JP6232294B2 - 誘導モータ - Google Patents
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Description
実施形態によると、誘導モータが提供される。この誘導モータは、ロータコアと、複数のロータ導体とを具備する。ロータコアは、第1の底面と、第2の底面と、第1の底面及び第2の底面の間に位置する側面とを有する筒型形状を有する。ロータコアは、シャフト孔と、複数のスロットとを備えている。シャフト孔は、第1の底面から第2の底面まで貫通している。複数のスロットは、シャフト孔及び側面のそれぞれから離間しており、シャフト孔を囲むように配置されている。複数のスロットは、それぞれ、第1の底面から第2の底面まで貫通しており、内側面を有している。複数のロータ導体は、それぞれ、複数のスロットのそれぞれの中に配置されている。ロータ導体は、芯材としての第1の部材と、第2の部材とを含む。第1の部材は、少なくとも表面に多孔質部分を含んでいる。第2の部材は、第1の部材の多孔質部分に含浸している。第2の部材は、ロータコアのスロットの内側面に接している。第2の部材の融点は、第1の部材の融点よりも低い。第2の部材の電気抵抗は、第1の部材の電気抵抗よりも高い。ロータ導体は、第2の部材の一部分を含む第1の部分と、第2の部材の他の部分を含む第2の部分とを含む。ロータ導体の第2部分は、第1の部分よりもロータコアのシャフト孔側に位置している。第1の部分における第2の部材の体積割合は、第2の部分における第2の部材の体積割合よりも高い。
全体が多孔質であるロータ導体の第1の部材は、例えば以下に説明するように、粉末冶金法によって製造することができる。
バルク部分とその表面に形成された多孔質部分とを含む第1の部材は、例えば以下の手順で製造することができる。
以下、実施例についてさらに詳細に説明する。以下の実施例及び比較例では、モータ規格を200V、4極、出力2kWとした誘導モータをそれぞれ製造した。
参考例1では、以下の手順により、図1〜図4に示す誘導モータ100と同様の構造を有する誘導モータを製造した。
参考例2では、図8(b)に示す第1の部材31を作製したこと以外は参考例1と同様にして、誘導モータ100を作製した。参考例2の誘導モータ100は、図7(b)に示す構造のロータ導体30を具備していた。
実施例3では、図6(c)に示す第1の部材31を作製したこと及び低圧鋳造におけるプランジャー圧力を70MPaにしたこと以外は参考例1と同様にして、誘導モータ100を作製した。
実施例4では、図6(b)に示す第1の部材31を作製したこと以外は参考例1と同様にして、誘導モータ100を作製した。実施例4の誘導モータ100は、図7(c)に示す構造のロータ導体30を具備していた。
参考例5では、バルク部品35として、電気伝導率が97%IACSであり、融点が1083℃である0.5重量%のAl2O3粒子が分散したC1020無酸素銅材を用いたこと以外は参考例1と同様にして、誘導モータ100を作製した。参考例5の誘導モータ100は、図7(c)に示す構造のロータ導体30を具備していた。
参考例6では、第2の部材32の材料として、電気伝導率が40%IACSであり、融点が571℃であるA4032アルミニウム合金材を用いたこと以外は参考例1と同様にして、誘導モータ100を製造した。参考例6の誘導モータ100は、図7(c)に示す構造のロータ導体30を具備していた。
比較例1では、第1の部材31を用いずに、ロータ導体及びエンドリングをA1050アルミニウム材を用いたダイキャスト一体化鋳造によって形成した以外は参考例1と同様にして、誘導モータを製造した。
比較例2では、第2の部材32を用いずに、ロータ導体及びエンドリングをC1020無酸素銅材を用いたダイキャスト一体化鋳造によって形成し、誘導モータを製造した。
比較例3では、低圧鋳造を行わずに、A1050アルミニウム材製のエンドリングと、C1020無酸素銅材の第1部材とを融点198℃のSn−9重量%Znはんだを用いて接合し、誘導モータを製造した。
(第1の部材及び第2の部材の体積割合)
参考例1、2、5及び6、並びに実施例3及び4のそれぞれの誘導モータ100が具備するロータ導体30における第1の部材31及び第2の部材32の体積割合を、先に説明した方法により測定した。
参考例1、2、5及び6並びに実施例3及び4のそれぞれの誘導モータ100、並びに比較例1〜3の誘導モータの一次銅損、始動時トルク、耐食性及び騒音を、JIS C4210「一般用低圧三相かご型誘導電動機」に従って評価した。その結果を以下の表1及び表2に示す。
表1及び表2に示したように、参考例1、2、5及び6並びに実施例3及び4の誘導モータ100は、一次銅損が、比較例2のC1020無酸素銅のダイキャスト一体化鋳造の誘導モータに比べて僅かに増加したものの、比較例1のA1050アルミニウムのダイキャスト一体化鋳造の誘導モータに比べて遥かに低くかった。また、参考例1、2、5及び6並びに実施例3及び4の誘導モータでは、始動時のトルクを高く確保することができた。特に、参考例2、実施例3、実施例4及び参考例6の誘導モータ100は、参考例1及び参考例5の誘導モータ100に比べて、一次銅損が高かったが、始動時トルクを高くすることができた。すなわち、参考例1、2、5及び6並びに実施例3及び4の誘導モータは、低い一次銅損と始動時の高いトルクとを両立することができた。その結果、参考例1、2、5及び6並びに実施例3及び4の誘導モータ100は、比較例1の誘導モータに比べて高いモータ効率を示すことができた。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]第1の底面と第2の底面と前記第1の底面及び前記第2の底面の間に位置する側面とを有する筒型形状を有し、前記第1の底面から前記第2の底面まで貫通したシャフト孔と、前記シャフト孔及び前記側面のそれぞれから離間し且つ前記シャフト孔を囲むように配置された複数のスロットとを備え、前記複数のスロットが、それぞれ、前記第1の底面から前記第2の底面まで貫通しており且つ内側面を有しているロータコアと、前記複数のスロットのそれぞれの中にそれぞれ配置された複数のロータ導体と、を具備し、前記ロータ導体は、少なくとも表面に多孔質部分を含んだ芯材としての第1の部材と、前記第1の部材の前記多孔質部分に含浸し且つ前記スロットの前記内側面に接している第2の部材とを含み、第2の部材の融点は第1の部材の融点より低く、且つ、第2の部材の電気抵抗は第1の部材の電気抵抗より高く、前記ロータ導体は、前記第2の部材の一部分を含む第1の部分と、前記第1の部分よりも前記ロータコアの前記シャフト孔側に位置し、前記第2の部材の他の部分を含む第2の部分とを含み、前記第1の部分における前記第2の部材の体積割合は、前記第2の部分における前記第2の部材の体積割合よりも高いことを特徴とする誘導モータ。
[2]前記ロータコアの前記第1の底面と前記第2の底面とにそれぞれ対向した2つのエンドリングを更に具備し、前記2つのエンドリングは、前記複数のロータ導体を介して電気的に接続されており、前記ロータ導体の前記第2の部材は、前記2つのエンドリングと一体成形されていることを特徴とする[1]に記載の誘導モータ。
[3]前記第2の部材は、アルミニウム、アルミニウム合金及びセラミックス粒子分散強化アルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする[2]に記載の誘導モータ。
[4]前記第1の部材は、銅、電気伝導率が80%IACS以上の銅合金及びセラミックス粒子分散強化銅からなる群より選択される少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする[2]に記載の誘導モータ。
[5]前記ロータ導体は、前記ロータコアの前記シャフト孔側から前記ロータコアの前記側面側に向かって減少する、前記第2の部材の体積割合の傾斜を有していることを特徴とする[2]に記載の誘導モータ。
[6]前記第1の部材は多孔質粉末焼結体であることを特徴とする[5]に記載の誘導モータ。
[7]前記第1の部材はバルク部分を含み、前記多孔質部分は前記バルク部分の表面に形成されていることを特徴とする[2]に記載の誘導モータ。
Claims (5)
- 第1の底面と第2の底面と前記第1の底面及び前記第2の底面の間に位置する側面とを有する筒型形状を有し、前記第1の底面から前記第2の底面まで貫通したシャフト孔と、前記シャフト孔及び前記側面のそれぞれから離間し且つ前記シャフト孔を囲むように配置された複数のスロットとを備え、前記複数のスロットが、それぞれ、前記第1の底面から前記第2の底面まで貫通しており且つ内側面を有しているロータコアと、
前記複数のスロットのそれぞれの中にそれぞれ配置された複数のロータ導体と、
を具備し、
前記ロータ導体は、前記スロット内のロータコア側面側の第1の部分と、前記スロット内のシャフト孔側の第2の部分とに区画され、前記第2の部分に配置され且つ前記第2の部分と前記第1の部分との境となる端部を有する芯材としての多孔質の第1の部材と、前記スロット内の前記シャフト孔側の前記第2の部分において前記第1の部材に含浸し、前記スロット内の前記ロータコア側面側の前記第1の部分において単独で存在し、前記スロットの前記内側面に接している第2の部材とを含み、
前記第2の部材の融点は前記第1の部材の融点より低く、且つ、前記第2の部材の電気抵抗は前記第1の部材の電気抵抗より高く、
前記第2の部材は、前記第2の部分において、前記シャフト孔側から前記ロータコア側面側に向かって増加する体積割合の傾斜を示すことを特徴とする誘導モータ。 - 前記ロータコアの前記第1の底面と前記第2の底面とにそれぞれ対向した2つのエンドリングを更に具備し、
前記2つのエンドリングは、前記複数のロータ導体を介して電気的に接続されており、
前記ロータ導体の前記第2の部材は、前記2つのエンドリングと一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導モータ。 - 前記第2の部材は、アルミニウム、アルミニウム合金及びセラミックス粒子分散強化アルミニウムからなる群より選択される少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする請求項2に記載の誘導モータ。
- 前記第1の部材は、銅、電気伝導率が80%IACS以上の銅合金及びセラミックス粒子分散強化銅からなる群より選択される少なくとも1種の材料を含むことを特徴とする請求項2に記載の誘導モータ。
- 前記第1の部材は多孔質粉末焼結体であることを特徴とする請求項1に記載の誘導モータ。
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