JP6236562B1 - チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料 - Google Patents
チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】超微粒子でありながら、溶剤への分散性に優れ、水分の吸着、表面の酸化及び炭酸化が抑制された、積層セラミックコンデンサの内部電極層等に用いられる複合酸化物材料を提供する。【解決手段】本発明によれば、表面処理剤を用いて表面処理されたチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の微粒子からなり、比表面積から算出した表面処理前の平均一次粒子径が球形換算値で50nm未満であり、そして温度25℃、相対湿度50%の環境下に24時間暴露した際の水分吸着量が1重量%以下であることを特徴とするチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料が提供される。【選択図】 図2
Description
本発明は、表面処理されたチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料、該複合酸化物材料を含む内部電極層を備えた積層セラミックコンデンサおよび該複合酸化物材料が溶媒に分散している分散溶液に関する。
代表的なチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料には、チタン酸カリウム・チタン酸バリウム・チタン酸ストロンチウム・チタン酸カルシウム・チタン酸マグネシウム・チタン酸鉛・チタン酸アルミニウム、チタン酸リチウムなどがある。これらのチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料は、例えば摩擦材・補強材・セラミックスコンデンサ・圧電体・サーミスタ・バリスタ・生体親和性セラミックス・耐火物・金属加工用部材・二次電池の電極の負極材など産業上、幅広く利用されている。
近年、電子部品の軽薄短小化、精密品の微細加工、複合材料の物性向上や均一化などの要求に応えるために、これらの粉体材料の微粒化が求められている。しかし、数十ナノレベルの大きさの粒子は、凝集しやすく均一分散が困難なことや、表面状態が物理的・化学的に活性であり、品質上の問題が発生している。
以下、主として積層セラミックコンデンサ(以下、「MLCC」という。)の内部電極の例を挙げて説明する。特開2002−234771号公報(特許文献3)の図1には、代表的なMLCCの模式図が掲載されているが、MLCCの内部電極は、電極材料を含むペーストを用いて、スクリーン印刷などでパターン形成される。当該ペーストの構成材料は、ニッケルに代表される金属粒子・線膨張係数を調整する微粒子のチタン酸バリウム・バインダー・有機溶媒からなる。
特許第3640511号公報(特許文献1)では、MLCCの内部電極を薄層化させるためには、内部電極の形成に用いるニッケル粉末の粒子の大きさとともに粒子の形状が球状であることが重要で、この球状のニッケル微粒子を用いると電極ペースト塗膜内の充填密度を高くできて、薄膜電極の作製が容易であり、MLCC化した場合、クラックや剥離を生じさせない効果があると記載されている。
特開2015−2250号公報(特許文献2)では、金属コロイドの粒子径とゼータ電位の制御、分散液のpH、チタン酸塩微粒子の結晶子径を制限することにより、良好な内部電極用ペーストを作製すると記載されている。
しかしながら、球状であるニッケル微粉末を用いたり、金属コロイドの粒子径とゼータ電位の制御、分散液のpH、チタン酸バリウム微粒子の結晶子径などを制限するだけでは、内部電極に混合するチタン酸バリウム、バインダー、溶剤を均一に混合することができず、均一に混合させるためにはさらに物理的分散や労力を必要とするという問題があった。
また、上記のような超微粒子の場合、表面処理しなければ、表面酸化が急速に進んだり、材料によっては水分を多量に吸着したりする場合がある。例えば、MLCCの内部電極に混合するチタン酸バリウム系の粉体材料の場合、チタン酸バリウム系粉体材料表面の炭酸バリウム化が進み、MLCC化した場合の品質に悪影響を及ぼす。また、水分を多量に吸着するため、非水系の溶剤に分散させた場合には、凝集してしまうという問題があった。
そこで、本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、50nm未満、特に30nm以下の凝集しやすく、溶剤に均一に分散が困難なチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料を表面処理することにより、溶剤へ混合した場合に凝集せずに、良好な分散状態を維持し、他の電極材料などを混合しても均一分散できる効果を見出し、本発明を完成させるに至った。
より具体的には、本発明によれば、表面処理剤を用いて表面処理されたチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の微粒子からなり、比表面積から算出した表面処理前の平均一次粒子径が球形換算値で50nm未満であり、そして温度25℃、相対湿度50%の環境下に24時間暴露した際の水分吸着量が1重量%以下であることを特徴とするチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料が提供される。
チタン酸化合物を主成分とする本発明の複合酸化物材料は、比表面積から算出した表面処理前の平均一次粒子径が球形換算値で50nm未満という超微粒子からなるが、表面処理が施されているので非水系溶剤に容易に分散させることができる。また、本発明のチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料は超微粒子であるにも拘らず、温度25℃、相対湿度50%の環境下に24時間暴露した際の水分吸着量が1重量%以下であるという優れた水分の非吸着性を有している。
また、本発明の複合酸化物材料は、耐酸化性、耐炭酸化性も有しており、具体的には例えば温度25℃、相対湿度50%の環境下に14日間暴露した際のX線回折測定において、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の最も大きなピーク強度に対する、炭酸塩の最も大きなピーク強度の比が1%以下であるという炭酸化防止機能も有している。
チタン酸化合物を主成分とする本発明の複合酸化物材料が上述したような特性を発揮するためには、表面処理剤としてシラン系カップリング剤および/またはチタネート系カップリング剤を用いることが好ましい。
また、上述の表面処理剤の配合は、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の微粒子(A)重量に対する表面処理剤(B)重量の比(B/A)を0.01≦B/A≦0.3とすることが好ましい。すなわち、重量換算で化合物重量に対して1〜30%とすることが好ましい。
チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料としては、チタン酸カリウム・チタン酸バリウム・チタン酸ストロンチウム・チタン酸カルシウム・チタン酸マグネシウム・チタン酸鉛・チタン酸アルミニウム、チタン酸リチウム、などがあるが、特にチタン酸バリウムを主成分とした場合に上記特性を効果的に発揮し得る上でも適している。
本発明の複合酸化物材料は、上述したように溶媒等に容易に均一に分散させることができ、そして水に対する非吸着性や耐炭酸化性も高い。このため、薄膜層とした場合の高い充填密度や、高いクラック発生抑止機能及び剥離発生抑止機能が求められる、MLCC等に使用される内部電極層のペースト材料としても適している。
MLCC等の内部電極には、一般的にPt、Pd−Ag合金、Ni等を導電成分として含む導電性ペーストを主要成分として用いるが、コスト面からNiのような卑金属を用いることが多い。そして、MLCC等に使用される内部電極層は薄肉であることが求められるので、内部電極層は、薄膜印刷によって形成されていることが好ましい。
MLCC等に使用される内部電極層が上述したようなクラック発生抑止機能や剥離発生抑止機能といった特性を有するためには、内部電極層(C)重量に対して、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料(D)重量の比(D/C)を、0.01≦D/C≦0.30とすることが好ましく、0.01≦D/C≦0.20とすることがより好ましい。すなわち、内部電極層(C)の重量に対するチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料(D)は、重量比で1〜30%とすることが好ましく、1〜20%とすることがより好ましい。
内部電極層(C)とコンデンサ層とが交互に積層されているMLCCにおいては、焼成時に内部電極層(C)とコンデンサ層との線膨張係数が異なるため、クラックの発生や層間の密着強度が弱くなるなどの弊害が発生する。そこで、MLCCでは内部電極層(C)にコンデンサ層の主成分であるチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料を混合して線膨張係数を合わせる工夫がなされるが、当該複合酸化物材料の配合比(D/C)が0.01(1%)未満の場合、線膨張係数が合わずに上述の弊害が発生してしまう。また、D/Cが0.30(30%)を超えると、電極を形成できなかったり、静電容量が低下するなどの電極としての機能を阻害してしまう。
次に、本発明の複合酸化物材料に使用される材料などについて説明する。
複合酸化物材料:
代表的なチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料には、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、チタン酸アルミニウム及びチタン酸リチウムなどがある。また、複合酸化物材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸バリウム、チタン酸錫酸バリウム、チタン酸ジルコン酸カルシウムバリウム、チタン酸ジルコン酸ストロンチウムバリウムなど、複数のチタン酸塩の混合物若しくは固溶体でもよい。
代表的なチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料には、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸鉛、チタン酸アルミニウム及びチタン酸リチウムなどがある。また、複合酸化物材料としては、例えばチタン酸ジルコン酸バリウム、チタン酸錫酸バリウム、チタン酸ジルコン酸カルシウムバリウム、チタン酸ジルコン酸ストロンチウムバリウムなど、複数のチタン酸塩の混合物若しくは固溶体でもよい。
上記複合酸化物材料の好適な粒子の大きさとしては、平均一次粒子径が球形換算値で50nm未満のものを用いるのが好ましく、特に10nm〜20nmが好ましい。当該粒子径の材料の製造法については、公知の方法を用いればよく、一般的には、水熱合成などの湿式方法によって合成することができる。また、必要に応じ、対象とする材料を仮焼、粉砕しても構わない。
表面処理剤:
本発明においては、表面処理剤としてシランカップリング剤や、チタネート系カップリング剤を好適に用い得る。
本発明においては、表面処理剤としてシランカップリング剤や、チタネート系カップリング剤を好適に用い得る。
シランカップリング剤の例としては、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n-ブチルトリメトキシシラン、n-ヘキサデシルトリメトキシシラン、n-オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
チタネート系カップリング剤の例としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルバイロホスフェート)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルバイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、
ビス(ジオクチルバイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート、ポリジイソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ポリジノルマルブチルチタネート等が挙げられる。
ビス(ジオクチルバイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート、ポリジイソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ポリジノルマルブチルチタネート等が挙げられる。
チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の微粒子(A)重量に対する表面処理剤(B)重量の比(B/A)を0.01≦B/A≦0.3、好ましくは0.01≦B/A≦0.2、更に好ましくは0.05≦B/A≦0.15とすることが望ましい。すなわち、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料に対する表面処理剤の被覆量は、1〜30重量%、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは5〜15重量%とすることが望ましい。この理由は、1重量%未満では表面処理剤の被覆効果がほとんど得られない。また30重量%を超える被覆量では、MLCC用途の場合、シリカやチタンが過剰に混合されていることになるため、MLCC自体の電気特性が目的通りに得られない場合がある。また、過剰処理となって経済性が悪くなる。なお、複数の表面処理剤で被覆しても良いが、その場合は各表面処理剤の合計被覆量が1〜30重量%の範囲内で適用される。
表面処理方法:
本発明において、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の微粒子に対して表面処理を行う場合、一般的な処理方法が適用できる。すなわち、対象となる材料と表面処理剤(カップリング剤)、必要に応じ溶剤等の液体成分を混合して撹拌等の分散処理を行った後、液体成分を分離する。
本発明において、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の微粒子に対して表面処理を行う場合、一般的な処理方法が適用できる。すなわち、対象となる材料と表面処理剤(カップリング剤)、必要に応じ溶剤等の液体成分を混合して撹拌等の分散処理を行った後、液体成分を分離する。
分散処理においては、ボールミル、ヘンシェルミキサー、サンドグラインドミル、ロールミルなどの装置を適用することができるが、後述する大気の影響を避けるため、密閉系で処理を行える装置が好ましい。
ボールミルやサンドグラインドミルなどの球石(メディア)を用いて粉砕、分散を行う処理の場合、メディアとしては例えばジルコニアボール等を利用することができる。その径は一般的にφ0.5mm、φ1.0mm、φ2.0mmなどが用いられるが、必要に応じて適時、処理に最適な径を選定して使用すればよい。
溶剤の種類としては、後述の“分散溶液として用いる溶剤”に例示した。
なお、本発明において使用する材料の粒子径は一般的な粉体よりも微細であるため、大気中の水分や炭酸ガスの影響を受けやすい。従って、表面処理を行う場合には、処理前に材料の乾燥を十分に行ったり、低湿度の環境で素早く作業を行うなど、大気の影響をできるだけ受けないように配慮する必要がある。
ボールミルやサンドグラインドミルなどの球石(メディア)を用いて粉砕、分散を行う処理の場合、メディアとしては例えばジルコニアボール等を利用することができる。その径は一般的にφ0.5mm、φ1.0mm、φ2.0mmなどが用いられるが、必要に応じて適時、処理に最適な径を選定して使用すればよい。
溶剤の種類としては、後述の“分散溶液として用いる溶剤”に例示した。
なお、本発明において使用する材料の粒子径は一般的な粉体よりも微細であるため、大気中の水分や炭酸ガスの影響を受けやすい。従って、表面処理を行う場合には、処理前に材料の乾燥を十分に行ったり、低湿度の環境で素早く作業を行うなど、大気の影響をできるだけ受けないように配慮する必要がある。
具体的な表面処理工程としては、例えば、以下のような手順が有効である。
チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料と表面処理剤、φ2mmのジルコニアボール、トルエンを、それぞれ遊星ボールミル容器に投入してフタを閉め、密閉系にて湿式分散を行う。次に、遊星ボールミル容器からスラリーを取り出し1mmのメッシュを用いてボールと分離し、スラリーを回収する。回収スラリーを120℃に設定した乾燥機に入れ、液体成分を除き乾燥粉末に仕上げる。乾燥粉末を、乳鉢を用いて解砕し、約300μmのメッシュを通過させて不純物や凝集塊を除去する。
チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料と表面処理剤、φ2mmのジルコニアボール、トルエンを、それぞれ遊星ボールミル容器に投入してフタを閉め、密閉系にて湿式分散を行う。次に、遊星ボールミル容器からスラリーを取り出し1mmのメッシュを用いてボールと分離し、スラリーを回収する。回収スラリーを120℃に設定した乾燥機に入れ、液体成分を除き乾燥粉末に仕上げる。乾燥粉末を、乳鉢を用いて解砕し、約300μmのメッシュを通過させて不純物や凝集塊を除去する。
分散溶液として用いる溶剤:
溶剤の例として、アルコール類、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、石油エーテル類、ミネラルスピリット、トルエン、その他の炭化水素系溶剤、ブチルカルビトール、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ジヒドロターピネオールアセテート、ジヒドロカルビルアセテート、カルビルアセテート、ターピニルアセテート、リナリールアセテート等のアセテート系や、ジヒドロターピニルプロピオネート、ジヒドロカルビルプロピオネート、イソボニルプロピオネートなどのプロピオネート系溶剤、エチルセロソルブやブチルセロソルブなどのセロソルブ類、芳香族類、ジエチルフタレートなどが挙げられる。その他、用途や目的より適時溶剤は選定される。
溶剤の例として、アルコール類、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、石油エーテル類、ミネラルスピリット、トルエン、その他の炭化水素系溶剤、ブチルカルビトール、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ジヒドロターピネオールアセテート、ジヒドロカルビルアセテート、カルビルアセテート、ターピニルアセテート、リナリールアセテート等のアセテート系や、ジヒドロターピニルプロピオネート、ジヒドロカルビルプロピオネート、イソボニルプロピオネートなどのプロピオネート系溶剤、エチルセロソルブやブチルセロソルブなどのセロソルブ類、芳香族類、ジエチルフタレートなどが挙げられる。その他、用途や目的より適時溶剤は選定される。
本発明によれば、複合酸化物材料としてチタン酸化合物を主成分とする超微粒子が用いられていても、表面処理が施されているので非水系溶剤に容易に分散するのみならず、表面の炭酸化、水分の吸着を防ぐ効果がある。また、本発明の表面処理したチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料を用いれば、他の材料との均一混合、溶剤に対する易分散、活性な表面の酸化や炭酸化の抑制、水分吸着の抑制などの効果が得られ、電子材料を始めとする各材料の品質向上などに大きく貢献することが期待される。
以下、本発明の表面処理されたチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料などについて、具体例を交えながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
1.水酸化チタンの作成
四塩化チタン水溶液(チタンとして16.4%含有)2.86kgを純水11.5kgに添加し30分間攪拌した。この水溶液中に6%の水酸化ナトリウム水溶液を、ローラーポンプにてpHが7.0になるまで一定速度で添加し、白色スラリーを得た。このスラリーをろ過・水洗し固形分が11%の含水酸化チタンケーキを得た。
四塩化チタン水溶液(チタンとして16.4%含有)2.86kgを純水11.5kgに添加し30分間攪拌した。この水溶液中に6%の水酸化ナトリウム水溶液を、ローラーポンプにてpHが7.0になるまで一定速度で添加し、白色スラリーを得た。このスラリーをろ過・水洗し固形分が11%の含水酸化チタンケーキを得た。
2.チタン酸バリウム粉体の作成
還流管付き容器内で水酸化バリウム486gと純水500gを混合し、100℃に煮沸還流した。この際、炭酸バリウムの生成を防止するため、窒素ガスを容器内にパージした。
上記で得た含水酸化チタンケーキを800g採取し、純水を250g加えスラリー化し、上記水酸化バリウム溶液にゆっくり加え、1.5時間還流反応させた。反応後、スラリーをろ過・水洗し、Ba/Ti比を調整後、乾燥しチタン酸バリウム粉体を得た。
なお、チタン酸バリウム粉体の平均一次粒子径は、特開平6−48734号公報の実施例、比較例に記載の方法を適用した。すなわち(Ba/Ti比や濃度等の)反応条件を管理することにより調整した。
還流管付き容器内で水酸化バリウム486gと純水500gを混合し、100℃に煮沸還流した。この際、炭酸バリウムの生成を防止するため、窒素ガスを容器内にパージした。
上記で得た含水酸化チタンケーキを800g採取し、純水を250g加えスラリー化し、上記水酸化バリウム溶液にゆっくり加え、1.5時間還流反応させた。反応後、スラリーをろ過・水洗し、Ba/Ti比を調整後、乾燥しチタン酸バリウム粉体を得た。
なお、チタン酸バリウム粉体の平均一次粒子径は、特開平6−48734号公報の実施例、比較例に記載の方法を適用した。すなわち(Ba/Ti比や濃度等の)反応条件を管理することにより調整した。
実施例1
比表面積から算出した、平均一次粒子径が球形換算値で30nmのチタン酸バリウム粉体100gをトルエン200gに混合した後、該チタン酸バリウム粉体に対し6重量%のイソブチルトリメトキシシランを添加しスラリー化した。本スラリーを遊星ボールミルにて湿式分散し、減圧蒸留、乾燥、解砕してイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
比表面積から算出した、平均一次粒子径が球形換算値で30nmのチタン酸バリウム粉体100gをトルエン200gに混合した後、該チタン酸バリウム粉体に対し6重量%のイソブチルトリメトキシシランを添加しスラリー化した。本スラリーを遊星ボールミルにて湿式分散し、減圧蒸留、乾燥、解砕してイソブチルトリメトキシシランで表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2
実施例1で用いたチタン酸バリウム粉体に代えて、平均一次粒子径16nmのチタン酸バリウム粉体を用いた以外は実施例1と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例1で用いたチタン酸バリウム粉体に代えて、平均一次粒子径16nmのチタン酸バリウム粉体を用いた以外は実施例1と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例3
実施例2において、イソブチルトリメトキシシランを5重量%、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートを5重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2において、イソブチルトリメトキシシランを5重量%、イソプロピルトリイソステアロイルチタネートを5重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例4
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを5重量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを5重量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例5
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを7.5重量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを7.5重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを7.5重量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを7.5重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例6
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを10.0重量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを10.0重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを10.0重量%、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを10.0重量%混合処理した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例7
実施例1で用いたチタン酸バリウム粉体に代えて、平均一次粒子径30nmのチタン酸ストロンチウム粉体を用いた以外は実施例1と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸ストロンチウム粉体を得た。
実施例1で用いたチタン酸バリウム粉体に代えて、平均一次粒子径30nmのチタン酸ストロンチウム粉体を用いた以外は実施例1と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸ストロンチウム粉体を得た。
比較例1
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない16nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2においてイソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない16nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
比較例2
実施例2において0.6重量%のイソブチルトリメトキシシランを添加した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例2において0.6重量%のイソブチルトリメトキシシランを添加した以外は実施例2と同様の処理を行って表面処理されたチタン酸バリウム粉体を得た。
比較例3
実施例1においてイソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない30nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例1においてイソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない30nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
比較例4
実施例1において30nmのチタン酸バリウムに代え平均一次粒子径が50nmのチタン酸バリウムを使用し、イソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない50nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例1において30nmのチタン酸バリウムに代え平均一次粒子径が50nmのチタン酸バリウムを使用し、イソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない50nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
比較例5
実施例1において30nmのチタン酸バリウムに代え平均一次粒子径が100nmのチタン酸バリウムを使用し、イソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない100nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
実施例1において30nmのチタン酸バリウムに代え平均一次粒子径が100nmのチタン酸バリウムを使用し、イソブチルトリメトキシシランを添加せずに処理を行い、表面処理されていない100nmのチタン酸バリウム粉体を得た。
3.チタン酸バリウム粉体の評価
実施例1〜7および比較例1〜5で得られた粉体について、以下に述べる測定方法により、モノテルペンアルコールの一種であるテルピネオールへの分散性、水分吸着量、X線回折の強度比を測定した。
実施例1〜7および比較例1〜5で得られた粉体について、以下に述べる測定方法により、モノテルペンアルコールの一種であるテルピネオールへの分散性、水分吸着量、X線回折の強度比を測定した。
平均一次粒子径:
測定装置としてQUADRASURB S1(カンタクローム社製)を用い、測定ガスは窒素を使用した。
比表面積の測定値から、下記計算式を用い球形換算値で算出した。
D=6000/(S×ρ)
ここでDは平均一次粒子径(nm)、Sは比表面積値(m2/g)、ρは密度(g/cm2)を表す。
測定装置としてQUADRASURB S1(カンタクローム社製)を用い、測定ガスは窒素を使用した。
比表面積の測定値から、下記計算式を用い球形換算値で算出した。
D=6000/(S×ρ)
ここでDは平均一次粒子径(nm)、Sは比表面積値(m2/g)、ρは密度(g/cm2)を表す。
テルピネオールへの分散性:
50mlスクリュー管にテルピネオールを10g投入し、実施例1〜7および比較例1〜5で得た粉体をサンプルとして1gを加え50回振とうした。4時間静置後、粉体の沈降具合を目視で観察し、以下のように分散性を判断した。
○:沈降がほぼ無い状態
△:わずかに沈降が見られる状態
×:ほぼ全量沈降している状態
50mlスクリュー管にテルピネオールを10g投入し、実施例1〜7および比較例1〜5で得た粉体をサンプルとして1gを加え50回振とうした。4時間静置後、粉体の沈降具合を目視で観察し、以下のように分散性を判断した。
○:沈降がほぼ無い状態
△:わずかに沈降が見られる状態
×:ほぼ全量沈降している状態
水分吸着量:
実施例1〜7および比較例1〜5で得た粉体を測定サンプルとして1g秤量ビンに採取し、乾燥機内で120℃、4時間乾燥後、デシケータ中で放冷した。放冷後のサンプルを25℃、50%の環境下に24時間暴露し、重量増から水分吸着量(%)を算出した。
実施例1〜7および比較例1〜5で得た粉体を測定サンプルとして1g秤量ビンに採取し、乾燥機内で120℃、4時間乾燥後、デシケータ中で放冷した。放冷後のサンプルを25℃、50%の環境下に24時間暴露し、重量増から水分吸着量(%)を算出した。
X線回折の強度比:
実施例1〜7および比較例1〜5で得た粉体を測定サンプルとして25℃、50%の環境下に14日間暴露した後、X線回折測定を行い、チタン酸化合物の最も大きなピーク強度を100とした際の炭酸塩の最も大きなピーク強度の比(%)を算出した。
なお、測定装置はX線回折測定装置X PERT PRO(PANALYTICAL社製)を使用した。
実施例1〜7および比較例1〜5で得た粉体を測定サンプルとして25℃、50%の環境下に14日間暴露した後、X線回折測定を行い、チタン酸化合物の最も大きなピーク強度を100とした際の炭酸塩の最も大きなピーク強度の比(%)を算出した。
なお、測定装置はX線回折測定装置X PERT PRO(PANALYTICAL社製)を使用した。
Ba/Ti比:
測定装置として、蛍光X線測定装置 スペクトリス AKIOS−4KW型(PANALYTICAL社製)を使用し、蛍光X線の定量分析結果からBa/Ti比を算出した。
なお、Sr/Ti比は測定していない。
測定装置として、蛍光X線測定装置 スペクトリス AKIOS−4KW型(PANALYTICAL社製)を使用し、蛍光X線の定量分析結果からBa/Ti比を算出した。
なお、Sr/Ti比は測定していない。
実施例1〜7および比較例1〜5で得られたチタン酸化合物粉体の上記特性について、その測定結果を表1に示す。
上記実施例および比較例において、平均一次粒子径がチタン酸バリウムの吸水率にどのような影響を及ぼすのかについて詳しく調べるため、平均一次粒子径の異なる比較例1,3〜5の未表面処理のチタン酸バリウムの吸水率の測定結果を図1に示す。また、表面処理の有無がチタン酸バリウムの吸水率にどのような影響を及ぼすのかについて詳しく調べるため、シラン系カップリング剤を用いて表面処理を行った実施例2のチタン酸バリウム、シラン系カップリング剤とチタネート系カップリング剤の両方を用いて表面処理を行った実施例3のチタン酸バリウムおよび表面処理を行わなかった比較例1のチタン酸バリウムの吸水率の測定結果を図2に示す。
また、上述したテルピネオールへの分散性を示す例示として、表面処理を施した実施例2のチタン酸バリウム粉体と、表面処理を施していない比較例1のチタン酸バリウム粉体について、50回振とうし、4時間静置した時の分散状態を図3に示す。
4.考察
図1から明らかなように、表面処理を行っていないチタン酸バリウム粉体は、平均一次粒子径が小さければ小さいほどその水分吸着量は多くなる。これは、粉体の粒子径が小さければ小さいほどその比表面積が大きくなることによる影響であると考えられる。このため、表面処理を行っていないチタン酸バリウム粉体の平均一次粒子径が100nmよりも大きくなると、その比表面積が小さくなる結果、水分吸着量は暴露時間に関係なくほぼ0wt%となり、チタン酸バリウム粉体に表面処理を施すことの意義が薄れてしまう。また、平均一次粒子径が100nmよりも大きなチタン酸バリウム粉体は、薄層化が進められているMLCCの内部電極層のペースト材として使用するには、粒子径が大き過ぎて不適当である。
図1から明らかなように、表面処理を行っていないチタン酸バリウム粉体は、平均一次粒子径が小さければ小さいほどその水分吸着量は多くなる。これは、粉体の粒子径が小さければ小さいほどその比表面積が大きくなることによる影響であると考えられる。このため、表面処理を行っていないチタン酸バリウム粉体の平均一次粒子径が100nmよりも大きくなると、その比表面積が小さくなる結果、水分吸着量は暴露時間に関係なくほぼ0wt%となり、チタン酸バリウム粉体に表面処理を施すことの意義が薄れてしまう。また、平均一次粒子径が100nmよりも大きなチタン酸バリウム粉体は、薄層化が進められているMLCCの内部電極層のペースト材として使用するには、粒子径が大き過ぎて不適当である。
実施例1〜7と比較例1〜5で得られた粉体の特性を示した表1から明らかなように、表面処理を行わなかったり或いは被覆量が少ない場合、平均一次粒子径が50nm未満の粉体では水分吸着量が1wt%を超える。特に図3を参照して理解されるように、水分吸着量が大きくなると、非水系の溶剤(ここではテルピネオール)に分散させた場合に均一分散できずに凝集してしまう。また、効果的な表面処理を行わず粉体のまま放置しておくと、粒子径が小さい(=比表面積が大きい)粉体は、その表面活性により炭酸塩の生成が起こり、当該粉体を配合した最終製品などの品質に悪影響を及ぼすという弊害が生じる。これは、比表面積の大きい粒子表面が高活性状態となり、結果として水分吸着や、炭酸塩形成を引き起こすものと考えられる。
また、表1および図2から明らかなように、表面処理を行ったチタン酸バリウム粉体は、その表面処理剤としてシラン系カップリング剤を用いた場合においてもチタネート系カップリング剤を用いた場合においても、温度25℃、相対湿度50%の環境下に24時間暴露した際の水分吸着量を1wt%以下に抑え、溶媒に対して高い分散性を示すことが判った。
本発明では、問題解決策として粒子表面を改質することに着目し、カップリング剤を用いて対象粉体に対し1〜30wt%の表面処理を施すことにより、水分吸着の低減と異組成物である炭酸塩の形成を抑制することができるようになった。本発明を適用した複合酸化物材料を電子部品などへ用いることにより、従来では得られなかった高品質、高信頼性を期待することができる。
Claims (5)
- 表面処理剤を用いて表面処理されたチタン酸化合物を主成分とする微粒子からなるチタン酸化合物粉末材料であり、比表面積から算出した表面処理前の平均一次粒子径が球形換算値で30nm以下であり、
前記表面処理剤が、シラン系カップリング剤および/またはチタネート系カップリング剤であり、
チタン酸化合物を主成分とする微粒子(A)重量に対する表面処理剤(B)重量の比(B/A)が、0.01≦B/A≦0.30であり、
温度25℃、相対湿度50%の環境下に14日間暴露した際のX線回折測定において、チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料の最も大きなピーク強度に対する、炭酸塩の最も大きなピーク強度の比が1%以下であり、
そして温度25℃、相対湿度50%の環境下に24時間暴露した際の水分吸着量が1重量%以下であることを特徴とするチタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料を含むペーストを用いた内部電極層を備える積層セラミックコンデンサ。 - 前記チタン酸化合物を主成分とする微粒子が、チタン酸バリウムであることを特徴とする請求項1に記載のチタン酸化合物を主成分とする積層セラミックコンデンサ。
- 前記内部電極層は、さらにニッケル粉末材料を含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
- 前記内部電極層は、薄膜印刷層であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
- 前記内部電極層(C)重量に対する前記チタン酸化合物を主成分とする複合酸化物材料(D)重量の比(D/C)が、0.01≦D/C≦0.30であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の積層セラミックコンデンサ。
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