JP6245829B2 - カップ状体幹増強冶具および平板状体幹増強冶具 - Google Patents
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Description
すなわち、低コスト且つ簡素な構造でありながら体幹機能を効果的に調整することが可能な体幹機能調整器具であって、下半身を静止・載置した状態で下半身に対して上半身を左右に揺らすことで、体幹機能を調整する体幹機能調整器具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、図5に示すように、上半身m101を載せる上半身載せ台101と、上半身載せ台101を支持する基台102と、上半身載せ台101と基台102との間に設けられ、上半身載せ台101を基台102に対して回転可能に支持する支軸103と、臀部m121を載せる臀部載置部m104a及び当該臀部載置部m104aよりも高い位置で脚部m122を載せる脚部載置部104bを有する下半身載せ台104とを備え、上半身載せ台101に上半身m101を載せ、下半身載せ台104の臀部載置部m104aに臀部m121を載せるとともに脚部載置部104bに脚部m122を載せた状態で、上半身載せ台101を下半身載せ台104に対して左右に揺動させる構成の腰痛治療・矯正装置100である。
より具体的には、図6に示すように、球体状の錘部220と、グリップ部230と、グリップエンド240と、が一体に成形され、全重量が3kg以上であるとともに、全長が300mm以下のゴルフスイング練習用具210であって、下記特徴1)〜3)を有していた。
1)球体状の錘部220の重心が、グリップ部230の長手方向の軸線(A)上にある。2)グリップ部230は、長手方向の長さが160〜220mm、外径が18〜35mmであり、その長手方向の中央部からグリップエンド240にかけて、徐々に太径になっている。
3)グリップエンド240は、グリップ部230の最大外径よりもさらに大きい最大外径を有している。
その上、ゴルフスイング練習用具の全重量が、3kg以上と重くて、持ち運びや保管そのものが不便であるという問題も見られた。
すなわち、本発明は、腰痛治癒器やゴルフ練習器等に好適なカップ状体幹増強冶具および平板状体幹増強冶具を提供することを目的とする。
すなわち、このようなカップ状体幹増強冶具であれば、基本的にバランスをとりながら、その上に乗るだけで、体幹が効果的に鍛えられて、その結果、腰痛が治癒したり、ゴルフスイングの軌道が安定したりするなどの効果を得ることができる。
また、このようなカップ状体幹増強冶具であれば、製造や移動が容易であって、かつ、安価で経済的に有利な製品とすることができる。
このような形態の円形天板とすることにより、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができるため、比較的短時間で、腰痛が治癒したり、ゴルフスイングの軌道が安定したりするなどの効果を得ることができる。
このような形態の円形天板とすることにより、当該円形天板の上に乗った場合に、滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができる。
このような補強用リブを設けることにより、カップ状体幹増強冶具の縦方向の機械的強度を飛躍的に向上させることができる。
また、補強用リブの下面もまた、カップ状体幹増強冶具の縁とともに、接地面(床等)に接触することになり、カップ状体幹増強冶具の安定性を向上させることができる。
このような樹脂を主成分として用いることにより、カップ状体幹増強冶具の機械的強度や耐久性等を、他の樹脂と比較して、飛躍的に向上させることができる。
このように滑りとめ部材を設けることにより、円形天板の上に乗った場合に、カップ状体幹増強冶具の上で滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができる。
すなわち、所定形態の平板状体幹増強冶具とすることにより、複数枚を積み重ねて使用することができ、体幹の強靭さや、ゴルフの習熟度等に合わせて、高さ調整することができる。
このように嵌合する溝またはライン状突起を設けることにより、複数の凸状円盤からなる平板状体幹増強冶具の位置ずれを防止し、安定性を向上させることができる。
第1の実施形態は、図1(a)〜(d)等に例示するように、円形天板12と、側壁14と、底部18と、を含んでなるカップ状体幹増強冶具10であって、円形天板12の直径を30〜150mmの範囲内の値とし、かつ、側壁14の高さを20〜50mmの範囲内の値とすることを特徴とするカップ状体幹増強冶具10である。
なお、図1(a)が、カップ状体幹増強冶具10の上面図、図1(b)が、カップ状体幹増強冶具10の側面図、図1(c)が、カップ状体幹増強冶具10の裏面図、および、図1(d)が、カップ状体幹増強冶具10の斜視図である。
以下、第1の実施形態のカップ状体幹増強冶具10につき、適宜図面を参照して、具体的に説明する。
(1)直径
第1の実施形態のカップ状体幹増強冶具10において、図1(b)に示すように、円形天板12の直径(L)を30〜150mmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、このような円形天板の直径であれば、乗りやすさと、体幹増強効果とのバランスが良好になるためである。
より具体的には、円形天板の直径が30mm未満の値になると、体幹が相当強化された人であっても、カップ状体幹増強冶具に乗って、静止すること自体、困難となるためである。
一方、円形天板の直径が150mmを超えると、乗って、容易に静止できるため、あえてバランスを取る必要が無くなり、体幹増強効果が得られないためである。
したがって、円形天板の直径を50〜120mmの範囲内の値とすることがより好ましく、70〜110mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、円形天板の厚さを0.5〜12mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような円形天板の厚さであれば、機械的強度や耐久性と、製造容易さとのバランスが良好になるためである。
より具体的には、円形天板の厚さが0.5mm未満の値になると、カップ状体幹増強冶具の機械的強度や耐久性が著しく低下する場合があるためである。
一方、円形天板の厚さが12mmを超えると、ボイドが発生したりして、射出成型等による安定的な製造が困難となる場合があるためである。
したがって、円形天板の厚さを1〜10mmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜8mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、円形天板が、ポリカーボネート樹脂を主成分として、構成されていることが好ましい。
この理由は、このようにポリカーボネート樹脂を主成分として用いることにより、カップ状体幹増強冶具の機械的強度や耐久性等を、他の樹脂と比較して、飛躍的に向上させることができるためである。
したがって、例えば、引張り弾性率(ISO527準拠測定)が、1500〜3000MPa、IZOD衝撃強度(ノッチ付き、ISO180準拠測定)が、50〜100KJ/m2、ガラス転移点(ISO11357準拠測定)が、120〜160℃であるポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。
より具体的には、各種添加剤として、着色剤、加水分解防止剤、無機フィラー、有機フィラー、ガラスファイバー、カーボンファイバー、導電材料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、流動化剤、粘度調整剤等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
なお、各種添加剤の配合量に関し、全体量に対して、例えば、0.01〜10重量%の範囲内の値とすることが好ましく、0.1〜8重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、0.5〜5重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、円形天板の形態は、図1(a)等に示すように、基本的に円形であれば、若干の形態変更は可能であるが、円形に類する四角形、五角形、六角形、八角形、十角形、十二角形、二重角形、楕円形等であることも好ましい。
また、円形天板の形態としては、下方に位置する側壁や底部と、別体であっても良いし、あるいは、円形天板と、側壁と、底部と、が一体的に構成されてなる形態であっても良い。
また、図1(a)等に示すように、円形天板12の上面に、滑り止め部材12bが設けてあることが好ましい。
この理由は、このように滑り止め部材12bを設けることにより、円形天板の上に乗った場合に、カップ状体幹増強冶具の上で滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができるためである。
すなわち、円形天板の上面(表面)に、滑り止め部材として、厚さ1〜10mmのゴム層、粘着剤層、クッション樹脂層、あるいは、高さ5〜10mmの表面凹凸、例えば、同心円状の溝またはライン状突起や、円錐状突起を設けることが好ましい。
したがって、このような形態の円形天板とすることにより、当該円形天板の上に乗った場合に、滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができる。
(1)高さ
また、図1(b)に示すように、側壁14の高さ(H)を20〜80mmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、このような側壁の高さであれば、乗りやすさと、体幹増強効果とのバランスが良好になるためである。
より具体的には、側壁の高さが20mm未満の値になると、人によっては、足のつま先あるいは、踵が接地面についてしまい、あえてバランスを取る必要が無くなって、体幹増強効果が得られないためである。
一方、側壁の高さが80mmを超えると、カップ状体幹増強冶具に乗って、静止すること自体、困難となるためである。
したがって、側壁の高さを25〜60mmの範囲内の値とすることがより好ましく、30〜50mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、側壁の厚さを0.5〜12mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような側壁の厚さであれば、機械的強度や耐久性と、製造容易さとのバランスが良好になるためである。
より具体的には、側壁の厚さが0.5mm未満の値になると、カップ状体幹増強冶具の機械的強度や耐久性が著しく低下する場合があるためである。
一方、側壁の厚さが12mmを超えると、ボイドが発生したりして、射出成型等による安定的な製造が困難となる場合があるためである。
したがって、側壁の厚さを1〜10mmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜8mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、側壁の材質については、上述したように、円形天板と同様に、ポリカーボネート樹脂を主成分として、構成されていることが好ましく、各種添加剤を配合することも好ましい。
いずれにしても、側壁の材質については、上述した円形天板の材質と、同様とすることができるので、ここでの再度の説明を省略する。
また、側壁の形態につき、所定の作用効果を発揮することができる限り、各種形態に変形することができる。
例えば、側壁の斜度を、鉛直方向に対して、1〜60°の範囲内の値とすることが好ましく、10〜45°の範囲内の値とすることがより好ましく、15〜30°の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図1(a)等に示すように、側壁14に、補強用リブ16が設けてあることが好ましい。
この理由は、このように、円形天板や側壁から、側方に突出した補強用リブを設けることにより、カップ状体幹増強冶具の縦方向の機械的強度を向上させることができるためである。
また、このような補強用リブを設けると、当該補強用リブの下面の一部もまた、カップ状体幹増強冶具の底部とともに、配置面(床等)に接触することになり、カップ状体幹増強冶具の安定性を向上させることができるためである。
この理由は、このような断面形状を有する補強用リブとすることによって、カップ状体幹増強冶具の下方の重量が増して、配置安定性が向上するとともに、縦方向の機械的強度をさらに飛躍的に向上させることができるためである。
その上、このような複数の補強用リブ18を設ける場合、図1(a)の上面図から理解されるように、寸胴状の側壁14の周囲に沿って、対称的に、かつ、均等配置することが好ましい。
また、図示しないものの、側壁の下面に、滑りとめ部材が設けてあることが好ましい。
この理由は、このように滑りとめ部材を設けることにより、円形天板の上に乗った場合に、カップ状体幹増強冶具自体が滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができるためである。
すなわち、側壁の下面に、滑りとめ部材として、厚さ1〜10mmのゴム層、粘着剤層、クッション樹脂層を設けることが好ましい。
したがって、このような形態の側壁とすることにより、カップ状体幹増強冶具の上に乗った場合に、カップ状体幹増強冶具自体が滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができる。
また、図1(a)等に示すように、カップ状体幹増強冶具10の側壁14の下方に底部16が設けてあることを特徴とする。
すなわち、かかる底部16が、カップ状体幹増強冶具10を配置する部材、例えば、床等としっかりと接触し、カップ状体幹増強冶具10を滑りにくくすることができる。
ここで、かかる底部は、寸胴状の側壁の下方の縁に沿って設けられるため、補強用リブが設けられていない場合には、側壁に続いてなる縁部と見ることができ、ドーナツ状平板となる。
一方、図1(c)のカップ状体幹増強冶具10の裏面図に示すように、側壁14の下方に、補強用リブ18が設けられている場合には、それに対応して、底部16は、切り欠け18aを有するドーナツ状平板となる。
この理由は、このような底部の厚さであれば、機械的強度や耐久性と、製造容易さとのバランスが良好になるためである。
より具体的には、底部の厚さが0.5mm未満の値になると、カップ状体幹増強冶具の機械的強度や耐久性が著しく低下する場合があるためである。
一方、底部の厚さが10mmを超えると、射出成型等による安定的な製造が困難となる場合があるためである。
したがって、底部の厚さを1〜8mmの範囲内の値とすることがより好ましく、3〜6mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、底部16を構成する材質は、側壁14の材質と同様に、上述した円形天板の材質と、同様とすることができるので、ここでの再度の説明を省略する。
(1)静止状態におけるバランス維持方法1
カップ状体幹増強冶具の使用方法は特に制限されるものでは無いが、例えば、二つのカップ状体幹増強冶具を準備し、その上に両足で乗って、所定時間、静止状態におけるバランスを取り続けるという使用方法がある。
このようにカップ状体幹増強冶具の上に乗って、静止した場合、体幹に関係する重心が自然と定まることになる。そして、その静止状態を維持しようとすると、すなわち、重心を安定させて静止しようしても、体幹が弱いとふらつき始めて、最後に、カップ状体幹増強冶具の上から落ちることになる。
よって、カップ状体幹増強冶具の上に再度乗って、静止状態のバランスを取り続ける動作を繰り返すことにより、自然と重心位置が意識され、ひいては、体幹が強化され、長時間であってもバランスをとりながら、カップ状体幹増強冶具の上に乗ることができるようになる。
すると、体幹が強化された関係で、腰痛が治癒されたり、立ち仕事で、腰に荷重がかかるような仕事をした場合であっても、それに、比較的長時間耐えうることになる。
さらに言えば、体幹が強化された関係で、ゴルフスイングの軌道が安定することから、ゴルフボールの飛距離が伸びる半面、曲がりが少なくなって、要するに、好スコアにつながりやすくなる。
なお、カップ状体幹増強冶具の上に乗って、静止状態にするとは、必ずしも立ったままでいる必要はなく、足ふみをすることによって、カップ状体幹増強冶具によるつぼ押し効果も増強され、さらに体幹強化や腰痛治療に資することができる。
また、更なる使用方法として、円形天板の直径や、側壁の高さが異なる複数種のカップ状体幹増強冶具を準備し、それらに乗って、所定時間、静止状態におけるバランスを取り続けるという使用方法がある。
すなわち、体幹が弱いと、円形天板の直径が比較的大きなカップ状体幹増強冶具(例えば、10cm)のみにおいて、静止状態が保持することができる。その場合、そのまま所定時間経過するまで、重心位置の認識や体幹が意識しながら、静止状態のバランスを取り続ける。
次いで、短期間で体幹が強化されるので、円形天板の直径がより小さいカップ状体幹増強冶具(例えば、8cm)に変えるとともに、それに乗って、そのまま所定時間経過するまで、重心位置の認識や体幹が意識しながら、静止状態のバランスを取り続ける。
さらに、円形天板の直径がさらに小さいカップ状体幹増強冶具(例えば、6cm)に変えるとともに、それに乗って、そのまま所定時間経過するまで、重心位置の認識や体幹が意識しながら、静止状態のバランスを取り続ける。
よって、このようにステップを踏んで、バランスが取りやすいカップ状体幹増強冶具から、バランスが取りにくいカップ状体幹増強冶具に変えることにより、無理なく重心位置の認識や体幹が強化されることになる。
また、別な使用方法として、二つのカップ状体幹増強冶具を準備し、それらの上に、両足で乗り、さらには、左右に重心を繰り返し移動させて、バランス維持を図るという方法がある。
このようにカップ状体幹増強冶具の上で、左右の足を中心にして、それぞれ体重を交互に移動させることは、すなわち、ゴルフクラブをスイングプレーンに沿って振る際の動作と重なることになる。
したがって、左右の足を中心にして、それぞれスムーズに体重移動ができるようになれば、体幹が強化されて、まさに、ゴルフのスイング軌道が定まり、その結果、ゴルフボールの直進進行性や飛距離が伸びることになる。
一方、体感が弱いと、カップ状体幹増強冶具の上に静止できないばかりか、左右の足を中心にして、それぞれスムーズに体重移動ができないことになる。
すなわち、重心を左右に移動させた場合、体幹が弱いとふらつき始めて、最後に、カップ状体幹増強冶具の上から降りてしまうことになる。
なお、体重移動におけるバランス維持方法において、一つのカップ状体幹増強冶具を準備し、右足または左足のみ、それに載せて、バランスをとる使用方法も有効である。
また、更なる使用方法として、二つのカップ状体幹増強冶具を準備し、所定時間、それに両足で乗ったり、あるいは、所定時間経過後、バランス状態を維持したまま、降りたりするという、乗り降り動作におけるバランス維持方法がある。
このようにカップ状体幹増強冶具の上に乗ったり、降りたりする動作を繰り返すことによっても、体幹に関係する重心が自然と定まることになる。そして、所定時間乗っている間に、静止状態を維持しようとすると、すなわち、重心を安定させて静止しようしても、体幹が弱いとふらつき始めて、最後に、カップ状体幹増強冶具の上から降りることになる。
よって、カップ状体幹増強冶具の上に再度乗って、静止状態のバランスを取り続け、次いで、所定時間経過後、バランス状態を維持したまま降りたりする動作を繰り返すことにより、自然と重心位置が意識され、ひいては、体幹が強化され、長時間であってもバランスをとりながら、カップ状体幹増強冶具の上に乗ることができるようになる。
第2の実施形態は、図3(a)〜(d)に示す1枚の凸状円盤20を、図4(a)〜(d)に示すように、少なくとも2枚組み合わせてなる平板状体幹増強冶具30であって、凸状円盤20の直径(L)を30〜150mmの範囲内の値とし、かつ、凸状円盤の厚さ(H)を5〜20mmの範囲内の値とすることを特徴とする平板状体幹増強冶具30である。
なお、図3(a)が、凸状円盤20の上面図、図3(b)が、凸状円盤20の側面図、図3(c)が、凸状円盤20の裏面図、および、図3(d)が、凸状円盤20の斜視図であり、図4(a)が、2枚組み合わせてなる平板状体幹増強冶具30の側面図、図4(b)が、2枚組み合わせてなる平板状体幹増強冶具30の斜視図、図4(c)が、3枚組み合わせてなる平板状体幹増強冶具30の側面図、および図4(d)が、3枚組み合わせてなる平板状体幹増強冶具30の斜視図である。
以下、第2の実施形態の平板状体幹増強冶具30およびそれを構成する凸状円盤20につき、適宜図面を参照して、具体的に説明する。
(1)直径
図3(b)に示すように、凸状円盤20の直径(L)を30〜150mmの範囲内の値とすることを特徴とする。
この理由は、このような直径であれば、乗りやすさと、体幹増強効果とのバランスが良好になるためである。
より具体的には、凸状円盤の直径が30mm未満の値になると、平板状体幹増強冶具に乗って、静止すること自体、困難となるためである。
一方、凸状円盤の直径が150mmを超えると、あえてバランスを取る必要が無くなり、体幹増強効果が得られないためである。
したがって、円形天板の直径を50〜120mmの範囲内の値とすることがより好ましく、70〜110mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図3(b)に示すように、凸状円盤20の厚さ(t)を5〜12mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような凸状円盤の厚さであれば、機械的強度や耐久性と、製造容易さとのバランスが良好になるためである。
より具体的には、凸状円盤の厚さが5mm未満の値になると、平板状体幹増強冶具の機械的強度や耐久性が著しく低下する場合があるためである。
一方、凸状円盤の厚さが12mmを超えると、射出成型等による安定的な製造が困難となる場合があるためである。
したがって、凸状円盤の厚さを6〜10mmの範囲内の値とすることがより好ましく、7〜9mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、図3(a)等に示すように、凸状円盤20の周囲に沿って、縁部22を有することが好ましい。
このような縁部22を有することにより、配置面との間に、所定空間が形成されることから、凸状円盤20の重量を過度に増加させることなく、厚さ(t)の変更が容易になるためである。
また、凸状円盤20の寸法精度が多少ずれたような場合であっても、縁部22と、凸状円盤の配置面とが十分接触し、平板状体幹増強冶具30を構成した場合の安定性が向上するためである。
さらに、このような縁部22を有することにより、凸状円盤20において、バネ的なクッション性が付与され、平板状体幹増強冶具30の使い勝手や使用感が向上するためである。
その上、このような縁部22を有することにより、別の凸状円盤の表面の端部に設けた溝またはライン状突起と、相互に嵌合するため、複数の凸状円盤20の積層精度が向上するためである。
また、凸状円盤の材質については、第1の実施形態の円形天板の材質の項で説明したように、ポリカーボネート樹脂を主成分として、構成されていれば良く、各種添加剤を配合することも好ましい。
いずれにしても、凸状円盤の材質については、上述した円形天板の材質と、同様とすることができるので、ここでの再度の説明を省略する。
また、凸状円盤20は、図3(a)等に示すように、基本的に円形であれば、若干の形態変更は可能であるが、円形に類する四角形、五角形、六角形、八角形、十角形、十二角形、二重角形、楕円形等であることも好ましい。
そして、図3(c)の凸状円盤20の裏面図に示すように、積層して使用する2枚の凸状円盤が、それぞれ相互に嵌合する溝またはライン状突起22cを有することが好ましい。
この理由は、このように嵌合する溝やライン状突起、例えば、オスメス関係の溝部やライン状突起を設けることにより、複数の凸状円盤からなる平板状体幹増強冶具の位置ずれを防止し、安定性をさらに向上させることができるためである。
より具体的には、一方の凸状円盤の背面に、同心円状の溝部やライン状突起を設けておき、もう一方の別な凸状円盤の表面に、当該溝部や突起と、相互に嵌合する溝部や孔を設けておき、それによって、平板状体幹増強冶具を構成した場合の安定性を向上させることができる。
なお、嵌合する溝やライン状突起として、上述したように、凸状円盤20の周囲に沿って設ける縁部22を代用することも可能である。
また、図3(a)等に示すように、凸状円盤20の上面または下面に、滑り止め部材が設けてあることが好ましい。
この理由は、このように滑り止め部材を設けることにより、複数の凸状円盤の組み合わせからなる平板状体幹増強冶具の上に乗った場合に、平板状体幹増強冶具の上で滑りにくくなって、さらに体幹を意識しながらバランスをとることができるためである。
すなわち、凸状円盤の上面または下面に、滑り止め部材として、厚さ1〜10mmのゴム層、粘着剤層、クッション樹脂層、あるいは、高さ5〜10mmの表面凹凸、例えば、同心円状の溝や、円錐状突起を設けることが好ましい。
平板状体幹増強冶具について、基本的に、第1の実施形態のカップ状体幹増強冶具と同様に静止状態においてバランスを取るように使用したり、乗り降り動作においてバランスを取るように使用したりして、重心位置を認識するとともに、体幹を、効果的かつ短期間で増強することができる。
また、凸状円盤の場合、積層する枚数を変えるだけで、高さ調整が可能なため、体幹の強さに応じて、使用方法を変えることもできる。
より具体的には、ゴルフの習熟度や腰痛の程度等に応じて、あるいは、実施するその日の体調に応じて、積層する枚数を変えて、バランスを取るための難易度を容易に変更することができる。
したがって、その変更状態において、静止状態でバランスを取るように使用したり、乗り降り動作においてバランスを取るように使用したりすることができ、要するに、個人の状況に応じて、平板状体幹増強冶具の使用方法をきめ細かく変えることができる。
1.カップ状体幹増強冶具の製造
(1)工程1
カップ状体幹増強冶具を製造するための所定形状の金型を、炭素鋼を構成材料として、二個取りのツープレート型金型(凸型と凹型)として作成した。
なお、実施例1では、図1(a)〜(d)に示すタイプのカップ状体幹増強冶具を製造するための所定形状の金型を作成し、実施例2では、図2(a)〜(d)に示すタイプのカップ状体幹増強冶具を製造するための所定形状の金型を作成し、実施例3では、図示しないものの、所定形状のカップ状体幹増強冶具を製造するための所定形状の金型を作成した。
次いで、射出成型装置に作成した金型を装着するとともに、加熱して、着色ポリカーボネート樹脂ペレット(バイエル社製、マクロロン2405)を溶融状態にした後、ノズル温度300℃、圧力100MPaの射出条件で、金型のゲート注入口から、100℃に保持した金型内部に、約1秒間、墳出させて、所定のカップ状体幹増強冶具を製造した。
得られたカップ状体幹増強冶具につき、以下の測定を行い、評価した。
得られたカップ状体幹増強冶具の重量を測定し、下記基準に準じて、軽量性を評価した。
◎:100g以下である。
○:200g以下である。
△:300g以下である。
×:300g超である。
得られたカップ状体幹増強冶具を、接触面(コンクリート)の上に2個配置し、さらにその上に、所定荷重(200kgf)の鉄板を載せて静置し、下記基準に準じて、耐久性を評価した。
◎:24時間以上載せても、カップ状体幹増強冶具は特に変形しない。
○:12時間以上載せても、カップ状体幹増強冶具は特に変形しない。
△:6時間以上載せても、カップ状体幹増強冶具は特に変形しない。
×:6時間未満で、カップ状体幹増強冶具が変形する。
得られたカップ状体幹増強冶具を、床面(アクリル絨毯)の上に2個配置し、その上に、乗って、静止時間を測定し、下記基準に準じて、評価した。
なお、治験者として、M1〜M5の男女5人の大人が行い、静止時間の平均値を算出し、評価した。
◎:3分以上、静止することができる。
○:1分以上、静止することができる。
△:20秒以上、静止することができる。
×:20秒以上、静止することができない。
得られたカップ状体幹増強冶具を、芝面の上に2個配置し、その上に治験者であるM1〜M5の男女5人が、それぞれ3分間、乗った状態で、バランスをとりながら静止した。
次いで、ゴルフクラブ(5番アイアン)を使用して、ゴルフボールを30打球し、下記基準に準拠して、ゴルフスイング評価をした。
◎:全員のゴルフスイングの軌道が安定し、飛距離が伸びた。
○:全員のゴルフスイングの軌道が安定したが、飛距離はほとんど変化しなかった。
△:全員のゴルフスイングの軌道も安定せず、飛距離はほとんど変化しなかった。
×:全員のゴルフスイングの軌道がより不安定になって、飛距離が落ちた。
得られたカップ状体幹増強冶具を、床面(アクリル絨毯)の上に2個配置し、その上に治験者(腰痛患者)であるM1〜M5の男女5人が、それぞれ3分間、乗った状態で、バランスをとりながら静止した。
次いで、カップ状体幹増強冶具から下り、その直後に、腰を曲げた状態で、皿洗い(10枚)を行い、腰痛治癒性を、下記基準で評価した。
◎:全員が腰痛を感じることなく、10枚全てを洗い終えた。
○:全員がほとんど腰痛を感じることなく、10枚全てを洗い終えた。
△:全員が腰痛を一部感じながらも、10枚全てを洗い終えた。
×:全員が腰痛を感じ、10枚全てを洗い終えることができなかった。
比較例1においては、平坦な円形天板を備えたカップ状体幹増強冶具(円形天板の直径:27mm、円形天板の厚さ:2mm、円形天板の表面凹凸:無し、側壁の高さ:15mm、側壁の厚さ:2mm、補強用リブ:6個、重量:約20g)を射出成型して、製造し、実施例1と同様に、静止時間等を評価した。
比較例2においては、平坦な円形天板を備えたカップ状体幹増強冶具(円形天板の直径:200mm、円形天板の厚さ:2mm、円形天板の表面凹凸:無し、側壁の高さ:50mm、側壁の厚さ:2mm、補強用リブ:6個、重量:約150g)を射出成型して、製造し、実施例1と同様に、静止時間等を評価した。
実施例4においては、図4に示すタイプの凸状円盤(直径:110mm、厚さ:15mm、滑り止め部材:高さ1mm、幅2mmの同心円状溝13本、重量:約50g)を6枚、同時に射出成型した。
次いで、凸状円盤を3枚ずつ重ねて、高さが30mmの右足用平板状体幹増強冶具および左足用平板状体幹増強冶具として構成し、実施例1と同様に、静止時間等を評価した。
実施例5においては、それぞれ、凸状円盤を4枚ずつ重ねて、高さが35mmの右足用平板状体幹増強冶具および左足用平板状体幹増強冶具として構成し、実施例1と同様に、静止時間等を評価した。
よって、本発明のカップ状体幹増強冶具および平板状体幹増強冶具は、腰痛治癒器やゴルフ練習器等に利用されることが期待される。
12、12´:円形天板
12a、12a´:円形天板の中心
12b、12b´:同心円状溝(滑り止め部材)
14、14´:側壁
16、16´:底部
18、18´:補強用リブ
20:凸状円盤
22:縁部
22a:凸状円盤の中心
22b:同心円状溝(滑り止め部材)
24:平板状体幹増強冶具
Claims (8)
- 中心に向かって、凸状に湾曲している円形天板と、寸胴状の側壁と、ドーナツ状平板からなる底部と、を含んでなるカップ状体幹増強冶具であって、
前記円形天板の直径を30〜150mmの範囲内の値とし、
前記側壁の高さを20〜50mmの範囲内の値とし、
前記側壁の厚さを0.5〜12mmの範囲内の値とし、
かつ、
前記円形天板、前記側壁、および前記底部の少なくとも一つが、ポリカーボネート樹脂を主成分として、構成されていることを特徴とするカップ状体幹増強冶具。 - 前記側壁の周囲に沿って、4〜10個の複数の補強用リブが設けてあることを特徴とする請求項1に記載のカップ状体幹増強冶具。
- 前記補強用リブが、前記円形天板および側壁から、側方に突出していることを特徴とする請求項1または2に記載のカップ状体幹増強冶具。
- 前記補強用リブを垂直方向に切断し、それを横から眺めた場合の断面形状が直角三角形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のカップ状体幹増強冶具。
- 前記円形天板の表面に、同心円状の溝またはライン状突起が設けてあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のカップ状体幹増強冶具。
- 前記円形天板の上面および前記底部の下端、あるいは、いずれか一方に、滑りとめ部材が設けてあることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のカップ状体幹増強冶具。
- 少なくとも2枚の凸状円盤を嵌合させ、組み合わせてなる、高さ調節可能な平板状体幹増強冶具であって、その上に乗って使用する平板状体幹増強冶具であり、
前記凸状円盤の直径を30〜150mmの範囲内の値とし、
前記凸状円盤の厚さを5〜20mmの範囲内の値とし、
前記凸状円盤の周囲に沿って、縁部を有しており、
かつ、
ポリカーボネート樹脂を主成分として、構成されていることを特徴とする平板状体幹増強冶具。 - 前記少なくとも2枚の凸状円盤が、それぞれ相互に嵌合する溝またはライン状突起を有することを特徴とする請求項7に記載の平板状体幹増強冶具。
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