JP6225084B2 - 防災用品保管庫およびこれを使用した防災システム - Google Patents
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Description
そこで、電力を備えて救援物資を低温で保存できるようにした防災倉庫が提案されている(例えば、特許文献1)。
しかし、この防災倉庫は、非常用電源として太陽電池と風力発電機の2つを備え、常時は商用電源を使用するようにしているので、設備費用が高価で、設置時間もかかり、また、簡単には設置場所を変えることができないという難点がある。
一方、災害時においては、局地的な気象情報や災害状況をできるだけ速く正確に把握する必要があるが、このための装備はあまりなされておらず、人的な連絡網に頼っているのが現実である。
エアコンディショナなど必要とする電力は、屋根上に設置したパネル状の太陽電池から得ており、商用電源は使用しない。
バッテリは、液の補充などメンテナンスの必要のない密閉型のものを使用し、個数はその場所での晴天が連続して失われる最大日数を勘案して最大必要量を算出して決めればよい。なお、それでも電力が不足する事態がないとは限らないので、何個かのバッテリは充電のために持ち出せるように設置するとよい。
一方、設置場所における気象観測は、温度、湿度、風向風速、雨量、気圧などの一般的なもののほか、その設置場所における予想される災害(地震、台風、水害、放射能など)を考慮して選定するとよい。なお、種々の気象観測機器をユニットにまとめたものが市販されているので、これを使用してもよい。
なお、これらの気象データや映像データは、インターネット上に開設したホームページに情報を高速無線インターネットを介してパーソナルコンピュータやモバイル端末に表示できるようにする。なお、この場合パスワードで情報にアクセスできる人を制限するとよい。
るので、災害時には単に救援物資の備蓄庫としてのみならず、その場所の気象状況や周辺
の映像をリアルタイムに得ることができる。
そして、各地に設置した防災用品保管庫の一つを管理ハウスとして、気象データおよび設置場所周辺の映像それぞれを統合的に管理するデータ集約サーバおよびカメラレコーダを設けて、気象データと各防災用品保管庫の周辺の映像を自動的に収集加工する。
がある。したがって、新たに管理ハウスを構築する場合は、該防災用品保管庫と同様に屋根に太陽電池を敷設し、バッテリおよびインバータを備えて、エアコンディショナを設置し、データ集約サーバおよびカメラレコーダと、パーソナルコンピュータを設置する。
この管理ハウスは、防災用品保管庫の一つを使用する。
図1は、防災用品保管庫10の外観を示す斜視図で、図2は、電気系統図である。この防災用品保管庫10は、建築パネルを組み合わせて直方体状の箱体を形成して、窓はなく、明かり取りのないドア1が正面中央部に配置されただけの簡素な外観としている。屋根には、パネル状の太陽電池11が複数個設置され、外壁には換気口3と、エアコンディショナ5の室外機2が架台6に搭載されて設けられている。なお、4は、バックライト付きの表札である。防災用品保管庫10の大きさは、ここでは、幅が2.3m、長さが5.5m、高さが2.7mの直方体状で、床面積は12.5平方メートル、重量は約1.8トンとしている。
そして、室内は、壁、屋根、床に断熱材(60mmの発泡硬質ウレタンフォーム)が貼着され、図示してないがエアコンディショナ5と、灯具と、AC100Vのコンセントと、携帯電話充電用コンセントが設けられている。
バッテリ15のDC電力は、ドア1の横に配置した表札4と、気象観測装置20(温度、湿度、雨量など)、および、ネットワークカメラ23の作動に使用される。
そして、バッテリ15からインバータ14を介してAC電源へ変換して、エアコンディショナ5とデータロガー24に用いられるほか、室内灯と電気機器接続用のコンセントおよび携帯電話充電用コンセントにも使用される。
インバータ14は、バッテリ15からの直流電流を、交流電流に変換して出力するもので、家庭で使用されている電気機器も必要に応じて使用できる。
計測された気象データはデータロガー24に蓄積される。
そして、この気象データは、モバイルルーター25を介してインターネット上のホームページに掲載される。外部からは、パスワードを介してリアルタイムに閲覧できるほか、必要により過去の測定情報の表示もできるようにしている。
そして、役場またはこれの補助機関である防災対策本部(以下「管理ハウス」という)を設置する。
ここでは、管理ハウス30は、役場の一室とし、データ集約サーバー31とカメラレコーダ32とパーソナルコンピュータ33を備え、ルーター34でインターネットへ接続して各防災用品保管庫10のデータロガー24に保存されている気象データを集約するとともに、周辺の映像を保存している。なお、この管理ハウス30には非常用電源を備えている。
そこで、別の案として、管理ハウス30を上記の防災用品保管庫10の一つを用いて構築した例を示す。すなわち、この管理ハウス30は、気象観測装置20、ネットワークカメラ23、データロガー24、がなく、代わりにデータ集約サーバー31とカメラレコーダ32とパーソナルコンピュータ33を備えている。
そして、災害時は、管理ハウス30の救援物資を出して災害対策本部として常駐して活動する。なお、防災用品保管庫10が1個では、手狭でもう少しスペースを必要とする場合は、防災用品保管庫10を2個用いて管理ハウスとしてもよい。
なお、管理ハウス30へ組み替える予定の防災用品保管庫10は、災害時に簡便に窓が付設できるようにしておくとよい。
2 室外機
3 換気口
4 バックライト付き銘板
5 エアコンディショナ
6 架台
7 断熱材
10 防災用品保管庫
11 太陽電池
12 充電コントローラ
14 インバータ
15 バッテリ
20 気象観測装置
23 ネットワークカメラ
24 データロガー
25 モバイルルーター
30 管理ハウス
31 データ集約サーバー
32 カメラレコーダ
33 パーソナルコンピュータ
34 ルーター
Claims (1)
- 断熱材を内装した直方体状の箱体の屋根上に太陽電池を複数配置し、室内には、該太陽電池からの電力を蓄積する複数のバッテリと、インバータと、交流用のエアコンディショナを設け、水や非常食などの防災用品を保存するとともに、気温、湿度、風向風速、気圧などを計測する気象観測装置と、計測した気象データを保存するデータロガーと、周辺を撮影するネットワークカメラを外壁に設置した防災用品保管庫を各地に設置し、その一つに統合的に気象データを管理するデータ集約サーバーと、該ネットワークカメラのデータを集約保存するカメラレコーダと、これらデータを加工するソフトを有するパーソナルコンピュータとを備えて管理ハウスとし、該各地の防災用品保管庫から高速無線インターネットを介してその場所の気象データと、ネットワークカメラによる周辺の画像を受信し、各防災用品保管庫の周辺の気象データと映像データを自動的に収集加工するようにした防災システム。
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