JP6244263B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、家電機器や産業機器の各種機器の電力系統における電源装置に関する。
電源装置では、実装されたパワートランジスタなどの高発熱部品を冷却するために冷却ファンが用いられている(特許文献1)。この種の電源装置は、一般にサーミスタを有し、そのサーミスタが測定した高発熱部品の温度変化に応じて自装置内に有した冷却ファンの回転を制御する。
近年、高発熱部品の消費電力の多様化に伴い、自装置内に内蔵されている冷却ファンから、実装された高発熱部品の消費電力に適した複数の冷却ファンに差し替えて、その冷却ファンに最適な制御を行う電源装置がある(特許文献2)。特許文献2の電源装置では、複数の冷却ファンから送信される識別信号から自装置に接続された冷却ファンを特定することで、その冷却ファンに最適な制御を行う。
特開平10−307648号公報 特開2006−18491号公報
しかしながら、特許文献2に記載の方法では、複数の冷却ファンの各々を識別する識別情報を出力する機能を有する冷却ファンを用意しておく必要があり、冷却ファンの選択に制約が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、冷却ファン側に識別情報を備えることなく、冷却ファンを識別し、その特性に応じて冷却ファンの回転を制御することができる電源装置を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、入力電力を所望の電力に変換する電力変換部と、駆動信号に応じた回転数で回転して空気流を発生させることにより前記電力変換部を冷却する冷却ファンと、前記冷却ファンの回転数を検出する検出部と、複数の前記駆動信号を前記冷却ファンに出力することで前記検出部から得られる前記駆動信号ごとの前記冷却ファンの回転数に基づいて自装置に接続された前記冷却ファンの種類を特定する制御部と、を有する電源装置である。
また、本発明の一態様は、上述した電源装置であって、前記冷却ファンとして搭載され得る複数の冷却ファンの種類ごとに所定の回転数範囲を予め記憶する記憶部を備え、前記制御部は、前記冷却ファンの起動時に、複数の前記駆動信号を前記冷却ファンに出力することで前記検出部から得られる前記駆動信号ごとの前記冷却ファンの回転数が、どの回転数範囲に該当するかを判別することで、前記自装置に接続された前記冷却ファンの種類を特定する。
また、本発明の一態様は、上述した電源装置であって、前記記憶部には、前記冷却ファンとして搭載され得る複数の冷却ファンの種類ごとに制御パラメータが予め記憶されており、前記制御部は、少なくとも前記電力変換部の温度、消費電力、負荷電流、風量等の前記冷却ファンによる冷却量を決定するための情報を用いて、特定した冷却ファンの種類の制御パラメータを前記記憶部から読み出す。
また、本発明の一態様は、上述した電源装置であって、前記制御部は、前記記憶部から読み出した前記制御パラメータに基づいて前記駆動信号を発生させて前記冷却ファンに出力する
また、本発明の一態様は、上述した電源装置であって、前記制御部は、前記冷却ファンの起動時に、複数の前記駆動信号として複数のPWM信号を前記冷却ファンに出力することで得られる前記PWM信号ごとの前記冷却ファンの回転数に基づいて自装置に接続された前記冷却ファンの種類を特定する
以上説明したように、本発明によれば、冷却ファン側に識別情報を備えることなく、冷却ファンの識別ができる。このため、冷却ファンの選択の自由度が広がる。
本発明の実施形態における電源装置の構成例を示す図である。 本発明の実施形態における判別テーブルの一例を示す。 本発明の実施形態における冷却ファンAと冷却ファンBとのそれぞれの冷却特性例を示す図である。 本発明の実施形態における制御パラメータテーブルの一例を示す。 本発明の実施形態における電源装置1の動作のフローチャートである。
以下、実施形態の電源装置について、図面を参照して説明する。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態における電源装置1の構成例を示す図である。図1に示す電源装置1は、電力変換部2、冷却ファン部3、入力部4、制御部5、記憶部6及び出力部7を備える。
電源装置1は、入力部4に入力された電圧(以下、「入力電圧」という。)を必要とされる電圧(以下、「出力電圧」という。)に変換するとともに、冷却ファン部3に備えられた冷却ファン31の駆動制御を行う装置である。また、電源装置1は、冷却ファン31の特性を判別し、冷却ファン31の特性に合わせて冷却ファン31の回転を制御するための制御パラメータを取得する機能を有している。これにより、電源装置1は、電源装置1内部(以下、適宜、自装置内と称す。)に内蔵されている冷却ファンが、実装された高発熱部品の消費電力に適した別の冷却ファンに差し替えられた場合であっても、その差し替え後の冷却ファンの特性に合わせて最適な制御を行う。本実施形態では、電源装置1は、冷却ファン31として、後述する図2に示す特性の異なる二つの冷却ファンAと冷却ファンBの特性を判別する機能を有しているものとする。ただし、この例に限定されず、電源装置1は、任意の種類の冷却ファンの特性を判別するものとすることができる。
入力部4は、電力変換部2に接続される。入力部4は、例えば商用電源やACアダプタ等から交流又は直流の入力電圧が入力される。
電力変換部2は、入力部4及び出力部7に接続されている。電力変換部2は、制御部5に接続されている。電力変換部2は、入力部4に入力された入力電力を所望の出力電力に変換する。電力変換部2は、変換した出力電力を出力部7を介して負荷に出力する。電力変換部2は、DC−DCコンバータやAC−DCコンバータ等の電力変換回路を備える。また、電力変換部2は、温度センサ(不図示)を有する。電力変換部2は、温度センサで電力変換部2の周囲温度を測定し、測定した周囲温度を制御部5に出力する。温度センサは、例えばサーミスタ素子や温度センサIC(Integrated Circuit)である。
電力変換部2において、入力電力から出力電力を生成する際の電力変換効率が100%ではなく、電力変換損失が発生する。例えば、電力変換部2は、電力変換効率が80%であり、出力電力として100Wの電力を生成する場合、入力電力として125Wの電力が必要になる。この場合、25Wの電力が電力変換部2の発熱部品により熱に変換されて、電力変換部2が発熱する。この発熱により、電力変換部2内の部品の温度が保証温度を超えると、電力変換部2の動作に影響を及ぼす場合がある。このため、電源装置1は、冷却ファン31により電力変換部2内の部品を冷却している。
冷却ファン部3は、温度センサで測定した電力変換部2の周囲温度に応じて、電力変換部2内の部品を冷却する。また、冷却ファン部3は、一般に、電源供給線とグランド線と回転数を制御する駆動信号線と回転数を出力するセンサ線とを有する。冷却ファン部3は、冷却ファン31及び検出部32を備える。
冷却ファン31は、電源供給線に接続されている。冷却ファン31は、制御部5から電源供給線を介して駆動信号が供給される。冷却ファン31は、制御部5から供給された駆動信号に応じた回転数で回転して空気流を発生させることで、電力変換部2内の部品を冷却する。冷却ファンを判別する場合、駆動信号は所定の信号に設定される。この場合、所定の信号としての駆動信号は、例えば、冷却ファン31の回転数に応じた一定の電圧値を有する直流電圧信号でもよいし、冷却ファン31の回転数に応じたデューティ比を有するPWM(Pulse Width Modulation)信号であってもよい。本実施形態では、駆動信号としてデューティ比を有するPWM信号を用いる。
検出部32は、例えば冷却ファン31に組み込まれたロータリエンコーダである。検出部32は、冷却ファン31の回転数を検出する。検出部32は、検出した回転数を示す回転出力信号をセンサ線を介して制御部5に出力する。
記憶部6には、判別テーブル及び制御パラメータテーブルが記憶されている。図2に、記憶部6に記憶された判別テーブルの一例を示す。判別テーブルは、ファンの種類と回転数範囲とが対応付けられて格納されている。判別テーブルに格納されたファンの種類は、電源装置1の冷却ファン31として使用可能な冷却ファンの種類であり、本実施形態では冷却ファンA及び冷却ファンBの各種類である。
次に上述の判別テーブルに格納された回転数範囲について、図を用いて説明する。図3は、冷却ファンAと冷却ファンBとのそれぞれの冷却特性を示す図である。種類の異なる冷却ファンA,Bは、それぞれ異なる冷却特性を有する。すなわち、冷却ファンAと冷却ファンBとは、同様のデューティ比の駆動信号を受信しても、それぞれ異なる回転数で回転する。よって、所定の駆動信号を受信した場合の冷却ファンAと冷却ファンBとの各回転数範囲が判別テーブルに記憶されている。なお、所定の駆動信号とは、冷却ファン31を起動させる(回転させる)ために、制御部5から冷却ファンに出力される駆動信号であり、所定の制御パラメータ、すなわち所定の回転数に基づいた信号である。なお、起動とは、冷却ファン31を回転させるために、冷却ファン31に通電することである。このような特性の違いから、冷却ファンの種類を判別することができる。
図4に、記憶部6に記憶された制御パラメータテーブルの一例を示す。図4(a)は、記憶部6に記憶された、冷却ファンAの制御パラメータテーブルの一例を示す。図4(b)は、記憶部6に記憶された、冷却ファンBの制御パラメータテーブルの一例を示す。
制御パラメータテーブルは、電力変換部2の周囲温度の温度範囲と、回転数とが対応付けられている。制御パラメータテーブルには、周囲温度Tの温度範囲として、互いに異なる複数の温度範囲が設定されている。例えば、T1<T≦T2、T2<T≦T3等である。回転数は、冷却ファン31の回転数であり、周囲温度Tが高くなるにつれて、回転数も高くなるように、すなわち風量を上げ冷却性能を上げるように、温度範囲と冷却ファンの回転数とが対応付けられている。図4(a)に示す例では、冷却ファンAについて、回転数R5,R6,…,R10に対して温度範囲T1<T≦T2,T2<T≦T3,…,T6<T≦T7が対応づけられている。また、図4(b)に示す例では、冷却ファンBについて、回転数R11,R12,…,R16に対して温度範囲T8<T≦T9,T9<T≦T10,…,T13<T≦T14が対応づけられている。このように、回転数に対応づけられる温度範囲は、冷却ファンAと冷却ファンBとで異なっており、制御パラメータが異なっている。このように、使用される冷却ファンに応じて制御パラメータが異なるため、使用される冷却ファン毎に予め制御パラメータテーブルを用意する。
制御部5は、冷却ファン部3と電力変換部2と記憶部6とに接続されている。冷却ファンを起動して回転させる場合、制御部5は、冷却ファン31に所定の駆動信号を出力する。制御部5は、所定の駆動信号により冷却ファン31が回転した際の回転出力信号を検出部32から取得する。制御部5は、記憶部6から判別テーブルを読み出し、取得した回転数がどの回転数範囲にあるか判別することで、自装置に接続された冷却ファンの種類を特定する。
制御部5は、温度センサから電力変換部2の周囲温度(以下、「周囲温度」という。)Tを一定周期毎に取得する。制御部5は、記憶部6から特定した冷却ファンの制御パラメータテーブルを読み出し、取得した周囲温度Tがどの温度範囲にあるか判別することで、冷却ファンの回転数を取得する。
制御部5は、取得した回転数に応じた駆動信号を生成し、生成した駆動信号を冷却ファン31に出力する。
次に、本発明の電源装置1の動作について、図を用いて説明する。図5は、本発明の電源装置1の動作のフローチャートである。概略的には、本発明の電源装置1は、冷却ファン31が、特性の異なる冷却ファンAと冷却ファンBとの何れかであるかを判別し、判別された冷却ファンの特性に応じた制御パラメータを取得して冷却ファン31の回転を制御する。なお、初期状態として、電源装置1に接続されている冷却ファン31は停止しており、回転していない状態を想定する。
ステップS101において、制御部5は、冷却ファン31を起動し回転させるために、所定の駆動信号を発生させて冷却ファン31に出力する。
ステップS102において、冷却ファン31が所定の駆動信号に応じた回転数で回転すると、この回転数Rを表す回転出力信号を検出部から制御部5に出力する。
ステップS103において、制御部5は、回転出力信号を受信すると、回転出力信号から回転数Rを算出する。そして、制御部5は、記憶部6に予め記憶してある図3の判別テーブルを参照し、算出した回転数RがR1より高く、R2以下である場合、自装置に冷却ファンAが接続されていると判定する(ステップS103:R1<R≦R2)。一方、制御部5は、算出した回転数RがR3より高く、R4以下である場合、自装置に冷却ファンBが接続されていると判定する(ステップS103:R3<R≦R4)。これにより、冷却ファン31の種類が特定される。
ステップS104において、制御部5は、温度センサから電力変換部2の周囲温度Tを取得する。そして、制御部5は、記憶部6から冷却ファンAの制御パラメータテーブル(図4(a))を読み出す。制御部5は、周囲温度Tが読み出した冷却ファンAの制御パラメータテーブルに示す温度範囲のどの領域に入っているか調べ、その温度範囲に対応した回転数を取得する。
ステップS105において、制御部5は、温度センサから電力変換部2の周囲温度Tを取得する。そして、制御部5は、記憶部6から冷却ファンBの制御パラメータテーブル(図4(b))を読み出す。制御部5は、周囲温度Tが読み出した冷却ファンBの制御パラメータテーブルに示す温度範囲のどの領域に入っているか調べ、その温度範囲に対応した回転数を取得する。
これにより、上記特定された冷却ファン31の制御パラメータが取得される。
制御部5は、上記取得した制御パラメータを用いて冷却ファン31の回転を制御する。
即ち、ステップS106において、制御部5は、取得した回転数に応じた駆動信号を生成し、生成した駆動信号を冷却ファン31に出力する。冷却ファン31は、駆動信号を取得し、取得した駆動信号が示す回転数で回転する。そして、冷却ファン31は、電力変換部2を冷却する。
上述したように、本実施形態によれば、電源装置1は、電力変換部2、冷却ファン31、検出部32、制御部5及び記憶部6を有する。制御部5は、所定の駆動信号を冷却ファン31に出力し、冷却ファン31を駆動する。検出部32は、冷却ファン31の回転数を検出し、検出した回転数Rを示す回転出力信号を制御部5に出力する。制御部5は、記憶部6から判別テーブルを読み出し、回転数Rが判別テーブルのどの回転数範囲にあるかで、自装置に接続された冷却ファンを特定する。また、制御部5は、記憶部6から特定した冷却ファンの制御パラメータテーブルを読み出し、取得した周囲温度Tがどの温度範囲にあるか判別することで、回転数を取得する。制御部5は、取得した回転数に基づいた駆動信号を冷却ファン31に出力し、冷却ファン31の回転を制御する。これにより、冷却ファン部3側に識別情報を備えることなく、冷却ファン31を識別し、その特性に応じて冷却ファン31の回転を制御することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更等も含まれる。
上述の実施形態では、制御部5は、電力変換部2から周囲温度Tを取得し、取得した周囲温度Tが制御パラメータテーブルのどの温度範囲にあるか判別することで、回転数を取得したが、これに限られるものではない。例えば、制御部5は、周囲温度Tに限らず、例えば、電力変換部2の必要な冷却量、すなわち制御パラメータを決定するための情報、例えば消費電力、負荷電流、内部温度、風量等を取得し、取得した情報に対応する回転数を読み出してもよい。また、これらの任意の組み合わせの情報を取得してもよい。その際、制御パラメータテーブルには、取得した情報と、回転数とが対応付けられている。また、電力変換部2の必要な冷却量を決定するための情報を組み合わせて、それに対応する回転数を読み出してもよい。
また、上述の実施形態では、制御部5は、1つの所定の駆動信号に応じた冷却ファンの回転数から自装置に接続された冷却ファンを特定したが、これに限定されるものではない。例えば、制御部5は、所定の駆動信号を複数用意し、その複数の駆動信号毎の冷却ファンの回転数から自装置に接続された冷却ファンを特定してもよい。これより、冷却ファン31の特定の判定精度を高めることができる。
また、冷却ファン31の識別は、電源装置1の出荷前検査時、冷却ファンの交換時、電源装置1の起動時のいずれかの場合に実施される。なお、電源装置1の出荷前検査時においては、冷却ファンの識別の識別結果を記憶部6に記憶する。
1 電源装置
2 電力変換部
3 冷却ファン部
4 入力部
5 制御部
6 記憶部
7 出力部
31 冷却ファン
32 検出部

Claims (5)

  1. 入力電力を所望の電力に変換する電力変換部と、
    駆動信号に応じた回転数で回転して空気流を発生させることにより前記電力変換部を冷却する冷却ファンと、
    前記冷却ファンの回転数を検出する検出部と、
    複数の前記駆動信号を前記冷却ファンに出力することで前記検出部から得られる前記駆動信号ごとの前記冷却ファンの回転数に基づいて自装置に接続された前記冷却ファンの種類を特定する制御部と、
    を有する電源装置。
  2. 前記冷却ファンとして搭載され得る複数の冷却ファンの種類ごとに所定の回転数範囲を予め記憶する記憶部を備え、
    前記制御部は、前記冷却ファンの起動時に、複数の前記駆動信号を前記冷却ファンに出力することで前記検出部から得られる前記駆動信号ごとの前記冷却ファンの回転数が、どの回転数範囲に該当するかを判別することで、前記自装置に接続された前記冷却ファンの種類を特定する請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記記憶部には、前記冷却ファンとして搭載され得る複数の冷却ファンの種類ごとに制御パラメータが予め記憶されており、
    前記制御部は、
    少なくとも前記電力変換部の温度、消費電力、負荷電流、風量等の前記冷却ファンによる冷却量を決定するための情報を用いて、特定した冷却ファンの種類の制御パラメータを前記記憶部から読み出す請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記制御部は、
    前記記憶部から読み出した前記制御パラメータに基づいて前記駆動信号を発生させて前記冷却ファンに出力する請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記制御部は、前記冷却ファンの起動時に、複数の前記駆動信号として複数のPWM信号を前記冷却ファンに出力することで得られる前記PWM信号ごとの前記冷却ファンの回転数に基づいて自装置に接続された前記冷却ファンの種類を特定する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電源装置。
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