JP6247446B2 - 発光装置の駆動方法 - Google Patents

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本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に、本発明は、例えば、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法に関する。特に、発光装置または発光装置の駆動方法に関する。
有機EL素子は、一対の電極とその間に発光性の有機化合物を含む層を備える。発光性の有機化合物を含む層は発光層を備え、発光層は少なくとも一種類の発光性の有機化合物を含む。
また、発光性の有機化合物を含む層が、複数の発光層を備える構成も知られている。例えば、互いに異なる色を呈する光を発する複数の発光層を備える有機EL素子は、さまざまな波長の光を含む光を発する。具体的には、互いに補色の関係にある色を呈する光を発する2つの発光層を備える有機EL素子は、白色を呈する光を発する。
また、複数の発光層を備える有機EL素子が発する光の色味が、その駆動条件に応じて変化してしまう現象が知られている。そして、電荷発生層をその発光層の間に設け、色味の変化を抑制する発明が開示されている(特許文献1)。
また、白色の光を発する発光素子に赤色の光を透過するカラーフィルタを重ねた発光モジュールと、白色の光を発する発光素子に緑色の光を透過するカラーフィルタを重ねた発光モジュールと、白色の光を発する発光素子に青色の光を透過するカラーフィルタを重ねた発光モジュールとを、隣接して、マトリクス状に設けた発光パネルも知られている。このような発光パネルは、表示装置に用いることができる。
そして、2つの発光層の間に中間層を備える発光素子にカラーフィルタを重ねた発光モジュールを複数具備する発光パネルにおいて、クロストークが発生することが知られている。そして、クロストークを、勾配を有する濃度でアルカリ土類金属等を含む中間層を用いて抑制する発明が知られている(特許文献2)。
なお、本明細書において、発光パネルの一の発光モジュールを駆動することにより、他の発光モジュールが意図しない明るさで発光する現象をクロストークという。また、クロストークは一の発光モジュールが発する光が他の発光モジュールから漏れる現象も含む。
クロストークの大きさを、一の発光モジュールの輝度に対する、他の発光モジュールの意図しない輝度の比を用いて表すことができる。なお、他の発光モジュールの意図しない輝度は、一の発光モジュールの発光に伴って他の発光モジュールに生じる輝度の変化とすることができる。
例えば、一方の発光モジュールのみを駆動することにより、他方の発光モジュールが一方の発光モジュールと同じ輝度で発光してしまうとき、その輝度の比は1である。同様に一方の発光モジュールのみを駆動することにより、他方の発光モジュールが一方の発光モジュールの1/10の輝度で発光してしまうとき、その輝度の比は0.1である。そして、一方の発光モジュールのみを1の輝度で駆動することにより他方の発光モジュールが1の輝度で発光するクロストークの大きさは、他方の発光モジュールが0.1の輝度で発光するクロストークの大きさに比べて、大きい(または、顕著)ということができる。
また、一方の発光モジュールのみを1の輝度で駆動することにより、他方の発光モジュールが当該一方の発光モジュールの0.2の輝度で発光するクロストークは、一方の発光モジュールのみを10の輝度で駆動することにより、他方の発光モジュールが当該一方の発光モジュールの1の輝度で発光するクロストークより、顕著であるということができる。
特開2010−129301号公報 特開2012−028318号公報
本発明の一態様は、低輝度の場合であっても、正確な色を表示することができる発光装置の駆動方法などを提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、クロストークの影響の少ない発光装置の駆動方法などを提供することを課題の一とする。本発明の一態様は、新規な発光装置などを提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は、新規な発光装置の駆動方法などを提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
すなわち、本発明の一態様は、隣接する複数の発光素子を備える発光パネルと、発光素子を駆動する駆動回路と、を有し、発光素子の少なくとも一は、流れる電流が小さいほど顕著に、隣接する他の発光素子にクロストークを発生し、駆動回路は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードと、を備える発光装置である。
また、本発明の一態様は、隣接する複数の発光素子を備える発光パネルと、発光素子を駆動する駆動回路と、を有し、発光素子は、下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび発光ユニットに挟持される中間層を備え、発光素子の少なくとも一と発光素子に隣接する他の発光素子は、連続する中間層を備え、発光素子は、流れる電流が小さいほど顕著に、他の発光素子にクロストークを発生し、駆動回路は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードと、を備える発光装置である。
上記本発明の一態様の発光装置は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードを備える。これにより、発光素子が発光している期間において、発光素子に流れる電流を一の発光素子のみが光を発しているのと同じであると認知される大きさの電流に保つことができる。そして、隣接する他の発光素子に発生するクロストークの大きさを弁別できない程度に抑制できる。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、時間積分法またはパルス幅変調法により変調された電流を用いて、発光素子を駆動する第2のモードを備える、上記の発光装置である。
また、本発明の一態様は、一の発光素子が発する輝度の最大値の1/30倍以上1倍以下で発光するように、一の発光素子を駆動する第1のモードと、一の発光素子が発する輝度の最大値の1/30倍未満で発光するように、一の発光素子を駆動する第2のモードと、を備える上記の発光装置である。
上記本発明の一態様の発光装置は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、第1のモードの最大値の1/30未満の輝度で発光するように発光素子を駆動する第2のモードを備える。これにより、一の発光素子が発光している期間に当該発光素子を流れる電流を、一の発光素子のみが光を発しているのと同じであると認知される大きさの電流に保つことができる。そして、隣接する他の発光素子に発生するクロストークを弁別できない程度に抑制できる。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、一の色を呈する光を透過する層を一の発光素子が発する光を取り出す側に備え、他の色を呈する光を透過する層を他の発光素子が発する光を取り出す側に備える、上記の発光装置である。
上記本発明の一態様の発光装置は、異なる色を呈する光を透過する層を一の発光素子と他の発光素子の光を取り出す側のそれぞれに備える。これにより、一の発光素子を備える一の発光モジュールと他の発光素子を備える他の発光モジュールは、異なる色を呈する光を発することができ、且つ隣接する他の発光モジュールに発生するクロストークを弁別できない程度に抑制できる。その結果、一の発光素子の輝度の変化に伴う色度の変化を抑制し、所望の色を呈する光を得ることができる新規な発光装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、複数の発光素子と、発光素子の発光を制御する画素回路と、画素回路を駆動する駆動回路と、を有する発光装置である。そして、発光素子は、下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび発光ユニットに挟持される中間層を備え、発光素子の少なくとも一と発光素子に隣接する他の発光素子は、連続する中間層を備え、発光素子は、流れる電流が小さいほど顕著に、他の発光素子にクロストークを発生する。
また、画素回路は、第1の電極が発光素子の下部電極に電気的に接続される第1のトランジスタと、第1の電極が第1のトランジスタの第2の電極に、第2の電極が駆動電源電位を供給することができる配線に、それぞれ電気的に接続される第2のトランジスタと、第1の電極が第1のトランジスタのゲート電極に、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極に、それぞれ電気的に接続される第1の容量素子と、第1の電極が第2のトランジスタのゲート電極に、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極に、それぞれ電気的に接続される第2の容量素子と、第1の電極が第1のトランジスタのゲート電極に、第2の電極が第1の信号線(A信号線ともいう)に、ゲート電極が第1の選択信号線(A選択線ともいう)に、それぞれ電気的に接続される第3のトランジスタと、第1の電極が第2のトランジスタのゲート電極に、第2の電極が第2の信号線(D信号線ともいう)に、ゲート電極が第2の選択信号線(D選択線ともいう)に、それぞれ電気的に接続される第4のトランジスタと、を備える。
また、駆動回路は、発光素子を駆動する定常電流の大きさを制御する第1の信号(A信号ともいう)を第1の信号線に供給することができる第1の駆動回路(A駆動回路ともいう)と、発光素子を駆動する電流を変調する第2の信号(D信号ともいう)を第2の信号線に供給することができる第2の駆動回路(D駆動回路ともいう)と、を備える。
また、本発明の一態様は、発光素子を300ppi(pixel per inch)以上の精細度で有する上記の発光装置である。
上記本発明の一態様の発光装置は、第1のトランジスタ、第2のトランジスタおよび発光素子が直列に接続された画素を複数備える発光パネルを有する。そして、第3のトランジスタが第1のトランジスタを、第4のトランジスタが第2のトランジスタを、それぞれ制御できるように設けられている。
また、発光素子を駆動する定常電流の大きさを制御するためのA信号を供給するA駆動回路と、発光素子を駆動する電流を変調するためのD信号を供給するD駆動回路と、を備える。
これにより、第1のトランジスタがクロストークを弁別できない電流を発光素子に供給し、第2のトランジスタが当該電流を変調する。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、階調情報を入力する第1のステップと、階調情報と所定の閾値を比較し、階調情報が閾値以上であるときは第3のステップに進み、階調情報が閾値未満であるときは、第6のステップに進む第2のステップと、定常電流の大きさを、階調情報に応じて決定する第3のステップと、電流を所定のデューティ比で発光素子に供給し、所定の期間(1アナログ・フレーム期間ともいう)の経過後に第5のステップに進む第4のステップと、電流の供給を終了する第5ステップと、階調情報に応じてデューティ比を決定する第6のステップと、所定の大きさ以上の電流を、デューティ比で変調して発光素子に供給し、所定の期間の経過後に第5のステップに進む第7のステップと、を有する、上記の発光装置の駆動方法である。
上記本発明の一態様の発光装置の駆動方法は、発光素子を駆動する電流の振幅を、クロストークを弁別できない大きさに保ちながら、発光素子を駆動するデューティ比を変える発光装置の駆動方法である。これにより、発光素子が発光している期間において、当該発光素子を流れる電流を、クロストークを弁別できない電流に保つことができ、隣接する他の発光素子に発生するクロストークを弁別できない程度に抑制できる。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
なお、本明細書において、EL層とは発光素子の一対の電極間に設けられた層をいう。従って、電極間に挟まれた発光性の有機化合物を含む発光層はEL層の一態様である。
また、本明細書において、物質Aを他の物質Bからなるマトリクス中に分散する場合、マトリクスを構成する物質Bをホスト材料とよび、マトリクス中に分散される物質Aをゲスト材料とよぶものとする。なお、物質A並びに物質Bは、それぞれ単一の物質であっても良いし、2種類以上の物質の混合物であっても良いものとする。
また、本明細書において、発光モジュールは少なくとも発光素子を含み、光学素子を含む場合もある。光学素子としては、例えばカラーフィルタ、偏光板の他、微小共振器等を挙げることができる。
また、本明細書中において、発光装置とは画像表示装置もしくは光源(照明装置含む)を含む。また、発光装置にコネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子が形成された基板にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
また、本明細書中において、トランジスタの第1の電極または第2の電極の一方がソース電極を、他方がドレイン電極を指す。
本発明の一態様によれば、新規な発光装置を提供できる。または、新規な発光装置の駆動方法を提供できる。
本発明の一態様の発光装置の駆動方法を説明する図。 実施の形態に係る発光装置の構成を説明する図。 実施の形態に係る発光装置の構成を説明する図。 実施の形態に係る発光装置の構成を説明するブロック図。 実施の形態に係る発光パネルを説明する図。 実施の形態に係る発光装置の駆動方法を説明するフローチャート。 実施の形態に係る発光装置に適用可能な発光パネルの駆動方法を説明する図。 実施の形態に係る発光装置に適用可能な発光パネルの駆動方法を説明する図。 実施の形態に係る発光装置に適用可能な発光パネルの駆動方法を説明する図。 実施の形態に係る発光装置に適用可能なゲート側駆動回路を説明するブロック図およびタイミングチャート。 実施の形態に係る発光装置に適用可能なゲート側駆動回路のシフトレジスタを説明するブロック図およびタイミングチャート。 実施の形態に係る発光装置に適用可能なソース側駆動回路を説明するブロック図およびタイミングチャート。 実施の形態に係る発光装置が備える発光素子を説明する図。 実施の形態に係る電子機器を説明する図。 実施例に係る発光装置の構成を説明するブロック図。 実施例に係る発光装置が発する光のスペクトルを示す図。 実施例に係る発光装置が発する光のスペクトルを示す図。 比較例に係る発光装置が発する光のスペクトルを示す図。 実施例に係る発光パネルが備える発光素子の構成を説明する図。
<本発明の一態様が解決することができる課題>
下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび当該発光ユニットに挟持される中間層を備える発光素子が隣接して2つ設けられている発光パネルがある場合、当該2つの発光素子の中間層が連続していると、一の発光素子を備える発光モジュールと他の発光素子を備える発光モジュールの間に、クロストークが発生する場合がある。
発生するクロストークの大きさは、一の発光素子と他の発光素子の距離が近いほど大きくなる。
また、他の発光モジュールに発生するクロストークの大きさは、一の発光素子の輝度に依存して変化する場合がある。具体的には、一の発光素子を高い輝度で駆動する場合に比べて、一の発光素子を低い輝度で駆動する場合の方が大きい(顕著ともいう)場合がある。
クロストークの発生によりもたらされる不具合の例を以下に示す。
第1に、一の発光素子が発する光が他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える不具合がある。特に、一の発光素子の輝度が低いときに顕著に発生する場合がある。
第2に、一の発光モジュールと他の発光モジュールとが異なる色の光を発するように発光パネルに設けられている場合において、クロストークの発生により一の発光モジュールの輝度と他の発光モジュールの輝度の比が変化して、当該発光パネルの発光色または表示色の制御が困難になる不具合がある。
本発明の一態様は、このような技術的背景のもとでなされたものである。従って、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供することを一の課題とする。または、明るさの変化に伴う色度の変化を抑制し、所望の色の光を得ることができる新規な発光装置を提供することを一の課題とする。または、明るさの変化に伴う色度の変化を抑制し、所望の色の光を得ることができる発光装置の新規な駆動方法を提供することを課題の一とする。
なお、本明細書において両端から注入された電子と正孔が再結合する領域を1つ有する層または積層体を発光ユニットという。また、発光ユニットは発光物質を含む発光層を1つ以上含む。
<本発明の一態様>
本発明の一態様は、下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび当該発光ユニットに挟持される中間層を備える発光素子が隣接して複数設けられ、且つその2つの発光素子の中間層が連続している発光パネルにおいて、一の発光素子を十分に大きい電流で駆動すること、他の発光素子を備える発光モジュールに発生するクロストークが低減できる現象に着目して創作されたものである。
言い換えると、本発明の一態様は、大きい電流で駆動される一の発光素子を備える発光モジュールに隣接する、他の発光モジュールに発生するクロストークの大きさが、小さい電流で駆動される一の発光素子を備える発光モジュールに隣接する他の発光モジュールに発生するクロストークの大きさより小さくなる現象に着目して創作されたものである。
そして、本明細書に例示される構成を備える発光装置および発光装置の駆動方法に想到した。
なお、本明細書において、一の発光モジュールと他の発光モジュールが隣接して設けられた発光パネルの一の発光モジュールのみを定常電流で駆動したときに、一の発光モジュールのみが光を発しているのと同じであると使用者に認知される当該定常電流を、「クロストークを弁別できない定常電流」という。言い換えると、隣接する他の発光モジュールに弁別できない程度のクロストークを発生する定常電流を、「クロストークを弁別できない定常電流」という。
また、「クロストークを弁別できない定常電流」で駆動された一の発光モジュールの輝度を「クロストークを弁別できない輝度」という。言い換えると、弁別できない程度のクロストークが他方の発光モジュールに発生する一方の発光モジュールの輝度を「クロストークを弁別できない輝度」という。
本発明の一態様は、隣接する複数の発光素子を備える発光パネルと、発光素子を駆動する駆動回路と、を有し、発光素子は、下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび当該発光ユニットに挟持される中間層を備え、発光素子の少なくとも一は、隣接する他の発光素子の中間層と連続する中間層を備え、駆動回路は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードと、を備える発光装置である。
これにより、発光モジュールに流れる電流を、発光モジュールが発光している期間において、一の発光モジュールのみが光を発しているのと同じであると使用者に認知される大きさの電流(クロストークを弁別できない定常電流ともいえる)に保つことができる。そして、隣接する他の発光モジュールに発生するクロストークを弁別できない程度に抑制する。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、発光モジュールを駆動する電流の振幅を、クロストークを弁別できない大きさに保ち、且つ発光モジュールを駆動するデューティ比を変える発光装置の駆動方法である。
これにより、発光モジュールが発光している期間において、当該発光モジュールを流れる電流を、クロストークを弁別できない電流に保つことができ、隣接する他の発光モジュールに発生するクロストークを弁別できない程度に抑制できる。その結果、輝度の変化に伴う色度の変化が抑制された発光装置の駆動方法を提供できる。
本発明の一態様の発光装置の駆動方法を、図1を用いて具体的に説明する。図1(A)乃至図1(I)は、横軸が時間を、縦軸が発光装置の輝度を表すグラフである。
例示する発光装置は、輝度を0から255までの256の段階で変化できる。
また、一の発光モジュールを63の輝度で発光させたときに、他の発光モジュールに発生するクロストークが弁別できないとする。63の輝度は、クロストークを弁別できない輝度ともいえる。
本発明の一態様の発光装置は、1フレーム期間に占める駆動時間の割合(デューティ比ともいう)を一定に保ちながら、電流の大きさ(振幅ともいう)を変えて発光モジュールを駆動することができる。この駆動方法により、発光装置を異なる明るさ、例えば255(図1(A)参照)、127(図1(B)参照)または63(図1(C)参照)の明るさで、駆動できる。
また、本発明の一態様の発光装置は、電流の振幅を一定に保ちながらデューティ比を変えて発光モジュールを駆動することができる。具体的には、デューティ比1において63の明るさを得る電流の振幅を保ちながら、デューティ比を変えて発光モジュールを駆動することができる。この駆動方法により、発光装置を異なる明るさ、例えば32(図1(D)参照)、16(図1(E)参照)、8(図1(F)参照)、4(図1(G)参照)、2(図1(H)参照)、または1(図1(I)参照)の明るさで、駆動できる。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置の構成について、図2を参照しながら説明する。
図2(A)は本発明の一態様の発光装置400の構成を説明する上面図である。
図2(B)は図2(A)の切断線E−Fにおける発光パネル490の断面の構造を含む側面図と、それに接続される駆動回路480のブロック図である。
図2(C)は図2(B)に示す発光素子420Bおよび発光素子420Gの構造と発光素子420Gに発生するクロストークを説明する側面図である。
本実施の形態で説明する発光装置400は、隣接する複数の発光素子を備える発光パネル490と、発光素子を駆動する駆動回路480と、を有する(図2(A)参照)。
発光パネル490は、隣接する複数の発光素子(420B、420G、420R)を備える(図2(B)参照)。駆動回路480は発光素子(420B、420G、420R)を駆動する。
発光素子(420B、420G、420R)は、下部電極(421B、421G、421R)、上部電極422並びにその間に2つの発光ユニット(423a、423b)および発光ユニット(423a、423b)に挟持される中間層424を備える。
発光素子の少なくとも一(例えば発光素子420B)と当該発光素子に隣接する他の発光素子(例えば発光素子420G)は、連続する中間層424を備える(図2(C)参照)。当該発光素子(例えば発光素子420B)は、流れる電流が小さいほど顕著に、当該他の発光素子(例えば発光素子420G)にクロストークを発生する場合がある。
駆動回路480は、定常電流を用いて発光素子(420B、420Gまたは420R)を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子(420B、420Gまたは420R)を駆動する第2のモードと、を備える。
本実施の形態で説明する本発明の一態様の発光装置400は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードを備える。これにより、発光素子に流れる電流を、発光素子が発光している期間において、一の発光素子のみが光を発しているのと同じであると使用者に認知される大きさの電流に保つことができる。そして、隣接する他の発光素子に発生するクロストークを弁別できない程度に抑制する。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
以下に、本発明の一態様の発光装置を構成する個々の要素について説明する。
《発光パネルの詳細》
発光パネル490は基板410と封止基板440と、基板410と封止基板440を貼り合わせるシール材405を備える。また、発光パネル490は発光モジュール450B、発光モジュール450Gおよび発光モジュール450Rを備える。
発光モジュール450Bは発光素子420Bを、発光モジュール450Gは発光素子420Gを、発光モジュール450Rは発光素子420Rを備える。
発光素子(420B、420G、420R)は、可視光に対して反射性を有する下部電極(421B、421G、421R)と、透光性を有する上部電極422を備える。この構成により、発光パネル490は、封止基板440側に光を発する。しかし、これに限定されず、基板410側に光を発する構成とすることもできる。
発光素子は、いずれも下部電極(例えば、421B、421G、421R)および下部電極と重なる上部電極422並びに下部電極と上部電極の間に発光性の有機化合物を含む層423を備える。
上部電極422は一の連続する電極であって、複数の下部電極に重なるように設けられている。なお、上部電極は複数に分割されていてもよく、分割された上部電極のそれぞれが、一のまたは複数の下部電極に重ねて設けられる構成であってもよい。
発光性の有機化合物を含む層423は、発光ユニット(423a、423b)および発光ユニット(423a、423b)に挟持される中間層424を備える。
複数の発光素子が発光パネル490に設けられている。隔壁418が隣接する発光素子の間に設けられている。隔壁418は絶縁性であり、下部電極に重なる位置に開口部を有し、下部電極の端部を覆う。
一の発光素子(例えば、発光素子420B)を、クロストークを弁別できない定常電流より小さい定常電流で駆動すると、隣接する他の発光素子(例えば、発光素子420G)に弁別できるクロストークが発生する場合がある。また、一の発光素子を、クロストークを弁別できない定常電流で駆動すれば、隣接する他の発光モジュールに発生するクロストークを弁別できない。
《発光素子の構成とクロストークの関係》
本実施の形態に適用可能な発光素子の構成は、実施の形態6において詳細に説明する。ここでは、一の発光素子の駆動に伴い隣接する他の発光素子を有する発光モジュールに発生するクロストークについて、図2(C)を参照しながら説明する。
図2(C)は、発光素子420Bの構造並びにその構造と発光モジュール450Gに発生するクロストークの関係を説明する側面図である。
発光素子420Bは、下部電極421Bと上部電極422を備え、その間に第1の発光ユニット423aおよび第2の発光ユニット423bを備える。また、第1の発光ユニット423aおよび第2の発光ユニット423bの間に中間層424を備える。
発光素子420Bのみを発光させる場合は、発光素子420Bが発光する電圧を下部電極421Bと上部電極422の間に加え、発光素子420Gが発光する電圧を隣接する発光素子420Gの下部電極421Gと上部電極422の間に加えない。例えば、下部電極421Gと上部電極422の電位を同じにする。
発光素子420Bの発光性の有機化合物を含む層423に加わる電界は、下部電極421Bと上部電極422が重なる領域において最も強く、下部電極421Bの端部からその外側に遠ざかるほど弱くなる。その結果、発光素子420Bが発する光は、下部電極421Bと上部電極422が重なる領域において最も強く、下部電極421Bの端部から外側に遠ざかるほど弱くなる。
ここで、発光性の有機化合物を含む層423が、第2の発光ユニット423bおよび当該第2の発光ユニット423bより導電性の高い層を含み、且つ当該導電性の高い層が第2の発光ユニット423bより下部電極421B側に設けられている場合、クロストークが発光素子420Gに発生し易くなる。
例えば、第2の発光ユニット423bより導電性の高い層が下部電極421Bに接して設けられる場合、当該導電性の高い層が下部電極421Bを絶縁性の隔壁418の開口部より外側に広げる効果を奏する。その結果、当該開口部より外側の領域において、発光が認められるようになる。
なお、第2の発光ユニット423bより導電性が高く、且つ下部電極421Bに接して設けられる層として、正孔注入層や電子注入層などのキャリア注入層をその例にあげることができる。
また、第2の発光ユニット423bより導電性の高い層が第2の発光ユニット423bより下部電極421B側に、下部電極421Bに接することなく設けられる場合にも、発光が、隔壁418の開口部より外側の領域において、認められるようになる。図2(C)に示す構成は、このような構成の一例である。
中間層424が、第2の発光ユニット423bより導電性が高く、第2の発光ユニット423bより下部電極421B側に設けられている場合、下部電極421Bと重なる中間層424の外側に、電位が緩やかに降下する領域が形成される。その結果、発光素子420Bの第2の発光ユニット423bの発光が、上部電極422および下部電極421Bに重なる隔壁418の開口部より外側の領域においても認められるようになる。言い換えると、発光素子420Bがこのような構成を有する場合、クロストークが隣接する発光素子420Gに発生しやすい。
なお、発光素子420Bの下部電極421Bから上部電極422に流れる電流と、中間層424を通って隔壁418の開口部の外側に広がる電流が、図2(C)に太い矢印で模式的に描かれている。
有機EL素子の輝度は、有機EL素子を流れる電流の大きさに比例する。しかし、発光ユニットを流れる電流は、一対の電極に加える電圧には比例せず、所定の閾値電圧を越える電圧が加わると、急激に増える挙動(ダイオード特性ともいう)を示す。
一方、印加する電圧の大きさの変化に対する中間層を流れる電流の大きさの変化は、上述のように顕著でなく、隠微である。
これにより、高い電圧を一の発光素子に印加したときに比べて低い電圧を印加したときにおいて、中間層を流れる電流は発光ユニットを流れる電流に比べ、流れ易くなる。
その結果、例えば電流は下部電極から第1の発光ユニット423aを通って中間層424まで流れ、中間層424に沿って広がる。中間層424に広がる電流の一部は、隣接する他の発光素子の第2の発光ユニット423bを通って上部電極422に到達する場合がある。
一の発光素子に印加する電圧が小さいほど、他の発光素子の下部電極に重なる第2の発光ユニット423bを流れる電流の、一の発光素子の下部電極に重なる第2の発光ユニット423bを流れる電流の大きさに対する比が大きくなり、他の発光モジュールに発生するクロストークが顕著となる。また、一の発光素子に印加する電圧が大きいほど、一の発光素子の下部電極に重なる第2の発光ユニット423bを流れる電流の大きさが大きくなり、他の発光モジュールに発生するクロストークが隠微になる場合がある。
その結果、他方の発光モジュールに発生するクロストークは、一方の発光モジュールに流れる電流が小さいほど弁別し易くなり、大きいときほど弁別することが困難になる場合がある。
また、一の発光モジュールと一の発光モジュールに隣接する他の発光モジュールの距離が近いほど、クロストークは発生し易く弁別が容易になる。具体的には、その距離が3mm以下であると、弁別できるクロストークが発生し易い。
また、中間層424を中間層424に沿った方向に流れる電流は、中間層の厚さが厚いほど大きくなる。その結果、中間層424が厚いほどクロストークは弁別しやすくなる。具体的には、その厚さが5nm以上であると、弁別できるクロストークが発生し易い。
なお、定常電流を用いて信頼性を損なうことなく一の発光モジュールを駆動して得られる輝度を1としたとき、好ましくはその1/30倍以上1倍以下の輝度で、一の発光モジュールを駆動すると、弁別できるクロストークが当該一の発光素子に隣接する他の発光素子を有する他の発光モジュールに発生し難くなる。
なお、定常電流を用いて、信頼性を損なうことなく一の発光モジュールを駆動して得られる輝度の一例として、当該発光装置の通常の使用における最大輝度を挙げることができる。また、定常電流は実質的に定常電流である場合を含む。例えば、定常電流は、デューティ比が0.8以上1以下である場合を含む。
一の発光モジュールをこの条件を満たすように駆動すると、当該発光モジュールに隣接する他の発光モジュールに発生するクロストークを弁別することが困難になる。
《駆動回路》
駆動回路480は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードと、を備える。本実施の形態では、駆動回路480は、A駆動回路480aと、D駆動回路480dを備える。
駆動回路480は電源電位を供給される。電源485は、クロストークを弁別できない電流を供給する(図2(B)参照)。
なお、駆動回路480は主回路480mを備える。主回路480mは同期信号等を供給する機能を有する。なお、駆動回路480は、その一部が発光パネル490に設けられていてもよい。
A駆動回路480aは、定常電流の大きさを制御するA信号を供給する。これにより、定常電流を用いて発光モジュールの明るさを、クロストークを弁別できない輝度において変化できる。その結果、疑似輪郭と呼ばれる元の画像信号(当該発光装置に入力する画像信号)にない不連続な階調の変化が観察される不具合を防ぐことができる。
D駆動回路480dは電流を変調するためのD信号を供給する。クロストークを弁別できない電流を変調した電流を用いて発光素子を駆動すると、定常電流では発生を抑制できないクロストーク(特に低い輝度において顕著に発生するクロストーク)の発生を抑制できる。また、特に低い輝度において変調した電流を用いるため、疑似輪郭等の不具合の発生は識別し難い。
なお、例えばD駆動回路480dは時間積分法またはパルス幅変調法により電流を変調するための信号を供給する。言い換えると、D駆動回路480dは、1フレームに占める発光素子が点灯する期間の割合が大きいほど輝度が高く認知される、輝度についての眼の積分効果を利用して、発光素子の輝度を制御するための信号を供給する。本明細書では、1フレームに複数のサブ・フレーム期間を設け、各サブ・フレーム期間に発光素子を点灯するか消灯するかを割り当てる方法を時間積分法という。また、サブ・フレーム期間の長さを変える方法をパルス幅変調法という。これらは、組み合わせて用いることもできる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置の構成について、図3を参照しながら説明する。
図3(A)は、駆動回路480および発光パネル490を含む本発明の一態様の発光装置400の構成を説明する上面図である。
図3(B)は、図3(A)の切断線A−B、C−Dにおける発光パネル490の断面の構造を含む側面図である。
図3(C)は、図3(A)の切断線E−Fにおける断面を含む発光パネル490の断面を含む側面図である。
本実施の形態で例示する発光装置400が、特定の波長の光を他の波長の光より透過し易い層(例えば、カラーフィルタ441Gなど)を発光素子(例えば、発光素子420G)の光を取り出す側に備える発光モジュール(例えば、発光モジュール450G)を有する点が、実施の形態1に説明する発光モジュールと異なる。
本実施の形態で例示する発光装置400は、一の発光素子(例えば発光素子420B)が発する光を取り出す側に一の色を呈する光を透過する層(カラーフィルタ441B)を備え、当該一の発光素子に隣接する他の発光素子(例えば発光素子420G)が発する光を取り出す側に他の色を呈する光を透過する層(カラーフィルタ441G)を備える。
本実施の形態で説明する本発明の一態様の発光装置400は、定常電流を用いて発光素子を駆動する第1のモードと、変調された電流を用いて発光素子を駆動する第2のモードを備える。これにより、発光素子に流れる電流を、発光素子が発光している期間において、一の発光素子のみが光を発しているのと同じであると認知される大きさの電流に保つことができる。そして、隣接する他の発光素子に発生するクロストークを弁別できない程度に抑制する。また、一の発光素子(例えば、発光素子420B)と隣接する他の発光素子(例えば、発光素子420G)の光を取り出す側のそれぞれに、異なる色を呈する光を透過する層(例えば、441Bまたは441G)を備える。これにより、一の発光素子を備える一の発光モジュールと他の発光素子を備える他の発光モジュールは、異なる色を呈する光を発することができる。その結果、明るさの変化に伴う色度の変化を抑制し、所望の色の光を得ることができる新規な発光装置を提供できる。
以下に、本発明の一態様の発光装置を構成する個々の要素について説明する。具体的には、発光パネル490と駆動回路480について説明する。
<1.発光パネルの詳細>
発光パネル490は、基板410上に表示部401を有し、そこには画素402がマトリクス状に複数設けられている(図3(A))。
画素402には複数(例えば3つ)の副画素が設けられている。なお、各副画素は発光モジュールを備える。また、発光モジュールは発光素子を備え、当該発光素子は画素回路に電気的に接続されている。
発光パネル490は引き回し配線408を備える。引き回し配線408は、外部入力端子から入力される信号を表示部401に供給する(図3(B))。
発光パネル490は外部入力端子を備える。画像信号、同期信号等が、FPC(フレキシブルプリントサーキット)409を介して、供給される。なお、ここではFPCしか図示されていないが、FPCにはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCまたはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
なお、表示部401が画像を表示する方向は、発光素子が発する光が取り出される方向により決定される。
例えば、光を基板410側に発して、画像を表示する構成にすることもできる。その場合は、可視光を透過する導電膜を発光素子の下部電極に用い、カラーフィルタを、発光素子より基板410側の発光素子に重なる位置に設ける構成とすればよい。
本実施の形態で例示する発光パネル490は、光を図中に示す矢印の方向(封止基板440側)に射出して、画像を表示する(図3(B))。
発光パネル490は駆動回路の一部を備える。具体的には、A駆動回路の一部(ソース側A駆動回路部403asおよびゲート側A駆動回路部403ag)とD駆動回路の一部(ソース側D駆動回路部403dsおよびゲート側D駆動回路部403dg)が、表示部401と共に基板410上に設けられている。
ソース側A駆動回路部403asを発光パネル490に設ける例を説明する。ソース側A駆動回路部403asはnチャネル型トランジスタ413と、pチャネル型トランジスタ414とを組み合わせたCMOS回路を含む。なお、駆動回路はこの構成に限定されず、種々のCMOS回路、PMOS回路またはNMOS回路で構成しても良い。
駆動回路の詳細は後述する。
《1.1封止構造》
発光装置400は、基板410、封止基板440およびシール材405で囲まれた空間431に、発光素子(例えば420G)を封止する構造を備える。シール材405は、基板410と封止基板440を貼り合わせる。
空間431は、不活性気体(窒素やアルゴン等)で充填される場合の他、樹脂で充填される場合もある。また、不純物(代表的には水および/または酸素)の吸着材(例えば、乾燥剤など)を設けても良い。
基板410、封止基板440およびシール材405は、大気中の不純物(代表的には水および/または酸素)をできるだけ透過しない材料であることが望ましい。シール材405にはエポキシ系樹脂や、ガラスフリット等を用いることができる。
封止基板440に用いることができる材料としては、ガラス基板や石英基板の他、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板や、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)等をその例に挙げることができる。
《1.2画素の構成》
表示部401に設けられる画素402の構成について、図3(B)および図3(C)を参照しながら説明する。なお、表示部401の構成(具体的には、副画素の配置、副画素に設けられた画素回路)は、実施の形態3において詳細に説明する。
画素402は、青色を呈する光Bを射出する副画素402B、緑色を呈する光Gを射出する副画素402G、赤色を呈する光Rを射出する副画素402Rを備える。
それぞれの副画素は、画素回路と発光モジュールを備える。
画素回路は、基板410上に形成されている。
副画素402Gは、スイッチングに用いることができるトランジスタ411と電流制御に用いることができるトランジスタ412と発光モジュール450Gとを有する。なお、トランジスタ411等の上には、絶縁層416と隔壁418とが形成されている。
画素回路にトップゲート型のトランジスタが適用された発光装置400を図3(B)に例示する。画素回路には、さまざまな構造のトランジスタを適用できる。
なお、画素回路10c、ソース側A駆動回路部403as、ゲート側A駆動回路部403ag、ソース側D駆動回路部403dsおよびゲート側D駆動回路部403dgを、同一の工程により同一の基板上に形成すると、作製工程を簡略にできる。
また、これらのトランジスタのチャネルが形成される領域には、さまざまな半導体を用いることができる。例えば、アモルファス半導体、多結晶半導体、単結晶半導体等を用いることができる。具体的には、アモルファスシリコン、ポリシリコン、単結晶シリコンの他、酸化物半導体などを用いることができる。
半導体層を構成する単結晶半導体としては、代表的には、単結晶シリコン基板、単結晶ゲルマニウム基板、単結晶シリコンゲルマニウム基板など、第14族元素でなる単結晶半導体基板、化合物半導体基板(SiC基板、GaN基板等)などの半導体基板を用いることができる。好適には、絶縁表面上に単結晶半導体層が設けられたSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることができる。
単結晶半導体をチャネル形成領域に用いるトランジスタは、高い電流駆動能力を維持したまま、微細化が可能である。該微細なトランジスタを用いることで表示に寄与しない回路部の面積を縮小することができるため、表示部においては表示面積が拡大し、かつ発光装置の狭額縁化が達成できる。
絶縁層416は絶縁性の層であり、単一の層であっても複数の層の積層体であってもよい。また、絶縁層416を用いて、トランジスタ411等の構造に由来して生じる段差を平坦化してもよく、トランジスタ411等への不純物の拡散を抑制してもよい。
《1.3発光モジュール》
発光パネル490は、発光モジュールを備える(図3(B))。
発光モジュールは、微小共振器(マイクロキャビティともいう)、発光素子、カラーフィルタ並びに遮光性の膜を有していても良い。
微小共振器を発光モジュールに設けることより、発光素子が発する光が干渉し合い、特定の光の強度を強めることができる。また、カラーフィルタを発光モジュールに設けることにより、不要な光を吸収させることができる。
《1.3.1微小共振器》
反射膜、半透過・半反射膜並びに反射膜と半透過・半反射膜の間に設けられた光学調整層は、微小共振器を構成する。
微小共振器の間に発光素子を設けると、半透過・半反射膜から特定の波長の光を効率良く取り出せる。取り出す光の波長は、反射膜と半透過・半反射膜の間の距離に依存する。
光学調整層は、反射膜と半透過・半反射膜の距離を調整するための層である。光学調整層の厚さを調整することにより、所望の色を呈する光を効率よく発光モジュールから取り出すことができる。
光学調整層に用いることができる材料としては、可視光に対して透光性を有する導電膜の他、発光性の有機化合物を含む層を適用できる。例えば、中間層を用いて、その厚さを調整してもよい。または、正孔輸送性の高い物質と当該正孔輸送性の高い物質に対してアクセプター性の物質を含む領域を光学調整層に用いると、光学調整層が厚い構成であっても駆動電圧の上昇を抑制できるため好ましい。
発光モジュール450B、発光モジュール450Gおよび発光モジュール450Rは、発光素子の一対の電極の一方が反射膜を、他方が半透過・半反射膜を兼ねる構成を有する。
具体的には、発光素子420Bに設けられた下部電極421Bが発光モジュール450Bの反射膜を、発光素子420Gに設けられた下部電極421Gが発光モジュール450Gの反射膜を、発光素子420Rに設けられた下部電極421Rが発光モジュール450Rの反射膜を兼ねる。なお、可視光に対する透光性を有する導電膜を反射膜に積層した積層体を下部電極に適用し、当該下部電極が反射膜および光学調整層を兼ねる構成としてもよい。
また、発光素子420B、発光素子420Gおよび発光素子420Rに共通に設けられた上部電極422が、発光モジュール450B、発光モジュール450Gおよび発光モジュール450Rの半透過・半反射膜を兼ねる。
《1.3.2発光素子》
発光素子420B、発光素子420Gおよび発光素子420Rは、いずれも下部電極421Gと上部電極422の間に、第1の発光ユニット423a、第2の発光ユニット423b並びに第1の発光ユニット423aと第2の発光ユニット423bの間に中間層424を含む。このような構成の発光素子は、発光性の有機化合物を含む層423を同一の工程で形成できるため好ましい。
隣接する発光素子の間には隔壁418が設けられている。隔壁418は絶縁性の層であり、下部電極421B、下部電極421Gおよび下部電極421Rの端部を覆い、これらの下部電極と重なる開口部を有する。
隔壁418の下端部には、曲率を有する曲面が形成されるようにする。隔壁418の材料としては、ポジ型やネガ型の感光性樹脂を用いることができる。
なお、隔壁に可視光を吸収する材料を適用すると、隣接する発光素子一方から他方へ光が漏れる現象(光学的なクロストーク現象ともいうことができる)を抑制する効果を奏する。
発光素子の構成は、実施の形態6において詳細に説明する。
《1.3.3カラーフィルタ》
カラーフィルタ(例えばカラーフィルタ441G)は、発光素子(例えば発光素子420G)が発する光を射出する側に設けられている。
遮光性の膜442は、カラーフィルタ(例えばカラーフィルタ441G)を囲むように形成されている。遮光性の膜442は発光パネル490が外光を反射する現象を防ぐ膜であり、表示部401に表示される画像のコントラストを高める効果を奏する。なお、カラーフィルタと遮光性の膜442は、封止基板440に形成されている。
なお、封止基板440にタッチセンサを形成してもよい。その場合、カラーフィルタと封止基板440の間に形成してもよいし、カラーフィルタの上に形成してもよい。このように、発光素子(例えば発光素子420G)に面する側にタッチセンサを設けることによって、カラーフィルタの形成とタッチセンサ用の透明導電膜や絶縁膜などを連続的に形成できるため、好適である。なお、タッチセンサ用の透明導電膜は、導電性粒子などを介して、基板410上に形成された配線と接続されることが好適である。ただし、本発明の一態様は、これに限定されず、封止基板440の、発光素子に面しない側にタッチセンサを設けることも可能である。その場合は、封止基板440に、導電性粒子を介して、FPCと接続させることが出来る。つまり、封止基板440上のタッチセンサを、基板410上に形成された配線を介さずに、FPCに接続させることが出来る。そのため、基板410上の配線と接続するためのFPCと、封止基板440上のタッチセンサと接続するためのFPCとが、重なるように配置することができ、FPCの接続部に余裕を持たせて配置することが出来る。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されず、封止基板440および基板410以外の基板を用いて、タッチセンサを形成することも出来る。その基板として、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板や、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)等を用いることが出来る。ただし、本発明の一態様は、これらに限定されず、タッチセンサを、カバーガラスや保護ガラスに形成することも可能である。その場合、指などに直接接する面ではなく、発光装置が設けられている面にタッチセンサを設けることによって、タッチセンサ上の電極を保護することが出来る。
<駆動回路の詳細>
駆動回路480は、A駆動回路480aとD駆動回路480dを備え、発光パネル490を駆動する。
A駆動回路480aは、発光素子を駆動する定常電流の大きさを制御するA信号を供給することができる回路である。A駆動回路480aは、ソース側A駆動回路部403asおよびゲート側A駆動回路部403agを含む。
D駆動回路480dは、発光素子を駆動する電流を変調するD信号を供給することができる回路である。D駆動回路480dは、ソース側D駆動回路部403dsおよびゲート側D駆動回路部403dgを含む。なお、ソース側D駆動回路部403dsおよびゲート側D駆動回路部403dgを含む駆動回路480の構成は、実施の形態5において詳細に説明する。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置の構成について、図4および図5を参照しながら説明する。
図4は、本発明の一態様の発光装置400の構成を説明するブロック図である。
図5(A)は、本発明の一態様の発光装置に適用可能な発光パネル490の構成を説明するブロック図である。
図5(B)は、本発明の一態様の発光装置の副画素10に適用可能な画素回路10cの構成を説明する回路図である。
本発明の一態様の発光装置400は、駆動回路、画素回路並びに発光素子を有する。なお、駆動回路の一部と画素回路並びに発光素子は発光パネル490に設けられている。
<1.駆動回路>
本実施の形態の形態で例示する駆動回路は、A駆動回路480a、D駆動回路480d並びに主回路480mを含む(図4参照)。
《1.1主回路の構成》
主回路480mは、第1のフレームメモリFM_1、判定回路CC並びに同期信号生成回路を備える。主回路480mは、階調情報を含むデジタル画像信号DATAが供給される。
同期信号生成回路は、クロック信号CLTとスタートパルス信号SPを例えばA駆動回路480aに供給できる。また、同期信号生成回路は、クロック信号CLT、スタートパルス信号SP、パルス幅制御信号PWC、ラッチ制御信号LATを例えばD駆動回路480dに供給できる。
第1のフレームメモリFM_1は、1フレーム分のデジタル画像信号DATAを格納し、デジタル画像信号DATAを供給することができる。
判定回路CCは、発光素子を定常電流の大きさ変えて駆動するか、変調された電流を用いて駆動するか、を決定する機能を有する。
例えば、所定の閾値とデジタル画像信号DATAが判定回路CCに供給される。判定回路CCは、閾値と画像信号を画素毎に比較する。
判定回路CCは、デジタル画像信号DATAが閾値以上であると判定した場合、当該デジタル画像信号DATAをA駆動回路480aに供給する。また、デューティ比を所定の値に固定する信号を、D駆動回路480dに供給する機能を有する。例えば、デューティ比を1に固定する信号を供給できる。
判定回路CCは、デジタル画像信号DATAが閾値未満であると判定した場合、デジタル画像信号DATAをD駆動回路480dに供給する。また、電流を所定の大きさ以上にする信号を、A駆動回路480aに供給する機能を有する。
なお、変調する電流の大きさ(振幅ということもできる)は、その電流で駆動された一の発光素子に隣接する他の発光素子に発生するクロストークが弁別できない程度であることが好ましい。例えば、クロストークを弁別できない定常電流のうち最小の電流を、当該変調される定常電流とすることができる。
《1.2A駆動回路》
A駆動回路480aは、デジタル・アナログ変換回路DAC並びにゲート側A駆動回路部403agおよびソース側A駆動回路部403asを備える。
なお、本実施の形態で説明するゲート側A駆動回路部403agおよびソース側A駆動回路部403asは、発光パネル490上に設けられている。
デジタル・アナログ変換回路DACは、デジタル画像信号DATAを、定常電流の大きさを制御するA信号に変換し、A信号を供給する機能を有する。
ゲート側A駆動回路部403agは、A選択線から一を選択する機能を有する。
ソース側A駆動回路部403asは、供給されるA信号をゲート側A駆動回路部403agが選択するA選択線に接続された複数の副画素10に供給できる。
《1.3D駆動回路》
D駆動回路480dは、第2のフレームメモリFM_2並びにゲート側D駆動回路部403dgおよびソース側D駆動回路部403dsを備える。
なお、本実施の形態で説明するゲート側D駆動回路部403dgおよびソース側D駆動回路部403dsは発光パネル490上に設けられている。
第2のフレームメモリFM_2は、デジタル画像信号DATAを格納し、電流を変調するためのD信号に変換し、D信号を供給する機能を有する。
ゲート側D駆動回路部403dgは、D選択線から一を選択する機能を有する。
ソース側D駆動回路部403dsは、供給されるD信号を、ゲート側D駆動回路部403dgが選択するD選択線に接続された複数の副画素10に供給できる。
<2.発光パネル>
発光パネル490は、表示部401と、A駆動回路480aの一部(ソース側A駆動回路部403asおよびゲート側A駆動回路部403ag)と、D駆動回路480dの一部(ソース側D駆動回路部403dsおよびゲート側D駆動回路部403dg)と、を有する(図5(A)参照)。
表示部401は、A信号を供給できるA信号線ASLと第1の選択信号を供給できるA選択線AGLと、D信号を供給できるD信号線DSLと、第2の選択信号を供給できるD選択線DGLと、が配設されている。
表示部401は、複数の副画素10を備え、副画素10は1つまたは複数で画素を構成する。
副画素10は、発光素子23と、発光素子23の発光を制御する画素回路10cを備える(図5(B)参照)。
画素回路10cは、一のA信号線ASL、一のA選択線AGL、一のD信号線DSLおよび一のD選択線DGLと電気的に接続される。また、画素回路10cは駆動電源線PWRおよび共通電位線COMと電気的に接続される(図5(B)参照)。
《2.1画素回路》
画素回路10cは、第1の電極が発光素子の下部電極に電気的に接続される第1のトランジスタ21を備える(図5(B)参照)。また、第1の電極が第1のトランジスタ21の第2の電極に、第2の電極が駆動電源電位を供給することができる配線に、それぞれ電気的に接続される第2のトランジスタ22を備える。また、第1の電極が第1のトランジスタ21のゲート電極に、第2の電極が第2のトランジスタ22の第2の電極に、それぞれ電気的に接続される第1の容量素子13を備える。また、第1の電極が第2のトランジスタ22のゲート電極に、第2の電極が第2のトランジスタの第2の電極に、それぞれ電気的に接続される第2の容量素子14を備える。また、第1の電極が第1のトランジスタ21のゲート電極に、第2の電極がA信号線ASLに、ゲート電極がA選択線AGLに、それぞれ電気的に接続される第3のトランジスタ11を備える。また、第1の電極が第2のトランジスタ22のゲート電極に、第2の電極がD信号線DSLに、ゲート電極がD選択線にそれぞれ電気的に接続される第4のトランジスタ12を備える。
《2.2発光素子》
本実施の形態で例示する発光装置に適用可能な発光素子は、下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび発光ユニットに挟持される中間層を備える。当該発光素子の少なくとも一と発光素子に隣接する他の発光素子は、連続する中間層を備える。当該発光素子は、流れる電流が小さいほど顕著に、他の発光素子にクロストークを発生する。
なお、本実施の形態で例示する発光装置には、実施の形態1、実施の形態2または実施の形態6に説明する発光素子を適用できる。よって、発光素子の詳細な構成についての説明は、これらの実施の形態の記載を援用することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置の駆動方法について説明する。具体的には、実施の形態1乃至実施の形態3に説明する発光装置400の駆動方法について、図4乃至図8を参照しながら説明する。
図6は発光装置400の駆動方法を説明するフローチャートである。
図7は表示部が備える段を、定常電流の大きさを制御して駆動する方法を説明する図である。
図8は表示部が備える段を、電流を変調して駆動する方法を説明する図である。
本実施の形態で説明する上記の発光装置の駆動方法は、以下のステップを有する(図6参照)。
第1のステップにおいて、階調情報を入力する(S−1)。
第2のステップにおいて、階調情報と所定の閾値を比較し、階調情報が閾値以上であるときは第3のステップに進み、階調情報が閾値未満であるときは、第6のステップに進む(S−2)。
第3のステップにおいて、定常電流の大きさを、階調情報に応じて決定する(S−3)。
第4のステップにおいて、電流を所定のデューティ比で発光素子に供給し、所定の期間の経過後に第5のステップに進む(S−4)。
第5ステップにおいて、電流の供給を終了する(S−5)。
第6のステップにおいて、デューティ比を階調情報に応じて決定する(S−6)。
第7のステップにおいて、所定の大きさ以上の電流を第6のステップで決定されたデューティ比で変調して発光素子に供給し、所定の期間の経過後に第5のステップに進む(S−7)。
本実施の形態で説明する本発明の一態様の駆動方法は、発光素子を駆動する電流の振幅を、クロストークを弁別できない大きさに保ちながら、デューティ比を変えて発光素子を駆動する発光装置の駆動方法である。これにより、発光素子が発光している期間において、当該発光素子を流れる電流を、クロストークを弁別できない電流に保つことができ、隣接する他の発光素子に発生するクロストークを弁別できない程度に抑制できる。その結果、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が低減される新規な発光装置を提供できる。
以下に、本発明の一態様の発光装置の駆動方法の詳細について説明する。具体的には、階調情報を含むデジタル画像信号DATAを、発光装置400の発光パネル490の表示部401に表示する方法について説明する(図4参照)。
なお、本実施の形態では、本発明の一態様の理解を助けるために、デジタル画像信号DATAが階調0から階調255までの256の階調情報を含む場合を例に取り上げて説明する。また、階調63を、駆動方法を決定するための所定の閾値とする。よって、本発明の一態様は、説明の便宜のために用いられるこれらの値に限定されるものではない。
《第1のステップ》
デジタル画像信号DATAを発光装置400の駆動回路に供給し、第1のフレームメモリFM_1に格納する(図4および図6(S−1)参照)。
《第2のステップ》
判定回路CCは、デジタル画像信号DATAと閾値を画素毎に比較する(図4および図6(S−2)参照)。判定回路CCが供給されたデジタル画像信号DATAが閾値以上の階調情報を含むと判断する場合、第3のステップに進む。具体的には、デジタル画像信号DATAが階調63以上階調255以下の階調情報を含む場合に、第3のステップに進む。
判定回路CCが供給されたデジタル画像信号DATAが閾値未満であると判断する場合、第6のステップに進む。具体的には、デジタル画像信号DATAが階調0以上階調62以下の階調情報を含む場合に、第6のステップに進む。
《第3のステップ》
デジタル画像信号DATAをデジタル・アナログ変換回路DACに供給し、デジタル・アナログ変換回路DACは当該信号をA信号に変換する。(図4および図6(S−3)参照)。
なお、A信号は定常電流の大きさを制御する信号であり、クロストークを弁別できない定常電流に保つ信号が好ましい。
《第4のステップ》
A信号とデューティ比を所定の値(例えば1)にするD信号を表示部401に供給する。これにより、決定された大きさの電流を所定のデューティ比で発光素子に供給する(図4および図6(S−4)参照)。
なお、所定のデューティ比は1以下であればよく、1に近いほど、疑似輪郭が認識され難くなるため好ましい。
所定の時間(例えば1フレーム期間)の経過後に、第5のステップに進む。
《第5のステップ》
電流の供給を終了し、デジタル画像情報DATAの表示を終了する(図4および図6(S−5)参照)。
《第6のステップ》
判定回路CCが供給されたデジタル画像信号DATAが閾値未満であると判断する場合、デジタル画像信号DATAを第2のフレームメモリFM_2に供給する。第2のフレームメモリFM_2に格納された信号に基づいてD信号を決定し、D信号を供給する(図4および図6(S−6)参照)。なお、D信号はデューティ比を決定する信号であり、0以上1以下の値をとる。
閾値(例えば、階調63)未満のそれぞれの階調について、デューティ比を決定する方法の一例を説明する。1フレーム期間を6種類の異なる長さの期間(1/63、2/63、4/63、8/63、16/63および32/63)に分け、1/63を階調1に、2/63を階調2に、4/63階調4に、8/63を階調8に、16/63を階調16に、32/63を階調32に割り当てる。分けられた6種類の期間を組み合わせた和を他の階調に割り当てる。例えば、階調62には、5つの期間の和(2+4+8+16+32)/63が割り当てられる。
《第7のステップ》
所定の大きさ以上の電流を、第6のステップで決定されたデューティ比で変調して発光素子に供給する。
所定の時間(例えば1フレーム期間)の経過後に、第5のステップに進む(図4および図6(S−7)参照)。
《1.閾値以上の階調情報を表示部に表示する方法》
第4のステップにおいて、閾値以上の階調情報を表示部に設けられた画素に表示する方法の詳細を、図7を用いて説明する。
図7は表示部が備える段を、A信号を用いて大きさが制御された定常電流で駆動する方法を説明する図である。
表示部401は段30を備える。段30は、複数の画素が一列に配置された行を複数行(本実施の形態で例示する表示部は1つの段30に63行)備える。
なお、表示部401は段を複数有していてもよい。例えば、図7(A)には、n行目(nは1以上の自然数)を備える段30と、その走査方向に隣接して、(n+63)行目になるように他の段が設けられている。なお、(n+63)行目はn行目と同じタイミングに選択される。
閾値以上の階調情報を画素に表示する方法は以下の通りである。なお、発光素子を流れる電流がクロストークを弁別できない電流になるように、閾値をあらかじめ設定する。このような閾値は、実験によって決定することができる。発光素子を流れる電流が、クロストークを弁別できない電流になるように、あらかじめ閾値を設定することにより、クロストークの発生を抑制できる。
デジタル・アナログ変換回路DACはデジタル画像信号を画素毎にA信号に変換し、A信号を供給する(図4参照)。
画素回路はA信号が供給され、発光素子に供給する電流の大きさを制御する。
ゲート側A駆動回路部403agは第1の選択信号を供給し、一のA選択線を順番に選択する。
なお、ゲート側A駆動回路部403agが、第1の選択信号を一のA選択線に供給する期間を1アナログ水平期間という。各画素は、A信号を1アナログ水平期間中に供給される。
例えば、第1の選択信号をn行目に供給してn行目を選択し、次の1アナログ水平期間に、第1の選択信号を(n+1)行目に供給して(n+1)行目を選択する(図4および図7参照)。1段にある全ての行(本実施の形態では63行)を一行ずつ選択したのち、再度n行目を選択する。
なお、ゲート側A駆動回路部403agが、一のA選択線を選択した後、1段に設けられたA選択線をすべて選択し終えて、再度当該一のA選択線を選択するまでの期間を、1アナログフレーム期間という。本実施の形態では、63水平期間が1アナログフレーム期間となる。
一行ずつ選択する方法としては、例えば、主回路480mがスタートパルスを供給し、ゲート側A駆動回路部403agが第1の選択信号を順番にA選択線に供給すればよい。
ゲート側A駆動回路部403agが選択する行が、時間の経過と共に推移する様子を、図7(A)の右側と図7(B)に模式的に示す。
各画素は、書き込まれた階調情報を1アナログフレーム期間保持し、発光素子を駆動する。
また、ソース側D駆動回路部403dsは、ゲート側D駆動回路部403dgが選択するD選択線に電気的に接続された画素に、デューティ比を一定に保つD信号(例えばデューティ比が1になるD信号)を供給する。なお、D信号を書き込む方法の詳細は後述する。
《2.閾値未満の階調情報を表示部に表示する方法》
第7のステップにおいて、閾値未満の階調情報を画素に表示する方法の詳細を、図8を用いて説明する。
図8は表示部が備える段を、デューティ比を制御して駆動する方法を説明する図である。
なお、表示部401は段を複数有していてもよい。例えば、図8(A)には、n行目(nは1以上の自然数)を備える段30と、その走査方向に隣接して他の段が(n+63)行目になるように設けられている。なお、(n+63)行目はn行目と同じタイミングに選択される。
閾値未満の階調情報を画素に表示する方法は以下の通りである。なお、発光素子が発光している期間に発光素子を流れる電流が、クロストークを弁別できない電流になるように、あらかじめ設定する。このような閾値は、実験によって決定することができる。発光素子を流れる電流が、クロストークを弁別できない電流になるように、あらかじめ閾値を設定することにより、クロストークの発生を抑制できる。
《2.1 第1のアナログ水平期間》
ゲート側D駆動回路部403dgは、ゲート側A駆動回路部403agが1つのA選択線を選択する期間(1アナログ水平期間)に、複数のD選択線を選択する。言い換えると、ゲート側D駆動回路部403dgは、ゲート側A駆動回路部403agが一の第1の選択信号を供給する期間に、複数の第2の選択信号を供給する。
第1のアナログフレーム期間の開始と同時に、ゲート側D駆動回路部403dgが選択を開始する一組のD選択線を「最初の一組の起点となる行」という。
本実施の形態では、1アナログ水平期間を一組の起点となる行の数で除した期間を1デジタル水平期間とする。具体的には、1デジタル水平期間は1アナログ水平期間を6等分した期間である。そして、ゲート側D駆動回路部403dgは、第2の選択信号を6回供給し、6行一組の起点となる行を選択する。
本実施の形態で例示する一組の起点となる行は、均等でない間隔で段30から選択される。具体的には、第1のデジタル水平期間にn行目を選択し、つづく第2のデジタル水平期間に(n+31)行目を、第3のデジタル水平期間に(n+15)行目を、第4のデジタル水平期間に(n+7)行目を、第5のデジタル水平期間に(n+3)行目を、第6のデジタル水平期間に(n+1)行目を順番に選択する(図8(A)左側参照)。なお、段30の走査方向に隣接する段に設けられた(n+63)行目も、n行目を選択するタイミングに選択される。
この選択方法によれば、第1のデジタル水平期間に選択される(n+63)行目は第2のデジタル水平期間に選択される(n+31)行目から32行離れ、第2のデジタル水平期間に選択される(n+31)行目は第3のデジタル水平期間に選択される(n+15)行目から16行離れる。また、第3のデジタル水平期間に選択される(n+15)行目は第4のデジタル水平期間に選択される(n+7)行目から8行離れ、第4のデジタル水平期間に選択される(n+7)行目は第5のデジタル水平期間に選択される(n+3)行目から4行離れる。また、第5のデジタル水平期間に選択される(n+3)行目は第6のデジタル水平期間に選択される(n+1)行目から2行離れ、第6のデジタル水平期間に選択される(n+1)行目は第1のデジタル水平期間に選択されるn行目から1行離れる。
《2.2 第2のアナログ水平期間》
第1のアナログ水平期間に続く第2のアナログ水平期間について説明する。ゲート側D駆動回路部403dgは、第1のアナログ水平期間に選択した一組の起点となる行の走査方向に隣接する各行を、順番に選択する。なお、第2のアナログ水平期間に選択される一組の行を「次の一組の起点となる行」という。
具体的には、第2のアナログ水平期間は、第7乃至第12のデジタル水平期間を含み、第7のデジタル水平期間に(n+1)行目を、第8のデジタル水平期間に(n+2)行目を、第9のデジタル水平期間に(n+4)行目を、第10のデジタル水平期間に(n+8)行目を、第11のデジタル水平期間に(n+16)行目を、第12のデジタル水平期間に(n+32)行目を、この順に選択する。
なお、(n+63)行目以上を選択するタイミングには、その行の数を(n+62)で除して、その剰余から1を減じた数をnに加えた数を求める。ゲート側D駆動回路部403dgは、その数に該当する行を選択するものとする。
例えば(n+63)行を選択しようとする場合、(n+63)÷(n+62)の剰余は1であり、剰余1から1を減じた数0をnに加えた数に該当する行、すなわちn行目を選択する。
《2.3 1フレーム期間まで》
第2のアナログ水平期間から63アナログ水平期間の終わりまで、ゲート側D駆動回路部403dgは、アナログ水平期間毎に直前のアナログ水平期間に選択された「一組の起点となる行」の走査方向に隣接する各行を含む「次の一組の起点となる行」を繰り返し選択する。
本実施の形態で例示する発光パネルは1段に63行備え、且つ63アナログ水平期間が1フレームに相当する。よって、1フレーム期間が経過すると再び第1のアナログ水平期間と同じ「最初の一組の起点となる行」が選択されることになる(図8(B)参照)。
《2.4 サブ・フレーム》
ある行が一度選択されてから次に選択されるまでの期間(サブ・フレームという)は、最初の一組の起点となる行に設ける間隔に応じたものになる。ゲート側D駆動回路部403dgを用いて一組の起点となる行を均等でない間隔で選択することによりサブ・フレームの期間を変調できる。
例えば、本実施の形態で例示するゲート側D駆動回路部403dgは、第1のアナログ水平期間に「最初の一組の起点となる行」として(n+63)行目、(n+31)行目、(n+15)行目、(n+7)行目、(n+3)行目、(n+1)行目およびn行目を選択する。
ここで、n行目と同じタイミングで選択される(n+63)行目に注目する。(n+63)行目は、第1のフレーム期間において、第1のアナログ水平期間に選択された後、走査方向とは逆側に位置する(n+31)行目を起点とする走査、(n+15)行目を起点とする走査、(n+7)行目を起点とする走査、(n+3)行目を起点とする走査および(n+1)行目を起点とする走査が、(n+63)行目に到達する際に選択される(図8(A)右側参照)。
例えば、(n+31)行目と(n+63)行目の間には32行の間隔があり、且つ選択行が一アナログ水平期間に1行分進む。従って、(n+31)行目を起点とする走査は、第1のフレーム期間から32アナログ水平期間の経過後に(n+63)行目に到達する。
同様に、(n+15)行目を起点とする走査は、(n+31)行目を起点とする走査から16アナログ水平期間の経過後に(n+63)行目に到達し、(n+7)行目を起点とする走査は、(n+15)行目を起点とする走査から8アナログ水平期間の経過後に(n+63)行目に到達する。また、(n+3)行目を起点とする走査は、(n+7)行目を起点とする走査から4アナログ水平期間の経過後に(n+63)行目に到達し、(n+1)行目を起点とする走査は、(n+3)行目を起点とする走査から2アナログ水平期間の経過後に(n+63)行目に到達する。そして、n行目を起点とする走査は、(n+1)行目を起点とする走査に連続して(n+63)行目に到達する。
その結果、6つの長さの異なるサブ・フレームを1フレーム期間に設けることができる。
具体的には1フレーム期間(63アナログ水平期間)に、32アナログ水平期間、16アナログ水平期間、8アナログ水平期間、4アナログ水平期間、2アナログ水平期間および1アナログ水平期間の長さが異なるサブ・フレーム期間を設けることができる(図8(B))。
《2.5 サブ・フレームを用いた変調》
1フレーム期間においてデューティ比を変化する方法について説明する。
具体的には、発光素子を点灯するか否かを選択できる6つの長さが異なるサブ・フレーム期間を1フレーム期間に設ける。そして、当該6つのサブ・フレーム期間から発光素子を点灯するサブ・フレームを適宜選択することにより、1フレーム期間に占める発光素子の点灯期間の割合、すなわちデューティ比を変えることができる。
具体的には、長さが32アナログ水平期間のサブ・フレームのみを選択するD信号を供給することにより、クロストークを弁別できない大きさの電流の1フレーム期間におけるデューティ比を32/63に変調できる。
また、長さが16アナログ水平期間のサブ・フレームのみを選択するD信号を供給することにより、クロストークを弁別できない大きさの電流の1フレーム期間におけるデューティ比を16/63に変調できる。
また、長さが8アナログ水平期間のサブ・フレームのみを選択するD信号を供給することにより、クロストークを弁別できない大きさの電流の1フレーム期間におけるデューティ比を8/63に変調できる。
また、長さが4アナログ水平期間のサブ・フレームのみを選択するD信号を供給することにより、クロストークを弁別できない大きさの電流の1フレーム期間におけるデューティ比を4/63に変調できる。
また、長さが8アナログ水平期間のサブ・フレームのみを選択するD信号を供給することにより、クロストークを弁別できない大きさの電流の1フレーム期間におけるデューティ比を2/63に変調できる。
また、長さが8アナログ水平期間のサブ・フレームのみを選択するD信号を供給することにより、クロストークを弁別できない大きさの電流の1フレーム期間におけるデューティ比を1/63に変調できる。
なお、以上のD信号を組み合わせて各サブ・フレームを選択することにより、デューティ比を0から63まで変えることができる。
《複数の段が接続される表示パネル》
1段に63行配設された段を縦に2段備える表示部の動作を図9に図示する。
図9(A)は、選択される行が時間の経過と共に推移する様子を、n行目のD選択線DGL_nに選択信号が入力される様子と共に模式的に示す図である。
図9(B)は、6行一組の起点となる行が、1アナログ水平期間中に1デジタル水平期間分ずれて選択される様子を模式的に示す図である。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光装置に適用可能な駆動回路の構成について、図10乃至図12を参照しながら説明する。具体的には、実施の形態4に例示するゲート側D駆動回路部403dgの構成およびソース側D駆動回路部403dsの構成について説明する。
図10(A)はゲート側D駆動回路部403dgの構成を説明するブロック図である。図10(B)および図10(C)はゲート側D駆動回路部403dgの動作を説明するタイミングチャートである。
図11(A)はゲート側D駆動回路部403dgに設けるゲート側Dシフトレジスタの構成を説明するブロック図である。図11(B)は当該ゲート側Dシフトレジスタの動作を説明するタイミングチャートである。
図12(A)はソース側D駆動回路部403dsの構成を説明するブロック図である。図12(B)はソース側D駆動回路部403dsの動作を説明するタイミングチャートである。
<ゲート側D駆動回路部403dg>
ゲート側D駆動回路部403dgは第2の選択信号を供給することができる。複数の第2の選択信号は、あらかじめ定められた間隔を有する一組の起点となる行を複数のD選択線から選択し、走査方向に隣接する各行を順番に選択する信号に用いることができる。
本実施の形態では、63本のD選択線に第2の選択信号を供給する場合について、図10を用いて説明する。
具体的には、1、2、4、8、16および32行の間隔を有する6行一組の起点となる行を、63行から選択し、走査方向に隣接する各行を順番に選択する、6つの第2の選択信号を供給する場合を例に説明する。
《構成》
ゲート側D駆動回路部403dgは、6つのゲート側Dシフトレジスタ(第1のゲート側DシフトレジスタDGSR_1乃至第6のゲート側DシフトレジスタDGSR_6)と、63個のOR回路(第1のOR回路OR_1乃至第63のOR回路OR_63)と、を有する(図10(A)参照)。
6つのゲート側Dシフトレジスタは、それぞれクロック信号入力端子、スタートパルス入力端子、パルス幅制御信号入力端子並びに第1の出力端子乃至第63の出力端子を備える。
OR回路は、6個の入力端子と1つの出力端子を備える。
OR回路の入力端子は、第1のゲート側DシフトレジスタDGSR_1乃至第6のゲート側DシフトレジスタDGSR_6と、電気的に接続される。また、第k(kは1以上63以下の自然数)のOR回路OR_kの出力端子は、第kのD選択線DGL_kに接続される。
《動作》
6種類のスタートパルス信号と、第1のD選択線DGL_1に供給される選択信号のタイミングチャートを図10(B)に示す。また、クロック信号CLKとの関係を表すタイミングチャートを図10(C)に示す。
第h(hは1以上6以下の自然数)のゲート側DシフトレジスタDGSR_hは第hのスタートパルス信号SP_hおよび第hのパルス幅制御信号PWC_hを供給される。また、クロック信号CLKを供給される。
クロック信号CLK、6種類のスタートパルス信号(第1のスタートパルス信号SP_1乃至第6のスタートパルス信号SP_6)および6種類のパルス幅制御信号(第1のパルス幅制御信号PWC_1乃至第6のパルス幅制御信号PWC_6)を、D駆動回路480dの主回路480mは供給することができる。
なお、クロック信号CLKは、2アナログ水平期間毎の信号を用いることができる。
《SP信号》
6種類のスタートパルス信号は、いずれも間隔が1フレーム期間(63アナログ水平期間)の信号である。しかし、6種類のスタートパルス信号は、互いにずれて供給される。
具体的には、第2のスタートパルス信号SP_2は第1のスタートパルス信号SP_1から32アナログ水平期間遅れて供給される信号である。第3のスタートパルス信号SP_3は第2のスタートパルス信号SP_2から16アナログ水平期間遅れて供給される信号である。第4のスタートパルス信号SP_4は第3のスタートパルス信号SP_3から8アナログ水平期間遅れて供給される信号である。第5のスタートパルス信号SP_5は第4のスタートパルス信号SP_4から4アナログ水平期間遅れて供給される信号である。第6のスタートパルス信号SP_6は第5のスタートパルス信号SP_5から2アナログ水平期間遅れて供給される信号である。第1のスタートパルス信号SP_1は第6のスタートパルス信号SP_6から1アナログ水平期間遅れて供給される信号である。
《PWC信号》
6種類のパルス幅制御信号の間隔は、いずれも1アナログ水平期間である。しかし、6種類のパルス幅制御信号は、互いにずれて供給される。
具体的には、第2のパルス幅制御信号PWC_2は第1のパルス幅制御信号PWC_1から1/6アナログ水平期間遅れて供給される。第3のパルス幅制御信号PWC_3は第2のパルス幅制御信号PWC_2から1/6アナログ水平期間遅れて供給される。第4のパルス幅制御信号PWC_4は第3のパルス幅制御信号PWC_3から1/6アナログ水平期間遅れて供給される。第5のパルス幅制御信号PWC_5は第4のパルス幅制御信号PWC_4から1/6アナログ水平期間遅れて供給される。第6のパルス幅制御信号PWC_6は第5のパルス幅制御信号PWC_5から1/6アナログ水平期間遅れて供給される信号である。
なお、1/6アナログ水平期間は1デジタル水平期間に相当し、1デジタル水平期間に一行のD選択線が選択される期間である。
《ゲート側Dシフトレジスタ》
ゲート側Dシフトレジスタは、複数の第2の選択信号を出力するための信号をパルス幅制御信号PWC_2から生成し、1アナログ水平期間中に供給できる。例えば、第2のゲート側DシフトレジスタDGSR_2は、第2の選択信号を出力するための信号をパルス幅制御信号PWC_2から生成し、第1のOR回路OR_1乃至第63のOR回路OR_63に順番に供給できる。
《構成》
ゲート側Dシフトレジスタの構成の一例を、図11(A)を用いて説明する。図11(A)は、第2のゲート側DシフトレジスタDGSR_2の構成を表すブロック図である。
ゲート側DシフトレジスタDGSR_2は、63個の組み合わせ回路(第1の組み合わせ回路SR_1乃至第63の組み合わせ回路SR_63)と、63個のAND回路(第1のAND回路AND_1乃至第63のAND回路AND_63)と、を有する。
組み合わせ回路は入力端子、出力端子およびCLK端子を有する。
第1の組み合わせ回路SR_1の入力端子は、第2のスタートパルス信号SP_2を供給することができる配線に電気的に接続される。第j(jは2以上63以下)の組み合わせ回路SR_jの入力端子は第(j−1)の組み合わせ回路SR_(j−1)の出力端子に電気的に接続される。また、組み合わせ回路のCLK端子はいずれもクロック信号CLKを供給することができる配線に電気的に接続される。
第k(kは1以上63以下)のAND回路AND_kは第1の入力端子、第2の入力端子および第3の入力端子と1つの出力端子を備える。AND回路AND_kの第1の入力端子は、第kの組み合わせ回路SR_kの入力端子と電気的に接続され、AND回路AND_kの第3の入力端子は、第kの組み合わせ回路SR_kの出力端子と電気的に接続される。AND回路ANF_Kの第2の入力端子は第2のパルス幅制御信号PWC_2を供給することができる配線に電気的に接続される。
第kのAND回路AND_kの出力端子は、第kのOR回路に信号を供給することができる配線と接続される。
《組み合わせ回路の動作》
第kの組み合わせ回路SR_kは、入力端子に入力される信号をクロック信号CLKに同期して読み込む。また、読み込んだ信号を、クロック信号CLKの反転に同期して出力端子に出力する。このような動作をする組み合わせ回路は種々の論理回路を組み合わせて構成することができる。
《ゲート側Dシフトレジスタの動作》
第2のゲート側DシフトレジスタDGSR_2の動作を、図11(B)を用いて説明する。図11(B)は、第2のゲート側DシフトレジスタDGSR_2に係る信号のタイミングチャートである。
なお、図11(B)中、CLKはクロック信号CLKを、SP_2は第2のスタートパルス信号SP_2を、SR_1は第1の組み合わせ回路SR_1が供給する信号を、SR_2は第2の組み合わせ回路SR_2が供給する信号を、SR_3は第3の組み合わせ回路SR_3が供給する信号を表す。また、OR_1は第1のAND回路AND_1が供給する信号を、OR_2は第2のAND回路AND_2が供給する信号を、OR_3は第3のAND回路AND_3が供給する信号を表す。
なお、クロック信号CLKは、アナログ水平期間の二倍の間隔で供給される。
第2のスタートパルス信号SP_2は、誤動作をしない範囲でクロック信号CLKが反転するタイミングよりも早くロウの状態からハイの状態に変わる。
第1の組み合わせ回路SR_1は、第2のスタートパルス信号SP_2をクロック信号CLKに同期して読み込み、クロック信号CLKの反転に同期して出力する。言い換えると、第1の組み合わせ回路SR_1は、供給された信号をクロック信号CLKの周期の1/2(1アナログ水平期間に相当する)だけ遅延して出力する。これにより、第2のスタートパルス信号SP_2が供給された後の1アナログ水平期間、第1の組み合わせ回路SR_1の入力と出力がいずれもハイの状態となる。
同様に、第jの組み合わせ回路SR_jは、第(j−1)の組み合わせ回路SR_(j−1)から供給される信号をクロック信号CLKに同期して読み込み、供給された信号をクロック信号CLKの周期の1/2だけ遅延して出力する。これにより、第2のスタートパルス信号SP_2は、第(j−1)の組み合わせ回路SR_(j−1)から第jの組み合わせ回路SR_jにシフトしながら供給される。
また、第kの組み合わせ回路SR_kの入力信号と出力信号は、第kのAND回路AND_kに供給される。
一方、第kのAND回路AND_kは、第2のパルス幅制御信号PWC_2も供給され、SR_kの入力信号および出力信号並びに第2のパルス幅制御信号PWC_2がいずれもハイの状態において、第2の選択信号を出力するための信号を生成し、第kのOR回路OR_kに供給できる。
言い換えると、第kのAND回路AND_kは順番にシフトしながら、第2のスタートパルス信号SP_2から第2の選択信号を出力するための信号を生成し、第kのOR回路OR_kに供給する。
<ソース側D駆動回路部403ds>
ソース側D駆動回路部403dsは、供給されるシリアルのD信号をパラレルのD信号に変換し、各画素に供給する機能を有する回路部である。
シリアルのD信号は、第2のフレームメモリFM_2が供給する信号であり、各画素を駆動するためのD信号が順番に繋げられた信号を含む。ソース側D駆動回路部403dsはパラレルに変換されたD信号を、第2の選択信号に選択されたD選択線に接続された複数の画素に供給できる。
なお、第2の選択信号は、一組の起点となる行に接続されたD選択線を順番に選択する信号である。
《構成》
ソース側D駆動回路部403dsの構成を、図12に示す。
本実施の形態に例示するソース側D駆動回路部403dsは、Q(Qは2以上の自然数)本のD信号線DSL(DSL_1乃至DSL_Q)と電気的に接続される(図12(A)参照)。
第1の組み合わせ回路SR_1の入力端子は、スタートパルス信号SPを供給することができる配線と電気的に接続され、第p(pは2以上Q以下の整数)の組み合わせ回路SR_pの出力端子は、第(p−1)の組み合わせ回路SR_(p−1)の入力端子と電気的に接続される。また、いずれの組み合わせ回路も、クロック信号CLK_Dを供給することができる信号線と電気的に接続される。
第pのAND回路AND_pは2つの入力端子を備え、一方の入力端子は第pの組み合わせ回路SR_pの入力信号を供給することができる配線と電気的に接続され、他方の入力端子は第pの組み合わせ回路SR_pの出力信号を供給することができる配線と電気的に接続される。
第pの前段ラッチ回路LAT1_pは2つの入力端子を備え、一方の入力端子は第pのAND回路AND_pの出力信号を供給することができる配線と電気的に接続され、他方の入力端子はシリアルのD信号を供給することができる配線と電気的に接続される。
第pの後段ラッチ回路LAT2_pは2つの入力端子を備え、一方の入力端子は第pの前段ラッチ回路の出力信号を供給することができる配線と電気的に接続され、他方の入力端子はラッチ制御信号LATを供給することができる配線と電気的に接続される。
《動作》
ソース側D駆動回路部403dsに係る信号のタイミングチャートを図12(B)に示し、ソース側D駆動回路部403dsの動作を説明する。
図12(B)は、6デジタル水平期間または1アナログ水平期間のタイミングチャートである。言い換えると、6行一組の起点となる行に電気的に接続された画素に、D信号を供給する期間のタイミングチャートである。
スタートパルスSPは1デジタル水平期間毎の信号である。また、第1のD信号線DSL_1に接続される画素を制御するためのD信号がスタートパルスSPに同期して供給される。
第1のAND回路AND_1乃至第QのAND回路AND_Qは、クロック信号に同期して、前段ラッチ回路を選択する信号を順番に供給する。
シリアルのD信号は、クロック信号CLK_Dに同期して、画素毎のD信号を供給する信号である。
前段ラッチ回路は、前段ラッチ回路を選択する信号が供給されている期間中にD信号を格納し、当該D信号を次に選択する信号が供給されるときまで出力端子に出力する。
第1の前段ラッチ回路LAT1_1が、第1のD信号線DSL_1に接続される画素を制御するためのD信号を格納してから、第Qの前段ラッチ回路LAT1_Qが第QのD信号線DSL_Qに接続される画素を制御するためのD信号を格納するまで、上述の動作を繰り返す。言い換えると、ソース側D駆動回路部403dsが、各D選択線に接続される画素の制御に必要なD信号を格納するまで、上述の動作を繰り返す。
ラッチ制御信号LATはデジタル水平期間毎の信号である。
後段ラッチ回路は、LAT信号がロウである期間中に前段ラッチ回路が供給するD信号を格納し、LAT信号がハイである期間中に出力端子に出力する。
以上のように、ソース側D駆動回路部403dsは、デジタル水平期間毎に供給されるLAT信号に同期して、Q個の画素を制御するためのパラレルのD信号を出力する。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の発光モジュールに用いることができる発光素子の構成について説明する。図13を参照しながら説明する。
本実施の形態で例示する発光素子は、第1の電極、第2の電極及び第1の電極と第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層(以下EL層という)を備える。第1の電極または第2の電極のいずれか一方は陽極、他方は陰極として機能する。EL層は第1の電極と第2の電極の間に設けられ、該EL層の構成は第1の電極と第2の電極の材質に合わせて適宜選択すればよい。
<発光素子の構成例>
発光素子の構成の一例を図13(A)に示す。図13(A)に例示する発光素子は、陽極1101と陰極1102の間に第1の発光ユニット1103aと第2の発光ユニット1103bを含むEL層が設けられている。さらに、第1の発光ユニット1103aと、第2の発光ユニット1103bとの間には中間層1104が設けられている。
陽極1101と陰極1102の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層に陽極1101の側から正孔が注入され、陰極1102の側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層において再結合し、EL層に含まれる発光物質が発光する。
なお、本明細書においては、両側から注入された電子と正孔が再結合する領域を1つ有する層または積層体を発光ユニットという。
陽極1101と陰極1102の間に設ける発光ユニットの数は2つに限定されない。図13(C)に例示する発光素子は、発光ユニット1103が複数積層された構造、所謂、タンデム型の発光素子の構成を備える。但し、例えば陽極と陰極の間にn(nは2以上の自然数)層の発光ユニット1103を設ける場合には、m(mは自然数、1以上(n−1)以下)番目の発光ユニットと、(m+1)番目の発光ユニットとの間に、それぞれ中間層1104を設ける構成とする。
発光ユニット1103は、少なくとも発光物質を含む発光層を1つ以上備えていればよく、発光層以外の層と積層された構造であっても良い。発光層以外の層としては、例えば正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔輸送性に乏しい(ブロッキングする)物質、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、並びにバイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い)の物質等を含む層が挙げられる。
発光ユニット1103の構成の一例を図13(B)に示す。図13(B)に示す発光ユニット1103は、正孔注入層1113、正孔輸送層1114、発光層1115、電子輸送層1116、並びに電子注入層1117が陽極1101側からこの順に積層されている。
中間層1104の構成の一例を図13(A)に示す。中間層1104は少なくとも電荷発生領域を含んで形成されていればよく、電荷発生領域以外の層と積層された構成であってもよい。例えば、第1の電荷発生領域1104c、電子リレー層1104b、及び電子注入バッファ層1104aが陰極1102側から順次積層された構造を適用することができる。
中間層1104における電子と正孔の挙動について説明する。陽極1101と陰極1102の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、第1の電荷発生領域1104cにおいて、正孔と電子が発生し、正孔は陰極1102側に設けられた発光ユニット1103bへ移動し、電子は電子リレー層1104bへ移動する。
電子リレー層1104bは電子輸送性が高く、第1の電荷発生領域1104cで生じた電子を電子注入バッファ層1104aに速やかに受け渡す。電子注入バッファ層1104aは発光ユニット1103に電子を注入する障壁を緩和し、発光ユニット1103への電子注入効率を高める。従って、第1の電荷発生領域1104cで発生した電子は、電子リレー層1104bと電子注入バッファ層1104aを経て、発光ユニット1103の最低空軌道準位(LUMO準位ともいう)に注入される。
また、電子リレー層1104bは、第1の電荷発生領域1104cを構成する物質と電子注入バッファ層1104aを構成する物質が界面で反応し、互いの機能が損なわれてしまう等の相互作用を防ぐことができる。
陰極側に設けられた発光ユニット1103bに注入された正孔は、陰極1102から注入された電子と再結合し、当該発光ユニットに含まれる発光物質が発光する。また、陽極側に設けられた発光ユニットに注入された電子は、陽極側から注入された正孔と再結合し、当該発光ユニットに含まれる発光物質が発光する。よって、中間層1104において発生した正孔と電子は、それぞれ異なる発光ユニットにおいて発光に至る。
なお、発光ユニット同士を接して設けることで、両者の間に中間層と同じ構成が形成される場合は、発光ユニット同士を接して設けることができる。具体的には、発光ユニットの一方の面に電荷発生領域が形成されていると、当該電荷発生領域は中間層の第1の電荷発生領域として機能するため、発光ユニット同士を接して設けることができる。
なお、陰極とn番目の発光ユニットの間に中間層を設けることもできる。
<発光素子に用いることができる材料>
次に、上述した構成を備える発光素子に用いることができる具体的な材料について、陽極、陰極、EL層、電荷発生領域、電子リレー層並びに電子注入バッファ層の順に説明する。
<陽極に用いることができる材料>
陽極1101は、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上が好ましい)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有したインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム等が挙げられる。
この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン等)、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、チタン酸化物等が挙げられる。
但し、陽極1101と接して第2の電荷発生領域を設ける場合には、仕事関数を考慮せずに様々な導電性材料を陽極1101に用いることができる。具体的には、仕事関数の大きい材料だけでなく、仕事関数の小さい材料を用いることもできる。第2の電荷発生領域を構成する材料については、第1の電荷発生領域と共に後述する。
<陰極に用いることができる材料>
陰極1102は、仕事関数の小さい(具体的には4.0eV未満)材料が好ましいが、陰極1102に接して第1の電荷発生領域を、発光ユニット1103との間に設ける場合、陰極1102は仕事関数の大小に関わらず様々な導電性材料を用いることができる。
なお、陰極1102および陽極1101のうち少なくとも一方を、可視光を透過する導電膜を用いて形成する。可視光を透過する導電膜としては、例えば酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などを挙げることができる。また、光を透過する程度(好ましくは、5nm以上30nm以下程度)の金属薄膜を用いることもできる。
<EL層に用いることができる材料>
上述した発光ユニット1103を構成する各層に用いることができる材料について、以下に具体例を示す。
<正孔注入層>
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても正孔注入層を形成することができる。
なお、正孔注入層の代わりに第2の電荷発生領域を用いてもよい。第2の電荷発生領域を用いると、仕事関数を考慮せずに様々な導電性材料を陽極1101に用いることができるのは前述の通りである。第2の電荷発生領域を構成する材料については第1の電荷発生領域と共に後述する。
<正孔輸送層>
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層は、単層に限られず正孔輸送性の高い物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。電子よりも正孔の輸送性の高い物質であればよく、特に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質が、発光素子の駆動電圧を低減できるため好ましい。
<発光層>
発光層は、発光物質を含む層である。発光層は、単層に限られず発光物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。発光物質は蛍光性化合物や、燐光性化合物を用いることができる。発光物質に燐光性化合物を用いると、発光素子の発光効率を高められるため好ましい。
発光物質は、ホスト材料に分散させて用いるのが好ましい。ホスト材料としては、その励起エネルギーが、発光物質の励起エネルギーよりも大きなものが好ましい。
<電子輸送層>
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層は、単層に限られず電子輸送性の高い物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。正孔よりも電子の輸送性の高い物質であればよく、特に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質が、発光素子の駆動電圧を低減できるため好ましい。
<電子注入層>
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層は、単層に限られず電子注入性の高い物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。電子注入層を設ける構成とすることで陰極1102からの電子の注入効率が高まり、発光素子の駆動電圧を低減できるため好ましい。
電子注入性の高い物質としては、例えばリチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属またはこれらの化合物が挙げられる。また電子輸送性を有する物質中にアルカリ金属又はアルカリ土類金属、マグネシウム(Mg)又はそれらの化合物を含有させたもの、例えばAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いることもできる。
<電荷発生領域に用いることができる材料>
第1の電荷発生領域1104c、及び第2の電荷発生領域は、正孔輸送性の高い物質と正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質を含む領域である。なお、電荷発生領域は、同一膜中に正孔輸送性の高い物質と正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質を含有する場合だけでなく、正孔輸送性の高い物質を含む層と正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質を含む層とが積層されていても良い。但し、陰極に接して設けられる第1の電荷発生領域が積層構造の場合には、正孔輸送性の高い物質を含む層が陰極1102と接する構造となる。陽極に接して設けられる第2の電荷発生領域が積層構造の場合には、正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質を含む層が陽極1101と接する構造となる。
なお、電荷発生領域において、正孔輸送性の高い物質に対して質量比で、0.1以上4.0以下の比率で正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質を添加することが好ましい。
電荷発生領域に用いる正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質としては、遷移金属酸化物、特に元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物が好ましい。具体的には、酸化モリブデンが特に好ましい。なお、酸化モリブデンは、吸湿性が低いという特徴を有している。
また、電荷発生領域に用いる正孔輸送性の高い物質としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマーを含む)など、種々の有機化合物を用いることができる。具体的には、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。
<電子リレー層に用いることができる材料>
電子リレー層1104bは、第1の電荷発生領域1104cにおいて正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質がひき抜いた電子を速やかに受け取ることができる層である。従って、電子リレー層1104bは、電子輸送性の高い物質を含む層であり、またそのLUMO準位は、第1の電荷発生領域1104cにおける正孔輸送性の物質に対してアクセプター性物質のアクセプター準位と、発光ユニット1103のLUMO準位との間に位置する。具体的には、およそ−5.0eV以上−3.0eV以下とするのが好ましい。
電子リレー層1104bに用いる物質としては、例えば、ペリレン誘導体や、含窒素縮合芳香族化合物が挙げられる。なお、含窒素縮合芳香族化合物は、安定な化合物であるため電子リレー層1104bに用いる物質として好ましい。さらに、含窒素縮合芳香族化合物のうち、シアノ基やフッ素などの電子吸引基を有する化合物を用いることにより、電子リレー層1104bにおける電子の受け取りがさらに容易になるため、好ましい。
<電子注入バッファ層に用いることができる材料>
電子注入バッファ層1104aは、第1の電荷発生領域1104cから発光ユニット1103aへの電子の注入を容易にする層である。電子注入バッファ層1104aを第1の電荷発生領域1104cと発光ユニット1103aの間に設けることにより、両者の注入障壁を緩和することができる。
電子注入バッファ層1104aには、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、およびこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウム等の酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウム等の炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、または希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))等の電子注入性の高い物質を用いることが可能である。
また、電子注入バッファ層1104aが、電子輸送性の高い物質とドナー性物質を含んで形成される場合には、電子輸送性の高い物質に対して質量比で、0.001以上0.1以下の比率でドナー性物質を添加することが好ましい。なお、ドナー性物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、およびこれらの化合物(アルカリ金属化合物(酸化リチウム等の酸化物、ハロゲン化物、炭酸リチウムや炭酸セシウム等の炭酸塩を含む)、アルカリ土類金属化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む)、または希土類金属の化合物(酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩を含む))の他、テトラチアナフタセン(略称:TTN)、ニッケロセン、デカメチルニッケロセン等の有機化合物を用いることもできる。なお、電子輸送性の高い物質としては、先に説明した発光ユニット1103の一部に形成することができる電子輸送層の材料と同様の材料を用いて形成することができる。
<発光素子の作製方法>
発光素子の作製方法の一態様について説明する。第1の電極上にこれらの層を適宜組み合わせてEL層を形成する。EL層は、それに用いる材料に応じて種々の方法(例えば、乾式法や湿式法等)を用いることができ、例えば、真空蒸着法、インクジェット法またはスピンコート法などを選んで用いればよい。また、各層で異なる方法を用いて形成してもよい。EL層上に第2の電極を形成し、発光素子を作製する。
以上のような材料を組み合わせることにより、本実施の形態に示す発光素子を作製することができる。この発光素子からは、上述した発光物質からの発光が得られ、その発光色は発光物質の種類を変えることにより選択できる。
また、発光色の異なる複数の発光物質を用いることにより、発光スペクトルの幅を拡げて、例えば白色発光を得ることもできる。白色発光を得る場合には、例えば、発光物質を含む層を少なくとも2つ備える構成とし、それぞれの層を互いに補色の関係にある色を呈する光を発するように構成すればよい。具体的な補色の関係としては、例えば青色と黄色、あるいは青緑色と赤色等が挙げられる。
さらに、演色性の良い白色発光を得る場合には、発光スペクトルが可視光全域に拡がるものが好ましく、例えば、一つの発光素子が青色を呈する光を発する層、緑色を呈する光を発する層、赤色を呈する光を発する層を備える構成とすればよい。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器について説明する。具体的には、本発明の一態様の発光装置を搭載した電子機器について図14を用いて説明する。
発光装置を適用した電子機器として、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図14に示す。
図14(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置7100は、筐体7101に表示部7103が組み込まれている。表示部7103により、映像を表示することが可能であり、発光装置を表示部7103に用いることができる。また、ここでは、スタンド7105により筐体7101を支持した構成を示している。
テレビジョン装置7100の操作は、筐体7101が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機7110により行うことができる。リモコン操作機7110が備える操作キー7109により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部7103に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機7110に、当該リモコン操作機7110から出力する情報を表示する表示部7107を設ける構成としてもよい。
なお、テレビジョン装置7100は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
図14(B)はコンピュータであり、本体7201、筐体7202、表示部7203、キーボード7204、外部接続ポート7205、ポインティングデバイス7206等を含む。なお、コンピュータは、発光装置をその表示部7203に用いることにより作製される。
図14(C)は携帯型遊技機であり、筐体7301と筐体7302の2つの筐体で構成されており、連結部7303により、開閉可能に連結されている。筐体7301には表示部7304が組み込まれ、筐体7302には表示部7305が組み込まれている。また、図14(C)に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカ部7306、記録媒体挿入部7307、LEDランプ7308、入力手段(操作キー7309、接続端子7310、センサ7311(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン7312)等を備えている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも表示部7304および表示部7305の両方、または一方に発光装置を用いていればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成とすることができる。図14(C)に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図14(C)に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
図14(D)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機7400は、筐体7401に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、発光装置を表示部7402に用いることにより作製される。
図14(D)に示す携帯電話機7400は、表示部7402を指などで触れることで、情報を入力することができる。また、電話を掛ける、或いはメールを作成するなどの操作は、表示部7402を指などで触れることにより行うことができる。
表示部7402の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表示モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示モードと入力モードの2つのモードが混合した表示+入力モードである。
例えば、電話を掛ける、或いはメールを作成する場合は、表示部7402を文字の入力を主とする文字入力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。この場合、表示部7402の画面のほとんどにキーボードまたは番号ボタンを表示させることが好ましい。
また、携帯電話機7400内部に、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサを有する検出装置を設けることで、携帯電話機7400の向き(縦か横か)を判断して、表示部7402の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
また、画面モードの切り替えは、表示部7402を触れること、または筐体7401の操作ボタン7403の操作により行われる。また、表示部7402に表示される画像の種類によって切り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画のデータであれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
また、入力モードにおいて、表示部7402の光センサで検出される信号を検知し、表示部7402のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モードから表示モードに切り替えるように制御してもよい。
表示部7402は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部7402に掌や指で触れ、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことができる。また、表示部に近赤外光を発光するバックライトまたは近赤外光を発光するセンシング用光源を用いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
図14(E)は、折りたたみ式のコンピュータの一例を示している。折りたたみ式のコンピュータ7450は、ヒンジ7454で接続された筐体7451Lと筐体7451Rを備えている。また、操作ボタン7453、左側スピーカ7455Lおよび右側スピーカ7455Rの他、コンピュータ7450の側面には図示されていない外部接続ポート7456を備える。なお、筐体7451Lに設けられた表示部7452Lと、筐体7451Rに設けられた表示部7452Rが互いに対峙するようにヒンジ7454を折り畳むと、表示部を筐体で保護することができる。
表示部7452Lと表示部7452Rは、画像を表示する他、指などで触れると情報を入力できる。例えば、インストール済みのプログラムを示すアイコンを指でふれて選択し、プログラムを起動できる。または、表示された画像の二箇所に触れた指の間隔を変えて、画像を拡大または縮小できる。または、表示された画像の一箇所に触れた指を移動して画像を移動できる。また、キーボードの画像を表示して、表示された文字や記号を指で触れて選択し、情報を入力することもできる。
また、コンピュータ7450に、ジャイロ、加速度センサ、GPS(Global Positioning System)受信機、指紋センサ、ビデオカメラを搭載することもできる。例えば、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサを有する検出装置を設けることで、コンピュータ7450の向き(縦か横か)を判断して、表示する画面の向きを自動的に切り替えるようにすることができる。
また、コンピュータ7450はネットワークに接続できる。コンピュータ7450はインターネット上の情報を表示できる他、ネットワークに接続された他の電子機器を遠隔から操作する端末として用いることができる。
図14(F)は、照明装置の一例を示している。照明装置7500は、筐体7501に光源として本発明の一態様の発光装置7503a、発光装置7503b、発光装置7503c、発光装置7503dが組み込まれている。照明装置7500は、天井や壁等に取り付けることが可能である。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
本実施例では、本発明の一態様の駆動方法を用いて本発明の一態様の発光装置を駆動した結果について図15乃至図17を参照しながら説明する。
図15は、本発明の一態様の発光装置の構成を説明するブロック図である。
図16および図17は、本発明の一態様の発光装置が発する光のスペクトルを示す図である。
<発光装置の構成>
発光装置1400は、発光パネル1490と駆動回路1480を有する(図15(A)参照)。
本実施例では、発光パネル1490をデューティ比1で駆動する場合、多出力直流安定化電源(株式会社ケンウッド製、PW18−1.8AQ)を駆動回路1480に用いた。
発光パネル1490をデューティ比1未満で駆動する場合、任意波形生成器(アジレント・テクノロジー株式会社製、33250A)を駆動回路1480に用いた。
<発光パネルの構成>
発光パネル1490は対角の長さが1.77インチの領域に、326ppiの精細度で複数の画素を有する。各画素は緑色を呈する光を発する副画素、青色を呈する光を発する副画素および赤色を呈する光を発する副画素を有する。
発光パネル1490が備える副画素の配置を図15(B)に示す。副画素は、行方向に26μmの間隔で、列方向に78μmの間隔で、行列状に繰り返し配置されている。いずれの副画素も略長方形の発光素子を備える。隣接する発光素子の間には隔壁が設けられている。隔壁の行方向および列方向の幅は、いずれも7μmにした。副画素の開口率は65.7%にした。
緑色を呈する光を発する副画素は、緑色の光を透過するカラーフィルタ1441Gと発光素子1420Gを備える。
青色を呈する光を発する副画素は、青色の光を透過するカラーフィルタ1441Bと発光素子1420Bを備える。
赤色を呈する光を発する副画素は、赤色の光を透過するカラーフィルタ1441Rと発光素子1420Rを備える。
発光素子1420G、発光素子1420Bおよび発光素子1420Rは、いずれも白色を呈する光を発する。
<発光素子の構成>
発光素子は、下部電極、上部電極並びにその間に2つの発光ユニットおよび当該発光ユニットに挟持される中間層を備え、発光素子の少なくとも一は、隣接する他の発光素子の中間層と連続する中間層を備える。
発光素子の構成を図19に示す。発光素子は、基板200上に設けられ、いずれも下部電極251が反射膜を兼ね、上部電極252が半透過・半反射膜を兼ね、下部電極と上部電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える。
《下部電極の構成》
いずれの発光モジュールも、反射膜を兼ねる下部電極251に200nmのアルミニウム−チタン合金膜と、その上に厚さ6nmのチタン膜を積層して用いた。また、光学調整層として酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(略称:ITSO)膜を用いた。なお、発光色ごとに光学調整層の厚さを最適化した。
具体的には、緑色を呈する光を発する発光モジュールに厚さ40nmのITSO膜を光学調整層として設け、赤色を呈する光を発する発光モジュールに厚さ80nmのITSO膜を光学調整層として設けた。なお、青色を呈する光を発する発光モジュールには、上述の6nmのチタン膜に接して発光性の有機化合物を含む層を設けた。
《上部電極の構成》
上部電極252は、15nmの銀・マグネシウム合金膜上に70nmのインジウム錫酸化物(略称:ITO)を積層した導電膜を用いた。銀・マグネシウム合金膜は重量比10:1(=Ag:Mg)で共蒸着して形成した。
《発光性の有機化合物を含む層の構成》
発光性の有機化合物を含む層253は、中間層1504を挟んで2つのEL層(第1のEL層1503aと第2のEL層1503b)が設けられた構造(タンデム構造ともいう)を備える。
第1のEL層1503aは、下部電極251上に正孔注入層1511、第1の正孔輸送層1512、第1の発光層1513、第1の電子輸送層1514a、および第2の電子輸送層1514bをこの順に備える。
中間層1504は、電子輸送層1514b上に、電子注入バッファ層1504a、電子リレー層1504b、および電荷発生領域1504cをこの順に備える。
第2のEL層1503bは、中間層1504上に、第2の正孔輸送層1522、第2の発光層1523a、第3の発光層1523b、第3の電子輸送層1524a、第4の電子輸送層1524b、および電子注入層1525をこの順に備える。
上記の発光性の有機化合物を含む層を構成する材料の詳細を表1に示す。
また、本実施例で用いる一部の有機化合物の構造式を以下に示す。
<駆動方法1.>
1フレーム期間を60Hzとして、青色の副画素のみをデューティ比を変えて駆動した。具体的には、0.1cd/m以上10cd/m以下の輝度を得るように駆動した。発光パネル1490を駆動した条件を表2に示す。
発光パネル1490が発する光のスペクトルを、光の波長を横軸に、青色を呈する波長460nmの光の強度を1とする規格化強度を縦軸にして図16に示す。
なお、青色を呈する光の強度に対する、緑色および赤色を呈する光の強度の比を明瞭に示すために、縦軸を拡大して図16(B)に示す。
<駆動方法2.>
デューティ比1で青色の副画素のみを電流の大きさを変えて駆動した。具体的には、25cd/m以上100cd/m以下の輝度を得るように駆動した。発光パネル1490を駆動した条件を表1に示す。なお、比率は重量比を表す。
発光パネル1490が発する光のスペクトルを、光の波長を横軸に、青色を呈する波長460nmの光の強度を1とする規格化強度を縦軸にして図17に示す。
なお、青色を呈する光の強度に対する、緑色および赤色を呈する光の強度の比を明瞭に示すために、縦軸を拡大して図17(B)に示す。
<結果>
クロストークの大きさを、青色を呈する光の強度に対する他の色を呈する光の強度の比を指標に用いて評価した。具体的には、青色の副画素のみを0.1cd/mから100cd/mの範囲の輝度で駆動した場合に、460nmの光(青色を呈する光)の強度に対する、536nmの光(緑色を呈する光)の強度の比および625nmの光(赤色を呈する光)の強度の比を指標に用いた。
本実施例の発光装置を用いて、クロストークが0.05以下に抑制された状態で、青色の副画素のみを駆動できた。
具体的には、青色の副画素のみを0.1cd/mから25cd/mの範囲の輝度で駆動方法1(具体的には、点灯時に印加する電圧を一定とし、デューティ比を変化する方法)を用いて駆動することにより、青色を呈する光に対する強度の比を0.05以下に抑制できた。なお、輝度を25cd/mから0.1cd/mまで低下させるほどクロストークが隠微になり、青色を呈する光の強度に対する、緑色および赤色を呈する光の強度の比が低くなった(図16参照)。
また、青色の副画素のみを輝度25cd/mから100cd/mまでの範囲で駆動方法2(デューティ比を1に固定して、電流を変化する方法)を用いて駆動することにより、青色を呈する光に対する強度の比を0.05以下に抑制できた。なお、輝度を100cd/m、50cd/m、25cd/mと低下させるほどクロストークが顕著になり、青色を呈する光の強度に対する、緑色および赤色を呈する光の強度の比が高くなった(図17参照)。
発光素子に流れる電流を、発光素子が発光している期間において、一の発光素子のみが光を発しているのと同じであると認知される大きさの電流に保つことができた。そして、隣接する他の発光素子に発生するクロストークを弁別できない程度に抑制できた。その結果、明るさの変化に伴う色度の変化を抑制し、所望の色の光を得ることができる新規な発光装置を提供できた。
有機EL素子を用いる表示装置の精細度を高めると、隣接する副画素の距離が近づくため、当該副画素間の電気抵抗が低下する。これにより、クロストークが発生し易くなる。なお、隣接する副画素を電気的に絶縁すれば、クロストークは発生しなくなる。しかし、電気的に絶縁された状態の発光性の有機化合物を含む層を、隣接する画素間に形成することは、精細度が高いほど(例えば、精細度が300ppi以上)困難である。その結果、生産性が著しく低下してしまう場合がある。
本実施例で例示した発光装置は、連続する発光性の有機化合物を含む層が隣接する副画素に設けられている。また、クロストークの発生が抑制されている。すなわち、本実施例は、生産の効率が高く且つクロストークの発生が抑制された発光装置を提供できることを示すものである。
比較例
本比較例では、定常電流を用いて発光パネルを駆動した結果について図18を参照しながら説明する。なお、本比較例に用いた発光パネルは、前述の実施例に記載した発光パネル1490と同じ構成を備える。
図18は、発光パネルが発する光のスペクトルを示す図である。
<発光装置の構成>
本比較例では、多出力直流安定化電源(株式会社ケンウッド製、PW18−1.8AQ)を駆動回路1480に用いて、発光パネル1490を駆動した。
<駆動方法>
デューティ比1で青色の副画素のみを電流の大きさを変えて駆動した。具体的には、0.1cd/m以上100cd/m以下の輝度を得るように駆動した。発光パネル1490を駆動した条件を表3に示す。
発光パネル1490が発する光のスペクトルを、光の波長を横軸に、青色を呈する波長460nmの光の強度を1とする規格化強度を縦軸にして図18に示す。
なお、青色を呈する光の強度に対する、緑色および赤色を呈する光の強度の比を明瞭に示すために、縦軸を拡大して図18(B)に示す。
<結果>
クロストークの大きさを、青色を呈する光の強度に対する他の色を呈する光の強度の比を指標に用いて、実施例と同様に評価した。
本比較例の発光装置を用いて、クロストークが0.05以下に抑制された状態で、青色の副画素のみを駆動することができなかった。
具体的には、青色の副画素のみを輝度0.1cd/mから25cd/mの範囲で、デューティ比を1に固定して電流を変化する方法で駆動することにより、青色を呈する光に対する強度の比を0.05以下に抑制できなかった。なお、輝度を100cd/mから0.1cd/mまで低下させるほどクロストークが顕著になり、青色を呈する光の強度に対する緑色および赤色を呈する光の強度の比が高くなった(図18参照)。また、青色を呈する光の強度に対して他の色を呈する光の強度の比が高くなり、青色を呈する光の色純度が低下した。
なお、青色の副画素のみを輝度25cd/mから100cd/mまでの範囲で、同様の方法を用いて駆動することにより、青色を呈する光の強度に対する他の色の光の強度の比を0.05以下に抑制できた。
これにより、一の発光素子の発光が、他の発光素子を備える発光モジュールに滲むように見える現象が発生することを確認できた。または、明るさの変化に伴う色度の変化が顕著であることが確認できた。
また、本比較例を実施例と比較することにより、固定された電圧でデューティ比を変化して輝度を制御方法が、固定されたデューティ比で電圧を変化して輝度を制御する方法に比べて、クロストークの抑制に効果があることを明示することができた。
10 副画素
10c 画素回路
11 トランジスタ
12 トランジスタ
13 容量素子
14 容量素子
21 トランジスタ
22 トランジスタ
23 発光素子
25cd 輝度
30 段
200 基板
251 下部電極
252 上部電極
253 発光性の有機化合物を含む層
400 発光装置
401 表示部
402 画素
402B 副画素
402G 副画素
402R 副画素
403ag ゲート側A駆動回路部
403as ソース側A駆動回路部
403dg ゲート側D駆動回路部
403ds ソース側D駆動回路部
405 シール材
408 配線
410 基板
411 トランジスタ
412 トランジスタ
413 nチャネル型トランジスタ
414 pチャネル型トランジスタ
416 絶縁層
418 隔壁
420B 発光素子
420G 発光素子
420R 発光素子
421B 下部電極
421G 下部電極
421R 下部電極
422 上部電極
423 発光性の有機化合物を含む層
423a 発光ユニット
423b 発光ユニット
424 中間層
431 空間
440 封止基板
441B カラーフィルタ
441G カラーフィルタ
442 膜
450B 発光モジュール
450G 発光モジュール
450R 発光モジュール
480 駆動回路
480a A駆動回路
480d D駆動回路
480m 主回路
485 電源
490 発光パネル
1101 陽極
1102 陰極
1103 発光ユニット
1103a 発光ユニット
1103b 発光ユニット
1104 中間層
1104a 電子注入バッファ層
1104b 電子リレー層
1104c 電荷発生領域
1113 正孔注入層
1114 正孔輸送層
1115 発光層
1116 電子輸送層
1117 電子注入層
1400 発光装置
1420B 発光素子
1420G 発光素子
1420R 発光素子
1441B カラーフィルタ
1441G カラーフィルタ
1441R カラーフィルタ
1480 駆動回路
1490 発光パネル
1503a EL層
1503b EL層
1504 中間層
1504a 電子注入バッファ層
1504b 電子リレー層
1504c 電荷発生領域
1511 正孔注入層
1512 正孔輸送層
1513 発光層
1514a 電子輸送層
1514b 電子輸送層
1522 正孔輸送層
1523a 発光層
1523b 発光層
1524a 電子輸送層
1524b 電子輸送層
1525 電子注入層
7100 テレビジョン装置
7101 筐体
7103 表示部
7105 スタンド
7107 表示部
7109 操作キー
7110 リモコン操作機
7201 本体
7202 筐体
7203 表示部
7204 キーボード
7205 外部接続ポート
7206 ポインティングデバイス
7301 筐体
7302 筐体
7303 連結部
7304 表示部
7305 表示部
7306 スピーカ部
7307 記録媒体挿入部
7308 LEDランプ
7309 操作キー
7310 接続端子
7311 センサ
7312 マイクロフォン
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7404 外部接続ポート
7405 スピーカ
7406 マイク
7450 コンピュータ
7451L 筐体
7451R 筐体
7452L 表示部
7452R 表示部
7453 操作ボタン
7454 ヒンジ
7455L 左側スピーカ
7455R 右側スピーカ
7456 外部接続ポート
7500 照明装置
7501 筐体
7503a 発光装置
7503b 発光装置
7503c 発光装置
7503d 発光装置

Claims (1)

  1. 複数の発光素子を有し、
    複数の前記発光素子は、第1の電極、第2の電極、第1の発光ユニット、第2の発光ユニット、及び、中間層を有し、
    前記第1の発光ユニット、前記第2の発光ユニット、及び前記中間層は、前記第1の電極と前記第2の電極に挟まれ、
    前記中間層は、前記第1の発光ユニットと前記第2の発光ユニットに挟まれ、
    複数の前記発光素子のうち隣接する発光素子において、前記中間層は一続きに設けられる発光装置の駆動方法であって、
    前記発光素子は、第1の状態、第2の状態、又は、第3の状態に制御され、
    前記第1の状態は、第1の階調で前記発光素子を発光させる場合に対応し、前記発光素子に第1のデューティ比で前記第1の階調に応じた大きさの第1の電流を供給し、
    前記第2の状態は、前記第1の階調より大きい第2の階調で前記発光素子を発光させる場合に対応し、前記発光素子に前記第1のデューティ比で前記第2の階調に応じた大きさの、前記第1の電流よりも大きい第2の電流を供給し、
    前記第3の状態は、前記第1の階調より小さい第3の階調で前記発光素子を発光させる場合に対応し、前記発光素子に前記第1のデューティ比よりも小さい第2のデューティ比で前記第1の電流を供給し、
    前記第1の電流は、前記隣接する発光素子の間のクロストークを弁別できない定常電流であることを特徴とする発光装置の駆動方法。
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