JP6224842B2 - 導電性パターン形成用組成物および導電性パターンを有する樹脂構造体 - Google Patents

導電性パターン形成用組成物および導電性パターンを有する樹脂構造体 Download PDF

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Description

本発明は、各種高分子樹脂製品または樹脂層上に、単純化された工程で微細な導電性パターンを形成できるようにし、多様な色具現などの当業界の要求をより効果的に満足できるようにする導電性パターン形成用組成物および導電性パターンを有する樹脂構造体に関する。
最近、微細電子技術の発展に伴い、各種樹脂製品または樹脂層などの高分子樹脂基材(または製品)の表面に微細な導電性パターンが形成された構造体に対する要求が増大している。このような高分子樹脂基材表面の導電性パターンは、携帯電話ケースに一体化したアンテナ、各種センサ、MEMS構造体、またはRFIDタグなどの多様な対象物を形成するのに適用可能である。
このように、高分子樹脂基材の表面に導電性パターンを形成する技術に対する関心が増加するにつれ、これに関するいくつかの技術が提案されている。しかし、まだこのような技術をより効果的に利用できる方法は提案されていない。
例えば、従来知られた技術によれば、高分子樹脂基材の表面に金属層を形成した後、フォトリソグラフィを適用して導電性パターンを形成するか、導電性ペーストを印刷して導電性パターンを形成する方法などが考えられる。しかし、このような技術により導電性パターンを形成する場合、必要な工程または装備が過度に複雑になったり、良好でかつ微細な導電性パターンを形成しにくくなるという欠点がある。
そこで、より単純化された工程で高分子樹脂基材の表面に微細な導電性パターンをより効果的に形成可能な技術の開発が従来から要求されてきた。
このような当業界の要求を満足できる技術の一つとして、樹脂内に特殊な無機添加剤を含ませ、導電性パターンを形成する部分にレーザ等電磁波を照射した後、このような電磁波照射領域にメッキなどを行って、高分子樹脂基材の表面に導電性パターンを簡単に形成する方法が知られている。
しかし、このような導電性パターン形成方法において、従来無機添加剤として提案されたものの種類が極めて制限的であるため、当業界の多様な要求、例えば、多様な色具現などのような要求を満足させにくい。したがって、当業界の様々な要求を満足できる多様な種類の無機添加剤の開発が必要である。
本発明は、各種高分子樹脂製品または樹脂層上に、単純化された工程で微細な導電性パターンを形成できるようにし、多様な色具現などの当業界の要求をより効果的に満足できるようにする導電性パターン形成用組成物を提供する。
本発明はまた、前記導電性パターン形成用組成物などから、導電性パターン形成方法を通して形成された導電性パターンを有する樹脂構造体を提供する。
本発明は、高分子樹脂;ならびに第1金属および第2金属を含み、化学式1で表されるナシコン(NASICON)立体構造を有する非導電性金属化合物;を含み、電磁波照射によって、前記非導電性金属化合物から前記第1金属またはそのイオンを含む金属核が形成される、電磁波照射による導電性パターン形成用組成物を提供する:
[化学式1]
AB(POまたはAB12
前記化学式1において、
A、Bは、それぞれ独立に、互いに異なる第1および第2金属を表す。
このような導電性パターン形成用組成物において、前記化学式1のAは、Cu、Ag、およびAuからなる群より選択された1種以上の金属であり、Bは、Sn、Ti、Zr、Ge、Hf、Zn、Mn、Co、Ni、Cd、Pd、およびPtからなる群より選択された1種以上の金属を表してもよい。
また、前記ナシコン立体構造の非導電性金属化合物は、BOの八面体と、POの四面体が酸素を共有しながら3次元的に連結されており、前記八面体と四面体の結晶格子配列によって生じるチャネルに、金属Aまたはそのイオンが位置する立体構造を有してもよい。より具体的には、このような立体構造において、前記チャネルは、結晶格子のc軸に沿って6個の酸素に囲まれたサイトに形成されてもよいし、そのサイトを前記金属Aまたはそのイオンが部分的に満たしていてよい。
そして、前記導電性パターン形成用組成物において、前記非導電性金属化合物は、CIE Lab色座標によるL値が約90以上、あるいは約90〜95になってもよく、a*値が約−10〜10、あるいは約−7〜7になってもよく、b*値が約−3〜20、あるいは約1〜15になってもよい。
一方、前記導電性パターン形成用組成物において、前記高分子樹脂は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂になってもよく、そのより具体的な例としては、ABS(Acrylonitile poly−butadiene styrene)樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびポリフタルアミド樹脂からなる群より選択された1種以上が挙げられる。
そして、前記導電性パターン形成用組成物において、前記非導電性金属化合物は、全体組成物に対して、約0.1〜15重量%含まれていてもよい。
また、前記導電性パターン形成用組成物は、難燃剤、熱安定剤、UV安定剤、滑剤、抗酸化剤、無機充填剤、色添加剤、衝撃補強剤、および機能性補強剤からなる群より選択された1種以上の添加剤をさらに含んでもよいし、このような添加剤のうち、前記難燃剤としては、リン系難燃剤または無機難燃剤を適切に使用できる。
一方、本発明はまた、上述した導電性パターン形成用組成物を用いて、高分子樹脂基材の表面に導電性金属層(導電性パターン)を形成した樹脂構造体を提供する。このような導電性パターンを有する樹脂構造体は、高分子樹脂基材;高分子樹脂基材に分散しており、化学式1で表されるナシコン(NASICON)立体構造を有する非導電性金属化合物;所定領域の高分子樹脂基材の表面に露出した、第1金属またはそのイオンを含む金属核を含む接着活性表面ならびに前記接着活性表面上に形成された導電性金属層を含むことができる:
[化学式1]
AB(POまたはAB12
前記化学式1において、
A、Bは、それぞれ独立に、互いに異なる第1および第2金属を表す。
このような導電性パターンを有する樹脂構造体において、前記接着活性表面および導電性金属層が形成された所定領域は、前記高分子樹脂基材に電磁波が照射された領域に対応できる。
また、前記樹脂構造体は、ASTM D256方法によって、Izod notched typeで測定した衝撃強度が約4.0J/cm以上になってもよい。
本発明によれば、各種高分子樹脂製品または樹脂層などの高分子樹脂基材上に、レーザ等電磁波を照射する非常に単純化された工程で微細な導電性パターンを形成できるようにする導電性パターン形成用組成物と、これから形成された導電性パターンを有する樹脂構造体が提供される。
特に、前記導電性パターン形成用組成物を使用すると、樹脂構造体(各種高分子樹脂製品または樹脂層など)の多様な色を具現しようとする当業界の要求をより効果的に満足させながらも、このような樹脂構造体上に良好な導電性パターンを容易に形成することができる。
したがって、このような導電性パターン形成用組成物などを用いて、携帯電話やタブレットPCケースなど、各種樹脂製品上のアンテナ用導電性パターン、RFIDタグ、各種センサ、MEMS構造体などを非常に効果的に形成することができる。
発明の一実施形態に係る導電性パターン形成用組成物に含まれる非導電性金属化合物の一例のナシコン立体構造を模式的に示す図である。 発明の一実施形態に係る組成物を用いて導電性パターンを形成する方法の一例を工程段階別に簡略化して示す図である。 製造例1で得られた非導電性金属化合物のXRDパターンを示す。 製造例1で得られた非導電性金属化合物の電子顕微鏡写真を示す。 製造例1と、比較製造例1〜3の非導電性金属化合物の色座標および写真を比較して示す。 実施例1で得られた導電性パターンが形成された樹脂構造体の写真を示す。 実施例2〜7で得られた導電性パターンが形成された樹脂構造体の写真を示す。
以下、発明の具体的な実施形態に係る導電性パターン形成用組成物と、これから形成された導電性パターンを有する樹脂構造体などについて説明する。
発明の一実施形態によれば、高分子樹脂ならびに第1金属および第2金属を含み、化学式1で表されるナシコン(NASICON)立体構造を有する非導電性金属化合物;を含み、電磁波照射によって、前記非導電性金属化合物から前記第1金属またはそのイオンを含む金属核が形成される、電磁波照射による導電性パターン形成用組成物が提供される:
[化学式1]
AB(POまたはAB12
前記化学式1において、
A、Bは、それぞれ独立に、互いに異なる第1および第2金属を表す。
このような導電性パターン形成用組成物において、前記化学式1のAは、Cu、Ag、およびAuからなる群より選択された1種以上の金属であり、Bは、Sn、Ti、Zr、Ge、Hf、Zn、Mn、Co、Ni、Cd、Pd、およびPtからなる群より選択された1種以上の金属を表してもよい。
このように、発明の一実施形態に係る導電性パターン形成用組成物は、ナシコン構造を有する所定の化学式1の非導電性金属化合物を含む。図1には、このような非導電性金属化合物の一例のナシコン立体構造を模式的に示している。
図1を参照すれば、前記ナシコン立体構造の非導電性金属化合物は、BOの八面体と、POの四面体が酸素を共有しながら3次元的に連結されており(つまり、全体ナシコン構造の3次元的な立体構造の骨格を形成しており)、前記八面体と四面体の結晶格子配列によって生じるチャネルに、金属Aまたはそのイオンが位置する立体構造を有してもよい。
より具体的には、このような立体構造、特に、化学式1の立体構造では、前記チャネルは、結晶格子のc軸に沿って6個の酸素に囲まれたサイトに形成されてもよいし、そのサイトを前記金属Aまたはそのイオンが部分的に満たしていてよい。
以下により詳細に説明するが、このようなナシコン構造の非導電性金属化合物を含む導電性パターン形成用組成物を用いて高分子樹脂製品または樹脂層を成形した後、所定領域にレーザ等電磁波を照射すると、前記非導電性金属化合物から第1金属またはそのイオンを含む金属核が形成できる。前記ナシコン構造の非導電性金属化合物は、一般的な環境では化学的に安定するが、特定波長の電磁波に露出した領域では、前記Aで表される第1金属またはそのイオンが前記物質から容易に分離できる。したがって、前記電磁波の照射によって、前記金属核がより容易に形成できる。
より具体的には、前記ナシコン立体構造(特に、前記化学式1の立体構造)では、前記第1金属、例えば、Aの金属が立体構造中のいかなる結晶格子の束縛においても自由に存在し得るため、このような立体構造を有する非導電性金属化合物が特定波長の電磁波の刺激に露出すれば、前記第1金属またはそのイオンが前記物質から容易に分離できると予測される。具体的な一例において、後述する実施例のCuSn(POのような非導電性金属化合物の場合、基本的に化学的安定性を有するが、レーザ等電磁波に露出した時、CuまたはCu1+が容易に分離されて金属核を形成できることが確認され、これは、上述したナシコン立体構造特有の3次元構造に起因すると予測できる。
このように形成された金属核は、電磁波の照射された所定領域で選択的に露出して、高分子樹脂基材表面の接着活性表面を形成することができる。以降、前記第1金属やそのイオンを含む金属核などを化学的還元処理するか、これをseedとして導電性金属イオンなどを含むメッキ溶液で無電解メッキすると、前記金属核を含む接着活性表面上に導電性金属層が形成できる。特に、上述のように、ナシコン立体構造の構造的特徴によって、前記非導電性金属化合物にレーザなどの電磁波が照射されると、第1金属やそのイオンが3次元的に連結されたチャネルに沿って容易に移動して、還元またはメッキによって高分子樹脂基材上に導電性パターンを容易に形成することができる。
一方、前記一実施形態の組成物において、前記ナシコン立体構造の特定の非導電性金属化合物は、電磁波の照射前は非導電性を呈するだけでなく、前記高分子樹脂と優れた相溶性を有し、前記還元またはメッキ処理などに使用される溶液に対しても化学的に安定して非導電性を維持する特性を有する。
したがって、このようなナシコン立体構造の非導電性金属化合物は、電磁波の照射されない領域では、高分子樹脂基材内に均一に分散した状態で化学的に安定して維持されて非導電性を呈することができる。これに対し、前記レーザ等電磁波の照射された所定領域では、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物から第1金属やそのイオンなどが容易に発生して、すでに上述した原理で金属核および微細な導電性パターンを形成することができる。
したがって、上述した一実施形態の組成物を使用すると、各種高分子樹脂製品または樹脂層などの高分子樹脂基材上に、レーザ等電磁波を照射する非常に単純化された工程で微細な導電性パターンを形成することができ、特に、前記導電性パターンの形成を促進する金属核を非常に容易に形成可能なため、従来知られた同種の組成物に比べてもより良好な導電性パターンを非常に容易に形成することができる。
付加して、前記ナシコン立体構造を有する非導電性金属化合物、代表的に、CuSn(POのような化合物は相対的に明るい色を呈することができ、各種高分子樹脂製品または樹脂層などの色をほとんど着色させない。
より具体的には、前記非導電性金属化合物は、CIE Lab色座標によるL値が約90以上、あるいは約90〜95になってもよく、a*値が約−10〜10、あるいは約−7〜7になってもよく、b*値が約−3〜20、あるいは約1〜15になってもよい。つまり、前記非導電性金属化合物は、L値が約90以上に達する程度に白色に近い明るい色を呈し得るため、各種高分子樹脂製品または樹脂層などの色を実質的に着色させず、前記高分子樹脂製品などの固有の色をそのまま維持させるか、顔料などの色添加剤の色を問わずそのまま発現させることができる。
したがって、前記非導電性金属化合物を含む一実施形態の組成物を使用すると、相対的に少ない色添加剤の追加でも、各種高分子樹脂製品などの多様な色を具現しようとする当業界の要求をより効果的に満足させることができる。
一方、上述した一実施形態の導電性パターン形成用組成物において、前記高分子樹脂としては、多様な高分子樹脂製品または樹脂層を形成可能な任意の熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を特別な制限なく使用できる。特に、上述した特定の非導電性金属化合物は、多様な高分子樹脂と優れた相溶性および均一な分散性を示すことができ、一実施形態の組成物は、多様な高分子樹脂を含むことで、様々な樹脂製品または樹脂層に成形できる。このような高分子樹脂の具体例としては、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、またはポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、またはポリフタルアミド樹脂などが挙げられ、その他にも多様な高分子樹脂を含むことができる。
また、前記導電性パターン形成用組成物において、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物は、全体組成物に対して、約0.1〜15重量%、あるいは約3〜13重量%含まれていてもよいし、残りの含有量の高分子樹脂が含まれていてもよい。このような含有量範囲により、前記組成物から形成された高分子樹脂製品または樹脂層の機械的物性などの基本的な物性を適切に維持しながらも、電磁波照射によって、一定領域に導電性パターンを形成する特性を好ましく示すことができる。
そして、前記導電性パターン形成用組成物は、上述した高分子樹脂および所定の非導電性金属化合物のほか、難燃剤、熱安定剤、UV安定剤、滑剤、抗酸化剤、無機充填剤、色添加剤、衝撃補強剤、および機能性補強剤からなる群より選択された1種以上の添加剤をさらに含むことができる。このような添加剤の付加により、一実施形態の組成物から得られた樹脂構造体の物性を適切に補強することができる。このような添加剤のうち、前記色添加剤、例えば、顔料などの場合には、約0.1〜10重量%の含有量で含まれ、前記樹脂構造体に所望の色を付与することができる。
このような顔料などの色添加剤の代表例としては、ZnO、Talc、TiO、SnO、またはBaSOなどの白色顔料があり、その他にも、従来から高分子樹脂組成物に使用可能と知られた多様な種類および色の顔料などの色添加剤を使用できることはもちろんである。
前記難燃剤は、リン系難燃剤および無機難燃剤を含むものであってもよい。より具体的には、前記リン系難燃剤としては、トリフェニルホスフェート(triphenyl phosphate、TPP)、トリキシレニルホスフェート(trixylenyl phosphate、TXP)、トリクレシルホスフェート(tricresyl phosphate、TCP)、またはトリイソフェニルホスフェート(triisophenyl phosphate、REOFOS)などを含むリン酸エステル系難燃剤;芳香族ポリホスフェート(aromatic polyphosphate)系難燃剤;ポリリン酸塩系難燃剤;または赤リン系難燃剤などが挙げられ、その他にも、樹脂組成物に使用可能と知られた多様なリン系難燃剤を特別な制限なく全て使用できる。また、前記無機難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸化物(MoO)、モリブデン過酸化物塩(Mo 2−)、カルシウム−亜鉛−モリブデン酸塩、三酸化アンチモン(Sb)、または五酸化アンチモン(Sb)などが挙げられる。ただし、無機難燃剤の例がこれに限定されるものではなく、その他、樹脂組成物に使用可能と知られた多様な無機難燃剤を特別な制限なく全て使用できる。
また、衝撃補強剤、熱安定剤、UV安定剤、滑剤、または抗酸化剤などの場合、約0.01〜5重量%、あるいは約0.05〜3重量%の含有量で含まれ、前記樹脂構造体に所望の物性を適切に発現させることができる。
一方、以下、上述した一実施形態の導電性パターン形成用組成物を用いて、樹脂製品または樹脂層などの高分子樹脂基材上に、電磁波の直接照射によって導電性パターンを形成する方法を具体的に説明する。このような導電性パターンの形成方法は、上述した導電性パターン形成用組成物を樹脂製品に成形するか、他の製品に塗布して樹脂層を形成する段階と、前記樹脂製品または樹脂層の所定領域に電磁波を照射して、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物粒子から第1金属やそのイオンを含む金属核を発生させる段階と、前記金属核を発生させた領域を化学的に還元またはメッキさせて、導電性金属層を形成する段階とを含むことができる。
以下、このような導電性パターンの形成方法を、添付した図面を参照して各段階別に説明する。参照として、図2では、前記導電性パターン形成方法の一例を工程段階別に簡略化して示している。
前記導電性パターン形成方法では、まず、上述した導電性パターン形成用組成物を樹脂製品に成形するか、他の製品に塗布して樹脂層を形成することができる。このような樹脂製品の成形または樹脂層の形成にあたっては、通常の高分子樹脂組成物を用いた製品成形方法または樹脂層形成方法が特別な制限なく適用可能である。例えば、前記組成物を用いて樹脂製品を成形するにあたっては、前記導電性パターン形成用組成物を押出および冷却した後、ペレットまたは粒子状に形成し、これを所望の形態に射出成形して、多様な高分子樹脂製品を製造することができる。
このように形成された高分子樹脂製品または樹脂層は、前記高分子樹脂から形成された樹脂基材上に、上述した特定の非導電性金属化合物が均一に分散した形態を有することができる。特に、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物は、多様な高分子樹脂と優れた相溶性および化学的安定性を有するため、前記樹脂基材上の全領域にわたって均一に分散して非導電性を有する状態に維持できる。
このような高分子樹脂製品または樹脂層を形成した後には、図2の1番目の図に示されているように、導電性パターンを形成しようとする前記樹脂製品または樹脂層の所定領域に、レーザ等電磁波を照射することができる。このような電磁波を照射すると、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物から第1金属やそのイオンが放出され得、これを含む金属核を発生させることができる。(図2の2番目の図を参照)。
より具体的には、前記電磁波照射による金属核発生段階を行うと、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物の一部が前記樹脂製品または樹脂層の所定領域の表面に露出するにつれ、これから金属核が発生し、より高い接着性を有するように活性化した接着活性表面を形成することができる。このような接着活性表面が電磁波の照射された一定領域でのみ選択的に形成されることによって、後述するメッキ段階などを行うと、前記金属核および接着活性表面に含まれている導電性金属イオンなどの化学的還元、および/またはこれに対する無電解メッキによって前記導電性金属イオンが化学的還元されることで、前記導電性金属層が所定領域の高分子樹脂基材上に選択的に形成できる。より具体的には、前記無電解メッキ時には、前記金属核が一種のseedとして作用して、メッキ溶液に含まれている導電性金属イオンが化学的に還元される時、これと強い結合を形成することができる。その結果、前記導電性金属層がより容易に選択的に形成できる。
一方、上述した金属核発生段階においては、電磁波の中でも、レーザ電磁波が照射されてもよく、例えば、約248nm、約308nm、約355nm、約532nm、約585nm、約755nm、約1064nm、約1550nm、または約2940nmの波長を有するレーザ電磁波が照射されてもよい。他の例において、赤外線(IR)領域の波長を有するレーザ電磁波が照射されてもよい。また、前記レーザ電磁波は、通常の条件やパワー下で照射されてもよい。
このようなレーザの照射によって、より効果的に前記ナシコン構造の非導電性金属化合物から金属核が発生し得、これを含む接着活性表面を所定領域に選択的に発生および露出させることができる。
一方、上述した金属核発生段階を行った後には、図2の3番目の図に示されているように、前記金属核を発生させた領域を化学的に還元またはメッキさせて、導電性金属層を形成する段階を行うことができる。このような還元またはメッキ段階を行った結果、前記金属核および接着活性表面の露出した所定領域で選択的に導電性金属層が形成され得、残りの領域では化学的に安定した非導電性金属化合物がそのまま非導電性を維持することができる。これによって、高分子樹脂基材上の所定領域にのみ選択的に微細な導電性パターンが形成できる。
より具体的には、前記導電性金属層の形成段階は、無電解メッキによって行われるとよく、これによって、前記接着活性表面上に良好な導電性金属層が形成できる。
一例において、このような還元またはメッキ段階では、前記金属核を発生させた所定領域の樹脂製品または樹脂層を、還元剤を含む酸性または塩基性溶液で処理することができ、このような溶液は、還元剤として、ホルムアルデヒド、次亜リン酸塩、ジメチルアミノボラン(DMAB)、ジエチルアミノボラン(DEAB)、およびヒドラジンからなる群より選択された1種以上を含むことができる。また、前記還元またはメッキ段階では、上述した還元剤および導電性金属イオンを含む無電解メッキ溶液などで処理して、前記無電解メッキによって導電性金属層を形成することができる。
このような還元またはメッキ段階の進行により、前記金属核に含まれている導電性金属イオンが還元されるか、前記金属核が形成された領域でこれをseedとして前記無電解メッキ溶液に含まれている導電性金属イオンが化学的還元されて、所定領域に選択的に良好な導電性パターンが形成できる。この時、前記金属核および接着活性表面は、前記化学的に還元される導電性金属イオンと強い結合を形成することができ、その結果、所定領域に選択的に導電性パターンがより容易に形成できる。
また、このような導電性パターンが形成されない残りの領域において、前記樹脂構造体には前記ナシコン構造の非導電性金属化合物が均一に分散している。
一方、発明の他の実施形態によれば、上述した導電性パターン形成用組成物および導電性パターン形成方法によって得られた導電性パターンを有する樹脂構造体が提供される。このような樹脂構造体は、高分子樹脂基材;高分子樹脂基材に分散しており、前記化学式1で表されるナシコン立体構造を有する非導電性金属化合物;所定領域の高分子樹脂基材の表面に露出した、第1金属またはそのイオンを含む金属核を含む接着活性表面ならびに前記接着活性表面上に形成された導電性金属層を含むことができる。
このような樹脂構造体において、前記接着活性表面および導電性金属層が形成された所定領域は、前記高分子樹脂基材に電磁波が照射された領域に対応できる。また、前記接着活性表面の金属核に含まれている金属やそのイオンは、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物由来のものになってもよい。一方、前記導電性金属層は、前記ナシコン構造の非導電性金属化合物に含まれている金属由来、または無電解メッキ溶液に含まれている導電性金属イオン由来のものになってもよい。
また、前記樹脂構造体は、前記非導電性金属化合物由来の残留物をさらに含むことができる。このような残留物は、前記非導電性金属化合物に含まれている金属中の少なくとも一部が放出され、そのサイトの少なくとも一部にvacancy(空隙)が形成された構造を有してもよい。
そして、前記樹脂構造体は、上述した非導電性金属化合物の添加にもかかわらず、ASTM D256方法によって、Izod notched typeで測定した衝撃強度が約4.0J/cm以上、あるいは約4.0〜8.0J/cmのものになってもよい。したがって、これを用いて、高分子樹脂基材上に導電性パターンが形成しながらも、優れた機械的物性を維持する高分子樹脂製品などを提供することができる。
上述した樹脂構造体は、アンテナ用導電性パターンを有する携帯電話またはタブレットPCケースなどの各種樹脂製品または樹脂層になったり、その他、RFIDタグ、各種センサ、またはMEMS構造体などの導電性パターンを有する多様な樹脂製品または樹脂層になってもよい。
上述のように、発明の実施形態によれば、レーザ等電磁波を照射し、還元またはメッキする非常に単純化された方法で、各種微細導電性パターンを有する多様な樹脂製品を良好でかつ容易に形成することができる。
以下、発明の具体的な実施例を通して発明の作用、効果をより具体的に説明する。ただし、これは発明の例として提示されたものであり、これによって発明の権利範囲がいかなる意味でも限定されるものではない。
製造例1:非導電性金属化合物CuSn(POの合成
ピロリン酸銅(copper pyrophosphate)とピロリン酸スズ(tin pyrophosphate)を化学量論に合わせて混合し、約1100℃で3時間焼成して、固相法(solid state reaction)によって非導電性金属化合物のCuSn(POを合成した。
前記のような条件で合成された化合物のXRDパターンおよび電子顕微鏡写真を、図3Aおよび図3Bに示した。XRD構造の分析結果、製造例1によって合成されたCuSn(POは、ナシコン立体構造を有することが確認された。
ASTM2244の標準方法によって、X−rite color eye 7000Aの色座標測定装備を用いて、製造例1のCIE Lab色座標を測定し、このような測定結果と、製造例1の非導電性金属化合物の写真を、図4に併せて示した。前記測定結果、製造例1の非導電性金属化合物は、La*b*=91.0,−5.3,2.4の色座標を示すことが確認された。
製造例2:非導電性金属化合物AgSn(POの合成
硝酸銀(silver nitrate)と、塩化スズ(tin chloride)、およびリン酸(phosphoric acid)を化学量論に合わせて混合し、約900℃で2時間焼成して、固相法(solid state reaction)によって非導電性金属化合物のAgSn(POを合成した。
XRD構造の分析結果、製造例2によって合成されたAgSn(POは、ナシコン立体構造を有することが確認された。
ASTM2244の標準方法によって、X−rite color eye 7000Aの色座標測定装備を用いて、製造例2のCIE Lab色座標を測定した。このような測定結果、製造例2の非導電性金属化合物は、La*b*=92.01,−3.07,11.39の色座標を示すことが確認された。
比較製造例1〜3:公知の非導電性金属化合物
公知の非導電性金属化合物のCuCr、Cu(OH)(PO)、およびSb/SnOをそれぞれ入手して、これらをそれぞれ比較製造例1〜3とした。
ASTM2244の標準方法によって、X−rite color eye 7000Aの色座標測定装備を用いて、比較製造例1〜3のCIE Lab色座標を測定し、このような測定結果と、比較製造例1〜3の非導電性金属化合物の写真を、図4に併せて示した。前記測定結果、比較製造例1〜3の非導電性金属化合物はいずれも、製造例1に比べて暗い色を呈することが確認された。
実施例1:レーザ直接照射による導電性パターンの形成
基本樹脂のポリカーボネート樹脂と、製造例1で得られたナシコン構造の非導電性金属化合物のCuSn(PO(粒径:0.2〜2μm)を使用し、工程および安定化のための添加剤を一緒に使用して、電磁波照射による導電性パターン形成用組成物を製造した。
これらの添加剤としては、熱安定化剤(IR1076、PEP36)、UV安定剤(UV329)、滑剤(EP184)、衝撃補強剤(S2001)を使用した。
前記ポリカーボネート樹脂対比、ナシコン構造の非導電性金属化合物7重量%、その他添加剤を5重量%混合して組成物を得て、これを260〜280℃の温度で押出機を通して押出した。押出されたペレット状の組成物を、約260〜270℃で、直径100mm、厚さ2mmの基板およびASTM規格のアイゾッドバー形態で射出成形した。
前記射出成形された試片に対して、40kHz、10Wの条件下、レーザ(波長:1064nm)を照射して表面を活性化させ、次のように無電解メッキ工程を実施した。
メッキ溶液(以下、PA溶液)は、硫酸銅3g、ロッシェル塩14g、水酸化ナトリウム4gを、100mlの脱イオン水に溶解して製造した。製造されたPA溶液40mlに、還元剤としてホルムアルデヒド1.6mlを添加した。レーザで表面が活性化した樹脂構造体を4〜5時間メッキ溶液に担持させた後、蒸留水で洗浄した。
上述した方法で実施例1の導電性パターンが形成された樹脂構造体を形成し、その写真を図5に示した。図5を参照すれば、前記樹脂構造体上に良好な導電性パターン(銅金属層)が形成されることが確認される。
実施例2〜7:レーザ直接照射による導電性パターンの形成
実施例1において、白色顔料のTiOをポリカーボネート樹脂対比8重量%だけ追加使用して、導電性パターン形成用組成物をそれぞれ製造した。
以降、レーザ照射条件を、9.8W(実施例2)、11.2W(実施例3)、12.6W(実施例4)、14.0W(実施例5)、15.4W(実施例6)、16.8W(実施例7)としたことを除いては、実施例1と同様の方法で導電性パターンが形成された樹脂構造体を形成した。
このような実施例2〜7の写真を、図6に併せて示した。図6を参照すれば、前記樹脂構造体上に良好な導電性パターン(銅金属層)が形成されることが確認され、また、導電性パターンの未形成部で白色のポリカーボネート樹脂およびTiOの色が確認される。
比較例1:レーザ直接照射による導電性パターンの形成
実施例1において、非導電性金属化合物として、比較製造例1のCuCr(粒径:0.5〜5μm)をポリカーボネート樹脂対比5重量%だけ使用したことを除いては、実施例1と同様の方法で導電性パターンが形成された樹脂構造体を形成した。
比較例2および3:レーザ直接照射による導電性パターンの形成
実施例1において、非導電性金属化合物として、比較製造例2のCu(OH)(PO)(粒径:0.1〜2μm)をポリカーボネート樹脂対比4重量%だけ使用したことを除いては、実施例1と同様の方法で比較例2の導電性パターンが形成された樹脂構造体を形成した。
そして、比較例2において、白色顔料のTiOをポリカーボネート樹脂対比6重量%だけ追加使用して、導電性パターン形成用組成物を形成したことを除いては、比較例2と同様の方法で比較例3の導電性パターンが形成された樹脂構造体を形成した。
比較例4:レーザ直接照射による導電性パターンの形成
実施例1において、非導電性金属化合物として、比較製造例3のSb/SnO(粒径:3〜5μm)をポリカーボネート樹脂対比5重量%だけ使用したことを除いては、実施例1と同様の方法で導電性パターンが形成された樹脂構造体を形成した。
試験例1:樹脂構造体の導電性パターンの接着力評価
まず、前記実施例1、2および比較例1〜4において、導電性パターンを形成した後、ISO2409の標準方法によって、所定のテープを用いる剥離程度の評価として、高分子樹脂基材に対する導電性パターンの接着力を評価した。
このような評価結果、前記導電性パターンの剥離された面積に応じて、次のISO class基準下で評価した:
1.class0等級:導電性パターンの剥離面積が評価対象の導電性パターン面積の0%;
2.class1等級:導電性パターンの剥離面積が評価対象の導電性パターン面積の0%超過5%以下;
3.class2等級:導電性パターンの剥離面積が評価対象の導電性パターン面積の5%超過15%以下;
4.class3等級:導電性パターンの剥離面積が評価対象の導電性パターン面積の15%超過35%以下;
5.class4等級:導電性パターンの剥離面積が評価対象の導電性パターン面積の35%超過65%以下;
6.class5等級:導電性パターンの剥離面積が評価対象の導電性パターン面積の65%超過。
このような導電性パターンの接着力評価の結果は、下記表1にまとめられた通りである。
試験例2:樹脂構造体の機械的物性(MFRおよび衝撃強度)および色度評価
実施例1、2および比較例1〜4の樹脂構造体のMFR(Melt Flow Rate、g/10min、300℃)を、ASTM D1238の方法で測定した。
また、実施例1〜7および比較例1〜4の樹脂構造体に形成された導電性パターン(あるいはメッキ層)の衝撃強度は、ASTM D256方法によって、Izod notched typeで測定された。
前記機械的物性の測定および評価結果は、下記表1にまとめられた通りである。このような機械的物性は、非導電性金属化合物が含まれず、導電性パターンの形成されないbare PCと比較してまとめられた。
付加して、ASTM2244の標準方法によって、X−rite color eye 7000Aの色座標測定装備を用いて、前記実施例1〜7および比較例1〜4の樹脂構造体において、CIE Lab色座標を測定し、その測定結果導出されたL値を、下記表1に示した。
前記表1を参照すれば、実施例1および2では、比較例対比多い含有量の添加剤を含んでも、明るい色(特に、Bare PCに準ずる明るい色)の樹脂構造体が製造できることが確認された。また、実施例1および2では、既存の非導電性金属化合物を用いて得たものに準ずるか、より優れた接着力を示す良好な導電性パターンが形成できることが確認された。
付加して、実施例1および2では、比較例より高い含有量の非導電金属化合物が使用されたにもかかわらず、優れた熱安定性および機械的物性を維持する樹脂構造体が得られることが確認された。

Claims (13)

  1. 高分子樹脂ならびに
    第1金属および第2金属を含み、化学式1で表されるナシコン(NASICON)立体構造を有する非導電性金属化合物;を含み、
    電磁波照射によって、前記非導電性金属化合物から前記第1金属またはそのイオンを含む金属核が形成される、電磁波照射による導電性パターン形成用組成物:
    [化学式1]
    AB(POまたはAB12
    前記化学式1において、
    Aは、Cu、およびAgからなる群より選択された1種以上の金属であり、Bは、Snの金属を表す
  2. 前記非導電性金属化合物は、BOの八面体と、POの四面体が酸素を共有しながら3次元的に連結されており、
    前記八面体と四面体の結晶格子配列によって生じるチャネルに、金属Aまたはそのイオンが位置する立体構造を有する、請求項1に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  3. 前記チャネルは、結晶格子のc軸に沿って6個の酸素に囲まれたサイトに形成され、そのサイトを前記金属Aまたはそのイオンが部分的に満たしている立体構造を有する、請求項に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  4. 前記非導電性金属化合物は、CIE Lab色座標によるL値が90以上である、請求項1に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  5. 前記非導電性金属化合物は、CIE Lab色座標によるa*値が−10〜10であり、b*値が−3〜20である、請求項1に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  6. 前記高分子樹脂は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含む、請求項1に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  7. 前記高分子樹脂は、ABS(Acrylonitile poly−butadiene styrene)樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、およびポリフタルアミド樹脂からなる群より選択された1種以上を含む、請求項に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  8. 前記非導電性金属化合物は、全体組成物に対して、0.1〜15重量%含まれる、請求項1に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  9. 難燃剤、熱安定剤、UV安定剤、滑剤、抗酸化剤、無機充填剤、色添加剤、衝撃補強剤、および機能性補強剤からなる群より選択された1種以上の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  10. 前記難燃剤は、リン系難燃剤および無機難燃剤を含む、請求項に記載の電磁波照射による導電性パターン形成用組成物。
  11. 高分子樹脂基材;
    高分子樹脂基材に分散しており、化学式1で表されるナシコン(NASICON)立体構造を有する非導電性金属化合物;
    所定領域の高分子樹脂基材の表面に露出した、第1金属またはそのイオンを含む金属核を含む接着活性表面ならびに
    前記接着活性表面上に形成された導電性金属層を含む、導電性パターンを有する樹脂構造体であって、
    前記非導電性金属化合物は、電磁波照射によって前記非導電性金属化合物から前記第1金属またはそのイオンを含む金属核が形成されることを特徴とする樹脂構造体
    [化学式1]
    AB(POまたはAB12
    前記化学式1において、
    Aは、Cu、およびAgからなる群より選択された1種以上の金属であり、Bは、Snの金属を表す
  12. 前記接着活性表面および導電性金属層が形成された所定領域は、前記高分子樹脂基材に電磁波が照射された領域に対応する、請求項11に記載の導電性パターンを有する樹脂構造体。
  13. ASTM D256方法によって、Izod notched typeで測定した衝撃強度が4.0J/cm以上である、請求項11に記載の導電性パターンを有する樹脂構造体。
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