JP6229536B2 - イヤホンの製造方法及びイヤホン - Google Patents

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Description

本発明は、イヤホンの製造方法及びイヤホンに係る。
いわゆるカナル型と称されるイヤホンが知られている。カナル型イヤホンは、本体部と本体部から突出形成された筒状の音筒部とを有し、音筒部にイヤーピースが装着された状態で使用される。
詳しくは、カナル型イヤホンは、音筒部に装着されたイヤーピースを外耳道内に挿入し、本体部を耳介の内側に装着して使用される。
イヤーピースは、音筒部に外嵌される管状の基部と、基部の一端側を起点に他端側に向け海月の傘状に広がる薄肉の傘状部と、を備え、柔軟性を有する材料で形成されている。
カナル型イヤホンの使用状態において、外耳道内に挿入されたイヤーピースは、柔軟な傘状部が外耳道の内壁に密着し、外耳道内の密閉性を確保する。
一方、スピーカユニットは、本体部の内部、又は音筒部の先端に配置される。
特許文献1には、スピーカユニットが音筒部の先端に配置されたカナル型イヤホンの一例が記載されている。
特開2013−219729号公報
カナル型のイヤホンは、イヤーピースの挿入によって確保される外耳道内部の密閉度合いが高い程、すなわち外部空間への音の漏出が少ない程、出力音を高品位に聴取できることが知られている。
外耳道内部の密閉度合いは、イヤーピースの外耳道内への挿入具合に依存し、その挿入具合は、イヤホンの本体部の耳介への装着性に大きく依存している。
すなわち、イヤホンの本体部の耳介への装着性が良好であれば、イヤーピースの挿入具合も良好となって外耳道内部の密閉度合いが向上し、高品質の出力音声が聴取できる。
このように、カナル型イヤホンの聴取音声の品質は、その本体部の装着性に大きく依存している。
例えば、本体部の耳介への装着安定性が十分でない場合、イヤホン全体を支持するための多くの負担は、イヤーピースと外耳道との摩擦力に委ねられる。
具体的には、本体部の質量が大きい場合、或いは本体部の全長(頭部に対して離接する方向の長さ)が長い場合などには、イヤーピースの外耳道への挿入が浅くなったり、外耳道から外れやすくなるなどの不具合が生じ、外耳道内の密閉性が崩れ聴取音声の品質に影響が出る虞がある。
特に、近年は、再生音質自体を向上させるため、使用するスピーカユニットの大口径化や複数化も進んでいる。すなわち、本体部が大型化したり、質量が増加する傾向にある。
そのため、カナル型イヤホンに対しては、本体部の耳介への装着安定性を高めてより高音質の聴取音声が得られるような工夫が望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、イヤホン本体部の耳介への装着安定性を向上させて高音質の聴取音声を得ることができるイヤホンの製造方法及びイヤホンを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の手順、構成を有する。
1) 本体部と、
前記本体部から突出しイヤーピースが装着される音筒部と、
前記本体部に収容された又は前記音筒部に取り付けられたスピーカユニットと
を備えた左耳用イヤホン本体及び右耳用イヤホン本体に対し、
左耳用イヤホン本体の前記音筒部に係合する貫通孔を有する筒状の第1の基部と、
前記第1の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第1の基部を覆うよう傘状に延出した第1の傘状部と、
前記第1の基部と前記第1の傘状部とを連結し、前記第1の基部に接続する位置と前記第1の傘状部に接続する位置とが前記第1の基部の軸線まわりの第1の方向にずれて形成された第1の壁部と、
を有する第1のイヤーピースを前記左耳用イヤホン本体に装着し、
前記右耳用イヤホン本体の前記音筒部に係合する貫通孔を有する筒状の第2の基部と、
前記第2の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第2の基部を覆うよう傘状に延出した第2の傘状部と、
前記第2の基部と前記第2の傘状部とを連結し、前記第2の基部に接続する位置と前記第2の傘状部に接続する位置とが前記第2の基部の軸線まわりの前記第1の方向とは逆の第2の方向にずれて形成された第2の壁部と、
を有する第2のイヤーピースを前記右耳用イヤホン本体に装着することを特徴とする
イヤホンの製造方法である。
2) 第1の本体部と、前記第1の本体部から突出した第1の音筒部と、前記第1の本体部に収容された又は前記第1の音筒部に取り付けられた第1のスピーカユニットと、を備えた左耳用イヤホン本体と、
前記左耳用イヤホン本体の前記第1の音筒部に装着された筒状の第1の基部と、前記第1の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第1の基部を覆うよう傘状に延出した第1の傘状部と、前記第1の基部と前記第1の傘状部とを連結し、前記第1の基部に接続する位置と前記第1の傘状部に接続する位置とが前記第1の基部の軸線まわりの第1の方向にずれて形成された第1の壁部と、を有する第1のイヤーピースと、
を備えた左耳用イヤホンと、
第2の本体部と、前記第2の本体部から突出した第2の音筒部と、前記第2の本体部に収容された又は前記第2の音筒部に取り付けられた第2のスピーカユニットと、を備えた右耳用イヤホン本体と、
前記右耳用イヤホン本体の前記第2の音筒部に装着された筒状の第2の基部と、前記第2の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第2の基部を覆うよう傘状に延出した第2の傘状部と、前記第2の基部と前記第2の傘状部とを連結し、前記第2の基部に接続する位置と前記第2の傘状部に接続する位置とが前記第2の基部の軸線まわりの前記第1の方向とは逆の第2の方向にずれて形成された第2の壁部と、を有する第2のイヤーピースと、
を備えたイヤホンである
本発明によれば、イヤホン本体部の耳介への装着安定性が向上して高音質の聴取音声が得られる、という効果を奏する。
本発明のイヤーピースの実施例であるイヤーピース5を備えたイヤホン51を説明するための斜視図である。 イヤホン51の構造を説明するための縦断面図である。 イヤホン51を左耳に装着した状態を説明するための図である。 イヤーピース5を説明するための斜視図である。 イヤーピース5を説明するための後面図である。 イヤーピース5を説明するための縦断面図である。 イヤホン51の左耳への装着過程について説明するための一部断面化した斜視図である。 イヤーピース5の縮径変形を説明するための模式図である。 イヤーピース5の外耳道挿入時の縮径変形を説明するための模式図である。 イヤーピース5の変形例1であるイヤーピース5Aを説明するための後面図である。 イヤーピース5Aを説明するための斜視図である。 イヤーピース5の変形例2であるイヤーピース5Bを説明するための斜視図である。 イヤーピース5を取り付けた別のイヤホン52を左耳に装着した状態を説明するための図である。 イヤーピース5を取り付けたさらに別のイヤホン53を左耳に装着した状態を説明するための図である。
本発明の実施の形態に係るイヤーピース及びそれを備えたイヤホンを、好ましい実施例及び変形例により図1〜図14を参照して説明する。
以下の説明において、上下左右前後の各方向を図2に示される矢印の方向に規定している。この方向は、使用状態の姿勢における方向等とは関係がなく、理解容易のため便宜的に規定したものである。
(実施例)
図1及び図2を参照して、実施例のイヤホン51の構成を説明する。イヤホン51は、左右いずれの耳にも装着可能とされている。以下、左耳に装着した場合について説明する。
図1は、イヤホン51の後方斜め左上方向から見た外観斜視図であり、図2は、イヤホン51を、前後上下面で切断した縦断面図である。
イヤホン51は、イヤホン本体51Hにイヤーピース5が装着されたものである。
イヤホン本体51Hは、筐体である本体部1と、本体部1から前方に向け突出形成された筒状の音筒部1aと、本体部1における前側下部から下方に延出し、さらに後方に折れ曲がって形成されたブッシング2と、本体部1の内部からブッシング2の内部を通り、ブッシング2の後方下部から下方に引き出されたコード3と、を有している。
音筒部1aにはスピーカユニット(SP)が取り付けられている。
詳しくは、音筒部1aの先端部に、振動板SPaを有するスピーカユニットSPが配置されている。スピーカユニットSPには、コード3の一端側が接続されている。
音筒部1aには、着脱自在にイヤーピース5が装着される。
図3は、イヤホン51を左耳に装着した状態を説明するための図であり、頭部の左側面Haにおける耳付近の側面図に相当する。
イヤホン51は、図3に示される態様で、左耳に装着されている。例えば、音筒部1aの中心軸線CLaが、頭部の左側面Haに対し、ほぼ直交又は直交に近い角度となる姿勢で装着される。
詳しくは、イヤーピース5は、その先端側が、外耳道Ea(図2では、その出口の中心位置EaCのみ便宜的に中心軸線CLa位置と一致させて記載)の内部に挿入される。また、イヤホン本体51Hは、ブッシング2が、耳介Eの耳珠Ebと対耳珠Ecの間に挟まれると共にコード3が珠間切痕Edから下方に引き出される姿勢で装着される。
この装着姿勢は、ブッシング2が耳珠Ebと対耳珠Ecとの間に位置することから、本体部が単に耳介内に収容される他のイヤホンの装着姿勢と比較して、より安定した姿勢となっている。
次に、イヤーピース5について、図4〜図6を参照して説明する。
図4は、イヤーピース5を斜め後方から見た斜視図である。図5は、後面図、図6は、図5におけるS1−S1位置での断面図である。
イヤーピース5は、中心軸線CLbを中心軸とする略管状の基部5aと、基部5aの一端側部位である前端部5a1に連結し、基部5aの他端側部位である後端部5a2側に向かって基部5aを外方から覆うように海月の傘状に延出した傘状部5bと、を有する。
傘状部5bの肉厚は、基部5aの肉厚よりも薄く形成されている。
すなわち、基部5aよりも傘状部5bの方が、基本的に低剛性とされている。
基部5aは、前後方向に貫通する貫通孔5a3を有している。
傘状部5bにおける最大径となる位置は、前端部5a1と後端部5a2との間にある。この最大径は、イヤーピース5が挿入される外耳道Eaの内径よりも十分に大きく設定されている。
イヤーピース5は、柔軟性を有する材料で形成されている。例えば、エラストマやゴムである。ゴムの例はシリコーンゴムである。
基部5aの後端部5a2側には、中心軸線CLbに向かって突出する内フランジ部5fが形成されている。
内フランジ部5fは、音筒部1aにおける周溝1a1(図2参照)に係合する係合部である。内フランジ部5fは、径方向内方に張り出して形成された縮径部分である。内フランジ部5fの内径は、周溝1a1の底面の外径に対し、同じか僅かに小さく設定されている。
これにより、イヤーピース5は、音筒部1aに対し、手で取り外し可能な範囲で強固に装着される。さらに、イヤーピース5と音筒部1aとの間に生じる摩擦力も加わり、少なくとも中心軸線CLbまわりの回動は、通常の使用状態において実質的に規制される。
この回動規制をより良好にするため、基部5aを音筒部1aの素材(通常樹脂)に対して摩擦係数の高い素材で形成する、基部5aの音筒部1aと接する範囲に梨地などの表面加工を施す、音筒部1aとの装着を回動を規制するリブと窪みとの組み合わせの凹凸係合とする、などの工夫を適用してよい。
基部5aの外周面5a4と、傘状部5bの内面5b1とは、壁部5cで連結されている。壁部5cは、一つであっても周方向に離隔して設けられた複数であってもよい。以下、複数設けた例を説明する。
壁部5cは、図5に示されるように、中心軸線CLbから離れるに従って、中心軸線CLbを中心とする一方向回りにずれていくように形成されている。
すなわち、壁部5cは、径方向に対し傾斜して形成されている。
傾斜方向は、例えば時計回り方向である。
壁部5cの形状は、例えば、図5に示されるように、中心軸線CLb方向である後面視において、概ね渦巻き状とされる。この後面視形状は、渦巻き状に限定されず、曲線状、或いは直線状でもよい。
壁部5cの前後方向の長さ(延在範囲)は、基部5aと傘状部5bとが対向して存在する範囲内であれば限定されないが、傘状部5bの最大外径となる位置を含むように形成されているのが望ましい。
また、成形が可能であれば、前後方向の一部に形成されていてもよい。
壁部5cについてさらに換言するならば、図5において、壁部5cが、基部5aの外周面5a4に接続する位置としての点P1(便宜的に壁部5cの幅方向中点とする)と中心軸線CLbの位置CTとをつなぐ直線を直線LN1とし、傘状部5bの内面5b1に接続する位置としての点P2(便宜的に壁部5cの幅方向中点とする)と位置CTとをつなぐ直線を直線LN2としたときに、直線LN1と直線LN2とが一致しないようになっている。
すなわち、直線LN1に対する直線LN2のなす劣角である角度θが、θ≠0°とされている。ここでは、角度θは、イヤーピース5の自由状態での初期値として+θaとされている(正負は、図5における時計回りを+、反時計回りを−とする)。
複数の壁部5cは、その傾斜方向が同じ(角度θの正負が同じ)になるように形成されている。また、複数の壁部5cは、初期角度である角度θaの値が等しくなるよう形成されていることが望ましい。
イヤーピース5において、複数の壁部5cは、例えば、周方向に等角度間隔で形成される。例として、図5に示されるように、60°間隔で六つの壁部5cが形成される。
壁部5cの傾斜角度αは、点P1と点P2とを繋ぐ直線LN3と径方向の線(例えば直線LN2)とのなす劣角で規定する。
イヤーピース5が自由状態での傾斜角度αの値をαaとする。
イヤーピース5は、柔軟性を有しているので、音筒部1aに対し、指で変形させながら内フランジ部5fを音筒部1aの周溝1a1に嵌め込むことで装着することができる。抜去も、変形させながら内フランジ部5fを周溝1a1から外すことで可能である。
イヤーピース5が音筒部1aに装着された状態で、音筒部1aの中心軸線CLaとイヤーピース5の中心軸線CLbとは、通常、一致するように各部位の形状及び寸法が設定される。
次に、イヤホン51を耳へ装着する過程を、図7及び図8を主に参照して説明する。
図7は、イヤホン51の耳への装着において、イヤーピース5を外耳道Ea内にある程度挿入した挿入途中の時点での状態を示す斜視図である。また、図7では、理解容易のため、イヤホン51の一部を切断して示している。
図8は、自由状態で傘状部5bが縮径変形した状態を示す模式図であり、図5に対応した図である。
図7に示されるように、使用者は、イヤホン51の本体部1を指Fで摘み、外耳道Eaに対し、白抜きの矢印DR1の方向に挿入する。
イヤーピース5の傘状部5bは、その最大径が、外耳道Eaの内径よりも大きく設定されている。また、上述のように傘状部5bは容易に変形可能である。
これにより、イヤーピース5は、外耳道Ea内への挿入により、傘状部5bが外形が縮まる方向である矢印DR2方向に縮径変形する。
図8に示されるように、イヤーピース5は、自由状態において、傘状部5bの縮径に伴い壁部5cが変形する。
詳しくは、壁部5cの傾斜角度αが、初期値のαaから増加してαbとなり、かつ、その傾斜角度αの増加を許容するため、基部5aが傘状部5bに対し相対的に矢印DR3方向に回動する。
この回動に伴い、角度θも、初期値の+θaから+方向に増加して+θbとなる。
この自由状態に対し、実際の外耳道Eaへの挿入では、傘状部5bは回動せずに概ね真っ直ぐ押し込まれる。
これは、傘状部5bの外面と外耳道Eaの内壁との間に高い摩擦力が生じること、及び外耳道Eaの横断面形状が真円ではなく径方向に凹凸があること、などにより、回動が規制されるためである。
一方、本体部1も、指で挟持されているために回動せずそのままの姿勢で真っ直ぐ挿入される。
そのため、図9に示されるように、傘状部5bが縮径しても、角度θは、値θaで維持されたまま点P2の位置が位置CTに接近する。
これにより、壁部5cは、壁部5ccで示されるような、不規則な(例えばS字状に)変形をする。この変形は点P1と点P2との間の距離が縮まることでの圧縮的変形と言える。
壁部5cには、この変形の反発力が生じ、傘状部5b及び基部5aに対し、図8の矢印DR3方向(反時計回り方向)に相対的に回動させるように付勢する。
図7に示されるような本体部1を指で摘んで挿入する過程においては、この付勢状態が継続する。
挿入が進行し、ブッシング2が耳珠Ebと対耳珠Ecとの間の収まり、本体部1が耳介に収まる位置に達すると、使用者は、指Fを本体部1から離して装着動作が終了する。
本体部1から指Fが離れると、傘状部5bの回動規制は継続したまま、本体部1の回動規制が解除される。
そのため、基部5aは、壁部5cに生じた反発力によって傘状部5bに対し矢印DR3の方向に回動しようとする。
この矢印DR3は、後面視で反時計回り方向の回動であるから、図3に示されるように、基部5aが装着された音筒部1aを含むイヤホン本体51Hは、ブッシング2において対耳珠Ecを力F1で積極的に付勢する。力F1は、上述のように、壁部5cの反発力に起因する付勢力である。
この付勢により、本体部1は、ブッシング2が単に耳珠Ebと対耳珠Ecとの間に収まるだけで両部位を積極的に付勢しない装着状態よりも、はるかに安定した状態で装着される。
本体部1の装着安定性が高まることで、イヤーピース5の外耳道内の挿入状態も安定し、外耳道内の密閉性が向上するので高音質の音声が聴取できる。
上述から明らかなように、ブッシング2の時計回りか反時計回りかの付勢方向は、壁部5cの傾斜方向に依存する。
すなわち、壁部5cの傾斜方向が図5において反時計回り方向であると、矢印DR3とは逆回り方向となり、ブッシング2は、耳珠Ebを付勢するようになる。イヤホン51の場合は、付勢方向が変わっても得られる効果は同じである。
壁部5cは、一つであってもよいが、周方向にバランスよく反発力を発生させるために、周方向に離隔して複数設けるのが好ましい。また、複数の壁部5cは、周方向に等角度間隔で設けると、反発力の周方向分布が均一化されるのでよりよい。
(変形例1)
図10及び図11には、イヤーピース5の変形例1であるイヤーピース5Aが示されている。図10は、イヤーピース5Aの後面図であり、図11は、斜め後方から見た斜視図である。
イヤーピース5Aは、イヤーピース5に対し、傘状部5Abの外面に、径方向外方に突出する凸状部5Agを、周方向に離隔して複数設けたものである。凸状部5Ag以外の部位はイヤーピース5と同じであり、便宜的に各部位の符号は5を5Aとしてある。
凸状部5Agにおける肉厚は、他の部位の肉厚と概ね同等とされ、凸状部5Agは、壁部5Acが傘状部5Abに接続する部位の近傍に形成されている。
凸状部5Agは、前後方向(図10における紙面直交方向)において、少なくとも傘状部5Abの最大外径となる位置に設けられている。
径方向外方に突出する凸状部5Agを設けたことにより、イヤーピース5Aを外耳道Ea内に挿入した際に、傘状部5Abの凸状部5Ag近傍が良好に縮径変形する。
そのため、壁部5Acの反発力が効率よく生じ相対回動のための付勢力として発揮されるので、イヤーピース5Aを装着したイヤホン51の耳介への装着安定性がより良好となる。
(変形例2)
図12には、イヤーピース5の変形例2であるイヤーピース5Bが示されている。図12は、図11に対応する図であり、斜め後方から見た斜視図である。
イヤーピース5Bは、イヤーピース5Aに対し、傘状部5bの外周面に、径方向外方に突出して凸状部5Agを周方向に連結する周壁部5Bhを設けたものである。周壁部5Bh以外の部位はイヤーピース5Aと同じであり、便宜的に各部位の符号は5Aを5Bとしてある。
周壁部5Bhにおける肉厚は、他の部位の肉厚と概ね同等か薄く形成される。周壁部5Bhは、前後方向において傘状部5Bbの最大外形となる部位に形成するとよい。
周方向に突出する周壁部5Bhを設けたことにより、イヤーピース5Bを外耳道Ea内に挿入した際の、傘状部5Bbと外耳道Eaの内面との密着性が、イヤーピース5Aよりも向上する。
すなわち、イヤーピース5Bは、凸状部5Bgを有しつつ外耳道Eaに装着した状態での外耳道Ea内の密閉性がより向上する。
そのため、変形例1に対し、聴取再生音質のさらなる高音質化が図れる。
(他の変形例)
イヤーピース5,5A,5Bは、装着状態で耳珠Ebと対耳珠Ecとの間に位置するブッシング2を有するイヤホン本体51H以外に、種々のイヤホン本体に装着してよい。
例えば、以下に説明するイヤホン本体52H及びイヤホン本体53Hである。図13は、イヤホン本体52Hにイヤーピース5を装着したイヤホン52を左耳に装着した状態を示している。また、図14は、イヤホン本体53Hにイヤーピース5を装着したイヤホン53を左耳に装着した状態を示している。
イヤホン52は、イヤホン本体52Hの本体部21に、耳甲介腔Efに収められると共に先端が対耳輪Egの内壁Eg1に食い込むように形成された張り出し部21aを有している。
イヤホン53も、イヤホン本体53Hの本体部31に、耳甲介腔Efに収められると共に先端が対耳輪Egの内壁Eg1に食い込むように形成された張り出し部31aを有している。
イヤホン52,53では、上述したイヤーピース5,5A,5Bにより発揮される、本体部52H,53Hを中心軸線CLbまわりに回動させようとする付勢力により、張り出し部21a及び張り出し部31aが食い込んでいる内壁Eg1を図12及び図13の上方又は下方に付勢しさらに食い込ませようとする。
これにより、本体部21,31の装着安定性が高まり、イヤーピース5の外耳道内の挿入状態も安定し、外耳道内の密閉性が向上するので高音質の音声が聴取できる。
本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてさらに別の変形例としてもよい。
例えばイヤーピース5において、壁部5cの傾斜方向は、イヤーピース5を装着したイヤホンの本体部の耳介Eへの装着が、より安定する方向に付勢するように、設定するとよい。
壁部5cの傾斜方向が同じイヤーピース5を、左耳用イヤホンと右耳用イヤホンとの両方に装着すると、耳介に対して回動付勢する方向が逆となる。
そこで、耳介Eに対し同じ回動方向で付勢したい場合は、壁部5cの傾斜方向が逆(右回り傾斜と左回り傾斜)となる左耳用のイヤーピースと右耳用のイヤーピースとを用意し、それぞれ左耳用イヤホン本体と右耳用イヤホン本体とに装着するとよい。
スピーカユニットSPが取り付けられる部位(位置)は、上述のイヤホン51のように音筒部1aの先端に限定されない。音筒部1aの内部、或いは本体部1の内部に収容されて取り付けられていてもよい。
本発明のイヤーピース5によれば、本体部1の内部に収容されたスピーカユニットSPが大型であったり、複数のスピーカユニットSPが収容されていても、イヤーピース5の壁部5cの反発力によって本体部1が耳介Eを付勢するので、装着姿勢が安定する。
イヤーピース5の壁部5cの形状は限定されない。幅は延在方向に沿って一定でもよく、変化していてもよい。
また、図5に示されるように壁部5cの幅方向の中点を繋いだ中心線CLcは、径方向外方を凸とする曲線となるものに限定されない。径方向内方を凸とする曲線であってもよく、直線状(この場合、直線LN3と合致)であってもよく、これらを組み合わせたS字状であってもよい。
壁部5cの数は限定されない。壁部5cの配置角度間隔も限定されず、一定間隔でなくてもよい。
また、壁部5cは、多色成形により、基部5a又は傘状部5bと同一系統で異なる特性を有する材質であってもよく、異なる系統の材質で形成してもよい。
実施例で説明したイヤホン51のブッシング2、並びに、変形例で説明したイヤホン52の張り出し部21a及びイヤホン53の張り出し部31aは、イヤホン51〜53のイヤホン本体51H〜53Hを、外耳道Eaを概ね中心として少なくとも一方向に回動した際に、耳介Eのいずれかの部位がその回動を規制するように当接することで、逆にその部位を付勢する回動付勢部として機能する。
一般化して説明すると、回動付勢部は、イヤホンの耳介への装着状態において、その本体部を、外耳道を概ね中心とする時計回り又は反時計回りのいずれかに回動させた際に、耳介に付勢する形状に形成されている。
従って、そのイヤホン本体に装着するイヤーピースは、壁部の傾斜方向を、回動付勢部が耳介を付勢するための弾性反発力が生じる方向に設定されているものとすればよい。
1,21,31 本体部
1a 音筒部、 1a1 周溝
2 ブッシング
3 コード
5,5A,5B イヤーピース
5a 基部、 5a1 前端部、 5a2 後端部、 5a3 貫通孔
5a4 外周面、 5b,5Ab,5Bb 傘状部、 5b1 内面
5c,5cc,5Ac 壁部、 5f 内フランジ部
5Ag,5Bg 凸状部、 5Bh 周壁部
21a,31a 張り出し部
51〜53 イヤホン、 51H〜53H イヤホン本体
CLa,CLb 中心軸線、 CLc 中心線、 CT 位置
E 耳介
Ea 外耳道、 EaC (外耳道出口の)中心位置、 Eb 耳珠
Ec 対耳珠、 Ed 珠間切痕、 Ef 耳甲介腔、 Eg 対耳輪
Eg1 内壁
F 指、 F1 力
Ha (頭部の)左側面
LN1〜LN3 直線
P1,P2 点(位置)
SP スピーカユニット、 SPa 振動板
θ 角度、 α 傾斜角度

Claims (2)

  1. 本体部と、
    前記本体部から突出しイヤーピースが装着される音筒部と、
    前記本体部に収容された又は前記音筒部に取り付けられたスピーカユニットと
    を備えた左耳用イヤホン本体及び右耳用イヤホン本体に対し、
    左耳用イヤホン本体の前記音筒部に係合する貫通孔を有する筒状の第1の基部と、
    前記第1の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第1の基部を覆うよう傘状に延出した第1の傘状部と、
    前記第1の基部と前記第1の傘状部とを連結し、前記第1の基部に接続する位置と前記第1の傘状部に接続する位置とが前記第1の基部の軸線まわりの第1の方向にずれて形成された第1の壁部と、
    を有する第1のイヤーピースを前記左耳用イヤホン本体に装着し、
    前記右耳用イヤホン本体の前記音筒部に係合する貫通孔を有する筒状の第2の基部と、
    前記第2の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第2の基部を覆うよう傘状に延出した第2の傘状部と、
    前記第2の基部と前記第2の傘状部とを連結し、前記第2の基部に接続する位置と前記第2の傘状部に接続する位置とが前記第2の基部の軸線まわりの前記第1の方向とは逆の第2の方向にずれて形成された第2の壁部と、
    を有する第2のイヤーピースを前記右耳用イヤホン本体に装着することを特徴とする
    イヤホンの製造方法。
  2. 第1の本体部と、前記第1の本体部から突出した第1の音筒部と、前記第1の本体部に収容された又は前記第1の音筒部に取り付けられた第1のスピーカユニットと、を備えた左耳用イヤホン本体と、
    前記左耳用イヤホン本体の前記第1の音筒部に装着された筒状の第1の基部と、前記第1の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第1の基部を覆うよう傘状に延出した第1の傘状部と、前記第1の基部と前記第1の傘状部とを連結し、前記第1の基部に接続する位置と前記第1の傘状部に接続する位置とが前記第1の基部の軸線まわりの第1の方向にずれて形成された第1の壁部と、を有する第1のイヤーピースと、
    を備えた左耳用イヤホンと、
    第2の本体部と、前記第2の本体部から突出した第2の音筒部と、前記第2の本体部に収容された又は前記第2の音筒部に取り付けられた第2のスピーカユニットと、を備えた右耳用イヤホン本体と、
    前記右耳用イヤホン本体の前記第2の音筒部に装着された筒状の第2の基部と、前記第2の基部の一端側に接続され他端側に向け前記第2の基部を覆うよう傘状に延出した第2の傘状部と、前記第2の基部と前記第2の傘状部とを連結し、前記第2の基部に接続する位置と前記第2の傘状部に接続する位置とが前記第2の基部の軸線まわりの前記第1の方向とは逆の第2の方向にずれて形成された第2の壁部と、を有する第2のイヤーピースと、
    を備えた右耳用イヤホンと、
    を備えたイヤホン
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