JP6249367B2 - 海底撮像装置 - Google Patents

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本発明は深海からの画像信号を効率よく撮像、伝送できるようにした海底撮像装置に関する。
従来、4000mクラスの深海の海底撮像装置には例えば特許文献1に記載したような海中通信システムがある。このシステムは海中に投下され、海中の情報を収集する海中投下型センサは、海中を撮影するカメラと、海中の水圧を計測する水圧センサ素子と、上記カメラを包み水圧から保護する耐圧ゲルと、カメラの焦点を制御する焦点制御手段とを含み、焦点制御手段は、上記水圧センサ素子で計測した現在の水圧データから光の屈折率を取得し、取得した屈折率を基にカメラの焦点を制御することが示されている。
すなわち、海中に投下され、海中の情報を収集する海中投下型センサであって、上記海中投下型センサは海中を撮影する電子カメラと、海中の水圧を計測する水圧センサ素子と、上記電子カメラ全体を完全に埋め込んで水圧から保護する耐圧ゲルと、上記電子カメラの焦点を制御する焦点制御手段とを含み、上記耐圧ゲルは、上記電子カメラの外面全体に隙間なく密着してなり、上記焦点制御手段は、上記電子カメラの外から上記耐圧ゲルを通過して該電子カメラの固体撮像素子の方向に向かう光の屈折率を、上記水圧センサ素子で計測した現在の水圧データから取得し、取得した屈折率を基に上記電子カメラの焦点を制御することを特徴とする海中投下型センサが提示されている。
さらに、上記光の屈折率を取得する方式は、上記水圧センサ素子で計測した現在の水圧データから上記耐圧ゲルの屈折率を算出する方式、または、水圧と光の屈折率とを対応させて格納した対応テーブルを用い、上記水圧センサ素子で計測した現在の水圧データに対応する光の屈折率を当該対応テーブルから得る方式が示されている。
しかしこの発明に係る焦点の合った画像を得る海底撮像装置では高い水圧下で、海中の水圧を精度よく計測するための水圧センサがカメラのほかに必要である、焦点を制御するための制御手段が必要になるなどの課題があった。
一方、特許文献2には被写体からの光を所定位置に結像させるための撮像レンズと、複数の単位プリズムを一体化して構成され、前記撮像レンズを通過した前記被写体からの光を分割して複数の光出射端から取り出す複合プリズムと、前記複合プリズムにより前記複数の光出射端から取り出された前記被写体からの光がそれぞれ入射する位置に前記撮像レンズからの光学距離を異ならせて配置され、入射する光に対応した画像信号を出力する複数の撮像デバイスと、前記複数の撮像デバイスから出力される画像信号を演算処理して前記被写体までの距離を測定する演算処理手段を備えたことを特徴とする多重フォーカス測距装置が提示されている。
さらに、文献3には撮像レンズの後方にマイクロレンズアレイを設けることにより、数々の新しい効果が得られる方法が示されている。すなわち、マイクロレンズアレイを用いることにより、撮像レンズの上半分、下半分を通った光線を分離して結像できるようになり、立体画像が容易に得られるようになることが示されている。
また、文献4には複眼レンズを用いて、1ショットで2次元可視画像と距離画像を撮影可能な超小型複眼カメラモジュールが開示され、この中には画像処理でリフォーカスすることにより、2次元可視画像と距離画像が得られることが示されている。
特許文献1 特許第4,221,510 海中投下型センサと、これを用いた海中通新システム
特許文献2 特許第3,265,212 多重フォーカス測距装置
特許文献3 特許第5106221 撮像装置
非特許文献1:竹村裕夫:講座 画像入力デバイスの基礎(第5回)、画像入力用光学デバイスの基礎2、プリズム、色フィルタを中心として、映像情報メディア学会誌、Vol.68, No.5, pp.399-405, 2014年5月号。
非特許文献2 上野梨沙子、ほか: 1ショットで2次元可視画像と距離画像を撮影可能な超小型複眼カメラモジュール、東芝レビュー、Vol.69, No.6, pp.32-35, 2014年6月号。
非特許文献3 小森秀樹:知っておきたいキーワード 画像超解像、映像情報メディア学会誌、Vol.63, No.10, pp.1400-1402, 2009.
上述したように、従来の海底観測に用いられる海底カメラでは高圧の下で焦点距離を精度よく合わせることは困難で、このため装置が大掛かりになり、更に、水圧で撮像レンズの曲率が変化してしまうため、水圧を精度よく測定するためのセンサ素子を必要とするなど高品質で焦点の合った画像を簡易に得ることが難しいという問題点があった。
本発明はこのような海底カメラの問題点を解決し、リアルタイムで高品質で焦点の合った画像を簡単に得ることができる複数の異なる焦点距離を有する海底撮像装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る複数の異なる焦点距離を有する海底カメラでは海底に投入し、海底の画像を取得する撮像装置において、撮像レンズと上記レンズから入射した光線を複数に分割して結像するようにした複数の光学装置と上記複数に分割して結像された光学像を光電変換するイメージセンサと上記イメージセンサからの出力信号の中で、合焦点画像信号を取り出す手段を有し、焦点の合った画像を得ることを特徴とする。
更に、上記撮像レンズと上記イメージセンサを含む撮像装置は内部を耐圧ゲル状物質で充填されていることを特徴とする。
更に、各構成要件は下記に列挙するような特徴を有している。
上記複数に分割して結像するようにした複数の光学装置は複数のマイクロレンズからなることを特徴とする。
上記マイクロレンズは少なくとも2種類の曲率を含むことを特徴とする。
上記複数の光学装置はダイクロイックプリズムの波長選択特性を有する多層干渉膜部分を波長選択特性のない多層干渉膜で形成したことを特徴とする。
上記合焦点画像信号を取り出す手段は上記イメージセンサからの出力信号を切り替えるようにして分離取り出すようにしたことを特徴とする。
上記合焦点画像信号を取り出す手段は上記イメージセンサからの出力信号を切り替えて分離取り出すようにした複数の信号を演算により所望の信号を得るようにしたことを特徴とする。
本発明によれば海底に投入し、海底の画像を取得する撮像装置にお
いて、撮像レンズから入射した光線を複数に分割して結像するようにした複数の光学装置を用いて、上記複数に分割して結像された光学像をイメージセンサによって光電変換すると、上記イメージセンサからの出力信号の中で、合焦点画像信号を取り出すことによって、フォーカスの合った画像を容易に取り出すことができる海底撮像装置を提供することができる。
すなわち、海底撮像装置では高い水圧を受けるために、通常地上のカメラで使われているようなメカニカルにレンズを移動させるようなレンズ調整機構を設けることは著しく困難であった。
ところが本発明によればメカニカルな移動機構を全く必要とせずに、常にフォーカスの合った画像を容易に得ることができる。
更に、本発明の変形例によれば複数のフォーカスの合った画像が得られるため、これらの画像信号をデジタル信号処理技術によって合成することにより、連続して被写体を撮像中にも、スムーズなフォーカスの切替ができ、違和感のない画像を連続して得られるというメリットがある。
なお、マイクロレンズを用いて1個の撮像デバイスで複数の画像を得るようにしてきたが、プリズムを用いて複数の画像を複数の撮像デバイスで得るようにすると、撮像デバイス1個の画素数すべてを同一の画像で撮像できるため、解像度の良い鮮明な画像が得られるというメリットがある。
また、必要に応じて自動的にフォーカスを変えるのでなく、マニュアルで必要な画像を選択することもでき、この機能を用いると、注目したい被写体から目を離すことなく、連続して同一物を追跡撮像することができるという特徴を有している。
本発明の一実施形態に係る海底撮像装置の構成を示すブロック図 本発明に係る複数のフォーカス像を得る光学系の基本原理を示す図 本発明のマイクロレンズアレイを用いた基本構成図 2焦点マイクロレンズの基本構成 本発明の多重フォーカス光学系の基本構成 本発明の切替回路の詳細 本発明の切替回路の他の実施例 本発明の画像選択の一例 本発明の海底撮像装置の他の構成 本発明の海底撮像装置の他の構成 本発明の再構成回路の詳細
深海のような水圧の高い環境下において、撮影したいという目的を頑丈な筐体を用いることなく、撮像レンズと複数の光学装置と画像処理技術を実施する電子回路と耐圧ゲル状物質で充填されている筐体によって実現した。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1に本発明の一実施形態に係る複数の異なる焦点距離を有する海底カメラの構成を示す。同図において、海底撮像装置1は防水装置3で覆われた各種の装置から構成されている。
水中の被写体2は撮像レンズ11によって、その光学像が撮像され、本発明の複数の光学装置12を介して、イメージセンサ13上に結像される。イメージセンサ13の出力信号はイメージセンサ13がCCDの場合には次のAFE (Analog Front End) 14で、ノイズ除去、AD変換などの前処理された後、デジタル信号処理15に加えられる。ここでは色信号分離、色信号処理、マトリックス、輝度信号処理など数々の信号処理が行われた後、次の切替回路16により、所望の信号を切り替え次の出力回路17に加えられ、所定の出力信号18が外部に出力される。
次に、本発明の複数の光学装置12について説明する。この光学装置はフォーカスの異なる複数の光学像を得るための光学装置であって、具体的手段を説明する前に、複数のフォーカス像を得るための光学系について図2を用いて基本原理を説明する。
撮像しようとする被写体は一般に3次元空間上に置かれている。例えば、光軸上にある中央被写体23に対して、後方被写体24、前方被写体22が配置されている場合には。撮像レンズ11によってこれらの光学像は撮像レンズの近くから、後方被写体の光学像25、中央被写体の光学像26、前方被写体の光学像27が図2のような位置関係で結像される。従って、中央被写体23を撮像する場合にはイメージセンサ13の感光面を中央被写体の光学像26の位置に移動させる。同様に、前方被写体22を撮像する場合にはイメージセンサ13の感光面を前方被写体の光学像27の位置に、後方被写体24を撮像する場合にはイメージセンサ13の感光面を後方被写体の光学像25の位置に移動させる必要がある。なお、撮像レンズ11とイメージセンサ13の位置は相対関係にあるので、イメージセンサ13を移動させる代わりに、撮像レンズ11を移動させても同様な効果がある。いずれにせよ、ピントの合った画像を撮る場合には上記動作で、撮像レンズ11やイメージセンサ13をその都度、移動させる必要がある。
従って、何らかの手段で、それぞれの光学像の位置にイメージセンサを配置させることができれば、それぞれの被写体の光学像を電気信号として取り出すことができる。すなわち、いちいち撮像レンズ11やイメージセンサ13を移動させることなく、直ちにこれらの複数のフォーカスが合った映像信号を得ることができる。
このような複数の光学装置12の具体的実現手段としては図3に示すような2焦点マイクロレンズアレイ33がある。図3は本発明のマイクロレンズアレイを用いた基本構成を示したもので、撮像レンズ11から見て後方被写体31の光学像は撮像レンズ11の右側光線34の経路を通り、 2焦点マイクロレンズ33を介して、右側光線結像位置37に結像される。一方、撮像レンズ11から見て前方被写体32の光学像は撮像レンズ11の左側光線35の経路を通り、2焦点マイクロレンズ33を介して、左側光線結像位置36に結像される。結像された光学像はこの位置に設けられたイメージセンサの感光面に入り、光電変換が行われる。
イメージセンサは多数の微小画素から構成されるが、図3ではこの中の中心部分の1画素を表示している。すなわち、左側光線結像位置36に結像された光学像の一部は左側用PD38で光電変換される。同様に、右側光線結像位置37に結像された光学像の一部は右側用PD39で光電変換される。なお、2焦点マイクロレンズの作用によって、左側用PDには右側光線が入らないように、右側用PDには左側光線が入らないように設計されている。このようにして、2焦点マイクロレンズを用いることによって、後方被写体31の光学像はレンズ右側光線34の経路を通って、イメージセンサの右側用PD38に、前方被写体32の光学像はレンズ左側光線35の経路を通って、イメージセンサの左側用PD39に結像されていく。そこで、イメージセンサの同一平面上に後方被写体31と前方被写体32のピントの合った光学像が同時に結像されるので、レンズからの位置が異なる二つの被写体の画像がピントの合った状態で一度に撮ることが可能になる。
ここでは、左側光線結像位置36や左側用PD38、右側光線結像位置37や右側用PD39は説明の便宜上、離れた位置に示されているが、実際にはほぼ同一位置にある。また、左側用PDと右側用PDはイメージセンサ上には交互に同数配置されている。
次に、2焦点マイクロレンズアレイ33の詳細について、図4を用いて説明する。2焦点マイクロレンズアレイ33は第1の焦点距離のマイクロレンズ41と第2の焦点距離のマイクロレンズ42から成り、これら2種類のマイクロレンズが交互に2次元状に多数配列されている。第1の焦点距離のマイクロレンズ41と第2の焦点距離のマイクロレンズ42はレンズの曲率が異なり、その曲率はそれぞれ異なる焦点距離が得られるように形成されている。すなわち、3図を用いて説明してきたように、後方被写体31と前方被写体32が同一平面上に結像されるように構成される。
このようにして得られた左側用PD38と右側用PD39からの出力信号は合成された形で一つのCMOSイメージセンサから出力される。このようにしてイメージセンサ13からは2焦点の画像信号が、出力され、図1で示した回路構成に従って、出力信号18が得られる。
次に、図1の切替回路16について図6を用いて、詳細に説明する。切替回路16の内部は図6に示したように、各種回路から構成されている。デジタル信号処理回路15からの信号は分離回路61に加えられ、スイッチングパルス68によって、前方被写体画像信号62と後方被写体画像信号63の二つの信号に分離される。これらの信号はそれぞれ第1のフォーカス検出回路64と第2のフォーカス検出回路65に加えられて、どちらの信号のフォーカスが合っているか判断される。これらの出力信号は次の比較回路66に加えられ、二つの信号のどちらを選択するべきか判断されて、どちらの信号を選択すべきかの信号が選択回路67に加えられる。選択回路67では比較回路66の結果に基づいて、信号が選択されて、次の出力回路17に送られる。二つのフォーカス検出回路64,65は例えば、信号の高周波成分を抽出する。フォーカスが合った状態では画面内の高周波成分が強くなるからである。両出力信号は比較回路66で高周波成分の強さを比較して、高周波成分の強い方の信号が選択されるように選択信号を発生させる。この信号は選択回路67に加えられて、フォーカスの合った信号が出力回路17に加えられる。
このようにすると深海などで、魚が遠方から近付いてきた場合に、前方被写体画像と後方被写体画像の中で、よりフォーカスが合っている前方被写体画像信号62が選択され、魚が更に近づいてくると、よりフォーカスが合っている後方被写体画像信号63が選択され、常にフォーカスの合った画像が得られるようになる。このようにすると、深海中では調整機構が著しく困難になるメカニカルな焦点調整手段を使うことなく、いつでもフォーカスの合った画像が得られるという大きな特徴がある。
図8は切替回路16の他の内部構成を示したものである。上述の説明では前方被写体画像信号62と後方被写体画像信号63の二つの信号を比較回路73で自動的に判断して、どちらかの信号を選択してきたが、得られる画面を見ながら、マニュアルで選択する。このようにすると実際に見たい画像を任意に選択できるというメリットがある。
図4では第1の焦点距離のマイクロレンズ41と第2の焦点距離のマイクロレンズ42の2種類のマイクロレンズを用いる場合を説明してきたが、マイクロレンズは複数種類であってもよく、3種類の曲率の異なるレンズを用いることもできる。
このようにすれば第1のフォーカス、第2のフォーカス、第3のフォーカスと3種類の焦点距離が選べる。図7はこのような場合の切替回路の構成を示したものである。前方被写体画像信号62、後方被写体画像信号63に加えて、中央被写体画像信号71の3種の画像信号が得られる。これらの信号はそれぞれ、第1のフォーカス検出回路64、第2のフォーカス検出回路65に第3のフォーカス検出回路72に加えられる。これらの出力信号は次の比較回路73に加えられ、三つの信号のどれを選択するべきか判断されて、どの信号を選択すべきかの選択信号が選択回路74に加えられる。選択回路74では比較回路73の結果に基づいて、信号が選択されて、次の出力回路17に送られる。
このようにすると深海などで、魚が遠方から近付いてきた場合に、前方被写体画像と後方被写体画像の中で、よりフォーカスが合っている前方被写体画像信号62が選択され、魚が更に近づいてくると、よりフォーカスが合っている後方被写体画像信号63が選択され、常にフォーカスの合った画像が得られるようになる。このようにすると、深海中では調整機構が著しく困難になるメカニカルな焦点調整手段を使うことなく、いつでもフォーカスの合った画像が得られるという大きな特徴がある。
図8は切替回路16の他の内部構成を示したものである。上述の説明では前方被写
体画像信号62と後方被写体画像信号63の二つの信号を比較回路73で自動的に判断して、どちらかの信号を選択してきたが、得られる画面を見ながら、マニュアルで選択する。このようにすると実際に見たい画像を任意に選択できるというメリットがある。
図4では第1の焦点距離のマイクロレンズ41と第2の焦点距離のマイクロレンズ42の2種類のマイクロレンズを用いる場合を説明してきたが、マイクロレンズは複数種類であってもよく、3種類の曲率の異なるレンズを用いることもできる。
このようにすれば第1のフォーカス、第2のフォーカス、第3のフォーカスと3種類の焦点距離が選べる。図7はこのような場合の切替回路の構成を示したものである。前方被写体画像信号62、後方被写体画像信号63に加えて、中央被写体画像信号71の3種の画像信号が得られる。これらの信号はそれぞれ、第1のフォーカス検出回路64、第2のフォーカス検出回路65に第3のフォーカス検出回路72に加えられる。これらの出力信号は次の比較回路73に加えられ、三つの信号のどれを選択するべきか判断されて、どの信号を選択すべきかの選択信号が選択回路74に加えられる。選択回路74では比較回路73の結果に基づいて、信号が選択されて、次の出力回路17に送られる。
このように、前方被写体画像信号62、後方被写体画像信号63に加えて、中央被写体画像信号71の3種の画像信号が得られるようにすると、フォーカスの合う画像が的確にとらえることができ、常にフォーカスの合った画像を得ることができるというメリットがある。
上記説明では、どの画像を選択するかを自動的に判別するようにしてきたが、図8に示すように、画像選択ボタン82を設けて、どの画像を選択するかをマニュアルで行うことも可能である。選択ボタン82を操作することによって、選択回路81に入力される信号をどちらにするかを選択して、次の出力回路17に出力するものである。このようにすると、観察したい被写体が静止している場合や動きが遅い場合などには切替えの誤動作がなくなり安定した画像が得られるというメリットがある。
また、図1の海底被写体撮像装置1の信号の流れで、デジタル信号処理回路15の次に切替回路16を設けるように説明してきたが、図9に示すように、切替回路16の次にデジタル信号処理回路15を設けるようにしてもよい。このようにすると前方被写体画像信号 62 と後方被写体画像信号 63 のどちらかが分離された後にデジタル信号処理回路15に加えられるので、信号の相関を使うような画像処理を行う場合に、隣り合った画素を用いて簡単に処理することができるというメリットがある。

図10は本発明の海底撮像装置の他の構成を示すもので、デジタル信号処理15の次に再構成回路101を設けた海底撮像装置102を示すものである。再構成回路101では前方被写体画像信号 62 と後方被写体画像信号 63など複数の信号を組み合わせて、所望の新規な画像信号を再構成する機能を有している。このようにすると、前方被写体24と後方被写体22の中間位置に所望の被写体があった場合に、前方被写体画像信号 62 と後方被写体画像信号 63を用いて、演算することによって、フォーカスの合ったより鮮明な画像を得ることが可能になる。
図11は再構成回路101の詳細を示したもので、第1のフォーカス検出回路64と第2のフォーカス検出回路65の出力信号は比較回路112に加えられ、所望の被写体が二つの信号にどの程度近いかを比較し、この情報を平均化回路111に送り、前方被写体画像信号 62 と後方被写体画像信号 63を比較回路112の信号情報に基づいて、重みづけ比例配分によって平均化して画像を再構成できる。このほかに、必要に応じて超解像処理技術を用いることにより、より一層鮮明な画像を得ることができる。この再構成回路101を用いることによって、所望の被写体画像をより鮮明に得ることができるというメッリトが発揮できる。
なお、特許文献3明細書[0046]及び図7には、重みづけ加算の一例として、色信号創出の場合に、それぞれの信号を1/2、1/4に演算した上で加算する演算方法が示されている。
また、非特許文献3 の1401ページには,超解像技術の再構成型方式として、複数枚の低解像の画像から,高解像度の画像を推定する再構成型技術が示されている。
今までは複数の画像信号を得るために、マイクロレンズ33を用いる場合について説明してきたが、マイクロレンズ33以外の光学デバイスを用いることも可能である。図5はプリズムブロック59を用いて、前方被写体53、中央被写体51、後方被写体52の3つの被写体の画像信号を一度に撮る多重フォーカス光学系を示している。撮像レンズ11を通った前方被写体53、中央被写体51、後方被写体52の3つの被写体の光学像はプリズムブロック59で透過、反射を繰り返して、それぞれ、前方被写体用イメージセンサ55、中央被写体用イメージセンサ56、後方被写体用イメージセンサ54の光電変換面上に結像される。すなわち、プリズムブロック59に入射した光線のうち、1/3反射膜57で、1/3の光量が反射され、次の全反射面で反射されて後方被写体用イメージセンサ54の光電変換面に結像される。1/3反射膜57で透過された2/3の光量の光線は次の1/2反射膜で入力光線のうちの1/2が反射され、次の全反射面で反射されて前方被写体用イメージセンサ55の光電変換面に結像される。さらに、1/2反射膜58で透過された残りの光線は中央被写体用イメージセンサ56の光電変換面に結像される。この光量は全体の入射光の中で、2/3の1/2であるから全体では1/3になっている。ここで、各イメージセンサの配置はそれぞれの被写体、前方被写体53、中央被写体51、後方被写体52の光学像が結像される位置に配置される。すなわち、相対的に、後方被写体用イメージセンサ54はプリズムブロック59の端面に最も近く、前方用イメージセンサ55はプリズムブロック59の端面に最も遠く、中央被写体用イメージセンサ56はプリズムブロック59の端面に中間の位置に配置される。この構成により、各イメージセンサからの出力信号からはそれぞれ、前方被写体画像信号62、中央被写体画像信号71、後方被写体画像信号63を得ることができる。
図5では撮像レンズ11からの入射光線を3分割するようなプリズムブロック59について記載したが、入射光線を2分割するようなプリズムブロックを用いて前方被写体画像信号62と後方被写体画像信号63の2種類の信号を得ることも可能である。
本装置は水圧の高い深海に用いるカメラに有効であるが、気圧が低いような高高度に用いるカメラにも有効である。
1…海底撮像装置
2…被写体
3…防水装置
11…撮像レンズ
12…本発明の複数の光学装置
13イメージセンサ
14…AFE (CCDのみ)
15…デジタル信号処理
16…切替回路
17…出力回路
18…出力信号
22…後方被写体
23…中央被写体
24…前方被写体
25…後方被写体の光学像
26…中央被写体の光学像
27…前方被写体の光学像
33…2焦点マイクロレンズ
34…撮像レンズ右側光線
35…撮像レンズ左側光線
36…右側光線結像位置
37…左側光線結像位置
38…左側用PD
39…右側用PD
41…第1の焦点距離のマイクロレンズ
42…第2の焦点距離のマイクロレンズ
54…後方被写体用イメージセンサ
55…前方被写体用イメージセンサ
56…中央被写体用イメージセンサ
57…1/3反射膜
58…1/2反射膜
59…プリズムブロック
61…分離回路
62…前方被写体画像信号
63…後方被写体画像信号
64…第1のフォーカス検出回路
65…第2のフォーカス検出回路
66…比較回路
67…選択回路
68…スイッチングパルス
71…中央被写体画像信号
72…第3のフォーカス検出回路
73…比較回路
74…選択回路
81…選択回路
82…画像選択ボタン
91…切替回路
101…再構成回路
102…海底撮像装置
111…平均化回路
112比較回路

Claims (3)

  1. 海底に投入し、海底の画像を取得する撮像装置において、
    撮像レンズと
    上記レンズから入射した光線を複数に分割して結像するようにした複数の光学装置と
    上記複数に分割して結像された光学像を光電変換するイメージセンサと、
    上記イメージセンサからの出力信号の中で、合焦点画像信号を取り出す手段を有し
    前記光電変換された信号を処理するデジタル信号処理回路と
    再構成回路を有し、
    前記再構成回路は第1のフォーカス検出回路と第2のフォーカス検出回路と
    合焦点画像信号を取り出す平均化回路からなり、
    上記複数のフォーカス検出回路の情報に基づき、
    上記イメージセンサから得られる複数の画像信号の中から第1の画像信号と第2の画像信号を組合せて、第3の画像信号を創出する平均化回路を有することを特徴とする海底撮像装置。
  2. 上記平均化回路は第1の画像信号と第2の画像信号を組合せて、超解像技術によって鮮明化する技術を含むことを特徴とする請求項1記載の海底撮像装置
  3. 上記平均化回路は第1の画像信号と第2の画像信号を組合せて、重みづけ平均化する技術を含むことを特徴とする請求項1記載の海底撮像装置
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