本出願に係る携帯装置、制御方法、及び制御プログラムを実施するための複数の実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、携帯装置の例として、スマートフォンについて説明する。
図1から図3を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン1の全体的な構成について説明する。図1から図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、スピーカ11と、カメラ13とをバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、コネクタ14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。図1の例では、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bはそれぞれ略長方形状であるが、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bの形状はこれに限定されない。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、それぞれが正方形又は円形等のどのような形状もとりうる。図1の例では、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは重なって位置しているが、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bの位置はこれに限定されない。ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bは、例えば、並んで位置してもよいし、離れて位置してもよい。図1の例では、ディスプレイ2Aの長辺はタッチスクリーン2Bの長辺に沿っており、ディスプレイ2Aの短辺はタッチスクリーン2Bの短辺に沿っているが、ディスプレイ2A及びタッチスクリーン2Bの重ね方はこれに限定されない。ディスプレイ2Aとタッチスクリーン2Bとが重なって位置する場合、例えば、ディスプレイ2Aの1ないし複数の辺は、タッチスクリーン2Bのいずれの辺とも沿っていなくてもよい。
ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro−Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro−Luminescence Display)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、及び図形等を表示する。
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、ペン、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触した位置を検出することができる。以下の説明では、タッチスクリーン2Bに対して接触する指、ペン、又はスタイラスペン等を、「接触オブジェクト」又は「接触物」と呼ぶことがある。
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下の説明では、説明を簡単にするため、利用者はスマートフォン1を操作するために指を用いてタッチスクリーン2Bに接触するものと想定する。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触が検出された位置、接触が検出された位置の変化、接触が検出された間隔、及び接触が検出された回数の少なくとも1つに基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーン2Bに対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャは、例えば、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、及びピンチアウトを含むがこれらに限定されない。
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。このため、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、ディスプレイ2Aに表示されている画面に応じて異なることがある。以下の説明では、説明を簡単にするために、「タッチスクリーン2Bが接触を検出し、検出された接触に基づいてジェスチャの種別をスマートフォン1がXと判別すること」を、「スマートフォンがXを検出する」、又は「コントローラがXを検出する」と記載することがある。
スマートフォン1のハウジング20は、内部への水の侵入が妨げられる構造になっている。スマートフォン1は、封止構造を実現するために、ハウジング20に形成された開口部を、気体は通すが液体は通さない機能性部材、およびキャップ等によって閉塞している。気体は通すが液体は通さない機能性部材は、例えば、Gore−Tex(登録商標)、Drytec、eVent、BERGTECH、HyventDなどを用いて実現される。本実施形態では、ハウジング20は、タッチスクリーンディスプレイ2及びボタン3を有する。この場合、スマートフォン1は、ハウジング20とタッチスクリーンディスプレイ2及びボタン3との隙間への水の侵入を、気体は通すが液体は通さない機能性部材等によって、妨げている。
スマートフォン1は、封止構造を備えることで、様々なユースケースを提供できる。ユースケースは、例えば、水場で使用されるケース、水中で使用されるケースを含む。
図4は、スマートフォン1のブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、スピーカ11と、カメラ12及び13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、ジャイロスコープ17と、気圧センサ19とを有する。
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、接触を検出する。コントローラ10は、スマートフォン1に対するジェスチャを検出する。具体的には、コントローラ10は、タッチスクリーン2Bと協働することによって、タッチスクリーン2B(タッチスクリーンディスプレイ2)に対する操作(ジェスチャ)を検出する。
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタン3に対する操作を検出する。ボタン3に対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュを含むが、これらに限定されない。
ボタン3A〜3Cは、例えば、ホームボタン、バックボタン又はメニューボタンである。ボタン3Dは、例えば、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。ボタン3E及び3Fは、例えば、音量ボタンである。
照度センサ4は、スマートフォン1の周囲光の照度を検出する。照度は、光の強さ、明るさ、又は輝度を示す。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、磁界の変化又は超音波の反射波の帰還時間の変化等に基づいて物体の存在を検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。照度センサ4及び近接センサ5は、一つのセンサとして構成されていてもよい。照度センサ4は、近接センサとして用いられてもよい。
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によってサポートされる通信方式は、無線通信規格である。無線通信規格として、例えば、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。セルラーフォンの通信規格として、例えば、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000(Wideband Code Division Multiple Access 2000)、PDC(Personal Digital Cellular)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、PHS(Personal Handy−phone System)等を含む。無線通信規格として、さらに、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等を含む。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
レシーバ7及びスピーカ11は、音を出力する出力部の1つの例である。レシーバ7及びスピーカ11は、コントローラ10から送信される音信号を音として出力できる。レシーバ7は、例えば、通話時に相手の声を出力するために用いてもよい。スピーカ11は、例えば、着信音及び音楽を出力するために用いてもよい。レシーバ7及びスピーカ11の一方が、他方の機能を兼ねてもよい。マイク8は、音を入力する入力部の1つの例である。マイク8は、利用者の音声等を音信号へ変換してコントローラ10へ送信できる。
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶できる。ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用してもよい。ストレージ9は、記録媒体を含む。記録媒体は、半導体記憶媒体、及び磁気記憶媒体等の任意の非一過的(non−transitory)な記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、複数の種類の記憶媒体を含んでよい。ストレージ9は、メモリカード、光ディスク、又は光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。ストレージ9は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでよい。
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに画面を表示させ、タッチスクリーン2Bを介して検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は非一過的な記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、気圧アプリケーション9B、気圧データ9X、及び設定データ9Zを記憶する。気圧アプリケーション9Bは、例えば、スマートフォン1に作用する気圧を表示する機能を提供できる。気圧データ9Xは、スマートフォン1に作用する気圧を示す情報を含む。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定に関する情報を含む。
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供できる。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能には、加速度センサ15及び気圧センサ19等を制御することによって、スマートフォン1を所持する利用者の移動、停止等を検出する機能が含まれる。制御プログラム9Aが提供する機能は、気圧アプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
制御プログラム9Aは、スマートフォン1(自機)が水に浸かっているかを判別するための機能を提供できる。スマートフォン1が水中に浸かっていると判別する方法については、後述する。
気圧アプリケーション9Bは、例えば、気圧の値を表示するために用いられる。気圧アプリケーション9Bは、例えば、バロメータ(気圧計)の機能を提供できる。気圧アプリケーション9Bは、任意の周期で気圧をロギングする機能を提供できる。気圧アプリケーション9Bは、気圧センサ19によって検出した気圧の値をディスプレイ2Aに表示する機能を提供できる。気圧アプリケーション9Bは、検出した気圧の値を算出式に当てはめて、高度を算出する機能を提供できる。本実施形態では、気圧アプリケーション9Bは、気圧の値と高度の値を表示する機能を提供する場合について説明する。
気圧データ9Xには、複数の気圧情報を含んでもよい。気圧データ9Xは、時系列的に記憶される。気圧情報は、時間と、気圧といった項目を含む。時間は、気圧センサ19によって気圧を検出した時間を示す。気圧は、気圧センサ19によって検出した大気の圧力の値を示す。気圧データ9Xは、気圧センサ19によって検出された気圧の値がロギングされる。
設定データ9Zは、スマートフォン1(自機)が水に浸かったことを判断するための条件データを含む。自機が水に浸かるとは、例えば、自機全体が水に浸かること、自機が水没すること、自機の一部が水に浸かることを含む。条件データについては、後述する。
コントローラ10は、演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System−on−a−chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、及びコプロセッサを含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御できる。コントローラ10の各種機能は、コントローラ10の制御に基づいて実現される。
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行できる。コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照できる。コントローラ10は、データ及び命令に応じて機能部を制御する。コントローラ10は、機能部を制御することによって、各種機能を実現する。機能部は、例えば、ディスプレイ2A、通信ユニット6、レシーバ7、及びスピーカ11を含むが、これらに限定されない。コントローラ10は、検出部の検出結果に応じて、制御を変更することがある。検出部は、例えば、タッチスクリーン2B、ボタン3、照度センサ4、近接センサ5、マイク8、カメラ12、カメラ13、加速度センサ15、方位センサ16、ジャイロスコープ17、及び気圧センサ19を含むが、これらに限定されない。
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、各種制御を実行できる。コントローラ10が実行できる各種制御には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更することが含まれる。
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト(登録商標))、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用の端子でもよい。コネクタ14に接続される装置は、例えば、外部ストレージ、スピーカ、及び通信装置を含むが、これらに限定されない。
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出できる。方位センサ16は、地磁気の向きを検出できる。ジャイロスコープ17は、スマートフォン1の角度及び角速度の大きさを検出できる。気圧センサ19は、スマートフォン1に作用する気圧を検出できる。加速度センサ15、方位センサ16、ジャイロスコープ17、及び気圧センサ19の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
図4においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。図4においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。図4においてストレージ9が記憶するプログラム及びデータの一部又は全部は、コネクタ14に接続される読み取り装置が読み取り可能な非一過的な記憶媒体に記憶されていてもよい。非一過的な記憶媒体は、例えば、CD(登録商標)、DVD(登録商標)、Blu−ray(登録商標)等の光ディスク、光磁気ディスク、磁気記憶媒体、メモリカード、及びソリッドステート記憶媒体を含むが、これらに限定されない。
図4に示したスマートフォン1の構成は例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は図4の例に限定されない。スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてもよいし、ボタンを備えなくてもよい。図4に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えるが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。図4に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために4種類のセンサを備えるが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよい。あるいは、スマートフォン1は、位置及び姿勢の少なくとも1つを検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
図5を参照しながら、スマートフォン1が水没した場合、すなわち、自機が完全に水に浸かった場合に、気圧センサ19によって検出される気圧の変化の例について説明する。図5は、スマートフォン1が水没した場合の気圧変化の例を示す図である。
図5に示すグラフGは、封止状態のスマートフォン1が水没した際の気圧の変化を示している。封止状態とは、ハウジング20内への水の侵入が妨げられている状態である。封止状態は、水没したスマートフォン1の動作が可能な状態である。
図5に示す例では、気圧センサ19は、自機が水没する前は、大気の値を検出している。気圧センサ19が検出する気圧の値は、スマートフォン1が水没すると、数秒の間に990hPaから1004hPaまで上昇している。スマートフォン1の水没が継続している間、気圧センサ19が検出する気圧の値は、1003hPaが持続する。このように、スマートフォン1は、水没すると、水圧により気圧センサ19が検出する気圧の値が急激に上昇する。
これに対し、スマートフォン1は、建物のフロアを1階移動した際に約0.5hPaの気圧の変化量を検出する。このように、スマートフォン1は、水没による気圧の変化は、フロアを移動する場合の気圧の変化よりも大きい。
スマートフォン1は、気圧センサ19によって検出される気圧の変化に基づいて、自機が水に浸かったことを判断することができる。スマートフォン1は、気圧の検出に用いている気圧センサ19の検出結果を、自機が水に浸かっているかの判断(検出)に用いることができる。
本実施形態では、スマートフォン1は、自機が水に浸かったことを判断するための条件データを、設定データ9Zに記憶する場合について説明する。条件データは、水没による所定時間当たりの気圧の変化量を示す判断条件を含む。例えば、スマートフォン1は、1秒未満の間に、気圧(高さ)が1hPa(約10m)も変化する可能性は低い。条件データは、例えば、600msの間に気圧が1hPa以上変化した場合に、自機が水に浸かった(水没した)と判断する判断条件を含む。
スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bを実行した後、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングする。なお、スマートフォン1は、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングした状態で、気圧アプリケーション9Bを実行してもよい。スマートフォン1は、気圧の値の変化と条件データとに基づいて、自機が水に浸かったかを判断する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かっていないと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに検出した気圧の値を入力する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値及び高度の値をディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに所定のデータを入力する。所定のデータは、水に浸かっていることを示すデータ、水圧の値を示していることを示すデータ、気圧の値を示していないことを示すデータを含む。本実施形態では、所定のデータは、水に浸かっていることを示すデータである場合について説明する。この場合、スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって水に浸かっていることを示す情報及び気圧の値をディスプレイ2Aに表示する。
実施形態に係るスマートフォン1は、気圧センサ19を用いて自機が水に浸かったことを判断することができる。スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断すると、気圧の値を用いる気圧アプリケーション9Bに入力することができる。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bに用いている気圧の値が、水に浸かった場合に検出した気圧の値なのか否かを、利用者に識別可能に表示することができる。スマートフォン1は、気圧の値が急激に変化することによる利用者の違和感を低減させることができる。
上述の実施形態では、スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、所定のデータを気圧アプリケーション9Bに入力する場合について説明したが、実施形態はこの場合に限定されない。例えば、スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、所定のデータをストレージ9の気圧データ9Xに紐付けて記憶してもよい。スマートフォン1は、自機が水没したと判断したことを、気圧に関するログとして残すことができる。
図6を参照しながら、スマートフォン1による水に浸かったかの判断に関する制御の処理手順について説明する。図6は、スマートフォン1による制御の例の処理手順を示すフローチャートである。図6に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図6に示す処理手順は、気圧アプリケーション9Bの実行が利用者によって要求された場合に実行される。
図6に示すように、スマートフォン1のコントローラ10は、ステップS101として、気圧アプリケーション9Bを実行する。気圧アプリケーション9Bを実行しているコントローラ10の処理については、後述する。
コントローラ10は、ステップS102として、ストレージ9の気圧データ9Xに基づいて、自機が水に浸かったかを判別する。具体的には、コントローラ10は、気圧データ9Xにロギングされた気圧の変化が条件データの判断条件を満たす場合に、自機が水に浸かったと判別する。
コントローラ10は、ステップS102で自機が水に浸かっていないと判別した場合(ステップS103でNo)、処理をステップS104に進める。コントローラ10は、ステップS104として、検出した気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力し、その後、処理を後述するステップS106に進める。
コントローラ10は、ステップS102で自機が水に浸かったと判別した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS105に進める。コントローラ10は、ステップS105として、所定のデータを気圧アプリケーション9Bに入力し、その後、処理をステップS106に進める。
コントローラ10は、ステップS106として、気圧アプリケーション9Bが終了したかを判定する。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了していないと判定した場合(ステップS106でNo)、処理をステップS102に戻して再実行する。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了したと判定した場合(ステップS106でYes)、図6に示す処理手順を終了させる。
図7を参照しながら、スマートフォン1の気圧アプリケーション9Bに関する制御の処理手順について説明する。図7は、気圧アプリケーション9Bに関する処理手順を示すフローチャートである。図7に示す処理手順は、コントローラ10が気圧アプリケーション9Bを実行することによって実現される。
図7に示すように、スマートフォン1のコントローラ10は、ステップS201として、所定のデータが入力されたかを判定する。具体的には、コントローラ10は、図6に示す処理手順のステップS105が実行された場合に、所定のデータが入力されたと判定する。コントローラ10は、所定のデータが入力されていないと判定した場合(ステップS201でNo)、処理をステップS202に進める。
コントローラ10は、ステップS202として、気圧の値が入力されたかを判定する。具体的には、コントローラ10は、図6に示す処理手順のステップS104が実行された場合に、気圧の値が入力されたと判定する。コントローラ10は、気圧の値が入力されていないと判定した場合(ステップS202でNo)、処理を後述するステップS205に進める。コントローラ10は、気圧の値が入力されたと判定した場合(ステップS202でYes)、処理をステップS203に進める。
コントローラ10は、ステップS203として、気圧センサ19によって検出された気圧の値に基づく通常の処理を実行する。通常の処理は、例えば、入力された気圧の値と高度の値をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。コントローラ10は、通常の処理を実行することにより、例えば、気圧の情報と高度の情報を含む画面をディスプレイ2Aに表示させる。コントローラ10は、通常の処理を実行すると、処理を後述するステップS205に進める。
コントローラ10は、所定のデータが入力されたと判定した場合(ステップS201でYes)、処理をステップS204に進める。コントローラ10は、ステップS204として、自機が水に浸かっている場合の処置を実行する。水に浸かっている場合の処理は、水に浸かっていることを示す情報をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。コントローラ10は、水に浸かっている場合の処理を実行することにより、例えば、水に浸かっていることを示す情報と気圧の情報と高度の情報とを含む画面をディスプレイ2Aに表示させる。なお、コントローラ10は、水に浸かっていることを示す情報を画面に表示させる場合、気圧の情報及び高度の情報は画面に表示しなくてもよい。コントローラ10は、水に浸かっている場合の処理を実行すると、処理をステップS205に進める。
コントローラ10は、ステップS205として、終了するかを判定する。例えば、コントローラ10は、利用者による終了操作を検出した場合に、終了すると判定する。コントローラ10は、終了ではないと判定した場合(ステップS205でNo)、ステップS201に戻り、処理を再実行する。コントローラ10は、終了であると判定した場合(ステップS205でYes)、図7に示す処理手順を終了させる。
上記のスマートフォン1は、所定のデータが水に浸かっていることを示すデータである場合、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値を水圧の値としてディスプレイ2Aに表示させてもよい。この場合、スマートフォン1は、所定のデータ及び気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力すればよい。スマートフォン1は、水圧の値をディスプレイ2Aに表示することで、利用者が水中で自機を使用する場合の利便性を向上させることができる。
以下に実施形態に係るスマートフォン1の他の例について説明する。実施形態の他の例に係るスマートフォン1は、制御プログラム9Aの機能が異なる点を除いて、図1から4に示したスマートフォン1と同様の構成を有する。そこで、以下では、スマートフォン1を例として用いて、実施形態の他の例について説明する。
スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bを実行した後、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングする。スマートフォン1は、気圧の値の変化と条件データとに基づいて、自機が水に浸かったかを判断する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かっていないと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに検出した気圧の値を入力する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値及び高度の値をディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、検出した気圧の値を実行している気圧アプリケーション9Bに用いるのを中止する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによってディスプレイ2Aに表示している気圧の値及び高度の値の更新を中止する。その結果、スマートフォン1は、検出した気圧の値が急激に変化した場合、気圧の値ではない値(水圧の値)が表示されることを防止することができる。
図8を参照しながら、スマートフォン1による実施形態の他の例に係る制御の処理手順について説明する。図8は、実施形態の他の例に係るスマートフォン1による制御の例の処理手順を示すフローチャートである。図8に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図8に示す処理手順は、気圧アプリケーション9Bの実行が利用者によって要求された場合に、コントローラ10によって実行される。
図8に示す例では、ステップS101からステップS104及びステップS106の処理は、図6に示すステップS101からステップS104及びステップS106の処理と同一であるため、異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
コントローラ10は、ステップS102で自機が水に浸かったと判別した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS111に進める。コントローラ10は、ステップS111として、検出した気圧の値を気圧アプリケーション9Bに用いるのを中止する。すなわち、コントローラ10は、気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力しない。コントローラ10は、処理を既に説明したステップS106に進める。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了したと判定した場合(ステップS106でYes)、図8に示す処理手順を終了させる。
図9を参照しながら、他の例に係るスマートフォン1の気圧アプリケーション9Bに関する制御の処理手順について説明する。図9は、実施形態の他の例に係る気圧アプリケーション9Bに関する処理手順を示すフローチャートである。図9に示す処理手順は、コントローラ10が気圧アプリケーション9Bを実行することによって実現される。
図9に示すように、スマートフォン1のコントローラ10は、ステップS211として、気圧の値が入力されたかを判定する。具体的には、コントローラ10は、図8に示す処理手順のステップS104が実行された場合に、気圧の値が入力されたと判定する。コントローラ10は、気圧の値が入力されていないと判定した場合(ステップS211でNo)、処理を後述するステップS213に進める。コントローラ10は、気圧の値が入力されたと判定した場合(ステップS211でYes)、処理をステップS212に進める。
コントローラ10は、ステップS212として、気圧センサ19によって検出された気圧の値に基づく通常の処理を実行する。通常の処理は、例えば、入力された気圧の値と高度の値をディスプレイ2Aに表示する処理を含む。コントローラ10は、通常の処理を実行することにより、例えば、気圧の情報と高度の情報を含む画面をディスプレイ2Aに表示させる。コントローラ10は、通常の処理を実行すると、処理をステップS213に進める。
コントローラ10は、ステップS213として、終了するかを判定する。コントローラ10は、終了ではないと判定した場合(ステップS213でNo)、ステップS211に戻り、処理を再実行する。コントローラ10は、終了であると判定した場合(ステップS213でYes)、図9に示す処理手順を終了させる。
以下に実施形態に係るスマートフォン1の他の例について説明する。実施形態の他の例に係るスマートフォン1は、制御プログラム9Aの機能が異なる点を除いて、図1から4に示したスマートフォン1と同様の構成を有する。そこで、以下では、スマートフォン1を例として用いて、実施形態の他の例について説明する。
スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bを実行した後、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングする。スマートフォン1は、気圧の値の変化と条件データとに基づいて、自機が水に浸かったかを判断する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かっていないと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに検出した気圧の値を入力する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値及び高度の値をディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、水に浸かる前の気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力する。スマートフォン1は、実行している気圧アプリケーション9Bによって、水に浸かる前の気圧の値及びその高度の値をディスプレイ2Aに表示する。その結果、スマートフォン1は、検出した気圧の値が急激に変化した場合、気圧の値ではない値(水圧の値)が表示されることを防止することができる。
図10を参照しながら、スマートフォン1による実施形態の他の例に係る制御の処理手順について説明する。図10は、実施形態の他の例に係るスマートフォン1による制御の例の処理手順を示すフローチャートである。図10に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図10に示す処理手順は、気圧アプリケーション9Bの実行が利用者によって要求された場合に、コントローラ10によって実行される。
図10に示す例では、ステップS101からステップS104及びステップS106の処理は、図6に示すステップS101からステップS104及びステップS106の処理と同一であるため、異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
コントローラ10は、ステップS102で自機が水に浸かったと判別した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS121に進める。コントローラ10は、ステップS121として、ストレージ9の気圧データ9Xから水に浸かる前の気圧の値を取得する。具体的には、コントローラ10は、気圧データ9Xから気圧の値が急激に変化する前の気圧の値を取得する。コントローラ10は、ステップS122として、取得した水に浸かる前の気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力する。コントローラ10は、処理を既に説明したステップS106に進める。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了したと判定した場合(ステップS106でYes)、図10に示す処理手順を終了させる。
実施形態の他の例に係るスマートフォン1の気圧アプリケーション9Bに関する制御の処理手順については、既に説明した実施形態の他の例の図9に示す処理手順をそのまま用いることができる。
実施形態に係るスマートフォンについて説明する。実施形態に係るスマートフォンは、制御プログラム9Aの機能が異なる点を除いて、図1から4に示したスマートフォン1と同様の構成を有する。以下では、スマートフォン1を例として用いて、実施形態について説明する。
上述の実施形態に係るスマートフォン1は、気圧センサ19の検出結果に基づいて、自機が水に浸かったかを判断する場合について説明した。実施形態に係るスマートフォン1は、他の判断方法を用いて水に浸かったかを判断する場合について説明する。
図11を参照しながら、スマートフォン1が水に浸かったか否かを判断する例について説明する。図11は、タッチスクリーン2Bにおける検出構成の例を示す図である。図11に示すタッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式である。
図11に示すように、タッチスクリーン2Bは、複数の第1電極2B1と、複数の第2電極2B2とを含む。複数の第1電極2B1は、タッチスクリーン2Bの長辺方向に延在する電極である。複数の第2電極2B2は、タッチスクリーン2Bの短辺方向に延在する電極である。複数の第1電極2B1と複数の第2電極2B2とは、マトリックス状に交差している。第1電極2B1と第2電極2B2とが交差する部分は、タッチスクリーン2Bの検出点60である。タッチスクリーン2Bは、複数の検出点60を含む。複数の検出点60は、スマートフォン1がタッチスクリーン2Bにおける接触物の接触位置(接触点)を特定する場合に用いられる。複数の検出点60は、マトリックス状に位置している。
タッチスクリーン2Bは、導電性の接触物が第1電極2B1と第2電極2B2とに近づくと、当該接触物と電極間に容量結合が発生する。タッチスクリーン2Bは、容量結合が発生した電極間の検出点60の検出値が変化する。図11に示す例では、タッチスクリーン2Bは、接触物の接触点70付近の検出点60の検出値が、他の検出点60の検出値よりも大きくなる。このため、スマートフォン1は、変化した検出点60の検出値に基づいて、タッチスクリーン2Bにおける接触物の接触点70を検出することができる。
スマートフォン1が完全に水に浸かっている場合、タッチスクリーン2Bは、その表面全体が水と接触するために、複数の検出点60の全てで検出値が変化する。すなわち、タッチスクリーン2Bは、水中の方が大気中よりも検出値が大きくなる。スマートフォン1は、複数の検出点60の検出結果に基づいて、自機が水に浸かっているかを判断することができる。具体的には、スマートフォン1は、複数の検出点60の全てで検出値が判断条件を満たす場合に、自機が水に浸かっていると判断することができる。
ストレージ9の設定データ9Zは、タッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて、スマートフォン1(自機)が水に浸かったか否かを判断するための条件データを含む。条件データは、スマートフォン1が水中から出たことを判断するための条件を含んでもよい。
条件データは、自機が水に浸かったかを判断するための判断条件を含む。判断条件は、当該判断に用いる所定の検出点60に対応した条件を含む。判断条件は、例えば、所定の検出点60に対応した検出閾値、検出範囲、検出した接触点の範囲等を含む。所定の検出点60は、複数の検出点60の全てとしてもよい。所定の検出点60は、複数の検出点60のうちの一部としてもよい。判断条件は、所定時間当たりの変化範囲、閾値等を含んでもよい。
本実施形態では、判断条件は、複数の検出点60で接触を検出した場合に、水に浸かっていると判断するための条件を含む。例えば、自機が水中である場合、タッチスクリーン2Bは、複数の検出点60の全てが接触を検出する。しかし、自機が水没せずに、表面に水が付いた場合、タッチスクリーン2Bは、複数の検出点60のうちの一部で接触を検出する。判断条件は、複数の検出点60のうち一部で接触を検出していない場合に、水に浸かっていないと判断するための条件を含む。
以下の説明では、条件データは、スマートフォン1が判断に用いる検出点60とその出力値の出力範囲を含む場合について説明する。
スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bを実行した後、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングする。なお、スマートフォン1は、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングした状態で、気圧アプリケーション9Bを実行してもよい。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果と条件データとに基づいて、自機が水に浸かったかを判断する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かっていないと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに検出した気圧の値を入力する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値及び高度の値をディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに所定のデータを入力する。所定のデータは、水に浸かっていることを示すデータ、水圧の値を示していることを示すデータ、気圧の値を示していないことを示すデータを含む。本実施形態では、所定のデータは、水に浸かっていることを示すデータである場合について説明する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって水に浸かっていることを示す情報及び気圧の値をディスプレイ2Aに表示する。
実施形態に係るスマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを用いて自機が水に浸かったことを判断することができる。スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断すると、気圧の値を用いる気圧アプリケーション9Bに入力することができる。スマートフォン1は、自機が水に浸かった場合に検出した気圧の値なのかを、利用者に識別可能に表示することができる。
図12を参照しながら、スマートフォン1による実施形態に係る制御の処理手順について説明する。図12は、実施形態に係るスマートフォン1による制御の例の処理手順を示すフローチャートである。図12に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図12に示す処理手順は、気圧アプリケーション9Bの実行が利用者によって要求された場合に、コントローラ10によって実行される。
図12に示す例では、ステップS101及びステップS103からステップS106の処理は、図6に示すステップS101及びステップS103からステップS106の処理と同一である。図12に示す例は、異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する場合がある。
コントローラ10は、ステップS101で気圧アプリケーション9Bが実行されると、ステップS131として、タッチスクリーン2Bの検出結果を取得する。具体的には、コントローラ10は、タッチスクリーン2Bの第1電極2B1及び第2電極2B2をスキャンする。コントローラ10は、複数の検出点60のうちの全ての出力値を検出結果として取得することができる。なお、コントローラ10は、出力値が変化した検出点60と、その出力値を示す検出結果を取得することもできる。
コントローラ10は、ステップS132として、ステップS131で取得した検出結果に基づいて、自機が水に浸かったかを判別する。具体的には、コントローラ10は、判断条件が指定する検出点60の出力値が、判断条件の出力範囲である場合に、自機が水に浸かったと判別する。コントローラ10は、判断条件が指定する検出点60の出力値が、判断条件の出力範囲でない場合に、自機が水に浸かっていないと判別する。コントローラ10は、複数の検出点60のうち一部で接触を検出していない場合に、自機が水に浸かっていないと判別する。
コントローラ10は、ステップS132で自機が水に浸かっていないと判別した場合(ステップS103でNo)、処理をステップS104に進める。コントローラ10は、ステップS104として、検出した気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力し、その後、処理を後述するステップS106に進める。
コントローラ10は、ステップS132で自機が水に浸かったと判別した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS105に進める。コントローラ10は、ステップS105として、所定のデータを気圧アプリケーション9Bに入力し、その後、処理をステップS106に進める。
コントローラ10は、ステップS106として、気圧アプリケーション9Bが終了したかを判定する。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了していないと判定した場合(ステップS106でNo)、処理をステップS131に戻して再実行する。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了したと判定した場合(ステップS106でYes)、図12に示す処理手順を終了させる。
実施形態に係るスマートフォン1の気圧アプリケーション9Bに関する制御の処理手順については、既に説明した図7に示す処理手順をそのまま用いることができる。
以下に実施形態に係るスマートフォン1の他の例について説明する。当該他の例に係るスマートフォン1は、制御プログラム9Aの機能が異なる点を除いて、図1から4に示したスマートフォン1と同様の構成を有する。そこで、以下では、スマートフォン1を例として用いて、実施形態の他の例について説明する。
スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bを実行した後、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングする。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果と条件データとに基づいて、自機が水に浸かったかを判断する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かっていないと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに検出した気圧の値を入力する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値及び高度の値をディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、検出した気圧の値を実行している気圧アプリケーション9Bに用いるのを中止する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによってディスプレイ2Aに表示している気圧の値及び高度の値の更新を中止する。その結果、スマートフォン1は、検出した気圧の値が急激に変化した場合、気圧の値ではない値(水圧の値)が表示されることを防止することができる。
図13を参照しながら、スマートフォン1による実施形態の他の例に係る制御の処理手順について説明する。図13は、実施形態の他の例に係るスマートフォン1による制御の例の処理手順を示すフローチャートである。図13に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図13に示す処理手順は、気圧アプリケーション9Bの実行が利用者によって要求された場合に、コントローラ10によって実行される。
図13に示す例では、ステップS101、ステップS103からステップS104、ステップS106、及びステップS131からステップS132の処理は、図12に示すステップS101、ステップS103からステップS104、ステップS106、及びステップS131からステップS132の処理と同一である。このため、図13に示す例は、異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
コントローラ10は、ステップS132で自機が水に浸かったと判別した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS111に進める。コントローラ10は、ステップS111として、検出した気圧の値を気圧アプリケーション9Bに用いるのを中止する。すなわち、コントローラ10は、気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力しない。コントローラ10は、処理を既に説明したステップS106に進める。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了したと判定した場合(ステップS106でYes)、図13に示す処理手順を終了させる。
実施形態の他の例に係るスマートフォン1の気圧アプリケーション9Bに関する制御の処理手順については、既に説明した図9に示す処理手順をそのまま用いることができる。
以下に実施形態に係るスマートフォン1の他の例について説明する。実施形態の他の例に係るスマートフォン1は、制御プログラム9Aの機能が異なる点を除いて、図1から4に示したスマートフォン1と同様の構成を有する。そこで、以下では、スマートフォン1を例として用いて、実施形態の他の例について説明する。
スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bを実行した後、気圧センサ19が検出した気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xにロギングする。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bの検出結果と条件データとに基づいて、自機が水に浸かったかを判断する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かっていないと判断した場合、実行している気圧アプリケーション9Bに検出した気圧の値を入力する。スマートフォン1は、気圧アプリケーション9Bによって気圧の値及び高度の値をディスプレイ2Aに表示する。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した場合、水に浸かる前の気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力する。スマートフォン1は、実行している気圧アプリケーション9Bによって、水に浸かる前の気圧の値及びその高度の値をディスプレイ2Aに表示する。その結果、スマートフォン1は、検出した気圧の値が急激に変化した場合、気圧の値ではない値(水圧の値)が表示されることを防止することができる。
図14を参照しながら、スマートフォン1による実施形態の他の例に係る制御の処理手順について説明する。図14は、実施形態の他の例に係るスマートフォン1による制御の例の処理手順を示すフローチャートである。図14に示す処理手順は、コントローラ10が制御プログラム9Aを実行することによって実現される。図14に示す処理手順は、気圧アプリケーション9Bの実行が利用者によって要求された場合に、コントローラ10によって実行される。
図14に示す例では、ステップS101、ステップS103からステップS104、ステップS106、及びステップS131からステップS132の処理は、図12に示すステップS101、ステップS103からステップS104、ステップS106、及びステップS131からステップS132の処理と同一である。このため、図14に示す例は、異なる部分のみを説明し、同一部分の説明は省略する。
コントローラ10は、ステップS132で自機が水に浸かったと判別した場合(ステップS103でYes)、処理をステップS121に進める。コントローラ10は、ステップS121として、ストレージ9の気圧データ9Xから水に浸かる前の気圧の値を取得する。具体的には、コントローラ10は、気圧データ9Xから気圧の値が急激に変化する前の気圧の値を取得する。コントローラ10は、ステップS122として、取得した水に浸かる前の気圧の値を気圧アプリケーション9Bに入力する。コントローラ10は、処理を既に説明したステップS106に進める。コントローラ10は、気圧アプリケーション9Bが終了したと判定した場合(ステップS106でYes)、図14に示す処理手順を終了させる。
実施形態の他の例に係るスマートフォン1の気圧アプリケーション9Bに関する制御の処理手順については、既に説明した図9に示す処理手順をそのまま用いることができる。
本出願の開示する実施形態は、発明の要旨及び範囲を逸脱しない範囲で変更することができる。さらに、本出願の開示する実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、上記の実施形態は、以下のように変形してもよい。
例えば、図4に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
上記の実施形態では、スマートフォン1は、自機が水に浸かったかを判断する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、スマートフォン1は、水深を計算することもできる。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断する直前の気圧の値をストレージ9の気圧データ9Xに記憶する。スマートフォン1は、当該直前の気圧の値と水中で検出した気圧(水圧)の値を算出プログラムに当てはめて水深を計算する。
例えば、スマートフォン1は、水深が1.5m変化したときに、検出する気圧の値が150hPa変化することを前提とする。この場合、スマートフォン1は、水に浸かったと判断した直前の気圧(基準気圧)が1000hPaであった場合、水深1.5mにおける気圧センサ19の検出値が1150hPaとなる。スマートフォン1は、水に浸かったと判断した直前の気圧(基準気圧)が500hPaであった場合、水深1.5mにおける気圧センサ19の検出値が650hPaとなる。算出プログラムは、基準気圧と水圧と水深との関係に基づいて水深を算出するプログラムを含む。スマートフォン1は、当該算出プログラムをストレージ9に記憶している。
スマートフォン1は、自機が水に浸かったと判断した後、気圧センサ19が検出した検出値(水圧の値)と、水に浸かったと判断した直前の気圧の値とを算出プログラムに当てはめて水深を計算する。スマートフォン1は、計算した水深をディスプレイ2Aに表示する。スマートフォン1は、計算した水深を気圧データ9Xに紐付けてストレージ9に記憶する。
例えば、海中で利用者が自機を振った場合、スマートフォン1は、気圧センサ19が検出する検出値が、自機を振らない場合よりも大きな値となる。この場合、スマートフォン1は、加速度センサ15の検出結果に基づいて自機が振られたことを検出し、気圧センサ19の検出値を所定の補正値で補正する。所定の補正値は、実験結果から算出した値を含む。
上記の実施形態では、スマートフォン1は、気圧センサ19の検出結果またはタッチスクリーン2Bの検出結果に基づいて、自機が水に浸かったかを判断する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、スマートフォン1は、気圧センサ19及びタッチスクリーン2Bの双方の検出結果に基づいて、自機が水に浸かったかを判断してもよい。
上記の実施形態において、スマートフォン1は、気圧の値を用いるアプリケーションが気圧アプリケーション9Bである場合について説明したが、これに限定されない。例えば、スマートフォン1は、気圧の値に基づいて利用者のエネルギ消費量を算出する算出アプリケーションを当該アプリケーションとしてもよい。
例えば、算出アプリケーションは、例えば、利用者のエネルギ消費量を算出するために用いられる。算出アプリケーションは、例えば、利用者の移動速度(歩数)とエネルギ消費量との関係式に、利用者の移動速度と高度とを当てはめて、利用者の消費量を算出するための機能を提供できる。この利用者のエネルギ消費量は、自機が水に浸かっているかを考慮して算出してもよい。例えば、利用者が同じ歩数を歩いた場合に、算出アプリケーションは、利用者が地上および水中のいずれかに応じて、エネルギ消費量の関係式を変更してもよい。この利用者のエネルギ消費量は、利用者が地上および水中の環境を考慮して算出してもよい。このエネルギ消費量としては、例えば、日本国の計量法に基づいて「人若しくは動物が摂取する物の熱量又は人若しくは動物が代謝により消費する熱量の計量」として熱力学カロリー(cal)が採用される。エネルギ消費量の計量はこれに限られるものではなく、CGPM(Conference General des Poids et Mesures)に基づいてジュール(J)が採用されてもよい。
算出アプリケーションが算出する対象は、利用者のエネルギ消費量に限定されるものではなく、利用者のエクササイズ、歩行によって移動した際の歩数などを算出してもよい。「エクササイズ」とは、身体活動の量を表す単位である。エクササイズは、後述するメッツに身体活動の実施時間を乗じて算出される運動の量である。このメッツとは、身体活動の強さを表す単位である。この身体活動の強さは、身体活動の種類ごとに異なる。メッツは、例えば使用者の移動方法ごとに設定される。メッツは、活動量を示す活動ファクタであるエネルギ消費量の演算に用いてもよい。メッツでは、安静時の身体活動の強さに対する比として表される。例えば、座って安静にしている状態が1メッツ、普通歩行が3メッツに相当するとされる。つまり、普通歩行の身体活動の強さは、安静時の身体活動の強さに対して、3倍であることを意味する。
上記の実施形態では、気圧センサを備える携帯装置の例として、スマートフォン1について説明したが、添付の請求項に係る携帯装置は、スマートフォンに限定されない。添付の請求項に係る携帯装置は、スマートフォン以外の携帯電子機器であってもよい。携帯電子機器は、例えば、モバイルフォン、タブレット、携帯型パソコン、デジタルカメラ、スマートウォッチ、ヘッドマウントディスプレイ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、及びゲーム機を含むが、これに限定されない。
添付の請求項に係る技術を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施形態に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施形態に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。