JP6229224B2 - 同期信号検出装置、及び同期信号検出方法 - Google Patents
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Description
本実施形態の同期信号検出装置は、まず、未加工の受信信号の同期ワード(シンボルデータ)と既知のフレーム同期ワードとの相関値(第1の相関値)を求め、この第1の相関値の極小値を検出(ピーク点検出)する。次に、同期信号検出装置は、この極小値(ピーク点)を仮のポイントとして、受信信号と既知のフレーム同期ワードとの周波数偏差(Δf)を推定する。そして、同期信号検出装置は、推定された周波数偏差(Δf)に基づいて求められた周波数偏差補正値(Δf補正値)によって受信信号の周波数を補正する。さらに、同期信号検出装置は、補正後の受信信号の同期ワードと既知のフレーム同期ワードとの相関値(第2の相関値)を求め、この第2の相関値が所定の閾値より小さくなったときに真の同期ワードを検出して同期が確立したと判定する。このようにして、同期信号検出装置は、周波数の追尾を行うことなく、受信信号の同期ワード(シンボルデータ)と既知のフレーム同期ワードとの2度の相関計算によって真の同期ワードを求めている。従って、同期信号検出装置は、フレーム同期の確立を短時間かつ高精度に行うことができる。
受信部3は、アンテナ2で受信された無線信号(受信信号)を、周知の濾波・増幅・混合等の処理を行い、処理後の信号を復調部4へ出力する。
復調部4は、受信部3から入力された受信信号を復調信号(音声信号)に復調する。このとき、復調部4では、周波数−電圧変換が行われるため、送信機と受信機との周波数誤差の関係で周波数オフセット(周波数偏差:Δf)に起因するDCオフセットが重畳する。
このような周波数偏差(Δf)に起因するDCオフセットが存在すると、受信信号の各フレームの所定位置に挿入されている同期ワードを検出するときに検出誤差が生じる。言い換えると、復調部4は、DCオフセットが存在すると同期の確立を正確に行うことができない。そこで、復調部4では、受信信号の同期ワードと既知のフレーム同期ワードとの2度の相関計算によって真の同期ワードを求めて同期の確立を行っているが、この手法の詳細については後述する。
スピーカ6はアナログ変換された復調信号(音声信号)を音響化して音声として出力する。
V/F変換器11は、24kサンプル/secでサンプリングされたIQ信号を、シンボル周波数偏差間隔が狭い24kサンプル/secの4値FSK信号に変換して第1相間計算器12へ入力する。
第1相間計算器12は、24kサンプル/secの4値FSK信号(すなわち、受信信号のシンボルデータ)と既知のフレーム同期ワードとの周波数偏差(Δf)の相関計算を行って第1の相関値を求める。
Δf検出器14は、ピーク検出器13からのピーク点情報とV/F変換器11からの24kサンプル/secの4値FSK信号とに基づいて、誤差レベルが極小値となる位置の周波数偏差Δfの情報を減算器15へ出力する。
減算器15は、V/F変換器11が送信した24kサンプル/secの4値FSK信号(すなわち、受信信号のシンボルデータ)から、誤差レベルが極小値となる位置の周波数偏差Δfを減算して、補正後の受信信号(すなわち、周波数偏差補正値(Δf補正値)のデータ)を求める。
閾値判定器17は、第2相関計算器16で求められた第2の相関値が所定の閾値を下回ったか否かを判定して、その判定結果を同期確立判定器20へ送信する。
同期ワード検出器19は、硬判定復調された4値FSK信号(受信信号のシンボルデータ)と既知のフレーム同期ワードパターンのシンボルを比較判定し、その判定結果を同期確立判定器20へ送信する。
(ステップS2)ピーク検出器13は、相関計算された第1の相関値に基づいて、受信信号の同期ワードの位置と既知のフレーム同期ワードの位置との誤差が極小値となるピーク点を検出したか否かを判定する。この処理(ステップS1、S2の処理)は、受信信号の1つのシンボルが実行されるごとに行われる。ピーク検出器13は、受信信号の同期ワードの位置と既知のフレーム同期ワードの位置との誤差が極小値となるピーク点を検出したと判定した場合(ステップS2;Yes)、ステップS3に進み、受信信号の同期ワードの位置と既知のフレーム同期ワードの位置との誤差が極小値となるピーク点を検出していない判定した場合(ステップS2;No)、ステップS1に戻る。
(ステップS4)減算器15が、受信信号の同期ワードから周波数偏差Δfを減算して、Δf補正後の受信信号の同期ワード(補正ワードパターン)を求める。
(ステップS9)同期確立判定器20は、受信信号の同期を確立する。
以上で、同期検出の処理を終了する。
ここで、本実施形態の優位性を示すために、同期ワードを検出して同期の確立を行う比較例における技術の一例について説明する。比較例では、最初に受信信号の周波数と既知のフレーム同期ワードの周波数との周波数偏差(Δf)を算出し、受信信号の周波数から周波数偏差(Δf)を減算して補正後の受信信号を求める。次に、比較例では、補正後の受信信号と既知のフレーム同期ワードとの相関計算を行い、相関計算で求めた相関値が所定の閾値より小さいか否かを判定する。比較例では、相関計算で求めた相関値が所定の閾値より小さい場合、補正後の受信信号と既知のフレーム同期ワードとに基づいて、補正後の受信信号のシンボルデータの硬判定を行っている。そして、比較例では、硬判定された受信信号のシンボルデータと既知のフレーム同期ワードパターンとのシンボル比較の判定結果に基づいて、真の同期ワードを検出する。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
Claims (5)
- 受信信号から抽出した受信検波信号と既知のフレーム同期ワードとの第1の相関値を算出する第1相関値算出部と、
前記第1相関値算出部が算出した第1の相関値に基づいて、前記受信検波信号と前記フレーム同期ワードとの誤差の極小値を検出するピーク検出部と、
前記ピーク検出部が検出した極小値の時間軸上の位置において、前記受信検波信号と前記フレーム同期ワードとの周波数の誤差を周波数偏差として算出する周波数偏差算出部と、
前記周波数偏差算出部が算出した周波数偏差に基づいて前記受信検波信号の周波数を補正する補正部と、
補正後の受信検波信号と前記フレーム同期ワードとの第2の相関値を算出する第2相関値算出部と、
前記第2相関値算出部が算出した第2の相関値と所定の閾値との比較結果に基づいて同期確立の判定を行う同期確立判定部と、
を備えることを特徴とする同期信号検出装置。 - 前記受信検波信号は4値FSK信号であり、
前記第1相関値算出部は、前記4値FSK信号のシンボルデータの時間軸上の位置と前記既知のフレーム同期ワードの時間軸上の位置との相関値を前記第1の相関値として算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の同期信号検出装置。 - 前記第1の相関値は、前記4値FSK信号のシンボルデータの時間軸上の位置と前記既知のフレーム同期ワードの時間軸上の位置とのズレを示す誤差レベルであって、
前記ピーク検出部は、前記誤差レベルの極小値を検出する
ことを特徴とする請求項2に記載の同期信号検出装置。 - 前記周波数偏差に基づいて補正された4値FSK信号のシンボルデータの硬判定処理を行う硬判定復調部をさらに備え、
前記同期確立判定部は、前記第2相関値算出部が算出した第2の相関値と所定の閾値との比較結果に加えて、前記硬判定復調部で硬判定処理された前記4値FSK信号のシンボルデータと前記既知のフレーム同期ワードとの比較結果を参照して、同期確立の判定を行う
ことを特徴とする請求項3に記載の同期信号検出装置。 - 受信信号から抽出した受信検波信号と既知のフレーム同期ワードとの第1の相関値を算出する第1のステップと、
前記第1のステップで算出された第1の相関値に基づいて、前記受信検波信号と前記フレーム同期ワードとの誤差の極小値を検出する第2のステップと、
前記第2のステップで検出された極小値の時間軸上の位置において、前記受信検波信号と前記フレーム同期ワードとの周波数偏差を算出する第3のステップと、
前記第3のステップで算出された周波数偏差に基づいて前記受信検波信号の周波数を補正する第4のステップと、
前記第4のステップで周波数が補正された補正後の受信検波信号と前記フレーム同期ワードとの第2の相関値を算出する第5のステップと、
前記第5のステップで算出された第2の相関値と所定の閾値との比較結果に基づいて同期確立の判定を行う第6のステップと、
を含むことを特徴とする同期信号検出方法。
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