロゲル配合物中に親水性シリコーンマクロマーは、約5重量パーセントから約50重量パーセント、約10重量パーセントから約40重量パーセント、約15重量パーセントから約30重量パーセント、さらに約20重量パーセントから約25重量パーセントの量で存在する。明細書中および請求項中のいずれにおいても、数値範囲は新規のおよび非開示の範囲と組み合わせることができる。直鎖アルキル結合(メタ)アクリル化シリコーンポリエーテル鎖を持つモノマーおよびポリマーは、そのような化合物において、側鎖のポリアルキレンオキシド部分へとシロキサンを結合する架橋基中に分岐をいっさいもたないそのような化合物を意味する。(メタ)アクリラートのような表記は、アクリラートもしくはメタクリラートのいずれかの官能性を持つモノマーを示す。本発明のモノマーは、所望の物理的強度と、吸水後の引き裂きに対する抵抗を持つ硬化したエラストマーを得るのに使用できる。本発明のモノ−(メタクリラート)官能化シリコーンモノマー/ポリマーならびにその調製と、コンタクトレンズにおける使用は、以下のセクションにおいてさらに説明される。
一実施態様において、本発明は、(a)本発明の態様による親水性シリコーンマクロマー、(b)フリーラジカル重合可能な有機モノマー、(c)開始剤、ならびに(d)任意選択で架橋剤を含むヒドロゲル組成物を提供する。親水性シリコーンマクロマーとフリーラジカル重合可能な有機モノマーは上述されるようなものであってよい。架橋剤は一般的に、分子の異なる位置に二つもしくはそれ以上の反応性官能基を持つ。典型的にこれらの位置は、重合可能なエチレン性不飽和基を持つ。硬化中に、これらは、二つの異なるポリマー鎖と共有結合し、安定な三次元ネットワークを形成し、ポリマーの強度を向上させる。コンタクトレンズにおいて従来使用される架橋剤は、エチレングリコールジメタクリラートおよびトリメチロイルプロパントリメタクリラート(約0.1〜2重量%)を含む。他の有用な架橋剤は、ジエチレングリコールジメタクリラート、ビスフェノールAジメタクリラート、ジグリシジルビスフェノールAジメタクリラート、ジメタクリラート末端化ポリエチレングリコールおよび、反応性直鎖ポリエーテル修飾シリコーンを含むがそれらに限定されない。
開始剤は、たとえば、重合化反応を促進し、および/もしくは速度を向上するために、重合化の技術分野において使用されるような周知の物質ならびに、レンズ形成材料に含み得るような物質から選択できる。開始剤は、重合化反応を開始することができる化学薬品である。開始剤は、光開始剤もしくは熱開始剤であってよい。
光開始剤は、フリーラジカル重合化および/もしくは架橋を、光の使用によって開始できる。好適な光開始剤は、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン(HMPP)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンならびにDarocur型もしくはIrgacure型、好ましくは、Darocur(登録商標)1173および2959である。ベンゾイルホスフィン開始剤の例は、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−プロピルフェニルホスフィンオキシド、およびビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−N−ブチルフェニルホスフィンオキシドを含む。例えばマクロマーへと混合し得るか、または特定のモノマーとして使用できるような反応性光開始剤もまた好適である。反応性光開始剤の例は、参照によりそのすべての内容を本明細書に組み入れる欧州特許第632329号に開示されるようなものである。重合化は、例えば、光、詳細には好適な波長のUV光のような化学線照射によって開始され得る。スペクトル要件は、もし適切であるなら、好適な光増感剤の添加によって制御し得る。
好適な熱開始剤の例は、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、ベンゾイルペルオキシドのようなペルオキシドなどを含むがそれらに限定されない。好ましくは熱開始剤は2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(AIBN)である。
本発明のポリマーは、添加剤もしくはコモノマーの形態で紫外線吸収剤、顔料、および着色剤をもまた含み得る。
本発明はまた、(メタ)アクリラート官能性親水性シリコーンモノマーおよびHEMAのような従来のモノマーもしくは他のソフトで、柔軟性の、吸水性フィルムを製造するためのコンタクトレンズモノマーを含むシリコーンヒドロゲル組成物を提供する。本発明のホモポリマーおよびコポリマーは、透明(貧弱な混和性による濁りがない)なポリマーであり、約10重量%から約60重量%の水を吸収し、優れた表面湿潤性と効果的な酸素透過性を示し、これらの全ては、レンズを装着したときのよりよい快適さのために必要であり、かつヒトの角膜の良好な健康のために必要である。本発明はまた、請求される発明のシリコーンヒドロゲルフィルムより作製されるコンタクトレンズをも提供する。これらの実施態様は以下にさらに説明される。
本発明のモノマーを用いてポリマーを作製するために、所望のモノマーが混合され、生じる混合物は、架橋剤の存在下においてペルオキシドもしくは光開始剤を用いる公知の熱硬化もしくはUV硬化の技術によって重合化され、硬化され透明な薄いフィルムが形成される。重合化の前に混合物を作製するためにモノマーの混合物へと添加されるモノマーは、モノマーでもプレポリマーでもよい。「プレポリマー」は、重合可能な基を持つ中程度の分子量の反応中間体ポリマーである。このように、用語「シリコーン含有モノマー」および「親水性モノマー」はプレポリマーを含むことが理解できる。本発明はまた、上述のホモポリマーもしくはコポリマーを含むシリコーンヒドロゲルフィルムを対象とする。
本発明において製造される高分子量ポリエーテル鎖のモノマーによって、ポリエーテル鎖中に直鎖アルキル架橋基を持つモノマーと比較して、よりよい酸素透過性と十分に向上した表面湿潤性を持つシリコーンヒドロゲルフィルムを製造する、親水性シリコーンホモポリマー/コポリマーを作製できる。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムから製造されるコンタクトレンズは、湿潤性を向上させるための、プラズマ酸化もしくはプラズマコーティングのような高価な二次処理や、内部湿潤化剤を必要としない。すなわち、本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムより製造されるコンタクトレンズは二次処理なしで、ソフトであり、柔軟性であり、かつ本質的に湿潤であり、そして高い酸素透過性を示す。
本発明のポリマーは、透明で透過性で均一で単相の溶液を形成し、親水性ヒドロゲルモノマーと混和性である本発明のシロキサンモノマーの分子量によって追加の均質化溶剤を用いることなく直接的に硬化できる。Fedors法(Robert F. Fedors、Polymer Engineering and Science、1974年2月、14巻2号)によって計算された本発明のモノマーの溶解度パラメータ値は、おおよそ16.5〜おおよそ19(J/mol)1/2の範囲であり、TRISのようなシリコーンモノマーと比べて、(HEMA、NVPおよびDMAのような)従来のヒドロゲルモノマーの溶解度パラメータ値により近い。本発明のモノマーと親水性コモノマーの間の溶解度パラメータが約7.7(J/mol)1/2未満であるとき、混和性が実現される。
本発明の他の実施態様において、当技術分野に公知の方法によってポリマーをシリコーンヒドロゲルフィルムに作製できる。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムは、ソフトで、柔軟性でかつ高透過性である。本発明のモノマーより作製されるシリコーンヒドロゲルフィルムは、直鎖アルキルが結合したメタクリル化シリコーンポリマー鎖を持つモノマーを用いて作製されたものと比べて、よりよい表面湿潤性と酸素透過性を示す。ヒドロゲルフィルムもしくはレンズの酸素透過度は、本発明のシリコーンモノマーを独立してもしくは組み合わせて選択することによって、40Dk〜400Dkの単位の範囲で調整できる。本明細書の表2に示されるフィルムH17は、348Dkの酸素透過度値を示す。本発明のシリコーンヒドロゲルフィルムは、100°〜20°の範囲の水と動的前進接触角を持ち、約10〜70重量%の水を吸収し、これらはポリエーテルの分子量によって変化する。接触角は、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)およびヒドロキシアルキルセルロースのような湿潤剤の添加によって特定の範囲に変化できる。作製されるシリコーンヒドロゲルは、コンタクトレンズ用途に必要とされる優れた機械的特性(低いモジュラスや高い引裂強度のような)を持つことが見出された。
従来のシリコーンヒドロゲルフィルムは一般的に、疎水性シリコーンモノマーと親水性ヒドロゲルモノマーとの混合物を、それらがお互いに相溶性でないために約10〜40重量%の溶媒の存在下で硬化することによって製造される。しかしながら、本発明においては、本発明の親水性シリコーンマクロマーは、(HEMA、NVPおよびDMAのような)従来の親水性ヒドロゲルモノマーと混和性であり、溶媒もしくは相溶化剤を用いることなく、TRISの存在下であってさえもシリコーンヒドロゲルフィルムを製造するのに好適な均一な溶液を作製することができる。
本発明のマクロマーの密度は、25℃において、一般的に0.89〜1.1g/cmの範囲であり、ナトリウムのD線について1.4〜1.46の範囲の屈折率である。本発明者は、相溶化剤の非存在下で1.431より大きい屈折率と0.96g/cmより大きい密度によって、HEMAのような親水性モノマーと共に、完全に混和性の組成物、または、均一で、濁りなく、かつ透明であるように見える偽の混和性の組成物を製造できることを見出した。上述のように、(例えば、TRISのような)従来のシリコーンモノマーは、シリコーンヒドロゲルを製造するための混和性組成物を得るために、HEMAのような親水性モノマーと、溶媒の存在下で混合しなければならない。本発明のシリコーンヒドロゲルコポリマーを作製するのに使用されるヒドロゲルコモノマーは、HEMA、N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)、メタクリル酸(MAA)などであってよい。
本発明において生じたポリマーは、当技術分野に公知の方法によってシリコーンヒドロゲルフィルムとされる。従って、本発明は、本発明のホモポリマーもしくはコポリマーから作製されるコンタクトレンズをも対象とする。本発明のモノマー/ポリマーは、米国特許第3,408,429号および米国特許第3,496,254号に開示されるようなスピンキャスティング法によって、米国特許第4,084,459号および米国特許第4,197,266号に開示されるようなキャスト成形によって、またはそれらの方法に組み合わせによって、あるいは、コンタクトレンズ作製のための他の任意の公知の方法によってコンタクトレンズに成形できる。重合化は、所望のコンタクトレンズの形に対応して、スピンモールドや固定モールドのいずれかによって実行され得る。必要に応じて、レンズはさらに機械的表面処理へと供され得る。所望の形のコンタクトレンズをもたらすために、ボタン、プレート、ロッドを作製するために適切なモールドもしくは容器において重合化が実行され、そして(例えば旋盤もしくはレーザーによる切断もしくは研磨によって)加工され得る。
本発明において生じるポリマーから作り上げられるコンタクトレンズの相対的な柔らかさや硬さは、(メタクリロキシのような)活性化不飽和基によって末端キャップ化されたポリシロキサンプレポリマーの分子量を減少したり増加したりすることによって、またはコポリマーの割合を変化させることによって変化させ得る。一般的にポリシロキサン単位対エンドキャップ単位の比を増加させると、材料の柔らかさは増大する。
上述のように、本発明のシリコーンヒドロゲルは、直鎖アルキル架橋基を持つシリコーンポリエーテルコポリマーと比較してより高い酸素透過性と改善された表面湿潤性能とを示す。本発明によって使用されるモノマーおよびプレポリマーは容易に重合して、酸素を透過させ、よりよい機械的性能と光学的透明度を持ち、改善された湿潤性を持つ三次元ネットワークを形成する。
例えば、20重量%の実施例8、5重量%の実施例5、5重量%の実施例2、30重量%のMAMSP4、5重量%のTRIS、10重量%のHEMA、20重量%のDMA、および5重量%のNVPコポリマーによって作製されるシリコーンヒドロゲル(実施例H16を参照)は、対応する直鎖アルキル架橋基を持つシリコーンポリエーテルによって作製され、HEMAとによる組成物において50°の気泡法による接触角と2MPaより大きいモジュラスを持つシリコーンヒドロゲルと比べ、より低い気泡法による接触角(40°以下)と、低いモジュラス(1.2MPa未満)を示す。同様の傾向は、HEMA、DMA、NVPと、本発明の態様によるマクロマーとを含む異なる組成物によって作製されるシリコーンヒドロゲルにおいても観察される。
フィルムの具体的な使用は、眼内コンタクトレンズ、人工角膜、使い捨て長期装用ソフトコンタクトレンズ、生物医学的デバイスのコーティングを含む。
一態様において、前記親水性シリコーンモノマーを含む組成物は、バルクもしくはラテックスの形態で材料を作製するための、他のフリーラジカル重合に有効なモノマーとのホモポリマーもしくはコポリマーである。本発明のマクロマーを含む、これらのホモポリマー、コポリマー、エマルジョンおよびラテックス粒子は、口紅、マスカラ、ファンデーション、ローション、クリーム、シャンプー、コンディショナー、マニキュアのようなスキンケア、ヘアケア、ネイルケアを含むパーソナルケア配合物中における成分として、それらの性能、触感的性質、および使いやすさなどを向上するために使用できる。それらはまた、布地および繊維の処理の用途において、天然繊維および合成繊維の両方に対し滑らかさ、ソフトな感触および湿潤性を与えるために使用できる。最後に、ホモポリマー、コポリマー、エマルジョンおよびラテックス粒子は、ワニス、ラテックス塗装およびルーフィング組成物のような、金属、プラスチック、木および紙のためのコーティング配合物に混合することができる。
本発明の態様は、以下の非限定的な実施例を参照することによってさらに理解され得るであろう。
親水性シリコーンモノマー
実施例1
コンデンサ、温度プローブおよび添加漏斗を備える3口反応器に、1.953meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの7.55グラムとIPA(2−プロパノール)中5%クロロ白金酸の15ppm(Ptとして)とを充填した。混合物は85〜90℃に加熱され、2.950meq/gのヒドリドを持つα−ジメチルブチルシロキシ−ω−ジメチルハイドロゲンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの5グラムが滴下された。発熱が終わると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して30mlのトルエンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、2.7グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、1.8グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が20グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例2
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.799meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの6.7グラムと0.927meq/gのヒドリド含量のα−ジメチルブチルシロキシ−ω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの13グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して30mlのトルエンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、2.7グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、1.9グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が40グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例3
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.953meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの16.3グラムと3.680meq/gのヒドリド含量のビス−αω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの10グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して100mlのヘキサンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、7.5グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、5グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が30グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例4
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.799meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの22.3グラムと1.517meq/gのヒドリド含量のビス−αω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの25グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して35mlのトルエンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、5.6グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、3.9グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が30グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例5
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.953meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの24.0グラムと0.577meq/gのヒドリド含量のビス−αω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの75.0グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して50mlのトルエンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、2.7グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、2.7グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が50グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例6
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、2.439meq/gのヒドロキシル含量を持つアリルアルコール開始ポリエーテルの16グラムと3.680meq/gのヒドリド含量のビス−αω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの10グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して100mlのヘキサンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、7グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、6.8グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が30グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例7
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.858meq/gのヒドロキシル含量を持つアリルアルコール開始ポリエーテルの43.2グラムと1.517meq/gのヒドリド含量のビス−αω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの50グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。この物質に対して70mlのトルエンが添加され、反応器がアイスバス/ウォーターバスによって冷却され、11.2グラムのトリエチルアミンが添加された。この冷却された溶液に対し、7.8グラムのメタクリロイルクロリドが滴下され、反応が4時間続けられ、その後に物質は数回ろ過され、全ての生じた塩が除去された。ろ過の後に得られた透明な溶液が50グラムの塩基性イオン交換樹脂(Thermax India Ltd.からのTulsion)上で10時間攪拌され、すべての接近したメタクリル酸が除去され、50℃、30mBar(3000Pa)におけるロータリーエバポレータによる溶媒の蒸発が後に続き、透明な液体が得られた。メタクリル化の完了はプロトン−NMRによって確認された。
実施例8
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.799meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの6.7グラムと0.927meq/gのヒドリド含量のα−ジメチルブチルシロキシ−ω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの13グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。ヒドロシリル化産物(50グラム、0.03モル)とトリエチルアミン(8.5ml、0.06モル)が還流コンデンサと滴下漏斗とを備える500mlの3口丸底フラスコへと移されてトシル化が実施された。反応中、1分当たり約20〜30の気泡の速度で窒素ガスが、アダプタとゴムのチューブを用いてフラスコの第三の口から連続的に投入された。攪拌中の反応物に対して無水テトラヒドロフラン(25ml)が添加され攪拌が継続された。反応温度は65℃に上昇し、反応中維持された。p−トルエンスルホニルクロリド(7.6グラム、0.04モル)が30〜35分間にわたって一つまみずつ添加された。トリエチルアンモニウム塩の白い沈殿物が45分間の反応中に沈殿した。反応時間は4〜5時間であった。反応の後、有機塩がろ過され、ろ過物はロータリーエバポレータ中で減圧下において濃縮された。溶媒の除去の後、27℃での12時間の貯蔵の後、さらなる有機塩が産物から析出した。ろ過により、定量的収量で、トシラート末端化シリコーンポリエーテルを生じた。産物はNMR法により確認された。最終ステップに使用されるN−メタクリロイルグリシンは、以下のように合成された:25グラム(0.33モル)のグリシンが、100ml脱イオン水中の水性NaOH溶液(34グラム、0.83モル)を含む250mlの丸底フラスコへと一つまみずつ添加された。フラスコはアイス塩バスを用いて0〜5℃へと冷却された。バスの温度を5℃未満に保ちつつ、メタクリロイルクロリド(39ml、0.39モル)が30〜45分間滴下された。反応混合物が室温へと温められた。反応混合物がpH3へと酸性化され、酢酸エチルによって4回抽出された(40ml×4)。酢酸エチル相が分離漏斗によって分離され、無水硫酸ナトリウム(50グラム)を含む三角フラスコへと移された。酢酸エチルは丸底フラスコへとデカントされ、溶媒が減圧下で除去され、白い固形粒としてグリシンメタクリルアミドが得られた。産物はNMR法によって確認された。最後のSN反応ステップのために、トシラート末端化シリコーンポリエーテル(40グラム、0.015モル)が、還流コンデンサ、ヒートバスおよび窒素注入器を備える250mlの2口丸底フラスコ中の溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)を用いてDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、3.4グラム、0.02モル)およびN−メタクリロイルグリシン(4.02グラム、0.02モル)と反応させられた。期待していない重合化を避けるために、100〜200ppmのヒドロキノンが反応中に使用された。反応中、ヒートバスの温度は65℃に保たれた。12時間後、N,N−ジメチルホルムアミドがロータリーエバポレータ(70℃、20mbar(2000Pa))を用いて減圧下で除去された。粗生成物が25mlの酢酸エチルに溶解され、ブライン溶液で洗浄された(15ml×3)。クロロホルム相が分離し、無水NaSO上で乾燥され、活性炭で脱色され、溶媒がロータリーエバポレータ中で減圧下で除去された。最終産物は定量的な収量で得られた。最終産物は赤外分光法、多核NMR(H、13C、29Si)分光法によってよく分析された。
実施例9
コンデンサ、温度プローブを備える3口反応器に、1.953meq/gのヒドロキシル含量を持つメタリルアルコール開始ポリエーテルの24グラムと0.577meq/gのヒドリド含量のα−ジメチルブチルシロキシ−ω−ジメチルハイドロジェンシロキシ末端化ポリジメチルシロキサンの75グラムとプロピオン酸ナトリウムの75ppmとを充填した。この混合物はゆっくりと95℃まで加熱され、65℃において、Pt(0)触媒の25ppmが添加された。発熱が終了すると、反応は95〜100℃で6時間続けられ、H−NMRと29Si−NMRによって反応の完了が確認された。ヒドロシリル化産物(50グラム、0.01モル)とトリエチルアミン(4ml、0.03モル)が還流コンデンサと滴下漏斗とを備える500mlの3口丸底フラスコへと移されてトシル化が実施された。反応中、1分当たり約20〜30の気泡の速度で窒素ガスが、アダプタとゴムのチューブを用いてフラスコの第三の口から連続的に投入された。攪拌中の反応物に対して無水テトラヒドロフラン(25ml)が添加され攪拌が継続された。反応温度は65℃に上昇し、反応中維持された。p−トルエンスルホニルクロリド(4.6グラム、0.02モル)が30〜35分間にわたって一つまみずつ添加された。トリエチルアンモニウム塩の白い沈殿物が45分間の反応中に沈殿した。反応時間は4〜5時間であった。反応の後、有機塩がろ過され、ろ過物はロータリーエバポレータ中で減圧下において濃縮された。溶媒の除去の後、27℃での12時間の貯蔵の後、さらなる有機塩が産物から析出した。ろ過により、定量的収量で、トシラート末端化シリコーンポリエーテルを生じた。産物はNMR法により確認された。最終ステップに使用されるN−メタクリロイルグリシンは、以下のように合成された:25グラム(0.33モル)のグリシンが、100ml脱イオン水中の水性NaOH溶液(34グラム、0.83モル)を含む250mlの丸底フラスコへと一つまみずつ添加された。フラスコはアイス塩バスを用いて0〜5℃へと冷却された。バスの温度を5℃未満に保ちつつ、メタクリロイルクロリド(39ml、0.39モル)が30〜45分間滴下された。反応混合物が室温へと温められた。反応混合物がpH3へと酸性化され、酢酸エチルによって4回抽出された(40ml×4)。酢酸エチル相が分離漏斗によって分離され、無水硫酸ナトリウム(50グラム)を含む三角フラスコへと移された。酢酸エチルは丸底フラスコへとデカントされ、溶媒が減圧下で除去され、白い固形粒としてグリシンメタクリルアミドが得られた。産物はNMR法によって確認された。最後のSN反応ステップのために、トシラート末端化シリコーンポリエーテル(20グラム、0.004モル)が、還流コンデンサ、ヒートバスおよび窒素注入器を備える250mlの2口丸底フラスコ中の溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド(25ml)を用いてDBU(1.37グラム、0.009モル)およびグリシンメタクリルアミド(1.3グラム、0.009モル)と反応させられた。期待していない重合化を避けるために、100〜200ppmのヒドロキノンが反応中に使用された。反応中、ヒートバスの温度は65℃に保たれた。12時間後、N,N−ジメチルホルムアミドがロータリーエバポレータ(70℃、20mbar(2000Pa))を用いて減圧下で除去された。粗生成物が25mlの酢酸エチルに溶解され、ブライン溶液で洗浄された(15ml×3)。クロロホルム相が分離し、無水NaSO上で乾燥され、活性炭で脱色され、溶媒がロータリーエバポレータ中で減圧下で除去された。最終産物は定量的な収量で得られた。最終産物は赤外分光法、多核NMR(H、13C、29Si)分光法によってよく分析された。
ヒドロゲルフィルムの例
さまざまなヒドロゲルフィルム(H1〜H19)が、実施例1〜9の親水性シリコーンマクロマー物質と、ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、ジメチルアクリルアミド(DMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)、4モルのエチレンオキシドを含むトリシロキサングラフト化メタリルポリエーテルメタクリラート(MAMSP4)、4モルのエチレンオキシドを含むトリシロキサングラフト化メタリルポリエーテルN−メタクリロイルグリシンエステル(MAMSP 4Am)、4モルのエチレンオキシドを含むトリシロキサングラフト化メタリルポリエーテルメタクリラート(MAMSP8)のような他のモノマーと、任意選択でエチレングリコールジメタクリラート(EGDMA)のような架橋剤とを組み込んで調製された。全てのフィルムは、ガラス、ポリプロピレンもしくはポリエステルによって作製された透明の型の中で、0.5重量%のベンゾイルペルオキシド(BPO)を用いて、80〜85℃で2〜3時間硬化されるか、または、0.5重量%の2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン(HMPP)を用いて5〜60秒間UV硬化された。ヒドロゲルの配合と性質の詳細は以下の表にまとめられる。
発明はさまざまな実施態様を参照して記載されるが、当業者なら本発明の範囲を離れることなく、多くの変更がなされ、その要素が均等物と置換され得るこは理解できるであろう。本発明書は本発明を実施するためのベストモードとして開示される特定の実施態様に限定されることが意図されるのではなく、本発明は添付される請求の範囲に包含されるすべての実施態様を含むことが意図される。ここに引用される全ての引用物は参照によりそのすべての内容を明示的に本明細書に組み入れられる。

Claims (15)

  1. 式1:
    X−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Y (1)
    の少なくとも一つの親水性シリコーンマクロマーを含む組成物であって、
    式中、R、R、R、R、RおよびRが、1から50個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子もしくはIを含む一価の、直鎖、分岐もしくは環状のラジカルから独立して選択され、Iが、R−Rであり、Rが一般構造−CH−C(R)−(CRを含む異性化可能でないヒドロシリル化に有効な末端オレフィンからの結合残基であり、nが1〜10より選択される整数であり、R、RおよびRが、水素、ならびに1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ一価の炭化水素ラジカルから独立して選択され、Rが、1から6個の炭素原子を持つ一価の炭化水素ラジカルから選択され、Rが、水素、ヒドロキシルラジカル、または20個より多くから100個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ親水性有機ラジカルであり、aは0から500であり、Xが、一価の直鎖、分岐もしくは環状ラジカルから選択されるフリーラジカル重合可能な基、R、またはYであり、ここで、直鎖、分岐もしくは環状ラジカルは1から50個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つものであり、Rが1から10個の炭素原子を持つ直鎖もしくは分岐のアルキルであり、Yが、I−Zを含むフリーラジカル重合化に有効な基であり、Zが1から20個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子を持つ二価の、直鎖、分岐もしくは環状ラジカルから独立して選択される官能性部分である、組成物。
  2. マクロマーが式:Y−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Y、または式:R−Si(R)(R)O−(Si(R)(R)O)−Si(R)(R)−Yの構造を持つ、請求項1に記載の組成物。
  3. 、R、R、R、RおよびRが、独立してメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、ポリエーテル、および−CHCHCF基から選択され、Rが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびイソブチル基から選択され、下付文字aが、0〜50から選択され、Rがメチルであり、R、R、およびRが水素原子であり、下付文字nが1〜6から選択され、Rが一般式:
    −O(CHCHO)(CHCH(CH)O)(CHCHCHCHO)
    のポリエーテル基であり、式中bは1〜100であり、cは0〜100であり、dは0〜100であり、b+c+d>0であるようになっており、Xは一般式:
    −Z−C(R10)=C(R11)(R12
    のアクリラートもしくはアクリルアミドから選択でき、式中R10、R11およびR12は、水素、1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子、−COOHおよび−CHCOOHを含む一価のアルキル基から選択できる、請求項1または2に記載の組成物。
  4. aが1〜50である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. nが1〜6である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. Zが以下の官能性部分






    の一つもしくはそれ以上より独立して選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. Xがアクリラート、アクリルアミド、メタクリラート、メタクリルアミド、ビニル、アルキル、メタルキル、内部オレフィン結合含有分子、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. (i)式:

    のシリコーンマクロマーであって、
    式中R 10 、R 11 およびR 12 が、水素、1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子、−COOHおよび−CH COOHを含む一価のアルキル基から選択され、13、R14、R16〜R18が、独立して水素、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、フェニルメチル、ナフチル、ナフチルメチルおよび−CHCHCFラジカルから選択され、R15がメチルであり、Gが独立して、水素、アルキルおよびアラルキル残基より選択され、下付文字p、qおよびrが独立して0〜50であり、p+q+r>0となるようにされ、そして1<(m+n)<500であり、n>0という限定に従う、シリコーンマクロマー、または
    (ii)式:

    のシリコーンマクロマーであって、
    式中R 10 、R 11 およびR 12 が、水素、1から10個の炭素原子を持ち、任意選択でヘテロ原子、−COOHおよび−CH COOHを含む一価のアルキル基から選択され、13、R14 16 、独立して水素、メチル、エチル、イソプロピル、フェニル、フェニルメチル、ナフチル、ナフチルメチルおよび−CHCHCFラジカルから選択され、R15がメチルであり、Gが独立して、水素、アルキル、アリールおよびアラルキル残基より選択され、下付文字pおよびrが独立して0〜50であり、p+r>0となるようにされ、そして1<(m+n)<500であり、n>0という限定に従う、シリコーンマクロマー
    を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 組成物が水分散性もしくは水溶性であり、p+q+rが10〜100であり、m+nが0〜400である、請求項8に記載の組成物。
  10. 組成物がヒドロゲルであって、フリーラジカル重合化可能な有機モノマー、開始剤、および任意選択で架橋剤を含み、ここでフリーラジカル重合化可能な有機モノマーが、N−ビニル−ピロリドン、N−ビニル−カプロラクタム、N−ビニル−アセトアミド、N−ビニル−ホルムアミド、N−ビニル−イソプロピルアミド、ビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニル含有シリコーン、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択されるビニルモノマー、アクリドモノマー、2−ヒドロキシ−エチル−メタクリラート(HEMA)、2−ヒドロキシ−エチル−アクリラート(HEA)、ヒドロキシルプロピルメタクリラート、トリメチルアンモニウム2−ヒドロキシプロピルメタクリラートヒドロクロリド、ジメチルアミノエチルメタクリラート、グリセロールメタクリラート、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル化親水性オルガノシリコーンもしくはアクリル化疎水性オルガノシリコーン、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択されるアクリルモノマー、あるいはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択され、ここで架橋剤は、エチレングリコールジメタクリラート、トリメチロイルプロパントリメタクリラート、ジエチレングリコールジメタクリラート、ビスフェノールAジメタクリラート、ジグリシジルビスフェノールAジメタクリラート、ジメタクリラート末端化ポリエチレングリコール、反応性直鎖ポリエーテル修飾シリコーンもしくは反応性ペンダントポリエーテル修飾シリコーン、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択され、ここで開始剤は、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルペンタンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパンニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)、ベンゾイルペルオキシドのようなペルオキシド、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン(HMPP)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、Darocur型開始剤、Irgacure型開始剤、またはそれらの二つもしくはそれ以上の組み合わせから選択される熱開始剤もしくは光開始剤である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 親水性シリコーンマクロマーが、ヒドロゲル組成物の5重量パーセントから50重量パーセントの量で存在する、請求項10に記載のヒドロゲル。
  12. 親水性シリコーンマクロマー対フリーラジカル重合可能な有機モノマーの比率が、1:100〜100:1、1:50〜50:1、1:10〜10:1、または1:1である、請求項10または11に記載のヒドロゲル。
  13. 請求項10〜12のいずれか一項に記載の組成物より作製されるヒドロゲルフィルムを含むコンタクトレンズであって、ここで該コンタクトレンズは、15〜125℃の範囲の抽出温度において、水、有機もしくは無機塩溶液、緩衝剤、エマルション、市販のレンズ洗浄溶液、もしくは眼科用に適合した溶液から選択される低公害もしくは水性の溶媒をさらに含む限定抽出プロトコールを含むことにより任意にて得られる、コンタクトレンズ。
  14. 組成物がフリーラジカル重合化エマルションおよびラテックス組成物から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 組成物が、布地処理配合物、紙処理配合物、皮革処理配合物、パーソナルケア配合物、ヘルスケア配合物、ホームケア配合物、コーティング配合物、塗料配合物、または種子処理配合物におけるフィルム形成添加剤である、請求項14に記載のフリーラジカル重合化組成物。
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