JP6241847B2 - 埋め込み型照明器具および取付ばね - Google Patents

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Description

この発明は、埋め込み型照明器具およびその取付ばねに関する。
従来より、天井などの取付面に設けた埋め込み孔に挿入して設置される埋め込み型照明器具、いわゆるダウンライトと称される照明器具が提供されている。
従来の埋め込み型照明器具は、埋め込み孔に器具本体を挿入し、器具本体から両側へ突出する長手の金属製板ばねにより、埋め込み型照明器具を固定するという方法が採用されている。(たとえば特許文献1〜4)。
特開平8−124419号公報 特開平9−134611号公報 特開平4−62709号公報 特許第4134655号公報
従来の埋め込み型照明器具は、たとえば特許文献4に記載されているように、器具本体は樹脂で形成されている。このため、取付ばねを取り付ける取付部の構造を工夫して強度を増加しなければならないといった課題があった。
また、従来の埋め込み型照明器具は、光源に電球や蛍光灯を用いることを前提に設計されているので、その高さが比較的高かったり、回路基板収容部を外付けで設ける構成となっている。一方、最近は、光源としてLEDが注目されており、光源にLEDを用いた埋め込み型照明器具の改良した構成が望まれるところである。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、LEDを光源とする埋め込み型照明器具およびその照明器具を取り付けるための取付ばねの新規な構成および構造を提供することを主たる目的とする。
上記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、開口を有し、前記開口の内部に光源が収容される容器と、前記容器の外表面に、前記開口の周方向に一定の間隔を空けて突設され、係止用溝が形成された一対の突条を含むばね嵌合部と長手の金属板により形成された取付ばねとを含み、前記取付ばねは、略長方体形状の主体板を含み前記ばね嵌合部に嵌められる基端部に、前記金属板の短手方向両側へと張り出して、前記係止用溝に納まる一対の被係止片と、前記金属板の辺部の複数個所を鉤形に折り曲げて形成されており、前記被係止片が前記係止用溝に嵌入された場合に、先端部が前記容器の表面に接触する複数の隙間調整脚とを有し、前記複数の隙間調整脚は、前記主体板の後方側の両側辺部を鉤形に折り曲げて形成された根元側隙間調整脚を含むことを特徴とする、埋め込み型照明器具である。
請求項2記載の発明は、前記複数の隙間調整脚は、前記主体板の先端辺を鉤形に折り曲げて形成された先端隙間調整脚を含むことを特徴とする、請求項1記載の埋め込み型照明器具である。
請求項記載の発明は、前記ばね嵌合部は、前記一対の突条間に位置するストッパ受けを含み、前記基端部は、前記主体板に切り起こしによって形成されており、前記ストッパ受けと係合するストッパ片を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の埋め込み型照明器具である。
請求項記載の発明は、前記基端部の主体板には、前記主体板の強度を高めるためのリブが、プレス成形により形成されていることを特徴とする、請求項記載の埋め込み型照明器具である。
請求項記載の発明は、前記基端部の主体板の後方端は、前記金属板の長手方向に沿って折り曲げられて第1のばね部を成し、さらに、第1のばね部の後方端には、第2のばね部および第3のばね部が、折り曲げにより連設されており、第3のばね部が取付用の作用部となっていることを特徴とする、請求項又はのいずれかに記載の埋め込み型照明器具である。
請求項記載の発明は、開口を有し、前記開口の内部に光源が収容される容器と、前記容器の表面の開口端部に、前記開口の周方向に一定の間隔を開けて突設され、対向する面のそれぞれに係止用溝が形成された一対の突条を含むばね嵌合部とを有する埋め込み型照明器具の取付けに用いる、長手の金属板により形成される取付ばねであって、略長方体形状の主体板を含み前記ばね嵌合部に嵌められる基端部に、前記金属板の短手方向両側へ張り出して、前記係止用溝のそれぞれに嵌入される一対の被係止片と、前記金属板の辺部の複数個所を鉤形に折り曲げて形成されており、前記被係止片が前記係止用溝に嵌入された場合に、先端部が前記容器の表面に接触する複数の隙間調整脚とを有し、前記複数の隙間調整脚は、前記主体板の後方側の両側辺部を鉤形に折り曲げて形成された根元側隙間調整脚を含むことを特徴とする、取付ばねである。
この発明の埋め込み型照明器具によれば、取付ばねの基端部を受けるばね嵌合部の構成をシンプルな構成にすることができ、しかも取付強度に優れ、施工性の改良された埋め込み型照明器具とすることができる。
また、この発明の取付ばねは、基端部が照明器具のばね嵌合部と確実に嵌合し、施工時の取り扱い性能に優れた取付ばねを提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る埋め込み型照明器具10の斜視図である。 図2は、埋め込み型照明器具10を天井に取り付けた状態を説明するための図解図である。 図3は、埋め込み型照明器具10に備えられているばね嵌合部18の構成を説明するための図である。 図4は、この発明の一実施形態に係る取付ばね30の斜視図である。 図5は、ばね嵌合部18に取付ばね30の基端部31を嵌めた状態の正面図である。 図6は、図5のA−Aに沿う縦断面断面を表わす模式図である。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1は、この発明の一実施形態に係る埋め込み型照明器具10の斜視図である。埋め込み型照明器具10は、光源としてのLED22(図2を参照)が収容される容器11と、LED22を点灯させるための回路基板が収容される回路基板収容室12とが一体になった外観形状を有している。この埋め込み型照明器具10は、全体がアルミダイカストによって一体成形されていることが1つの特徴である。
容器11は、お椀を伏せた形態の本体ドーム13と、本体ドーム13の下面に開いた開口14と、開口14の周囲に張り出したフランジ15と、フランジ15の上面から開口14に対して直交方向に上方へ立ち上がるように設けられた左右一対の立壁16と、本体ドーム13の外側に突設され、開口14を中心に放射状にかつ上方に向かって立ち上がっている多数の放熱フィン17とを有しており、これらは全てがアルミダイカストによって一体成形されている。
一対の立壁16の表面は平坦面とされており、当該立壁16の表面にばね嵌合部18が突設されている。
回路基板収容室12は、容器11の上部から横方向に水平に延び出ており、略直方体形状の収容室を形成している。回路基板収容室12を含む埋め込み型照明器具10全体をアルミダイカストにより一体成形することにより、回路基板収容室126も放熱フィン17と共に放熱に寄与できて好ましい。
回路基板収容室12は、その上面が開放しており、この上面を塞ぐようにベースプレート19が取り付けられている。ベースプレート19は、その下面側に図示しない回路素子が実装された回路基板を有する。ベースプレート19の一端は回路基板収容室12の側方へ突出しており、当該突出部の下面側にコネクタ素子20が配置されている。
この実施形態に示すように、立壁16は、開口14を中心にして対称な角度位置に2つ、すなわち一対設けられているもの限らない。例えば、開口14を中心にして、対称な角度位置に3つ、またはそれ以上の立壁16が設けられた構成としてもよい。
図2は、埋め込み型照明器具10を天井25に設置した状態を示す図解的な図である。
取付面である天井25には取付用の埋め込み孔26が形成されている。埋め込み型照明器具10は、埋め込み孔26の外側、すなわち天井25の下面にフランジ15が露出するように、埋め込み孔26に嵌め込まれる。そして左右一対の立壁16に設けられたばね係合部18(図1参照)に取付ばね30の基端部が嵌められ、取付ばね30の作用部が天井25の裏側に配置された垂木27等に係合される。これにより、取付ばね30の弾力により埋め込み型照明器具10には上方への付勢力が加わり、フランジ15が天井25の埋め込み孔26の周囲を上方へ押し上げる力が働く。そして、埋め込み型照明器具10は、天井25の埋め込み孔26に埋め込まれた状態で確実に保持される。
なお、図2は、埋め込み型照明器具10の本体ドーム13の内面に設けられた略ドーム型の反射面と、光源としてのLEDの配置位置がわかるように、一部断面で示されている。図2において、21が反射面であり、22がLEDである。
図3は、立壁16の表面に突設されたばね嵌合部18を示す拡大斜視図である。図3を参照して、ばね嵌合部18は、立壁16の表面16Aに突設されている。ばね嵌合部18は、フランジ15の上面から立ち上がるように上方へ延びる一対の突条81を有する。一対の突条81は横方向に一定の間隔D1を開けて立設されている。一対の突条81のほぼ上半分の互いに向き合う面には、係止用溝82が形成されている。係止用溝82が形成された領域の一対の突条81の横方向にみた間隔はD2(D1<D2)である。より具体的には、突条81のほぼ上半分の部分において、突条81の正面および外側面を残し、断面形状が鉤形(L字状)になるように上下方向に長手の角棒状の係止用溝82が形成されている。係止用溝82の下端は、突条81に形成された受け棚83になっている。
さらに、一対の突条81間の中央位置、すなわち立壁16の表面16Aの中央位置には、ストッパ受け84が突設されている。
図4は、この発明の一実施形態に係る取付ばね30の斜視図である。取付ばね30は、前述した埋め込み型照明器具10に適用され、埋め込み型照明器具10を埋め込み孔26等に取り付ける際に用いられる。
取付ばね30は、長手の金属板により形成されている。取付ばね30は、その一端側が埋め込み型照明器具10のばね嵌合部18に嵌まる基端部31となっている。
基端部31は、略長方形状の主体板32を有する。主体板32の先端辺は鉤形に折り曲げられ、先端隙間調整脚33とされている。また、主体板32の後方側の両側辺部も鉤形に折り曲げられ、根元隙間調整脚34とされている。主体板32の後方側の両側辺部が折り曲げられて根元隙間調整脚34が形成されたため、主体板32の先方側の両側辺部は、両側へ張り出していて、被係止片35を形成している。さらに、主体板32の先方側略中央部には、切り起こしによって形成されたストッパ片36が設けられている。ストッパ片36は、主体板32のほぼ中央に切り起こし起点を有し、その先方側が主体板32から浮き上がるように切り起こされている。
主体板32には、さらに、ストッパ片36の両側方に、前後方向(上下方向)に延びる一対のリブ37が形成されている。当該一対のリブ37は、主体板32の前後方向(上下方向)の曲げ強度を高めるものである。一対のリブ37は、たとえばプレス成形により形成されている。
基端部31の後方側は略U字状に湾曲された第1のばね部38とされ、さらにその先は、金属板の長さ方向に沿って折り曲げられ、第2のばね部39および第3のばね部40となっている。そして第3のばね部40の後端辺は鉤形に折り曲げられて係止片41となっている。
取付ばね30において、主体板32の後方側、すなわち根元隙間調整脚34が形成された部分の左右方向の幅W1は、ばね嵌合部18を構成する一対の突条81の間隔D1とほぼ同等(W1≒D1)で、その間隔D1よりもやや狭い寸法とされている。一方、主体板32の前方側、すなわち被係止片35を含む主体板32の幅W2は、W2≒D2で、D2よりもやや狭い寸法とされている。
図5は、取付ばね30の基端部31が埋め込み型照明器具10のばね嵌合部18に嵌められた状態の正面図であり、図6は、図5のA−Aに沿う縦断面の模式図である。
図5および図6を参照して説明すると、照明器具10のばね嵌合部18に対してその上方側から取付ばね30の基端部31の後方側を下方へずらすようにして嵌め込まれる。
ばね嵌合部18に取付ばね30の基端部31が嵌められた状態において、被係止片35は、係止用溝82に係合され、基端部31が正面側に外れるのを阻止する。
また、基端部31をその後方側から突条81間に上から下へと向かって挿入することにより、ストッパ片36はストッパ受け84を乗り越えて下方に嵌まる。このため、ストッパ片36の先端は、ストッパ受け84の下面の根元に対向し、基端部31が上方へずれるのを阻止する。
また、基端部31に設けられた先端隙間調整脚33および根元隙間調整脚34の作用で、基端部31(主体板32)は、係止用溝82の正面側内側面にほぼ密着するように固定され、基端部31がばね嵌合部18に対してガタつくことを防止する。
かかる構成であるから、図2に示すように、埋め込み型照明器具10を天井25の埋め込み孔26に装着した後、取付ばね30の基端部31を照明器具10のばね嵌合部18に簡単に嵌めることができ、そしてばね嵌合部18に嵌めた取付ばね30によって、埋め込み型照明器具10が埋め込み孔26に適切に取り付けられ、固定することができる。この施工を容易に行うことができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、上述の実施例では、埋め込み型照明器具10は、アルミダイカストの一体成型品である旨説明したが、これに限らず、金属材料を用いた鋳造品であってもよい。
10 埋め込み型照明器具
11 容器
12 回路基板収容室
14 開口
15 フランジ
16 立壁
17 放熱フィン
18 ばね嵌合部
21 反射面
22 LED
30 取付ばね
31 基端部
32 主体板
33 先端隙間調整脚
34 根元隙間調整脚
35 被係止片
36 ストッパ片
37 リブ
38 第1ばね部
39 第2ばね部
40 第3ばね部
81 突条
82 係止用溝
84 ストッパ受け

Claims (6)

  1. 開口を有し、前記開口の内部に光源が収容される容器と、
    前記容器の外表面に、前記開口の周方向に一定の間隔を空けて突設され、係止用溝が形成された一対の突条を含むばね嵌合部と、
    長手の金属板により形成された取付ばねとを含み、
    前記取付ばねは、略長方体形状の主体板を含み前記ばね嵌合部に嵌められる基端部に、
    前記金属板の短手方向両側へと張り出して、前記係止用溝に納まる一対の被係止片と、
    前記金属板の辺部の複数個所を鉤形に折り曲げて形成されており、前記被係止片が前記係止用溝に嵌入された場合に、先端部が前記容器の表面に接触する複数の隙間調整脚とを有し、
    前記複数の隙間調整脚は、前記主体板の後方側の両側辺部を鉤形に折り曲げて形成された根元側隙間調整脚を含むことを特徴とする、埋め込み型照明器具。
  2. 記複数の隙間調整脚は、前記主体板の先端辺を鉤形に折り曲げて形成された先端隙間調整脚を含むことを特徴とする、請求項1記載の埋め込み型照明器具。
  3. 前記ばね嵌合部は、前記一対の突条間に位置するストッパ受けを含み、
    前記基端部は、前記主体板に切り起こしによって形成されており、前記ストッパ受けと係合するストッパ片を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の埋め込み型照明器具。
  4. 前記基端部の主体板には、前記主体板の強度を高めるためのリブが、プレス成形により形成されていることを特徴とする、請求項3記載の埋め込み型照明器具。
  5. 前記基端部の主体板の後方端は、前記金属板の長手方向に沿って折り曲げられて第1のばね部を成し、
    さらに、第1のばね部の後方端には、第2のばね部および第3のばね部が、折り曲げにより連設されており、第3のばね部が取付用の作用部となっていることを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の埋め込み型照明器具。
  6. 開口を有し、前記開口の内部に光源が収容される容器と、前記容器の表面の開口端部に、前記開口の周方向に一定の間隔を開けて突設され、対向する面のそれぞれに係止用溝が形成された一対の突条を含むばね嵌合部とを有する埋め込み型照明器具の取付けに用いる、長手の金属板により形成される取付ばねであって、
    略長方体形状の主体板を含み前記ばね嵌合部に嵌められる基端部に、
    前記金属板の短手方向両側へ張り出して、前記係止用溝のそれぞれに嵌入される一対の被係止片と、
    前記金属板の辺部の複数個所を鉤形に折り曲げて形成されており、前記被係止片が前記係止用溝に嵌入された場合に、先端部が前記容器の表面に接触する複数の隙間調整脚とを有し、
    前記複数の隙間調整脚は、前記主体板の後方側の両側辺部を鉤形に折り曲げて形成された根元側隙間調整脚を含むことを特徴とする、取付ばね。
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