次に示す詳細な説明は、本来例示的であり、いかなる方法であっても発明の範囲、適用可能性、または形態を限定するものではない。正確には、次に示す説明は、本発明の例示的な実施態様を実施するための一部の実例を提供するものである。構造、材料、寸法および製造方法の例は、選択された構成要素に提供され、他のすべての構成要素は、発明の分野における当業者に公知のものを用いる。当業者は、示される例の多くが、種々の適切な選択肢を有することを認識する。
本発明の実施態様は、概して、人間の操作者に対する種々の機器の位置を調節することができる装置を提供する。たとえば、場合によっては、配置装置は、作業面、電子ディスプレイ、ラップトップコンピュータ(すなわち、ノートブック)、キーボード、および/またはマウスなどの他のコンピュータ機器などの要素を支持することができる。本明細書に使用する、ディスプレイおよび電子ディスプレイという用語は、テレビ、コンピュータモニター、タブレットコンピュータ(たとえば、タッチスクリーンコンピュータ)、および電子信号からのイメージを表示することができる他の種類のディスプレイをいうのに使用される。本明細書に論じる実施態様は、かかる種類のコンピュータ機器の位置を調節することができる、配置装置の複数の例を提供するが、本発明の実施態様が、種々の要素の位置調節に使用できることが考慮される。
本出願人は、図1〜26を含めて、背景および開示を提供し、当業者に、本発明を実施し使用することを容易にさせ、これらの実施態様は、図27〜39Fに記載されている。本出願人は、図1〜26について下に詳述する。
図27は、本発明の実施態様による配置装置2000の側面概略図である。配置装置2000には、ライザー2006に共に連結された、ディスプレイマウント2002とキーボードトレイ2004とが含まれる。図示していないが、ライザー2006は、既存の支持部材(たとえば、テーブル、ベンチ、壁など)に、概して鉛直の配向で支持されるように構成される。ライザー2006は、支持された(たとえば、取り付けられた)ディスプレイ2010およびキーボード(図示せず)と共に、ディスプレイマウント2002およびキーボードトレイ2004を支持し、ユーザに対する概して鉛直範囲の移動2034によって、ディスプレイマウント2002、ディスプレイ2010、キーボードトレイ2004、およびキーボードの同時の高さ調整を提供する。場合によっては、装置2000は、有効な高さ調節の範囲に沿って、無限の位置に鉛直に調節可能である。
さらに、本明細書に論じるように、ディスプレイマウント2002、およびキーボードトレイ2004は、ライザー2006によって提供されるそれぞれ高さに、複数の表示配置において設定可能である。特定の実施態様において、ディスプレイマウント2002、およびキーボードトレイ2004は、少なくとも、略水平な表示構成を備える第1の構成、および、略傾斜した表示構成を備える第2の構成において設定可能である。操作者は、第1の構成から第2の構成に切り替えて、概して傾斜した配向で(たとえば、前方および下方を向いた)ディスプレイ2010を見ることができ、これは、二焦点レンズを着用している操作者に有用であり得る。
また、配置装置2000には移動機構2020も含まれ、これは、ディスプレイマウント2002をライザー2006に連結する。移動機構2020は、ライザー2006および操作者に対する、ディスプレイマウント2002、および付属ディスプレイ2010の複数の位置を提供する。この例において、移動機構2020は、少なくとも、第1の表示配置において、ライザーに対する第1の位置2022(幻影で図示するディスプレイによって示す。)を提供する。また、移動機構2020は、少なくとも、第2の表示配置において、ライザー2006に対する第2の位置2024も提供する。この場合、第2の位置2024は、第1の位置2022よりもライザー2006から離れた水平距離に位置するが、これは必要ではない。また、第2の構成は、ディスプレイマウント2002とキーボードトレイ2004との間の鉛直方向の距離2025も提供し、この鉛直方向の距離は、第1の構成によって提供される鉛直方向の距離2027よりも小さい。この場合、第2の構成に装置2000を配置することには、第1の位置2022から第2の位置2024にディスプレイマウント2002およびディスプレイ2010を移動させることが含まれ、これによって、操作者は、概して傾斜した配向でディスプレイ2010を見ることができる。
ライザー2006は、一般に、高さ調節を提供し、ライザーには、ディスプレイマウント2002とキーボードトレイ2004とを同時に上昇させ降下させるいずれかの適切な機構が含まれ得る。図示する例において、ライザーには、支持体とブラケットとが含まれるが、他の形態のライザーも使用することができる。図27に示すように、ライザー2006には、支持柱2032と移動可能に連結されたブラケット2030が含まれる。ライザー支持柱2032およびライザーブラケット2030は、概して鉛直範囲の移動2034によって移動可能に連結され、ディスプレイ2010およびキーボードトレイ2004に、操作者に対する高さ調節性を提供する。たとえば、場合によっては、ローラー、スライド、場合によりリフト機構(図示せず)が、支持柱2032およびライザーブラケット2030を移動可能に連結するために具備される。概して鉛直範囲の移動2034によって、配置装置2000が、操作者に対して、たとえば、ディスプレイ2010およびキーボードトレイ2004を含む種々の要素を移動させることができる。したがって、配置装置2000によって、操作者は、機器の複数部分の高さを同時に調節することができる。
このようにして、既存の定置支持部材(たとえば、作業面)上に、または既存の定置支持部材に配置装置2000を搭載することによって、1人かまたは複数の操作者に複数位置の作業環境を提供することができる。多くの場合において、装置2000には、ライザー2006を支持部材に支持するおよび/または取り付けるための、ライザー2006に連結された基部または取付け部材も含まれる。配置装置2000は、種々の支持部材によって支持されるか、または取り付けられるように、有利に構成されることができる。たとえば、場合によっては、支持部材は、床、壁、または、机、テーブル、トレイ、カウンターまたは別の種類の家具などの既存の作業面である。本明細書に使用する「作業面」という用語は、かかる物品の最も外側の上面と、厚みおよび1以上の端部を有する上部平面部材(たとえば、卓上または机上)との両方をいうのに使用される。一部の実施態様において、支持部材は、キュービクルまたは他の事務用什器の一部であってもよい。一般に、支持部材には、概して平坦な水平面と1以上の端部とがある。支持部材は、配置装置2000を搭載するためのプラットフォームを備え、場合によっては、マウンティングプラットフォームということもある。支持部材、基部および取付け部材の例は、たとえば、図34〜35、図37〜39、および図1〜26に関して詳述される。
場合によっては、支持部材は、水平であり、床に対して実質的に平行である。ただし、特定の実施態様において、配置装置2000は、わずかに傾斜した支持部材(たとえば、傾斜した机上)に取り付けられるように構成してもよい。配置装置2000は、支持部材に対して、コンピュータモニターおよびキーボードを含む種々の要素を同時に移動させる移動範囲を提供する。したがって、配置装置2000によって、操作者は、支持部材および操作者に対する機器の高さを調節することができる。このようにして、かかる支持部材への配置装置2000の支持および/または搭載によって、通常、単一位置の(たとえば、定置のまたは高さを固定した)作業環境を複数位置の作業環境に転換するか変換することができる。
配置装置2000の考慮される使用の一例には、従来の定置コンピュータ作業環境を、複数位置(たとえば、複数の高さ)のコンピュータ作業環境に変換することが含まれる。多くの従来の設定において、コンピュータ作業環境には、一般に、机やテーブルなどの既存の作業面に単純に搭載したモニターおよびキーボードが含まれる。かかる設定におけるモニターおよびキーボードの位置が、作業面に対してわずかに調節される場合があるが、コンピュータ操作者は、一般に、既存の作業面の高さによって、単一の作業位置に制限される。たとえば、従来の机は、座っている位置に調整されるにすぎないと考えられる。本発明の一部の実施態様によれば、配置装置2000は、かかる従来の固定した高さのコンピュータ作業環境を、複数位置(たとえば、複数の高さ)のコンピュータ作業環境に変換することができ、これによって、操作者は、作業環境の高さを調節して、座っている位置および立っている位置を含む、複数の作業位置に合わせることができる。
ライザー2006の大きさを調節して、配置装置に、いずれかの所望の長さの鉛直範囲の移動2034を提供することができ、これによって、ブラケット2030および付属機器は、広範囲の高さにおいて移動することができる。認識されるように、支持柱2030が、鉛直配向に対して角度をなして位置する場合において、ブラケット2030が鉛直範囲の移動2034によって移動すると、装置も一定の水平移動を提供し得る。
好適な実施態様において、鉛直範囲の移動2034は、座っている高さと立っている高さとの間に及び、これによって、操作者は、座っている位置と立っている位置から共に、配置装置を使用することができる。たとえば、特定の場合において、鉛直範囲の移動2034は、少なくとも約355.6ミリメートルの鉛直調節(たとえば、ディスプレイ/キーボードは、少なくとも約355.6ミリメートル移動させることができる)を提供する。場合によっては、鉛直範囲の移動は、約355.6ミリメートルから約609.6ミリメートルの鉛直調節を提供する。また、609.6ミリメートルを超える鉛直調節も提供され得る。ただし、一部の用途において、鉛直範囲の移動は、355.6ミリメートル未満の移動を提供してもよい。たとえば、場合によっては、鉛直範囲の移動は127ミリメートルしかない。また、ライザー2006は、鉛直範囲の移動2034の最も低い範囲と最も高い範囲との間の中間高さ(たとえば、無限の高さ)において複数の位置も提供し、このため、他の作業位置および/または操作者の種々の高さを合わせることができる。場合によっては、個々の数の中間位置が提供される。場合によっては、ライザー2006は、鉛直範囲の移動2034内に無限の中間位置を提供する。
図27に示さないが、リフト機構が、ブラケット2030および支持柱2032を移動可能に連結するように具備する場合がある。リフト機構は、必要な機能ではないが、組み込まれる場合、これは、操作者に一定の支援を提供し、鉛直範囲の移動2034によってライザー2006を移動させる。たとえば、一部の実施態様において、引張りコイルばねなどのエネルギー貯蔵部材は、バイアス力を提供し、操作者がブラケット2030の高さを調節することを支援する。
特定の場合において、リフト機構には、エネルギー貯蔵部材を組み込んだバランス機構が含まれ、バランス機構は、電子ディスプレイおよび/またはブラケット2030に支持された他の機器の重量のうちの一部またはすべてを平衡させることができる。一例にすぎないが、リフト機構に、1以上の引張部材(たとえば、配線、ケーブル、ロープ、鎖など)によってエネルギー貯蔵部材およびブラケットに連結される、カム(たとえば、ロータリーカム)を組み込むことができる。
本発明の実施態様による使用に適応できるリフト/バランス機構116の一例を、図14〜26に関して説明する。本発明の実施態様による使用に適応できる、バランスリフト機構の別の例は、2005年9月28日に出願された、現在共有されている米国特許出願公開第2006/0185563号明細書の図14〜18に関して記載され、これらの全内容は、引用により本明細書中に組み込まれる。また、リフト機構も、2007年7月26日に出願された、現在共有されている米国特許出願公開第2008/0026892号明細書;2007年5月4日に出願された米国特許出願公開第2007/0259554号明細書;2003年8月20日に出願された米国特許第6997422号明細書;2004年11月3日に出願された米国特許第7506853号明細書;および、2000年11月28日に出願された米国特許第6994306号明細書のうちの1以上に記載されている。前述の特許および特許出願のそれぞれの全開示は、引用により本明細書中に組み込まれる。
リフト/バランス機構の考えられ得る数例の形態が、本明細書に説明されるが、種々のリフト機構および/またはバランスリフト機構を使用することができ、また、本発明の範囲が特定のリフト形態に限定されないことが認識される。たとえば、場合によっては、リフト機構には、嵌め込み形態が含まれる(たとえば、図36を参照)。場合によっては、リフト機構には、引張りコイルばね、圧縮コイルばね、ねじりばね、または発条ばねなどのエネルギー貯蔵部材と連結されたロータリーカムが含まれる。場合によっては、リフト機構には、定荷重ばね、および/またはガススプリングが含まれる。
図27に戻ると、配置装置2000には、ディスプレイ2010を支持するように構成したディスプレイマウント2002が含まれる。図27に示すように、ディスプレイマウント2002は、移動機構2020および場合により傾斜機構2040によって、ライザーブラケット2030に連結される。したがって、ディスプレイマウント2002、ディスプレイ2010、移動機構2020、およびキーボードトレイ2004は、鉛直範囲の移動2034によって、ライザーブラケット2030と共に移動する。一般に、ディスプレイマウント2002は、ディスプレイ2010と連結するように構成して、配置装置にディスプレイ2010を取り付ける構造的構成要素である。たとえば、ディスプレイマウント2002には、ディスプレイの後部において、一致する窪みまたはボルト孔と対になるように設計されたブラケットが含まれていてもよい。特定の実施態様において、ディスプレイマウント2002には、標準ディスプレイインターフェースまたはVESAコネクタなどのコネクタが含まれる。当然、ブラケット、ファスナなどを含む他の取付け構造が当該分野で公知であり、この点に関して、本発明の範囲は限定されない。さらに、単一のディスプレイ、複数のディスプレイ(たとえば2つもしくは3つ)、および/または複数のディスプレイとラップトップの位置を調節するように、配置装置2000を構成できることに留意すべきである。
図27について続けると、キーボードトレイ2004は、ディスプレイマウント2002より下にあるライザーブラケット2030に連結される。キーボードトレイ2004は、キーボード(図示せず)の支持を構成した構造的構成要素であり、このため、多くの形態を採用することができる。図示する実施態様において、キーボードトレイ2004は、ライザーから外側に延びて、ディスプレイ2010の前方のおよびディスプレイより下にあるキーボードを置く、平坦な作業面(たとえば、机上またはテーブル)である。場合によっては、代わりに、キーボードトレイは、多目的作業面よりもキーボードの支持のために特に構成されてもよい。さらに本明細書に論じるように、キーボードトレイは、すべての実施態様において必要ではない。たとえば、配置装置は、タッチセンシティブタブレットコンピュータなどの電子ディスプレイを単純に支持してもよい。図27に戻ると、ライザーブラケット2030、移動機構2020、およびディスプレイマウント2002の組合せ、ならびにキーボードトレイ2004は、ディスプレイとは別に設定されたキーボードと間隔を置いて関連させて、ディスプレイ2010およびキーボードを支持するように構成されたフレームを備え、これによって、操作者は、ディスプレイを見ながら、トレイ上のキーボードを快適に使用することができる。
図27に示すように、配置装置2000には、電子ディスプレイ2010およびキーボードを支持するように構成した搭載形態が含まれる。機器および他の要素を取り付けるか、もしくは支持するための、任意の数のおよび/または代替のマウントおよび支持体が含まれ得ることが認識される。たとえば、1つ、2つまたは3つ以上のディスプレイなどのいずれかの数のディスプレイを、ラップトップと共に、またはラップトップを伴わずに、配置装置に搭載することができる。一部の配置装置には、固定したおよび/または移動可能なトレイ、作業面、またはプラットフォームが含まれていてもよい。一部の配置装置には、ドキュメントホルダーが含まれていてもよい。当然、機器の種々の部分は、電子ディスプレイマウント、キーボードトレイ、マウストレイ、ドキュメントホルダー、移動可能な作業面、および電話器ホルダーを含むが、これらに限定されない、配置装置によって支持され得る。
また、配置装置2000には、ディスプレイマウント2002をライザー2006に連結する、移動機構2020も含まれる。本発明の本実施態様において、移動機構2020には、湾曲したレール2050と、ブラケット(たとえば、所望により、チルトブラケット2040と一体化されたか、またはこれに取り付けられた)と、が含まれ、ブラケットは、湾曲したレール2050上をスライドして、ディスプレイマウント2002およびディスプレイ2010の位置を調節する。ファスナまたは他の制動機構を使用して、レール2050に沿って所望の位置に、ブラケットおよびディスプレイマウントを固定することができる。場合によっては、湾曲したレール2050は、一方の端部で、ライザーブラケット2030に取り付けられ、ライザー2006から下方におよび離れて延び、また、対向端部で、キーボードトレイ2004に取り付けられる。他の搭載形態が考えられ得る。レール2050およびブラケットは、金属、合金、プラスチック、および/または複合材料などのいずれかの適切な材料から製造することができる。
このようにして、移動機構2020は、第1の表示位置2022と第2の表示位置2024との間の、ディスプレイマウント2002およびディスプレイ2010の移動を案内する、移動通路を提供する。また、レール2050の湾曲は、ディスプレイマウントを傾斜させ、ディスプレイとしての後方のディスプレイは、第1の位置から第2の位置に移動する。したがって、移動機構2020は、略水平な表示構成の第1の位置と、略傾斜した表示構成の第2の構成との間のディスプレイ2010の傾斜角および視野角を調節するのに有用な機構を備える。
本発明者らは、略傾斜した表示構成の提供が、二焦点レンズ(すなわち、異なる屈折力の2以上の部分を有するレンズ)を着用している操作者に特に有用であることを見出した。たとえば、ディスプレイに焦点を置く操作者の能力が、ディスプレイと操作者の眼との間の短い距離によって低下するので、操作者は、高い屈折力のレンズを通してディスプレイを見る必要がある場合がある。ディスプレイ2010が概して水平な表示位置(たとえば、第1の位置2022)である従来の配置において、操作者は、通常二焦点レンズの底部にある、高い屈折力のレンズを通して見るために、頭および首を上に伸ばす必要があることを理解し得る。ディスプレイマウント2002およびディスプレイ2010を第2の位置2024(本明細書において「二焦点の」位置/配向ということもある)に移動させることによって、キーボードトレイ2004に近接する前方の低い位置に、後方および上方に傾斜させて、ディスプレイ2010が配置される。したがって、操作者は、頭の相対レベルを維持し、首を真っ直ぐに維持して、二焦点レンズの高い屈折力のレンズ頓服(potion)を通してディスプレイ2010を見ることができる。
したがって、ディスプレイを後方に傾斜させて、および操作者の前方に、ディスプレイ2010を第2の位置に移動させることによって、二焦点レンズを着用している操作者の首の歪みおよび他の不快感を軽減する潜在能を有する優れた人間工学的表示配置を提供する。場合によっては、所望に応じて、傾斜機構2040は、レール2050に沿って、いずれかの所定の位置で、傾斜調節の付加的な測定を提供することができる。さらに、配置装置2000は、配置装置の種々の高さ(たとえば、着座姿勢および直立姿勢)で、第2の表示配置においてキーボードトレイ2004に近接して、ディスプレイマウント2002、および付属ディスプレイ2010を維持することができる。また、移動機構2020の調節性によって、概して水平な表示配向の第1の位置2022に、ディスプレイを調節することもでき、これは、二焦点レンズを着用していない操作者に有用であり得る。
図27に示すように、湾曲したレール2050およびチルトブラケットは、第1の位置2022と第2の位置2024との間の無限の表示位置によって、連続的な範囲の傾斜調節を提供することができる。その代わりに、別の配置において、個々の数の位置を提供する湾曲したブラケットのみを、第1の位置および第2の位置のうちの1つにおいて、ディスプレイマウント2002を搭載するのに選択的に使用してもよい。この配置は、特に、ディスプレイが調節されないことが多いシングルユーザ作業環境に対して、経済的な配置を提供することができる。
第1の表示位置の配置に対する第2の表示位置の配置は、配置装置の寸法、および/または操作者からのディスプレイの距離に応じて変更してもよい。特定の場合において、移動機構は、第1の位置よりもライザーから離れた水平距離、および第1の位置以外のキーボードに対して異なる鉛直位置で、第2の表示位置を提供する。図27を参照すると、第2の位置2024は、第1の位置2022の概して前方に、および第1の位置2022よりも低い高さで位置する。二焦点位置のこの配置は、別々に配置装置の高さを調節する必要がなく、操作者の視野の下部の半分にディスプレイを有効に配置し、これによって、操作者は、単に、二焦点レンズを通して下方を見るだけで、ディスプレイを容易に見ることできる。
ディスプレイ2010の第2の/二焦点の位置は、一般に、ディスプレイ2010を、第1の位置2022において有効なものよりも大きな程度で、鉛直配向から後方に傾斜させることができる。換言すると、移動機構2020およびディスプレイマウント2002は、第1の位置に最大に後方へ傾斜したディスプレイを備え、略水平な表示構成を提供し、第2の位置に最大に後方へ傾斜したディスプレイを備え、略傾斜した表示構成を提供し、第2の位置における最大の後方傾斜は、第1の位置における最大の後方傾斜よりも大きい。
場合によっては、ディスプレイと、ライザー2006および/またはキーボードトレイ2004との間の間隔によって、ディスプレイの傾斜を妨げるか、防ぐか、または制限することができ、このため、有効な傾斜角の範囲を制限することができるが、このような場合が必ずしもあるとは限らない。図27を参照すると、第1の位置2022において、ディスプレイが、第2の位置において有効なものと同程度に、鉛直配向から後方に傾斜しないように、ライザー2006はディスプレイの移動を妨げる。場合によっては、第2の位置2024において、キーボードトレイ2004および/またはキーボードが、キーボードトレイへのディスプレイの接近によって、前方の移動を妨げるので、ディスプレイマウント2002および/またはディスプレイ2010を、鉛直配向に対して前方に傾斜させることができない。一部の実施態様において、第1の位置/配置は、鉛直配向から後方に約20°未満の最大の後方傾斜を有する。特定の実施態様において、第2の位置および第2の構成は、鉛直配向から後方に少なくとも30°の最大の後方傾斜を有する。場合によっては、ディスプレイマウント2002およびディスプレイ2010を、第2の位置/配置の鉛直配向から後方に最大約45°傾斜させることができる。
図28Aは、本発明の別の実施態様による配置装置2100Aの側面概略図である。配置装置2100Aには、ライザー2106と、ディスプレイマウント2102と、キーボードトレイ2104と、および移動機構2120と、が含まれる。移動機構2120には、ピボットまたは傾斜機構の2160、2162と、折り畳み式アーム2164と、が含まれ、折り畳み式アームは、ディスプレイマウント2102および付属ディスプレイ2110を、ライザー2006のライザーブラケット2130に連結する。旋回アームは、ディスプレイマウント2102に、第1の略水平な表示構成で、ライザーに対する少なくとも第1の位置2122(幻影で図示するディスプレイによって示す。)を提供する。また、アームは、ディスプレイマウント2102に、第2の略傾斜した表示構成で、ライザー2006に対する第2の位置2124も少なくとも提供する。図27に関して上述するように、図28Aに示す移動機構2120は、略水平な表示構成と略傾斜した表示構成との間のディスプレイ2110の傾斜角および視野角を調節するのに有用な機構も備える。第1の位置2122から第2の位置2124へのディスプレイ2110の移動によって、操作者は、概して傾斜した配向でディスプレイ2110を見ることができ、これは、上述するように、二焦点レンズを着用している操作者に有用であり得る。
旋回アーム2164は、ライザーから離れて第1の位置2122から前方に、および、キーボードトレイ2104に近接して第2の位置2124の下方に、ディスプレイマウント2102を押す。特定の実施態様によれば、旋回アーム2164には、カウンターバランス機構が含まれず、旋回アームは、制動または固定によって、ディスプレイマウントおよびディスプレイを、第1の表示位置および第2の表示位置2122、2124に保持する。特定の実施態様において、第1の位置および第2の位置のそれぞれにおいて有効なディスプレイ2110の傾斜角および配向の範囲は、図27に関して上述するものと同様である。
図28Bは、本発明の実施態様による別の種類の配置装置2100Bの側面概略図である。本実施態様において、配置装置2100Bは、電子ディスプレイを支持するように構成されるが、配置装置には、図28Aに示す実施態様のようにキーボードトレイが含まれない。したがって、キーボードの使用が必要でないか、または所望されない用途において、図28Bの装置2100Bは、キーボードトレイを実施するのに必要とするコストおよび空間を発生させることなく、ディスプレイの位置調節に有用であり得る。特に、図28Aの実施態様は、タブレットコンピュータなどのタッチスクリーンコンピュータの位置調節に有用であり得る。たとえば、図28Bに示す移動機構2120は、上に論じるように、概して水平な配置と概して傾斜した配置との間のディスプレイ2110の傾斜角および視野角を調節するのに使用することができる。したがって、ユーザは、概して傾斜した配向を含む種々の角度から、タブレットコンピュータなどの電子ディスプレイを見ることができ、これは、上述するように、二焦点レンズを着用している操作者に有用であり得る。また、特に指示のない限り、キーボードトレイを含む本明細書に説明する配置装置はそれぞれ、装置2100Bのようにキーボードトレイを含まずに実施できることも考慮される。
配置装置2100Bの考慮される使用の一例には、従来の定置コンピュータ作業環境を、複数位置(たとえば、複数の高さ)のコンピュータ作業環境に変換することが含まれる。タブレット型コンピュータの使用として、配置装置2100Bは、複数の高さの作業環境(シット・トゥ・スタンドワークステーション)を実施するのに使用することができ、これによって、キーボードトレイまたは他の不要な構造的構成要素を必要とすることなく、複数の角度から、タブレットコンピュータまたは別のタッチスクリーンを見ることが可能になる。したがって、配置装置2100Bなどの装置を使用する作業環境は、有限の空間を備えた場所で設定することができる。さらに、複数部分および複数ジョイント位置調節アームなどの他の種類の機器は、操作(たとえば、傾斜、高さ調節など)の複数を提供することができるが、かかるアームの物理的構造は、所望の調節を提供するために、大きな空間または間隔を必要とする。これに対して、本発明者らは、支持柱2132を使用して高さ調節を提供することによってわずかな設置面積を使用するにすぎない、広範囲の視野角(たとえば、上述する概して水平な表示配向および概して傾斜した表示配向)を提供する、装置2100Bを設計した。
図29A〜29Bは、本発明の別の実施態様による配置装置2200Aの側面概略図である。配置装置2200Aには、支持柱2232およびブラケット2230を有するライザー2206と、ディスプレイマウント2202と、キーボードトレイ2204と、移動機構2220と、が含まれる。図29Cは、同様の機能性を提供するが、キーボードトレイのない、同様の配置装置2200Bの側面概略図である。移動機構2220には、ディスプレイマウント2202および付属ディスプレイ2210をライザーブラケット2230に連結する、パンニング機構(panning mechanism)が含まれる。パンニング機構は、ディスプレイマウント2202に、ライザーに対する第1の位置2222(図29Aに示す)と、ライザー2206に対する第2の位置2224(図29Bに示す)とを、少なくとも提供する。図27に関して上述するように、図29A〜29Bに示す移動機構2220は、第1の位置2222に対応する略水平な表示構成と、第2の位置2224に対応する略傾斜した表示構成との間のディスプレイ2210の傾斜角および視野角を調節するのに有用な機構も備える。第1の位置2222から第2の位置2224へのディスプレイ2210の移動によって、操作者は、概して傾斜した配向でディスプレイ2210を見ることができ、これは、上述するように、二焦点レンズを着用している操作者に有用であり得る。
移動機構2220には、ライザーブラケット2230に取り付けられたマウント部2250が含まれる。アーム2252は、一方の端部で、マウント部2250を旋回可能に連結され、また、他方の端部で、ディスプレイマウント2202に旋回可能に連結される。場合によっては、所望に応じて、傾斜機構2240は、いずれかの所定の位置で、傾斜調節の付加的な測定を提供することができる。操作者が、第1の位置と第2の位置2222、2224との間でディスプレイ2210を移動させると、アーム2252は、第1の回転軸2254の周囲でマウント部2250に対して旋回する。ディスプレイマウント2202およびディスプレイ2210は、キーボードトレイ2204に近接して、円形通路を介して第2の位置2224に移動する。アーム2252は、第1の位置と第2の位置との間で約180°旋回する。場合によっては、アームが旋回すると、ディスプレイマウント2202およびディスプレイも、第2の回転軸2256の周囲でアーム2252に対して旋回し、これによって、ディスプレイが鉛直表示方向に保持される。一部の実施態様において、第1の位置および第2の位置のそれぞれにおいて有効なディスプレイ2210の傾斜角および配向の範囲は、図27に関して上述するものと同様である。
図29Cの配置装置2200Bは、図29A〜29Bの装置2200Aと同様の機能性を提供するが、図28Bに示す装置2100Bに類似して、キーボードトレイがない。
図30は、本発明の別の実施態様による配置装置2300の側面概略図である。配置装置2300には、支持柱2332およびブラケット2330を有するライザー2306と、ディスプレイマウント2302と、キーボードトレイ2304と、移動機構2320と、が含まれる。移動機構2320には、ライザーブラケット2330に取り付けられたマウンティングブラケット2250と、ディスプレイマウントに連結されたアーム2352と、が含まれる。ピボット機構2354は、マウンティングブラケット2350とアーム2352との間でマウンティングブラケット2350の端部に取り付けられ、これによって、アーム2352、および付属ディスプレイマウント2302、およびディスプレイ2310は、ライザー2306から離れて旋回することができる。移動機構2320は、第1の表示配置において、ライザーに対する第1の位置2322(幻影で図示するディスプレイによって示す。)と、第2の表示配置において、ライザー2306に対する第2の位置2324と、を少なくとも提供する。
図27に関して上述するように、図30に示す移動機構2320は、略水平な表示構成(すなわち、第1の位置2322におけるディスプレイマウント)と、略傾斜した表示構成(すなわち、第2の位置2324におけるディスプレイマウント2002)との間のディスプレイ2310の傾斜角および視野角を調節するのに有用な機構も備える。本実施態様において、第1の位置2322と第2の位置2324との移動によって、ライザー2306に対して外側および上方にディスプレイマウント2302が移動して、鉛直配向から後方に、支持されたディスプレイ2310を傾斜させる。したがって、第2の位置2324は、第1の位置2322よりもライザー2306から離れた水平距離に位置し、更に、第1の位置2322よりもライザーに対して高い鉛直位置に位置する。
必要ではないが、場合によっては、ディスプレイマウント2302とキーボードトレイ2304との間の付加的な相対運動によって、キーボードが、略傾斜した表示構成において、ディスプレイに比較的近接して位置することを保証することができる。たとえば、特定の実施態様において、装置には、ライザー2306にキーボードトレイ2304を連結する別個のキーボードライザー(図示せず)が含まれていてもよい。したがって、移動機構2320が、ディスプレイマウント2302を外側および上方に移動させて、ディスプレイ2310を第2の位置に調節すると、キーボードライザーも、キーボードトレイ2304をディスプレイマウント2302の上方に移動させるように調節されて、第2の表示配置を提供することができる。一部の実施態様において、キーボードライザーは、約127ミリメートルの鉛直調節を提供することができるが、他の量も考慮される。
一部の実施態様において、移動機構2320には、代替的にまたは更に付加的なライザー(図示せず)が含まれていてもよい。たとえば、ディスプレイマウント2302とアーム2352との間に位置するディスプレイライザーは、ディスプレイマウント2302およびディスプレイ2310が、第2の略傾斜した表示構成において、キーボードトレイ2304に近接して移動することを可能にする。特定の実施態様において、ディスプレイライザー(図示せず)は、ライザーブラケット2330とマウンティングブラケット2350との間に、代替的にまたは更に具備されてもよい。かかる別個のディスプレイライザーは、ディスプレイマウント2302およびディスプレイ2310が、(ピボット機構2354と共に)第2の表示配置を提供する第2の位置2324のままで、キーボードトレイ2304に近接して、下方に移動することを可能にする。
図30に示すように、特定の場合において、マウンティングブラケット2350は、一方の端部で湾曲し、ディスプレイマウント2302およびディスプレイ2310より上にピボット機構2354の位置を調節する。かかる形態によって、ディスプレイ2310は、第1の位置2322においてライザー2306に密接して位置することができ、更に、ディスプレイを、ライザー2306に妨げられることなく、概して傾斜した配向へ、後方および上方に傾斜させることができる。特定の場合において、ピボット機構2354は平衡させることが好ましいが、これは必要ではない。たとえば、ピボット機構2354には、他の考えられ得るものとして、平衡ばね方式(たとえば、ねじりばね機構)、重力傾斜機構、摩擦傾斜機構、またはボールソケット機構が含まれていてもよい。2003年8月20日に出願された米国特許第6997422号明細書;2004年1月17日に出願された米国特許第7252277号明細書;および、2005年9月28日に出願された米国特許出願公開第2006/0185563号明細書は、考えられ得る傾斜および旋回機構の例を提供し、これらの全開示はそれぞれ、引用により本明細書中に組み込まれる。
特定の実施態様において、支持機構は、平衡傾斜機構に加えて、またはその代わりに、第2の位置2324において、ディスプレイマウント2302および付属ディスプレイ2310を支持することができる。図31は、レバー2360を含む一実施態様を示し、レバーは、移動可能なアーム2352に旋回可能に連結され、第2の位置2324において、アーム2352を支持および/または固定するのに使用することができる。レバー2360は、マウンティングブラケット2350に配置されたノッチ2362または別の同様の構造体を係合する。場合によっては、付属ディスプレイは、ピボット機構2354において相当量のトルクを発生させることができ、また、レバー2360は、移動機構2320の揺れおよび弛みを低減するのに有用であり得る。
図32Aは、本発明の別の実施態様による配置装置2400Aの側面概略図である。配置装置2400Aには、支持柱2432およびブラケット2430を有するライザー2406と、ディスプレイマウント2402と、キーボードトレイ2404と、移動機構2420と、が含まれる。移動機構2420には、ライザーブラケット2430に取り付けられたピボット機構2450と、アーム2452と、が含まれ、アームは、ピボット機構2450によって、ディスプレイマウント2402とライザーブラケット2430とを連結し、これによって、アーム2452および付属ディスプレイマウント2402は、ライザー2406から離れて旋回することができる。したがって、移動機構2420は、ディスプレイマウント2402に、第1の構成において、ライザーに対する第1の位置2422(幻影で図示するディスプレイによって示す。)と、第2の構成において、ライザー2406に対する第2の位置2424と、を少なくとも提供する。
図27に関して上述するように、図32Aに示す移動機構2420は、略水平な表示構成(第1の位置2422におけるディスプレイマウント)と、略傾斜した表示構成(第2の位置2424におけるディスプレイマウント)との間のディスプレイ2410の傾斜角および視野角を調節するのに有用な機構も備える。本実施態様において、第2の位置2424は、第1の位置2422よりもライザー2406から離れた水平距離に位置し、更に、第1の位置2422よりもライザーに対して高い鉛直位置に位置する。第1の位置2422から第2の位置2424へのディスプレイ2410の移動によって、操作者は、概して傾斜した配向でディスプレイ2410を見ることができる。
本実施態様において、アーム2452は、ディスプレイマウント2402およびディスプレイ2410に、独立したスライド調節を提供する。たとえば、アーム2452は、アーム2452の長さに沿ってディスプレイ2410をスライドさせるように構成した、(たとえば、127ミリメートルまたはいずれかの他の適切な量の調節を提供する)独立したライザーおよび/またはリフト機構であってもよい。アーム2452が第1の位置2422から第2の位置2424に旋回するので、スライド調節は、ディスプレイマウント2402を、アームの長さより下に移動させるのに有用である。アームの長さに沿ったディスプレイマウントの並進移動は、ディスプレイ2410が後方および上方に傾斜される場合、ディスプレイ2410の上部がライザー2406に当たるのを防ぐ。このように、ディスプレイマウントおよびディスプレイは、ライザー2406に近接して位置し、配置装置に、第1の構成の小さいプロファイルを提供する。さらに、独立したライザーは、ディスプレイマウント2402とキーボードトレイ2404との間の付加的な相対運動も提供して、キーボードが、略傾斜した表示構成において、ディスプレイに比較的近接して位置することを保証する。
特定の場合において、ピボット機構2450は平衡させることが好ましいが、これは必要ではない。たとえば、ピボット機構2450には、図30および図31に関して上述した、バランス機構のうちのいずれかが含まれていてもよい。特定の実施態様において、図31に示すレバー2360などの支持機構は、平衡傾斜機構に加えて、またはその代わりに、第2の位置2424において、ディスプレイマウント2402および付属ディスプレイ2410を支持することができる。
図32Bは、本発明の実施態様による配置装置2400Bの側面概略図である。装置2400Bは、図32Aの装置2400Aと同様の機能性を提供するが、図28Bに示す装置2100Bに類似して、キーボードトレイがない。
図33Aおよび33Bは、本発明の特定の実施態様による配置装置2500の側面概略図である。これらの実施態様において、移動機構2520は、旋回アーム2550を備え、旋回アームは、略水平な表示構成の第1の位置から、略傾斜した表示構成の第2の位置に、ディスプレイマウント2502および付属ディスプレイ2510を移動させる。第1の位置から第2の位置へのディスプレイ2510の移動によって、操作者は、概して傾斜した配向でディスプレイ2510を見ることができ、これは、上述するように、二焦点レンズを着用している操作者に有用であり得る。場合によっては、所望に応じて、傾斜機構2540は、いずれかの所定の位置で、傾斜調節の付加的な測定を提供することができる。
特定の実施態様において、旋回アーム2550は、アームが移動する場合、ディスプレイマウントおよび付属ディスプレイ2510を傾斜させる、2つのバーアームまたは4つのバーアームである。2007年5月4日に出願された米国特許出願公開第2007/0259554号明細書は、本発明の実施態様に有用であり得る、考えられ得るアームの例を提供し、この全開示はそれぞれ、引用により本明細書中に組み込まれる。アーム2550が第2の位置に降下すると、アーム2550は、ディスプレイマウントおよびディスプレイを後方および上方に傾斜させ、このため、ディスプレイ2510は、ディスプレイを見る操作者の方に継続して配向される。アーム2550が第1の位置に上昇すると、アーム2550は、ディスプレイマウントおよびディスプレイを前方および下方に傾斜させ、このため、ディスプレイ2510は、より鉛直配向に想定される。特定の実施態様において、第1の位置および第2の位置のそれぞれにおいて有効なディスプレイ2510の傾斜角および配向の範囲は、図27に関して上述するものと同様である。さらに、アーム2550には、場合により、リフト機構および/またはカウンターバランス機構が含まれ、これらの機構は、第1の位置と第2の位置との間のアームの移動において操作者を支援する。
また、配置装置2500には、ディスプレイマウント2502より下にライザーブラケット2530に連結されたキーボードトレイも含まれる。図33Aに示すように、キーボードトレイ2504は、ライザーから外側に延びて、ディスプレイ2510の前方のおよびディスプレイより下にあるキーボード2570を置く、平坦な作業面(たとえば、机上またはテーブル)である。図33Bに移ると、場合によっては、配置装置2500(または、本明細書に論じる配置装置のうちのいずれか)には、専用キーボードトレイ2572が含まれる。たとえば、場合によっては、キーボードトレイ2572は、作業面2574の下で取り付けられたスライドキーボードトレイである。かかる調節性によって、付属電子ディスプレイ2510の位置から最適の距離で、および付属電子ディスプレイの位置との人間工学的関係で、キーボードトレイ2572(およびトレイ上に支持されたキーボード2570)の位置を調節することにより、快適性の向上を操作者に提供することができる。多くの機構を使用して、たとえば引出しスライドを含む水平調節性を提供することができる。また、図示しないが、他の種類のキーボードトレイを使用することができ、この点に関して、本発明が限定されないことも考慮される。
さらに、図33Aに示すキーボードトレイ2504、図33Bに示すキーボードトレイ2572、または、他の有用なキーボードトレイは、操作者が、ディスプレイ2510に対してキーボードトレイの傾斜を調節することができる、傾斜機構(たとえば、図3に示すような)によって、ライザーブラケット2530に連結することができる。一部の実施態様において、機器マウントには、さらにまたは代替的に折畳み機構が含まれ、折畳み機構によって、キーボードトレイが支持柱2532に近接して折り畳まれる。したがって、折畳み機構は、使用されていない場合、キーボードトレイから離れて折り畳まれることによって、操作者による配置装置の全体サイズの低減を可能にする。一部の実施態様において、傾斜機構には、概して水平な軸を有するヒンジが含まれる。かかるヒンジは、フリクション機構を具備し得る。
図34Aは、本発明の別の実施態様による支持部材2601に取り付けられた配置装置2600Aの側面概略図である。配置装置2600には、ライザーブラケット2630および支持柱2632を有するライザー2606と、キーボードトレイ2604と、ディスプレイマウント2602と、移動機構2620と、が含まれる。本実施態様において、移動機構2620には、傾斜機構が含まれ、傾斜機構は、ディスプレイマウント2602および支持されたディスプレイ2610を、第1の略水平な表示構成において、第1の位置2622へ下方および前方に傾斜させ、また、第2の略傾斜した表示構成において、第2の位置2624へ後方および上方に傾斜させる。傾斜機構2620は、ライザー支持柱2632の上端部に取り付けられ、これによって、支持柱2632によって妨げられることなく、ディスプレイ2610を後方に傾斜させることができる。たとえば、一部の実施態様において、傾斜機構2620は、少なくとも30°の最大の後方傾斜を提供することができる。
必要ではないが、場合によっては、ディスプレイマウント2602とキーボードトレイ2604との間の付加的な相対運動によって、キーボードが、略傾斜した表示構成において、ディスプレイに比較的近接して位置することを保証することができる。たとえば、特定の実施態様において、装置2600Aには、ライザー2606にキーボードトレイ2604を連結する別個のキーボードライザー(図示せず)が含まれていてもよい。したがって、移動機構2620が、ディスプレイマウント2602を後方および上方に傾斜させて、ディスプレイ2610を第2の位置に調節すると、キーボードライザーも、キーボードトレイ2604をディスプレイマウント2602の上方に移動させるように調節されて、第2の表示配置を提供することができる。一部の実施態様において、キーボードライザーは、約127ミリメートルの鉛直調節を提供することができるが、他の量も考慮される。
配置装置2600Aは、本発明の先に説明する実施態様と同様の鉛直範囲の移動2634を提供する。ただし、本実施態様において、ライザーブラケット2630は、支持部材2601に搭載され、支持柱2632は、支持部材2601に対する鉛直範囲の移動2634によって、ディスプレイ2610およびキーボード2670を支持する。配置装置には、支持部材2601にライザーブラケット2630を取り付ける取付け部材2603が含まれる。場合によっては、取付け部材2603は、移動可能にブラケットを支持部材(たとえば、クランプ)に固定することができるが、他の実施態様において、より恒久的なファスナまたは固定ファスナが使用される(たとえば、ボルト、ねじ、接着剤など)。
本発明の複数の実施態様は、本明細書において、ライザーブラケットまたは支持柱によって支持部材に取り付けられるおよび/または支持されるライザーが含まれることを説明するが、いずれかの特定の実施態様が一方の形態を採用できることが考慮される。したがって、図27〜33Bに関して説明される配置装置は、代替的に、図34Aに示すものと同様の形態を有することができ、支持柱に連結された、移動機構、ディスプレイマウント、およびキーボードトレイは、ブラケットに対して移動し、支持部材に対する高さ調節を提供する。
図34Bは、本発明の別の実施態様による配置装置2600Bの側面概略図である。装置2600Bは、図34Aの装置2600Aと同様の機能性を提供するが、図28Bに示す装置2100Bに類似して、キーボードトレイの必要性がない。
図35Aは、本発明の別の実施態様による配置装置2700Aの側面概略図である。配置装置2700Aは、図34Aに示す配置装置2600Aに多くの点で類似している。装置2700Aには、支持部材2701に取り付けられたライザーブラケット2730を備えるライザー2706と、ディスプレイ2710およびキーボードトレイ2704/キーボード2770を支持する支持柱2732と、が含まれる。支持柱2732の上端部において、旋回ディスプレイライザーを含む移動機構2720は、ディスプレイマウント2702およびディスプレイ2710を支持柱2732に連結する。移動機構には、インライン傾斜機構2750と、独立ライザー2752とが含まれ、これらは、ディスプレイマウント2702およびディスプレイが略水平な表示構成である第1の位置から、図35Aに示すような、ディスプレイマウント2702およびディスプレイが略傾斜した表示構成である第2の位置へ、ディスプレイを傾斜させるのに使用することができる。ディスプレイマウント2702が後方および上方に傾斜されると、ディスプレイ2710は、リフト機構2752によって支持柱の下方に移動して、ディスプレイとキーボード2770との間の鉛直方向の距離を減少させることができる。
図35Bは、本発明の別の実施態様による配置装置2700Bの側面概略図である。装置2700Bは、図35Aの装置2700Aと同様の機能性を提供するが、図28Bに示す装置2100Bに類似して、キーボードトレイの必要性がない。
図36は、本発明の別の実施態様による配置装置2800の側面概略図である。配置装置2800は、図27に関して説明された配置装置2000と同様である。さらに、配置装置2800には、ディスプレイ2810およびキーボードトレイ2804に、支持部材および操作者に対して鉛直調節性を提供するように構成された嵌め込みライザー2806が含まれる。
嵌め込みライザー2806には、一般に、第2の部材内にスライド可能に収容された第1の部材が含まれる。図示するように、嵌め込みライザー2806には、スライド係合で支持柱2832を収容するように構成された、支持柱2832およびブラケット2830が含まれる。嵌め込みライザー2806は、取付け部材(たとえば、図34〜35を参照)または基部(たとえば、図37を参照)によって、支持部材に取り付けるか、または支持部材に搭載することができる。支持柱2832およびブラケット2830は、支持部材および操作者に対する概して鉛直範囲の移動2834によって、移動可能に連結される。さらに、図36は、図27と同様の湾曲したレールを有する移動機構の組込みを示すが、同様の嵌め込み形態は、本明細書に説明する実施態様の各々に適用することができる。
場合によっては、ローラー、スライド、および、所望に応じてリフト機構(たとえば、本明細書に論じるもののうちのいずれか)が、支持柱2832およびブラケット2830を移動可能に連結するように、具備される。本実施態様において、ブラケット2830は、ディスプレイおよびキーボードトレイを支持するように構成される。一部の実施態様において、ライザー2806の方向は、支持部材、および支持部材に対して移動する支持柱2632に支持されたブラケット2830によって、180°旋回することができる。
図37は、本発明の別の実施態様による配置装置2900の透視図である。配置装置2900には、第1の略水平な表示構成から、図37に示すような、第2の略傾斜した表示構成に2つのディスプレイ2910を移動させる、上述のもののうちのいずれか1つのような移動機構(図示せず)が含まれる。図示する実施態様において、2つのディスプレイ2910は、弓状体(bow)またはクロスバー(これらも図示せず)に取り付けられ、そして、弓状体、したがってディスプレイ2910を傾斜させる移動機構によってライザーに連結される。基部2915は、ライザーに取り付けられ、支持部材2901上の装置を支持する。図38は、同様の実施態様3000を示し、これには、基部の代わりに、支持部材2901の端部の周囲で装置を移動可能にまたは固定して取り付ける/締める、取付け部材2917が含まれる。
図39A〜39Fは、本発明の付加的な実施態様による配置装置の側面概略図である。上に論じるように、場合によっては、図34および図35に示すものと同様のライザー形態を、本明細書で考慮されるディスプレイを移動させて傾斜させるのに有用ないずれかの考慮される移動機構に合わせて使用することができる。図39A〜39Fは、支持柱の使用を示し、支持柱は、ライザーブラケットおよび支持部材に対する鉛直範囲の移動によって移動して、種々の例の移動機構を支持する。
また、本発明の実施態様は、電子ディスプレイおよび/またはキーボードの位置調節方法も提供する。一実施態様によれば、電子ディスプレイの位置調節方法が提供される。位置調節方法には、たとえば、上述する配置装置のうちのいずれかの配置装置によって電子ディスプレイを支持することが含まれる。電子ディスプレイの支持には、かかる配置装置のディスプレイマウントによって電子ディスプレイを支持することが含まれる。また、位置調節方法には、支持部材に対して座っている位置と立っている位置との間で、電子ディスプレイおよび移動機構を同時に移動させることと、第1の構成と第2の構成との間でディスプレイを調節することも含まれる。
別の実施態様によれば、電子ディスプレイとキーボードの位置調節方法には、共に連結されたブラケットおよび支持柱を有するライザー、ライザーに連結されたディスプレイマウント、ライザーに連結されたキーボードトレイ、および、ライザーとディスプレイマウントとの間に連結された移動機構を備えた配置装置を提供することが含まれる。また、位置調節方法には、概して鉛直の配向においてライザーによって配置装置を支持することと、ディスプレイマウントによって電子ディスプレイを支持することと、キーボードトレイによってキーボードを支持することも含まれる。位置調節方法の更なる段階には、支持柱およびブラケットのうちの1つを移動させて、座っている位置と立っている位置との間で、および座っている位置と立っている位置のそれぞれにおいて、ディスプレイマウント、ディスプレイ、キーボードトレイ、キーボード、および移動機構の高さを同時に調節することと、略水平な表示構成を提供する第1の構成、および略傾斜した表示構成を提供する第2の構成にディスプレイマウントおよびキーボードトレイを配置することと、が含まれる。特定の実施態様において、ディスプレイマウントとキーボードトレイとの間の鉛直方向の距離は、第1の構成よりも第2の構成で小さい。さらに、移動機構は、ディスプレイマウントに、第1の構成におけるライザーに対する第1の位置と、第2の構成におけるライザーに対する第2の位置と、を提供する。第2の位置において、ディスプレイマウントおよびディスプレイは、第1の位置よりも大きな程度で、鉛直配向から後方に傾斜させることができる。
本発明の別の実施態様には、電子ディスプレイおよびキーボードの位置調節方法が含まれる。位置調節方法には、たとえば、本明細書に説明するもののうちの1つの配置装置を提供することが含まれる。付加的な段階には、ディスプレイマウントによって電子ディスプレイを支持することと、キーボードトレイによってキーボードを支持することと、が含まれる。また、位置調節方法には、支持部材に対して座っている位置と立っている位置との間で、電子ディスプレイ、キーボード、および移動機構を移動させることも含まれる。さらに、位置調節方法には、第1の構成と第2の構成との間で、ディスプレイマウントおよびキーボードトレイを調節することも含まれる。第1の構成において、ディスプレイマウントおよびディスプレイは、概して水平な表示配向で位置調節される。第2の構成において、ディスプレイマウントおよびディスプレイは、略傾斜した表示構成で位置調節される。場合によっては、第1の構成は、第2の構成よりも小さな程度で、電子ディスプレイを鉛直配向から後方に傾斜させることができる。
リフト/バランス機構、取付け部材、および他の複数の機能を組み込んだ配置装置の一例を、図1A〜13Bに関して論じる。
図1Aは、配置装置1000の一例の側面図である。図1Bは、配置装置1000の側面断面図である。配置装置1000には、基部1002と、基部1002から上方に延びる支持柱1004と、が含まれる。マウント部1006は、概して鉛直範囲の移動1008によって、支持柱1004に移動可能に連結され、これによって、マウント部1006が、基部1002および支持柱1004に対して上下に移動することができる。たとえば、場合によっては、リフト機構1009は、マウント部1006および支持柱1004を移動可能に連結するように具備する。マウント部またはフレーム1006は、機器の複数の部分を支持するように構成し、場合によっては、一般に、マウンティングフレームという。マウント部1006は、電子ディスプレイおよびキーボードなどの機器を支持するように構成し、鉛直範囲の移動1008によって、機器を移動させる。図1Aおよび図1Bに示す例において、マウント部1006には、電子ディスプレイマウント1010が含まれ、電子ディスプレイマウントは、電子ディスプレイに連結されて、電子ディスプレイを支持するように構成される。さらに、マウント部1006には、キーボードを支持するキーボードトレイ1012が含まれる。
配置装置1000は、机、テーブル、トレイ、カウンターなどの種々の既存の作業面に位置するように有利に構成される。考慮される使用の一例には、従来の定置コンピュータ作業環境を、複数位置(たとえば、複数の高さ)のコンピュータ作業環境に変換することが含まれる。
配置装置1000の基部1002は、水平または概して水平な作業面に位置するように構成される。場合によっては、基部1002は、幾分角度をなすかまたは傾斜した作業面に位置するように構成してもよい。図示する例において、基部1002には、作業面の端部の周囲に配置装置1000を移動可能に取り付ける、クランプ1020が含まれる。基部は、接着剤および/またはねじ/ボルト、および取付け孔などの恒久的な種類のファスナによって、更にまたはその代わりに、作業面に固定して取り付けられてもよい。また、場合によっては、基部および配置装置が、作業面に取り付けられることなく、単純に作業面に載置/搭載するように構成してもよいことも考慮される。
図1Aおよび図1Bに示すマウント部1006には、電子ディスプレイマウント1010およびキーボードトレイ1012が取り付けられたフレームが含まれる。フレームは、種々の形状で形成されてもよい。好適な実施態様によれば、フレームは、ディスプレイマウント1010とは別に設定されたキーボードトレイ1012と間隔を置いて関連させて、ディスプレイマウント1010およびキーボードトレイ1012を支持するように構成され、これによって、操作者は、マウントに搭載されたディスプレイを見ながら、トレイ上のキーボードを快適に使用することができる。たとえば、キーボードトレイ1012は、ディスプレイマウント1010よりも概して低いおよび前方の位置で(操作者に近接して)、フレームに取り付けられてもよい。
ディスプレイマウント1010は、調節可能なようにマウント部1006に取り付けられている。マウント部1006には、ディスプレイマウントが取り付けられた第2のリフト機構1022が含まれる。第2のリフト機構1022は、ディスプレイマウント1010が、キーボードトレイ1012に対して鉛直に移動することを可能にする、調節可能な範囲の移動を提供し、このことは、種々の大きさの操作者のモニター/キーボードの配置を提供するのに有用であり得る。また、ディスプレイマウント1010には、傾斜機構および/または旋回機構も含まれ、これらは、付属ディスプレイを、種々の方向に傾斜させおよび/または旋回させることができる。
配置装置1000の基部1002は、作業面上で支持柱1004およびマウント部1006を十分に支持するいずれかの構造を包含することができる。一部の実施態様によれば、基部1002には、1以上の安定部または脚部1030が含まれる。図1Aおよび図1Bに示すように、基部1002には、第1の端部と、第2の端部と共に、第1の端部と第2の端部との間に延びる細長い部分1032と、が含まれる。細長い部分1032の一部は、低いプロファイルによって形成され、このため、基部によって生じる妨害が最小化され、また、マウント部1006の移動範囲が最大限化される。たとえば、場合によっては、支持柱1004の前方における基部1002の前部の厚さは、約25.4ミリメートル以下である。さらに、基部1002には、装置のリフト機構1009のうちの一部またはすべてを収容する、ハウジング部1034も含まれる。
場合によっては、基部の細長い部分1032は、鉛直範囲の移動(たとえば、図1Bの断面の平面)によるマウント部1006の移動よって画定される平面に概して平行である。かかる場合において、基部は、操作者の視点から支持柱の前方および/または後方の基部の第1の端部および/または第2の端部でそれぞれ、作業面に取り付けられる(たとえば、移動可能に連結される)ように構成してもよい。かかる形態によって、作業面上の基部1002の設置面積を有利に低減することができ、このため、他の動きのための場所を残すと共に、配置装置の視覚的な影響を低減することもできる。場合によっては、基部1002には、基部の第1の端部にクランプが含まれ、クランプは、基部1002を、作業面の先端周囲に取り付けることができる。図示しないが、クランプは、基部の第2の(後方の)端部に具備されてもよく、これによって、基部を、作業面の後端周囲に取り付けることができる。また、場合によっては、たとえば基部の側面にあるクランプによって、作業面の1以上の側面に取り付けられるように、基部を構成してもよい。さらに、基部の細長い部分1032は、マウント部の鉛直移動を含む平面に対して鉛直方向に、または平面に対して角度をなして、配向されてもよい。
支持柱1004には、たとえば、マウンティングブラケットや他のハードウェアを使用して基部1002に取り付けられている別個の構成要素が含まれる。支持柱1004は、基部1002と一体化して形成することができる。支持柱および基部1002は、90°以外の角度(場合によっては、90°以下)をなして、共に取り付けられる/形成される。たとえば、図1Aおよび図1Bに示すように、支持柱1004は、基部1002(および基部より下に位置する作業面)に対して鈍角1040をなして基部1002から上方に延びる。鈍角1040は、基部1002に対する所望の位置で、配置装置によって維持されたディスプレイおよび/または他の機器の重心の位置を調節して、安定性を向上させるのに有用である。一連の角度は、設計に応じて用いることができ、特定の実施態様に用いられるものとすることができる。場合によっては、鈍角1040は約120°以下である。場合によっては、鈍角1040は約100°以下である。
支持柱1004の大きさを調節して、配置装置に、いずれかの所望の長さの鉛直範囲の移動1008を提供することができ、このため、マウント部1006は、広範囲の高さにおいて移動することができる。認識されるように、支持柱1004が、基部に対して角度をなして位置する場合において、マウント部が鉛直範囲の移動1008によって移動するので、装置は、一定の水平移動も提供し得る。一例において、鉛直範囲の移動は、座っている高さと立っている高さとの間に及び、これによって、操作者は、座っている位置と立っている位置から共に、作業環境を使用することができる。たとえば、特定の実施態様において、鉛直範囲の移動は、少なくとも約355.6ミリメートルである。場合によっては、鉛直範囲の移動は、約355.6ミリメートルから約609.6ミリメートルである。また、配置装置のリフト機構1009は、鉛直範囲の移動1008の最も低い範囲と最も高い範囲との間の中間高さにおいて複数の位置も提供し、このため、他の作業位置および/または操作者の種々の高さに合わせることができる。場合によっては、個々の数の中間位置が提供される。場合によっては、リフト機構1009は、鉛直範囲の移動1008内に無限の中間位置を提供する。
図2A〜2Cに移ると、透視図は、種々のマウント選択による配置装置を示す。本発明の一部の好適な実施態様は、電子ディスプレイおよびキーボードを支持するように構成されるが、一部の配置装置は、他の要素を取り付ける、および支持するための、任意の数のおよび/または代替のマウントおよび支持体と共に構成され得る。たとえば、場合によっては、配置装置のマウント部には、電子ディスプレイマウント、キーボードトレイ、マウストレイ、ドキュメントホルダー、移動可能な作業面、および電話器ホルダーのうちの少なくとも1つが含まれ得る。場合によっては、配置装置には、コンピュータモニターなどの2以上の電子ディスプレイを支持する複数のディスプレイマウントが含まれる。また、配置装置には、場合により、他のマウントおよび支持体の代わりに、またはこれらに加えて、ノートブックトレイ、および/またはノートブックドッキングステーションが含まれていてもよい。
図2Aは、マウント部1106を含む配置装置1100の一例を示し、マウント部1106は、単一のディスプレイマウント1110と、キーボードトレイ1112とを有する。また、マウント部1106は、キーボードトレイ1112に取り付けられたマウストレイ1120も支持する。図2Bおよび図2Cに示すように、クロスバーをマウント部に取り付けて、2以上の要素を取り付けることもできる。図2Bは、マウント部1106を含む配置装置1150の一例を示し、マウント部1106は、クロスバー1152に搭載されたデュアルディスプレイマウント1110を有する。また、装置1150には、キーボードトレイ1112と、マウストレイ1120も含まれる。図2Cは、マウント部1106を含む配置装置1176の一例を示し、マウント部1106は、単一のディスプレイマウント1110と、クロスバー1178に搭載されたノートブックトレイ1180とを有する。装置1150には、キーボードトレイ1112と、マウストレイ1120も含まれる。図2Bおよび図2Cに示すように、要素は、中央マウント(図2B)および/またはクロスバー上のマウント(図2C)を含む、種々の形態によってクロスバーに搭載することができる。
図3は、図1Bの側面断面図の拡大図であり、キーボードトレイ1012の詳細を示す。マウント部1006には、下方に延びてキーボードトレイ1012と連結される、延長アーム1200が含まれる。したがって、配置装置は、マウント部が低い高さに位置する場合、既存の作業面の水準より下のキーボードトレイ1012の位置調節を可能にする(たとえば、図12Aおよび図13Aを参照)。かかる調節性によって、付属電子ディスプレイの位置との人間工学的関係で、キーボードトレイ1012(およびトレイ上に支持されたキーボード)の位置を調節することにより、快適性の向上を操作者に提供することができる。トレイが下方の位置にある場合、マウント部は、水平作業面の上から水平作業面の下に延びる。また、このことによって、基部が視界を妨げる場合もある。
キーボードトレイ1012は、傾斜機構1202によってマウント部1006に取り付けられ、傾斜機構1202によって、操作者は、基部および作業面に対するキーボードトレイ1012の傾斜を調節することができる。たとえば、場合によっては、傾斜機構1202は、キーボードが、作業面に対して約−15°から約+15°の角度範囲で配向することを可能にする。マウント部1006には、更にまたは代替的に折畳み機構が含まれ、折畳み機構によって、キーボードトレイ1012が基部1002に近接して折り畳まれる。したがって、折畳み機構は、使用されていない場合、キーボードトレイから離れて折り畳まれることによって、操作者による配置装置の全体サイズの低減を可能にする。一部の実施態様において、傾斜機構には、概して水平な軸を有するヒンジが含まれる。かかるヒンジは、フリクション機構を具備し得る。
支持柱1004にマウント部1006を連結するリフト機構1009には、支持柱1004に取り付けられた1以上のレール1210と、レールを係合するホイールまたはスライダーを有する台車1212(たとえば、移動可能なブラケット)と、が含まれる。図4、5および6は、リフト機構1009の拡大断面図を示す。場合によっては、リフト機構1009は、部分的に支持柱1004内に、および部分的に基部1002内(たとえば、ハウジング部1034内)にある。また、リフト機構1009は、すべて支持柱1004内にあるか、支持柱1004の外表面に取り付けられるか、または、有用な方法で搭載されてもよい。
また、リフト機構1009は、鉛直範囲の移動1008によってマウント部1006を移動させる支援をある程度操作者に提供することもできる。たとえば、一部の実施態様において、引張りコイルばねなどのエネルギー貯蔵部材1214は、バイアス力を提供し、操作者がマウント部1006の高さを調節することを支援する。場合によっては、引張りコイルばね部材は、ばねを回して締めるおよび緩めることができるリテーナプラグ1230および重量調整ねじ1232を使用して、支持柱1004内に調節可能に搭載される。リフト機構1009は、鉛直範囲の移動に沿って個別の数の高い位置を提供するか、または、場合によっては、連続的な鉛直範囲の調節性に沿って無限の高い位置を提供してもよい。
この場合、リフト機構1009には、エネルギー貯蔵部材1214を組み込んだバランス機構1220が含まれ、バランス機構は、電子ディスプレイおよび/またはマウント部1006に支持された他の機器の重量のうちの一部またはすべてを平衡させることができる。一例にすぎないが、リフト機構に、1以上の引張部材(たとえば、配線、ケーブル、ロープ、鎖など、図示せず)によってエネルギー貯蔵部材1214および台車1212に連結される、カム(たとえば、ロータリーカム)1222を組み込むことができる。かかるバランス機構の一例は、2005年9月28日に出願された、現在共有されている米国特許出願公開第2006/0185563号明細書に記載され、この全内容は、引用により本明細書中に組み込まれる。リフト機構1009には、図14〜26に関して下記されるようなデュアルカムを有するバランス機構が含まれる。
リフト機構の考えられ得る形態の数例を本明細書に説明するが、リフト機構の考えられ得る数例の形態が、本明細書に説明されるが、種々のリフト機構を使用して、支持柱1004とマウント部1006を移動可能に連結し、鉛直範囲の移動1008を提供することができ、また、本発明の範囲が特定のリフト形態に限定されないことが認識される。たとえば、場合によっては、リフト機構には、嵌め込み形態がある。場合によっては、リフト機構には、引張りコイルばね、圧縮コイルばね、ねじりばね、または発条ばねなどのエネルギー貯蔵部材と連結されたロータリーカムが含まれる。場合によっては、リフト機構には、定荷重ばね、および/またはガススプリングが含まれる。また、リフト機構も、2007年7月26日に出願された、現在共有されている米国特許出願公開第2008/0026892号明細書;2007年5月4日に出願された米国特許出願公開第2007/0259554号明細書;2003年8月20日に出願された米国特許第6997422号明細書;2004年11月3日に出願された米国特許第7506853号明細書;および、2000年11月28日に出願された米国特許第6994306号明細書のうちの1以上に記載されている。前述の特許および特許出願のそれぞれの全開示は、引用により本明細書中に組み込まれる。
図6には、図1Aおよび図1Bに最初に示す第2のリフト機構1022の拡大断面図が含まれる。第2のリフト機構1022は、ディスプレイマウント1010が、キーボードトレイ(図示せず)に対して鉛直に移動することを可能にする、調節可能な範囲の移動1300を提供する。たとえば、リフト機構1022は、場合によっては、約76.2ミリメートルから約203.3ミリメートルの付加的な鉛直調節性を提供してもよい。リフト機構1022は、リフト機構1009に関して直前に説明する例のうちのいずれかを含む、いずれかの適切な設計を含み得る。たとえば、第2のリフト機構1022には、鉛直範囲の移動によって、付属ディスプレイの重量のうちの一部またはすべてを平衡させることができるバランス機構が含まれていてもよい。場合によっては、第2のリフト機構1022には、1以上のレールと移動可能に連結された台車1301が含まれ、台車は、キーボードトレイに対する電子ディスプレイの第2の鉛直範囲の移動を提供する。引張りコイルばねなどのエネルギー貯蔵部材1302は、バイアス力を提供し、操作者がディスプレイマウント1010の高さを調節することを支援する。場合によっては、エネルギー貯蔵部材1302の張力は、重量調整ねじまたはボルト1304の使用によって調節することができる。さらに、第2のリフト機構1022は、いずれかの適切な方法でマウント部1006と連結することができ、たとえば、マウント部のフレームの外表面に取り付けられるか、または、マウント部1006の円柱部の内側に、もしくは部分的に内側に配置することができる。
ディスプレイマウント1010は、1以上の他の調節可能な方法でマウント部1006に取り付けられている。ディスプレイマウント1010の取付けには、傾斜機構1310と旋回機構1312とが含まれ、これらは、付属ディスプレイを、配置装置に対して種々の方向に傾斜させおよび/または旋回させることができる。傾斜機構には、他の考えられ得るものとして、平衡ばね方式(たとえば、ねじりばね機構)、重力傾斜機構、摩擦傾斜機構、またはボールソケット機構が含まれていてもよい。2003年8月20日に出願された米国特許第6997422号明細書;2004年1月17日に出願された米国特許第7252277号明細書;および、2005年9月28日に出願された米国特許出願公開第2006/0185563号明細書は、考えられ得る傾斜機構および旋回機構の例を提供し、これらの全開示はそれぞれ、引用により本明細書中に組み込まれる。
図1Aおよび図1Bに関して論じるように、配置装置1000の基部1002は、クランプ1020の使用によって、既存の作業面に移動可能に連結することができる。多くの種類のクランプを使用して、作業面と配置装置とを移動可能に連結することができる。図7Aは、ねじ止め1400の透視図であり、これは、従来のクランプに対して複数の利点を有するクランプ機構を提供し、利点には、低いプロファイルのクランプを提供すること、更に、同じクランプによって種々の厚みを作業面に提供することが含まれる。図7B、7C、7Dおよび7Eはそれぞれ、ねじ止め1400の上面図、正面図、下面図および側面図である。ねじ止め1400には、2つのクランプ構成要素1402、1404(たとえば、U字型屈曲ワイヤ)が含まれ、クランプ構成要素には、上部1412、1414と、下部1422、1424とが含まれ、これらは、作業面1430の端部の周囲に適合し、作業面1430の底面および上面を共に押圧することによって、作業面1430を締めるように調節することができる。クランプ構成要素の下部1422、1424は、間隔を置いて関連させて(たとえば、ブラケット1432によって)共に連結され、このため、上部1412、1414は、固定された下部の周囲で旋回して、作業面1430の端部の周囲で締めることができる。
調整ねじ1440は、第1のクランプ構成要素および第2のクランプ構成要素の上部に螺合により連結される。ねじ1440を回すことで、クランプ構成要素の上部を共におよび別々に引っ張るおよび押圧することによって、クランプ1400を緩め、締める。ねじ付きインサート(threaded insert)1442は、スリップ挿入孔1444を通して各クランプ構成要素の上部に旋回可能に連結される。インサート1442には、ねじ1440の端部を収容するスリップ挿入孔に対して鉛直に配向した、ねじ孔1446が含まれる。場合によっては、調整ナット1450をねじ1440に取り付けて(たとえば、溶接するかまたは機械加工して)、ねじ1440の回転を容易にする。ナット1450およびねじ1440を第1の方向に回すことによって、クランプ構成要素の上部1412、1414を別々に移動させ、クランプ構成要素1402、1404の上部と下部との間の空間を減少させ、これによって、作業面1430の端部の周囲でクランプ1400が締められる。ナット1450およびねじ1440を反対の第2の方向に回すことによって、クランプ構成要素1402の上部1412、1414を共に移動させ、クランプ構成要素1402、1404の上部と下部との間の空間を増加させ、これによって、作業面1430の端部の周囲でクランプ1400が緩められる。固定ブラケット1432は、作業面の上部に配置することができ、また、ブラケットは、基部1032の一部として形成される。
図8A〜8Eは、作業面の端部の周囲に配置装置を移動可能に連結するのに有用であり得る、別の種類のねじ止め1500の種々の図である。ねじ止め1500には、2つのクランプ構成要素1502、1504(たとえば、U字型屈曲ワイヤ)が含まれ、クランプ構成要素には、上部1512、1514と、下部1522、1524とが含まれ、これらは、作業面1530の端部の周囲に適合し、作業面1530を締めるように調節することができる。クランプ構成要素の上部1512、1514は、間隔を置いて関連させて(たとえば、ブラケット1532によって)共に連結され、このため、下部1522、1524は、固定された上部の周囲で旋回して、作業面1530の端部の周囲で締めることができる。
調整ねじ1540は、第1のクランプ構成要素および第2のクランプ構成要素の下部に螺合により連結される。ねじ1540を回すことで、クランプ構成要素の下部を共におよび別々に引っ張るおよび押圧することによって、クランプ1500を緩め、締める。ねじ付きインサート1542は、各クランプ構成要素の下部に旋回可能に連結される。インサート1542には、ねじ1540の端部を収容する下部に対して鉛直に配向した、ねじ孔1546が含まれる。場合によっては、調整ナット1550をねじ1540に取り付けて(たとえば、溶接するかまたは機械加工して)、ねじ1540の回転を容易にする。さらに、場合によっては、突出部(extrusion)1560は、ねじ付きインサート1542にスライド可能に搭載され、調整ねじの上に平坦な面を提供して、作業面の底部を係合する。たとえば、ねじ付きインサート1542はそれぞれ、「T」字型突出部1562を有し、これは、突出部1560のスロット1564内に適合する。ナット1450およびねじ1540を第1の方向に回すことによって、クランプ構成要素の下部1522、1524を別々に移動させ、クランプ構成要素1502、1504の上部と下部との間の空間を減少させ、これによって、作業面1530の底部に対して突出部1560が締められる。ナット1550およびねじ1540を反対の第2の方向に回すことによって、クランプ構成要素の下部1522、1524を共に移動させ、クランプ構成要素1502、1504の上部と下部との間の空間を増加させ、これによって、作業面1530の端部の周囲でクランプ1500が緩められる。場合によっては、ブラケット1532は、基部1032の不可欠な部分として形成される。
作業面1530の上に比較的低いプロファイルを提供することに加えて、図8A〜8Eに示すねじ止め1500は、調整ねじ1540および突出部1560が、作業面1530より下に位置するので、作業面1530の側面で最小面積を占める。
図9〜11は、本発明の一部の実施態様による作業面の端部の周囲で配置装置を移動可能に連結することができる、C‐クランプ1600の種々の図である。C‐クランプ1600には、下部ブラケット1604に連結された上部ブラケット1602が含まれる。特定の実施態様において、上部および下部ブラケットはそれぞれ、直角をなした2つの脚部を形成し、これによって、作業面1630の上面1632および底面1634を押圧することにより、作業面1630の端部の周囲でクランプを締めることができる。さらに、下部ブラケット1604(または、上部ブラケット)には、上部ブラケットとの調節可能なスライド係合を提供する取付けスロット1610が含まれ、このため、クランプ1600は、種々の厚さの作業面に取り付けられるように調節され得る。たとえば、ねじ/ボルト1612をスロットに挿入し、ナットと組み合わせて、上部および下部ブラケットを共に締めることができる。一部の実施態様において、上部脚1602は、基部1032の一部として形成することができる。かかる実施態様において、基部は前方に延びて、作業面の端部で下方に曲がり、上部脚の1602を形成する。
特定の実施態様において、下部ブラケット1604は、より大きな範囲の厚さを有した作業面を提供するために、1を超える形態で上部ブラケット1602と連結することができる。図9を参照すると、一部の実施態様において、下部ブラケット1604には、第1の脚部1620と、第2の脚部1622とが含まれ、第1の脚部1620の長さは、第2の脚部1622の長さよりも長い。図10Aに移ると、短い/第2の脚部1622は、場合によっては、比較的小さい厚さを有する作業面の周囲で締めるように、上部ブラケットと連結することができる。特定の場合において、長い/第1の脚部1620は、より大きな厚さを有する作業面の周囲で締めるように、図10Bに示すように上部ブラケットと連結することができる。したがって、C‐クランプ1600は、種々の先在する作業面に配置装置を取り付けるように調節することができる。
図11に移ると、一部の実施態様において、調節可能な圧力機構1650は、作業面1630の端部の周囲に緊密なクランプを備えることによって、C‐クランプ1600の操作を更に高めることができる。たとえば、場合によっては、下部ブラケット1604の第1の脚部および第2の脚部はそれぞれ、ねじノブ1662のねじ棒1660を螺合により収容するように構成される。また、ねじノブには、ねじノブ1662が回されると、作業面1630の底面1634に圧入する、ワッシャー1664または他の係合部材も含まれる。本実施態様によれば、非常に長いねじ棒を有するねじノブを使用せずに、広範囲の厚さの作業面上で同じC‐クランプ1600を使用することができる。その代わりに、短いねじ棒を有するねじノブを、上部および下部ブラケット1602、1604の種々の形態、およびブラケット間の調節可能な連結によって提供される付加的な調節性によって、使用することができる。したがって、一部の実施態様は、クランプが薄い机面に搭載される場合、ねじノブ1662がわずかに突出する小さいプロファイルのクランプ1600を備える。
図12A〜13Bは、本発明の一実施態様による例示的な配置装置300の種々の図を示す。図12Aおよび図12Bはそれぞれ、正面からの低い位置および高い位置の配置装置300を示す。本発明の一部の実施態様によれば、配置装置300は、同じモニターおよび/またはノートブックを使用しながら、1人の操作者が座り、立つことを共に所望することが可能な用途に有用である。利便性により、配置装置300は、「シット・スタンド(sit-stand)」配置装置などの用途を挙げることができる。かかるシット・スタンド装置は、操作者が、種々の姿勢で操作することを所望する状況下で有用であり、同じ作業環境で行うことが必要であるか、または所望される場合がある。たとえば、操作者は、座った位置における一部の操作、立っている位置における他の操作を行うことを所望することができる。本出願人は、本発明の実施態様が、既存の独立した作業面(たとえば、机上、卓上、カウンターなど)と互換性を有し、シット・スタンドワークステーションを形成する種類の、最初のシット・スタンド配置装置を提供すると考えている。配置装置は、必要な場合、複数の高さの独立した作業面を必要とせずに、複数の高さで作業環境を操作者が使用することを可能にする。したがって、操作者は、種々の作業環境に移動する必要がなく、シット・スタンドワークステーションの高さを調節することができ、新しい高さで既存の作業環境を使用し続けることができる。さらに、本発明の実施態様は、本明細書に更に論じるように、空間が貴重である場合、作業面上のわずかな設置面積を使用して、比較的大きな範囲の移動を可能にする。
図13Aおよび13Bはそれぞれ、低い位置および高い位置の配置装置300の背面透視図である。配置装置300は、本発明の実施態様によるノート型コンピュータ304に加えて、コンピュータモニター302の形態の電子ディスプレイを支持する。配置装置300には、基部310と、基部310に連結された概して鉛直の支持柱312と、が含まれる。移動可能なマウント部350は、支持柱312に移動可能に連結され、装置にモニター302およびノートブック304を取り付ける。場合によっては、マウント部350は、キーボードトレイ355を支持柱312に移動可能に連結することもできる。
図13Aおよび図13Bを参照すると、装置300には、種々の機器を搭載するための、マウント部350に取り付けられたクロスバー360が含まれ得る。たとえば、場合によっては、モニターマウント362(たとえば、標準VESAコネクタ)、ノートブックトレイ364、および/または他の機器の部分は、クロスバー360に取り付けられ、これによって、マウント部350は、モニター、ノートブック、および/または他の機器を支持し移動させることができる。しかしながら、種々の機器がマウント部350によって移動させることができることが認識される。たとえば、マウント部350は、1以上のモニターおよび/またはノートブックもしくは他の機器の組合せを支持し移動させるように構成されることができる。場合によっては、マウント部350は、モニターとノートブックの組合せ(たとえば、2つのモニターとノートブック、3つのモニターとノートブック)を支持し移動させるように構成される。場合によっては、マウント部350は、2、3または4以上のモニター一式などの複数のモニターを支持し移動させるように構成される(搭載選択の一部の例については、図2A〜2Cを参照)。
図12A、12B、13Aおよび13Bに示すように、配置装置300は、モニターおよびノートブックに広範囲の移動を提供することができる。機器(およびマウント部350)の高さを、移動の範囲内の無限の高さのうちのいずれか1つに設定することができる。図12Aおよび図13Aは、低い位置(たとえば、座っている)における配置装置300を示し、図12Bおよび図13Bは、高い位置(たとえば、立っている)における配置装置300を示す。モニター302およびノートブック304のかかる調節性を提供するために、場合によっては、配置装置300には、この後、図14〜16に記載するリフト機構116に関して類似するリフト機構が含まれ得る。図13Aおよび図13Bは、配置装置300に組み込まれたリフト機構116を示す。理解することができるように、ホイールプーリー120と共に、第1のカムおよび第2のカム124、126、ならびにプーリーシステム130(図示せず)は、基部310内に位置する。エネルギー貯蔵部材144、この場合、引張りコイルばねは、支持柱312内に位置し、支持柱312とリフト機構のその他の部分との間に連結される。
マウント部350は、それ自体、付属構成要素間にある程度の調節性を提供することができる。たとえば、図12A、12B、13Aおよび13Bに示すように、場合によっては、図1Aおよび図1Bに関して上述するように、第2のリフト機構がマウント部350内に組込まれているか、またはマウント部に取り付けられている。このことによって、たとえば、クロスバー360およびモニター302およびノートブック304は、種々の操作者に、キーボードトレイ355に関して調節された高さを提供することができる。
図12Aおよび図12Bに示す例において、支持柱312は、角度をなして基部310に連結され、これは、基部310に対する所望の位置で、モニター302およびノートブック304の重心の位置を調節して、安定性を向上させるのに有用である。場合によっては、配置装置300は、机またはテーブルなどの既存の水平作業面316と共に使用されるように有利に構成される。たとえば、基部310には、作業面316上に直立した装置300を保持する、複数の安定した脚部370が含まれていてもよい。場合によっては、基部310には、水平作業面316に配置装置300を固定するのに有用なクランプ314が含まれる。
上に論じるように、配置装置には、作業面上で支持柱およびマウント部を十分に支持するいずれかの構造が含まれ得る。図12A〜13Bを参照して続けると、基部310には、第1の端部と、第2の端部と共に、第1の端部と第2の端部との間に延びる細長い部分と、が含まれる。細長い部分の一部は、低いプロファイルによって形成され、このため、基部によって生じる妨害が最小化され、また、マウント部350の移動範囲が最大限化される。場合によっては、基部310の細長い部分は、マウント部350と概して平行である。さらに、場合によっては、細長い部分は、基部および支持柱312のすぐ上において、マウント部フレームの幅とほぼ同じ幅を有する。かかる形態によって、作業面上の基部1002の設置面積を有利に低減することができ、このため、他の動きのための場所を残すと共に、配置装置の視覚的な影響を低減することもできる。たとえば、基部の細長い部分、マウント部のフレーム、および支持柱312の幅は、約127ミリメートル以下である。場合によっては、細長い部分、マウント部のフレーム、および支持柱312の幅は、マウント部に連結された電子ディスプレイマウント(たとえば、VESAマウント)の幅以下である。
図12A〜13Bを参照すると、電子ディスプレイおよびキーボードの例示的な位置調節方法の1つは、既存の概して水平な作業面316を選択することと、配置装置300などの配置装置を提供することと、を含む。場合によっては、配置装置は、作業面316に位置するように構成した基部310と、基部310から上方に延びる支持柱312と、作業面316に対する鉛直範囲の移動によって支持柱312に移動可能に連結されたマウント部350と、を有する。また、位置調節方法には、作業面316に配置装置300を取り付けることと、装置のマウント部350によって電子ディスプレイ302およびキーボードを支持することも含まれる。さらに、位置調節方法には、作業面316に対して座っている位置(たとえば、図12A)と立っている位置(たとえば、図12B)との間でマウント部350を移動させることも含まれる。
また、位置調節方法は、キーボード(たとえば、キーボードトレイ355上の)と同時に、電子ディスプレイ302を移動させることも含まれる。さらに、例示的な方法の1つには、キーボードに対して電子ディスプレイ302を移動させることも含まれる。さらにまた、操作者は、たとえば、傾斜機構および/または旋回機構などの接合マウント(articulating mount)を操作することによって、作業面316に対するキーボードおよび/または電子ディスプレイの角度を調節することもできる。別の位置調節方法には、作業面316の前方端部、後方端部、および側端部のうちの1つの周囲に配置装置を取り付けることが含まれる。
認識されるように、シット・スタンド配置装置は、従来の定置モニターマウントよりも頻繁に(たとえば、作業日に数回)調節することができる。場合によっては、接合を増加させるので、装置のサイクル寿命を増加させることができるリフト機構が使用される。図14〜26を参照して、デュアル表面カムの使用を組み込んだリフト/バランス機構116を含む例を説明する。
図14は、装置100の一例の立面図である。図14の装置100は、図1〜13Bに関して上述する例と同様に、基部102と、基部102に連結された概して鉛直の支持柱106と、を備える。基部には、装置を支持するいずれかの構造が含まれ得る。基部には、水平作業面上の配置に有用な比較的平坦な水平面が含まれていてもよく、または、水平面または壁ブラケットに装置を締めて、鉛直な壁に装置を取り付ける、クランプが含まれていてもよい。支持体は、いずれかの適切な方法によって、基部に連結することができる。場合によっては、支持体が基部の周囲で旋回することができるように、支持体は、基部に旋回可能に連結される。図14に示す例において、支持体は、角度をなして基部に連結される。角度は、基部に対して所望の位置における支持によって維持された、モニターまたは他の機器の重心の位置を調節して、安定性を向上させるのに有用である。
また、バランス機構116の一部も、図14で理解することができる。本明細書に詳述するように、図14に示すバランス機構の一部には、ホイールプーリー120と、第1のカム124と、第2のカム126と、プーリーシステム130と、が含まれる。
図15は、図14の部分的に拡大したものである。図15において、概して鉛直の支持柱106には、第1の部分136と第2の部分140とが含まれることが理解される。図17に示すように、一旦完全に組み立てられたら、移動可能な部分150(たとえば、ブラケットまたは台車ということもある)は、第2の部分140に連結される。図28A〜28Bに関して先に本明細書に論じるように、第1の部分および第2の部分を含む支持柱106、および移動可能な部分150またはブラケットは、配置装置に一連の調節性を提供するライザーを形成する。たとえば、移動可能な部分150および第2の部分140は、移動可能な部分が、第2の部分140に対して並進移動することができるように、相互にスライド係合して配設される。第2の部分140にはレール141が含まれていてもよく、また、移動可能な部分150には、レールに沿って回転するホイールが含まれていてもよい。一般に、第1の部分136および第2の部分140は、基部102に連結され、また、移動可能な部分150は、第1の部分および第2の部分136、140に対して、移動可能な部分150と共に並進移動する、1以上のモニターおよび/または他のコンピュータ機器に連結される。たとえば、移動可能な部分150は、図1Aおよび図1Bに関して上に論じるように、マウント部に連結されるか、またはマウント部を一体的に含んでいてもよい。図15に示すように、エネルギー貯蔵部材144は、第2の部分140に連結される。エネルギー貯蔵部材144には、ばね(たとえば、引張りコイルばね、圧縮ばね、ねじりばねなど)などの、位置エネルギーを貯蔵するのに有用ないずれかのデバイスが含まれていてもよい。エネルギー貯蔵部材は、エネルギー貯蔵部材調節機構146(たとえば、作動時に、エネルギー貯蔵部材の窪みの長さによって有効なものに変える、ブラケットを備えたねじ付きボルト)によって調節可能であり得る。
バランス機構116は、支持柱の第1の部分および第2の部分と、移動可能な部分150との間に平衡力を提供し、このため、操作者は、システムの摩擦を克服しさえすれば、鉛直範囲の移動に沿って、いずれかの所望の高さで、移動可能な部分に取り付けられた機器の位置を調節することができる。さらに、バランス機構によって提供される平衡力によって、移動可能な部分は、操作者がいずれかの固定をしなくても、その設定位置を保持する。
図14および図15に示す例において、ホイールプーリー120は、第1のカム124および第2のカム126に連結され、ホイールの回転と共に回転する。図示するように、第1のカム124および第2のカム126は、単一の一体化したカム部材として具備し得る。さらに、ホイールプーリーおよびカム部材は、異なる部分が軸121を介して直接共に接続されるように、具備し得る。別の例において、設置されるとき、ホイールプーリーおよびカム部材は、距離によって一体的に形成されるか、または分離されてもよい。図19A、19Bおよび20は、第1のカムおよび第2のカム124、126を共に含むカム部材の透視図および側面図を提供する。図21および図22は、ホイールプーリー120の透視図および側面図を提供する。
図16Aおよび図16Bは、バランス機構116の他の透視図を提供し、ホイールプーリー120、第1のカムと第2のカム124、126、プーリーシステム130、およびエネルギー貯蔵部材144の配置を示す。この場合において、第1のカムおよび第2のカム124、126は、プーリーシステム130の周囲に通じる1以上の可撓性構成要素(引張部材または伸長部材ということもある)によって、エネルギー貯蔵部材144に直接連結される。可撓性構成要素は、ロープまたはケーブルであり、また、可撓性構成要素には、高張力ポリマー(tensile polymer)などの力を伝達するのに有用ないずれかの材料が含まれ得る。場合によっては、図16Bを参照すると、第1のカム124および第2のカム126は、プーリーシステム130によって、エネルギー貯蔵部材144に間接的に連結される。図23および図24は、プーリーシステム130の一実施態様を示し、これには、カムプーリー164、168と、カムプーリーに連結されたエネルギー貯蔵部材プーリー160と、が含まれる。図示するように、エネルギー貯蔵部材プーリー、およびカムプーリーは、単体構造で具備される。
場合によっては、第1のカムおよび第2のカム124、126はそれぞれ、独立した別個の可撓性構成要素を備えたカムプーリー164、168のうちの1つに連結され、エネルギー貯蔵部材プーリー160は、別個の可撓性構成要素によってエネルギー貯蔵部材144に連結されている。場合によっては、図24を参照すると、プーリーシステム130には孔131が含まれるが、単一の可撓性構成要素132は、ねじ山を有し、そして、それぞれの端部において、カム124、126に連結することができる。かかる配置を図16Bに示す。カムが、可撓性構成要素132を回転させおよび引っ張る(または緩める)と、可撓性構成要素132は、カムプーリーと係合し、各カムプーリーに巻き取られない(または、それぞれ周囲に巻かれる)。
1つの場合において、ホイールプーリー120は、別の可撓性構成要素135の支持体の移動可能な部分150に連結され、このため、移動可能な部分150が支持体に対して移動すると、ホイールプーリー120は、基部102に対して回転する。図15および図16Bに示すように、プーリー134を変える付加的な方向は、ホイールプーリー120と移動可能な部分150との間に可撓性構成要素135を案内することができる。図17に移ると、可撓性構成要素135の方向は、上部プーリー138によって再度変化し、可撓性構成要素135は、当該分野で公知のホック139または別の同様のデバイスを使用して、移動可能な部分150に連結される。
図18は、バランス機構116を表す、装置100の底部の部分的透視図である。上に論じるように、エネルギー貯蔵部材プーリー160は、別個の可撓性構成要素161によってエネルギー貯蔵部材144に連結される。場合によっては、エネルギー貯蔵部材144には、部材144に可撓性構成要素161を容易に連結することを可能にするホック162が含まれる。ホック162が、プーリーシステム130の外側端部、特にエネルギー貯蔵部材プーリー160に概して合うように、部材144は支持柱106内に位置する。図示する例において、エネルギー貯蔵部材プーリー160が回転すると、エネルギー貯蔵部材プーリーは、可撓性構成要素161を巻き取るかまたは巻き取らず、これによって、エネルギー貯蔵部材144は、収縮するか拡張することができる。したがって、支持体の移動可能な部分150およびこれに連結されるいずれかの機器の力または重量は、可撓性構成要素、プーリーおよびカムからエネルギー貯蔵部材144への力の伝達および再方向付けによって、エネルギー貯蔵部材により補正され、平衡を保つことができる。
図19Aおよび図19Bは、第1のカムおよび第2のカム124、126を組み込んだカム部材200の透視図を提供し、また、図19Cは、カム部材の側面図である。図示するように、第1のカム124および第2のカム126は、場合によっては、単一の一体化したカム部材200に組み込むことができるが、これは必要条件ではなく、本発明は、本例に限定されないものとする。可撓性構成要素によってホイール120にかけられる力が変化すると共に、可撓性構成要素によってホイールプーリー120にかけられるトルクが、実質的に一定であるように、第1のカムおよび第2のカムは、協同して形成され位置する。たとえば、各カム124、126の有効半径は、ホイール120の角度方向の関数として変化する。また、各カム部材の有効半径も、バランス機構のエネルギー貯蔵部材の移動の関数として変化し得る。場合によっては、2つのカム124、126は、相互の鏡像であり、回転の関数と同じプロファイルの半径変化を有する。図6Bに示すように、カム124、126にはそれぞれ、可撓性構成要素が巻き取られるカム面125、127が含まれる。カム124、126はそれぞれ、移動可能な部分150およびいずれかの付属機器の重量の半分の平衡を保つように設計され、これによって、可撓性構成要素に対する応力および疲労を減少させ、また、装置の寿命を増加させることができる。
使用時において、操作者が、モニターまたは装置300によって支持された他のデバイスの位置を変えることを所望する場合、操作者は、モニターおよび/またはノートブックに力をかけることができる。モニターの移動によって、モニターが取り付けられた支持体のマウント部350も、装置の支持柱312に対して移動することができる。図25は、マウント部350の低い位置に対応する状態におけるバランス機構116の一部の透視図であり、図26は、マウント部350の高い位置に対応する状態におけるバランス機構116の一部の透視図である。図示するように、マウント部350は、可撓性構成要素135によってホイールプーリー120に取り付けられており、その結果、モニター/ノートブックの移動によって、ホイール120がその軸の周囲で回転する。また、ホイール120に取り付けられた、第1のカムおよび第2のカム124、126も回転し、これによって、カムプーリー164、168、およびエネルギー貯蔵部材プーリー160が、それぞれの軸(この場合、これらは同じ軸である。)の周囲で回転する。エネルギー貯蔵部材プーリー部材160の回転は、可撓性構成要素161を引っ張るかまたは緩め、これによって、エネルギー貯蔵部材144が収縮するか、または、部材の長さを拡張させることができる。カム124、126の形状が、エネルギー貯蔵部材の力(たとえば、ばねの長さに基づく)を提供するように設計されているので、操作者は、比較的一定の力をかけるだけで、摩擦を克服して、所望の位置にモニターを移動させ、また、モニターは、その位置に固定されることなく、所望の位置にとどまる。
このように、本発明の実施態様が開示される。本発明は、特定の開示された実施態様に関して相当詳細に説明されているが、開示された実施態様は、例示の目的で示され、限定されず、本発明の他の実施態様が考えられ得る。当業者は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の変更、適応および改良がなされてもよいことを認識する。