JP6227307B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、大役抽選によって大当たりに当選すると大役遊技が実行される遊技機に関する。
従来、始動口に遊技球が入球したことを条件として大役抽選が行われ、この大役抽選により大当たりに当選すると、大入賞口が開放される大役遊技が実行可能となる遊技機が知られている。こうした遊技機においては、大役抽選の抽選結果が変動演出によって遊技者に報知されるが、変動演出のパターンを多数設けることで、遊技の興趣向上が図られている。
特に近年では、例えば特許文献1に示されるように、複数回の変動演出に跨って一連の演出が連続的に実行される、所謂「先読み演出」を採用した遊技機が広く普及している。この先読み演出では、所定の変動演出が実行される保留情報が記憶された場合に、この保留情報を対象保留とし、この対象保留よりも前に処理される保留情報を対象前保留とし、対象前保留の変動演出から、対象保留の変動演出まで、例えば、画像表示部に特殊な背景画像を継続して表示させる。このように、複数回の変動演出に跨って、画像表示部に特殊な背景画像が表示されることで、以後の変動演出において所定の変動演出が実行されることが示唆、報知されることとなり、遊技者に長期に亘って期待感を付与することができる。
特開2011−172866号公報
上記特許文献1に示されるように、複数回の変動演出に跨って実行される先読み演出は、一般的に、大当たりの期待値が高い演出として位置づけられている。そのため、先読み演出が実行されると、遊技者によっては、遊技球の発射を中断して演出の行方を見守る場合が多々ある。その結果、先読み演出が終了した時点では、保留情報が記憶されていなかったり、保留情報の記憶数が少なかったりすることが多々あり、先読み演出の終了後には、変動演出が実行されない、所謂、デモ状態に移行しやすい。
また、大当たりの期待値の高い先読み演出が実行され、最終的に対象保留の変動演出においてハズレが報知された場合には、遊技者に倦怠感を与えてしまうおそれがある。このように、遊技者が倦怠感を覚えた状態で、変動演出が実行されないデモ状態に移行すると、遊技者の遊技継続意欲が一気に減退してしまい、遊技者が遊技を終了させて遊技機の稼働率が低下するおそれがある。
本発明は、演出によってもたらされる遊技者の遊技継続意欲の減退を抑制し、稼働率の低下を防ぐことができる遊技機の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、前記始動領域への遊技球の進入を条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値、および、該大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を、それぞれ予め設定された範囲内から取得し、保留情報として記憶部に記憶する乱数取得手段と、予め設定された始動条件が成立すると、前記記憶部に記憶された保留情報を予め設定された順に読み出し、該保留情報として読み出した前記大役用乱数値に基づいて、前記大役遊技の実行可否を抽選により決定する抽選手段と、前記抽選手段の抽選結果、および、該抽選結果を導出した前記大役用乱数値とともに保留情報として前記記憶部に記憶された前記変動用乱数値に基づいて、前記変動演出の実行態様を決定する変動演出決定手段と、前記変動演出決定手段の決定にしたがって前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、前記抽選手段によって前記大役遊技の実行を可能とする抽選結果が導出されるとともに、該抽選結果が前記変動演出によって報知されると、該大役遊技を実行する大役遊技実行手段と、前記記憶部に記憶された前記保留情報について、該保留情報が前記抽選手段によって読み出された際に決定される前記大役遊技の実行可否、および、該大役遊技の実行可否を報知する変動演出の実行態様の少なくともいずれか一方が含まれる事前判定情報を、該保留情報が該抽選手段によって読み出されるよりも前に導出する事前判定手段と、前記記憶部に記憶されたいずれかの保留情報を対象保留とし、該対象保留よりも前に前記抽選手段によって読み出される保留情報を対象前保留とし、該対象前保留および該対象保留のそれぞれの前記変動演出中に予め設定された特定演出が実行される連続演出の実行可否を、前記事前判定手段によって導出された事前判定情報に基づいて決定する連続演出実行決定手段と、前記連続演出実行決定手段によって前記連続演出の実行が決定されると、該連続演出の対象前保留および対象保留の前記変動演出として、もしくは、該連続演出の対象前保留および対象保留の前記変動演出と並行して、前記特定演出を実行する特定演出実行手段と、を備え、前記特定演出実行手段は、前記対象保留の変動演出において前記特定演出が実行された場合に、該変動演出の終了時に前記記憶部に記憶されている前記保留情報の中に、前記事前判定手段によって予め設定された特定事前判定情報が導出された特定保留情報が含まれていることを条件として、該特定保留情報についての変動演出まで、前記連続演出を継続し、前記連続演出を継続する際に、該連続演出を一度終了した後に、該連続演出をさらに継続することを特徴とする。
また、前記連続演出実行決定手段は、前記連続演出が実行されていないときに、前記事前判定手段によって前記特定事前判定情報が導出された場合に、該特定事前判定情報が導出された保留情報を対象保留として該連続演出の実行を決定し得るとよい。
本発明によれば、演出によってもたらされる遊技者の遊技継続意欲の減退を抑制し、稼働率の低下を防ぐことができる。
扉が開放された状態を示す遊技機の斜視図である。 遊技機の正面図である。 遊技機のブロック図である。 大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。 リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。 リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。 変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。 変動時間決定テーブルを説明する図である。 特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。 遊技状態設定テーブルを説明する図である。 遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。 当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。 (a)は普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、(b)は開閉制御パターンテーブルを説明する図である。 主制御基板におけるCPU初期化処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における電源断時退避処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるスイッチ管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板におけるゲート通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における第1始動口通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における第2始動口通過処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄乱数取得処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における取得時演出判定処理を説明するフローチャートである。 特別遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御基板における特別遊技管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。 普通遊技管理フェーズを説明する図である。 主制御基板における普通遊技管理処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。 主制御基板における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。 リーチなしパターンの変動演出の一例を説明する図である。 ノーマルリーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。 擬似連続リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。 (a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。 先読み演出の第1の例を説明する図である。 先読み演出の第2の例を説明する図である。 先読み演出の第3の例を説明する図である。 通常1変動状態用および特殊A変動状態用のリーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。 グループ種別ごとの変動モード番号および変動パターン番号を説明する図である。 グループ種別、変動パターン番号および信頼度の関係を説明する図である。 リーチグループ決定乱数と先読み指定グループ種別コマンドとの関係を説明する図である。 (a)は、先読み指定変動パターンコマンド変換テーブルを説明する図であり、(b)は、先読み演出実行決定テーブルを説明する図である。 (a)はシナリオ決定テーブルを説明する図であり、(b)はシナリオごとの特定演出の実行対象を説明する図である。 副制御基板におけるサブCPU初期化処理を示す図である。 副制御基板におけるサブタイマ割込み処理を示す図である。 副制御基板における先読み指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。 副制御基板における変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。 副制御基板における変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。 副制御基板における特図停止指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。 副制御基板におけるタイムスケジュール管理処理を説明するフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図である。この図に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な大入賞口128が設けられている。この大入賞口128には、開閉扉128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉128bが大入賞口128を閉鎖して、大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉128bが開放されて、大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、液晶表示装置からなる演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する画像表示部からなる演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄210a、210b、210cが変動表示され、これら各演出図柄210a、210b、210cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、遊技盤108の背面側に退避しているが、上記の演出図柄210a、210b、210cの変動表示中などに、演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、前枠106の上部位置や外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
なお、図中符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
(制御手段の内部構成)
図3は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122cと、大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する大入賞口ソレノイド128cと、が接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122および大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板340のROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、大入賞口128が開放されるとともに当該大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行され、また、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図4は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図4(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図5は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図5(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図5(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図5(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図6は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常1変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図6(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図6(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図6(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図6において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図7は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図7(c)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図7(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図7(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図7において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図7〜図9に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図7に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図7に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図8は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図9は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図9(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図9(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなるが、その詳細については後述する。
図10は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
特別図柄A〜Eが決定されると、図10に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(大入賞口128の開放回数ごとの大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。
図11は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図11に示すとおり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、特別図柄B〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、特別図柄A〜Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄D、Eが決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定され、このとき、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
また、特別図柄Bが決定された場合、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も時短遊技状態に設定されるとともに、時短回数は10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、大役遊技の終了後も非時短遊技状態に設定される。また、特別図柄Cが決定された場合、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるが、大当たり当選時の遊技状態が時短遊技状態であれば、時短回数が10000回に設定され、大当たり当選時の遊技状態が非時短遊技状態であれば、時短回数が10回に設定される。なお、ここでは、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり当選時の遊技状態を問わず、大当たり図柄の種別に応じてのみ、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。
図12は、遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。上記したように、本実施形態では、遊技の進行条件を規定する遊技状態とは別の概念として、変動演出パターンの決定条件(選択するテーブル)を規定する変動状態が設けられている。この変動状態は、大役抽選によって決定された大当たり図柄の種別に応じて、次のように設定される。具体的には、図12(a)に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は特殊A変動状態に設定される。ただし、特殊A変動状態の継続期間である特殊変動期間は、大役遊技の終了後、大役抽選が20回確定するまでの間となり、大役抽選が20回確定すると、通常1変動状態となる。変動状態が通常1変動状態に設定されると、以後、再度大当たりに当選しない限り、変動状態が変更されることはない。なお、この通常1変動状態は、遊技機100の初期状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)において設定される変動状態であり、遊技機100におけるデフォルトの変動状態と言える。
なお、変動モード番号および変動パターン番号を決定するテーブル(リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブル)は、変動状態ごとに選択される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出について、変動モード番号および変動パターン番号が特殊A変動状態用のテーブルに基づいて決定されることとなる。つまり、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の20回の変動演出が、特殊な変動演出パターンとなる。
また、図12(b)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Bが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Aが決定された場合と同様に設定される。したがって、特殊A変動状態に設定されている間に、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるのか、低確率遊技状態であるのかを示唆する特殊な変動演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(c)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Cが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特殊変動状態に設定される。なお、ここでは、図12(c)に示すように、大役遊技の終了後、1〜4、6〜9回目の変動状態が特殊B変動状態となり、大役遊技の終了後、5回目の変動状態が特殊C変動状態となり、大役遊技の終了後、10回目の変動状態が特殊D変動状態となる。このように、変動状態は、大役遊技の終了後の変動演出の回数ごとに細かく切り替わるように予め設定されている。そして、この場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定すると、遊技状態が時短遊技状態から非時短遊技状態に切り替わるが、この遊技状態の切り替わりと同時に、変動状態も通常1変動状態に切り替わるように設定されている。
また、図12(d)に示すように、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定されているときに特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、特別図柄Cが決定されたときと同様に設定される。ただし、特別図柄Cが決定された場合には、時短回数が10回に設定されるのに対して、特別図柄Dが決定された場合には、時短回数が10000回に設定される。したがって、特別図柄Dが決定された場合には、大役遊技の終了後、大役抽選結果が10回確定するまでの間、特殊変動状態に設定され、以後、変動状態は通常2変動状態となる。高確率遊技状態および時短遊技状態において変動状態が通常2変動状態となると、以後、再度大当たりに当選するまで、通常2変動状態から他の変動状態に切り替わることはない。つまり、通常2変動状態というのは、高確率遊技状態および時短遊技状態におけるデフォルトの変動状態ということができる。このように、特別図柄C、Dが決定された場合に、大役遊技の終了後の10回の変動演出を、同様の特殊変動態様とし、この間に、時短遊技状態がいつまで継続するのかについての演出を実行することで、遊技者に緊張感や期待感を付与することができる。
また、図12(e)に示すように、特別図柄Eが決定された場合には、大役遊技の終了後の遊技状態は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は、通常2変動状態に設定される。
なお、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後の時短回数が10000回に設定される。したがって、時短遊技状態に設定されているときに特別図柄B〜Dが決定された場合には、大役遊技の終了後に特殊変動状態に設定されることはなく、図12(e)に示すのと同様に変動状態の設定がなされることとなる。つまり、大役遊技の終了後の変動状態は、大当たり当選時の遊技状態、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されており、これらの情報を判断したうえで、大役遊技の終了後の変動状態が適宜設定されることとなる。
図13は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図13(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図14(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図14(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図14(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図15は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図16は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図17は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図18は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、大入賞口128に遊技球が入球して大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図19は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図20は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図21は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部に格納する。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理については、図23を用いて後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図23は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明するフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値、すなわち、現在、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、確率状態識別カウンタのカウンタ値が、低確率遊技状態を示す値であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(a)参照)を選択し、高確率遊技状態を示す値であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図4(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図5参照)を選択して特別図柄判定データを抽出する。また、上記ステップS536−3の仮判定処理の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)を抽出する。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、上記ステップS536−5で抽出した特別図柄判定データに対応する先読み指定図柄コマンドを送信バッファにセットする。これにより、対象記憶部に記憶された保留について、現在の遊技状態において読み出された場合に決定される特別図柄の種別が、当該保留の記憶時点で導出されることとなる。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、時短遊技状態であると判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了し、時短遊技状態ではないと判定した場合にはステップS536−11に処理を移す。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、セットされた特別図柄識別値が「00H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留は特1保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「00H」である(特1保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−13に処理を移し、特別図柄識別値は「00H」ではない(特2保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−19に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−15に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、予め設けられた取得時グループ種別判定テーブルをセットし、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数と、当該取得時グループ種別判定テーブルとに基づいて、グループ種別を事前判定する。詳しくは後述するが、取得時グループ種別判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数に応じてグループ種別コマンドが対応付けられており、ここでは、新たに記憶されたリーチグループ決定乱数に応じて、1のグループ種別コマンドが決定される。この取得時グループ種別判定テーブルでは、1のグループ種別コマンドに対応する乱数範囲が、図6に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルと等しく設定されている。したがって、このグループ種別事前判定処理では、対象記憶部に記憶された保留が読み出された際、すなわち、特別図柄の変動表示の開始時に、いずれのグループ種別が決定されるのかを、当該保留が記憶された時点で、事前に判定することとなる。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15の判定結果に対応する先読み指定グループ種別コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図7(b)参照)をセットする。なお、詳しい説明は省略するが、特1保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、現在の変動状態、および、上記ステップS536−5で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
上記ステップS536−11〜上記ステップS536−27の処理によれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特1保留について、当該特1保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特1保留の記憶時点で判定される。そして、当該特1保留によってはハズレの大役抽選結果が導出されると仮判定された場合には、グループ種別(リーチグループ決定乱数の範囲)を示す先読み指定グループ種別コマンドが副制御基板330に送信される。一方、当該特1保留によって大当たりに当選すると仮判定された場合には、当該特1保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。
ただし、非時短遊技状態に設定されている場合には、特2保留が記憶されたとしても、当該特2保留については、先読み指定コマンド(先読み指定グループ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を副制御基板330に送信することはない。なお、ここでは、非時短遊技状態に設定されている場合に特1保留が記憶された場合に限り、先読み指定コマンドを副制御基板330に送信することとしたが、時短遊技状態に設定されている場合や、特2保留が記憶された場合等に、先読み指定コマンドを副制御基板330に送信しても構わない。
このように、取得時演出判定処理は、新たに保留が記憶されたときに、当該保留が読み出された際に決定される変動演出にかかる情報(以下、「変動情報」という)に対応する情報(以下、変動情報に対応する情報を「事前判定情報」という)を、当該保留が記憶された時点で導出するための処理となる。
図24は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図24に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図25は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図26は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図27は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされている変動状態識別フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、上記ステップS611−1でロードした変動状態識別フラグを確認し、現在の変動状態が、通常1変動状態もしくは通常2変動状態(以下、通常1変動状態および通常2変動状態のいずれかを示す場合に、単に「通常変動状態」という場合がある)であるかを判定する。その結果、現在の変動状態が通常変動状態であると判定した場合にはステップS611−9に処理を移し、現在の変動状態は通常変動状態ではないと判定した場合にはステップS611−5に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、特殊変動状態において特別図柄の変動表示が何回行われたかを示す特殊変動回数カウンタの現在のカウンタ値(TC)に「1」加算した値を、新たなカウンタ値(TC)として記憶する。なお、ここでは、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)を加算することとしたが、特殊変動回数の残り回数と変動状態識別フラグとを対応付けておけば、大役遊技の終了時に特殊変動回数をセットし、以後、カウンタ値を減算していくとしてもよい。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5で更新された特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)と、現在設定されている変動状態識別フラグとに基づいて、変動状態識別フラグを更新する処理を行う。例えば、図12を参照して説明すると、特殊B変動状態であることを示す変動状態識別フラグがセットされており、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)が、上記ステップS611−5において「5」に更新されたとする。この場合には、特殊C変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットする。これにより、特殊変動期間中は、予め設定された特別図柄の変動表示の回数のとおりに、変動状態が切り替わることとなる。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−11に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−13に処理を移す。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−13で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−15で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−19)
メインCPU300aは、上記ステップS611−11または上記ステップS611−17でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−21)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−23)
メインCPU300aは、上記ステップS611−19で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−25)
メインCPU300aは、上記ステップS611−23で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための普通図柄時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する普通図柄時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、変動状態識別フラグを確認し、現在、特殊変動期間中であるかを判定する。そして、特殊変動期間中であると判定した場合には、特殊変動回数カウンタのカウンタ値(TC)を確認し、特殊変動状態から通常変動状態に切り替えるか否かを判定する。その結果、通常変動状態に切り替えると判定した場合、すなわち、特殊変動状態における最後の特別図柄の変動表示が終了したと判定した場合には、変動状態識別フラグを通常変動状態用のフラグに更新する。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図30は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図31は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図32は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、普通図柄時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグをセットする処理が行われる。また、変動状態が特殊変動状態に設定された場合には、以後、特殊変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図35は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図35に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図36は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図37は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、本実施形態では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態を確認し、対応する普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710−9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図38は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図39は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了し、普図保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく普通図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図40は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、上記ステップS730−9でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図41は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド122cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド122cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図42は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−9で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図43は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図44は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について説明した後、記憶部に記憶された保留の内容を示唆する先読み演出について説明する。
(演出の一例)
図45は、リーチなしパターンの変動演出の一例を説明する図である。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄210a、210b、210cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなしパターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなしパターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄210a、210b、210cが重畳して変動表示される。例えば、図45(a)に示すように、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図45(b)に示すように、3つの演出図柄210a、210b、210cが変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの矢印は、演出図柄210a、210b、210cが縦方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図45(c)に示すように、まず、演出図柄210aが停止表示され、その後、図45(d)に示すように、演出図柄210aと異なる図柄(態様)で演出図柄210cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図45(e)に示すように、演出図柄210bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄210a、210b、210cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄(態様)で停止表示され、その後に特別遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄210a、210b、210cが全て同一の図柄(態様)で停止表示されることはない。
図46は、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。本実施形態のリーチ変動パターンの変動演出は、ノーマルリーチ変動パターン、擬似連続リーチ変動パターンに大別される。ノーマルリーチ変動パターンの変動演出では、例えば、図46(a)に示すように、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始された後、図46(b)に示すように、演出図柄210aが停止表示される。その後、図46(c)に示すように、演出図柄210cが停止表示される。このとき、演出図柄210cは、演出図柄210aと同一の図柄(態様)で停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄210a、210cが特定態様(同一の図柄(態様))、所謂「リーチ態様」で表示されると、図46(d)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部200aには、図46(e)に示すように、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
図47は、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。擬似連続リーチ変動パターンの変動演出では、例えば、図47(a)に示すように、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始された後、図47(b)に示すように、演出図柄210aが停止表示される。その後、図47(c)に示すように、演出図柄210cが停止表示される。このとき、演出図柄210cは、演出図柄210aと異なる図柄(態様)で停止表示される。ここまでは、リーチなしパターンと同様であるが、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出では、図47(d)に示すように、「継続」と記された特殊態様の演出図柄210bが停止表示される。
こうして、特殊態様の演出図柄210bが停止表示されると、図47(e)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの全てが再び変動表示を開始する(擬似1回目)。そして、図47(b)および図47(c)と同様に、演出図柄210a、210cが停止表示された後、図47(f)に示すように、「継続」と記された特殊態様の演出図柄210bが再度停止表示される。すると、図47(g)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの全てが変動表示を再開し(擬似2回目)、図47(h)に示すように、演出図柄210a、210cが同一の図柄(態様)で停止表示されてリーチ態様になると、以後、図47(i)および図47(j)に示すように、ノーマルリーチ変動パターンと同様に、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示され、最終的に、演出図柄210a、210b、210cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知される。
このように、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、演出図柄210a、210b、210cの全てが一度仮停止表示された後に、再度変動表示を行ってからリーチ態様となり、リーチ態様となった後に、リーチ発展演出が実行される演出である。つまり、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、1回の特別図柄の変動表示中に、演出図柄210a、210b、210cが複数回変動表示された後にリーチ発展演出が行われるものである。
図47では、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が3回、すなわち、演出図柄210a、210b、210cの再変動が2回行われる場合について説明したが、本実施形態では、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が2〜4回(再変動が1〜3回)行われる擬似連続リーチ変動パターンが設けられており、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数(再変動回数)が多くなるほど、大当たりの当選が報知される可能性(以下、「信頼度」という)が高くなるように設定されている。以下では、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が2回(再変動回数が1回)の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似1」と称し、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が3回(再変動回数が2回)の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似2」と称し、演出図柄210a、210b、210cの変動表示回数が4回(再変動回数が3回)の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似3」と称する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄210a、210b、210cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄210a、210b、210cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。したがって、演出表示部200aには、主制御基板300において設定されている遊技状態に応じて異なる画像が表示されることとなり、遊技者は、演出表示部200aに表示される画像によって、現在の遊技状態、例えば、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを把握することが可能となる。
(演出決定テーブルの一例)
次に、上記の変動演出の態様の決定方法について説明する。図48(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図48(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出の態様が決定される。具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、動画(リーチ発展演出)の画像パターンが、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。したがって、例えば、図46に示すリーチ変動パターンの変動演出においては、図46(a)〜図46(d)に示す変動演出の態様(画像パターン)が変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定されており、図46(e)に示す変動演出の態様(動画)が変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されている。
なお、リーチなしパターンの変動演出は、前半の変動演出が実行されないことを示す変動モード番号(変動モードコマンド)と、所定の変動パターン番号(変動パターンコマンド)とが決定された場合に実行される。例えば、前半の変動演出が実行されないことを示す「00H」の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信すると、副制御基板330では、必ず、前半の変動演出の態様として「なし」が決定される。また、同時に受信した変動パターンコマンドに基づいて、開始から終了までの変動演出の態様が決定される。したがって、図45に示す変動演出の態様(画像パターン)は、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されることとなる。
図48(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半の変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半の変動演出の態様が決定される。
なお、図48(a)において、変動モード番号と前半の変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の態様として、必ず、「リーチB」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半の変動演出の態様のうち「なし」は、前半の変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半の変動演出のみが実行されることとなる。したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなしパターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなしパターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図48(a)において、前半の変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」は、それぞれ、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。さらに、図48(a)において、前半の変動演出の態様における「擬似1a」や「擬似1b」等は、それぞれ、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄210a、210b、210cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図48(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半の変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半の変動演出の態様が決定される。
なお、図48(b)において、変動パターン番号と後半の変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図48(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ10秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ12秒」、「ハズレ10秒」、「ハズレ8秒」の変動演出の態様は、演出図柄210a、210b、210cが変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ12秒、10秒、8秒で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半の変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、図48(b)において、後半の変動演出の態様における「ハズレ弱発展1」や「ハズレ弱発展2」等は、それぞれ、図46(e)、図47(j)に示す動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像が異なっている。なお、これらの画像パターンは、変動パターン番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定される。
ここで、本実施形態では、変動演出の一態様として先読み演出が実行される。以下に、先読み演出の一例について説明する。
図49は、先読み演出の第1の例を説明する図である。先読み演出とは、メインRAM300cに記憶されたいずれかの保留を対象保留とし、この対象保留が読み出された際に実行される変動演出の態様や大役抽選の抽選結果等を、当該対象保留が読み出されるよりも前に示唆する演出である。こうした先読み演出は、遊技状態や変動状態等に応じて複数パターン設けられているが、ここでは、先読み演出の1つの実行パターンである連続演出について説明する。本実施形態における連続演出とは、メインRAM300cに記憶されたいずれかの保留を対象保留とし、この対象保留よりも前に読み出される保留を対象前保留とし、最大で、1または複数の対象前保留、および、対象保留の複数回の変動演出それぞれにおいて、予め設定された特定演出が実行される演出である。
図49では、連続演出として、2つの対象前保留と1つの対象保留の合計3つの保留それぞれの変動演出中に特定演出が実行される場合を示している。図49(a)に示すように、対象保留の2つ前の対象前保留にかかる変動演出が開始されると、その開始と同時に、図49(b)に示すように、演出表示部200aの前面まで演出役物装置202が可動する。その後、演出役物装置202が演出表示部200aの前面から退避すると、図49(c)に示すように、演出表示部200aの背景画像に「亀裂」が入り、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで停止表示され、1回目の変動演出が終了する。
続いて、対象保留の1つ前の対象前保留にかかる変動演出の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始されるが、このときには、図49(d)に示すように、1回目の変動演出で演出表示部200aに表示された「亀裂」の背景画像が、そのまま継続して表示されている。そして、対象保留の1つ前の対象前保留にかかる変動演出の開始と同時に、図49(e)に示すように、演出表示部200aの前面まで演出役物装置202が可動する。その後、演出役物装置202が演出表示部200aの前面から退避すると、図49(f)に示すように、演出表示部200aの背景画像に表示されている亀裂が増し、演出図柄210a、210b、210cがハズレを報知する組み合わせで停止表示されて2回目の変動演出が終了する。
続いて、対象保留にかかる変動演出の開始に伴って、演出図柄210a、210b、210cの変動表示が開始されるが、このときには、図49(g)に示すように、2回目の変動演出で演出表示部200aに表示された「亀裂」の背景画像が、そのまま継続して表示されている。そして、対象保留にかかる変動演出の開始と同時に、図49(h)に示すように、演出表示部200aの前面まで演出役物装置202が可動する。その後、演出役物装置202が演出表示部200aの前面から退避すると、図49(i)に示すように、演出表示部200aに、「渦巻き」の背景画像が表示されるとともに、演出図柄210a、210cがリーチ態様で停止表示される。その後、図49(j)に示すように、演出表示部200aにリーチ発展演出の動画が再生表示され、大役抽選の抽選結果が最終的に報知される。
このように、連続演出では、連続演出の対象となる保留の各変動演出において、演出役物装置202が可動するとともに、「亀裂」や「渦巻き」の背景画像が演出表示部200aに表示される特定演出が実行される。つまり、特定演出は、連続演出を構成する演出であり、換言すれば、複数回の変動演出それぞれの態様を特定演出とすることで、連続演出が実行されることとなる。こうして、連続して実行される複数回の変動演出に跨って、演出表示部200aに「亀裂」の背景画像が表示されたり、演出役物装置202が可動したりすることから、複数回の変動演出が互いに関連性や連続性を備えたものとなり、以後の変動演出において、所定の動画が再生されることへの期待感を遊技者に付与することとなる。
なお、連続演出は、複数回の変動演出に跨って実行されることを前提とするが、その実行態様や開始時期はさまざまである。つまり、上記したように、メインRAM300cに記憶されたいずれか1の対象保留、および、その対象保留よりも前に読み出される1または複数の対象前保留を特定演出の実行対象とする場合と、メインRAM300cに記憶されたいずれか1の対象保留のみを特定演出の実行対象とする場合とがある。本実施形態では、連続演出が特1保留によって実行されることとし、特1保留が最大で4つ記憶されることから、1回の連続演出における特定演出の実行回数は1〜4回となる。
図50は、先読み演出の第2の例を説明する図である。図50では、ノーマルリーチ変動パターンの1つの対象保留のみを特定演出の実行対象として連続演出が実行される場合の一例を示している。この場合には、図50(a)に示すように、対象保留にかかる変動演出が開始されると、その開始と同時に、図50(b)に示すように、演出表示部200aの前面まで演出役物装置202が可動する。その後、演出役物装置202が演出表示部200aの前面から退避すると、図50(c)、(d)に示すように、演出表示部200aに、「渦巻き」の背景画像が表示されるとともに、演出図柄210a、210cがリーチ態様で停止表示される。その後、図50(e)に示すように、演出表示部200aにリーチ発展演出の動画が再生表示され、大役抽選の抽選結果が最終的に報知される。
図51は、先読み演出の第3の例を説明する図である。図51では、擬似連続リーチ変動パターンの1つの対象保留のみを特定演出の実行対象として連続演出が実行される場合の一例を示している。この場合には、図51(a)に示すように、対象保留にかかる変動演出が開始されると、図51(b)に示すように、演出図柄210a、210cの停止表示後に、「継続」と記された特殊態様の演出図柄210bが停止表示される。こうして、特殊態様の演出図柄210bが停止表示されると、図51(c)に示すように、演出図柄210a、210b、210cの全てが再び変動表示を開始する(擬似1回目)。このとき、演出図柄210a、210b、210cの再変動表示とともに、図51(d)に示すように、演出表示部200aの前面まで演出役物装置202が可動する。その後、演出役物装置202が演出表示部200aの前面から退避すると、図51(e)に示すように、演出表示部200aに「亀裂」の背景画像が表示されるとともに、演出図柄210a、210cの停止表示後に、「継続」と記された特殊態様の演出図柄210bが停止表示される。
そして、図51(f)に示すように、「亀裂」の背景画像のまま、演出図柄210a、210b、210cの全てが再び変動表示を開始する(擬似2回目)。このとき、演出図柄210a、210b、210cの再変動表示とともに、図51(g)に示すように、演出表示部200aの前面まで演出役物装置202が可動する。その後、演出役物装置202が演出表示部200aの前面から退避すると、図51(h)に示すように、演出表示部200aに「渦巻き」の背景画像が表示されるとともに、演出図柄210a、210cがリーチ態様で停止表示される。その後、図51(i)に示すように、演出表示部200aにリーチ発展演出の動画が再生表示され、大役抽選の抽選結果が最終的に報知される。
以上のように、1の対象保留のみが特定演出の実行対象に決定された場合には、対象保留の変動演出パターンに応じて、特定演出の開始時期が異なる。すなわち、特定演出の実行対象の変動演出パターンがノーマルリーチ変動パターンである場合には、変動演出の開始に伴って特定演出が実行される。したがって、連続演出の対象保留がノーマルリーチ変動パターンであった場合には、1の対象保留のみが特定演出の実行対象に決定されたときと、1または複数の対象前保留と1の対象保留とが特定演出の実行対象に決定されたときとで、対象保留の変動演出中に特定演出が開始される時期は同じとなる。
なお、ここでは詳細な説明は省略するが、1または複数の対象前保留と1の対象保留とが特定演出の実行対象に決定され、かつ、対象保留の変動演出パターンが擬似連続リーチ変動パターンであった場合にも、当該対象保留の変動演出の開始時に特定演出が開始される。つまり、連続演出が複数回の変動演出に跨って実行される場合には、対象保留の変動演出パターンに拘わらず、必ず、各変動演出の開始時に特定演出が実行されることとなる。
一方、上記のように、1の対象保留のみが特定演出の実行対象となり、その対象保留の変動演出パターンが擬似連続リーチ変動パターンであった場合には、特定演出の開始時期が、変動演出の開始時、演出図柄210a、210b、210cの各再変動表示時のいずれかに決定される。つまり、特定演出の実行対象として、対象前保留が決定されることなく1の対象保留が決定された場合における、当該対象保留についての特定演出の開始時期には、対象前保留および対象保留の双方が決定された場合における当該対象保留についての特定演出の開始時期と異なる開始時期が含まれている。
こうして、1の対象保留のみを特定演出の実行対象とすることで、連続演出の開始した変動演出によって大当たりの当選が報知される可能性がある。したがって、連続演出が複数回の変動演出に跨って実行される場合であっても、全ての変動演出について遊技者に期待感を付与することができ、連続演出による演出効果の向上を図ることができる。しかも、特定演出の開始時期を複数パターン設けることにより、変動演出中に、特定演出が開始されるかもしれないといった期待感が常時付与され、さらなる演出効果の向上を図ることができる。
次に、副制御基板330における、上記の連続演出の実行可否、連続演出の対象保留および対象前保留、特定演出の開始時期を決定する方法について具体的に説明する。
図52は、通常1変動状態用および特殊A変動状態用のリーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。連続演出は、メインRAM300cに記憶されている保留が読み出された際に決定されるグループ種別情報や変動情報(変動モード番号、変動パターン番号)を事前に判定し、その事前判定結果に応じて実行される。つまり、連続演出は、主制御基板300と副制御基板330とが協働して実行可能となることから、ここでは、まず、主制御基板300のメインROM300bに記憶されているリーチグループ決定乱数判定テーブルについて説明する。
上記したように、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には、取得時演出判定処理(図23、ステップS536)により、新たに特1保留が記憶された時点で、当該特1保留にかかる事前判定情報が導出される。このとき、新たに記憶された特1保留がハズレとなる場合には、当該特1保留が読み出された際に決定されるグループ種別情報が事前判定情報として導出され、新たに記憶された特1保留が大当たりとなる場合には、当該特1保留が読み出された際に決定される変動モード番号および変動パターン番号が事前判定情報として導出される。
特1保留が読み出されて大役抽選が行われ、その抽選結果がハズレであった場合には、まず、グループ種別が決定され、決定されたグループ種別に応じて変動モード番号および変動パターン番号が決定される。このとき、変動状態が通常1変動状態であれば、大役抽選が行われたときの特1保留数に応じて、図52(a)〜(c)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル1〜3を参照してグループ種別が決定され、変動状態が特殊A変動状態であれば、大役抽選が行われたときの特1保留数に拘わらず、図52(d)に示すリーチグループ決定乱数判定テーブル4を参照してグループ種別が決定される。
図52(a)〜(c)に示すように、通常1変動状態用のリーチグループ決定乱数判定テーブル1〜3によれば、特1保留として記憶されたリーチグループ決定乱数が0〜8999であれば、特1保留数に応じてグループ1A、1B、1Cのいずれかが決定される。これに対して、リーチグループ決定乱数が9000〜10006の範囲内であれば、特1保留数および変動状態に拘わらず、リーチグループ決定乱数に応じて、図示のようにグループ2〜9のいずれかが決定される。つまり、通常1変動状態において、大役抽選の抽選結果がハズレであった場合、リーチグループ決定乱数が0〜8999の範囲内であれば、特1保留数に応じて異なるグループが決定され、リーチグループ決定乱数が9000〜10006の範囲内であれば、特1保留数に拘わらず、同一のグループが決定されることとなる。なお、図52(d)に示すように、変動状態が特殊A変動状態であった場合には、通常1変動状態とは異なるグループが決定される。
また、既に説明したように、主制御基板300では、グループが決定されると、次に、決定されたグループに対応するリーチモード決定乱数判定テーブル(図7)を参照して、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定され、最後に、決定された変動パターン乱数判定テーブル(図8)を参照して、変動パターン番号が決定される。つまり、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出された場合には、1または複数の変動情報(変動モード番号および変動パターン番号)が対応付けられた複数種類のグループ種別の中からいずれかのグループ種別が決定されるとともに、決定されたグループ種別に基づいて、当該グループ種別に対応付けられたいずれかの変動情報(変動モード番号および変動パターン番号)が決定されることとなる。
図53は、グループ種別ごとの変動モード番号および変動パターン番号を説明する図である。変動状態が通常1変動状態に設定されている場合には、図53(a)に示すように、例えば、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出され、グループ種別としてグループ1Aが決定されたとする。この場合、変動モード番号は、必ず、前半の変動演出が実行されないことを示す00Hに決定され、変動パターン番号は、取得した変動パターン乱数に応じて00Hまたは01Hに決定される。なお、変動パターン番号=00Hが決定されると、特別図柄の変動表示の時間が12秒に設定され、変動パターン番号=01Hが決定されると、特別図柄の変動表示の時間が10秒に設定される。そして、主制御基板300において00H、01Hの変動パターン番号が決定された場合には、副制御基板330において、最終的にハズレを報知する組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示される、12秒、10秒のリーチなしパターンの変動演出が決定される。
同様に、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出され、グループ種別としてグループ1B、1Cが決定された場合にも、変動モード番号は、必ず、前半の変動演出が実行されないことを示す00Hに決定される。また、グループ1Bが決定された場合には、02H、03Hのいずれかの変動パターン番号が決定され、グループ1Cが決定された場合には、04Hの変動パターン番号が決定される。変動パターン番号として02H、03H、04Hが決定されると、特別図柄の変動表示の時間が、それぞれ8秒、6秒、4秒に設定される。また、主制御基板300においてこれら02H〜04Hの変動パターン番号が決定された場合には、副制御基板330において、最終的にハズレを報知する組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示される、8秒、6秒、4秒のリーチなしパターンの変動演出が決定される。つまり、グループ種別としてグループ1A、1B、1Cが決定された場合には、変動時間は異なるものの、いずれもリーチなしパターンのハズレの変動演出が実行されることとなる。
また、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出され、グループ種別としてグループ2が決定された場合にも、変動モード番号は、必ず、前半の変動演出が実行されないことを示す00Hに決定される。また、グループ2が決定された場合には、05H、06Hのいずれかの変動パターン番号が決定される。変動パターン番号として05H、06Hが決定されると、特別図柄の変動表示の時間が、それぞれ9秒、11秒に設定される。また、主制御基板300においてこれら05H、06Hの変動パターン番号が決定された場合には、副制御基板330において、最終的にハズレを報知する組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示される、9秒、11秒のリーチなしパターンの変動演出が決定される。つまり、グループ種別としてグループ2が決定された場合にも、グループ1A、1B、1Cが決定された場合と同様、リーチなしパターンのハズレの変動演出が実行されることとなる。
これに対して、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出され、グループ種別としてグループ3が決定された場合には、10H〜3FHのいずれかの変動モード番号が決定される。変動モード番号として10H〜1FHが決定されると、前半の特別図柄の変動表示の時間が、10〜20秒に設定され、変動モード番号として20H〜2FHが決定されると、前半の特別図柄の変動表示の時間が、15〜25秒に設定され、変動モード番号として30H〜3FHが決定されると、前半の特別図柄の変動表示の時間が、20〜30秒に設定される。主制御基板300においてこれら10H〜3FHの変動モード番号が決定された場合には、図示のように、副制御基板330において、前半の変動演出の態様として、ノーマルリーチ変動パターン、擬似1回の擬似連続リーチ変動パターン、擬似2回の擬似連続リーチ変動パターンが決定される。なお、詳しい説明は省略するが、グループ種別として、グループ4〜9が決定された場合にも、図示のように、前半の変動演出の態様が決定される。
また、グループ種別としてグループ3が決定された場合には、10H〜19Hのいずれかの変動パターン番号が決定される。変動パターン番号として10H〜19Hが決定されると、後半の特別図柄の変動表示の時間が、20〜30秒に設定される。主制御基板300においてこれら10H〜19Hの変動パターン番号が決定された場合には、副制御基板330において、後半の変動演出の態様、すなわち、リーチ発展演出用の動画として、「ハズレ弱発展1」に分類される変動演出が決定される。この「ハズレ弱発展1」に分類される変動演出は、変動パターン番号に対応して複数パターン設けられており、各変動演出の時間が、対応する変動パターン番号により設定される特別図柄の変動表示の時間と一致するように設計されている。これら複数パターンのリーチ発展演出用の動画は、例えば、演出表示部200aに表示されるキャラクタが異なる等、互いに内容が異なるものであるが、いずれにしても、最終的にハズレを報知する組み合わせで演出図柄210a、210b、210cが停止表示されることとなる。
なお、詳しい説明は省略するが、グループ種別としてグループ4、5が決定された場合には、それぞれ、変動パターン番号に応じて「ハズレ弱発展2」、「ハズレ弱発展3」に分類される後半の変動演出の態様が決定される。また、グループ種別としてグループ6、7が決定された場合には、それぞれ、変動パターン番号に応じて「ハズレ中発展4」、「ハズレ強発展5」に分類される後半の変動演出の態様が決定される。また、グループ種別としてグループ8、9が決定された場合には、それぞれ、変動パターン番号に応じて「ハズレ中特定A」、「ハズレ強特定B」に分類される後半の変動演出の態様が決定される。
また、変動状態が特殊A変動状態に設定されている場合には、図53(b)に示すように、グループ種別としてグループ1D、グループ10、グループ11〜13、グループ14、16、グループ15、17が決定され、決定されたグループ種別に応じて、それぞれ図示のように前半の変動演出の態様および後半の変動演出の態様が決定される。
ここで、後半の変動演出の態様を示す「ハズレ弱発展1」等の表示において、「ハズレxxxx」は、演出図柄210a、210b、210cが最終的にハズレを報知する組み合わせで停止表示されることを示している。また、「xxx弱xxx」は、当該変動演出によって大当たりの当選が報知される期待度である信頼度を示しており、本実施形態では、「弱」、「中」、「強」の3段階に区分している。なお、「弱」は、信頼度が最も低く、「強」は、信頼度が最も高いことを示す。また、「xxxx発展1」は、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。
図54は、グループ種別、変動パターン番号および信頼度の関係を説明する図である。例えば、図54に示すように、特1保留についてハズレの大役抽選結果が導出されたとする。このとき、主制御基板300において、グループ種別としてグループ3が決定された場合には、変動パターン番号として10H〜19Hのいずれかが決定される。そして、主制御基板300において変動パターン番号=10H〜19Hが決定された場合には、副制御基板330において、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦して最終的に敗北する動画が再生されるパターンA(負け)の変動演出パターンが決定されるとする。
同様に、主制御基板300において変動パターン番号=20H〜29H、30H〜39H、40H〜49H、50H〜59Hが決定された場合にも、副制御基板330において、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦して最終的に敗北する動画が再生されるパターンB〜E(負け)の変動演出パターンが決定されるとする。なお、変動演出パターンのパターンA〜Eは、登場キャラクタや対戦する内容が互いに異なるものとする。
また、主制御基板300において変動パターン番号=60H、70Hが決定された場合には、副制御基板330において、所謂「ミッション演出」である特定パターンA、B(失敗)の変動演出パターンが決定されるとする。なお、特定パターンA、Bが決定されると、それぞれ所定のミッションが提示され、味方キャラクタがミッション達成を目指すものの、最終的にミッションに失敗する内容の動画が再生される。
一方、特1保留について大当たりの大役抽選結果が導出された場合には、主制御基板300において、1AH〜1FH、2AH〜2FH、3AH〜3FH、4AH〜4FH、5AH〜5FH、6AH、7AHの変動パターン番号が決定される。そして、主制御基板300において変動パターン番号=1AH〜1FHが決定された場合には、副制御基板330において、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦して最終的に勝利する動画が再生されるパターンA(勝ち)の変動演出パターンが決定されるとする。同様に、主制御基板300において変動パターン番号=2AH〜2FH、3AH〜3FH、4AH〜4FH、5AH〜5FHが決定された場合には、副制御基板330において、味方キャラクタが敵キャラクタと対戦して最終的に勝利する動画が再生されるパターンB〜E(勝ち)の変動演出パターンが決定されるとする。
また、主制御基板300において変動パターン番号=6AH、7AHが決定された場合には、副制御基板330において、所定のミッションが提示され、味方キャラクタが最終的にミッションを達成する内容の動画が再生される特定パターンA、B(成功)の変動演出パターンが決定されるとする。
ここで、変動演出パターンのパターンA(負け)およびパターンA(勝ち)は、動画が再生されてから所定時間が経過するまで、同一の画像が演出表示部200aに表示され、最終的に味方キャラクタが勝利するか敗北するかという点のみが異なるとする。また、変動演出パターンのパターンB〜E(負け)およびパターンB〜E(勝ち)についても、それぞれパターンAと同様に、最終的に味方キャラクタが勝利するか敗北するかという点のみが異なるとする。
そして、変動演出パターンの特定パターンA(失敗)および特定パターンA(成功)は、動画が再生されてから所定時間が経過するまで、同一の画像が演出表示部200aに表示され、最終的にミッションを達成するか失敗するかという点のみが異なるとする。また、変動演出パターンの特定パターンB(失敗)および特定パターンB(成功)についても、それぞれ特定パターンAと同様に、最終的にミッションを達成するか失敗するかという点のみが異なるとする。
そして、各変動演出パターンの出現確率、すなわち、各変動パターン番号の決定確率は、各グループ種別の決定確率で設定されることから、リーチグループ決定乱数判定テーブルにおける置数を図52に示すように設計することで、変動演出パターンごとの大当たりの信頼度が、図54に示すように設定される。例えば、パターンA(負け)は、ハズレの抽選結果が導出された場合に、約1/50の確率で出現し、パターンA(勝ち)は、大当たりの抽選結果が導出された場合に、約5/100の確率で出現する。パターンA(負け)およびパターンA(勝ち)の変動演出が実行された場合、変動演出の途中では、遊技者は味方キャラクタが勝利するか否かについて識別することができない。そこで、パターンAの対戦画像が表示された場合には、遊技者は、味方キャラクタが勝利することを期待しながら、最後まで変動演出を見守ることとなる。
また、例えば、パターンE(負け)は、ハズレの抽選結果が導出された場合に、約1/200の確率で出現し、パターンE(勝ち)は、大当たりの抽選結果が導出された場合に、約25/100の確率で出現する。パターンE(負け)およびパターンE(勝ち)の変動演出が実行された場合も、変動演出の途中では、遊技者は味方キャラクタが勝利するか否かについて識別することができない。
ここで、パターンA(負けおよび勝ちの双方を含む)の変動演出パターンは、パターンE(負けおよび勝ちの双方を含む)の変動演出パターンに比べて、ハズレ時の出現確率が高く、大当たり当選時の出現確率が低く設定されている。換言すれば、パターンE(負けおよび勝ちの双方を含む)の変動演出パターンは、パターンA(負けおよび勝ちの双方を含む)の変動演出パターンに比べて、ハズレ時の出現確率が低く、大当たり当選時の出現確率が高く設定されている。したがって、パターンEにかかる変動演出が実行された場合には、パターンAにかかる変動演出が実行された場合よりも、大当たりの当選が高確率で報知されることとなる。つまり、信頼度とは、所定の変動演出が実行された場合に、当該変動演出によって最終的に大当たりの当選が報知される確率と言い換えることができる。
したがって、図54に示すように、ハズレ(大当たり)弱発展1(パターンA)、ハズレ(大当たり)弱発展2(パターンB)、ハズレ(大当たり)弱発展3(パターンC)の信頼度は「低」、ハズレ(大当たり)中発展4(パターンD)の信頼度は「中」、ハズレ(大当たり)強発展5(パターンE)の信頼度は「高」となり、また、ハズレ(大当たり)中特定A(特定パターンA)の信頼度は「中」、ハズレ(大当たり)強特定B(特定パターンB)の信頼度は「高」となる。
ここで、上記したように、先読み演出においては、メインRAM300cに記憶された保留が大役抽選の際に読み出されて実行される変動演出の内容、あるいは、大役抽選の結果を、当該保留が読み出されるよりも前の段階で遊技者に示唆するものである。そして、非時短遊技状態においては、既に説明した通り、変動状態に拘わらず、ハズレの仮判定結果が導出された保留については、先読み指定グループ種別コマンドが副制御基板330に送信される。このとき、先読み指定グループ種別コマンドは、リーチグループ決定乱数の乱数範囲に対応付けられている。
図55は、リーチグループ決定乱数と先読み指定グループ種別コマンドとの関係を説明する図である。既に説明したように、非時短遊技状態においては、リーチグループ決定乱数が0〜8999の範囲である場合に、グループ1A、1B、1C、1Dが決定される。グループ1A、1B、1C、1Dが決定されると、必ず、リーチなしパターンのハズレ用の変動演出が実行されることから、リーチグループ決定乱数が0〜8999である場合には、必ず、リーチなしパターンのハズレ用の変動演出が実行されることとなる。同様に、リーチグループ決定乱数が9000〜9099の範囲である場合にも、リーチなしパターンのハズレ用の変動演出が実行される。
また、リーチグループ決定乱数が9100〜9299であれば、ハズレ弱発展1に分類されるリーチ変動パターンのハズレ用の変動演出が実行され、以下、図示のとおりにリーチグループ決定乱数に応じて、リーチ変動パターンのハズレ用の変動演出が実行される。
したがって、主制御基板300において、保留として記憶されたリーチグループ決定乱数の値を確認することで、グループ種別、すなわち、当該保留が読み出されて実行される変動演出の信頼度を事前に把握することができる。そこで、主制御基板300に、図55(b)に示す先読み指定グループ種別コマンド決定テーブルを設け、この先読み指定グループ種別コマンド決定テーブルを参照して、リーチグループ決定乱数に応じた先読み指定グループ種別コマンドを決定する。この先読み指定グループ種別コマンド決定テーブルによれば、非時短遊技状態に設定されているときに参照されるリーチグループ決定乱数判定テーブルと等しく置数が割り振られている。その結果、例えば、先読み指定グループ種別コマンドのA0Hは、グループ1A〜1Dに対応するものとなり、A8Hは、グループ9、17に対応するものとなる。
以上のように、取得時演出判定処理(図23、ステップS536)において、先読み指定グループ種別コマンド決定テーブルを参照して先読み指定グループ種別コマンドを決定、送信することで、副制御基板330は、新たに記憶された保留に基づいて実行される変動演出の信頼度を、当該保留が記憶された時点で把握することができる。
なお、主制御基板300において、変動モード番号および変動パターン番号を決定する際、大役抽選の抽選結果がハズレであった場合には、グループ種別を決定した後、決定されたグループ種別に基づいて、変動モード番号および変動パターン番号が決定される。しかしながら、大役抽選の抽選結果が大当たりであった場合には、グループ種別を決定することなく、変動モード番号および変動パターン番号が決定される(図27参照)。したがって、取得時演出判定処理においても、まず、大役抽選の抽選結果が仮判定され、大当たりに当選するという仮判定結果が導出された場合には、グループ種別を判定することなく、リーチモード決定乱数判定テーブルおよび変動パターン乱数判定テーブルを参照して、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドが決定されることとなる。副制御基板330では、こうして送信される先読み指定グループ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンドに基づいて、先読み演出の実行可否や実行パターンを次のようにして決定する。
図56(a)は、先読み指定変動パターンコマンド変換テーブルを説明する図であり、図56(b)は、先読み演出実行決定テーブルを説明する図である。上記のように、取得時演出判定処理において、大当たりの仮判定結果が導出された場合には、先読み指定変動モードコマンドおよび先読み指定変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330では、これらのコマンドを受信すると、受信した先読み指定変動パターンコマンドを、図56(a)に示す先読み指定変動パターンコマンド変換テーブルを参照して、先読み指定グループ種別情報に変換する。
具体的には、取得時演出判定処理において、大当たりの仮判定結果が導出された場合には、先読み指定変動パターンコマンドとして、1AH〜1FH、2AH〜2FH、3AH〜3FH、4AH〜4FH、5AH〜5FH、6AH、7AHが送信される。このとき、1AH〜1FHの先読み指定変動パターンコマンドを受信した場合には、受信コマンドを、先読み指定グループ種別情報としてA9Hに変換する。同様に、2AH〜2FHの先読み指定変動パターンコマンドを受信した場合には、先読み指定グループ種別情報としてAAHに変換し、3AH〜3FH、4AH〜4FH、5AH〜5FH、6AH、7AHの先読み指定変動パターンコマンドを受信した場合には、先読み指定グループ種別情報として、それぞれ、ABH、ACH、ADH、AEH、AFHに変換する。
一方、取得時演出判定処理において、ハズレの仮判定結果が導出された場合には、先読み指定グループ種別コマンドとして、A0H〜A8Hのいずれかが送信される。このことからも明らかなように、先読み指定変動パターンコマンド変換テーブルによって変換される先読み指定グループ種別情報は、受信し得る先読み指定グループ種別コマンドの最後の値に続く値となっている。
そして、非時短遊技状態に設定されているときに特1保留が記憶され、当該特1保留について、取得時演出判定処理でハズレの仮判定結果が導出されるとともに、先読み指定グループ種別コマンドが副制御基板330に送信された場合には、図56(b)に示す先読み演出実行決定テーブルを参照して、先読み演出の実行可否および実行する先読み演出パターンが決定される。
つまり、主制御基板300においては、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出された場合、1または複数の変動モード番号および変動パターン番号(変動情報)が対応付けられた複数種類のグループ種別(区分情報)の中からいずれかのグループ(区分情報)を決定するとともに、決定されたグループ種別(区分情報)に基づいて、当該グループ種別(区分情報)に対応付けられたいずれかの変動モード番号および変動パターン番号(変動情報)を決定する。
そして、メインRAM300cに記憶された保留について、当該保留が読み出された際に導出される抽選結果が、ハズレであると仮判定された場合、グループ種別(区分情報)に対応する事前判定情報(第1事前判定情報)を導出する。一方、メインRAM300cに記憶された保留について、当該保留が読み出された際に導出される抽選結果が、大当たりであると仮判定された場合、変動モード番号および変動パターン番号(変動情報)に対応する事前判定情報(第2事前判定情報)を導出する。
副制御基板330では、第1事前判定情報を示す先読み指定グループ種別コマンドを受信すると、グループ種別(区分情報)と先読み演出の実行可否とが対応付けられた先読み演出実行決定テーブルを参照し、受信した先読み指定グループ種別コマンドに対応するグループ種別(区分情報)に基づいて先読み演出の実行可否を決定する。
また、非時短遊技状態に設定されているときに特1保留が記憶され、当該特1保留について、取得時演出判定処理で大当たりの仮判定結果が導出されるとともに、先読み指定変動パターンコマンドが副制御基板330に送信された場合には、まず、図56(a)に示す先読み指定変動パターンコマンド変換テーブルを参照し、受信コマンドを、先読み指定グループ種別情報に変換する。そして、図56(b)に示す先読み演出実行決定テーブルを参照し、変換したグループ種別情報に基づいて、先読み演出の実行可否および実行する先読み演出パターンが決定される。つまり、第2事前判定情報を示す先読み指定変動パターンコマンドを受信すると、受信したコマンドを所定の変換条件にしたがってグループ種別(区分情報)に変換するとともに、先読み演出実行決定テーブルを参照して、変換したグループ種別(区分情報)に基づいて先読み演出の実行可否を決定することとなる。
先読み演出を実行するためには、主制御基板300において取得時演出判定処理を行わなければならないが、この取得時演出判定処理において、ハズレの場合にも、変動パターン番号を事前判定するとなると、極めて処理負荷が大きくなってしまう。本実施形態のように、ハズレ時においては、グループ種別のみを事前判定情報として導出することで、主制御基板300における処理負荷を軽減することができる。一方で、大当たり当選時には、変動パターン番号が事前判定されるが、この場合には、変動パターン番号にかかる情報を、副制御基板330で変換したうえで、先読み演出の実行可否を決定する。こうして、先読み演出の実行に伴う処理負荷を、副制御基板330により多く担わせることで、主制御基板300における処理負荷が軽減され、遊技の進行に影響が及ぼされたり、設計作業が煩雑化したりするといった問題を解消することができる。
この先読み演出実行決定テーブルによれば、先読み指定グループ種別コマンドごとに、先読み演出の不実行(図56(b)において「不実行」で示す)、連続演出の実行(図56(b)において「連続演出」で示す)、連続演出以外のその他の先読み演出の実行(図56(b)において「その他先読み演出」で示す)がそれぞれ所定の確率で決定される。
なお、図56(b)において、各領域に記された数字は、「不実行」、「連続演出」、「その他先読み演出」の選択比率を示している。すなわち、先読み指定グループ種別コマンドを受信すると、副制御基板330では、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、当該取得した演出乱数に基づいて、先読み演出の実行可否を決定する。このとき、例えば、受信した先読み指定グループ種別コマンドがA0Hであれば、「不実行」が247/250の確率で決定され、「その他先読み演出」が3/250の確率で決定されることを示している。したがって、図56(b)からも明らかなように、受信した先読み指定グループ種別コマンドに対応するグループ種別の信頼度が高いほど、先読み演出の実行確率が高く設定されていることとなる。これにより、先読み演出が実行された場合には、以後の変動演出において、信頼度の高い変動演出が実行されるのではないかといった期待感が遊技者に付与されることとなり、先読み演出特有の演出効果を長期に亘って発揮することができる。
ここで、連続演出は、先読み指定グループ種別コマンドがA7H、A8H、AEH、AFHであった場合にのみ実行される。つまり、ミッション演出である特定パターンA、Bが変動演出として実行される特1保留が記憶されると、当該特1保留を対象保留とする連続演出が実行されることとなる。したがって、本実施形態においては、連続演出は、以後の変動演出において、信頼度の比較的高いミッション演出(特定パターンA、B)が実行されることを事前に示唆するものと言える。そして、連続演出の実行が決定された場合には、次に、いずれの対象前保留から連続演出を開始するか、すなわち、いずれの特1保留を特定演出の実行対象とするか、および、特定演出の開始時期を規定したシナリオが決定される。
図57(a)は、シナリオ決定テーブルを説明する図であり、図57(b)は、シナリオごとの特定演出の実行対象を説明する図である。連続演出の実行が決定されると、図57(a)に示すシナリオ決定テーブルを参照してシナリオ抽選が行われる。このシナリオ決定テーブルによれば、複数パターンのシナリオ(シナリオ1〜nで示す)の中から、いずれか1のシナリオが決定される。このとき、連続演出の対象保留よりも前に読み出される対象前保留の中に、リーチ変動パターンの特1保留がある場合には、必ず、シナリオ2が決定される。一方、連続演出の対象保留よりも前に読み出される対象前保留の中に、リーチ変動パターンの特1保留がない場合には、シナリオ1〜nのいずれかが決定される。
図57(b)に示すように、シナリオ1が決定された場合には、対象保留および対象前保留のいずれについても特定演出が実行されない。つまり、連続演出の実行が決定されたとしても、シナリオ1が決定された場合には、結果的に特定演出、すなわち、連続演出が実行されないこととなる。また、シナリオ2が決定された場合には、対象保留の変動演出のみが特定演出の実行対象となり、特定演出の開始時期は別途抽選によって決定される。ただし、抽選の結果によっては、特定演出が開始されず、結果的に連続演出が実行されない場合もある。
また、シナリオ3が決定された場合には、対象保留の変動演出の開始時と、対象保留の1つ前に読み出される対象前1保留の変動開始時とに、それぞれ特定演出が開始される。また、シナリオ4が決定された場合には、対象保留の変動演出の開始時と、対象保留の1つ前および2つ前に読み出される対象前1保留および対象前2保留の変動開始時とに、それぞれ特定演出が開始される。また、シナリオ5が決定された場合には、対象保留の変動演出の開始時と、対象保留の1つ前、2つ前および3つ前に読み出される対象前1保留、対象前2保留および対象前3保留の変動開始時とに、それぞれ特定演出が開始される。
なお、例えば、シナリオ5が決定されたとしても、対象前保留が1つのみしか記憶されていない場合には、結果的に、2回の変動演出に跨って、それぞれ特定演出が実行されることとなる。ここでは、シナリオ1〜5について説明したが、シナリオはこの他にも設けられており、シナリオごとに、特定演出の実行対象と、各実行対象の保留について、特定演出の開始時期が対応付けられている。
以下に、上記の変動演出および先読み演出を実行するための副制御基板330における処理について簡単に説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図58は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図59は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行う。このタイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板340や電飾制御基板350へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図60は、上記コマンド解析処理のうち、先読み指定コマンド(先読み指定図柄コマンド、先読み指定グループ種別コマンド、先読み指定変動モードコマンド、先読み指定変動パターンコマンド)を受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、先読み指定コマンドは、主制御基板300において、ステップS536−7、ステップS536−17、ステップS536−23、ステップS536−27(図23参照)でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
先読み指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した先読み指定コマンドを解析する。
(ステップS1210−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−1における先読み指定コマンド(先読み指定図柄コマンド)の解析結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS1210−5に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS1210−7に処理を移す。
(ステップS1210−5)
サブCPU330aは、図56(a)に示す先読み指定変動パターンコマンド変換テーブルを参照し、受信した先読み指定変動パターンコマンドに基づいて、グループ種別情報を導出する先読み指定変動パターンコマンド変換処理を行う。
(ステップS1210−7)
サブCPU330aは、グループ種別情報を事前判定情報記憶部に記憶する。具体的には、上記ステップS1210−1において、先読み指定図柄コマンドの解析結果がハズレである場合には、受信した先読み指定グループ種別コマンドに対応するグループ種別情報を記憶し、上記ステップS1210−1において、先読み指定図柄コマンドの解析結果が大当たりである場合には、上記ステップS1210−5における先読み指定変動パターンコマンド変換処理で変換されたグループ種別を記憶する。
なお、サブRAM330cに設けられる事前判定情報記憶部は、メインRAM300cに設けられた第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に対応する第1記憶部〜第4記憶部を有している。ここでは、メインRAM300cにおいて特1保留が記憶された記憶部に対応する記憶部に、事前判定情報としてのグループ種別情報が記憶される。
(ステップS1210−9)
サブCPU330aは、先読み演出の実行可否の決定処理の禁止を示す先読み禁止フラグがオンしているかを判定する。その結果、先読み禁止フラグがオンしていると判定した場合には当該先読み指定コマンド受信処理を終了し、先読み禁止フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1210−11に処理を移す。
(ステップS1210−11)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、図56(b)に示す先読み演出実行決定テーブルを参照し、取得した演出乱数と、上記ステップS1210−7で新たに記憶された事前判定情報とに基づいて、先読み演出の実行可否および先読み演出の実行パターンを決定する先読み演出実行抽選処理を行う。
(ステップS1210−13)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−11における先読み演出実行抽選処理により、連続演出の実行が決定されたかを判定する。その結果、連続演出の実行が決定されたと判定した場合にはステップS1210−17に処理を移し、連続演出の実行は決定されなかったと判定した場合にはステップS1210−15に処理を移す。
(ステップS1210−15)
サブCPU330aは、連続演出以外の先読み演出を実行するための処理を実行し、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1210−17)
サブCPU330aは、事前判定情報記憶部に記憶された事前判定情報のうち、新たに記憶された対象保留としての事前判定情報よりも先に記憶された対象前保留の事前判定情報を確認する。ここでは、対象前保留の中に、リーチ変動パターンの対象前保留が含まれているかを確認する。
(ステップS1210−19)
サブCPU330aは、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、取得した演出乱数と、上記ステップS1210−17における確認結果とに基づいて、図57(a)のシナリオ決定テーブルを参照して、連続演出の実行パターンが規定されたシナリオを決定する。
(ステップS1210−21)
サブCPU330aは、先読み禁止フラグをオンする。
(ステップS1210−23)
サブCPU330aは、上記ステップS1210−19で決定されたシナリオ情報を記憶し、当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。
図61は、上記コマンド解析処理のうち、変動モードコマンドを受信した際に実行される変動モードコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図27のステップS611−21でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動モードコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、特定演出継続フラグがオンしているかを判定する。なお、詳しくは後述するが、特定演出継続フラグは、連続演出が終了した次の変動演出、すなわち、連続演出の対象保留の次の変動演出においても、さらに特定演出を継続して実行することを示すものである。特定演出継続フラグがオンしていると判定した場合にはステップS1220−21に処理を移し、特定演出継続フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1220−5に処理を移す。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶されているシナリオ情報を確認する。なお、連続演出の実行が決定されている場合や、連続演出の実行中である場合には、サブRAM330cにシナリオ情報が記憶されているが、連続演出が終了すると、後述するステップS1240−3においてシナリオ情報が消去される。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−5で確認したシナリオ情報に基づき、当該変動演出が特定演出の実行対象であるかを判定する。その結果、特定演出の実行対象であると判定した場合にはステップS1220−13に処理を移し、特定演出の実行対象ではないと判定した場合にはステップS1220−9に処理を移す。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、図48(a)の前半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−9で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1220−13)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−5で確認したシナリオ情報が、シナリオ2であるかを判定する。その結果、シナリオ2であると判定した場合にはステップS1220−17に処理を移し、シナリオ2ではないと判定した場合にはステップS1220−15に処理を移す。
(ステップS1220−15)
サブCPU330aは、対象保留までの残り保留数、上記ステップS1220−5で確認したシナリオ情報(シナリオ番号)、および、上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、変動演出の実行態様ならびに特定演出の実行態様を決定し、ステップS1220−21に処理を移す。
(ステップS1220−17)
サブCPU330aは、特定演出の開始時期を決定する特定演出開始時期決定処理を行う。ここでは、当該変動演出がノーマルリーチ変動パターンであるか擬似連続リーチ変動パターンであるかに応じて、それぞれ特定演出の開始時期を決定する。例えば、当該変動演出がノーマルリーチ変動パターンである場合には、変動演出の開始時に特定演出を開始するか、もしくは、特定演出を開始しないとする決定を行う。また、当該変動演出が擬似連続リーチ変動パターンである場合には、変動演出の開始時や再変動開始時に特定演出を行うか、もしくは、特定演出を開始しないとする決定を行う。
(ステップS1220−19)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−17において特定演出の開始が決定されたかを判定する。その結果、特定演出の開始が決定されたと判定した場合にはステップS1220−21に処理を移し、特定演出の開始は決定されなかったと判定した場合にはステップS1220−9に処理を移す。
(ステップS1220−21)
サブCPU330aは、上記各ステップで決定されたタイミングで特定演出を実行するための特定演出実行コマンドをセットする。ここでセットされた特定演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340および電飾制御基板350において、当該受信コマンドに対応する開始時期に特定演出が開始するように制御される。
(ステップS1220−23)
サブCPU330aは、上記各ステップで決定された後半の変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−25)
サブCPU330aは、事前判定情報記憶部のシフト処理を行い、当該変動モードコマンド受信処理を終了する。ここでは、事前判定情報記憶部の第2記憶部〜第4記憶部に記憶された事前判定情報を、第1記憶部〜第3記憶部にシフトする。
図62は、上記コマンド解析処理のうち、変動パターンコマンドを受信した際に実行される変動パターンコマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図27のステップS611−25でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1230−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、図48(b)の後半変動演出決定テーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1230−1における解析結果に基づいて、後半の変動演出の態様を決定する。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−3で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1230−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−3で決定された後半の変動演出の態様に対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1230−9)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動パターンコマンド受信処理を終了する。なお、ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300のタイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
図63は、上記コマンド解析処理のうち、特図停止指定コマンドを受信した際に実行される特図停止指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、特図停止指定コマンドは、主制御基板300において、図28のステップS620−19でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図15参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1240−1)
変動パターンコマンドを受信すると、サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶されているシナリオ情報を確認し、当該変動演出によって連続演出が終了したか、すなわち、連続演出の対象保留の変動演出が終了したかを判定する。その結果、連続演出が終了したと判定した場合にはステップS1240−3に処理を移し、連続演出が終了する変動演出ではないと判定した場合には当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−3)
サブCPU330aは、シナリオ情報を消去したり、演出表示部200aの背景画像を、連続演出の開始前の背景画像に復帰させるための処理を行ったりする等、連続演出の終了に伴って必要となる連続演出終了処理を行う。
(ステップS1240−5)
サブCPU330aは、事前判定情報記憶部に記憶されている事前判定情報を確認する。
(ステップS1240−7)
サブCPU330aは、事前判定情報記憶部に記憶されている事前判定情報の中に、特定事前判定情報が含まれているかを判定する。ここで、特定事前判定情報とは、ミッション演出が実行されることを示すA7H、A8H、AEH、AFHのグループ種別情報を示す事前判定情報である。つまり、連続演出が実行されていないときに特定事前判定情報が導出された場合には、当該特定事前判定情報を導出した保留を対象保留として連続演出が実行され得る。したがって、ここでは、連続演出の対象保留となり得る保留が、連続演出の終了時にさらに記憶されているかを判定することとなる。その結果、特定事前判定情報が記憶されていると判定した場合にはステップS1240−9に処理を移し、特定事前判定情報は記憶されていないと判定した場合にはステップS1240−13に処理を移す。
(ステップS1240−9)
サブCPU330aは、特定事前判定情報よりも前に読み出される保留、すなわち、対象前保留が、全てリーチなしパターンであるかを判定する。その結果、対象前保留が全てリーチなしパターンであると判定した場合にはステップS1240−11に処理を移し、対象前保留は全てリーチなしパターンではないと判定した場合にはステップS1240−13に処理を移す。
(ステップS1240−11)
サブCPU330aは、特定演出(連続演出)が継続することを示す特定演出継続フラグをオンして、当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。ここで特定演出継続フラグがオンされると、以後の変動演出の開始時に、上記図61のステップS1220−3においてYESと判定されるとともに、ステップS1220−21において、変動演出の開始時に特定演出を開始させるための特定演出実行コマンドがセットされる。これにより、対象保留の変動演出として特定演出が実行された場合に、変動演出の終了時に記憶されている保留の中に特定事前判定情報が導出された特定保留情報が含まれていることを条件として、特定保留情報についての変動演出まで連続演出が継続することとなる。
上記のように、信頼度の高い連続演出が実行されると、遊技者によっては、遊技球の発射を中断して演出の行方を見守る場合がある。その結果、連続演出が終了した時点では、保留が記憶されていなかったり、保留数が少なかったりすることが多く、連続演出の終了後は、変動演出が実行されないデモ状態に移行しやすい。また、信頼度の高い連続演出が実行され、最終的に対象保留の変動演出においてハズレが報知された場合には、遊技者に倦怠感を与えてしまうおそれがある。このように、遊技者が倦怠感を覚えた状態で、変動演出が実行されないデモ状態に移行すると、遊技者の遊技継続意欲が一気に減退してしまい、遊技者が遊技を終了させるおそれがある。
上記のように、連続演出が一度終了しても、その時点で保留が記憶されていれば、信頼度の高い連続演出がさらに継続する場合があるようにしたことで、連続演出中においても、遊技球を発射させて保留を記憶させようという意欲を遊技者に付与することができる。これにより、連続演出の終了後にデモ状態に移行しにくくなり、遊技者の遊技継続意欲の減退が抑制され、遊技機100の稼働率を向上することができる。
(ステップS1240−13)
サブCPU330aは、先読み禁止フラグ(特定演出継続フラグ)をオフして、当該特図停止指定コマンド受信処理を終了する。
図64は、上記タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、変動演出の実行中においてセットされるタイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種のコマンドを送信バッファにセットしたり、各種のフラグをON/OFFしたりする制御処理を実行する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、大役抽選の抽選結果として、大当たり抽選結果(大当たり図柄)と、ハズレ抽選結果(ハズレ図柄)とが設けられる場合について説明したが、これに加えて、所謂小当たり抽選結果(小当たり図柄)等、さらに他の抽選結果を設けてもよい。いずれにしても、大役遊技の実行を可能とする大当たり抽選結果、および、大役遊技を不実行とするハズレ抽選結果を少なくとも含む抽選結果の中からいずれかの抽選結果が導出されればよい。
また、上記実施形態における変動演出および先読み演出の内容は一例に過ぎず、各演出の具体的な態様は適宜設計可能であることは言うまでもない。先読み演出は、取得時演出判定処理によって導出された事前判定情報(先読み指定コマンド)に基づいて実行されるものであれば、その具体的な内容は特に限定されるものではない。また、上記実施形態では、先読み演出によって、当該先読み演出の対象となる保留が読み出されたときの変動情報(変動時間や変動演出パターン等)を示唆することとしたが、先読み演出によって示唆、報知する内容はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、連続演出の実行が決定されると、対象前保留および対象保留の変動演出として特定演出が実行されることとした。つまり、特定演出が変動演出の一態様であることとしたが、例えば、連続演出が実行される場合にも、変動演出は通常通りに行いつつ、対象前保留および対象保留の変動演出と並行して特定演出を実行するように設計してもよい。
また、上記実施形態では、連続演出が終了したときに特定保留情報が記憶されていることを条件として、さらに連続演出が継続することとした。しかしながら、連続演出を継続するための条件は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、連続演出が実行されていない状態で、最初に連続演出の対象保留となり得る保留のグループ種別と、連続演出を継続する際に対象保留となり得る保留のグループ種別とが完全に同じであることとした。しかしながら、例えば、連続演出の終了時に、大当たりに当選する保留が記憶されている場合に、連続演出を継続するといった具合に、連続演出を最初に開始するための条件と、連続演出を継続するための条件とを異ならせてもよい。
また、上記実施形態では、対象保留、および、対象保留よりも前に読み出される1または複数の対象前保留を、特定演出の実行対象として決定する場合に、変動演出の開始時に特定演出が実行される場合について説明したが、特定演出の開始時期はこれに限らず、適宜設計可能である。したがって、1の連続演出を構成する各変動演出中に、それぞれ異なるタイミングで特定演出を実行することも可能である。
また、上記実施形態では、特定演出の実行対象として、対象前保留が決定されることなく1の対象保留が決定された場合の当該特定演出の開始時期に、特定演出の実行対象として、対象前保留および対象保留の双方が決定された場合における当該対象保留についての特定演出の開始時期よりも遅い開始時期が含まれることとした。しかしながら、特定演出の実行対象として、対象前保留が決定されることなく1の対象保留が決定された場合の当該特定演出の開始時期に、特定演出の実行対象として、対象前保留および対象保留の双方が決定された場合における当該対象保留についての特定演出の開始時期と異なる開始時期が含まれていればよい。
また、上記実施形態では、大役抽選によってハズレの抽選結果が導出された場合、1または複数の変動情報(変動モード番号および変動パターン番号)が対応付けられた複数種類のグループ種別の中からいずれかのグループ種別を決定するとともに、決定されたグループ種別に基づいて、当該グループ種別に対応付けられたいずれかの変動情報を決定し、大役抽選によって大当たりの抽選結果が導出された場合には、グループ種別を決定することなく、変動情報を決定することとした。しかしながら、大当たりの抽選結果が導出された場合にも、グループ種別を決定してから、当該グループ種別に対応する変動情報を決定してもよい。いずれにしても、少なくともハズレの抽選結果が導出された場合にグループ種別が決定されればよい。
また、上記実施形態では、特2保留が特1保留に優先して読み出されることとしたが、特1保留および特2保留を、入賞順すなわち記憶された順に読み出してもよいし、特1保留が特2保留に優先して読み出されることとしてもよい。いずれにしても、予め設定された始動条件が成立すると、保留情報を予め設定された順に読み出し、保留情報として読み出した大役用乱数値に基づいて、大役遊技の実行可否が抽選により決定されればよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄乱数の2つの乱数値によって、大入賞口128が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値を構成し、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数値によって、大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を構成した。しかしながら、大役用乱数値および変動用乱数値は、それぞれ1の乱数値で構成してもよい。いずれにしても、大役用乱数値および変動用乱数は、それぞれ予め設定された範囲内から取得されるものであれば、1または複数の乱数値で構成することができる。
また、上記実施形態では、第1始動口120および第2始動口122の2つの始動口を設ける場合について説明したが、始動口は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、第2始動口122が閉状態にあるときには、当該第2始動口122に遊技球が入球不可能となるように構成したが、第2始動口122が閉状態にあるときにも、一定の頻度で遊技球が入球することとしてもよい。いずれにしても、始動領域への遊技球の進入を不可能もしくは困難とする閉状態、および、閉状態よりも始動領域への遊技球の進入が容易となる開状態に変移する始動口が少なくとも1つ設けられていればよい。
また、上記実施形態では、非時短遊技状態に設定されている場合に先読み演出が実行される場合について説明したが、先読み演出を実行する際の遊技状態や変動状態、また、先読み演出の実行対象となる保留種別は、適宜設計可能であることは言うまでもない。
なお、上記実施形態において、図22のステップS535−13の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の乱数取得手段に相当する。
また、上記実施形態において、図26のステップS610−9およびステップS610−11の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の抽選手段に相当する。
また、上記実施形態において、図27の処理を実行するメインCPU300a、図61のステップS1220−9、図62のステップS1230−3の処理を実行するサブCPU330aによって、本発明の変動演出決定手段が構成される。
また、上記実施形態において、図61のステップS1220−11および図62のステップS1230−5の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の変動演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図30〜図33に示す処理を実行するメインCPU300aが、本発明の大役遊技実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図23に示す処理を実行するメインCPU300aが、本発明の事前判定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図60のステップS1210−11の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の連続演出実行決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図61のステップS1220−21の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の特定演出実行手段に相当する。
100 …遊技機
108 …遊技盤
116 …遊技領域
120 …第1始動口(始動領域)
122 …第2始動口(始動領域)
128 …大入賞口
300 …主制御基板
300a …メインCPU
300b …メインROM
300c …メインRAM
330 …副制御基板
330a …サブCPU
330b …サブROM
330c …サブRAM

Claims (2)

  1. 遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域に設けられ、遊技球が進入可能な始動領域と、
    前記始動領域への遊技球の進入を条件として、前記遊技領域に設けられた大入賞口が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値、および、該大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を、それぞれ予め設定された範囲内から取得し、保留情報として記憶部に記憶する乱数取得手段と、
    予め設定された始動条件が成立すると、前記記憶部に記憶された保留情報を予め設定された順に読み出し、該保留情報として読み出した前記大役用乱数値に基づいて、前記大役遊技の実行可否を抽選により決定する抽選手段と、
    前記抽選手段の抽選結果、および、該抽選結果を導出した前記大役用乱数値とともに保留情報として前記記憶部に記憶された前記変動用乱数値に基づいて、前記変動演出の実行態様を決定する変動演出決定手段と、
    前記変動演出決定手段の決定にしたがって前記変動演出を実行する変動演出実行手段と、
    前記抽選手段によって前記大役遊技の実行を可能とする抽選結果が導出されるとともに、該抽選結果が前記変動演出によって報知されると、該大役遊技を実行する大役遊技実行手段と、
    前記記憶部に記憶された前記保留情報について、該保留情報が前記抽選手段によって読み出された際に決定される前記大役遊技の実行可否、および、該大役遊技の実行可否を報知する変動演出の実行態様の少なくともいずれか一方が含まれる事前判定情報を、該保留情報が該抽選手段によって読み出されるよりも前に導出する事前判定手段と、
    前記記憶部に記憶されたいずれかの保留情報を対象保留とし、該対象保留よりも前に前記抽選手段によって読み出される保留情報を対象前保留とし、該対象前保留および該対象保留のそれぞれの前記変動演出中に予め設定された特定演出が実行される連続演出の実行可否を、前記事前判定手段によって導出された事前判定情報に基づいて決定する連続演出実行決定手段と、
    前記連続演出実行決定手段によって前記連続演出の実行が決定されると、該連続演出の対象前保留および対象保留の前記変動演出として、もしくは、該連続演出の対象前保留および対象保留の前記変動演出と並行して、前記特定演出を実行する特定演出実行手段と、
    を備え、
    前記特定演出実行手段は、
    前記対象保留の変動演出において前記特定演出が実行された場合に、該変動演出の終了時に前記記憶部に記憶されている前記保留情報の中に、前記事前判定手段によって予め設定された特定事前判定情報が導出された特定保留情報が含まれていることを条件として、該特定保留情報についての変動演出まで、前記連続演出を継続し、
    前記連続演出を継続する際に、該連続演出を一度終了した後に、該連続演出をさらに継続することを特徴とする遊技機。
  2. 前記連続演出実行決定手段は、
    前記連続演出が実行されていないときに、前記事前判定手段によって前記特定事前判定情報が導出された場合に、該特定事前判定情報が導出された保留情報を対象保留として該連続演出の実行を決定し得ることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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