JP6237494B2 - 光デバイス、光モジュール、及び光デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
以下、図面を参照しながら本件に関する実施形態を詳細に説明する。
レンズアレイ45における突起部47の底面47aには親水化処理が施されているが、詳しくは後述する。
シリコン(SiON)等によって形成することができる。
46の中心位置とが一致するように基板30に対するレンズアレイ45のセルフアライメントが行われる。これにより、図3Kに示すように、レンズアレイ45の正規位置に対する位置ずれを低減することができる。図3Kは、レンズアレイ45のセルフアライメントが行われた後の状態を示す図である。光学接着剤50によって基板30に搭載したレンズアレイ45のセルフアライメントを行った後、光学接着剤50を硬化させる。例えば、光学接着剤50が紫外線硬化型の接着剤である場合、紫外光をレンズアレイ45の上方及び側方より照射し、必要に応じて加熱することで光学接着剤50を硬化させるとよい。また、光学接着剤50が熱硬化型の接着剤である場合には、レンズアレイ45を搭載した基板30を加熱して硬化させるとよい。
G−G´断面(光学接着剤50における突起部47の底面47aとの境界近傍断面)における復元力は、50mN/m×0.125mm(125μm)となる。同様に、図6のH
−H´断面(光学接着剤50における開口部37(カプラ直上部35a)との境界近傍断面)における復元力は、50mN/m×0.125mm(125μm)となる。従って、
1辺の長さが125μmの正方形底面を有し、全体で鼓形状に保持される光学接着剤50の表面張力から得られる復元力は、最大で50mN/m×0.125mm×2=12.5
×10-6Nと試算される。ところで、本実施形態に係るシリコン集積チップ20は、レンズアレイ45の突起部47及び開口部37のペア数を16組としている。そのため、レンズアレイ45全体から得られる復元力は、12.5×10-6N×16=12.5×10-6N=200×10-6Nと試算される。ここで、レンズアレイ45を縦横1.0×2.0mm、厚さ0.6mm、その重量を約4mgとする。この場合、レンズアレイ45の単位重量当たりの復元力が、非特許文献1に報告されているセルフアライメントに係る復元力に比べて十分に大きい。よって、少なくとも非特許文献1と同程度のセルフアライメント効果が本実施形態においても期待できることがわかる。
次に、実施例を説明する。実施例では、図3A〜図3Mに示す方法で作製したシリコン集積チップ20について、レンズアレイ45の正規位置からの位置ずれ量を測定した。図7に、レンズアレイ45の位置ずれ量を測定した測定結果を示す。実施例では、シリコン層31上にSiO2を用いた厚さ3μmのBOX層32を形成し、更にBOX層32の上に、幅0.3μm、高さ(厚さ)0.2μmのシリコン光導波路33を図3Aに示すように16本形成した基板30を用意した。また、シリコン光導波路33の先端には、シリコンの微細加工により、縦横10μmサイズの光入出力用のグレーティングカプラ34を形成した。更に、シリコン光導波路33及びグレーティングカプラ34を被覆するように、厚さ0.2μmのSiO2によるクラッド層35を形成した。
クロ波プラズマを5秒間照射した。その結果、突起部47の底面47aを形成する樹脂のC−F(炭素−フッ素)結合の一部が分解し、フッ素原子の代わりにCOOH基(カルボン酸官能基)等が配位する。更に、プラズマ照射による粗化の効果も加わり、突起部47の底面47aが親水化されて、光学接着剤50の濡れ性が向上する。このように作製したレンズアレイ45における各突起部47の底面47aに、ニードル式ディスペンサ(微少液滴塗布システム、アプライド・マイクロシステムズ社製)を用いて、光学接着剤50(品番:OG198-54、Epoxy Technology社製)を0.1nLずつ滴下した。
の各開口部37の夫々に滴下された光学接着剤50が合わさって一体化されるように基板30上に搭載した。次に、スポットUV照射装置を用いて、レンズアレイ45の上方及び側方より紫外線を照射し、更に、窒素雰囲気オーブンを用いて窒素雰囲気下、150℃の条件下で1時間加熱することで光学接着剤50を硬化させた。更に、ハウジング42とレンズアレイ45とフェルール本体部44とを一体に接着固定することで、シリコン集積チップ20を作製した。図7に示すように、実施例におけるレンズアレイ45の位置ずれ量は、3μm(3σ)という結果が得られ、精度よくレンズアレイ45を位置決めできることがわかった。
的接続部とを平面的に一致させることができ、その結果、レンズアレイ45の小型化を実現できる。以上より、本実施形態に係るシリコン集積チップ20によれば、基板30にレンズアレイ45を搭載する際の位置精度を高め、且つレンズアレイ45の小型化を実現できる。また、本実施形態によれば、例えばフリップチップボンダ等の高価な設備を使用しなくても、レンズアレイ45を基板30に搭載する際の位置精度を高めることができるため、シリコン集積チップ20の製造コストを抑えることができる。更に、本実施形態においては、半田を用いたセルフアライメントと異なり、レンズアレイ45の搭載時にシリコン集積チップ20を高温に晒すことなくレンズアレイ45の位置合わせを行うことができる。よって、本実施形態によれば、熱履歴を起因とするレンズアレイ45の位置ずれが起こることを抑制できるという利点もある。
5のセルフアライメントを行う際、レンズアレイ45の位置合わせを精度よく行うことができる。
10・・・光モジュール
11・・・インタポーザ基板
20・・・シリコン集積チップ
30・・・基板
33・・・シリコン光導波路
34・・・グレーティングカプラ
35・・・クラッド層
36・・・疎水層
37・・・開口部
40・・・光フェルール
41・・・光ファイバ
42・・・ハウジング
44・・・フェルール本体部
45・・・レンズアレイ
46・・・レンズ
47・・・突起部
47a・・・底面
50・・・光学接着剤
Claims (7)
- 基板と、
前記基板に形成された光導波路と、
前記光導波路に形成され、光が入射又は出射する光結合器と、
前記光結合器に対応する位置に開口部が形成されるように前記基板を覆い、前記基板の最表層を形成する疎水層と、
透明な光学接着剤によって前記光結合器と光学的に接続される光学部品と、
を備え、
前記光学部品は、前記基板側に向かって突起した突起部を有し、前記突起部の底面が前記開口部と接着されている、
光デバイス。 - 前記開口部は親水性を有している、
請求項1に記載の光デバイス。 - 前記突起部の底面が親水性を有している、
請求項1又は2に記載の光デバイス。 - 前記基板には複数の前記光導波路と、各光導波路に対応する複数の前記光結合器が形成されており、
前記光学部品は、複数の前記光結合器に対応する数の前記突起部を有する、
請求項1から3の何れか一項に記載の光デバイス。 - 前記突起部は、前記開口部と形状及び大きさが等しい、
請求項1から4の何れか一項に記載の光デバイス。 - 光デバイスと、前記光デバイスを実装する中継基板と、を備え、
前記光デバイスは、
基板と、
前記基板に形成された光導波路と、
前記光導波路に形成され、光が入射又は出射する光結合器と、
前記光結合器に対応する位置に開口部が形成されるように前記基板を覆い、前記基板の最表層を形成する疎水層と、
透明な光学接着剤によって前記光結合器と光学的に接続される光学部品と、
を備え、
前記光学部品は、前記基板側に向かって突起した突起部を有し、前記突起部の底面が前記開口部と接着されている、
光モジュール。 - 光デバイスの製造方法であって、
光が入射又は出射する光結合器を有する光導波路が形成された基板の最表層として、前記光結合器に対応する位置に開口部が形成されるように前記基板を疎水層によって覆う工程と、
前記基板に光学部品を搭載すると共に透明な光学接着剤によって前記光学部品から突起した突起部の底面と前記開口部とを接着することで、前記光学部品と前記光結合器とを光学的に接続する工程と、を含む、
光デバイスの製造方法。
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