JP6242156B2 - 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
CCDやCMOSセンサなどの光電気変換素子(撮像素子)を用いたカラー撮像装置が広く用いられている。このような撮像装置においては、カラーフィルタを透過した光を撮像素子に入射させることで、カラー画像の撮像を実現している。近年の撮像素子の小型化、高画素化、高感度化に伴い、画素ピッチが非常に極小化し、ノイズが目立ち始めている。
ノイズには、フォトンの揺らぎにより光電変換後の電子もノイズとなって現れる光ショットノイズがある。また、光電変換された電荷を読み出すトランジスタでも、信号量に依存しない読み出しノイズなどがある。撮影時の感度が高いほど増幅率(ゲイン)が大きくなり、撮像素子からのアナログ信号に含まれるノイズ成分も大きく増幅されるため、ノイズのばらつきの幅が広くなる。
例えば、デジタル画像データの画素値の範囲が0〜4095で、高感度撮影時のノイズのばらつき幅が黒レベル±128で、黒レベルが64である場合、ノイズのばらつき幅は−64〜192となる。A/D変換によってデジタル画像を生成する際に、A/D変換直後のデジタル画像に負の値を持たせることはできない。そのため、A/D変換によって生成されたデジタル画像のノイズの最終的なばらつき幅は0〜192となり、デジタル画像データは本来のばらつき幅(−64〜192)のすべてを表現することができない。黒レベルを128にすると、ノイズのばらつき幅は0〜256になるため、デジタル画像データは本来のばらつき幅のすべてを表すことができる。しかしながら、黒レベルが大きくなると、ダイナミックレンジが狭くなってしまう。
画像の黒レベルを一定値にクランプする技術を開示する文献として、特許文献1が知られている。特許文献1の補正処理では、撮像素子であるイメージセンサのうち非受光領域から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換しそれを積算して平均値を求め、その平均値と予め定められた黒レベルとの差分を求めて補正量とする。そして、イメージセンサのうち受光領域から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換した値からこの補正量を減算する。
特開平10−191173号公報
前述したように、撮影時の感度が高いほど増幅率(ゲイン)が大きくなり、撮像素子からのノイズ成分も大きく増幅される。そのため、高感度撮影時にノイズのばらつき幅をデジタル画像データが表現可能な範囲(非負の値)に収めるようにするには、黒レベルを上げなければならないが、この場合、ダイナミックレンジが狭くなる。一方、ダイナミックレンジを有効に使うように、黒レベルを小さい値に設定すると、高感度撮影時などにランダムノイズのばらつき幅が大きくなった場合、デジタル画像データが表現可能な範囲に収まらないノイズが生じる可能性がある。このとき、0を下回るノイズ成分はカットされてしまう。この場合、上記の差分の平均値を計算すると、算出される平均値が実際の平均値より大きくなってしまう。そのような平均値でクランプしたデジタル画像データを現像処理すると、黒レベルの平均値が実際の黒レベルからずれてしまっているために、ノイズ緩和などの現像処理が適切に行えないという問題がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ノイズ成分の一部がカットされたデジタル画像データの画質を向上させる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、被写体の光学像を光電変換することにより生成されるアナログ画像データをA/D変換することにより生成されるデジタル画像データを処理する画像処理装置であって、前記デジタル画像データの各画素を注目画素として、前記注目画素の画素値が、0以上の値である閾値以下であるか否かを判定する判定手段と、前記デジタル画像データにおいて前記注目画素を含む所定領域に含まれる前記注目画素以外の画素の画素値を用いて推定画素値を算出する算出手段と、前記デジタル画像データの生成時に生じるランダムノイズの最大値から前記推定画素値を減算した値に応じた値を上限とする0以上の乱数値を生成する生成手段と、前記注目画素の画素値が前記閾値以下の場合、当該注目画素の画素値から前記乱数値を減算することにより当該注目画素を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置を提供する。
なお、その他の本発明の特徴は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
本発明によれば、ノイズ成分の一部がカットされたデジタル画像データの画質を向上させることが可能となる。
第1の実施形態に係るデジタルカメラ100の構成を示すブロック図。 AFE14の構成を示すブロック図。 デジタルカメラ100の処理を示すフローチャート。 図3のS302の処理の詳細を示すフローチャート。 図3のS305の処理の詳細を示すフローチャート。 ISO感度とOBクランプ設定値の関係を示す図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが、本発明に必須とは限らない。
[第1の実施形態]
本発明の画像処理装置をデジタルカメラなどの撮像装置に適用した実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態に係るデジタルカメラ100の構成を示すブロック図である。
図1において、10は撮影レンズ、12は光学像を光電変換により電気信号(アナログ画像データ)に変換する撮像素子、14は撮像素子12のアナログ信号出力をデジタル信号に変換するA/D変換器を含むAFE(アナログフロントエンド)である。
撮像素子12は、画素配列上に形成された被写体の像に応じた画像信号を生成する。画素配列は、遮光領域及び有効領域を含む。有効領域は、複数の画素のうち遮光されていない画素が配された領域である。遮光領域は、複数の画素のうち遮光された画素が配されたオプティカルブラック(OB)領域である。OB領域から読み出された信号は、暗電流成分又は温度変動による黒レベルのずれを含み、信号成分を含まないので、有効領域から読み出された信号におけるダークシェーディング成分を補正するために用いられる。撮像素子12は、黒レベルの基準信号を遮光領域から読み出し、生成した画像信号を有効領域から読み出し、読み出した黒レベルの基準信号と画像信号とを出力する。
AFE14は、撮像素子12から出力された黒レベルの基準信号と画像信号とを受けて、所定のアナログ信号処理を行う。AFE14は、水平OBクランプ処理(OB補正)を行うことにより、遮光領域の画素から読み出された黒レベルの基準信号に基づいて、デジタル画像データを出力する。AFE14の構成の詳細については図2を用いて後述する。
18は撮像素子12及びAFE14にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生回路であり、メモリ制御回路20及びシステム制御回路32により制御される。16は画像処理回路であり、AFE14からのデータ或いはメモリ制御回路20からのデータに対して所定のデモザイク処理や色変換処理を行う。20はメモリ制御回路であり、AFE14、タイミング発生回路18、画像処理回路16、画像表示メモリ26、及びメモリ28を制御する。
AFE14のデータが画像処理回路16及びメモリ制御回路20を介して、或いはAFE14のデータが直接メモリ制御回路20を介して、画像表示メモリ26或いはメモリ28に書き込まれる。
26は画像表示メモリ、24はTFT LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ26に書き込まれた表示用の画像データは画像表示部24により表示される。画像表示部24を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、ライブビュー機能を実現することが可能である。
28は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ28に対して行うことが可能となる。また、メモリ28はシステム制御回路32の作業領域としても使用することが可能である。
32はデジタルカメラ100全体を制御するシステム制御回路である。34はシャッタースイッチSW1で、不図示のシャッターボタンの操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作開始を指示する。36はシャッタースイッチSW2で、不図示のシャッターボタンの完全な押下でONとなり、一連の撮影処理の動作開始を指示する。一連の撮影処理には、撮像素子12から読み出した信号をAFE14及びメモリ制御回路20を介して、画像処理回路16やメモリ制御回路20での演算を用いた現像処理が含まれる。また、メモリ28から画像データを読み出し、圧縮処理を行い、記録媒体を含む記録部30に画像データを書き込む記録処理も含まれる。
38は撮影モードダイアルで、スポーツ、風景、ポートレート、花火、夜景などの撮影モードの切り替え設定をすることができる。40は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部で、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタンなどが含まれる。また、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像移動−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタンなども含まれる。
次に、AFE14の構成を、図2を用いて説明する。AFE14は、ゲインコントロールアンプ(AMP)202、アナログデジタル(A/D)変換器206、水平OBクランプ機能208、及びデジタルアナログ(D/A)変換器204を含む。
AMP202は、黒レベルの基準信号と画像信号とを受ける。AMP202は、減算器を含み、所定の補正量を画像信号から減算する。AMP202は、黒レベルの基準信号と減算された画像信号とを、調整されたゲインで増幅して出力する。これにより、感度が調整される。
A/D変換器206は、AMP202から出力されたアナログ信号(黒レベルの基準信号及び画像信号)をA/D変換して、例えば12ビットのデジタル画像データを生成する。A/D変換器206は、変換したデジタル画像データを後段の機能及び水平OBクランプ機能208へ出力する。
水平OBクランプ機能208は、ローパスフィルタを含む。水平OBクランプ機能208は、画素配列の各行ごとに黒レベルの基準信号と画像信号における黒レベルとを徐々に追随させている。このような水平OBクランプ処理を行うことにより、時間的に変動しないオフセット成分と、時間的に緩やかに変化する電圧シェーディング成分とを、黒レベルの基準信号から除去してオフセット信号を生成する。
D/A変換器204は、水平OBクランプ機能208から出力されたデジタル信号をD/A変換して、アナログ信号を生成する。D/A変換器204は、生成したアナログ信号をAMP202へフィードバックする。これにより、AMP202により画像信号から減算される補正量は、信号に対応した画素配列内の行位置が進むにつれて積分されていくため、ゆるい変化にだけ追従することになる。
次に、デジタルカメラ100の動作を図3から図6を用いて説明する。図3は、デジタルカメラ100の処理を示すフローチャートである。図3から図5のフローチャートの各ステップの処理は、システム制御回路32がデジタルカメラ100の各部を制御することにより実現される。
撮影が開始されると、S301で、デジタルカメラ100は、シャッターを開いて撮像素子12の露光を行う。S302で、デジタルカメラ100は、AFE14のアナログゲインとOBクランプの設定を行う。S302の動作の詳細は図4を用いて説明する。
S401で、デジタルカメラ100は、撮影時のISO感度の取得を行う。S402では、デジタルカメラ100は、システム制御回路32により調整されたISO毎のゲインをAFE14に設定する。このISO感度は、電荷を信号として扱えるように増幅するときの度合いを変更するものであり、ISO感度が高いほど増幅の度合いが大きくなるようにゲインが設定される。
S403で、デジタルカメラ100は、撮影モードがダイナミックレンジ優先モードかどうか判定する。ダイナミックレンジ優先モードとは、撮影モードダイアル38で選択可能な撮影モードの中で、撮影するシーンのダイナミックレンジが広いと想定される撮影モードであり、本実施形態では風景モードと夜景モードをダイナミックレンジ優先モードとする。ダイナミックレンジ優先モードの場合、処理はS404へ進み、ダイナミックレンジ優先モードでない場合、処理はS405へ進む。
S404で、デジタルカメラ100は、撮影モードがダイナミックレンジ優先モードの場合のOBクランプの設定を行う。図6(a)は、撮影モードがダイナミックレンジ優先モードの場合のISO感度とOBクランプ設定値の関係を示す図である。ダイナミックレンジ優先モードでは、すべてのISOでOBクランプを12ビットデータ値で64に設定している。OBクランプが64の場合、例えばISO800で撮影されたノイズのばらつき幅が黒レベル±128とすると、ノイズのばらつき幅は−64〜192となる。デジタル画像では負の値を持てないため、ノイズの最終的なばらつき幅は0〜192となり、デジタル画像データは本来のばらつき幅(−64〜192)のすべてを表現することができない。このとき、0を下回るノイズ成分はカットされてしまう。このようにノイズ成分がカットされた信号に基づいて画像補正を行うと、黒レベルがずれたデジタル画像データが生成される。また、ISO感度が上がるとノイズのばらつき幅も大きくなるため、黒レベルが更にずれたデジタル画像データが生成される。
S405で、デジタルカメラ100は、撮影モードがダイナミックレンジ優先モードでない場合のOBクランプ設定を行う。図6(b)は、撮影モードがダイナミックレンジ優先モードでない場合のISO感度とOBクランプ設定値の関係を示す図である。ダイナミックレンジ優先モードでない場合には、デジタルカメラ100は、ISO感度に応じてOBクランプの設定を行う。例えば、ISO800で撮影されたノイズのばらつき幅が±128の場合、OBクランプは256に設定されているため、ノイズのばらつき幅が正の範囲内に収まるため、ノイズがカットされることがない。この場合には黒レベルが適正なデジタル画像データが生成される。
S404又はS405の処理により、アナログゲインとOBクランプ設定が終了し、デジタルカメラ100の処理は、S303の信号読み出し処理に進む。
S303で、デジタルカメラ100は、シャッターを閉じて、撮像素子12から出力された信号をAFE14でデジタル信号に変換する。AFE14は、変換後のデジタル画像データを画像処理回路16へ出力する。画像処理回路16は、デジタル画像データを受け取り、メモリ28に一時的に記憶する。
S304で、デジタルカメラ100は、デジタル画像データに黒レベル補正が必要かどうかを判定する。黒レベル補正は、S404でOBクランプが設定された場合に黒レベルがずれる可能性のある画像に対して必要である。よって、黒レベル補正は、撮影モードがダイナミックレンジ優先モードの場合に必要となる。黒レベル補正が必要な場合、処理はS305に進み、黒レベル補正を行う。黒レベル補正が必要ない場合、処理はS306に進む。S305の処理については、図5のフローチャートを用いて後述する。
S306で、デジタルカメラ100は、S305で黒レベル補正が適用されたデジタル画像データ、又は、もともと黒レベルが適正なデジタル画像データに対し、画像処理回路16を用いた画像処理を適用する。この画像処理にはホワイトバランス、デモザイク、ノイズ緩和処理、偽色緩和処理、ガンマ処理、色処理などの現像処理が含まれる。その後、デジタルカメラ100は、デジタル画像データをメモリ28に記憶する。
S307で、デジタルカメラ100は、S306で記録した画像データに対して、画像処理回路16を用いて画像圧縮やJPEGなどへの各種フォーマット変換を行い、記録部30に記録する。
次に、図5を用いて、黒レベル補正の詳細について説明する。黒レベル補正は、S303で画像処理回路16が受け取ったデジタル画像データの各画素について行われる。S501で、デジタルカメラ100は、注目画素の黒レベルが適正かどうかを判定する。黒レベルが適正かどうか(注目画素に対する黒レベル補正が必要かどうか)は、ISO感度とS404で設定されたOBクランプ値とに関連している。S404で説明した通り、ISO800で撮影されたノイズのばらつき幅が黒レベル±128の場合、ノイズのばらつき幅は−64〜192となり、デジタル画像データの画素は0〜192となる。そのため、デジタル画像データの画素値が0である場合に、この画素のノイズがカットされたということになる。よって、S501では、デジタルカメラ100は、注目画素の画素値が0である場合に、黒レベルが適正でない(注目画素に対する黒レベル補正が必要)と判断し、処理をS502に進める。黒レベル補正が必要でないと判定された場合、デジタルカメラ100は、注目画素は黒レベル補正処理済であるものと扱い、他の未処理画素を注目画素とするために、処理をS506に進める。
なお、デジタルカメラ100は、注目画素の画素値が0より大きくても、注目画素の画素値が閾値以下の場合に、黒レベル補正が必要であると判断してもよい。一般化すると、閾値は0以上の値である。
S502で、デジタルカメラ100は、注目画素の画素値を推定するために、注目画素を含む所定領域(ここでは、注目画素を中心とする周辺3×3画素の領域とする)の画素(注目画素以外)の画素値の平均値(平均画素値)を求める。但し、周辺3×3領域に0の画素値がある場合には、その画素は除く。あるいは、所定領域の広さを5×5画素や7×7画素とし、注目画素に近い画素の画素値ほど係数を大きくした重み付け加算を行うことで、注目画素の推定画素値を求めてもよい。注目画素の推定画素値は、ノイズがどの程度カットされたか推定するために使用される。なお、画素値が閾値以下の画素に対して黒レベル補正を行う場合、0の画素値ではなく、閾値以下の画素値を平均画素値の計算対象から除外する。
S503で、デジタルカメラ100は、S502で求めた注目画素の推定画素値と、撮影時(デジタル画像データの生成時)のISO感度に応じたノイズのばらつき幅から、注目画素の黒レベル補正量を求める。ISO感度に応じたノイズのばらつき幅は、撮像素子12の特性から予め分かっているものとする。例えば、ISO800では、ノイズのばらつき幅は±128、ISO6400ではノイズのばらつき幅は±256である。
各ISO感度に対応したノイズのばらつき幅の最大値をN(ISO)とし、注目画素の座標位置(x,y)の推定画素値をH(x,y)とすると、注目画素の黒レベル補正量の上限C_max(x,y)は、
C_max(x,y)=N(ISO)−H(x,y)
により求めることができる。換言すると、ばらつき幅の最大値から推定画素値を減算した値が、カットされたノイズ成分の最大値、即ち、黒レベル補正量の上限である。なお、C_max(x,y)>0であり、N(ISO)−H(x,y)≦0の場合、黒レベル補正は行われない。
S504で、デジタルカメラ100は、S503で算出した黒レベル補正量の上限C_max(x,y)に基づき、注目画素に対して実際に適用する補正量C(x,y)求める。カットされたノイズの特性はランダムノイズであることから、デジタルカメラ100は、
C(x,y)=rand%C_max(x,y)
により0〜C_maxを範囲とする乱数値(擬似乱数)を発生させ、注目画素における黒レベル補正量C(x,y)とする。ここで、randは画像処理回路16に組み込まれている乱数生成回路の関数である。疑似乱数発生系列は、予め設定しておく。実行するたびに異なる系列で擬似乱数を発生させないように、即ち、入力されたデジタル画像データが同じ場合には同じ出力になるように、疑似乱数発生系列には、画素の座標位置を設定しておく。これにより、疑似乱数発生系列において注目画素の座標により一意に特定される部分が使用される。
S505で、デジタルカメラ100は、S504で算出した補正量を注目画素の画素値から減算する。黒レベル補正前の注目画素の画素値をI(x,y)とすると、黒レベル補正後の注目画素の画素値I’(x,y)は、
I’(x,y)=I(x,y)−C(x,y)
により算出される。
S506で、デジタルカメラ100は、全ての画素が処理済みであるかどうかを判定する。未処理画素がある場合、デジタルカメラ100は、次の画素を注目画素として選択し、処理をS501に戻す。全ての画素が処理済みの場合、本フローチャートの処理は終了し、デジタルカメラ100は、処理をS306に進める。
以上の黒レベル補正処理により、ノイズ成分がカットされていた画素に対し、ノイズ成分相当分が付加される。従って、黒レベル補正後のデジタル画像データにおいては、平均化による黒レベルのずれが解消又は緩和され、以降の現像処理、特にノイズ緩和処理により適切に処理される。なお、ノイズ成分相当分が付加されることで0より小さな負の値を有する画素値が生成されることになるが、画像処理回路16は、後段のノイズ緩和処理や偽色緩和処理において負の値を有する画素値を利用することができる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、デジタルカメラ100は、ノイズ成分の一部がカットされたデジタル画像データに対し、ランダムノイズを付加する。これにより、デジタル画像データのノイズ緩和処理の精度が向上し、最終的に得られるデジタル画像データの画質を向上させることができる。また、本実施形態によれば、ノイズ成分がカットされないように黒レベルを上げる必要が無いので、ダイナミックレンジが狭くなることを抑制することができる。
[その他の実施形態]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (8)

  1. 被写体の光学像を光電変換することにより生成されるアナログ画像データをA/D変換することにより生成されるデジタル画像データを処理する画像処理装置であって、
    前記デジタル画像データの各画素を注目画素として、前記注目画素の画素値が、0以上の値である閾値以下であるか否かを判定する判定手段と、
    前記デジタル画像データにおいて前記注目画素を含む所定領域に含まれる前記注目画素以外の画素の画素値を用いて推定画素値を算出する算出手段と、
    前記デジタル画像データの生成時に生じるランダムノイズの最大値から前記推定画素値を減算した値に応じた値を上限とする0以上の乱数値を生成する生成手段と、
    前記注目画素の画素値が前記閾値以下の場合、当該注目画素の画素値から前記乱数値を減算することにより当該注目画素を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記算出手段は、画素値が前記閾値以下の画素については、前記推定画素値の計算対象から除外する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記生成手段は、前記デジタル画像データの生成時のISO感度に基づいて、前記ランダムノイズの最大値を取得する
    ことを特徴とする請求項又はに記載の画像処理装置。
  4. 前記生成手段は、疑似乱数発生系列において前記注目画素の座標により一意に特定される部分を使用することにより、前記補正手段による補正のための前記乱数値を生成する
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記閾値は0である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    前記デジタル画像データを生成する撮像手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  7. 被写体の光学像を光電変換することにより生成されるアナログ画像データをA/D変換することにより生成されるデジタル画像データを処理する画像処理装置による画像処理方法であって、
    記デジタル画像データの各画素を注目画素として、前記注目画素の画素値が、0以上の値である閾値以下であるか否かを判定する判定工程と、
    前記デジタル画像データにおいて前記注目画素を含む所定領域に含まれる前記注目画素以外の画素の画素値を用いて推定画素値を算出する算出工程と、
    前記デジタル画像データの生成時に生じるランダムノイズの最大値から前記推定画素値を減算した値に応じた値を上限とする0以上の乱数値を生成する生成工程と、
    記注目画素の画素値が前記閾値以下の場合、当該注目画素の画素値から前記乱数値を減算することにより当該注目画素を補正する補正工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  8. コンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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