JP6228513B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの出力を無段変速装置で変速して走行を行う作業車両に関する。
従来から、トラクタ等の作業車両において、圃場内をスムーズに走行させるため等に油圧式の無段変速装置を備える構成が知られている。特許文献1はこの種の無段変速装置を開示する。
特許文献1の無段変速装置は、HST(静油圧式無段変速機)と、遊星歯車式の差動装置と、を備えたHMT(油圧−機械式変速機)である。この無段変速装置は、エンジンの出力がHSTによって変速されるモードと、エンジンの出力がHST及び遊星歯車によって変速されるモードと、を有している。これらのモードは、HMTが備えるクラッチによって切り替えられる。
特許第4439183号公報
ところで、フロントローダが取り付けられた作業車両を用いて土砂の運搬作業を行う場合、ローダの前部のバケットに多量の土砂を入れるために、作業車両を比較的高速で土砂に突っ込ませることがある。そのため、作業車両を停止させた状態から土砂に突っ込ませる場合、作業車両を急発進させることが好ましい。
ここで、機械式の変速装置を備える作業車両は、オペレータがクラッチペダルを素早く離すことで、急発進することができる。しかし、クラッチペダルを素早く離した場合、エンスト(エンジンストール)が起こる可能性がある。
また、特許文献1に示すような油圧式の無段変速装置を備える作業車両では、クラッチペダルを離した際の加速度は基本的には一定であるため、作業車両を急発進させることができない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、油圧式の無段変速装置を備える作業車両において、エンストが起こらないように急発進させることが可能な構成を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成の作業車両が提供される。即ち、この作業車両は、エンジンと、油圧式の無段変速装置と、走行部と、踏込み量検出部と、制御部と、を備える。前記油圧式の無段変速装置は、前記エンジンの出力を変速する。前記走行部は、前記無段変速装置の出力により車体を走行させる。前記量検出部は、クラッチペダルの踏込み量を検出する。前記制御部は、踏み込まれた前記クラッチペダルが離されて前記車体を停止状態から発進させるときに、前記クラッチペダルの前記踏込み量の変化率を検出し、当該変化率の大きさが大きいほど加速度が大きくなるように制御を行う。
これにより、クラッチペダルを素早く離すことで作業車両を急発進させることができる。また、クラッチペダルを素早く離す操作は、機械式の変速装置を備える作業車両を急発進させる操作と同じなので、オペレータにとって違和感の無い操作感を実現できる。なお、油圧式の無段変速装置を備える作業車両は、機械式の変速装置を備える作業車両と異なり、エンストが起こらないように制御することが容易である。
前記の作業車両においては、前記制御部は、所定の条件を満たすまでは前記踏込み量の前記変化率の大きさに基づいて加速度を制御し、当該所定の条件を満たした後は前記踏込み量の前記変化率を考慮せずに加速度を制御することが好ましい。
一般的には、作業車両を急発進させてバケット等を土砂へ突っ込ませる作業は、車速設定レバー等で定められる設定車速より低い速度で行われる。そのため、踏込み量の変化率に基づいて加速度を調整する制御は、発進から所定のタイミングまでの間だけ行えば十分である。従って、上記の制御を行うことにより、クラッチペダルが緩やかに離された場合に設定車速になるまで時間が掛かることを防止しつつ、クラッチペダルが素早く離された場合に設定車速まで急加速することを防止できる。
前記の作業車両においては、前記制御部は、新たに取得した前記踏込み量に基づいて前記変化率を更新し、更新後の前記変化率の大きさに基づいて加速度を制御することが好ましい。
これにより、オペレータの操作をより的確に加速度に反映させることができる。
前記の作業車両においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この作業車両は、車速を指示する操作が可能な車速操作部を備える。前記制御部は、前記踏込み量の前記変化率の大きさに加え、前記車速操作部の指示内容及びエンジン回転速度のうち少なくとも何れかに基づいて加速度を制御する。
これにより、オペレータの指示やエンジンの状態等を考慮した妥当性の高い車速で作業車両を走行させることができる。
本発明の第1実施形態に係るトラクタの側面図。 トラクタの動力伝達経路を示すスケルトン図。 キャビンに設けられている操作具を示す平面図。 HMTを制御する構成を示すブロック図。 発進時における加速度の制御に関する処理を示すフローチャート。 クラッチペダルの踏込み量の変化率毎における車速の時間変化を示す図。 第2実施形態に係るトラクタの動力伝達経路を示すスケルトン図。
次に図面を参照して発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る作業車両としてのトラクタ10の側面図である。
トラクタ10は、農業作業用の作業車両であり、ロータリ、ローダ、プラウ、ボックススクレーパー等の各種の作業機(アタッチメント)を必要に応じて装着し、作業機を用いた各種の作業を行うことができる。なお、以下の説明では、単に「左側」「右側」等というときは、トラクタ10が前進する方向に向かって左側及び右側を意味するものとする。
図1に示すように、トラクタ10は、車体11と、左右一対の前輪(走行部)12と、左右一対の後輪(走行部)13と、を備える。車体11の前部にはボンネット14が配置されており、当該ボンネット14の内部にはエンジン15が配置されている。
左右一対の後輪13の間には、ミッションケース16が配置されている。エンジン15の出力は、このミッションケース16内の油圧−機械式変速装置(以下、HMT)17によって変速されて、後輪13へ伝達される。なお、HMT17の詳細については後述する。
ミッションケース16の後部には、ロワーリンク18、トップリンク19、及びPTO軸20が配置されている。また、ミッションケース16の上部には、作業機用昇降機構21が取り付けられている。作業機は、ロワーリンク18及びトップリンク19に連結され、PTO軸20によって駆動される。また、作業機用昇降機構21は、連結した作業機を昇降することができる。
ミッションケース16の上方であってボンネット14の後方には、オペレータ(運転者)が搭乗するためのキャビン22が配置されている。キャビン22の内部には、運転座席70が設けられており、運転座席70の近傍にはオペレータが操作するための多数の操作具が設けられている。オペレータは、この操作具を操作することによって、トラクタ10の走行及び各種のアタッチメントの操作等を行う。なお、この操作具の詳細については後述する。
また、本実施形態のトラクタ10には、作業機としてのフロントローダ25が取り付けられている。フロントローダ25は、車体11に取り付けられたアーム部26と、アーム部26の先端に取り付けられたバケット27と、を備える。フロントローダ25は、トラクタ10が備える油圧ポンプから供給される作動油によって駆動される。
次に、本実施形態の駆動伝達経路、特にHMT(無段変速装置)17の構成について図2を参照して説明する。図2は、トラクタ10の動力伝達経路を示すスケルトン図である。HMT17は、HST(静油圧式無段変速機)30と、遊星歯車機構40と、を備える。
HST30は、油圧ポンプ31と、油圧モータ32と、を備える。油圧ポンプ31は、エンジン出力軸15aを介してエンジン15の出力が伝達されることで、作動油を吐出する。油圧ポンプ31は、可動斜板31aを備え、この可動斜板31aの傾斜角度に応じて、吐出する作動油の流量が変化する。油圧モータ32は、油圧ポンプ31が吐出した作動油によって駆動される。油圧モータ32の出力は、モータ出力軸32aを介して遊星歯車機構40へ伝達される。
この構成により、可動斜板31aの傾斜角度を制御することにより、エンジン15の出力を変速して遊星歯車機構40へ伝達することができる。
遊星歯車機構40は、サンギヤ41と、インターナルギヤ42と、キャリヤ43と、プラネタリギヤ44と、複数のギア及び伝達軸と、を備える。
エンジン15の出力は、エンジン出力軸15aを介してギヤ45へ伝達される。ギヤ45へ伝達された動力は、ギヤ46及びサンギヤ41を介してプラネタリギヤ44へと伝達される。一方、HST30の出力は、モータ出力軸32a、ギア47及び内周と外周に歯が形成されたインターナルギヤ42を介してプラネタリギヤ44へ伝達される。
このようにプラネタリギヤ44には、2つの経路から動力が伝達される。プラネタリギヤ44は、プラネタリ軸を中心として自転するとともに、HMT出力軸48を中心として公転する。プラネタリギヤ44の自転による動力は、ギヤ49へ伝達される。プラネタリギヤ44の公転による動力は、キャリヤ43へ伝達される。なお、ギヤ49へ伝達された動力は高速側の動力として用いられ、キャリヤ43へ伝達された動力は低速側の動力として用いられる。
遊星歯車機構40は、高速側クラッチ51と低速側クラッチ52とを備える。高速側クラッチ51は、ギヤ49からHMT出力軸48へ動力を伝達するか遮断するかを切替可能である。低速側クラッチ52は、キャリヤ43からHMT出力軸48へ動力を伝達するか遮断するかを切替可能である。なお、高速側クラッチ51と低速側クラッチ52の両方が動力を遮断することで、エンジン15の出力が後輪13側へ伝達されない。
また、キャリヤ43へ伝達された動力は、ギヤ53及びギヤ54を介して、リバースギア55へと伝達される。高速側クラッチ51及び低速側クラッチ52がともに動力を遮断している状態において、リバースクラッチ56によりリバースギア55とHMT出力軸48とが接続された場合、リバースギア55の動力がHMT出力軸48へと伝達される。これにより、HMT出力軸48を逆方向に回転することができる。
このように、エンジン15の出力とHST30の出力は、遊星歯車機構40において合成され、当該合成された出力がHMT出力軸48へ伝達される。
また、遊星歯車機構40よりも動力伝達方向の下流側には、副変速装置60と、デフ機構65と、が配置される。副変速装置60は、遊星歯車機構40から伝達される動力を変速する。副変速装置60は、ギア径が異なる2つのギア61,62と、副変速クラッチ63と、を備えている。副変速クラッチ63は、ギア61により動力を伝達する状態と、ギア62により動力を伝達する状態と、を切り換えることで変速を行う。副変速装置60において変速された動力は、副変速出力軸64を介してデフ機構65へと伝達される。
デフ機構65は、副変速装置60から伝達される動力を左右に分配する。デフ機構65によって分配された動力は、それぞれ左右の後輪13へと伝達される。
次に、図3及び図4を参照して、キャビン22の内部に配置される操作具について説明する。図3は、キャビン22に設けられている操作具を示す平面図である。図4は、HMT17を制御する構成を示すブロック図である。
図3に示すように、キャビン22の内部には、運転座席70が配置されている。運転座席70の右側方には、変速レバー(車速操作部)71と、速度調整ダイヤル(車速操作部)72と、が配置されている。また、トラクタ10は、図4に示すように、変速レバーセンサ71aと、ダイヤルセンサ72aと、HMT17を制御する変速装置制御部(制御部)100と、を備えている。
変速レバー71は、トラクタ10の設定車速(最高車速)を設定するための操作具である。変速レバー71は、前後方向にスライド可能に構成されている。変速レバーセンサ71aは、変速レバー71の位置を検出して、変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、入力された内容に基づいて可動斜板31aの傾斜角度を変更して変速を行う。
速度調整ダイヤル72は、変速レバー71で設定した設定車速を調整するための操作具である。本実施形態の速度調整ダイヤル72は、低速と高速の2段階の調整が可能であるが、車速を無段階に調整可能であっても良い。ダイヤルセンサ72aは、速度調整ダイヤル72の設定が低速か高速かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、入力された内容に基づいて副変速クラッチ63を制御して、車体11を設定車速で走行させる。
運転座席70の下方には、クラッチペダル73と、ブレーキペダル74と、が配置されている。また、トラクタ10は、ポテンショメータ(踏込み量検出部)73aと、クラッチペダルスイッチ73bと、ブレーキペダルスイッチ74aと、を備えている。
クラッチペダル73は、エンジン15の出力が後輪13側へ伝達される伝達状態と当該出力が遮断される遮断状態とを切り替えるための操作具である。ポテンショメータ73aは、クラッチペダル73の踏込み量を検出して変速装置制御部100へ出力する。クラッチペダルスイッチ73bは、クラッチペダルの73の踏込み量が閾値(詳細には後述の第2閾値)以上か否かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、クラッチペダル73の踏込み量(回転角度)に応じて高速側クラッチ51及び低速側クラッチ52を制御することで、伝達状態と遮断状態とを切り替える。
ブレーキペダル74は、左ブレーキペダルと右ブレーキペダルから構成されており、それぞれ左後輪と右後輪に配置されたブレーキを動作させて制動を行うことができる。なお、左右の後輪を別々に制動する必要がない場合には、左ブレーキペダルと右ブレーキペダルは図略の連結プレートで連結される。ブレーキペダルスイッチ74aは、ブレーキペダル74の踏込み量が所定以上か否かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、ブレーキペダル74の踏込み量が所定以上の場合、可動斜板31aの目標値を中立位置(車速ゼロに相当する角度)として当該可動斜板31aを制御することで制動を行う。なお、可動斜板31aの角度は、センサにより検出しても良いし、車速とエンジン回転数の比から推定しても良い。
運転座席70の前方には、オペレータがトラクタ10の進行方向を切り替えるためのステアリング75が配置されている。ステアリング75の近傍には、リバーサレバー76と、作業機昇降レバー77と、が配置されている。また、トラクタ10は、リバーサレバースイッチ76aを備えている。
リバーサレバー76は、トラクタ10の前進と後進を切り替えるための操作具である。リバーサレバースイッチ76aは、リバーサレバー76の位置が前進位置か後進位置かを検出して変速装置制御部100へ出力する。変速装置制御部100は、入力された内容に基づいてリバースクラッチ56を切り替えることで、トラクタ10の前進と後進を切り替える。
作業機昇降レバー77は、作業機の上昇及び下降を行うための操作具である。オペレータが作業機昇降レバー77を操作すると、当該操作は図略のセンサによって検出される。このセンサが出力する検出結果に応じて作業機用昇降機構21が動作することで、作業機を昇降させることができる。
また、変速装置制御部100には、車速センサ78から車速が入力されるとともに、エンジン回転数センサ79からエンジン回転数(エンジン回転速度)が入力される。
次に、図5及び図6を参照して、発進時に、クラッチペダル73の踏込み量(以下、踏込み量)の変化率に基づいて加速度を調整する制御(以下、加速度調整制御)について説明する。図5は、発進時における加速度の制御に関する処理を示すフローチャートである。
上述したように、フロントローダ25が取り付けられたトラクタ10を用いて土砂の運搬作業を行う場合、トラクタ10を急発進させてバケット27を土砂に突っ込ませることが行われる。オペレータは、クラッチペダル73及びブレーキペダル74を踏み込んでトラクタ10を停止させた状態から、ブレーキペダル74を離し、その後にクラッチペダル73を離すことでトラクタ10を発進させる。
また、変速装置制御部100は、ポテンショメータ73aから踏込み量を取得している(S101)。変速装置制御部100は、ポテンショメータ73aから取得した踏込み量に基づいて、発進時におけるクラッチペダル73の踏込み量の変化率(単位時間あたりの踏込み量の変化量)を算出する(S102)。また、クラッチペダル73の踏込み量の変化率(以下、変化率)は、オペレータがクラッチペダル73を離す速度又は勢いを表している。なお、変速装置制御部100は、クラッチペダル73が離され始めてから現在までの時間における変化率を算出しても良いし、直近の所定時間における変化率を算出しても良い。
次に、変速装置制御部100は、算出した変化率の大きさに基づいて加速度を制御する(S103)。具体的には、変速装置制御部100は、変化率の大きさが大きいほど加速度が大きくなるようにHMT17(油圧ポンプ31)を調整する。なお、HMT17は、油圧式の無段変速装置であるので、エンストが起こらないように急加速させることができる。
図6は、この変化率の大きさが異なる3つの場合について、車速の時間変化を示すグラフである。図6に示すように、変化率の大きさが大きくなるに従って、車速の傾きが大きくなる(加速度が大きくなる)。
また、変化率の大きさに応じて加速度を調整する処理は任意である。例えば、変化率の大きさと加速度の対応関係を予め設定しておき、算出した変化率の大きさから目標となる加速度を求めて適用する処理を例として挙げることができる。この対応関係は予め設定されているが、トラクタ10のメーカ又はオペレータの設定により値を変更することができる。
また、変速レバー71及び速度調整ダイヤル72で設定した設定車速が速くなるに従って、目標とする加速度を更に大きくしても良い。また、エンジン回転数センサ79から取得したエンジン回転数が速くなるに従って、目標とする加速度を更に大きくしても良い。
次に、変速装置制御部100は、加速度調整制御の終了タイミングか否かを判定する(S104)。本実施形態では、車速が設定車速に達する前であっても、所定のタイミングで加速度調整制御を終了させる。終了タイミングは、例えばクラッチペダル73が離されてトラクタ10が発進し始めたときから所定の時間が経過したときとすることができる。なお、終了タイミングは、トラクタ10が所定の車速に達したときであっても良いし、クラッチペダル73が所定以上離されたときであっても良い。
変速装置制御部100は、まだ加速度調整制御の終了タイミングでないと判定した場合、再びS101以降の処理を行う。即ち、新たに検出した踏込み量に基づいて再び変化率を算出して(S102)、新たに算出した変化率の大きさに基づいて再び加速度を調整する(S103)。これにより、クラッチペダル73を離す速度が途中で変化した場合であっても、その変化に追従するように加速度を再調整できる(加速度をリアルタイムに調整することができる)。換言すれば、オペレータの操作をより的確に加速度に反映させることができる。
その後、S101からS104の処理を複数回行って、加速度調整制御の終了タイミングに達した場合、変速装置制御部100は、トラクタ10を通常の加速度で設定車速まで加速する(S105)。バケット27を土砂等に突っ込ませる場合、ある程度の速度までトラクタ10を急加速すれば良い。従って、加速度調整制御に終了タイミングを設けることで、クラッチペダル73が緩やかに離された場合に設定車速になるまで時間が掛かることを防止しつつ、クラッチペダル73が素早く離された場合に設定車速まで急加速することを防止できる。
以上の処理を行うことで、オペレータがクラッチペダル73を素早く離すことでトラクタ10を急発進させることができる。従って、トラクタ10を停止させた状態から急発進してバケット27を土砂等に勢い良く突っ込ませることができる。
なお、上記では変化率を随時更新して加速度をリアルタイムで制御したが、変化率を1度だけ算出して、それに応じて決定される加速度でトラクタ10を加速し続けても良い。また、加速度調整制御に終了タイミングを設定しなくても良い。
次に、図7を参照して、第2実施形態について説明する。第2実施形態の説明において上記実施形態と同一又は類似する構成には、図面に同じ符号を付して説明を簡略化することがある。
第2実施形態の変速装置82は、遊星歯車機構を用いずに変速を行う油圧−機械式の無段変速装置である。なお、変速装置82は、静油圧式の無段変速装置(HST)であっても良い。変速装置82は、エンジン15の動力が入力される入力軸81と、この入力軸の外側に配置される筒状の出力軸83と、を備えるインライン式の変速装置である。
出力軸83の出力は、ギア84及び正転ギア85を介して前進用クラッチ86へ伝達される。また、出力軸83の出力は、ギア84、カウンタ軸87、及びリバースギア88を介して後進用クラッチ89へ伝達される。これらの前進用クラッチ86及び後進用クラッチ89を制御することで、伝達軸90の回転方向を切り替えることができる。
副変速装置60は、本実施形態と同様に径の異なるギア61,62を備えており、何れかのギアを介して伝達軸90の動力を副変速軸92へ伝達する。副変速軸92へ伝達された動力は、デフ機構65を介して後輪13へ伝達されるとともに、図略の前輪用のデフ機構を介して前輪12へ伝達される。
以上に説明したように、トラクタ10は、エンジン15と、HMT17と、前輪12及び後輪13と、ポテンショメータ73aと、変速装置制御部100と、を備える。HMT17は、エンジン15の出力を変速する。前輪12及び後輪13は、HMT17の出力により車体11を走行させる。ポテンショメータ73aは、クラッチペダル73の踏込み量を検出する。変速装置制御部100は、踏み込まれたクラッチペダル73が離されて車体11を停止状態から発進させるときに、クラッチペダル73の踏込み量の変化率を検出し、当該変化率の大きさが大きいほど加速度が大きくなるように制御を行う。
これにより、クラッチペダル73を素早く離すことでトラクタ10を急発進させることができる。また、クラッチペダル73を素早く離す操作は、機械式の変速装置を備えるトラクタを急発進させる操作と同じなので、オペレータにとって違和感の無い操作感を実現できる。なお、HMT17を備えるトラクタ10は、機械式の変速装置を備えるトラクタ10と異なり、エンストが起こらないように制御することが容易である。
また、上記のトラクタ10の変速装置制御部100は、所定の条件を満たすまでは踏込み量の変化率の大きさに基づいて加速度を制御し、当該所定の条件を満たした後は踏込み量の変化率を考慮せずに加速度を制御する。
これにより、必要十分な時間だけについて加速度調整制御を行うことができる。
また、上記のトラクタ10の変速装置制御部100は、新たに取得した踏込み量に基づいて変化率を更新し、更新後の変化率の大きさに基づいて加速度を制御することが好ましい。
これにより、オペレータの操作をより的確に加速度に反映させることができる。
また、上記のトラクタ10の変速装置制御部100は、踏込み量の変化率の大きさに加え、変速レバー71及び速度調整ダイヤル72の指示内容及びエンジン15回転速度のうち少なくとも何れかに基づいて加速度を制御することもできる。
これにより、オペレータの指示やエンジン15の状態等を考慮した妥当性の高い車速でトラクタ10を走行させることができる。
以上に本発明の実施形態及び変形例を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
第1実施形態のHMT17は、エンジン15の出力とHST30の出力が遊星歯車機構40において合成され、当該合成された出力がHMT出力軸48へ伝達される。この点、HMT17は、合成された出力をHMT出力軸へ伝達するか、HSTの出力を直接的にHMT出力軸へ出力するかを切替可能な構成であっても良い。
上記では、油圧ポンプ31のみを可変容量型としたが、油圧モータ32を可変容量型としても良いし、油圧ポンプ31及び油圧モータ32の両方を可変容量型としても良い。
上記では、ポテンショメータ73aによりクラッチペダル73の踏込み量を検出したが、別のセンサ(圧力センサ等)で踏込み量を検出しても良い。
変速装置制御部100は、ECU(エンジンコントロールユニット)の内部に設けられていても良いし、ECUとは別に設けられていても良い。
本発明は、4輪型のトラクタに限定されず、例えばセミクローラ方式のトラクタに適用することができる。また、トラクタ以外の作業車両(田植機等)にも適用することもできる。
10 トラクタ(作業車両)
11 車体
12 前輪(走行部)
13 後輪(走行部)
15 エンジン
17 HMT(無段変速装置)
30 HST
40 遊星歯車機構
73 クラッチペダル
73a ポテンショメータ(踏込み量検出部)
100 変速装置制御部(制御部)

Claims (4)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの出力を変速する油圧式の無段変速装置と、
    前記無段変速装置の出力により車体を走行させる走行部と、
    クラッチペダルの踏込み量を検出する踏込み量検出部と、
    踏み込まれた前記クラッチペダルが離されて前記車体を停止状態から発進させるときに、前記クラッチペダルの前記踏込み量の変化率を検出し、当該変化率の大きさが大きいほど加速度が大きくなるように制御を行う制御部と、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 請求項1に記載の作業車両であって、
    前記制御部は、所定の条件を満たすまでは前記踏込み量の前記変化率の大きさに基づいて加速度を制御し、当該所定の条件を満たした後は前記踏込み量の前記変化率を考慮せずに加速度を制御することを特徴とする作業車両。
  3. 請求項1又は2に記載の作業車両であって、
    前記制御部は、新たに取得した前記踏込み量に基づいて前記変化率を更新し、更新後の前記変化率の大きさに基づいて加速度を制御することを特徴とする作業車両。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載の作業車両であって、
    車速を指示する操作が可能な車速操作部を備え、
    前記制御部は、前記踏込み量の前記変化率の大きさに加え、前記車速操作部の指示内容及びエンジン回転速度のうち少なくとも何れかに基づいて加速度を制御することを特徴とする作業車両。
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