JP6239660B2 - 校正装置および校正方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶射飛翔粒子などの空間移動群の温度および速度を測定する測定装置を校正するための校正装置および校正方法に関する。
溶射技術分野において、溶射皮膜の品質を管理するため、溶射飛翔粒子の温度および速度の測定が行われている。従来、溶射飛翔粒子の温度および速度を測定する装置として、例えば特許文献1に記載の放射温度測定装置が開発されている。この放射温度測定装置は、2波長のみ透過する光学フィルタを通して、2波長のみ市販の3CCDカメラにより取り込み、3CCDカメラで生成した2波長のスペクトル強度の画像を解析することによりプラズマ中に注入された粉末材料粒子の温度、速度、粒径を同時に測定するものである。
特開2003−315159号公報
上記特許文献1に記載のような2波長法による温度測定では、異なる2つの波長での光強度比とプランクの放射則を対比させ、放射体の放射率を考慮して温度を求める。そこで、温度の校正にあたっては、異なる2つの波長で測定した光強度比と温度の校正曲線を得ておく必要がある。そのため、一般的に放射特定(各温度における異なる波長での発光強度)が分かった標準光源により校正しようとする測定装置を照らして、得られた異なる2つの波長での信号強度比を求めることにより校正が行われている。なお、標準光源は時間的に連続の発光をするので、これを受光した測定装置の受光素子の飽和を避けるために、チョッパーを用いて光パルス列にして受光させる必要がある。
一方、速度測定では、発光体が異なる2つの場所を通過する時間差から速度が求められる。そこで、速度の校正にあたっては、異なる2つの場所から発せられた光が通過する時間差を得る。すなわち、発光粒子を画像的に追跡して発光体が受光素子上のある距離xを移動する時間tから受光光学系の倍率ξを考慮してx・ξ/tから速度を求める。このとき、x、tおよびξは正確に求められるので、表面上は校正が必要のようにはみえない。
しかしながら、発光粒子の移動速度が100m/s前後である場合には、速度校正は必要となる。例えば、発光粒子の移動速度を100m/sとし、ξ=1/4で受光する場合、0.1msの間に受光素子上で(100)×(1/4)×(10-4)=2.5×10-3m(2.5mm=2,500μm)だけ移動する。素子サイズ(CCDやCMOSのような二次元受光素子の場合、1個のピクセルサイズに相当。)を5μmとすれば、光パルスはその上を(5/2,500)×(1×10-4)=2×10-7s(0.2μs)で通過することになる。二次元受光素子の典型的な総合応答時間は約0.2μsであるから、発光粒子の移動速度が100m/s前後である場合には、測定装置が光波形に忠実な指示をするかどうかを確認する必要がある。
上述のように、溶射飛翔粒子からの発光を測定装置で計測した結果から温度および速度を求める際にはダイナミックなレスポンスを確認する必要がある。
そこで、本発明においては、溶射飛翔粒子などの空間移動群の温度および速度を測定する測定装置を同時に校正することが可能な校正装置および校正方法を提供することを目的とする。
本発明の校正装置は、空間移動群の温度および速度を測定する測定装置を校正するための校正装置であって、レーザー光を発する第1光源と、複数の異なる波長での発光強度が既知である標準光を発する第2光源と、第1光源のレーザー光および第2光源の標準光を被投射面に向けて反射する反射板であり、特定速度で回転することにより第1光源のレーザー光の反射光および第2光源の標準光の反射光を被投射面上で移動させるための回転機構を有する反射板と、被投射面上に所定間隔で配置された複数の光検出手段と、被投射面上に配置された反射体と、複数の光検出手段によって第1光源のレーザー光の反射光を検出することにより、第1光源のレーザー光の反射光が複数の光検出手段の間を移動する速度を算出して基準速度とし、第1光源のレーザー光の反射光または第2光源の標準光の反射光が反射体により散乱された光を測定装置により測定することで算出された速度を校正する速度校正手段と、第2光源の複数の異なる波長での発光強度比から温度を算出して基準温度とし、第2光源の標準光の反射光が反射体により散乱された光を測定装置により測定することで算出された温度を校正する温度校正手段とを含むものである。
また、本発明の校正方法は、空間移動群の温度および速度を測定する測定装置の校正方法であって、第1光源から発せられるレーザー光および第2光源から発せられる複数の異なる波長での発光強度が既知である標準光を被投射面に向けて反射する反射板を特定速度で回転することにより第1光源のレーザー光の反射光および第2光源の標準光の反射光を被投射面上で移動させること、被投射面上に所定間隔で配置された複数の光検出手段によって第1光源のレーザー光の反射光を検出することにより、第1光源のレーザー光の反射光が複数の光検出手段の間を移動する速度を算出して基準速度とし、第1光源のレーザー光の反射光または第2光源の標準光の反射光が反射体により散乱された光を測定装置により測定することで算出された速度を校正すること、第2光源の複数の異なる波長での発光強度比から温度を算出して基準温度とし、第2光源の標準光の反射光が被投射面上に配置された反射体により散乱された光を測定装置により測定することで算出された温度を校正することを含む。
これらの発明によれば、第1光源から発せられるレーザー光および第2光源から発せられる標準光は、特定速度で回転する反射板により被投射面に向けて反射される。このとき、第1光源のレーザー光の反射光は、この被投射面上に所定間隔で配置された複数の光検出手段上を移動するので、これらの複数の光検出手段により第1光源のレーザー光の反射光が検出される時間差を測定することにより、第1光源のレーザー光の移動速度を正確に算出できる。この算出された第1光源のレーザー光の移動速度を基準速度とし、この基準速度に基づいて、第1光源のレーザー光の反射光または第2光源の標準光の反射光が被投射面上に配置された反射体により散乱された光を測定装置により測定することで算出された速度を校正することが可能となる。
また、第2光源の標準光の反射光が被投射面上に配置された反射体により散乱された光を測定装置により測定することで温度が算出される。このとき、第2光源から発せられる標準光は、複数の異なる波長での発光強度が既知である標準光であり、これらの発光強度比から正確な温度が算出できるので、これを基準温度とすることで、測定装置により算出された温度を校正することが可能となる。
(1)本発明によれば、特定速度で回転する反射板により第1光源のレーザー光および第2光源の標準光を被投射面に向けて反射することで、溶射飛翔粒子などのように高速で移動する空間移動群の移動状況を忠実に再現して温度および速度の校正を行うことが可能となる。
(2)温度校正に時間的に連続の発光をする標準光を用いるが、この標準光を特定速度で回転する反射板により被投射面に向けて反射して移動させるので、チョッパーと同様に測定装置の受光素子の飽和を防止することができる。
(3)速度校正において被投射面上に所定間隔で複数の光検出手段を正確に配置することができるので、特定速度で回転する反射板により第1光源のレーザー光の移動速度を正確に測定できるため、従来のように受光光学系の倍率ξなどを通じた間接的な速度決定よりも直接的で正確な速度決定が可能となる。
(4)測定装置により測定する空間移動群の移動速度に応じて反射板の回転速度を変えることにより、測定対象に応じた適切な校正を行うことが可能となる。
本発明の実施の形態における空間移動群の温度および速度の測定装置の概略構成図である。 図1の2つのAPDによりそれぞれ取得される波形を示す説明図である。 実際に溶射飛翔粒子群を測定したAPDの波形を示す図である。 2つのAPDの強度比と温度の関係を示す図である。 本発明の実施の形態における校正装置の概略構成図である。 オシロスコープの機能ブロック図である。 速度校正手段の出力例を示す図である。 温度校正手段の出力例を示す図である。
まず、本発明の実施の形態における校正装置により校正しようとする測定装置について説明する。図1は測定装置の概略構成図、図2は図1の2つのAPDによりそれぞれ取得される波形を示す説明図である。
図1に示す測定装置1は、溶射飛翔粒子などの空間移動群Dの温度および速度を測定する装置であり、溶射飛翔粒子などの空間移動群Dからの放射光を集光するレンズ2と、レンズ2を透過した光を透過光と反射光との2つの光に分割する光路分割手段としてのダイクロイックフィルタ(以下、「DCF」と称す。)3と、DCF3により分割された2つの光(分割光)からそれぞれ相互に異なる特定波長域の光を検出する2つの光検出手段としてのアバランシェフォトダイオード(以下、「APD」と称す。)4a,4bと、APD4a,4bによりそれぞれ取得された波形から空間移動群の速度および温度をそれぞれ算出する速度演算手段5および温度演算手段6とを有する。
DCF3は、薄膜による光の干渉を利用して特定波長域の光を反射し、残りの波長域を透過する光フィルタである。すなわち、DCF3では、透過光と反射光とでそれぞれ相互に異なる特定波長域の光に分割することが可能であり、ハーフミラーのように必要とする波長域の光を大きく減じることがない。なお、本実施形態においては、DCF3とAPD4a,4bとの間に、DCF3により分割された分割光から特定波長域の光を取り出す分光手段としての干渉フィルタ(以下、「IF」と称す。)7a,7bを配置して、さらに必要な波長域の光のみを切り出すようにしている。
なお、APD4a,4bのうち一方のAPD4aは、分割光の光軸Oから特定のオフセット量X1だけオフセットした位置に配置されている。APD4aは、このオフセット量X1を任意に調整可能な移動機構8を有している。APD4aの位置をオフセット量X1だけオフセットした位置に配置することで、レンズ2によりAPD4a,4bにそれぞれ集光しようとする測定点D1,D2の間隔X2を任意に設定することが可能である。このレンズ2が集光しようとする測定点D1,D2の間隔X2はレンズ2の倍率による。例えば、測定しようとする空間移動群Dがレンズ2の左方A=200mmにあり、レンズ2の通過後、APD4aまでの距離がB=50mmにあるとすれば、倍率はB/A=1/4であり、測定点D1,D2の間隔X2を16mmとする場合、オフセット量X1は4mmとなる。
速度演算手段5は、APD4aのオフセット量X1と図2に示すようにAPD4a,4bにより取得された波形どうしの時間遅れΔτとから空間移動群Dの移動速度Vを算出する。具体的には、空間移動群の移動速度Vは測定点D1,D2の間隔X2と時間遅れΔτの比で算出され、
空間移動群Dの移動速度V〔m/s〕=X2/Δτ ・・・式(1)
である。
図3は実際にオフセット量X1を4mmとし、測定点D1,D2の間隔X2を16mmとして95%アルミニウム−5%マグネシウムのプラズマ溶射飛翔粒子群を測定したAPD4a,4bの波形を示している。図3の例では、空間移動群Dの移動速度V〔m/s〕は、V=X2/Δτ=16〔mm〕/200〔μs〕=80〔m/s〕となる。
温度演算手段6は、APD4a,4bによりそれぞれ取得された波形から空間移動群Dの温度(平均的粒子温度)Tを算出する。具体的には、平均的粒子温度TはAPD4aとAPD4bの積分比で算出され、
平均的粒子温度T〔K〕=S1/S2 ・・・式(2)
である。
図4は図3のAPD4a,4bの波形の強度比を横軸に、APD4a,4bで測定された温度を縦軸に示したものである。APD4a,4bは、一般的に2色温度計で用いられる下記プランクの式を基に標準光源を用いて校正された値を示す。
上記速度演算手段5および温度演算手段6は、コンピュータにより実現される。
上記構成の測定装置1によれば、レンズ2により空間移動群Dからの放射光を集光してDCF3により複数の光に分割し、この分割光からそれぞれ相互に異なる特定波長域の光をAPD4a,4bにより検出する際、一方のAPD4aが、分割光の光軸Oから特定のオフセット量X1だけオフセットした位置に配置されているため、このオフセット量X1とAPD4a,4bにより取得された波形どうしの時間遅れとから空間移動群Dの移動速度を算出するとともに、APD4a,4bによりそれぞれの波形から空間移動群の温度を算出することが可能となり、温度および速度を瞬時に測定することが可能となる。
また、このAPD4aは、オフセット量X1を任意に調整可能な移動機構8を有することにより、測定対象である空間移動群Dに応じて最適なオフセット量に調整して温度および速度を高精度に測定することが可能となっている。
なお、上記測定装置1では、DCF3によりレンズを透過した光を2つの光に分割しているが、3つ以上の複数の光に分割する構成とすることも可能である。この場合、光検出手段も3つ以上とし、少なくとも1つの光検出手段を分割光の光軸から特定のオフセット量だけオフセットした位置に配置する。これにより、3つ以上の複数の光の波形から温度および速度を測定することが可能となる。
また、光路分割手段としてのDCF3に代えて、ダイクロイックミラー、ダイクロックプリズム、ハーフミラーやハーフプリズム等の一般的な光路分割素子を用いることも可能である。要するに、レンズ2を透過した光を複数の光に分割するものであれば良い。また、光ファイバーを用いて光路を分割するものでも良い。
また、光検出手段としてのAPD4a,4bに代えて、フォトダイオード、フォトレジスタ、光依存性抵抗、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、光電管や光電子倍増管等の一般的な光検出器を用いることも可能である。要するに、光の強度を、線形性を有したまま数値化できるものであれば良い。また、利用する波長域は赤外線域でも良いため、焦電検出器、ゴーレイセル、ボロメータ、サーミスタや熱電対などの検出器を用いることも可能である。
なお、光路分割手段としてDCF3やダイクロイックミラーを用いる場合、光路は特定波長域に分割されているため、光検出手段は同一特性のものを使用することも可能である。また、DCF3やダイクロイックミラーのように光路分割手段によりそれぞれ必要な波長域の光に分割できる場合には、光路分割手段が分光手段を兼ねるため、IF7a,7bを省略することも可能である。あるいは、分光手段を兼ねた光検出手段、すなわち、特定波長域の光を検出可能な光検出器を用いることも可能である。例えば、分光感度の異なる複数のフォトダイオードを使用したり、フォトダイオードと焦電検出器とを組み合わせたりすることも可能である。
このような測定装置1は、溶射飛翔粒子の他、爆発現象や内燃機関のピストン内の燃焼ガス解析などのような移動しながら発光する物体などの空間移動群の測定に有用である。
次に、本発明の実施の形態における校正装置について説明する。図5は本発明の実施の形態における校正装置の概略構成図、図6はオシロスコープの機能ブロック図である。なお、図5に示すように、本発明の実施の形態における校正装置10は、上記構成の測定装置1を校正するものとして説明するが、校正対象は上記構成の測定装置1に限られない。
図5において、本発明の実施の形態における校正装置10は、線状光であるレーザー光を発する第1光源としてのレーザー光源11と、複数の異なる波長での発光強度が既知である標準光を発する第2光源としての標準光源12と、レーザー光源11のレーザー光および標準光源12の標準光を被投射面Fに向けて反射する反射板13と、被投射面F上に所定間隔で配置された複数の光検出手段としてのフォトダイオード(以下、「PD」と称す。)14a,14bと、被投射面F上に配置された複数の反射体としての反射ピン15a,15bと、PD14a,14bおよび測定装置1が接続されるオシロスコープ16とを有する。
本実施形態においては、レーザー光源11としてヘリウムネオンレーザーを用いる。また、標準光源12として標準ランプを用いる。標準ランプは、流れる電流によって温度が決まり、放射率を考慮して各波長での連続スペクトルの強度が分かっているものである。
反射板13は、レーザー光源11のレーザー光および標準光源12の標準光を被投射面Fへ向かって反射しながら特定速度で回転することによりこれらの反射光を被投射面F上で移動させるものである。反射板13は、特定速度で回転するための回転機構としてのモーター13aを備える。モーター13aには、反射板13の回転数を制御するためのコントローラー13bが接続されている。
オシロスコープ16は、図6に示すように、測定装置1により測定した速度を校正する速度校正手段17および測定装置1により測定した温度を校正する温度校正手段18として機能する。
レーザー光源11から発せられるレーザー光および標準光源12から発せられる標準光は、モーター13aによって特定速度で回転する反射板13により被投射面Fに向けて反射される。このとき、レーザー光源11のレーザー光の反射光は、被投射面F上に所定間隔で配置された複数のPD14a,14b上を移動するので、速度校正手段17は、この複数のPD14a,14bによってレーザー光源11のレーザー光の反射光が検出される時間差を測定する。これにより、レーザー光源のレーザー光の移動速度を正確に算出することができるので、これを校正に用いる基準速度とする。
図7は速度校正手段17によるオシロスコープ16への出力例を示す図である。図5のレーザー光源11から出力された光は、特定速度で回転する反射板13を経て一定速度で被投射面F上を上から下へ直線移動する。図7の上段2本の波形20,21は、このレーザー光源11のレーザー光の反射光がそれぞれ図5のPD14a,14bで受光され、電気信号に変換されてオシロスコープ16に入力された波形である。ここで、予めPD14a,14bの2点間の距離および反射ピン15a,15bの2点間の距離を定めておけば、レーザー光の移動速度(基準速度)は検出された波形20,21のピーク点20a,20bの遅れ(時間)から正確に求めることができる。
一方、図5の測定装置1は、レーザー光源11のレーザー光の反射光、または標準光源12から発せられる標準光の反射光が被投射面F上に配置された反射ピン15a,15bにより散乱された光を測定することにより速度を算出する。図7の下段の2本の波形22,23は、図5の反射ピン15a,15bによって反射された標準光源12の光出力を測定装置1のAPD4a,4b(図1参照。)でそれぞれ計測した波形である。図5の測定装置1は波形22のピーク点22aと波形23のピーク点23aの遅れ(時間)、または波形22のピーク点22bと波形23のピーク点23bの遅れ(時間)から速度を算出する。図6の速度校正手段17は、上述の基準速度を用いてこの測定装置1により算出される速度を校正するものである。なお、レーザー光源11のレーザー光の反射光が被投射面F上に配置された反射ピン15a,15bにより散乱された光を測定することにより速度を算出する場合も同様である。
また、図5の標準光源12の標準光の反射光は、被投射面F上に配置された反射ピン15a,15bにより散乱される。この反射ピン15a,15bにより散乱された光を測定装置1により測定することで温度が算出される。このとき、標準光源12から発せられる標準光は、複数の異なる波長での発光強度が既知であるため、これらの発光強度比から正確な温度が算出できるので、温度校正手段18はこれを基準温度として、測定装置1により算出された温度を校正する。
図8は温度校正手段18によるオシロスコープ16への出力例を示す図である。図8の波形24,25は、図5の反射ピン15a,15bの1本から反射される標準光源12の光を測定装置1のAPD4a,4b(図1参照。)でそれぞれ測定した波形である。これらの波形24,25は、分光手段として配したIF7a,7bのフィルタを透過した、いわゆる温度が既知な光波形であり、この2つの波形24,25の積分量の比から他の様々な物質温度を測定するための補正係数を算出することができる。
このように、本実施形態における図5の校正装置10によれば、特定速度で回転する反射板13によりレーザー光源11のレーザー光および標準光源12の標準光を被投射面Fに向けて反射することで、溶射飛翔粒子などのように高速で移動する空間移動群の移動状況を忠実に再現して温度および速度の校正を行うことが可能である。また、この校正装置10では、測定装置1により測定する空間移動群の移動速度に応じて反射板13の回転速度を変えることにより、測定対象に応じた適切な校正を行うことが可能となる。
なお、上記実施形態においては、図5のオシロスコープ16を速度校正出手段17および温度校正手段18として機能させる構成であるが、PD14a,14bおよび測定装置1をA/D変換ボードを介してコンピュータに接続し、このコンピュータを速度校正手段17および温度校正手段18として機能させる構成とすることも可能である。
本発明の校正装置および校正方法は、溶射飛翔粒子などの空間移動群の温度および速度を測定する測定装置を校正する校正装置および校正方法として有用であり、特に、100m/s前後の高速で移動する空間移動群の温度および速度を測定する測定装置を校正する校正装置および校正方法として好適である。
1 測定装置
2 レンズ
3 ダイクロイックフィルタ(DCF)
4a,4b アバランシェフォトダイオード(APD)
5 速度演算手段
6 温度演算手段
7a,7b 干渉フィルタ(IF)
8 移動機構
10 校正装置
11 レーザー光源
12 標準光源
13 反射板
13a モーター
13b コントローラー
14a,15b フォトダイオード(PD)
15a,15b 反射ピン
16 オシロスコープ
17 速度校正手段
18 温度校正手段

Claims (6)

  1. 空間移動群の温度および速度を測定する測定装置を校正するための校正装置であって、
    レーザー光を発する第1光源と、
    複数の異なる波長での発光強度が既知である標準光を発する第2光源と、
    前記第1光源のレーザー光および前記第2光源の標準光を被投射面に向けて反射する反射板であり、特定速度で回転することにより前記第1光源のレーザー光の反射光および前記第2光源の標準光の反射光を前記被投射面上で移動させるための回転機構を有する反射板と、
    前記被投射面上に所定間隔で配置された複数の光検出手段と、
    前記被投射面上に配置された反射体と、
    前記複数の光検出手段によって前記第1光源のレーザー光の反射光を検出することにより、前記第1光源のレーザー光の反射光が前記複数の光検出手段の間を移動する速度を算出して基準速度とし、前記第1光源のレーザー光の反射光または前記第2光源の標準光の反射光が前記反射体により散乱された光を前記測定装置により測定することで算出された速度を校正する速度校正手段と、
    前記第2光源の複数の異なる波長での発光強度比から温度を算出して基準温度とし、前記第2光源の標準光の反射光が前記反射体により散乱された光を前記測定装置により測定することで算出された温度を校正する温度校正手段と
    を含む校正装置。
  2. 前記第1光源はレーザー光源である請求項1記載の校正装置。
  3. 前記第2光源は標準光源である請求項1または2に記載の校正装置。
  4. 前記反射体は複数である請求項1から3のいずれか1項に記載の校正装置。
  5. 前記測定装置は、
    空間移動群からの放射光を集光するレンズと、
    前記レンズを透過した光を複数の光に分割する光路分割手段と、
    前記光路分割手段により分割された複数の光(以下、「分割光」と称す。)からそれぞれ相互に異なる特定波長域の光を検出する複数の光検出手段であり、少なくとも1つの光検出手段が、前記分割光の光軸から特定のオフセット量だけオフセットした位置に配置された複数の光検出手段と、
    前記分割光の光軸からずれた位置に配置された光検出手段の前記オフセット量と前記複数の光検出手段により取得された波形どうしの時間遅れとから前記空間移動群の移動速度を算出する速度演算手段と、
    前記複数の光検出手段によりそれぞれ取得された波形から前記空間移動群の温度を算出する温度演算手段と
    を含むものである請求項1から4のいずれか1項に記載の校正装置。
  6. 空間移動群の温度および速度を測定する測定装置の校正方法であって、
    第1光源から発せられるレーザー光および第2光源から発せられる複数の異なる波長での発光強度が既知である標準光を被投射面に向けて反射する反射板を特定速度で回転することにより前記第1光源のレーザー光の反射光および前記第2光源の標準光の反射光を前記被投射面上で移動させること、
    前記被投射面上に所定間隔で配置された複数の光検出手段によって前記第1光源のレーザー光の反射光を検出することにより、前記第1光源のレーザー光の反射光が前記複数の光検出手段の間を移動する速度を算出して基準速度とし、前記第1光源のレーザー光の反射光または前記第2光源の標準光の反射光が前記反射体により散乱された光を前記測定装置により測定することで算出された速度を校正すること、
    前記第2光源の複数の異なる波長での発光強度比から温度を算出して基準温度とし、前記第2光源の標準光の反射光が前記被投射面上に配置された反射体により散乱された光を前記測定装置により測定することで算出された温度を校正すること
    を含む校正方法。
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