以下に図面を参照して、第1実施例に係る資料出力装置について詳細に説明する。図1は、第1実施例に係るサーバ3を含んだシステム1の構成例を表す図である。端末2aと端末2nとは説明員が業務用に用いており、Web閲覧機能を備えている。各端末はいずれも同じ機能と構成とを有している。この図では端末2aと端末2nとの2台を例示しているが、サーバ3に接続する端末の台数は何台であっても構わない。各端末を総称して、端末2と記載する。例えば、パーソナルコンピュータは端末2の一例である。サーバ3は所定の期間ごとに改定される資料を出力する。例えば、データベースサーバはサーバ3の一例である。ネットワーク4は端末2とサーバ3との間を通信可能に接続する。ネットワーク4は有線又は無線、若しくは両方のいずれでも構わない。例えば、インターネットはネットワーク4の一例である。
端末2とサーバ3とはコンピュータである。図2は端末2及びサーバ3のハード構成例を表す図である。CPU(Central Processing Unit)10は、バス17を介してコンピュータが有する各デバイスを制御する。ROM(Read On
ly Memory)11は、CPU10により実行される資料出力に係るプログラムやデータなどを予め記憶している。RAM(Random Access Memory)12は、CPU10のワークエリアから入力したデータに対して、バッファとして使用される。補助記憶装置13はROM11を補う記憶装置である。例えば、USB (Universal Serial Bus) メモリは補助記憶装置13の一例である。伝送装置14は、ネットワーク4を介して他のコンピュータとの通信を行う通信インターフェイスである。入力装置15は、操作コマンドやデータなど、ユーザによる操作に応じた信号をコンピュータへ入力する装置である。例えば、キーボードやマウスは入力装置15の一例である。出力装置16はCPU10による処理結果を出力する装置である。例えば、ディスプレイやプリンターは出力装置16の一例である。
図3は、端末2の機能構成例を表す図である。入力部20は、操作コマンドやデータをユーザによる操作に応じて受け付ける機能ユニットであり、入力装置15により実現される。伝送部21は、ネットワーク4を介してサーバ3との通信を行う機能ユニットであり、伝送装置14により実現される。処理部22は、入力部20と伝送部21とから入力された信号に応じて処理を行う機能ユニットであり、CPU10により実現される。記憶部23は、Web閲覧機能に係るプログラムが予め記憶されている機能ユニットであり、ROM11と、RAM12と補助記憶装置13とのいずれかにより実現される。出力部24は、処理部22の処理結果を表示する機能ユニットであり、出力装置16により実現される。
図4は、サーバ3の機能構成例を表す図である。インターフェイス部30は、ネットワーク4を介さずに制御部32に対してデータの入出力を行う機能ユニットであり、入力装置15と出力装置16とにより実現される。伝送部31は、ネットワーク4を介して端末2との通信を行う機能ユニットであり、伝送装置14により実現される。制御部32は、インターフェイス部30と伝送部31とから入力された信号に応じて処理を行う機能ユニットである。第1の記憶部34は、顧客が説明員から説明を受けた履歴の情報を含む説明履歴テーブル40を予め格納している機能ユニットであり、RAM12や補助記憶装置13により実現される。抽出部33は、第1の記憶部34から所定の情報を抽出する機能ユニットである。第2の記憶部35は、所定の期間ごとに改定される資料の履歴の情報を含む資料履歴テーブル50を予め格納している機能ユニットであり、RAM12や補助記憶装置13により実現される。また、第2の記憶部35は、資料出力プログラムやデータなども予め格納している。サーバ3のCPU10が資料出力プログラムを読み込んで、実行することで、上述の制御部32と抽出部33とを実現する。
ここでは、例として、第1の記憶部と第2の記憶部との2つの記憶部がある例を記載したが、記憶部は1つでもよい。記憶部が1つの場合は、第1の記憶部及び第2の記憶部夫々に格納されたデータは、この1つの記憶部に格納されるものとし、制御部32と抽出部33との両方がアクセスできるものとする。
図5は、第1の記憶部34に格納されている説明履歴テーブル40の例を表す図である。説明履歴テーブル40には、項目「期間」41ごとに項目「顧客」42と項目「説明員」43との各項目を対応付けているレコードが格納されている。項目「顧客」42は、説明員から商品の説明を受けた顧客を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「説明員」43は、項目「顧客」42に格納されている識別子が示す顧客に対して説明を行った説明員を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「期間」41は、項目「説明員」43に格納されている識別子が示す説明員により行われた説明の日付に対応する期間を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。
例えば、抽出部33がレコード44にアクセスした場合、期間16に、説明員E01が顧客C02に説明をしたという意味の情報が読み出される。説明履歴テーブル40に格納される夫々のレコードは、例えば、説明員による顧客への説明が実施されると、該説明員により入力されてもよい。
上記の例では、説明履歴テーブル40に格納されている夫々のレコードは項目「期間」41と、項目「顧客」42と、項目「説明員」43との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
図6は、第2の記憶部35に格納されている資料履歴テーブル50の例を表す図である。説明履歴テーブル50には、項目「期間」51と項目「資料」52との各項目を対応付けているレコードが格納されている。項目「資料」52は、所定の期間ごとに改定される資料へのリンク情報を格納しているデータ項目である。例えば、URL(Uniform
Resource Locator)や資料のファイル名は、資料へのリンク情報の一例である。また、顧客が金融商品を購入する際の契約条件が少なくとも記載されている目論見書は、例えば、3か月ごとに改定される資料であり、所定の期間ごとに改定される資料の一例である。項目「期間」51は、項目「資料」52に格納されている資料へのリンク情報に示される資料の有効な期間を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。
例えば、制御部32がレコード53にアクセスした場合、期間16に対応付けられている資料へのリンク情報は「siryou16.pdf」であるという意味の情報が読み出される。資料履歴テーブル50に格納される夫々のレコードは、例えば、資料が改定されると、説明員により入力されてもよい。なお、項目「資料」52に格納されている資料へのリンク情報を用いて、サーバ3は該資料を取得できるものとする。
上記の例では、資料履歴テーブル50に格納されている夫々のレコードは項目「期間」51と項目「資料」52との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
ここで、図5の項目「期間」41と、図6の項目「期間」51とは互いに対応付けられているデータ項目である。そのようにすることで、資料が有効な期間と、説明員が顧客に説明を行った日付に対応する期間とを容易に比較できるので、説明員が説明で用いたことのある資料と、顧客が説明を受けたことがある資料とを容易に識別することができる。
図7は、第1実施例を説明するための図である。説明員は、顧客に商品を説明する際に、資料履歴テーブル50に格納されている資料へのリンク情報に示される資料のうち、説明を行う日付に対応する期間の識別子に対応付けられている資料へのリンク情報に示される資料を用いるものとする。
図7や説明履歴テーブル40にも例示されているように、説明員E01は顧客C02に説明を期間16のときに行ったとする。また、説明員E02は顧客C01に説明を期間17のときに行ったとする。そして、説明員E01は期間17のときに、複数の顧客の誰に対しても商品の説明を行っていないとする。
ここで現在は、期間18に含まれており、説明員E01は顧客C01からの説明実施の依頼を受け、準備をすることを想定する。このタイミングで、説明員E01の操作により端末2のいずれかから処理依頼を受けると、サーバ3はインストールされた資料出力プログラムを読み込むことで、図8に表されるフローチャート処理を実行する。
なお、以降のフローチャートの説明に記載されている端末2は、サーバ3に接続している端末2のいずれかであって、第1の説明員であるユーザにより操作されている端末を指すものとする。また、S1に先立って、端末2を操作する説明員E01の認証が行われ、端末2の伝送部21から資料の出力を依頼する意味の指示をサーバ3の伝送部31が受信することで、サーバ3は処理を開始するものとする。
S1において、抽出部33が、説明履歴テーブル40から、端末2を操作する第1の説明員の識別子に対応付けられている期間の識別子のうち、最も現時点に近い期間の識別子として第1の期間の識別子を抽出する。
例えば、第1の説明員として、S1の前に説明員E01の識別子が認証されたとする。図5の説明履歴テーブル40の例によれば、抽出部33が説明履歴テーブル40にアクセスし、第1の説明員として説明員E01の識別子をキーとして、説明員E01の識別子が含まれるレコードのうち、最も現時点に近い期間の識別子として期間16の識別子を抽出することになる。
S2において、制御部32は顧客の識別子を伝送部31が受信したかを判断する。受信した場合はS3に移行し、受信しなかった場合は、S2を繰り返す。
S3において、抽出部33が、説明履歴テーブル40から、S2で伝送部31が受信した顧客の識別子である第1の顧客の識別子に対応付けられている期間の識別子のうち、最も現時点に近い第2の期間の識別子を抽出する。
例えば、図7に例示されているように、S2において、顧客の識別子として“C01”を伝送部31が受信したとする。その場合、抽出部33が説明履歴テーブル40にアクセスし、顧客C01の識別子が含まれるレコードのうち、最も現時点に近い期間の識別子として期間17の識別子を抽出することになる。
S4において、制御部32が第1の期間と第2の期間との時間的な前後関係を判断する。そして、制御部32が、第1の期間は第2の期間より時間的に前に存在すると判断した場合はS5に移行する。存在しないと判断した場合は、第1の説明員が複数の顧客の誰に対しても説明を行わなかった資料のうち、第1の顧客が複数の説明員の誰かから説明を受けた資料は存在しないことを意味するので、サーバ3は処理を終了する。
例えば、図7に例示されているように、第1の期間が第2の期間より時間的に前に存在する場合、S5に移行することになる。
S5において、制御部32が、資料履歴テーブル50から、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでの夫々の期間の識別子に夫々対応付けられている資料へのリンク情報に示される資料を読み出す。
この例では、第1の期間である期間16の後から第2の期間である期間17が終了するまでの期間は期間17のみである。そこで、制御部32が資料履歴テーブル50にアクセスし、期間17の識別子に対応付けられている資料へのリンク情報である「siryou17.pdf」に示される資料を読み出す。
S6において、サーバ3の伝送部31が、ネットワーク4を介して、S5で読み出された資料を端末2の伝送部21に送信する。この例では、サーバ3の伝送部31が、「siryou17.pdf」に示される資料を端末2の伝送部21に送信する。
そして、端末2の伝送部21はS6でサーバ3が送信した資料を受信し、出力部24が出力する。この例では、出力部24が「siryou17.pdf」に示される資料を出力する。
このように、サーバ3は、第1の説明員が最後に説明した日付に対応する第1の期間と、第1の顧客が最後に説明された日付に対応する第2の期間との時間的な前後関係を判断し、その結果に基づいた資料を出力する。従って、第1の説明員は、第1の顧客が第1の説明員以外の説明員から説明を受けた資料のうち、第1の説明員はまだ内容を確認していない可能性のある資料を容易に得ることができ、第1の顧客に対する説明を行う際の準備作業を効率的に行える。
この例では、説明員E01が顧客の誰に対しても説明で用いたことがなく、顧客C01が複数の説明員のうち説明員E01以外の誰かから説明を受けたことがある資料として、「siryou17.pdf」に示される資料を説明員E01は準備段階で確認することができる。従って、説明員E01は顧客C01から該資料に関して質問された場合の準備を行える。
上記説明した処理ステップは以下のようなバリエーションが考えられる。
第1実施例では、抽出部33が、第1の期間の識別子を抽出してから第2の期間の識別子を抽出したが、第2の期間の識別子を抽出してから第1の期間の識別子を抽出してもよい。この場合、サーバ3はS1の処理をS3とS4との間に行うことになる。
また、S3で上記処理に加え、抽出部33が、説明履歴テーブル40から、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでの夫々の期間に第1の顧客に説明を行った夫々の説明員の識別子を抽出してもよい。これにより、第1の説明員は出力部24が出力した資料の説明経験がある夫々の説明員に該資料の不明な点を直接伺うことが可能となるので、第1の説明員の準備作業が効率的になる。
例えば、図5と図7とに表される例では、説明員E01が期間17に対応付けられている資料の不明な点を説明員E02に直接伺えるので、説明員E01の準備作業が効率的になる。
また、S4で、制御部32が第1の期間は第2の期間より時間的に前に存在しないと判断した場合、サーバ3は処理を終了したが、資料履歴テーブル50から何らかの資料へのリンク情報に示される資料を制御部32が読み出してもよい。例えば、第1の期間が第2の期間より時間的に後に存在する場合、第2の期間の後から第1の期間が終了するまでの夫々の期間の識別子に夫々対応付けられている資料へのリンク情報に示される資料がその資料の一例である。これにより、第1の説明員は、自身の説明経験があり、第1の顧客が説明を受けたことのない資料を容易に得ることが出来る。従って、第1の説明員は該資料を説明する際の準備に手間を掛ることがなく、第1の顧客が説明を受けたことのない資料の説明を行えるので、説明員E01の準備作業が効率的になる。
また、S5で上記処理に加え、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでの期間以外の夫々の期間の識別子に夫々対応付けられている資料へのリンク情報に示される資料を制御部32が読み出してもよい。例えば、第2の期間より後の期間に対応する夫々の期間の識別子に夫々対応付けられている資料へのリンク情報に示される資料がその資料の一例である。これにより、第1の説明員は出力された資料を用いることで、第1の顧客に対して、第1の顧客が最後に説明を聞いた日から現在の間で資料がどのように変化したかの説明の準備を行えるので、説明員E01の準備作業が効率的になる。
また、上記バリエーションにより、抽出された説明員の識別子と読み出された資料とは、サーバ3の伝送部31により端末2の伝送部21に送信され、そして、出力部24により出力される。
上記の例では、説明履歴テーブル40に期間の識別子が格納されている例を示したが、所定の日付の識別子が格納されていてもよい。例えば、説明員が顧客に説明を行った日付はその日付の一例である。説明履歴テーブル40に日付の識別子が格納されている場合は、S1の前に抽出部33が所定の日付から所定の期間を生成する必要が有る。又は、S1で、抽出部33が、第1の説明員の識別子に対応付けられている日付の識別子のうち、最も現時点に近い日付の識別子を抽出し、S4までに、制御部32又は抽出部33が第1の期間の識別子を生成してもよい。
また、資料履歴テーブル50に期間の識別子が格納されている例を示したが、所定の日付の識別子が格納されていてもよい。例えば、資料が発行された日付はその日付の一例である。資料履歴テーブル50に日付の識別子が格納されている場合は、S2とS3との間で、抽出部33が所定の日付の識別子から所定の期間の識別子を生成する必要が有る。又は、S3で、抽出部33が、第1の顧客の識別子に対応付けられている日付の識別子のうち、最も現時点に近い日付の識別子を抽出し、S4までに、制御部32又は抽出部33が第2の期間の識別子を生成してもよい。
次に第2実施例を説明する。第2実施例は第1実施例と異なり、商品と資料とが夫々複数種類存在し、商品と資料との対応関係が第1実施例よりも複雑な場合において、第1の説明員が第1の顧客に対して商品を説明する準備の際に、資料をサーバ3が出力する方法の例である。例えば、商品が金融商品の場合、金融商品ごとに顧客が金融商品を購入する際の契約条件が少なくとも記載された目論見書が存在する。さらに、該契約条件は様々な要素、例えば為替相場などの金融指標、により決定づけられるので、異なる金融商品であっても、説明資料として同一の資料が対応付けられる場合がある。このように、第2実施例においては、第1実施例と異なり、商品と資料との対応関係が一対一にならないことがあるため、サーバ3が資料を出力する際に、出力の対象となる資料の種類を特定する必要がある。
ここで、1つの商品に一意的に対応付けられている資料を第1の資料とし、異なる複数種類の商品に対応付けられている資料を第2の資料とする。第2実施例における以下の説明では商品を金融商品であるものとし、第2の資料には金融指標が記載されているものとするが、金融商品と金融指標とに限るものではない。また、第2の資料は金融指標ごとに存在するとする。
第2実施例での、サーバ3を含んだシステム1の構成例と、端末2及びサーバ3のハード構成例と、端末2の機能構成例とは第1実施例と同じである。
図9は、第2実施例でのサーバ3の機能構成例を表す図である。ここで、構成要素の符号が図4と同じ場合は、第1実施例の構成要素と共通であることを示している。
第2実施例では金融商品と資料とが夫々複数種類あり、かつ、金融商品と資料との対応関係が一対一ではない。その為、第1の記憶部34は、第1の説明履歴テーブル60と第2の説明履歴テーブル70とを格納している。
同様に、第2実施例では金融商品と資料とが夫々複数種類存在する。その為、第2の記憶部35は、第1の資料履歴テーブル80と第2の資料履歴テーブル90とを格納してい
る。
第3の記憶部36は、金融商品と金融指標との対応関係の情報を含む金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100を予め格納している機能ユニットであり、RAM12や補助記憶装置13により実現される。
ここでは、例として、第1の記憶部と、第2の記憶部と、第3の記憶部との3つの記憶部がある例を記載したが、記憶部は1つ、又は2つでもよい。記憶部が1つの場合は、第1の記憶部、第2の記憶部及び第3の記憶部夫々に格納されたデータは、この1つの記憶部に格納されるものとし、制御部32と抽出部33との両方がアクセスできるものとする。記憶部が2つの場合は、第1の記憶部、第2の記憶部及び第3の記憶部夫々に格納されたデータは、この2つの記憶部のどちらかに格納されるものとする。制御部32は、2つの記憶部のうち第2の記憶部と第3の記憶部とに格納されたデータが格納されている記憶部にアクセスできるものとする。抽出部33は、2つの記憶部のうち第1の記憶部に格納されたデータが格納されている記憶部にアクセスできるものとする。
図10は、第1の記憶部34に格納されている第1の説明履歴テーブル60の例を表す図である。第1の説明履歴テーブル60には、項目「期間」61ごとに項目「顧客」62と、項目「金融商品」63と、項目「説明員」64との各項目が対応付けられているレコードが格納されている。
項目「顧客」62は、説明員から金融商品の説明を受けた顧客を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「金融商品」63は、項目「顧客」62に格納されている識別子が示す顧客が説明を受けた金融商品を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「説明員」64は、項目「金融商品」63に格納されている識別子が示す金融商品の説明を行った説明員を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「期間」61は、項目「説明員」64に格納されている識別子が示す説明員により行われた説明の日付に対応する期間を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。
例えば、抽出部33がレコード65にアクセスした場合、期間16に、顧客C02は「ユーロ建て投資信託」を説明員E01から説明を受けたという意味の情報が読み出される。第1の説明履歴テーブル60に格納されている夫々のレコードは、例えば、説明員による顧客への説明が実施されると、該説明員により入力されてもよい。
上記の例では、第1の説明履歴テーブル60に格納されている夫々のレコードは項目「期間」61と、項目「顧客」62と、項目「金融商品」63と、項目「説明員」64との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
図11は、第1の記憶部34に格納されている第2の説明履歴テーブル70の例を表す図である。第2の説明履歴テーブル70には、項目「期間」71ごとに項目「顧客」72と、項目「金融指標」73と、項目「説明員」74との各項目が対応付けられているレコードが格納されている。
項目「顧客」72は、説明員から金融商品の説明を受けた顧客を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「金融指標」73は、項目「顧客」72に格納されている識別子が示す顧客が説明を受けた金融指標を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「説明員」74は、項目「金融指標」73に格納されている識別子が示す金融指標の説明を行った説明員を一意に識別可能な識別子を格納している
データ項目である。項目「期間」71は、項目「説明員」74に格納されている識別子が示す説明員により行われた説明の日付に対応する期間を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。
例えば、抽出部33がレコード75にアクセスした場合、期間16に、顧客C02は「EUR/JPY」(日本円とユーロの為替相場)に関する説明を説明員E01から説明を受けたという意味の情報が読み出される。第2の説明履歴テーブル70に格納されている夫々のレコードは、例えば、説明員による顧客への説明が実施されると、該説明員により入力されてもよい。
上記の例では、第2の説明履歴テーブル70に格納されている夫々のレコードは項目「期間」71と、項目「顧客」72と、項目「金融指標」73と、項目「説明員」74との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
図12は、第2の記憶部35に格納されている第1の資料履歴テーブル80の例を表す図である。第1の資料履歴テーブル80には、項目「期間」81ごとに項目「金融商品」82と項目「第1の資料」83との各項目が対応付けられているレコードが格納されている。
項目「金融商品」82は、金融商品を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「第1の資料」83は、項目「金融商品」82に格納されている識別子が示す金融商品に対応付けられている第1の資料へのリンク情報を格納しているデータ項目である。例えば、URLや第1の資料のファイル名は、第1の資料へのリンク情報の一例である。また、顧客が金融商品を購入する際の契約条件が少なくとも記載されている目論見書は第1の資料の一例である。項目「期間」81は、項目「第1の資料」83に格納されている第1の資料へのリンク情報に示される第1の資料の有効な期間を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。
例えば、制御部32がレコード84にアクセスした場合、期間17の識別子と「欧州社債投資信託」との識別子に対応付けられている第1の資料へのリンク情報は「Europesyasai17.pdf」であるという意味の情報が読み出される。第1の資料履歴テーブル80に格納されている夫々のレコードは、例えば、第1の資料が改定されると、説明員により入力されてもよい。
上記の例では、第1の資料履歴テーブル80に格納されている夫々のレコードは項目「期間」81と、項目「金融商品」82と、項目「第1の資料」83との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
図13は、第2の記憶部35に格納されている第2の資料履歴テーブル90の例を表す図である。第2の資料履歴テーブル90には、項目「期間」91ごとに項目「金融指標」92と項目「第2の資料」93との各項目が対応付けられているレコードが格納されている。
項目「金融指標」92は、金融指標を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「第2の資料」93は、項目「金融指標」92に格納されている識別子が示す金融指標に対応付けられている第2の資料へのリンク情報を格納しているデータ項目である。例えば、URLや第2の資料のファイル名は、第2の資料へのリンク情報の一例である。項目「期間」91は、項目「第2の資料」93に格納されている第2の資料へのリンク情報に示される第2の資料の有効な期間を一意に識別可能な識別子を格納している
データ項目である。
例えば、制御部32がレコード94にアクセスした場合、期間17の識別子と「EUR/JPY」との識別子に対応付けられている第2の資料へのリンク情報は「EUR/JPY17.pdf」であるという意味の情報が読み出される。第2の資料履歴テーブル90に格納されている夫々のレコードは、例えば、第2の資料が改定されると、説明員により入力されてもよい。
上記の例では、第2の資料履歴テーブル90に格納されている夫々のレコードは項目「期間」91と、項目「金融指標」92と、項目「第2の資料」93との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
図14は、第3の記憶部36に格納されている金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100の例を示す図である。金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100には、項目「金融商品」101ごとに項目「金融指標」102を対応付けてあるレコードが格納されている。
項目「金融商品」101は、金融商品を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。項目「金融指標」102は、項目「金融商品」101に格納されている識別子が示す金融商品に対応付けられている金融指標を一意に識別可能な識別子を格納しているデータ項目である。
例えば、制御部32がレコード103にアクセスした場合、「ユーロ建て投資信託」と「EUR/JPY」とは互いに対応付けられているという意味の情報が読み出される。金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100に格納されている夫々のレコードは、例えば、金融商品と金融指標との対応関係が定められると、説明員により入力されてもよい。
上記の例では、金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100に格納されている夫々のレコードは項目「金融商品」101と項目「金融指標」102との各項目を対応付けて格納しているが、これらの項目以外にも、他の項目を対応付けて格納してもよい。
ここで、図10の項目「期間」61と、図11の項目「期間」71と、図12の項目「期間」81と、図13の項目「期間」91とは互いに対応付けられているデータ項目である。また、図10の項目「顧客」62と図11の項目「顧客」72とは互いに対応付けられているデータ項目である。また、図10の項目「金融商品」63と、図12の項目「金融商品」82と、図14の項目「金融商品」101とは互いに対応付けられているデータ項目である。また、図10の項目「説明員」64と図11の項目「説明員」74とは互いに対応付けられているデータ項目である。また、図11の項目「金融指標」73と、図13の項目「金融指標」92と、図14の項目「金融指標」102とは互いに対応付けられているデータ項目である。このようにすることで、第1の説明履歴テーブル60乃至金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100が体系的な機能を果たせる。
図15は、第2実施例を説明するための図である。説明員は、金融商品を顧客に説明する際に、第1の資料履歴テーブル80に格納されている第1の資料へのリンク情報のうち、該金融商品の識別子と、説明を行う日付に対応する期間の識別子とに対応付けられている第1の資料へのリンク情報に示される第1の資料を用いることとする。さらに、説明員は、第2の資料履歴テーブル90に格納されている第2の資料へのリンク情報のうち、該金融商品に対応付けられている金融指標の識別子と、該期間の識別子とに対応付けられている第2の資料へのリンク情報に示される第2の資料を用いることとする。
図15や第1の説明履歴テーブル60にも例示されているように、説明員E01は、顧客C02に「ユーロ建て投資信託」の説明を期間16のときに行ったとする。その際に、金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100にも例示されているように、「ユーロ建て投資信託」に少なくとも「EUR/JPY」と「EUR/USD」(ユーロと米ドルの為替相場)とが対応付けられている。従って、説明員E01は、顧客C02に少なくとも「EUR/JPY」と「EUR/USD」との説明を行ったことになる。また、第1の説明履歴テーブル60にも例示されているように、説明員E02は、顧客C01に「欧州株式投資信託」の説明を期間17のときに行ったとする。その際に、金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100にも例示されているように、「欧州株式投資信託」に少なくとも「EUR/JPY」と「GBP/JPY」と(日本円と英ポンドの為替相場)が対応付けられている。従って、説明員E02は、顧客C01に少なくとも「EUR/JPY」と「GBP/JPY」との説明を行ったことになる。そして、説明員E01は期間17のときに、複数の顧客の誰に対しても「EUR/JPY」に対応付けられている金融商品の説明を行っていないとする。
ここで現在は期間18に含まれており、説明員E01は顧客C01から「欧州社債投資信託」の説明実施の依頼を受け、準備をすることを想定する。金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100にも例示されているように、「欧州社債投資信託」は少なくとも「EUR/JPY」が対応付けられている。このタイミングで、説明員E01の操作により端末2のいずれかから処理依頼を受けると、サーバ3はインストールされた資料出力プログラムを読み込むことで、図16と図17とに表されるフローチャート処理を実行する。
なお、以降のフローチャートの説明に記載されている端末2は、サーバ3に接続している端末2のいずれかであって、第1の説明員であるユーザにより操作されている端末を指すものとする。また、S11に先立って、端末2を操作する第1の説明員の認証が行われ、端末2の伝送部21から資料の出力を依頼する意味の指示をサーバ3の伝送部31が受信することで、サーバ3は処理を開始するものとする。
S11において、制御部32は、金融商品の識別子を伝送部31が受信したかを判断する。受信された場合はS12に移行し、受信されなかった場合はS11を繰り返す。
S12において、制御部32が、金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100から、S11で受信した金融商品の識別子である第1の金融商品の識別子に対応付けられている金融指標の識別子を読み出す。ここで、第1の金融商品の識別子に対応付けられている金融指標の識別子が複数存在する場合は、S13からS17の処理で、まだ処理対象にされていない金融指標の識別子を読み出す。
例えば、図15にも例示されているように、S11において、金融商品の識別子として“欧州社債投資信託”を伝送部31が受信したとする。そして、制御部32が金融商品及び金融指標の対応関係一覧テーブル100にアクセスし、「欧州社債投資信託」の識別子の含まれるレコードから金融指標の識別子を読み出す。ここでは、読み出す対象となる金融指標の識別子のうち「EUR/JPY」の識別子が、S13からS17の処理で、まだ用いられていないとして、制御部32が「EUR/JPY」の識別子を読み出した場合の説明を行う。
S13において、抽出部33が、第2の説明履歴テーブル70から、S12で読み出された金融指標の識別子と、端末2を操作する第1の説明員の識別子とに対応付けられている期間の識別子のうち、最も現時点に近い期間の識別子として第1の期間の識別子を抽出
する。
例えば、第1の説明員として、S11の前に説明員E01の識別子が認証されたとする。第2の説明履歴テーブル70の例によれば、抽出部33が第2の説明履歴テーブル70にアクセスし、「EUR/JPY」の識別子と、第1の説明員として説明員E01の識別子をキーとして、説明員E01の識別子とが含まれるレコードのうち、最も現時点に近い期間の識別子として期間16の識別子を抽出する。
S14において、制御部32は顧客の識別子を伝送部31が受信したかを判断する。受信した場合はS15に移行し、受信しなかった場合は、S14を繰り返す。
S15において、抽出部33が、第2の説明履歴テーブル70から、S14で伝送部31が受信した顧客の識別子である第1の顧客の識別子と、S12で読み出された金融指標の識別子とに対応付けられている期間の識別子のうち、最も現時点に近い第2の期間の識別子を抽出する。
例えば、図15にも例示されているように、S14において、顧客の識別子として“C01”を伝送部31が受信したとする。そして、抽出部33が第2の説明履歴テーブル70にアクセスし、顧客C01の識別子と「EUR/JPY」の識別子とが含まれるレコードのうち、最も現時点に近い期間の識別子として期間17の識別子を抽出する。
S16において、制御部32が第1の期間と第2の期間との時間的な前後関係を判断する。そして、制御部32が、第1の期間は第2の期間より時間的に前に存在すると判断した場合はS17に移行する。存在しないと判断した場合は、第1の金融商品に対応付けられている金融指標に対応付けられている第2の資料のうち、第1の説明員が複数の顧客の誰に対しても説明で用いたことがなく、第1の顧客が複数の説明員の誰かから説明を受けたことがある第2の資料は存在していないので、S18へ移行する。
例えば、図15にも例示されているように、第2の期間は第1の期間よりも時間的に後に存在するので、S17に移行する。
S17において、制御部32が、第2の資料履歴テーブル90から、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでの夫々の期間の識別子と、S12で読み出された金融指標の識別子とに夫々対応づけられている第2の資料へのリンク情報に示される第2の資料を読み出す。
上述の例では、第1の期間である期間16の後から第2の期間である期間17が終了するまでの期間は期間17のみである。そこで、制御部32が第2の資料履歴テーブル90にアクセスし、期間17の識別子と「EUR/JPY」の識別子とに対応付けられている第2の資料へのリンク情報である「EUR/JPY17.pdf」に示される第2の資料を読み出す。
S18において、処理部32が、第1の金融商品の識別子に対応付けられている金融指標の識別子のうち、S13からS17の処理で、まだ用いられていない金融指標の識別子が存在するかを判断する。存在する場合は、第1の金融商品の識別子に対応付けられている金融指標の識別子に対応付けられている第2の資料へのリンク情報に示される第2の資料のうち、第1の説明員が複数の顧客の誰に対しても説明で用いことがなく、第1の顧客が複数の説明員の誰かから説明を受けたことがある第2の資料が存在しうるので、サーバ3による処理がS12に戻る。存在しない場合は、第1の金融商品の識別子に対応付けられている金融指標の識別子に対応付けられている第2の資料へのリンク情報に示される第
2の資料のうち、第1の説明員が複数の顧客の誰に対しても説明で用いことがなく、第1の顧客が複数の説明員の誰かから説明を受けたことがある第2の資料が存在しないので、サーバ3の処理はS19に移行する。
S19において、制御部32が、第1の説明履歴テーブル60から、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでの夫々の期間の識別子と、第1の顧客の識別子と、第1の金融商品の識別子とが夫々対応付けられているレコードが存在するかを判断する。存在する場合は、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでに、第1の説明員は複数の顧客の誰に対しても第1の金融商品の説明をしなかったが、第1の顧客は複数の説明員の誰かから第1の金融商品の説明を受けていることになるので、サーバ3の処理はS20に移行する。存在しない場合は、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでに、第1の説明員は複数の顧客の誰に対しても第1の金融商品の説明を行ったことがなく、第1の顧客は複数の説明員の誰からも第1の金融商品の説明を受けたことがないので、S21へ移行する。ここでは、図10と図15とに顧客C01が期間17のときに「欧州社債投資信託」の説明を受けたかどうかは明記していないが、S20に移行した場合を次に説明する。
S20において、制御部32が、第1の資料履歴テーブル80から、第1の金融商品の識別子と、第1の期間の後から第2の期間が終了するまでの夫々の期間の識別子とに夫々対応付けられている第1の資料へのリンク情報に示される第1の資料を読み出す。
上述の例では、第1の期間である期間16の後から第2の期間である期間17が終了するまでの期間は期間17のみである。そこで、制御部32が第1の資料履歴テーブル80にアクセスし、期間17の識別子と「欧州社債投資信託」の識別子とに対応付けられている第1の資料へのリンク情報である「Europesyasai17.pdf」に示される第1の資料を読み出す。
S21において、サーバ3の伝送部31が、S20までの処理で処理部32が読み出した資料を端末2の伝送部21に送信する。この例では、サーバ3の伝送部31が、少なくとも「Europesyasai17.pdf」に示される第1の資料と「EUR/JPY17.pdf」に示される第2の資料とを送信する。
そして、端末2の伝送部21がS21で受信した資料を出力部24が出力する。この例では、出力部24が、少なくとも「Europesyasai17.pdf」に示される第1の資料と「EUR/JPY17.pdf」に示される第2の資料とを出力する。
このように、第1の金融商品に関して、第1の説明員が最後に説明した日付に対応する第1の期間と、第1の顧客が最後に説明された日付に対応する第2の期間との時間的な前後関係をサーバ3が判断し、その結果に基づいた資料を出力する。従って、第1の説明員は、第1の顧客が第1の説明員以外の説明員から説明を受けた資料のうち、第1の説明員はまだ内容を確認していない可能性のある資料を容易に得ることができ、第1の顧客に対する説明を行う際の準備作業を効率的に行える。
上述の例では、「欧州社債投資信託」に対応付けられている第1の資料と、「欧州社債投資信託」に対応付けられている「EUR/JPY」に対応付けられている第2の資料とのうち、説明員E01が複数の顧客の誰に対しても説明で用いたことがなく、顧客C01が複数の説明員のうち説明員E01以外の誰かから説明を受けたことがある第1の資料として「Europesyasai17.pdf」に示される第1の資料と、第2の資料として「EUR/JPY17.pdf」に示される第2の資料とを説明員E01は準備段階で確認することができる。その結果、説明員E01は顧客C01からそれらの資料に関して質問された場合の準備が行える。
第2実施例においても、第1実施例と同じ変形が可能である。