JP6232591B2 - 電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法 - Google Patents

電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法に関する。
キャピラリー電気泳動方法では、まず、緩衝液のような電気泳動媒体が充填されたキャピラリーに測定試料が注入される。次いで、電気泳動媒体および複数の測定試料に高電圧が印加され、複数の測定試料の電荷の差により複数の測定試料を分離する。
特許文献1に開示されているキャピラリー電気泳動装置では、緩衝液のような電気泳動媒体が充填されたキャピラリーに、測定試料が圧力を印加されながら注入される。次いで、キャピラリーの両端に直流電圧が印加される。キャピラリー電気泳動装置の動作は、シーケンサにより制御されている。
従来のキャピラリー電気泳動装置では、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定するために、試行錯誤を繰り返すことが必要とされた。不適切な電気泳動媒体がキャピラリーに充填された場合、異常なベースラインが発生する。異常なベースラインは平坦ではない。例えば、異常なベースラインは、凸部および凹部を有する。そのため、測定試料由来のピークが検出できない。
測定試料を用いて電気泳動を行う前に、電気泳動媒体がキャピラリーに適切に充填されたかどうかを判定することは難しい。従って、不適切な電気泳動媒体がキャピラリーに充填された場合、測定試料が浪費されることになる。
特開平2−269953号広報
本発明の目的は、測定試料を用いて電気泳動を行う前に、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法を提供することにある。
本発明は、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法であって、
(a) キャピラリーの一端が浸漬された第1電解液に接する第1電極および前記キャピラリーの他端が浸漬された第2電解液に接する第2電極の間に交流電圧を印加し、前記キャピラリーの内部を満たしている前記電気泳動媒体の導電率を測定する工程、および
(b) 前記導電率が4.2mS/cmを超える場合には、前記電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーは、前記キャピラリーを用いた電気泳動のために適切に用いられないと判定される工程、
を具備する、方法である。
本発明は、測定試料を用いて電気泳動を行う前に、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法を提供する。
図1は、実施形態によるキャピラリー電気泳動装置100の模式図を示す。 図2Aは、実施例1において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Bは、実施例2において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Cは、実施例3において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Dは、実施例4において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Eは、実施例5において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Fは、比較例1において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Gは、比較例2において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Hは、比較例3において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Iは、比較例4において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Jは、比較例5において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Kは、比較例6において得られたエレクトロフェログラムを示す。 図2Lは、比較例7において得られたエレクトロフェログラムを示す。
以下、本発明の実施形態が図面を参照しながら詳細に説明される。
(キャピラリー電気泳動装置)
図1は、実施形態によるキャピラリー電気泳動装置100の模式図を示す。キャピラリー電気泳動装置100は、電源101、制御装置102、キャピラリー103、第1電極104、第2電極105、第1容器106、および第2容器107を具備している。
(第1容器106および第1電極104)
第1容器106は第1電解液201を含有している。キャピラリー103の一端103aは、第1電解液201に浸漬されている。第1容器106は、第1電極104を具備している。第1電極104は第1電解液201に接している。第1電極104は電源101に電気的に接続されている。第1電極104の材料の例は、チタン、クロム、タングステン、銅、アルミニウム、白金、又はそれらの合金である。第1電極104は、平板の形状を有することが望ましい。第1容器106の材料は、電気泳動媒体および第1電解液201と反応しない限り、特に限定されない。第1容器106の材料の例は、ガラスまたは樹脂(例えば、ポリスチレンまたはポリメチルメタクリレート)である。
(第2容器107および第2電極107)
同様に、第2容器107は第2電解液202を含有している。キャピラリー103の他端103bは、第2電解液202に浸漬されている。第2容器107は、第2電極105を具備している。第2電極105は第2電解液202に接している。第2電極105は電源101に電気的に接続されている。第2電極105の材料および形状の例は、第1電極104のそれらと同様である。第2容器107の材料の例もまた、第1容器106のそれと同様である。
(電源101)
電源101は、電気的には、第1電極104および第2電極105の間に配置されている。電源101を用いて、第1電極104および第2電極105の間に交流電圧または直流電圧が印加される。交流電圧は、200ヘルツ以上3000ヘルツ以下の周波数および2000ボルト以上30000ボルト以下の電圧を有し得る。直流電圧は、2000ボルト以上30000ボルト以下の電圧を有し得る。
(キャピラリー103)
キャピラリー103には電気泳動媒体が充填されている。電気泳動媒体の材料は、第1電解液201および第2電解液202の材料と同一であることが望ましい。一例として、10mMの濃度を有する炭酸ナトリウム水溶液がキャピラリー103に充填されている場合には、第1電解液201および第2電解液202もまた、10mMの濃度を有する炭酸ナトリウム水溶液である。
キャピラリー103に充填される電気泳動媒体の例は、緩衝液、水溶液、または純水である。緩衝液の例は、ホウ酸バッファー、リン酸バッファー、またはトリス塩酸バッファーである。水溶液は、カリウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、塩化物イオン、または炭酸イオンを含有し得る。水溶液の他の例は、グリシンを含む水溶液である。
2種類以上の電気泳動媒体の混合物がキャピラリー103に充填され得る。この場合、第1電解液201および第2電解液202もまた、同一の混合物から構成される。
キャピラリー103の材料は、電気泳動媒体および測定物質と反応しない限り、特に限定されない。キャピラリー103の材料の例は、シリカ、プラスチック、シリコーン、または金属である。
(制御装置102)
制御装置102は、交流電流計を内蔵している。制御装置102の詳細は、後述される。
(判定方法)
以下、上記のようなキャピラリー電気泳動装置100において、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリー103が電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法が説明される。
まず、キャピラリー103に電気泳動媒体が充填される。具体的には、第1容器106の内部に電気泳動媒体を供給する。第2容器107の内部にも、電気泳動媒体を供給する。次に、キャピラリー103の一端103aが、第1容器106に含有される電気泳動媒体に浸漬される。電気泳動媒体は、陰圧によりキャピラリー103の内部に吸引される。このようにして、キャピラリー103の内部に電気泳動媒体が充填される。ポンプもまた、用いられ得る。キャピラリー103の他端103bが、第2容器107に含有される電気泳動媒体に浸漬される。必要であれば、第1容器106および第2容器107に含有される電気泳動媒体が、他の電解液に置換される。以下、第1容器106および第2容器107は、それぞれ第1電解質201および第2電解質202を含有することとする。従って、一端103aおよび他端103bは、それぞれ、第1電解液201および第2電解液202に接している。
第1電極104および第2電極105が、それぞれ、第1電解質201および第2電解質202に接するように第1容器106および第2容器107の内部に配置される。
次に、電源101を用いて、第1電極104および第2電極105の間に交流電圧が印加される。印加される交流電圧は、1ボルト以上10ボルト以下であることが望ましい。制御装置102に含まれる交流電圧計により、回路の電流が測定される。制御装置102は、電圧値および電流値から、キャピラリー103に充填された電気泳動媒体の抵抗値を算出する。さらに、制御装置102は、以下の数式(I)に基づいて、キャピラリー103に充填された電気泳動媒体の導電率を算出する。導電率の単位はS/mである。ここで、Sはジーメンスを表し、かつmはメートルを表す。

(導電率)=(第1電極104および第2電極105の間の電気的距離)/((キャピラリー103の断面積)・(第1電極104および第2電極105の間の抵抗値)) (I)
第1電極104および第2電極105の間の電気的距離は、通常、キャピラリー103の長さに等しい。正確な電気的距離は、以下の数式(II)により表される。

(電気的距離)=(キャピラリー103の長さ)+(一端103aおよび第1電極104の間の最短距離)+(他端103bおよび第2電極105の間の最短距離) (II)
次に、導電率が4.2mS/cmを超えるかどうかが判定される。導電率が4.2mS/cmを超える場合には、キャピラリー103は電気泳動のために適切に用いられないと判定される。一方、導電率が4.2mS/cm以下である場合には、キャピラリー103は電気泳動のために適切に用いられると判定される。望ましくは、制御装置102が、導電率が4.2mS/cmを超えるかどうかを判定する。キャピラリー電気泳動装置100のユーザが、導電率が4.2mS/cmを超えるかどうかを判定し得る。
実施例において実証されるように、導電率が4.2mS/cm以下である場合にはエレクトロフェログラムのベースラインが安定である。従って、4.2mS/cm以下の導電率を有する電気泳動媒体によって充填されたキャピラリーを用いて、適切な電気泳動がなされる。
一方、比較例において実証されるように、導電率が4.2mS/cmを超える場合には、エレクトロフェログラムのベースラインが不安定である。従って、4.2mS/cmを超える導電率を有する電気泳動媒体によって充填されたキャピラリーを用いた場合には、電気泳動は適切にはなされない。
キャピラリー103は電気泳動のために適切に用いられないと判定された場合には、制御装置102は、ユーザにその旨を示す。具体的には、制御装置102に接続された表示装置(図示せず)に、キャピラリー103は電気泳動のために適切に用いられないことを表示する。制御装置102は、制御装置102に接続されたスピーカー(図示せず)を介して、ユーザにその旨を伝えても良い。
本実施形態においては、このように、測定物質がキャピラリー103に注入される前に、キャピラリー103が電気泳動のために適切に用いられるかどうかが判定される。このようにして、測定試料の浪費が抑制される。
キャピラリー103は電気泳動のために適切に用いられると判断された後には、キャピラリー103を用いて電気泳動が行われる。言い換えれば、キャピラリー103が電気泳動のために適切に用いられると判定された場合には、キャピラリーは電気泳動のために用いられる。具体的には、複数の測定物質を含有する液体(望ましくは水溶液)が第1容器106に供給される。次に、第1電極104および第2電極105の間に直流電圧が印加され、キャピラリー103の内部を通って第2容器107に向けて測定物質は移動する。測定物質の電荷および粒径の差に依存して、キャピラリー103の内部を移動する測定物質の各速度は異なるため、測定物質が分離される。より大きな電荷およびより小さい粒径を有する測定物質は、速やかにキャピラリー103の内部を通って第2容器107に到達する一方で、より小さな電荷およびより大きな粒径を有する測定物質は、ゆっくりとキャピラリー103の内部を移動する。このようにして、キャピラリー103を用いた電気泳動により、測定物質が分離される。
測定物質は、キャピラリー103の内部を通過する限り、特に限定されない。測定物質の例は、核酸、タンパク質、ウイルス、イオン性化学物質、または非イオン性化学物質である。
制御装置102は、パーソナルコンピュータのようなコンピュータであり得る。あるいは、制御装置102は、半導体装置、半導体集積回路(IC)、又はLSIを含む一つ又は一つ以上複数の電子回路である。LSI又はICは、一つのチップに集積されてもよいし、複数のチップを組み合わせて構成されてもよい。例えば、記憶素子以外の機能ブロックは、一つのチップに集積されてもよい。ここでは、LSIやICと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI、若しくはULSIと呼ばれるかもしれないものであってもよい。LSIの製造後にプログラムされる、Field Programmable Gate Array (FPGA)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができるreconfigurable logic deviceも同じ目的で使うことができる。
さらに、制御装置102の、全部又は一部の機能又は操作は、ソフトウエア処理によって実行することが可能である。この場合、ソフトウエアは一つ又は一つ以上複数のROM、光学ディスク、ハードディスクドライブ、などの非一時的記録媒体に記録され、ソフトウエアが、コンピュータのような処理装置(processor)によって実行された場合ときに、ソフトウエアは、そのソフトウエア内で特定された機能を、処理装置(processor)および周辺装置によって実行される。システム又は装置は、ソフトウエアが記録されている一つ又は複数一つ以上の非一時的記録媒体、処理装置(processor)、及び必要とされるハードウエアデバイス、例えばインターフェースを備えていても良い。
(実施例)
以下の実施例を参照しながら、本発明がより詳細に説明される。
(実施例1)
図1に示されるキャピラリー電気泳動装置100(BECKMAN COULTER社より入手、商品名:PA800 plus)が用意された。キャピラリー103の詳細が、以下の表1に示される。
Figure 0006232591
┌───────┬───────────────────────────┐
内径 50ナノメートル │
├───────┼───────────────────────────┤
全長 48.5センチメートル │
├───────┼───────────────────────────┤
材質 溶融石英 │
├───────┼───────────────────────────┤
電気泳動媒体 以下の物質を含有する緩衝液A │
│ 20mM Tris−HCl(pH7.5)、 │
│ 5mM KCl、および │
│ 1mM MgCl2
└───────┴───────────────────────────┘
まず、0.1Mの濃度を有する水酸化ナトリウム水溶液を利用して、キャピラリー103の内部が洗浄された。より詳細には、この水酸化ナトリウム水溶液が、138kPaの圧力でキャピラリー103の内部に2分間、流されることにより、キャピラリー103の内部を洗浄した。
次に、上記の電気泳動媒体を利用して、上記と同様にキャピラリー103の内部が洗浄された。第1容器106および第2容器107にそれぞれ第1電解液201および第2電解液202が供給された。実施例1においては、第1電解液201および第2電解液202に含まれる物質は、上記の電気泳動媒体と同一であった。
このようにして洗浄されたキャピラリー103の内部に、電気泳動媒体が、3.45kPaの陰圧下で7.8秒間の間、供給された。このようにして、キャピラリー103の内部に電気泳動媒体が充填された。
第1電極104および第2電極105が、それぞれ第1電解液201および第2電解液202に接するように第1容器106および第2容器107の内部に配置された。
次に、電源101を用いて、第1電極104および第2電極105の間に6Vの交流電圧が印加された。制御装置102に含まれる交流電流計により、回路の電流値が測定された。数式(I)に基づき導電率が計算された。
さらに、電源101を用いて第1電極104および第2電極105の間に30kVの直流電圧が印加されながら、エレクトロフェログラムを得た。図2Aは、実施例1によるエレクトロフェログラムを示す。
(実施例2〜実施例5および比較例1〜比較例7)
以下の実施例2〜実施例5および比較例1〜比較例7においては、表2、表3、および表4に示される電気泳動媒体が用いられたこと以外は、実施例1と同様の実験が行われた。測定された導電率もまた、表2、表3、および表4に示される。

Figure 0006232591
┌────┬───────────────────┬────────┬─────
│ 電気泳動媒体 │導電率 │エレクトロ
│ │ │単位:mS/cm│フェロ
│ │ │ │グラム
├────┼───────────────────┼────────┼─────
実施例1 以下の物質を含有する緩衝液A │2.20 │図2A
│ 20mM Tris−HCl(pH7.5)│ │
│ 、 │ │
│ 5mM KCl、および │ │
│ 1mM MgCl2 │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
実施例2 以下の物質を含有する緩衝液B │1.12 │図2B
│ 25mM Tris−HCl(pH7.5)│ │
│ 、 │ │
│ 192mM Glycine、および │ │
│ 5mM KH2PO4 │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
実施例3 以下の物質を含有する緩衝液C │1.40 │図2C
│ 100mM Na247・10H2O │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
実施例4 以下の物質を含有する緩衝液D │3.00 │図2D
│ 10mM Na427・10H2O │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
実施例5 以下の物質を含有する緩衝液E │2.20 │図2E
│ 10mM Na2CO3 │ │
└────┴───────────────────┴────────┴─────



Figure 0006232591
┌────┬───────────────────┬────────┬─────
│ 電気泳動媒体 │導電率 │エレクトロ
│ │ │単位:mS/cm│フェロ
│ │ │ │グラム
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例1 以下の物質を含有する緩衝液F │19.4 │図2F
│ 20mM Tris−HCl(pH7.4)│ │
│ 、 │ │
│ 140mM NaCl、 │ │
│ 5mM KCl、および │ │
│ 5mM MgCl2 │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例2 以下の物質を含有する緩衝液B │15.2 │図2G
│ 20mM Tris−HCl(pH7.5)│ │
│ 、 │ │
│ 140mM NaCl、 │ │
│ 5mM KCl、および │ │
│ 1mM MgCl2 │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例3 以下の物質を含有する緩衝液C │13.7 │図2H
│ 140mM NaCl、 │ │
│ 5mM KCl、および │ │
│ 1mM MgCl2 │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例4 以下の物質を含有する緩衝液D │14.2 │図2I
│ 20mM Tris−HCl(pH7.5)│ │
│ 、 │ │
│ 140mM NaCl、および │ │
│ 1mM MgCl2 │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例5 以下の物質を含有する緩衝液E │14.6 │図2J
│ 20mM Tris−HCl(pH7.5)│ │
│ 、 │ │
│ 140mM NaCl、および │ │
│ 5mM KCl │ │
└────┴───────────────────┴────────┴─────



Figure 0006232591
┌────┬───────────────────┬────────┬─────
│ 電気泳動媒体 │導電率 │エレクトロ
│ │ │単位:mS/cm│フェロ
│ │ │ │グラム
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例6 以下の物質を含有する緩衝液F │16.4 │図2K
│ 100mM Na427・10H2O │ │
├────┼───────────────────┼────────┼─────
比較例7 以下の物質を含有する緩衝液G │13.2 │図2L
│ 100mM Na2CO3 │ │
└────┴───────────────────┴────────┴─────
表2および図2A〜図2Eから明らかなように、導電率が4.2mS/cm以下である場合には、エレクトロフェログラムのベースラインが安定である。言い換えれば、ベースラインは、実質的に平坦である。そのため、このようなキャピラリー103を用いて適切に電気泳動が行われる。
一方、表3、表4、および図2F〜図2Lから明らかなように、導電率が4.2mS/cmを超える場合には、エレクトロフェログラムのベースラインは不安定である。言い換えれば、ベースラインは平坦ではなく、かつ凸部および凹部を有する。そのため、このようなキャピラリー103が用いられた場合、適切な電気泳動は行われない。
本発明による方法は、電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーを用いて電気泳動を適切に行えるかどうかを判定するために、核酸、タンパク質、ウイルス、イオン性化学物質、または非イオン性化学物質を分離するための電気泳動を行う前に実行される。
100 キャピラリー電気泳動装置
101 電源
102 制御装置
103 キャピラリー
103a 一端
103b 他端
104 第1電極
105 第2電極
106 第1容器
107 第2容器
108 サンプル
201 第1電解液
202 第2電解液

Claims (3)

  1. 電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーが電気泳動のために適切に用いられるかどうかを判定する方法であって、
    (a) キャピラリーの一端が浸漬された第1電解液に接する第1電極および前記キャピラリーの他端が浸漬された第2電解液に接する第2電極の間に交流電圧を印加し、前記キャピラリーの内部を満たしている前記電気泳動媒体の導電率を測定する工程、および
    (b) 前記導電率が4.2mS/cmを超える場合には、前記電気泳動媒体によって満たされたキャピラリーは、前記キャピラリーを用いた電気泳動のために適切に用いられないと判定される工程、
    を具備する方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記第1電極および前記第2電極が平板の形状を有する、方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記電気泳動媒体、前記第1電解液、および前記第2電解液組成が同一の液体である、方法。
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