JP6226717B2 - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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本発明は、多値画像データにハーフトーン処理を行う画像処理装置に関する。
デジタル化した画像データをレーザービームプリンタ等のデジタルプリンタから出力して画像を再現するデジタル画像処理装置が広く普及している。このデジタル画像処理装置においては、中間調を再現する場合、AM(Amplitude Modulation振幅変調:ドットの面積で階調を再現)スクリーンなどを用いたハーフトーン処理により階調再現を行う方法が一般に採用されている。
このような方法は、平坦部のように高周波成分が少ない部分においては良好である。しかしながら、網点のように周期的なパターンで構成されている画像や文字・細線部においては、AMスクリーンが持つ周期と入力画像に含まれる高周波成分(特にAMスクリーンの周期に近い周期的パターン)とが干渉する。この結果、モアレと呼ばれる周期的な縞模様が発生するという課題があった。また、AMスクリーンを用いると表現可能な空間解像度が低下するために、エッジ部はジャギーと呼ばれる階段状に配置されたドットで表現されてしまうという課題があった。
これに対し特許文献1では、画像に対して異なる複数のスクリーンを用いてそれぞれスクリーン処理を行い、画像の特徴解析結果に基づいてスクリーン処理の合成比率を決定し、合成処理した画像を出力する方法が開示されている。また、特許文献2では、入力画像のエッジ判定部により、エッジ部と非エッジ部とで異なるスクリーン処理を施す方法が開示されている。
特開2010−74627号公報 特開2010−245591号公報
特許文献1及び特許文献2で開示された方法では、異なる複数のスクリーン処理を行う処理手段と画像の特徴解析を行うための解析手段を備える必要があり、回路規模が増大するという課題がある。また、混合された画素や切替部の画素が目立ってしまい、画質劣化と視認される可能性があった。
本発明にかかる画像処理装置は、入力画像データにおいて、白画素ではない画素のうち、白画素と隣接する画素を境界画素として検出する検出手段と、前記入力画像データに組織的ディザ法によるスクリーン処理を行いスクリーン処理後画像データを出力するスクリーン処理手段と、前記入力画像データをガンマ変換してガンマ変換後画像データを出力するガンマ変換手段と、前記検出手段で検出された境界画素に基づいて、前記スクリーン処理後画像データと前記ガンマ変換後画像データとを合成する合成手段とを有し、前記検出手段は、前記入力画像データにおける注目画素について、前記注目画素および前記注目画素に隣接する画素群において白画素を検出し、前記白画素を検出した結果に基づいて前記注目画素が前記境界画素であるか否かを判定することを特徴とする
本発明によれば、回路規模を増大することなく、ジャギーやモアレを低減して、画質劣化のない高画質なハーフトーン処理結果を得ることができる。
実施例1の構成を説明するためのブロック図である。 実施例1のディザマトリクスを説明するための図である。 実施例1のガンマ変換を説明するための図である。 実施例1の白画素検出のフィルタと、画像処理の具体例とを説明するための図である。 実施例1の画像処理の具体例を示す図である。 実施例1の画像処理の具体例を示す図である。 実施例1の画像処理の具体例を示す図である。 実施例1の画像処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施例2の構成を説明するためのブロック図である。 実施例2の画像処理の具体例を示す図である。 実施例2の画像処理の具体例を示す図である。 実施例3の構成を説明するためのブロック図である。 実施例4の構成を説明するためのブロック図である。 実施例4の画像処理の具体例を示す図である。 実施例4の画像処理の具体例を示す図である。 実施例4のガンマ変換を説明するための図である。 実施例4のエッジ検出の例を説明するための図である。 実施例5の構成を説明するためのブロック図である。 実施例5の画像処理の具体例を示す図である。 実施例6の構成を説明するためのブロック図である。 実施例7の構成を説明するためのブロック図である。
以下、図面を用いて本発明に係る実施形態を詳細に説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
図1を参照して本発明における実施例1について説明する。図1は、実施例1の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。画像処理装置は、スクリーン処理部1と、ガンマ変換部2と、白画素境界検出部3と、セレクタ4と、セル内合計算出部5と、セル内合計算出部6と、減算部7と、補正値算出部8と、加算部9と、ドット安定化部10とを有する。
画像処理装置には多値入力画像データが入力される。以下、多値入力画像データのことを単に入力画像データと称する。入力画像データを構成する各画素には、画素値が格納されている。本実施例では、入力画像データを構成する各画素は、0〜255の画素値のいずれかによって表されている。
スクリーン処理部1は、入力画像データに対して画素毎にスクリーン処理する。例えば、スクリーン処理部1は、入力画像データをAMスクリーン処理する。AMスクリーン処理は組織的ディザ法とも呼ばれる。スクリーン処理部1は、各画素に対応する閾値からなるディザマトリクスを用いて、入力画像データを構成する各画素の画素値と対応する閾値とを比較することにより、スクリーン処理をする。なお、ディザマトリクスによって決まる画素群をセルとする。本実施例では、スクリーン処理は入力画像データを2値化する。ただし、出力値は後述の処理のため、0または1ではなく0と量子化代表値である255のいずれかが出力される。スクリーン処理によって得られる各画素値をスクリーン画素値とし、スクリーン画素値が表す画素が構成するデータをスクリーン処理後画像データとする。つまりスクリーン処理部1は、入力画像データをスクリーン処理後画像データに変換し、スクリーン処理後画像データを出力する。
ガンマ変換部2は、ガンマテーブルを用いて入力画像データをガンマ変換する。入力画像データを構成する各画素は、ガンマ変換によってガンマ変換後画素値に変換される。ガンマ変換部2は、ガンマ変換後画素値が表す画素により構成されるガンマ変換後画像データを出力する。
このように入力画像データは、並行して、AMスクリーン処理と、ガンマ変換とが実行される。すなわち、入力画像データからスクリーン処理後画像データと、ガンマ変換後画像データとが得られる。
白画素境界検出部3は入力画像データに含まれる画素の中から、白画素境界画素を検出する。白画素境界画素とは、白画素ではない画素のうち白画素と隣接する画素のことをいう。本実施例では、入力画像データにおいて画素値が0である画素を白画素とする。白画素境界検出部3は、入力画像データにおける画素ごとに、白画素境界画素であるかどうかを検出し、画素毎に検出結果を表す情報が格納されたデータを出力する。
セレクタ部4は白画素境界検出部3による白画素境界検出結果に基づいて、スクリーン処理後画像データとガンマ変換後画像データとを合成して合成後のデータを出力する。白画素境界検出部3から出力されるデータ、スクリーン処理後画像データ、ガンマ変換後画像データはいずれも、対応する画素位置をもつ。セレクタ部4は、白画素境界検出部3から出力されるデータにおけるある注目画素について、該注目画素の画素位置に対応するスクリーン画素値かガンマ変換画素値かを選択する。より具体的には、セレクタ部4は、白画素境界画素として検出された注目画素については、注目画素の画素位置に対応するガンマ変換後画素値を選択するように制御する。また、白画素境界画素以外の画素については、注目画素の画素位置に対応するスクリーン画素値を選択するように制御する。ここでは、スクリーン処理後画像データを構成する画素のうち、白画素境界画素として検出された画素位置の画素についてはガンマ変換後画素値に置き換える。スクリーン処理部1、ガンマ変換部2、白画素境界検出部3、セレクタ部4による処理の結果、入力画像データは、白画素境界画素の画素値はガンマ変換された画素値となり、白画素境界画素以外の画素値はスクリーン処理された画素値となる。
セル内合計算出部5とセル内合計算出部6とは扱う画像データが異なるだけであり、同じ動作をする。セル内合計算出部5とセル内合計算出部6とは、スクリーン処理部1で設定されるセル毎に、セルに含まれる画素の画素値の合計を算出する。具体的には、セル内合計算出部5は、セレクタ部4から出力されたデータにおけるセルごとに、セルに含まれる画素の画素値の合計値を算出する。一方、セル内合計算出部6は、入力画像データにおけるセルごとに、セルに含まれる画素の画素値の合計値を算出する。
減算部7は、セル内合計算出部5とセル内合計算出部6との出力において、対応するセルの合計値同士の差分を求める。
補正値算出部8は、入力画像データに基づいて各画素の補正値を求める。補正値は、減算部7から出力されるセル毎の差分値から算出される。本実施例ではエッジのボケを防止するため、入力画像データにおいて画素値が0である白画素は補正しない。よって、補正値算出部8は入力画像データにおいて画素値が0である白画素については、補正値0を出力する。一方補正値算出部8は、入力画像データにおいて画素値が0以外の画素については、減算部7から出力されるセル毎の差分値を、セルに含まれる画素のうち、入力画像データにおける画素値が0以外の画素の数で除算した値を補正値として出力する。
加算部9は、をセレクタ部4から出力されるデータに対して、画素毎に、対応する補正値を加算する。なお前述の通り、セレクタ部4から出力されるデータは、白画素境界画素以外の画素はスクリーン画素値によって表され、白画素境界画素はガンマ変換画素値によって表されるデータである。加算部9から出力される補正済の画像データは補正後データとする。
ドット安定化部10は、補正後データを画像形成装置が安定的に画像を出力できるようなビット数のデータに変換する。ドット安定化部10からの出力は図示しない画像形成装置に出力されて画像がプリントされる。
なお、上記説明ではドット安定化部10にて画像形成装置の入力ビット数に合わせる構成としたが、補正値算出部8の出力を画像形成装置が安定的に出力できるビット数に量子化して加算する構成でも良い。また、加算部9の出力がドット安定化部10の入力画素値のレンジを超える場合は、ドット安定化部10の入力画素値のレンジになるようにクリップされてドット安定化部10に入力されてもよい。
実施例1の詳細な動作を図2〜図7を用いて説明する。図2は、スクリーン処理部1においてAMスクリーン処理を行う際に用いられるディザマトリクスの一例を表すマトリクステーブルである。図2の1個の四角形が1画素を表している。四角形の中の数字はそれぞれの画素位置における閾値を表している。本実施例では各画素の画素値が0〜255の多値の画像データが入力される。スクリーン処理部1の出力は0、255の2値の画素値となる。図2のディザマトリクスの閾値は出力される画素値0または255を決定するための閾値である。すなわち、入力画像データの画素の画素値が閾値以下の時、スクリーン処理後データにおける該画素に対応する画素位置のスクリーン画素値は0となる。入力画像データの画素の画素値が閾値を超える時、スクリーン処理後データにおける該画素に対応する画素位置のスクリーン画素値は255となる。本実施例のディザマトリクスにおける各セルは図2の太線で示される形をしており、合計32画素からなる。以後の説明で、この太線で示される領域をセルと呼ぶ。
図3は、ガンマ変換を説明するための図である。図3(a)は、細線を印字した時の入力画像データにおける画素の画素値と出力濃度との関係を表すガンマ特性の一例を示す図である。横軸を入力画像データにおける画素の画素値とし、縦軸を出力される画素値(出力濃度)としている。出力濃度は最大濃度が255になるように正規化している。本実施例では、入力画像データにおける画素の画素値と出力濃度とが図3(a)のような関係にあるとき、次の処理を行う。すなわち、入力画像データにあわせて出力濃度をリニアに出力するために、図3(b)のようなガンマテーブルを用いて入力画像データにおける画素の画素値の変換を行う。このガンマテーブルを用いることで、入力画像データにおける画素の画素値が小さい領域では、出力されるガンマ変換後画素値は大きくなる。たとえば、入力画像データにおける画素の画素値が96であれば、このガンマテーブルで187のガンマ変換後画素値に変換される。ガンマ変換後画素値はセレクタ部4に入力される。
図4は、白画素検出フィルタの例とフィルタを用いた白画素検出の例とを模式的に示す図である。図4(a)は白画素境界検出部3における白画素検出のためのフィルタを模式的に示した図である。このフィルタにおいて注目画素dの画素値が0以外であり、かつ隣接画素のd00〜d22の8画素のうち少なくとも2個の画素の画素値が0であるときに、注目画素dは白画素境界と判定する。具体的な例を、図4(b)及び(c)を用いて説明する。図4(b)、(c)ともに注目画素を〇印で囲んである。図4(b)は注目画素の画素値が64であり、注目画素の左上、上、左の3画素の画素値が0である例であるので、この注目画素は白画素境界であると判定する。図4(c)は、注目画素の画素値は64であり、注目画素の隣接画素がすべて0以外の画素値である例であるので、この注目画素は白画素境界ではないと判定する。この白画素境界検出部3の検出結果は、セレクタ部4に送られる。
先に述べたように、セレクタ部4は検出された白画素境界の画素位置の画素値としてガンマ変換部2からのガンマ変換後画素値を、白画素境界以外の画素位置の画素値としてスクリーン処理部1からのスクリーン画素値を選択して出力する。
これまでの動作を図5から図7を用いて入力画像データが変換される過程の例を用いて説明する。入力画像データにおけるある領域の各画素の画素値を図5(a)に示す。なお、図5から図7において太線で囲まれた範囲がAMスクリーンの一つのセルの大きさに対応している。この図5(a)で示す入力画像データにおける各画素の画素値にスクリーン処理を施すと図5(b)に示す各画素のスクリーン画素値が得られる。
また、同じ図5(a)に示す入力画像データにおける各画素の画素値に対する白画素境界検出部3の出力は図6(a)に示したようになる。図6(a)で、1は白画素境界画素を、0は白画素境界画素以外を示す情報を表している。また、この情報は入力画像データの各画素の画素位置に対応している。
先に説明したように、入力画像データにおける画素の画素値が96である画素に対して図3で表されるガンマテーブルで補正したガンマ変換後画素値は187になる。従って、図5(a)で示す入力画像データにおける各画素に対するセレクタ部4の出力は、図6(b)に示す各画素の画素値となる。図6(b)に示すセレクタ部4から出力される画素値は、白画素境界画素は入力画像データの画素の画素値96をガンマ変換して得られたガンマ変換後画素値187である。白画素境界画素以外の画素は、図5(b)に示すスクリーン画素値(この例では、0か255の値)となっている。
これまで説明した例を用いて、セル内合計算出部5、6の動作を説明する。セル内合計算出部は、注目画素が含まれるAMスクリーンのセル内の各画素の画素値の合計を算出する。セル内合計算出部5には、セレクタ部4から選択処理後の各画素の画素値が入力される。すなわちセル内合計算出部5には、図6(b)に示すような画素値が入力される。ここでは、太線で示されるセル内に注目画素が含まれるものとして説明する。セル内合計算出部5は、図6(b)の太線で示されたセル内の画素の画素値の合計値を算出する。この場合、合計値は、0×26+187×4+255×2=1258となる。
一方、セル内合計算出部6には、入力画像データにおける各画素の画素値が入力される。すなわち、セル内合計算出部6には、図5(a)に示すような画素値が入力される。図6(b)の太線で示すセルに対応する画素位置における図5(a)に示す画素値の合計値は、0×18+96×14=1344となる。セル内合計算出はセル単位で行われる。
補正値算出部8は、減算部7においてセル内合計算出部6で算出された合計値からセル内合計算出部5で算出された合計値を減算した差分値をセル内の有効画像データ数で除したものを補正値として算出する。有効画像データ数とは、入力画像データにおけるセル内の各画素のうち画素値が0以外の画素の数である。本実施例では、図5(a)に示す太線のセル内の有効画像データ数は14であるので、補正値を計算すると以下のようになる。(1344−1258)/14=6
なお、この補正値の計算では小数点以下は切り捨てを行っているが、四捨五入で求めてもよい。
加算部9にて、補正値算出部8で得られた補正値をセレクタ部4の出力データに加算することで、ハーフトーン処理後の補正画像データを得ることができる。セレクタ部4の出力データは白画素境界画素をガンマ変換したものを含むので、セル内の各画素の画素値によって表される面積濃度が入力画像データにおける対応する各画素の面積濃度から変化している可能性がある。そこで、本実施例では濃度変動を少なくするためにセレクタ部4の出力データを補正する処理を行う。なお、先に説明したように、エッジのボケを防止するために、入力画像データにおける画素値が0である画素には補正をしない。また、補正後データにおける各画素は負の値および255以上の値は取り得ない。よって、補正値にかかわらず、補正後データにおける各画素の画素値は0、255でそれぞれクリップされる。本実施例では、セレクタ部4の出力データにおける各画素に補正値をそれぞれ加算した結果は図7(a)となる。図7(a)は図6(b)の太線で示すセルを含む領域の各画素の画素値に補正値をそれぞれ加算した結果を示している。図7(a)で示す様に、4個の白画素境界画素の画素値は187+6=193となる。また、AMスクリーン処理後のスクリーン処理後画像データのうち、スクリーン画素値が255の画素の画素値はそのまま255に、スクリーン画素値が0の画素は画素値が0+6=6となる。
本実施例では2値のAMスクリーン処理で説明を行っている。しかしながら、画像形成部でのドット形成において多階調のドットを形成できるものがある。また、白画素境界画素は入力画像データにおける画素にガンマ変換を行った画素であるので、中間調でドットが形成できる場合には中間データを出力させるようにするとよい。本実施例では、図示しない画像形成部でのドット形成は、1ドットを15分割して1ドットあたり16階調のドットを形成できるものとして説明する。その場合、0から255の画素値をもつ各ドットはドット安定化部10に入力される前に16段階に量子化される。255を16段階に量子化するために、0と17の倍数を量子化代表値とする。すなわち、0〜255の画素値のうち、0と17の倍数以外の画素値は、0と17の倍数に画素値が変換される。図7(b)に量子化代表値で表した補正後データを示す。図7(a)で示す各画素のうち画素値が193の画素に対応する補正後データの画素の画素値は187で表される。また、画素値が6の画素に対応する補正後データの画素の補正値は0で表されることになる。
ドット安定化部10では、補正後データを用いて画像形成部で画像形成する際に、ドット形成が安定的になされない画素の画素値を安定的にドット形成が行われるような画素値に補正する。この方法について一例をあげると以下のようなものがある。スクリーン処理後画像データのスクリーン画素値が所定の値より小さいことなどを検知してドット安定化が必要であると判断した場合、周囲のドットパターン形状に応じてあらかじめきめられたLUTを用いて画像データを大きくするなどのデータ変換を行う。周囲のドットパターン形状が細線である場合、孤立点である場合などに応じてそれぞれ異なるLUTを用いて補正するとよい。
本実施例では、予め入力画像データにおける白画素境界画素の画素値をガンマ変換することにより、ドット安定化部の回路を簡略化することが可能になる。すなわち、ほとんどの場合、白画素境界画素は入力画像データにおける輪郭部あるいは細線になるので、ガンマ変換を行うことで隣接ドットと線状につながることになる。加えて入力画像データにおける白画素境界画素の画素値を濃くするようなガンマ変換を行うことにより、背景の白画素部分との潜像コントラストを確保できるような画像データに補正することが可能である。この結果、画像形成部では線状につながっている白画素境界画素のドットを安定的にドット形成できる。さらに、前述したような潜像コントラストを確保できるような補正を行っていることにより、細線用のドット安定化処理を省略するなどしてドット安定化部を簡略化することができる。
次に、図8を用いて本実施例の画像処理の流れを説明する。
ステップS801において画像処理装置は入力画像データを取得する。ステップS802においてスクリーン処理部2は、ステップS801で取得した入力画像データをスクリーン処理してスクリーン処理後画像データを出力する。ステップS803においてガンマ変換部2は、ステップS801で取得した入力画像データをガンマ変換してガンマ変換後画像データを出力する。ステップS804において白画素境界検出部3は、ステップS801で取得した入力画像データにおける白画素境界画素を検出する。なお、ステップS802からステップS804の処理は、並列処理される。
ステップS805においてセレクタ部4は、ステップS803で得られた白画素境界画素の検出結果に基づいて、ステップS802で得られたスクリーン処理後画像データと、ステップS803で得られたガンマ変換後画像データとを合成する。例えば、先に説明したように、セレクタ部4は、スクリーン処理後画像データの画素のうち、白画素境界画素と検出された画素に対応する画素位置の画素をガンマ変換後画像データにおける対応する画素位置の画素の画素値に置き換える処理を行う。
ステップS806において補正値算出部8は、ステップS805で出力された出力データにおけるセル毎の合計値と、ステップS801で得られた入力画像データにおける対応する位置のセル毎の合計値との差分値から補正値を決定する。先に説明したように、補正値算出部8は、有効画素に対する補正値を決定する。
ステップS807において加算部9は、ステップS806で決定した補正値を加算することにより、ステップS805で得られた出力データを補正する。
ステップS808においてドット安定化部10は、補正後データのドットを安定化する。
以上説明したように、本実施例によれば、入力画像データにおける白画素境界部分の画素の画素値をガンマ変換テーブルにより補正したガンマ変換後画素値で置き換えることができるため、白画素との境界部分は連続した線状の形状となる。従って、白画素境界部分は入力画像と同等の解像度を保持する。また、白画素境界部分はAMスクリーン処理をしなくても背景が白画素であるため、潜像(感光ドラム上の電位)のコントラストを確保しやすく安定化が容易である。よって、白背景の文字・線画の画質が大幅に向上するという効果がある。また、複数のスクリーン処理部や複雑なエッジ判定部を備える必要がないため、処理(回路)を簡略化できる。
なお、本実施例では、白画素境界検出部3では、注目画素の隣接画素の少なくとも2つの画素値が0である場合に注目画素を白画素境界画素として検出する例を説明した。しかしながら、注目画素の隣接画素の少なくとも1つの画素値が0である場合に注目画素を白画素境界画素として検出してもよい。
また、量子化処理は補正値を加算する場合、すなわちドット安定化部10の前段で行われる例を説明したが、ドット安定化部10で量子化処理が行われてもよい。
実施例1で説明した例では、補正後の量子化代表値が0、187または255である例を説明した。しかしながら、補正後の量子化代表値が小さい値となる場合がある。本実施例は、このような補正後の量子化代表値が小さい値の場合、ドットを形成しないように制御する例について説明する。
図9は、実施例2の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。図9中、実施例1と同じ動作をする構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施例では安定化画素検出部11が付加され、ドット安定化部12の動作が図1のドット安定化部10と異なる。
図10及び図11は、実施例2における画像処理を説明するための図である。図10(a)の入力画像データに実施例1と同様の画像処理を行うことで、図9の加算部9の出力データは、図11(b)のようになる。詳述すると、図10(a)で示す入力画像データにおける各画素をスクリーン処理すると図10(b)で示すスクリーン処理後画像データが得られる。図10(b)で示すスクリーン処理後画像データの画素のうち、白画素境界画素に対応する位置の画素値をガンマ変換画素値に置き換えると図11(a)で示すような出力データが得られる。ここから有効画像データ数を考慮して補正値を算出し、量子化代表値を考慮して図11(a)の各画素の画素値を補正すると、図11(b)で示す補正後データにおける各画素の画素値が得られる。図11(b)の補正後データのうち、斜線で示した画素はスクリーン処理後のスクリーン画素値が0の画素に補正値の17を加算することで、画素値が17になった画素を示している。この17の値は、最も小さい量子化代表値と同じである。
このような値の小さいデータは画像形成時にドット安定化がしにくいことがある。そこで、安定化画素検出部11は、加算部9で補正量が加算された画素の加算後の画素値と設定された閾値とを比較し、加算後の画素値が閾値より小さい時は、ドット安定化を行わないようにドット安定化部12を制御する。ドット安定化部12は基本的に実施例1のドット安定化部10と同じドット安定化を行う。異なる点は、安定化画素検出部11の制御により、ドット安定化のON/OFFを制御する点である。例えば、本実施例においては、白画素境界付近に非常に小さな値のドットが発生するが、このような小さなドットは濃度変動の補正にはほとんど寄与しない。特に、白画素境界画素においては、視覚的に濃度変動が検知されにくいため、補正によって生成される小さなドットは再現しない方が画質が安定する。そこで、例えば閾値を34に設定すると、図11(b)の斜線部の画素はドット安定化を行わないようにできる。つまり、濃度変動の補正にはほとんど寄与しない不安定なドットを安定化しないようにする。これにより、白画素境界画素以外の平坦部の画像データに対して安定化処理を行うことが少なくなる。なお、平坦部はAMスクリーン処理が行われているので、ドット安定化処理を行わなくても安定してドットを形成することができる。つまり本実施例では、特定の画素に対してのみドット安定化を適用することでドット安定化処理を簡略化できる。
図12は、実施例3の画像処理装置の構成例を示すブロック図である。図12中、実施例1と同じ動作をする構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。また、本実施例では図9と同一の機能を持つ、ドット安定化部12が付加されている。また、白画素境界検出部3の検出結果をドット安定化部12に出力する信号線S1が追加されている。
本実施例では、白画素境界検出部3の検出結果により、ドット安定化部12は制御される。具体的には、入力画像データにおいて白画素境界画素と検出された画素位置に対応する出力データにおける画素に対してはドット安定化を行う。白画素境界画素以外の画素位置に対応する出力データにおける画素に対してはドット安定化を行わない。これにより、白画素境界画素のドット安定化を確実に行うと共に濃度変動の補正にはほとんど寄与しない不安定なドットを安定化しないようにすることができる。なお、先に説明したようにドット安定化が必要な場合は主にドットが細線や孤立点である場合が想定される。白画素境界画素をガンマ変換することで細線や孤立点が線状につながることになるが、白画素境界画素の濃度が非常に小さい場合、ガンマ変換後の白画素境界画素の濃度がドットを安定的に形成できない濃度となる場合もあり得る。そこで、白画素境界画素と検出された画素位置に対応する出力データにおける画素に対してはドット安定化を行う。一方、白画素境界画素以外の画素位置に対応する出力データにおける画素は、平坦部の画素と考えられ、AMスクリーン処理が行われているので、ドット安定化処理を行わなくても安定してドットを形成することができる。つまり本実施例では、特定の画素に対してのみドット安定化を適用することでドット安定化処理を簡略化できる。
実施例1から3においては白画素境界画素を検出して白画素境界画素の値としてガンマ変換後画素値を用いる例を説明した。しかしながら、境界画素を検出する手法は白画素境界画素に限られるものではない。以降の実施例では、境界画素としてエッジ部の画素を検出し、エッジ部の画素の値としてガンマ変換画素値を用いる例について説明する。
図13は実施例4の構成を示すブロック図である。図13に示す画像処理装置は、多値の入力画像データをより少ない階調数の画像データに変換するものである。図13に示す画像処理装置は、スクリーン処理部1301、ガンマ変換部1302、セレクタ部1303、エッジ検出部1304、セル内合計算出部1305、1306を含む。また図13に示す画像処理装置は、減算器1307、補正量算出部1308、加算器1309、ドット安定化部1310を含む。以下、各部の動作について説明する。
スクリーン処理部1301は、入力画像データに対して画素毎にスクリーン処理を行い、より少ない階調数のスクリーン処理後画像データに変換して出力する。通常、スクリーン処理後画像データは、入力画像データより少ないビット数で表現されるが、ここでは量子化代表値に相当する値が各画素の画素値として出力される。例えば、入力画像データの各画素の画素値が8ビット(0〜255)の場合で、2値のスクリーンに量子化する場合、スクリーン処理後の各画素の画素値は0または255の値で出力される。
図14及び図15は実施例4における画像処理の具体例を示す図である。ここで、図14(a)はスクリーン処理部1301において用いられる、各画素に対応する閾値からなるディザマトリクスの一例を示している。図中、太線で囲まれた各画素に対応する閾値によりセルが構成される。セル内の数字は入力画像データの各画素の画素値が8ビット(0〜255)の場合の閾値を示している。スクリーン処理部1301は、ディザマトリクスを用いて、入力画像データを構成する各画素の画素値と対応する閾値とを比較することにより、スクリーン処理をする。本実施例では1つのセルは32個の閾値を持っており、閾値との比較の結果が各々2値(0、255)で出力されるとすると、1つのセルにおいて33レベルの面積階調が実現できる。上述したように、本実施例のスクリーン処理部1301は、スクリーン処理後データにおけるスクリーン画素値を2値で出力するのではなく、量子化代表値に相当する値で出力する。つまり、閾値以下場合は0を、閾値より大きい場合は255を出力する。例えば、図14(b)に示す入力画像データにおける各画素の画素に対するスクリーン画素値は図14(c)となる。
ガンマ変換部1302はエッジ部のドットを連続させて安定化を図るために、エッジ用に最適化されたガンマ変換を行う。
図16はガンマ変換部1302の特性の一例を示している。横軸に入力画像データにおける画素の画素値(0〜255)、縦軸にガンマ変換後の出力される画素値(0〜255)を示す。通常のリニアな特性1601に対して、本ガンマ変換の特性1602は、低濃度部の入力画像データにおける画素の画素値を高濃度側の画素値に変換して出力する特性を有する。ここで、ガンマ変換は、図示しない本画像処理部後段のPWM回路の精度(4ビット量子化)に合わせて、入力画像データの画素の画素値(0〜255)を16レベル(0、17、34、...、238、255:17の倍数)に補正する。例えば、本実施例では、図14(b)の入力画像データの画素の画素値‘96’を‘187’にガンマ変換する。
セレクタ部1303はエッジ検出部1304の検出結果を基に、入力画像データにおける注目画素がエッジ部の画素の時、注目画素の画素位置に対応する画素としてガンマ変換部1302のガンマ変換後画素値を選択する。注目画素がエッジ部の画素でないときは注目画素の画素位置に対応する画素としてスクリーン処理部1301のスクリーン画素値を選択する。
エッジ検出部1304は入力画像データからエッジ部分に対応する画素を検出する。ここでは、エッジ検出方法として、注目画素と隣接画素との差分量が閾値を超えている場合に注目画素をエッジ画素と検出する例を、図17を用いて説明する。図17の中心の画素を注目画素*とすると、その注目画素と隣接する4近傍画素の差分量のうち、最大の差分量と閾値との比較によってエッジ画素を検出する。又、エッジ画素は高濃度側を検出する。すなわち、最大の差分量をDIFF, 閾値をTHとすると以下の条件でエッジ検出する。
DIFF=max((*−a),(*−b),(*−c),(*−d))
DIFF=(*−a)の時、
DIFF ≧ THの場合、エッジと判定、それ以外は非エッジと判定する。
同様に
DIFF=(*−b)の時、
DIFF ≧ THの場合、エッジと判定、それ以外は非エッジと判定する。
DIFF=(*−c)の時、
DIFF ≧ THの場合、エッジと判定、それ以外は非エッジと判定する。
DIFF=(*−d)の時、
DIFF ≧ THの場合、エッジと判定、それ以外は非エッジと判定する。
例えばTH=64の場合、図14(b)の画素1401はDIFF=0である為、非エッジと判定する。また、画素1402はDIFF=(*−a)又は(*−b)=96でDIFF>TH=64である為、エッジと判定する。
図15(a)にセレクタ部1303の出力データを示す。図14(c)に示すスクリーン処理後画像データにおける画素のうち、エッジ画素に対応する画素位置の画素の画素値をガンマ変換後画素値である‘187’の値で置き換えている。
セル内合計算出部1305はセレクタ部1303からの出力データをセル毎に、セル内に含まれる画素の画素値を積算する。例えば、セレクタ部1303からの出力データが図15(a)であった場合、太枠のセル内に関して積算すると、187×4+255×2=1258となる。また、セル内合計算出部1306は入力画像データをセル毎に、セル内に含まれる画素の画素値を積算する。例えば、入力画像データにおける画素の画素値が図14(b)であった場合、太枠のセル内に関して積算すると、96x14=1344となる。
減算器1307は、セル内合計算出部1306の出力からセル内合計算出部1305の出力を減算し、セル内の濃度変動の合計値を算出する。例えば、図14及び図15の太線で示すセルの例では、セル内合計算出部1306の出力―セル内合計算出部1305の出力=1344−1258=86となる。
補正量算出部1308は減算器1307の出力をセル内の補正可能な画素数で正規化して、1画素あたりの補正量を算出する。ここで、補正可能な画素とは、入力画像データを構成する画素のうち、画素値が‘0’でない画素である。本実施例ではエッジのボケを防止するため、入力画像データを構成する画素のうち、画素値が‘0’の画素を補正不可能な画素としている。例えば、図14及び図15に示す例では、図14(b)の太枠のセル内の補正可能な画素数は‘14’である。よって補正量は、INT(86/14)=6(INT()は小数点以下切り捨て演算を示す。)となる。但し、前記PWM回路の精度に合わせて、補正量を16レベルに量子化変換する。よって、最終的な補正値はINT((6+8)/17)*17=0となる。図15(b)に補正量算出部1308で算出された1画素毎の補正量を示す。灰色で色付けされた画素は上記演算にて算出された補正可能な画素であり、補正量算出部1308で算出された1画素毎の補正量を示す。なお、本例では補正可能な画素の補正量は先に示すように0である。灰色で色づけされた以外の部分は補正不可能な画素である為、補正量を‘0’とする。
加算器1309はセレクタ部1303の出力データにおける各画素の画素値に補正量算出部1308から出力される対応する画素位置の画素の補正量を加算して、補正処理を行う。ここで、加算結果が‘0’未満の場合値を‘0’にクリップする。また、加算結果が‘255’より大きい場合は、値を‘255’にクリップする。
ここで、濃度変動がある場合、入力画像データにはない濃度変動がスクリーン処理後画像データ上で発生しており、モアレの原因となる。加算器1309で補正処理を行うことより、濃度変動を抑制する。また、本実施例では、スクリーン処理後画像データにおけるエッジ部の画素の画素値を、入力画像データにおける対応する画素位置の画素の画素値をガンマ変換した大きな値に置き換えて補正量を算出している。これによりエッジ部の付近に値の小さなデータが発生することを防止し、エッジ部に値の比較的大きなドットを集中させることが可能となり、ドットを線状に連続させて文字線画の画質を向上させるとともに、画像形成時にドットを安定化し易くさせる。
次に、ドット安定化部1310の動作を説明する。本実施例では、スクリーン処理後画像データをセル毎に濃度変動が無くなるように補正している。補正の結果、画素値が小さくなった画素はドット形成が安定的になされない。そこでドットを安定化させるために、データの変換を行う。例えば、図示しない後段PWM回路における最小パルス幅を保証するような動作を行う。つまり、ドット安定化部1310に入力されるデータが予め設定した最小値未満で周囲に0でない値が存在する場合、値を加算することで前記設定した値以上となる場合は、値の大きな方のデータに合算する。または、PWM回路の位相を制御し、パルスが連続するようにしても良い。一方、入力されるデータが予め設定した最小値未満で周囲に0でない値が存在しない場合は、前記最小値に置換する。
また、本実施例では予め入力画像データにガンマ変換を行うことにより、ドット安定化部の回路を簡略化する。例えば、エッジ部に対して最小パルス幅を保証するようにガンマ変換を行うことにより、上記最小値パルス幅保証動作を無くすことが可能となる。また、エッジ部以外においては、エッジ近傍の小さな値はエッジ部に合算することで、小さな値が連続する領域を最小化する。このため、エッジ部以外においても上記最小値パルス幅保証動作を無くすことが可能となる。
本実施例によれば、簡易な方法でスクリーン処理の欠点を補正し、良好な階調変換結果を得ることが可能となる。特に、入力画像データにおけるエッジ部の画素の画素位置に対応する画素をガンマ変換したガンマ変換後画素値に置き換えたスクリーン処理後画像データを用いることにより、エッジ部の画素に補正データを集中させることが可能となる。その結果、エッジ部のドットは線状に連続するようになり、そのドットを安定化させることで文字・線画の画質が大幅に向上する。
次に、実施例5について以下に説明する。図18は実施例5における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図18中、実施例4と同じ動作をする構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。本実施例では安定化画素検出部1801が付加され、ドット安定化部1802は図13のドット安定化部1310と異なる動作をする。
例えば、図19(a)に示す入力画像データにおいて、図19(a)に示すようにディザマトリクスのセルの位相関係が図14(a)に示したものと異なる場合、実施例4と同等な処理を行うと、図19(b)に示すように各画素の補正量が算出される。加算器1309における加算の結果、図19(c)に示すような補正後データが出力される。図19(c)では、エッジ部の付近に値の小さなデータ‘17’が発生して、画像形成時にドット安定化がしにくくなる場合がある。
この様な不具合を防止するために、本実施例の安定化画素検出部1801では、加算器1309で補正量が加算された画素の加算後の画素値が、設定された閾値より小さい時は、ドット安定化を行わないようにドット安定化部1902を制御する。ドット安定化部1902はドット安定化部1310と同等な安定化を行うが、安定化画素検出部1801の制御により、ドット安定化のON/OFFを行う。これにより、エッジ部以外のドットに対して不要な安定化処理を行わなくなる。この様なエッジ付近の非常に小さな値のドットは濃度変動の補正にはほとんど寄与しない。特に、エッジ部においては、視覚的に濃度変動が検知されにくいため、前記補正によって生成される小さなドットは再現しない方が画質が安定する。つまり、濃度変動の補正にはほとんど寄与しない不安定なドットを安定化しないようにすることで、換言すれば、特定の画素に対してのみドット安定化処理を適用することで、ドット安定化部1310を簡略化できる。
次に、実施例6について以下に説明する。図20は、実施例6における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図20中、実施例4と同じ動作をする構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。また、本実施例では図18と同一の機能を持つ、ドット安定化部1802が付加されている。
本実施例ではエッジ検出部1304の検出結果により、ドット安定化部1802が制御される。よって、エッジ部はドット安定化を行い、エッジ部以外はドット安定化を行わない。これにより、エッジ部のドット安定化を確実に行うと共に図19(c)に示したような、濃度変動の補正にはほとんど寄与しない不安定なドットを安定化しないようにする。よって、実施例5と同様に、特定の画素に対してのみドット安定化処理を適用することで、ドット安定化部1310を簡略化できる。
次に、実施例7について以下に説明する。図21は実施例7における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図21中、実施例4と同じ動作をする構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。また、本実施例ではガンマ変換部2101が追加されている。実施例4から6では入力画像データにおける各画素の画素値にスクリーン処理用のガンマ変換を施してある前提で説明した。本実施例ではガンマ変換前の入力画像データを入力し、ガンマ変換部2101でスクリーン処理用のガンマ変換を行い、スクリーン処理部1301に出力する。これにより入力画像に対して、エッジ部に対するガンマ変換とスクリーン処理に対するガンマ変換とを独立に行えるようになる。よって、エッジ部、細線の強調処理を同時に行うことが可能となる。
なお、実施例1から3における処理においても同様に、ガンマ変換前の入力画像データを入力し、ガンマ変換部でスクリーン処理用のガンマ変換を行い、スクリーン処理部1に出力する構成を採用してもよい。
以上説明したように実施例4から7においては、簡易な方法でスクリーン処理の欠点を補正し、良好な階調変換結果を得ることが可能となる。特に、入力画像データにおけるエッジ部の画素の画素位置に対応する画素をガンマ変換したガンマ変換後画素値に置き換えたスクリーン処理画像データを用いることにより、エッジ部に補正データを集中させることが可能となる。その結果、エッジ部のドットを線状に連続するようになり、そのドットを安定化させることで文字・線画の画質が大幅に向上する。さらに、ドット安定化部においては、補正後の値や、エッジ情報によりドット安定化のON/OFFを制御することにより、エッジ部のドット安定化を確実に行う。それと共に濃度変動の補正にはほとんど寄与しない不安定なドットを安定化しないようにし、安定した高画質な出力が可能となる。
<その他の実施例>
なお、実施例1から3は白画素境界画素を境界画素として検出する例を説明し、実施例4から7はエッジ部を境界画素として検出する例を説明した。実施例1から3と実施例4から7とは、境界画素として検出する対象が異なっている点を除けば、他の処理は共通の処理として扱っても良い。従って、実施例1から3で説明した処理を実施例4から7で行っても良いし、実施例4から7で説明した処理を実施例1から3で行っても良い。例えば、実施例4では、ガンマ変換部1302においてガンマ変換後のデータは、PWM回路の精度に併せて変換される例を説明したが、実施例1のガンマ変換部2においても同様の処理を行っても良い。なお、境界画素を識別する信号を入力画素の属性データとして入力画素データとともに入力する場合は、前記白画素境界検出部3、前記エッジ検出部1304の出力の代りに該属性データを用いることができる。これにより、前記白画素境界検出部3、前記エッジ検出部1304を省略できる。すなわち、入力画像データにおける境界画素の位置を示す位置情報が入力される場合には、位置情報を用いて境界画素の位置を特定することができる。
また、実施例4から7では、スクリーン処理後画像データのうちのエッジ部の画素の画素位置に対応する画素をガンマ変換後画素値に置き換える処理を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば、ガンマ変換後の各画素のうち、エッジ部以外の画素の画素値をスクリーン画素値に置き換える処理であってもよい。また、入力画像データの同じ画素数のデータ領域を確保して、エッジ部の画素に対応する画素位置の画素については、ガンマ変換後画素値を格納し、エッジ部以外の画素に対応する画素位置の画素についてはスクリーン画素値を格納する処理であってもよい。実施例1から3の処理についても同様である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (21)

  1. 入力画像データにおいて、白画素ではない画素のうち、白画素と隣接する画素を境界画素として検出する検出手段と、
    前記入力画像データに組織的ディザ法によるスクリーン処理を行いスクリーン処理後画像データを出力するスクリーン処理手段と、
    前記入力画像データをガンマ変換してガンマ変換後画像データを出力するガンマ変換手段と、
    前記検出手段で検出された境界画素に基づいて、前記スクリーン処理後画像データと前記ガンマ変換後画像データとを合成する合成手段と
    を有し、
    前記検出手段は、前記入力画像データにおける注目画素について、前記注目画素および前記注目画素に隣接する画素群において白画素を検出し、前記白画素を検出した結果に基づいて前記注目画素が前記境界画素であるか否かを判定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記合成手段は、前記スクリーン処理後画像データのうち、検出された境界画素に対応する画素位置の画素の画素値を前記ガンマ変換後画像データにおける対応する画素位置の画素の画素値で置き換えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記合成手段は、前記境界画素に対応する画素位置の画素値として前記ガンマ変換後画像データにおける対応する画素位置の画素の画素値を出力し、前記境界画素以外の画素に対応する画素位置の画素値として前記スクリーン処理後画像データにおける対応する画素位置の画素値を出力することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記入力画像データと、合成後のデータとに基づいて補正値を決定する決定手段をさらに有し、
    前記合成手段は、合成後のデータにおける画素の画素値に前記補正値を加算することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記決定手段は、前記補正値を前記スクリーン処理に用いられるセル単位で決定することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記決定手段は、前記入力画像データのセル内の各画素の画素値の合計値と、該セルに対応する前記合成後のデータのセル内の各画素の画素値の合計値との差に基づいて前記補正値を決定することを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理装置。
  7. 前記決定手段は、前記入力画像データにおける前記セル内の画素の画素値が0でない画素の数で前記差を除算することで前記補正値を決定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記決定された補正値は、前記入力画像データにおける画素値が0でない画素に対応する画素位置の前記合成後の画素の画素値に加算されることを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. 前記合成手段で合成されたデータにドット安定化処理を行うドット安定化手段をさらに有することを特徴とする請求項4から8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記ドット安定化手段に入力されるデータは、ドットを形成できる階調数に応じた値で量子化されていることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記補正値は、ドットを形成できる階調数に応じた値で量子化されている値であることを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
  12. 前記ガンマ変換手段は、ドットを形成できる階調数に応じた値に量子化された値を出力することを特徴とする請求項9から11のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  13. 前記ドット安定化手段は、前記決定手段で決定された補正値を加算した画素の値が閾値以下の場合、当該補正値が加算された画素に前記ドット安定化処理を行わないことを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  14. 前記ドット安定化手段は、前記境界画素として検出された画素位置に対応する画素に対してドット安定化処理を行い、
    前記境界画素として検出された画素以外の画素位置に対応する画素にはドット安定化処理を行わないことを特徴とする請求項9から12のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  15. 前記ガンマ変換手段は、低濃度の画素値を高濃度の画素値に変換することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  16. 前記検出手段は、前記注目画素に隣接する画像群において、画素値が0である画素を白画素として検出することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  17. 前記検出手段は、前記注目画素の画素値が0でない値であり、前記注目画素に隣接する画像群のうち、少なくとも2つの画素が白画素である場合、前記注目画素を前記境界画素として検出することを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  18. 入力画像データにおいて、白画素ではない画素のうち、白画素と隣接する画素を境界画素として検出する検出手段と、
    前記入力画像データに組織的ディザ法によるスクリーン処理を行いスクリーン処理後画像データを出力するスクリーン処理手段と、
    前記スクリーン処理後画像データにおける前記界画素の画素位置に対応する画素の値を前記入力画像データにおける前記界画素の画素位置に対応する画素の値よりも高い値に変換する変換手段と、
    前記変換手段で変換された界画素にドット安定化処理を行うように制御し、
    前記界画素以外に前記ドット安定化処理を行わないように制御する、制御手段と
    を有し、
    前記検出手段は、前記入力画像データにおける注目画素について、前記注目画素および前記注目画素に隣接する画素群において白画素を検出し、前記白画素を検出した結果に基づいて前記注目画素が前記境界画素であるか否かを判定することを特徴とする画像処理装置。
  19. 入力画像データにおいて、白画素ではない画素のうち、白画素と隣接する画素を境界画素として検出する検出工程と、
    前記入力画像データに組織的ディザ法によるスクリーン処理を行いスクリーン処理後画像データを出力するスクリーン処理工程と、
    前記入力画像データをガンマ変換してガンマ変換後画像データを出力するガンマ変換工程と、
    前記検出工程で検出された境界画素に基づいて、前記スクリーン処理後画像データと前記ガンマ変換後画像データとを合成する合成工程と
    を有し、
    前記検出工程において、前記入力画像データにおける注目画素について、前記注目画素および前記注目画素に隣接する画素群において白画素を検出し、前記白画素を検出した結果に基づいて前記注目画素が前記境界画素であるか否かを判定することを特徴とする画像処理方法。
  20. 入力画像データにおいて、白画素ではない画素のうち、白画素と隣接する画素を境界画素として検出する検出工程と、
    前記入力画像データに組織的ディザ法によるスクリーン処理を行いスクリーン処理後画像データを出力するスクリーン処理工程と、
    前記スクリーン処理後画像データにおける前記界画素の画素位置に対応する画素の値を前記入力画像データにおける前記界画素の画素位置に対応する画素の値よりも高い値に変換する変換工程と、
    前記変換工程で変換された界画素にドット安定化処理を行うように制御し、
    前記界画素以外に前記ドット安定化処理を行わないように制御する、制御工程と
    を有し、
    前記検出工程において、前記入力画像データにおける注目画素について、前記注目画素および前記注目画素に隣接する画素群において白画素を検出し、前記白画素を検出した結果に基づいて前記注目画素が前記境界画素であるか否かを判定することを特徴とする画像処理方法。
  21. コンピュータを請求項1から18のいずれか一項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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