JP6228474B2 - レバー式コネクタ - Google Patents

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本発明は、レバー式コネクタに関する。
従来、車両の車内配線などに利用されるワイヤハーネスは回路数増加や省スペース化を要求されてきており、これらの要求を反映して、ワイヤハーネスの接続に用いられるコネクタの多極・小型化が進行している。この種のコネクタとして、多数の接続端子を有する雄雌の多極コネクタを嵌合させる際に、低挿入力(Low Insertion Force:LIF)レバー構造を用いて嵌合に必要な操作力を低減させるレバー式コネクタが知られている(例えば特許文献1を参照)。
特許第5235148号公報
ところで、例えば極数の増加に伴うコネクタサイズの増加等によって、雄雌コネクタの嵌合動作中に両者の嵌合姿勢(相対位置)が正対し難くなる状況が考えられる。従来のレバー式コネクタでは、雄雌コネクタが正対しない状況では、両コネクタの接続端子間に発生する抵抗力が大きくなるため、雄雌コネクタを嵌合させるのに必要な操作力が増大してしまうという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作力を低減できるレバー式コネクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るレバー式コネクタは、複数の第一端子を有する一方側コネクタと、前記一方側コネクタとの嵌合時に前記複数の第一端子と個々に接続される複数の第二端子を有する他方側コネクタと、前記一方側コネクタに設けられ、操作力の付加によって前記一方側コネクタを前記他方側コネクタに嵌合させる嵌合力を発生させるレバーと、を備え、前記レバーは、前記一方側コネクタの長手方向の一端側に前記操作力が付加される力点が配置され、前記長手方向の他端側に支点が配置され、前記長手方向の中心位置より前記他端側に作用点が配置されるように前記一方側コネクタに取り付けられており、前記一方側コネクタと前記他方側コネクタとの嵌合時に相互に接続する前記複数の第一端子と前記複数の第二端子の各組において、前記力点側の少なくとも1組以上の特定組の前記第一端子と前記第二端子との間に発生する摩擦力が、他の組にて発生する摩擦力より小さくなるように、前記特定組の前記第一端子または前記第二端子の少なくとも一方のメッキの材質を、前記他の組と異ならせることを特徴とする。
また、上記のレバー式コネクタにおいて、前記特定組の前記第一端子または前記第二端子の少なくとも一方のメッキの材質が銀メッキであり、前記他の組のメッキの材質がすずメッキであることが好ましい。
また、上記のレバー式コネクタにおいて、前記他方側コネクタがPCB(Print Circuit Board)コネクタであることが好ましい。
同様に、上記課題を解決するために、本発明に係るレバー式コネクタは、複数の第一端子を有する一方側コネクタと、前記一方側コネクタとの嵌合時に前記複数の第一端子と個々に接続される複数の第二端子を有する他方側コネクタと、前記一方側コネクタに設けられ、操作力の付加によって前記一方側コネクタを前記他方側コネクタに嵌合させる嵌合力を発生させるレバーと、を備え、前記レバーは、前記一方側コネクタの長手方向の一端側に前記操作力が付加される力点が配置され、前記長手方向の他端側に支点が配置され、前記長手方向の中心位置より前記他端側に作用点が配置されるように前記一方側コネクタに取り付けられており、前記一方側コネクタと前記他方側コネクタとの嵌合時に相互に接続する前記複数の第一端子と前記複数の第二端子の各組において、複数の特定組の前記第一端子と前記第二端子との間に発生する摩擦力が、他の組にて発生する摩擦力より小さくなるように、前記特定組の前記第一端子または前記第二端子の少なくとも一方のメッキの材質を、前記他の組と異ならせ、前記長手方向の中心位置より前記力点側の領域に配置される前記特定組の組数が、前記長手方向の中心位置より前記支点側の領域に配置される前記特定組の組数より多いことを特徴とする。
本発明に係るレバー式コネクタは、嵌合動作中における一方側コネクタの傾斜を抑制して、嵌合動作を行うために必要な操作力を低減させることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係るレバー式コネクタの典型的な構成を示す平面図である。 図2は、本実施形態のレバー式コネクタの構成を模式的に示す図である。 図3は、本実施形態のレバー式コネクタの嵌合動作中の推移を従来技術と比較した模式図である。 図4は、傾斜嵌合時と正対嵌合時における嵌合力を示す図である。 図5は、本実施形態に係るレバー式コネクタをプリント回路基板に適用した構成の一例を示す図である。
以下に、本発明に係るレバー式コネクタの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
まず図1,2を参照して、本発明の一実施形態に係るレバー式コネクタ1の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るレバー式コネクタの典型的な構成を示す平面図であり、図2は、本実施形態のレバー式コネクタの構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、本実施形態のレバー式コネクタ1は、雄型のコネクタ(以下、雄コネクタと呼ぶ。)3(一方側コネクタ)と、この雄コネクタ3のコネクタハウジング31に回動自在に設けられたレバー2と、雄コネクタ3が挿入される嵌合空間43を有するコネクタハウジング41を有する雌型のコネクタ(以下、雌コネクタと呼ぶ。)4(他方側コネクタ)と、を備える。このレバー式コネクタ1は、レバー2を回動させることにより、小さい操作力で雄コネクタ3を嵌合方向Kに沿って嵌合空間43の奥側に押し込んで雌コネクタ4に嵌合させることができる、所謂低挿入力(Low Insertion Force:LIF)レバー構造を有するLIFコネクタである。雄コネクタ3と雌コネクタ4との関係は、接続側と接続される(被接続)側、嵌合側と嵌合される(被嵌合)側などと表すこともできる。
なお、以下の説明では、雄コネクタ3が雌コネクタ4と嵌合する状態における雄コネクタ3及び雌コネクタ4の長手方向(図1では左右方向)を「長手方向」として表す。また、雄コネクタ3が雌コネクタ4に接近する方向(図1では下方向)を「嵌合方向」として表し、また、符号Kでも表す。図1,2に示すように、「長手方向」は「嵌合方向」と直交する方向である。また、これらの長手方向と直交し、かつ、嵌合方向と直交する方向(図1では紙面の法線方向)を「幅方向」として表す(図5参照)。
雄コネクタ3は、図1に示すように、絶縁性の合成樹脂により矩形に設けられたコネクタハウジング31と、このコネクタハウジング31に収容された雌端子32(第一端子)と、を有している。コネクタハウジング31は、その表面が長手方向に沿って延在し、幅方向で互いに相対する一対の側面31aと、これら側面31aの長手方向の両端部同士を連結した連結面31bと、を有している(図5参照)。側面31a及び連結面31bの法線方向は、それぞれ嵌合方向Kと直交している。側面31aには、円柱状のボス部33a、33bが、互いに間隔をあけて設けられている。
レバー2は、絶縁性の合成樹脂で構成される。レバー2は、互いに平行に配され、かつ、一端部同士が間隔をあけて互いに分離された一対の側板21と、この一対の側板21の他端部同士を連結した操作部22と、を有している(図5参照)。この操作部22は、図2に示すように、レバー2を回動させる際に荷重が加えられる箇所、即ちレバー2の「力点」である。一対の側板21は、雄コネクタ3のコネクタハウジング31の側面31aにそれぞれ連結されている。すなわちレバー2は、幅方向の両側から雄コネクタ3に取り付けられている。
一対の側板21の外表面には、その一端部に支点突起23が設けられている。この支点突起23は、雌コネクタ4側のコネクタハウジング41に設けられた支点突起収容溝45内に位置付けられることにより、コネクタハウジング41に引っ掛かって、図2に示すようにレバー2の「支点」をなす。また、支点突起23よりも他端側に、前述したボス部33a,33bをそれぞれ位置付ける一対のボス部収容穴24a,24bが設けられている。これらボス部収容穴24a,24bは、図2に示すように、レバー2のコネクタハウジング31に対する「作用点」をなす。
雌コネクタ4は、図1に示すように、絶縁性の合成樹脂で構成され、嵌合空間43を有する雌型のコネクタハウジング41と、このコネクタハウジング41に収容された雄端子42(第二端子)と、を有している。この雄端子42は、雄コネクタ3の雌端子32と嵌合される。なお、図1に示すように、雄コネクタ3の雌端子32と、雌コネクタ4の雄端子42とは、共に嵌合方向に沿って延在しており、雄コネクタ3と雌コネクタ4との嵌合時に互いに嵌合するように対応づけられて複数組が設けられている。本実施形態では、長手方向及び幅方向に複数列が設けられる構成を例示しているが(図1,5参照)、雌端子32及び雄端子42の配列構成はこれ以外でもよい。
コネクタハウジング41は、その表面が長手方向に延在し、幅方向で互いに相対する側壁部41aと、これら側壁部41aの長手方向の両端部同士を連結した連結壁部41bと、嵌合空間39の開口と反対側に設けられ雄端子42を支持する底壁部41cと、を有している。また、これら側壁部41aと、連結壁部41bと、底壁部41cと、で嵌合空間43を構成している。
この側壁部41aの嵌合空間43側の内表面には、この内表面の上端(底壁部41cから離れた側の端を意味する)から嵌合方向Kに沿って嵌合空間43の奥側に延びた支点突起案内溝44と、この支点突起案内溝44の上記の上端から離れた下端部に連なり該支点突起案内溝44と交差する方向に延びた支点突起収容溝45とが設けられている。支点突起収容溝45は、レバー2の回動時において支点突起23を位置付けこの支点突起23をレバー2の支点として作用させるための溝である。また、支点突起案内溝44は、支点突起23を支点突起収容溝45に位置付けするまでに通されるガイド溝である。
このような本実施形態のレバー式コネクタ1の嵌合操作について説明する。レバー式コネクタ1は、まずは、雄コネクタ3にレバー2が取り付けられた状態で、該雄コネクタ3が雌コネクタ4のコネクタハウジング41の嵌合空間43に挿入される。雄コネクタ3は、支点突起23が支点突起案内溝44の下端部に突き当たるまで、雌コネクタ4のコネクタハウジング41に挿入される。このとき、雄コネクタ3の雌端子32と、雌コネクタ4の雄端子42とは、接続しておらず導通していない状態である。
続いて、このレバー式コネクタ10のレバー2の操作部22が雌コネクタ4側に押圧されると、レバー2が回動操作されることで、支点突起23は支点突起収容溝45に引き込まれ、支点突起収容溝45内に位置付けられた状態となる。この状態でレバー2がさらに回動操作された場合、支点突起23は支点突起収容溝45の内壁に当接してこの支点突起23が支点として作用される。
このようにしてレバー2が回動され始めることにより、ボス部収容穴24a,24bは、レバー2の作用点をなして、ボス部33a,33bを嵌合方向Kに沿って嵌合空間43の奥側に押し込む。このことにより、雌コネクタ4の雄端子42が、雄コネクタ3の雌端子32内に嵌合されて、雌端子32と雄端子42同士が導通する。最終的には、レバー2が長手方向と平行となるまで回動されて、雄コネクタ3が雌コネクタ4に完全に嵌合される。
なお、図1に示すレバー式コネクタ10の構成や嵌合動作のさらに詳細な説明については、本稿で従来技術として挙げた特許第5235148号公報を参照することができる。
ところで、本実施形態のレバー式コネクタ10は、上述のとおり、レバー2の一端に設けられた支点突起23が、雌コネクタ4の支点突起収容溝45に導入されることで、レバー2の「支点」として機能する。また、レバー2の他端に設けられた操作部22が、レバー2の「力点」として機能する。また、レバー2の支点突起23と操作部22との間に設けられたボス部収容穴24a,24bが、雄コネクタ3のボス部33a,33bと連結されることで、レバー2の雄コネクタ3に対する「作用点」として機能する。つまり、レバー式コネクタ10のレバー2は、図2に示すように、支点、力点、作用点を一直線上に並べたときに、作用点が支点と力点との間に位置するてこ、所謂、第二種てことして機能するものである。以降の説明では、図2に示すように、長手方向のうち雄コネクタ3の中心位置CLより支点を含む側(図2では左側)の領域を「長手方向の支点側」と表し、中心位置CLより力点を含む側(図2では右側)の領域を「長手方向の力点側」と表す。
そして、特に本実施形態では、レバー2の作用点の位置が、雄コネクタ3の長手方向の中心位置CLよりも支点側にずれて配置されている。このような状況は、例えば、レバー式コネクタ1に設ける端子の極数を増加させるべく、レバー式コネクタ1の長手方向の寸法を増やしたときに生じやすい。レバー式コネクタ1の外形寸法が増えた場合でも十分なLIF効果(てこ比)を得るためには、レバー2の全長も長くとる必要があるためである。レバー2の全長を長くすることによって、レバー2の作用点の位置は、全長が短い場合と比べて、雄コネクタ3の中心位置CLから相対的に遠くなる。
ここで、図3を参照して、レバー2の作用点が雄コネクタ3の中心位置CLから支点側にずれて配置される構成における、従来のレバー式コネクタの嵌合動作中の推移について説明する。図3は、本実施形態のレバー式コネクタの嵌合動作中の推移を従来技術と比較した模式図である。図3では、嵌合動作中における本実施形態のレバー式コネクタ10の雄コネクタ3の挙動が実線で示され、従来技術のレバー式コネクタにおける雄コネクタ3´の挙動が二点鎖線で示されている。ここでは、図3を参照して従来技術の挙動のみについて説明し、本実施形態のレバー式コネクタ1の挙動については後述する。なお、以降の説明では、レバー2の操作部22を雄コネクタ3側に押し込む方向に力点に作用する外力を、レバー2を回動操作するための「操作力F1」と表現する。また、この操作力F1の付加に応じて、LIFレバー構成により増幅されて作用点で発生する力を、雄コネクタ3を雌コネクタ4に嵌合させるための「嵌合力F2」と表現する。
図3に示すように、レバー2の力点に操作力F1が付加されると、雄コネクタ3´の長手方向の中心位置CLから支点側にずれた位置の作用点にて、嵌合力F2が発生する。これにより、図3に二点鎖線の矢印で示すように、雄コネクタ3´には、幅方向を回転軸とし、支点側の端部が雌コネクタ4に接近する方向にモーメントM´が発生するため、雄コネクタ3´の支点側端部の嵌合方向への移動が促進される。この結果、雄コネクタ3´は、雌コネクタ4に対して長手方向に沿って相対角度θ´だけ傾斜する。
なお、従来技術では、雄コネクタ3´の長手方向に沿って設けられる複数の雌端子32と雌コネクタ4に設けられる複数の雄端子42は、すべて同一材料でメッキが施されているのが一般的であるので、雌端子32と雄端子42とが嵌合するときに両者間に発生する摩擦力は、各端子ごとに略同一である。このため、図3に示すように、雄コネクタ3´の長手方向の支点側及び力点側には共に、これらの摩擦力による同一の合力Fsが作用し、長手方向に沿って釣り合いが取れているので、上記のモーメントM´には影響しない。
図4は、傾斜嵌合時と正対嵌合時における嵌合力を示す図である。図4の横軸は、雄コネクタ3,3´の嵌合方向への進行距離を表す嵌合ストロークを示し、図4の縦軸は、嵌合動作中の嵌合ストロークの各位置において必要な嵌合力を示す。図4では、傾斜嵌合時(雄コネクタ3,3´と雌コネクタ4が相対的に傾斜した状態で嵌合される場合)の嵌合力が実線で、正対嵌合時(雄コネクタ3,3´と雌コネクタ4が正対して嵌合される場合)の嵌合力が点線で示されている。図3に示すように雄コネクタ3´が雌コネクタ4に対して角度θ´だけ傾斜した状態で上記の嵌合動作を行った場合、図4に示すように、正対嵌合時と比べて、嵌合を完了するために必要な嵌合力F2の最大値が増大する。必要な嵌合力F2が増大すれば、レバー2に付加すべき操作力F1も必然的に増大する。このような操作力F1や嵌合力F2の増大を抑制できることが望ましい。
この問題を解決すべく、本実施形態のレバー式コネクタ1では、図2に示すように、長手方向の力点側の少なくとも1組以上の特定組の雌端子32a及び雄端子42aに銀メッキが施され、一方、他の組の雌端子32b及び雄端子42bには、すずメッキが施されている。一般に、銀メッキの摩擦係数はすずメッキの摩擦係数より小さいので、銀メッキが施された特定組の雌端子32aと雄端子42aとの間にて嵌合時に発生する摩擦力は、他の組の雌端子32bと雄端子42bとの間に発生する摩擦力より低減する。
なお、銀メッキが施される雌端子32a及び雄端子42aの特定組としては、長手方向の中心位置CLより力点側(図2では右側)の範囲の組を選択すればよく、好ましくは、雄コネクタ3及び雌コネクタ4の長手方向の力点側の端部に対して、より近い位置の組を選択する。つまり、本実施形態のレバー式コネクタ1は、嵌合時に端子間に発生する摩擦力によって長手方向の力点側に作用する合力(図3のFa)が、支点側に作用する合力(図3のFs)より小さくなるよう構成されている。また、銀メッキが施される雌端子32a及び雄端子42aの特定組の数は、上記の力点側に作用する合力Faと、支点側に作用する合力Fsとの偏差により雄コネクタ3に発生するモーメントによって、上記の従来技術の雄コネクタ3´でも発生した嵌合力F2によるモーメントM´を相殺できるように、つまり図3を参照して後述するモーメントMが0となるように設定されるのが好ましい。
以上を纏めると、本実施形態のレバー式コネクタ1は、複数の雌端子32を有する雄コネクタ3と、雄コネクタ3との嵌合時に複数の雌端子32と個々に接続される複数の雄端子42を有する雌コネクタ4と、雄コネクタ3に設けられ、操作力の付加によって雄コネクタ3を雌コネクタ4に嵌合させる嵌合力を発生させるレバー2と、を備える。レバー2は、雄コネクタ3の長手方向の一端側に操作力が付加される力点が配置され、長手方向の他端側に支点が配置され、長手方向の中心CLより他端側(支点側)に作用点が配置されるように雄コネクタ3に取り付けられている。そして、本実施形態のレバー式コネクタ1は、雄コネクタ3と雌コネクタ4との嵌合時に相互に接続する複数の雌端子32と複数の雄端子42の各組において、力点側の少なくとも1組以上の特定組の雌端子32aと雄端子42aとの間に発生する摩擦力が、他の組の雌端子32bと雄端子42bとの間にて発生する摩擦力より小さくなるように、この特定組の雌端子32aと雄端子42aのメッキの材質を、他の組のものと異ならせる。
このような本実施形態のレバー式コネクタ1の嵌合動作中の推移について、再び図3を参照して説明する。レバー2の力点に操作力F1が付加されると、雄コネクタ3の長手方向の中心位置CLから支点側にずれた位置の作用点にて、嵌合力F2が発生するのは、上述した従来技術の雄コネクタ3´の場合と同様である。
ここで、本実施形態では、力点側の少なくとも1組以上の特定組の雌端子32aと雄端子42aとの間に発生する摩擦力が、他の組の雌端子32bと雄端子42bとの間にて発生する摩擦力より小さくなるようにメッキの材質を異ならせているので、図3に示すように、これらの摩擦力によって雄コネクタ3の長手方向の力点側に作用する合力Faは、支点側に作用する合力Fsよりも小さくなる。雄コネクタ3に作用する力をこれらの合力Fa,Fsに絞って考えると、力点側と支点側との間で作用する力に差異が生じるので、雄コネクタ3には、幅方向を回転軸とし、力点側の端部が雌コネクタ4に接近する方向、つまり、上記の従来技術の雄コネクタ3´でも発生した嵌合力F2によるモーメントM´とは逆方向のモーメントが発生する。
この結果、嵌合力F2によるモーメントM´は、摩擦力により発生するモーメントにより一部相殺されるので、結果的に雄コネクタ3に発生するモーメントMは、従来技術の雄コネクタ3´に発生したモーメントM´より低減される。これにより、図3に示すように、本実施形態のレバー式コネクタ1では、嵌合動作中に雄コネクタ3と雌コネクタ4との間に生じる長手方向の相対角度θが、上記の従来の相対角度θ´より低減する。つまり、本実施形態のレバー式コネクタ1は、嵌合動作中に雄コネクタ3が雌コネクタ4に対して長手方向に沿って傾斜するのを抑制できる。
雄コネクタ3の傾斜を抑制できれば、図4を参照して説明したように、嵌合動作を傾斜嵌合の状態から正対嵌合の状態へ遷移させることができるので、より小さい嵌合力F2で嵌合動作を行うことが可能となる。この結果、本実施形態のレバー式コネクタ1は、雄コネクタ3を雌コネクタ4に嵌合させる嵌合動作を行うために必要な、レバー2の操作力を低減させることができる。
また、本実施形態のレバー式コネクタ1において、摩擦力を低減する特定組の雌端子32a及び雄端子42aのメッキの材質が銀メッキであり、他の組のメッキの材質が、すずメッキである。
銀メッキの摩擦係数はすずメッキの摩擦係数より十分に小さいので、銀メッキを施された特定組の雌端子32a及び雄端子42aを力点側に配置することにより、雄コネクタ3の長手方向の力点側に作用する摩擦力Faを、支点側に作用する摩擦力Fsよりも十分に小さくでき、力点側と支点側との間で作用する力の差異を大きくできる。これにより、嵌合動作中に雄コネクタ3が傾斜するのをさらに抑制できるので、嵌合動作を行うために必要な嵌合力F2及び操作力F1をより一層低減できる。
なお、銀メッキは、高伝導率の特性を有し、また、酸化膜の形成が少ないという特性も有する。したがって、端子メッキの材質として銀メッキを用いることによって、高電流値の通電が可能となるので、端子サイズやコネクタサイズの縮小化を図ることができる。
また、本実施形態のレバー式コネクタ1を、プリント回路基板(Printed Circuit Board:PCB)に適用することができる。図5は、本実施形態に係るレバー式コネクタをプリント回路基板に適用した構成の一例を示す図である。図5では、本実施形態のレバー式コネクタ1が、水平嵌合型としてプリント回路基板50に適用される構成を例示している。この構成では、図5に示すように、レバー式コネクタ1のうちの雌コネクタ4が、プリント回路基板50上に固定されるPCBコネクタである。雌コネクタ4に設けられる雄端子42が、コネクタハウジング41の底壁部41cから外側に進出して、プリント回路基板50にはんだ接続されている。
本実施形態のレバー式コネクタ1は、上述のように嵌合動作に必要な嵌合力F2や操作力F1を低減できるので、図5に示すように雌コネクタ4がプリント回路基板50上に固定される構成において、嵌合時に雌コネクタ4の雌端子42とプリント回路基板50との接続部分が受ける負荷を低減できる。つまり、この接続部分が受ける嵌合力F2や操作力F1の影響を極力低減できる。
なお、上述した本実施形態のレバー式コネクタ1の作用効果は、例えば、コネクタサイズを長手方向に伸ばすほど顕著となる。また、複数の雌端子32の端子サイズ、及び雄端子42の端子サイズをそれぞれ同一に近づけるほど、上記の作用効果は顕著となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。上記実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記実施形態では、本発明に係るレバー式コネクタ1の構成として、図1に示す構成を挙げたが、図1に示す構成はあくまでレバー式コネクタ1の典型的な構成を示すものである。したがって、本発明に係るレバー式コネクタ1の構成は、LIFレバー構造のコネクタであれば、図1に示す構成以外でもよい。
また、上記実施形態では、雄コネクタ3にレバー2を取り付ける構成を例示したが、雌コネクタ4にレバー2を取り付ける構成としてもよい。また、雄コネクタ3に雌端子32を設け、雌コネクタ4に雄端子42を設ける構成を例示したが、これとは反対に雄コネクタ3に雄端子42を設け、雌コネクタ4に雌端子32を設ける構成でもよい。
また、上記実施形態では、摩擦力を低減する特定組の雌端子32a及び雄端子42aの両方に銀メッキを施す構成を例示したが、雌端子32aまたは雄端子42aのいずれか一方のみに銀メッキを施す構成でもよい。
また、上記実施形態では、特定組の雌端子32a及び雄端子42aに銀メッキを施し、他の組の雌端子32b及び雄端子42bにすずメッキを施す構成を例示したが、特定組の雌端子32aと雄端子42aとの間の摩擦力を他の組の摩擦力より低減できればよく、メッキの材質は、銀メッキ及びすずメッキの組以外としてもよい。
上記実施形態では、銀メッキを施された特定組の雌端子32a及び雄端子42aを長手方向の力点側に配置する構成を例示したが、嵌合時に端子間に発生する摩擦力によって力点側に作用する合力Faが、支点側に作用する合力Fsより小さくなるように、特定組の雌端子32a及び雄端子42aが配置されればよく、銀メッキを施された特定組の配置は上記の構成に限られない。例えば、長手方向の中心位置CLより力点側の領域と、支点側の領域との両方の領域に、銀メッキが施された特定組を配置し、かつ、力点側に配置されるこの特定組の組数が、支点側の領域に配置される特定組の組数より多くなるよう構成することによっても、力点側に作用する合力を支点側より小さくすることができる。この構成を言い換えると、雄コネクタ3と雌コネクタ4との嵌合時に相互に接続する複数の雌端子32と複数の雄端子42の各組において、複数の特定組の雌端子32aと雄端子42aとの間に発生する摩擦力が、他の組の雌端子32bと雄端子42bとの間にて発生する摩擦力より小さくなるように、この特定組の雌端子32aまたは端子42aの少なくとも一方のメッキの材質を、他の組のものと異ならせ、長手方向の中心位置CLより力点側の領域に配置される特定組の組数が、長手方向の中心位置CLより支点側の領域に配置される特定組の組数より多い。
1 レバー式コネクタ
2 レバー
3 雄コネクタ(一方側コネクタ)
4 雌コネクタ(他方側コネクタ)
32 雌端子(第一端子)
42 雄端子(第二端子)
50 プリント回路基板(PCB)

Claims (4)

  1. 複数の第一端子を有する一方側コネクタと、
    前記一方側コネクタとの嵌合時に前記複数の第一端子と個々に接続される複数の第二端子を有する他方側コネクタと、
    前記一方側コネクタに設けられ、操作力の付加によって前記一方側コネクタを前記他方側コネクタに嵌合させる嵌合力を発生させるレバーと、
    を備え、
    前記レバーは、前記一方側コネクタの長手方向の一端側に前記操作力が付加される力点が配置され、前記長手方向の他端側に支点が配置され、前記長手方向の中心位置より前記他端側に作用点が配置されるように前記一方側コネクタに取り付けられており、
    前記一方側コネクタと前記他方側コネクタとの嵌合時に相互に接続する前記複数の第一端子と前記複数の第二端子の各組において、前記力点側の少なくとも1組以上の特定組の前記第一端子と前記第二端子との間に発生する摩擦力が、他の組にて発生する摩擦力より小さくなるように、前記特定組の前記第一端子または前記第二端子の少なくとも一方のメッキの材質を、前記他の組と異ならせる
    ことを特徴とするレバー式コネクタ。
  2. 前記特定組の前記第一端子または前記第二端子の少なくとも一方のメッキの材質が銀メッキであり、
    前記他の組のメッキの材質がすずメッキである
    ことを特徴とする、請求項1に記載のレバー式コネクタ。
  3. 前記他方側コネクタがPCB(Printed Circuit Board)コネクタであることを特徴とする、請求項1または2に記載のレバー式コネクタ。
  4. 複数の第一端子を有する一方側コネクタと、
    前記一方側コネクタとの嵌合時に前記複数の第一端子と個々に接続される複数の第二端子を有する他方側コネクタと、
    前記一方側コネクタに設けられ、操作力の付加によって前記一方側コネクタを前記他方側コネクタに嵌合させる嵌合力を発生させるレバーと、
    を備え、
    前記レバーは、前記一方側コネクタの長手方向の一端側に前記操作力が付加される力点が配置され、前記長手方向の他端側に支点が配置され、前記長手方向の中心位置より前記他端側に作用点が配置されるように前記一方側コネクタに取り付けられており、
    前記一方側コネクタと前記他方側コネクタとの嵌合時に相互に接続する前記複数の第一端子と前記複数の第二端子の各組において、複数の特定組の前記第一端子と前記第二端子との間に発生する摩擦力が、他の組にて発生する摩擦力より小さくなるように、前記特定組の前記第一端子または前記第二端子の少なくとも一方のメッキの材質を、前記他の組と異ならせ、
    前記長手方向の中心位置より前記力点側の領域に配置される前記特定組の組数が、前記長手方向の中心位置より前記支点側の領域に配置される前記特定組の組数より多い
    ことを特徴とするレバー式コネクタ。
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