JP6243836B2 - コークス炉ガスの冷却方法および装置 - Google Patents
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Description
[0006]
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るコークス炉ガスの冷却方法に使用する多管式熱交換器10は周知の構造となって、両側に鏡部11、12を備えた鋼製のシェル13と、シェル13内に配置された多数のチューブ14と、偏流による伝熱効率の低下を防ぐ邪魔板15と、多数のチューブ14の両端を支持する管板16、17とを有している。そして、鏡部11には圧力変動吸着法に使用する原料ガスの一例であるコークス炉ガスのチューブ側入口18を、鏡部12にはコークス炉ガスのチューブ側出口19をそれぞれ備えている。また、シェル13の一方側上部には冷却水のシェル側入口20を、シェル13の他方側下部には冷却水のシェル側出口21を備え、コークス炉ガスと冷却水が並流に流れるようになっている。
[0007]
コークス炉ガスの出るチューブ側出口19に連結される配管通路22には、温度センサー23、及びこれを入力とする制御装置が設けられ、冷却水のシェル側入口20に連結される給水管25には、エア駆動の流量調整弁26が設けられている。そして、出側のコークス炉ガスの温度を測定する温度センサー23の出力を制御装置に入力し、この制御装置によって流量調整弁26の弁の開き度合いを制御して、コークス炉ガスの温度が常時一定値になるようにしている。
[0027]
図1は、本発明の冷却方法を好適に適用することのできる既知の一般的な冷却装置の平面図である。図2は、図1のA−A矢視線に沿った冷却装置の立面図である。本発明の冷却方法に用いることのできる冷却装置は、COGを多数の冷却管(垂直管)を用いて間接冷却する多管式熱交換器であって、既知の一般的な間接冷却方式の冷却装置と同様の装置構成を有するものに幅広く適用し得るものである。
[0028]
図1及び図2に示すように、ガスブロワー(図示せず)の吸引により、冷却管111の管外流体としてCOGを冷却装置本体109に導入するためのCOG入口101が冷却装置本体109の一側面(図中の左側面)上部に設けられており、続く直接冷却方式の冷却装置(図示せず、図7参照のこと)に供給するためのCOG出口103が該装置本体109の対向する一側面(図中の右側面)下部に設けられている。
[0029]
また、間接冷却方式の冷却装置本体109には、該装置本体109内に入ったCOGと冷却水として用いる海水との熱交換効率が高められるように、上下にジグザグのCOG流路(図中、U字状の矢印で示す)を形成すべく、該装置本体109内部に多数の上・下ガス側仕切板115a、bが配置されている。上記ガス流路には、多数の冷却管111が配設されており、これら各冷却管111の両端が、上部管板117と下部管板113により固定されている。この際、各冷却管111の両端開口部は、上・下部管板117、113と、上・下部水室仕切板121、119で形成した上・下部水室106a〜d、108a〜cに連通されている。また、COG出口103側の下部水室106aには、COGの出入りに対して向流となるように海水入口105が設けられている。該海水入口105には、海水(冷却水)供給管135が接続されている。また、COG入口101側の上部水室3室108cには、海水出口107が設けられている。該海水出口107には、装置本体109の冷却管111内に冷却水を流通しCOGを直接冷却方式の冷却装置で冷却した後、間接冷却装置に供給すべく、冷却水排出用配管137が接続されている。なお、図1では、装置本体109の下部に位置する下部水室は、説明の都合上、3枚の下部水室仕切板119で仕切られた下部水室1室から4室に分けられており、冷却水である海水入口105が最右側の下部水室1室106aに、海水出口107が最左側の下部水室4室106dに設けられているものとした。同様に、装置本体109の上部に位置する上部水室は、説明の都合上、2枚の上部水室仕切板121で仕切られた上部水室1室から3室に分けられているものとした。これにより、海水入口105から入った海水は、下部水室1室106aから冷却管111を通じて上部水室1室108aに入り、以後も、上部水室1室108a→冷却管111→下部水室2室106b→冷却管111→上部水室2室108b→冷却管111→下部水室3室106c→冷却管111→上部水室3室108c→冷却管111→下部水室4室106d→海水出口107に至り、排出される。以上が、一般的な多数の垂直管(冷却管)を備えてなる多管式熱交換タイプの冷却装置の概要である。なお、図1および図2では、冷却管や水室の数は、説明の都合上、極めて簡素化して表示しており、実際には、COGの排出量に応じて、冷却管が数千本からなるものが用いられており、また、水室もより多く設けられているものが用いられている。
[0032]
本発明のCOGの冷却方法の第1の実施形態としては、COGを多数の冷却管に冷却水として海水を通水して間接冷却するCOGの冷却方法において、COG量および冷却水温度に応じて冷却管に流す冷却水流量を調節し、さらに冷却管の一部を遮蔽して熱交換面積を調節し、COGの冷却温度をナフタリンが略析出しない所定温度以上とし、且つ冷却水の熱交換後の温度を高温腐食が生じにくい所定温度以下にすることを特徴とするものである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、つぎの目的を有する。
たとえばコークス炉ガスの発生量が急変したとしても、熱源として再利用する加熱された冷却水の温度が安定するコークス炉ガスの冷却方法および装置を提供する。
コークス炉ガスを冷却空間に流通させるときに冷却するにあたって、
上記冷却空間における高温側に配置した第1の冷却管に一次冷却水を通し、上記冷却空間に導入された上記コークス炉ガスを一次冷却し、
上記冷却空間における低温側に配置した第2の冷却管に二次冷却水を通し、上記一次冷却された上記コークス炉ガスを二次冷却し、
上記第1の冷却管から出てきた上記一次冷却水から、上記コークス炉ガスとの熱交換で上記一次冷却水に蓄積された熱を熱回収手段によって回収し、
上記熱回収手段は、熱回収手段内の減圧によりスチームとした一次冷却水から熱を回収する。
上記第1の冷却管に通す上記一次冷却水を、循環路を介して循環させ、
上記熱回収手段は、上記循環路を循環する上記一次冷却水から熱を回収する。
上記一次冷却水として淡水を用い、上記二次冷却水として海水を用いる。
上記第1の冷却管は上記一次冷却水を横方向に通し、上記第2の冷却管は上記二次冷却水を横方向に通す。
上記循環路を循環する一次冷却水の流量を、必要な熱を回収できる範囲でコントロールする
コークス炉ガスを流通させるときに冷却する冷却空間と、
上記冷却空間における高温側に配置され、一次冷却水が通されて上記冷却空間に導入された上記コークス炉ガスを一次冷却する第1の冷却管と、
上記冷却空間における低温側に配置され、二次冷却水が通されて上記第1の冷却管で一次冷却された上記コークス炉ガスを二次冷却する第2の冷却管と、
上記第1の冷却管から出てきた上記一時冷却水から、上記コークス炉ガスとの熱交換で上記一次冷却水に蓄積された熱を回収する熱回収手段とを備え、
上記熱回収手段は、熱回収手段内の減圧によりスチームとした一次冷却水から熱を回収するものである。
上記第1の冷却管に通す上記一次冷却水を循環させる循環路をさらに備え、
上記熱回収手段は、上記循環路の途中に設けられて、上記循環路を循環する上記一次冷却水から熱を回収する。
上記一次冷却水として淡水が用いられ、上記二次冷却水として海水が用いられる。
上記第1の冷却管は上記一次冷却水を横方向に通し、上記第2の冷却管は上記二次冷却水を横方向に通す。
上記循環路を循環する一次冷却水の流量を、必要な別を回収できる範囲でコントロールするように構成された
このように、熱回収手段で熱を回収するための一次冷却水を、冷却空間の高温側で熱交換することにより、第1の冷却管を通る一次冷却水とのあいだで十分な熱交換が行われる。つまり、たとえばコークス炉ガスの発生量が急変したとしても、第1の冷却管から出てきた一次冷却水の温度は安定している。したがって、熱源としての再利用が行ないやすい。従来のように、熱源の温度が低すぎて他から熱を補充するなどの不都合が解消される。 また、上記熱回収手段は、熱回収手段内の減圧によりスチームとした一次冷却水から熱を回収する。このため、一次冷却水は減圧でスチームとなって回収熱の利用に供される。
このため、第1の冷却管から出てきた一次冷却水の温度が安定する。したがって、熱源としての再利用が行ないやすい。従来のように、熱源の温度が低すぎて他から熱を補充するなどの不都合が解消される。循環させる一次冷却水は、必要な熱を回収できる範囲で流量をコントロールすればよい。このため、一次冷却水の流量のコントロール幅が小さくてすむ。
また、一次冷却である程度温度の下がったコークス炉ガスを冷却するのに海水を用いている。このため、すべての冷却管に冷却水として海水を通す従来技術に比べ、海水の温度が高くなり過ぎることに起因する冷却管の高温腐食を防止する。
すなわち、二次冷却は、熱回収を考慮せずに任意でコントロールができる。したがって、冷却管を通す海水の流量を絞ることにより従来技術で生じていた問題が解消する。つまり、海水の流量が少なくなって海水中の砂が流れずに冷却管内に堆積することが防止される。また、冷却管内に堆積する砂による冷却効率の低下が防止される。さらに、砂が堆積した部分における冷却管の腐食が防止される。
このように、熱回収手段で熱を回収するための一次冷却水を、冷却空間の高温側で熱交換することにより、第1の冷却管を通る一次冷却水とのあいだで十分な熱交換が行われる。つまり、たとえばコークス炉ガスの発生量が急変したとしても、第1の冷却管から出てきた一次冷却水の温度は安定している。したがって、熱源としての再利用が行ないやすい。従来のように、熱源の温度が低すぎて他から熱を補充するなどの不都合が解消される。
また、上記熱回収手段は、熱回収手段内の減圧によりスチームとした一次冷却水から熱を回収するものである。このため、一次冷却水は減圧でスチームとなって回収熱の利用に供される。
このため、第1の冷却管から出てきた一次冷却水の温度が安定する。したがって、熱源としての再利用が行ないやすい。従来のように、熱源の温度が低すぎて他から熱を補充するなどの不都合が解消される。循環させる一次冷却水は、必要な熱を回収できる範囲で流量をコントロールすればよい。このため、一次冷却水の流量のコントロール幅が小さくてすむ。
また、一次冷却である程度温度の下がったコークス炉ガスを冷却するのに海水を用いている。このため、すべての冷却管に冷却水として海水を通す従来技術に比べ、海水の温度が高くなり過ぎることに起因する冷却管の高温腐食を防止する。
すなわち、二次冷却は、熱回収を考慮せずに任意でコントロールができる。したがって、冷却管を通す海水の流量を絞ることにより従来技術で生じていた問題が解消する。つまり、海水の流量が少なくなって海水中の砂が流れずに冷却管内に堆積することが防止される。また、冷却管内に堆積する砂による冷却効率の低下が防止される。さらに、砂が堆積した部分における冷却管の腐食が防止される。
図1は、本発明のコークス炉ガスの冷却装置の第1実施形態の構成を示す図である。
この装置は、コークス炉ガスを冷却する第1の冷却塔1および第2の冷却塔2を備えている。
上記第2の冷却塔2は、二次冷却を行い、二次冷却水として海水が導入される。
上記第1の冷却塔1は、コークス炉ガスが導入される第1の冷却空間11を備え、上記第1の冷却空間11にコークス炉ガスを流通させるときに冷却する。
上記第1の冷却空間11には、コークス炉ガスを第2の冷却塔2に移送するために排出するCOG移送路18が接続されている。図示した例では、COG移送路18は図の下側に接続されている。
また、上記第1の冷却空間11における低温側には、二次冷却水が通されて上記第1の冷却管13で一次冷却された上記コークス炉ガスを二次冷却する複数の第2の冷却管14が配置されている。上記第1の冷却空間11における低温側とは、第1の冷却空間11に導入されたコークス炉ガスが流通するときの下流側、つまりCOG移送路18が接続された側である。
上記第2の冷却管14の両端部は、各第2の冷却管14に流れ込む二次冷却水が導入される上流側二次貯室16aと、各第2の冷却管14から流れ出た二次冷却水を一時的に貯留する下流側二次貯室16bとに連通している。上流側二次貯室16aと下流側二次貯室16bには、互い違いに段違いとなるようにリターン板30が設けられている。
このとき、上記一次冷却水は、下段に配置された第1の冷却管13から、折り返しながら1段ずつ上の第1の冷却管13に向かって流れる。また、上記二次冷却水も、下段に配置された第2の冷却管14から、折り返しながら1段ずつ上の第2の冷却管14に向かって流れる。
また、二次冷却水移送路26から導入された二次冷却水は、上流側二次貯室16a、第2の冷却管14、下流側二次貯室16bと流れて二次冷却水排出路19から排出される。 第1の冷却空間11に導入されたコークス炉ガスを、高温側にある第1の冷却管13で一次冷却を行ない、低温側にある第2の冷却管14で二次冷却を行う。
上記第2の冷却塔2は、第1の冷却塔1から移送されるコークス炉ガスが導入される第2の冷却空間21を備え、上記第2の冷却空間21にコークス炉ガスを流通させるときに冷却する。
上記第2の冷却空間21には、コークス炉ガスを排出するCOG排出路24が接続されている。図示した例では、COG排出路24は図の下側に接続されている。
上記冷却管23の両端部は、各冷却管23に流れ込む二次冷却水が導入される上流側貯室22aと、各冷却管23から流れ出た二次冷却水を一時的に貯留する下流側貯室22bとに連通している。
上記冷却管23は上記二次冷却水を横方向に通す。つまり、上記各冷却管23は長手方向が横向けになるよう配置されている。
このとき、上記二次冷却水は、下段に配置された冷却管23から、折り返しながら1段ずつ上の冷却管23に向かって流れる。
上記第1の冷却塔1において、上記一次冷却水として用いられる淡水は、貯留槽4に貯留されたものが、循環路3によって循環されて使用される。上記循環路3は、一次冷却水導入路3a、一次冷却水排出路3bおよび一次冷却水回収路3cを含んで構成されている。一次冷却水導入路3aには汚泥等を排出する排出路8が分岐している。
上記熱回収手段5は、上記第1の冷却管13から出てきた上記一時冷却水から、上記コークス炉ガスとの熱交換で上記一次冷却水に蓄積された熱を回収する。
上述したコークス炉ガスの冷却装置を用い、本実施形態のコークス炉ガスの冷却方法はつぎのようにして行われる。
コークス炉ガスを一次冷却する際の熱交換で加熱された一次冷却水は、一次冷却水排出路3bから熱回収手段5に導入される。このときの一次冷却水の温度は75℃以上である。熱回収手段5の内部は、真空ポンプ9による吸引で減圧されていて、導入された75℃以上の一次冷却水がスチーム化する。スチーム化した一次冷却水はスチーム路28を通って回収熱利用装置6に導入され、回収熱が利用される。
図2は、本発明の第2実施形態を示す。
この例は、コークス炉ガスを1基の冷却塔20で冷却するものである。この冷却塔20は、基本的には上述した第1の冷却塔1と同様の構造である。一次冷却する第1の冷却管13よりも二次冷却する第2の冷却管14の数が多くなっている。
また、第1の冷却空間11には、コークス炉ガスを排出するCOG排出路24が接続されている。図示した例では、COG排出路24は図の下側に接続されている。
また、上記第1の冷却空間11における低温側には、二次冷却水が通されて上記第1の冷却管で一次冷却された上記コークス炉ガスを二次冷却する複数の第2の冷却管14が配置されている。上記第1の冷却空間11における低温側とは、第1の冷却空間11に導入されたコークス炉ガスが流通するときの下流側、つまりCOG排出路24が接続された側である。
上記第2の冷却管14の両端部は、各第2の冷却管14に流れ込む二次冷却水が導入される上流側二次貯室16aと、各第2の冷却管14から流れ出た二次冷却水を一時的に貯留する下流側二次貯室16bとに連通している。
また、二次冷却水導入路25から導入された二次冷却水は、上流側二次貯室16a、第2の冷却管14、下流側二次貯室16bと流れて二次冷却水排出路19から排出される。 第1の冷却空間11に導入されたコークス炉ガスを、高温側にある第1の冷却管13で一次冷却を行ない、低温側にある第2の冷却管14で二次冷却を行う。
上記各実施形態は、つぎの効果を奏する。
このように、熱回収手段5で熱を回収するための一次冷却水を、第1の冷却空間11の高温側で熱交換することにより、第1の冷却管13を通る一次冷却水とのあいだで十分な熱交換が行われる。つまり、たとえばコークス炉ガスの発生量が急変したとしても、第1の冷却管13から出てきた一次冷却水の温度は安定している。したがって、熱源としての再利用が行ないやすい。従来のように、熱源の温度が低すぎて他から熱を補充するなどの不都合が解消される。
このため、第1の冷却管13から出てきた一次冷却水の温度が安定する。したがって、熱源としての再利用が行ないやすい。従来のように、熱源の温度が低すぎて他から熱を補充するなどの不都合が解消される。循環させる一次冷却水は、必要な熱を回収できる範囲で流量をコントロールすればよい。このため、一次冷却水の流量のコントロール幅が小さくてすむ。
また、一次冷却である程度温度の下がったコークス炉ガスを冷却するのに海水を用いている。このため、すべての冷却管に冷却水として海水を通す従来技術に比べ、海水の温度が高くなり過ぎることに起因する冷却管の高温腐食を防止する。
すなわち、二次冷却は、熱回収を考慮せずに任意でコントロールができる。したがって、冷却管を通す海水の流量を絞ることにより従来技術で生じていた問題が解消する。つまり、海水の流量が少なくなって海水中の砂が流れずに冷却管内に堆積することが防止される。また、冷却管内に堆積する砂による冷却効率の低下が防止される。さらに、砂が堆積した部分における冷却管の腐食が防止される。
1.コークス炉ガスAは、第1の冷却塔1と第2の冷却塔2に順次送られ、80℃から30℃まで冷却される。
2.第1の冷却塔1は、2つの領域に分けられている。コークス炉ガスの導入口に近い領域では、一次冷却水として60℃の淡水(工業用水と凝縮水を混ぜた水)を280t/hで流し、一次冷却を行う。コークス炉ガスの排出口に近い領域は、二次冷却水として第2の冷却塔2から移送されてくる海水を320t/hの流量で流し、二次冷却を行う。
3.一次冷却水は、第1の冷却塔1で75℃以上に昇温され、熱回収手段5(フラッシュタンク)に送られる。
4.熱回収手段5は、回収熱利用装置6(加熱器)を通じて真空ポンプ9につながっており、常時140torrに維持されている。
5.熱回収手段5に送られた一時冷却水は、熱回収手段5内でフラッシュ蒸気を8.5t/hの量で発生し、60℃まで温度が低下する。
6.60℃に低下した淡水は、貯留槽4に溜められ、循環ポンプ7により第1の冷却塔1に戻り、再度75℃まで昇温される。
7.一連の操作により、第1の冷却管13、第2の冷却管14、冷却管23の閉塞や腐食などの問題を解消するとともに、熱交換で得た熱をフラッシュ蒸気として回収し・再利用できる。
(1)第1の冷却管13、第2の冷却管14、冷却管23の寿命が、13年から20年に延長する。
(2)冷却水としての海水の使用量が、時間あたり350トン減少した。
(3)熱回収が安定することにより、補助蒸気の使用量が年間520トン減少した。
上述した各実施形態は、本発明を横型の冷却塔に適用した例を示している。つまり、第1の冷却管13および第2の冷却管14が、それぞれ一次冷却水と二次冷却水を横方向に流すように配置されたものである。
本発明の適用範囲はこれに限定するものではなく、縦型の冷却塔に適用することもできる。つまり、第1の冷却管13および第2の冷却管14が、それぞれ一次冷却水と二次冷却水を縦方向に流すように配置したものとすることもできる。
2:第2の冷却塔
3:循環路
3a:一次冷却水導入路
3b:一次冷却水排出路
3c:一次冷却水回収路
4:貯留槽
5:熱回収手段
6:回収熱利用装置
7:循環ポンプ
8:排出路
9:真空ポンプ
10:回収路
11:第1の冷却空間
12:隔壁
13:第1の冷却管
14:第2の冷却管
15a:上流側一次貯室
15b:下流側一次貯室
16a:上流側二次貯室
16b:下流側二次貯室
17:COG導入路
18:COG移送路
19:二次冷却水排出路
20:冷却塔
21:第2の冷却空間
22a:上流側貯室
22b:下流側貯室
23:冷却管
24:COG排出路
25:二次冷却水導入路
26:二次冷却水移送路
28:スチーム路
29:凝縮水ポンプ
30:リターン板
Claims (10)
- コークス炉ガスを冷却空間に流通させるときに冷却するにあたって、
上記冷却空間における高温側に配置した第1の冷却管に一次冷却水を通し、上記冷却空間に導入された上記コークス炉ガスを一次冷却し、
上記冷却空間における低温側に配置した第2の冷却管に二次冷却水を通し、上記一次冷却された上記コークス炉ガスを二次冷却し、
上記第1の冷却管から出てきた上記一次冷却水から、上記コークス炉ガスとの熱交換で上記一次冷却水に蓄積された熱を熱回収手段によって回収し、
上記熱回収手段は、熱回収手段内の減圧によりスチームとした一次冷却水から熱を回収する
ことを特徴とするコークス炉ガスの冷却方法。 - 上記第1の冷却管に通す上記一次冷却水を、循環路を介して循環させ、
上記熱回収手段は、上記循環路を循環する上記一次冷却水から熱を回収する
請求項1記載のコークス炉ガスの冷却方法。 - 上記一次冷却水として淡水を用い、上記二次冷却水として海水を用いる
請求項1または2記載のコークス炉ガスの冷却方法。 - 上記第1の冷却管は上記一次冷却水を横方向に通し、上記第2の冷却管は上記二次冷却水を横方向に通す
請求項1〜3のいずれか一項に記載のコークス炉ガスの冷却方法。 - 上記循環路を循環する一次冷却水の流量を、必要な熱を回収できる範囲でコントロールする
請求項2〜4のいずれか一項に記載のコークス炉ガスの冷却方法。 - コークス炉ガスを流通させるときに冷却する冷却空間と、
上記冷却空間における高温側に配置され、一次冷却水が通されて上記冷却空間に導入された上記コークス炉ガスを一次冷却する第1の冷却管と、
上記冷却空間における低温側に配置され、二次冷却水が通されて上記第1の冷却管で一次冷却された上記コークス炉ガスを二次冷却する第2の冷却管と、
上記第1の冷却管から出てきた上記一時冷却水から、上記コークス炉ガスとの熱交換で上記一次冷却水に蓄積された熱を回収する熱回収手段とを備え、
上記熱回収手段は、熱回収手段内の減圧によりスチームとした一次冷却水から熱を回収するものである
ことを特徴とするコークス炉ガスの冷却装置。 - 上記第1の冷却管に通す上記一次冷却水を循環させる循環路をさらに備え、
上記熱回収手段は、上記循環路の途中に設けられて、上記循環路を循環する上記一次冷却水から熱を回収する
請求項6記載のコークス炉ガスの冷却装置。 - 上記一次冷却水として淡水が用いられ、上記二次冷却水として海水が用いられる
請求項6または7記載のコークス炉ガスの冷却装置。 - 上記第1の冷却管は上記一次冷却水を横方向に通し、上記第2の冷却管は上記二次冷却水を横方向に通す
請求項6〜8のいずれか一項に記載のコークス炉ガスの冷却装置。 - 上記循環路を循環する一次冷却水の流量を、必要な別を回収できる範囲でコントロールするように構成された
請求項7〜9のいずれか一項に記載のコークス炉ガスの冷却装置。
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