JP6245513B2 - 照明器具およびそれに用いる点灯装置 - Google Patents
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Description
この照明器具においては、各LED群から出射する光の強度を調整して、各LED群から出射する光の強度を調整することによって、出射される混合光の色度あるいは強度を調整できるようになっている。
一方、特許文献1に開示されるように、色温度の異なる2つのLED群にスイッチング素子を接続して、デューティ比を調整しながら、一定の周期で交互に点滅させる時分割方式によって、発光の色温度を調整する技術も知られている。この方式で、各色LED群から出射する光量を調整すれば、LED群ごとに定電流回路を設ける必要もないので、点灯装置における回路の小型化や低コスト化も可能となる。
この点灯装置は、直流電源回路と、直流電源回路から光源ユニットに到る電力ラインに設けられたチョッピングスイッチのチョッピング動作によって出力電流を調整する出力調整回路と、複数の光源にそれぞれ1対1の関係で直列接続されて直列負荷回路を形成する複数の光源スイッチと、各光源に電流を流す時間を制御する制御部と、を有する。直列負荷回路の各々は、出力調整回路の出力端に並列に接続されている。
また、上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る照明器具は、発光色が互いに異なる複数の光源を有し、各光源が半導体発光素子からなる光源ユニットと、上記の点灯装置とを備える、
上記照明器具、並びに点灯装置において、以下のようにしてもよい。
出力調整回路には、チョッピングされた脈流電流を平滑するコンデンサを設け、休止期間の始点から、前記複数の光源スイッチを切り替える時点までの時間を、当該休止期間においてコンデンサから直列負荷回路側に放電が行われるときの時定数以上に設定する。
制御部は、複数の光源スイッチの切り替えを、休止期間の終了時点よりも前に行う。
制御部は、さらに、外部からの指示に基づいて目標電流値を設定し、出力調整回路は、出力電流が目標電流値に合うようにチョッピング動作を行う。
従って、直流電源回路から出力調整回路を経て出力される電力は、複数の光源に順に供給されて、複数の光源はオン期間が互いに重複しないように時分割で点灯される。
従って、直列負荷回路を構成する半導体発光素子や光源スイッチに加わるストレスを低減することができる。
実施の形態1に係る照明器具100について、図1,図2を参照しながら説明する。
1.照明器具100の全体構成
図1に示すように、照明器具100は、発光色が異なる複数の光源(LED群3,4,5,6)を有する光源ユニット1と、光源ユニット1のLED群3,4,5,6に電流を流して駆動する点灯装置2とを備える。このLED群3,4,5,6の発光色は、赤(R),緑(G),青(B),白(W)である。
点灯装置2は、人間の視覚では点滅が視認できない程度に高速で、LED群3,4,5,6を順に点灯させる動作を周期的に繰り返す。それによって、LED群3,4,5,6からの光が混合された混合光が光源ユニット1から出射される。
電力ユニット10は、全波整流回路11a及び平滑回路11bとから構成される直流電源回路11と、直流電源回路11から光源ユニット1に供給する出力電流を調整する直流電圧変換回路12と備える。そして、この直流電圧変換回路12の出力側に、上記4つの直列負荷回路30,40,50,60が互いに並列に接続されている。
制御部20には、光源ユニット1から出射させる光の発光色を指定する調光調色信号が入力されるようになっている。そして、制御部20はマイコンIC2を備え、そのメモリには、発光色ごとに各LED群3,4,5,6の発光時間などが対応付けて記憶されたテーブルT1が格納されている。
それによって、光源ユニット1では、LED群3,LED群4,LED群5,LED群6が、順番に点灯する動作を一定の周期で繰り返し、調光調色信号が指定する発光時間だけ光を出射する。
以下、光源ユニット1、電力ユニット10、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6、制御部20の具体的な構成例を説明する。
(光源ユニット1)
LED群3,4,5,6を構成する各LEDは、熱伝導性を考慮して一面に絶縁層で積層された金属材料をベース板とした基板に実装されている。あるいは、放熱特性が比較的良好で耐久性に優れたセラミックス材料や合成樹脂材料をベース板とした基板などに実装してもよい。
LEDのベアチップは、例えば、InGaN系の素子で透光性のサファイア素子基板に発光層が積層され、発光層はn型窒化物半導体層とInGaN発光層とp型窒化物半導体層とが順次積層されて形成されている。
ベアチップにおける電極は、p型窒化物半導体層上にp型電極パッドで形成されたプラス側電極とn型窒化物半導体層上にn型電極パッドで形成されたマイナス側電極とで形成されている。これらのプラス電極とマイナス電極は、ボンディングワイヤにより電気的に接続されている。ボンディングワイヤは金などの細い線からなり、実装強度の向上とLEDのベアチップの損傷低減のために金を主成分とするバンプを介して電極に接続されている。
従って、LED群3,4,5,6についても、それぞれに同じ電流が流れたときの順電圧(Vf)は一般に異なる。
直流電源回路11は、全波整流回路11aと平滑回路11bとからなる。
全波整流回路11aは、ダイオードブリッジ回路である。この全波整流回路11aの詳細動作については公知であるため説明は省略する。
平滑回路11bは、インダクタL1と、スイッチング素子Q1と、ダイオードD1と、コンデンサC1と、スイッチング素子Q1に流れる電流を検出する抵抗素子R1とで構成される力率改善型の昇圧チョッパ回路である。
この降圧チョッパ回路において、スイッチング素子Q2は、入力側のDC電圧をチョッピングするチョッピングスイッチとして働き、オン/オフを繰り返すチョッピング動作を行うことによってインダクタL2に脈流電流を出力する。
スイッチング素子Q2におけるチョッピング動作の動作周波数は、例えば、数十kHz〜数百kHzである。
コンデンサC2は、インダクタL2から出力される電流を平滑化する。
半導体素子IC1及びバースト制御回路14:
半導体素子IC1は、スイッチング素子Q2をオンオフするパルス信号を繰り返し発振するパルス発振回路、スイッチング素子Q2に過電流が流れることを抑制する保護回路などを備える。この半導体素子IC1は、スイッチング素子Q2にパルス信号を発振しながら、制御部20から指示される出力制御データIAを目標値として、出力電流I1を制御する。なお、本実施形態では、出力制御電流の目標値IAは一定の値である。
また、チョッピング開始信号から終了信号までの間以外の時間は、半導体素子IC1のチョッピング動作を休止させて、スイッチング素子Q2をオフ状態に維持する。
チョッピング動作期間中における半導体素子IC1による電流制御は、以下のように、制御部20から指示される出力制御データIAを目標値として、電流検出回路13からの電圧信号をモニタリングしながらフィードバック制御によって行う。
半導体素子IC1は、検出される出力電流I1が、制御部20から指示される出力制御電流の目標値IAに合うように、発振するパルスのパルス幅を調整して、スイッチング素子Q2のON時間の長さを調整する。すなわち半導体素子IC1は、検出電流値I1が出力制御電流の目標値IAよりも低いときは、発振するパルス幅(スイッチング素子Q2のON時間)を増加させる。一方検出される出力電流値I1が出力制御電流の目標値IAよりも高いときは、発振するパルス幅(スイッチング素子Q2のON時間)を減少させる。それによって、出力電流I1は、出力制御電流の目標値IAに合うよう制御される。
なお、ここでは、半導体素子IC1が発振するパルス幅(スイッチング素子Q2のON時間)のONデューティ比を変更することによって電流制御を行ったが、下記実施の形態4で説明するように、発振周波数を増減させることによっても電流を制御できる。
図1に示す各光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。ただし、バイポーラトランジスタを使用することもできる。
上述したように、直列負荷回路30,直列負荷回路40,直列負荷回路50,直列負荷回路60は、直流電圧変換回路12の出力端に並列に接続されている。
(制御部20)
制御部20は、様々な制御処理を実行するマイコンである制御処理部IC2、テーブルT1や各種制御プログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)、テーブルT1から読み出され、制御処理に利用される各種制御パラメータ値のデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等の揮発性のメインメモリMMや、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)等の不揮発性のサブメモリSM、時間を計測するタイマTMなどを有する。なお、図1においては、ROMはテーブルT1として表示しており、メインメモリMMおよびサブメモリSMについては、図示を省略している。タイマTMやサブメモリSMについては、制御処理部IC2の機能の一部としてもよい。
制御部20は、調光調色信号Va(n)を取得すると、それに基づいて、バースト制御回路14に、チョッピング動作を開始させる開始信号、及びチョッピング動作を終了させる終了信号を送る。また制御部20は、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6のゲートにオン/オフ信号を送るなどの動作を行う。
テーブルT1には、調光調色信号データVa(n)と、バースト制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)および出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)とが対応づけられており、制御部20のROMに記憶されている。
バースト制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)は、1周期の中でLED群3,4,5,6に電力を供給する時間の長さを示すデータである。すなわち光源ユニット1から各番号に相当する光を出射させる上で必要なLED群3,4,5,6の発光時間長さを示すデータである。また、出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)は、1周期の中におけるスイッチング素子Q3,Q4,Q5,Q6のオン期間の長さを示すデータである。この場合においても、nはユーザにより選択された組み合わせ番号を示す数字である。
また、出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)を調整して休止期間の長さを変えることによって、1周期の時間長さが変わるので、調光を行うことができる。すなわち、出力制御時間データの合計[ta(n)+tb(n)+tc(n)+td(n)]を長くすると、照明器具100から出射される単位時間の発光量は小さくなる。
Va(20),Va(21)では緑色の発光時間が他の色の発光時間より長く設定され、これらが選択されたときは光源ユニット1から出射される光は、白色光に緑色光が混合された色の光となる。
(制御部20における制御動作)
制御部20がテーブルT1を参照しながら行う制御動作について、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。
照明器具100に電源が投入されると、図2に示すフローが開始され、初回処理が実行される(ステップS1)。ここで、初回処理について、以下に説明する。先ず、制御処理部IC2は、サブメモリSMに記憶されている調光調色信号データVa(n)を読み出す。そして、読み出された調光調色信号データVa(n)に対応するバースト制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)および、出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)をテーブルT1から読み出し、これらのデータをメインメモリMMに記憶させる。以上の処理が、実施形態1のフローにおける初回処理である。
そして、制御部20は、タイマTMをリセットしてスタートすると共に、バースト制御回路14にチョッピング動作開始を指示する。また、光源スイッチQ3をオンし、光源スイッチQ4,Q5,Q6をオフとする(ステップS2、図3の時点t1)。ここで、光源スイッチを「オフとする」という用語は、既にオフの状態である光源スイッチについては、オフ状態を維持することを意味する。
次に、タイマTMの値であるTmがTA(n)に達したかどうかを監視する(ステップS3)。このTA(n)は、メインメモリMMに記憶されている調光調色信号データVa(n)に対応したバースト制御時間データTA(n)である。ここでは、ステップS1においてサブメモリSMから読み出された調光調色信号データが、具体的に例えば、Va(10)であれば、メインメモリMMに記憶されたバースト制御時間データはTA(10)であるので、ステップS3でTMの判断の対象とされるバースト制御時間データはTA(10)である。以下、本フローの各ステップにおける各種制御パラメータにおける(n)についても、同様とする。
続いて、Tmがta(n)に達したかどうかを監視し(ステップS5)、ta(n)に達したら、制御部20は、タイマTMをリセットしてスタートすると共に、バースト制御回路14にチョッピング動作開始を指示する。それによって、半導体素子IC1はスイッチング素子Q2のチョッピング動作を開始する。また制御部20は、光源スイッチQ4をオンし、光源スイッチQ3,Q5,Q6をオフとする。それによってオンとなる光源スイッチがQ3からQ4に切り替わる(ステップS6、図3の時点t3)。
次に、TmがTB(n)に達したかどうかを監視し(ステップS7)、TB(n)に達したら、制御部20は、バースト制御回路14にチョッピング動作の終了を指示する。それによってスイッチング素子Q2はオフ状態となる(ステップS8、図3の時点t4)。
次に、TmがTC(n)に達したかどうかを監視し(ステップS11)、TC(n)に達したら、制御部20は、バースト制御回路14にチョッピング動作の終了を指示する。スイッチング素子Q2はオフ状態に維持される(ステップS12、図3の時点t6)。
次に、TmがTD(n)に達したかどうかを監視し(ステップS15)、TD(n)に達したら、制御部20は、バースト制御回路14にチョッピング動作の終了を指示する。それによって、スイッチング素子Q2はオフ状態となる(ステップS16、図3の時点t8)。
一方、調光調色信号データVa(n)が取得されている場合(ステップS18でYes)、制御部20は、取得した調光調色信号データVa(n)をサブメモリSMに記憶する。また、制御部20はテーブルT1を参照して、調光調色信号データVa(n)に対応するバースト制御時間データTA(n)〜TD(n)及び出力制御時間データta(n)〜td(n)を読み出してメインメモリMMに記憶する(ステップS19)。そして、ステップS1に戻り、ステップS1からの動作を繰り返す。
それによって、照明器具100の各LED群3,4,5,6は、調光調色信号データVa(n)で指定された番号に対応するバースト制御時間データTA(n)〜TD(n)に相当する時間ずつ、時分割で発光する。
以上説明したフローチャートに基づく制御動作によって、各光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6は択一的にONされるように切り替わる。また、LED群3,4,5,6は、[ta(n)+tb(n)+tc(n)+td(n)]に相当する時間を1周期として、出力制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)に相当する長さで、順に発光する動作が繰り返され、赤色,緑色,青色,白色の光がこの比率で出射される。
このように、複数のLED群3,4,5,6を時分割で点灯することによって、各LED群3,4,5,6の明るさを変更しながら発光色を可変させて容易に調色が出来る。また、基本的に1つの直流電圧変換回路12から出力し、各LED群3,4,5,6に個別に定電流回路を設けてないので、回路の小型化、低コスト化を図ることもできる。
(バースト制御とその効果)
上記の制御部20による制御動作によって、図3の動作波形に示されるように、スイッチング素子Q2のチョッピング動作を行う動作期間と、チョッピング動作を休止する休止期間が交互に形成され、休止期間においてはスイッチング素子Q2がオフに維持される。
1周期の動作の中に、4つのチョッピング期間と4つの休止期間が含まれている。各休止期間の長さは、[ta(n)−TA(n)]、[tb(n)−TB(n)]、[tc(n)−TC(n)]、[td(n)−TD(n)]である。
本実施の形態では、各光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6が切り替わるタイミングは、休止期間の中でも、休止期間の終了時点と同時である。従って、休止期間の開始から光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替えまでの時間Δta,Δtb,Δtc,Δtdは、休止期間の長さと同じである。すなわち、Δta=ta(n)−TA(n),Δtb=tb(n)−TB(n),Δtc=tc(n)−TC(n),Δtd=td(n)−TD(n)である。
図4は、バースト制御による効果を説明する波形図であって、(a)バースト制御を行う実施例、(b)はバースト制御を行わない比較例について示す。
図4においては、光源スイッチQ6がONとなりLED群6が点灯する期間と、次に周期において光源スイッチQ3がONとなりLED群3が点灯する期間を抜き出して示している。
一方、実施例では、図3,図4(a)に示すように、チョッピング動作を休止する休止期間が設けられ、休止期間の開始から時間Δta,Δtb,Δtc,Δtdをおいてから光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替えがなされる。
従って、電流I1及び電圧VC1が低下した時点で、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替えがなされることになるので、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6にかかるストレスは少なくなる。
上記のように一般的にLED群3,4,5,6の各順電圧(Vf)は互いに異なっているため、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6のいずれがオンになっているかによって、直流電圧変換回路12の出力端の電圧Vc1の大きさが変わる。
図3の例では、LED群3,4,5,6の順電圧(Vf)が、この順で高くなっていることによって、電圧Vc1もV3,V4,V5,V6の順で高くなっている(V3<V4<V5<V6)。
ここで、図4(b)に示す比較例のように、チョッピング動作中に、オンとなっている光源スイッチがQ6からQ3に切り替わると、順電圧(Vf)の高いLED群6に流れていた電流が、順電圧(Vf)の低いLED群3に切り替わって流れる。このときに、光源スイッチQ3とLED群3からなる直列負荷回路30には、過剰な突入電流が流れやすい。
以上のように、本実施形態によれば、LED群3,4,5,6への過剰な突入電流による劣化を抑え、LEDや光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6のストレスによる劣化を抑えることができるので、装置の長寿命化を図ることができる。
休止期間の開始点から、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6を切り替えるまでの各時間Δta,Δtb,Δtc,Δtdの長さは、チョッピング動作時にスイッチング素子Q2をオン/オフする周期より長く設定することとする。
また、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替えは、できだけ出力電流I1が小さくなる時点(電流0に近い時点)で行うことが好ましい。
すなわち、休止期間の開始時点では電流I1はIAであるが、コンデンサC2から各直列負荷回路30,40,50,60の側に放電がなされるときの時定数に相当する時間が経過すると、電流はIAの37%程度に低下する。そして、さらに時間が経過すると、電流I1は0に近づく。
従って、以上の点を合せて考慮して、各時間Δta,Δtb,Δtc,Δtdの長さを適度な長さに設定すればよい。
1周期の中に含まれる4つの時間Δta,Δtb,Δtc,Δtdは、一律的に同じ長さに設定することが、設計上容易と考えられる。ただし、この長さは一律的でなくてもよく、例えば、チョッピング動作の期間TA(n),TB(n),TC(n),TD(n)の長さに応じて、それに続くΔta,Δtb,Δtc,Δtdの時間長さを変えてもよい。
図11(a)〜(c)は、上記構成の照明器具100を適用した照明装置100a〜100cの外観図である。
図11(a)に示す照明装置100aは、ダウンライトに適用した例であって、点灯装置2と灯体7aとを有し、両者は配線8で接続されている。そして、灯体7aの中に光源ユニット1が装着されている。
照明装置100bも、点灯装置2と灯体7bとを有し、両者は配線(不図示)で接続されている。そして、灯体7bの中に光源ユニット1が装着されている。
また照明装置100cも、点灯装置2と灯体7cとを有し、両者は配線8で接続されている。そして、灯体7cの中に光源ユニット1が装着されている。
このように、上述した照明器具100を各種の照明装置に適用することによって、装置の小型化を図りながら、過電流などの影響を防止して照明装置の長寿命化を図ることができる。
照明器具100は、直流電源回路11と、直流電源回路11から光源ユニット1に到る電力ラインに設けられたスイッチング素子Q2を繰り返しオン/オフするチョッピング動作によって出力電流を調整する直流電圧変換回路12と、発光色が互いに異なる複数のLED群3,4,5,6を有する光源ユニット1と、各LED群3,4,5,6に流す電流を制御する制御部20と、を有する。そして、各LED群3,4,5,6と1対1の関係で光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6が直列接続された直列負荷回路30,40,50,60の各々が、直流電圧変換回路12の出力端に並列に接続されている。
また、複数の光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替え動作を、休止期間の中で、休止期間の始点から時間をおいた時点で行っているので、直列負荷回路30,40,50,60に流れる電流が少ない状態のときに、その切り替え動作が行われる。
<実施の形態2>
本実施形態にかかる照明器具の構成は、図1に示した実施の形態1の照明器具100と同様である。また、制御部20の制御動作も、図2に示したフローチャートに基づいて行われる。
本実施の形態の照明器具において、調光調色信号Va(n)が指示する番号に基づいて、テーブルT2から出力制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)が読み出されて、LED群3,4、5,6がその時間だけ点灯して、合成光を出射させる点は実施の形態1と同様である。
テーブルT2において、出力制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)の値は、最大でも、出力制御時間データtas,tbs,tcs,tdsの値よりは小さい値に設定されている。
図6(b)のテーブルT2において、TA(n),TB(n),TC(n),TD(n)の値は、3.0ms以下の範囲で設定され、出力制御時間データtas,tbs,tcs,tdsは、3.5msで一律に設定されている。従って、休止期間の長さが0.5ms以上となる。
すなわち、スイッチング素子Q2のチョッピング動作を行う動作期間と、チョッピング動作を休止する休止期間が交互に形成され、休止期間においてスイッチング素子Q2はオフに維持される。そして、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替えタイミングは、休止期間の中で、休止期間の開始時点から時間をおいて行われる。
一方、実施の形態1の照明器具100では、調光調色信号Va(n)によって一周期の時間が変わるが、本実施形態の照明器具では、一周期の時間は[tas+tbs+tcs+tds]で一定である。図6(b)に示す具体例では、一周期の時間は14msである。
本実施形態にかかる照明器具の構成も、図1に示した実施の形態1の照明器具100と同様である。また、制御部20の制御動作も、図2に示したフローチャートに基づいて行われる。
ただし、本実施の形態では、制御部20は、図5(c)のテーブルT3を備え、このテーブルT3を参照して制御動作を行う。
テーブルT3において、出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)の値は、出力制御時間データTAs,TBs,TCs,TDsの値よりも、常に大きい値に設定されている。
すなわち、スイッチング素子Q2のチョッピング動作を行う動作期間と、チョッピング動作を休止する休止期間が交互に形成され、休止期間においてはスイッチング素子Q2はオフに維持される。そして、光源スイッチQ3,Q4,Q5,Q6の切り替えタイミングは、休止期間の中で、休止期間の開始時点から時間をおいて行われる。
一方、実施の形態1の照明器具100では、調光調色信号Va(n)によってLED群3,4,5,6の点灯時間が変わるが、本実施形態の照明器具では、出力制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)が固定値なので、LED群3、4,5,6の点灯時間の比率は変わらない。
<実施の形態4>
実施形態4にかかる照明器具100の回路構成は、図1に示した実施の形態1の照明器具100と同様である。
本実施形態の照明器具100では、制御部20におけるメモリには、テーブルT1に変えて図5(d)に示されるテーブルT4が格納されている。
制御部20の制御動作を示すフローチャートは、図2に示したフローチャートと同様である。ただし、ステップS1,S19において、テーブルT4から、バースト制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)及び出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)に加えて、出力制御電流データIA(n)を読み出す。
図7(a),(b)は、半導体素子IC1に入力される出力制御電流データIA(n)の大きさによって、光源ユニット1に出力する電流I1が調整される様子を示すタイミングチャートである。
すなわち半導体素子IC1は、出力電流I1をモニタリングして、出力電流I1が出力制御電流データIA(n)より小さいときは、パルスON幅(Ton)を増加させる。一方、出力電流I1が出力制御電流データIA(n)より大きいときは、パルスON幅(Ton)を減少させる。
このように半導体素子IC1がスイッチング素子Q2のパルスON幅を制御することによって、図7(a),(b)におけるI1の波形に示されるように、出力電流I1は、目標値IA(n)であるA0,A1に合せられることとなる。
それによって、図7における(a)よりも(b)ではQ2の周波数が大きくなっていることからわかるように、スイッチング素子Q2のパルスON幅(Ton)が小さいときは、チョッピング周波数が増加することになる。
本実施形態の照明器具においても、実施の形態1で説明したバースト制御による効果は同様に得ることができる。
従って、本実施形態によれば、調色及び調光を両立した制御を簡素に行うことでき、よりレンジの広い調光を行うこともできる。
図8は、実施の形態5にかかる照明器具200の回路構成を示す図である。当図において、図1に示した照明器具100と同一の構成要素には同じ符号を付けている。
本実施形態にかかる照明器具200は、実施の形態1の照明器具100と同様の構成であるが、電力ユニット10において、直流電圧変換回路12の出力端に放電回路15が接続されている点が異なっている。
電力ユニット10に設けられた放電回路15は、4つの直列負荷回路30,40,50,60と並列に接続されている。
この放電回路15は、スイッチング素子Q2がOFFとなっている間に、コンデンサC2に蓄積された電荷の放電を促進する機能を有する。
このように、本実施の形態にかかる照明器具200においては、電力ユニット10の出力端に直列負荷回路と並列に放電回路15を有するので、照明器具100と比べて、バースト動作の休止期間において、コンデンサC2に蓄積された電荷の放電が速くなされる。従って、休止期間において電流I1及び電圧VC1の低下が速くなり、より短い時間で電流I1が0に近づく。
そして、休止期間の時間長さを短く設定すると、その分、光源スイッチQ3〜Q6を順に切り替える1周期の時間を短くでき、ちらつきが生じにくくなる。
なお、この放電回路15にはチョッピング動作期間においても電流が流れるが、放電回路15に流れる電流は点灯に寄与しない。従って、放電回路15には、小電流が流れるように、直列負荷回路30,40,50,60のインピーダンスの中で最も高いインピーダンスと比べて、10倍程度以上の高いインピーダンスを持つインピーダンス素子を用いることが好ましい。
実施の形態6にかかる照明器具は、図1に示した照明器具100と同様の回路構成である。また、マイコンIC2内のテーブルT1も同様であるが、照明器具100の動作に違いがある。
すなわち、実施の形態1の照明器具100では、光源スイッチ素子Q3,4,5,6の切り替えを行うタイミングと同時に、半導体素子IC1におけるチョッピング動作を開始した(図3のt1,t3,t5、t7参照)。それに対して、本実施形態の照明器具100では、光源スイッチQ3,4,5,6の切り替えを行ってから、微小な時間ΔT経過後に、半導体素子IC1におけるチョッピング動作を開始している。
このフローチャートは、図2に示したフローチャートと同様であるが、ステップS2の代わりにステップS2−1〜S2−3の制御動作を行う。それによって、光源スイッチの切り替えを、休止期間の終了時点よりも時間ΔTだけ前に行うようにする。すなわち、オンとなる光源スイッチがQ3からQ4に切り替わってから、時間ΔTが経過した後に、スイッチング素子Q2のチョッピング動作が開始される。
図9のフローチャートではステップS10〜S17は省略しているが、同様に、図2に示したステップS10でも、オンとなる光源スイッチをQ5からQ6に切り替えてから、時間ΔTだけ経過した後に、スイッチング素子Q2のチョッピング動作を開始する。また、図2に示したステップS14でも、オンとなる光源スイッチがQ6からQ3に切り替わってから、時間ΔTが経過した後に、スイッチング素子Q2のチョッピング動作を開始する。
図10に示されるように、光源スイッチQ3,4,5,6の切り替えがなされるタイミングは、休止期間の終了時点よりも時間ΔTだけ前である(図10のt1〜t2,t4〜t5,t7〜t8,t10〜t11)。
実施の形態1の照明器具100では、光源スイッチQ3,4,5,6の切替タイミングと、スイッチング素子Q2のチョッピング動作の開始が同時になされるように設定されているので、基本的には光源スイッチQ3,4,5,6の切替時に電流は流れない。しかし、そのタイミングが多少ずれて光源スイッチQ3,4,5,6よりもチョッピング動作の開始が少し先になされた場合には、光源スイッチQ3,4,5,6の切替時に電流が流れてします。
よって、光源スイッチQ3,4,5,6及びLED群3,4,5,6の長寿命化をより確実に図ることができる。
<変形例>
以上、実施の形態に基づいて発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることがなく、以下のような変形例も実施できる。
上記実施の形態では、光源ユニットにおいて、発光色が異なる4種類のLED群を用いたが、これに限らない。光源の発光色は、3種類あるいは2種類でもよいし、5種類以上でもよい。
また光源を構成する半導体発光素子としては、LED以外に、有機EL(Electro Luminescence)素子、レーザダイオード(Laser Diode)素子等を用いることもできる。
上記実施の形態等では、LEDの発光色をR(赤),G(緑),B(青),W(白色)としているが、例えば、色温度が異なる白色光を発する複数のLEDを用いてもよい。
2.直流電源回路
上記実施の形態では、平滑回路として昇圧チョッパ回路を用いたが、例えば、平滑コンデンサを単体で用いてもよい。また、直流電圧変換回路として降圧チョッパ回路を用いたが、例えば、フライバック回路のような他のDC−DCコンバータ等を用いてもよい。
上記実施形態等では、光源スイッチとして、MOSFETを用いたが、バイポーラトランジスタ等のスイッチング素子も用いてもよい。
4.制御回路
上記実施の形態では、LED群3,4,5,6を発光させる時間や、出力制御電流データIA(n)を、制御部20がテーブルに記憶させていたが、これに限らない。例えば、調光調色信号にバースト制御時間データTA(n),TB(n),TC(n),TD(n)、出力制御時間データta(n),tb(n),tc(n),td(n)、出力制御電流データIA(n)を含ませて、制御部20がそれを受け取るようにしても、同様に実施できる。
5.実施の形態5のように電力ユニット10に放電回路15を設けることを、実施の形態2,3,4,6の駆動方法のいずれかと組み合わせてもよい。
2 点灯装置
3,4,5,6 LED群
10 電力ユニット
11 直流電源回路
11a 全波整流回路
11b 平滑回路
12 直流電圧変換回路
13 電流検出回路
14 バースト制御回路
15 放電回路
30,40,50,60 直列負荷回路
100,200 照明器具
100a,100b,100c 照明装置
IC1 半導体素子
IC2 マイコン
C1 コンデンサ
D2 ダイオード
L2 インダクタ
C2 コンデンサ
R2 固定抵抗素子
T1,T2、T3,T4 テーブル
Q3,Q4,Q5,Q6…光源スイッチQ
TA〜TD 出力制御時間データ
ta〜td 出力制御時間データ
IA 出力制御時間データ
Claims (6)
- 発光色が互いに異なる複数の光源を有し、各光源が半導体発光素子からなる光源ユニット、を点灯させる点灯装置であって、
直流電源回路と、
前記直流電源回路から前記光源ユニットに到る電力ラインに設けられたチョッピングスイッチのチョッピング動作によって出力電流を調整する出力調整回路と、
前記複数の光源にそれぞれ1対1の関係で直列接続されて直列負荷回路を形成する複数の光源スイッチと、
前記各光源に電流を流す時間を制御する制御部と、を有し、
前記直列負荷回路の各々は、前記出力調整回路の出力端に並列に接続され、
前記出力調整回路の出力端に、前記複数の直列負荷回路と並列に放電回路が設けられており、
前記放電回路は、インピーダンス素子のみからなり、
前記インピーダンス素子のインピーダンスは、前記負荷回路の中で一番高い値の10倍以上であり、
前記制御部は、
チョッピング動作を行う動作期間と、チョッピング動作を休止する休止期間とを繰り返すよう前記出力調整回路を動作させると共に、
前記複数の光源スイッチを択一的にオンとなるように順に切り替える動作を行い、
前記複数の光源スイッチの切り替えは、前記休止期間の中で、当該休止期間の始点から時間をおいた時点で行う、
点灯装置。 - 前記制御部は、前記出力調整回路がチョッピング動作する動作期間の長さを変えて、前記複数の各光源が発光する時間長を制御する、
請求項1に記載の点灯装置。 - 前記出力調整回路は、
チョッピングされた脈流電流を平滑するコンデンサを備え、
前記休止期間の始点から、前記複数の光源スイッチを切り替える時点までの時間は、
当該休止期間において前記コンデンサから前記直列負荷回路側に放電が行われるときの時定数以上に設定されている、
請求項1または2に記載の点灯装置。 - 前記制御部は、
前記複数の光源スイッチの切り替えを、前記休止期間の終了時点よりも前に行う、
請求項1〜3のいずれかに記載の点灯装置。 - 前記制御部は、さらに、
外部からの指示に基づいて目標電流値を設定し、
前記出力調整回路は、
前記設定された目標電流値に出力電流が合うようにチョッピング動作を行う、
請求項1〜4のいずれかに記載の点灯装置。 - 発光色が互いに異なる複数の光源を有し、各光源が半導体発光素子からなる光源ユニットと、
請求項1〜5のいずれかに記載の点灯装置とを備える、
照明器具。
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