JP6221482B2 - ボール螺子装置及びこれを備えた電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ボール螺子ナットの螺子溝に歪みが生じることを抑制できるボール螺子装置及びこれを備えた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記ボール螺子装置において、前記ボール螺子ナットには、雄ネジ部が形成されており、前記雄ネジ部は、有効ネジ径が前記基端部分よりも前記先端部分で大きくなるように形成されることが好ましい。
上記ボール螺子装置において、前記ボール螺子ナットには、雄ネジ部が形成されており、前記雄ネジ部は、ネジ山の軸方向に沿った幅が前記基端部分よりも前記先端部分で大きくなるように形成されることが好ましい。
上記課題を解決する電動パワーステアリング装置は、モータによって操舵機構にアシスト力を付与するものであって、上記いずれかの構成のボール螺子装置を備え、前記ボール螺子装置の螺子軸として軸方向に往復動可能に設けられたラック軸を備えるとともに、前記ボール螺子装置の円筒部材と前記モータとをトルク伝達可能に連結したことを要旨とする。
以下、ボール螺子装置及びこれを備えた電動パワーステアリング装置(EPS)の第1実施形態を図面に従って説明する。
モータ21は、センターハウジング6の内周に固定されるステータ24と、ステータ24の内側に回転可能に設けられるロータ25とを備えたブラシレスモータとして構成されている。ロータ25は、円筒部材としてのモータシャフト26、及びモータシャフト26の外周に固定されるマグネット27を有している。なお、ステータ24及びロータ25(モータシャフト26)は、ラック軸3と同軸上に配置されている。
ボール螺子装置22は、モータシャフト26と一体回転可能にネジ締結されるボール螺子ナット41を有している。そして、ボール螺子装置22は、ラック軸3に複数のボール42を介してボール螺子ナット41を螺合することにより構成されている。
図2に示すように、ボール螺子ナット41は、モータシャフト26の軸方向外側に配置された本体部44、後述する循環路R2を構成する循環部材52、及びモータシャフト26の開口端部26bからその内部に挿入された係合部45を有している。ボール螺子ナット41の内周には、本体部44の全体及び係合部45の一部を含む範囲に亘って延びる螺旋状の螺子溝46が形成されている。本体部44の外径は、モータシャフト26の外径と略等しく形成されており、本体部44におけるモータシャフト26側の軸方向端面である座面47は、モータシャフト26の軸方向端面32と軸方向において対向する位置に設けられている。
よく知られているように、雄ネジ部49のネジ山61の荷重分担率は座面47近傍で最大となるので、雄ネジ部49及び雌ネジ部31の各諸元(リードや有効ネジ径等)を軸方向全域に亘って一定とした場合、雄ネジ部49に作用する荷重は、雄ネジ部49における基端部分(座面47側)で大きくなり、座面47と反対側の先端部分に近づくにつれて小さくなる(図7参照)。換言すると、雄ネジ部49のフランク面49aと雌ネジ部31のフランク面31aとの間に作用する面圧は、雄ネジ部49の基端部分から先端部分に近づくにつれて小さくなる。その結果、雄ネジ部49における螺子溝46に近い基端部分の弾性変形量が大きくなり、該螺子溝46が雄ネジ部49の弾性変形の影響を受け易くなる。
次に、モータシャフトに対するボール螺子ナットの固定(作用)について説明する。
(1)雄ネジ部49の諸元を、該雄ネジ部49における基端部分に作用する荷重が小さくなるように軸方向位置によって異なる設定としたため、ボール螺子ナット41の螺子溝46が雄ネジ部49の弾性変形の影響を受け難くなり、螺子溝46に歪みが生じることを抑制できる。これにより、ボール螺子装置22でのボール42の円滑な循環が確保されるため、EPS1の操舵フィーリング、耐久性、静粛性を向上させることができる。また、雄ネジ部49の諸元のみを変更することで螺子溝46に歪みが生じることを抑制できるため、ボール螺子装置22が複雑化することがない。
次に、第2実施形態を図面に従って説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、雄ネジ部の構成のみである。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
このように構成しても、上記第1実施形態と同様に、雄ネジ部49の基端部分に作用する荷重が小さくなり、ボール螺子ナット41の螺子溝46が雄ネジ部49の変形の影響を受け難くなる。
(3)雄ネジ部49の諸元のうち、有効ネジ径rのみを雄ネジ部49の基端部分から先端部分に向かうにつれて徐々に大きくする簡易な構成で、螺子溝46に歪みが生じることを抑制できる。
次に、第3実施形態を図面に従って説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、雄ネジ部の構成のみである。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
このように構成しても、上記第1実施形態と同様に、雄ネジ部49の基端部分に作用する荷重が小さくなり、ボール螺子ナット41の螺子溝46が雄ネジ部49の変形の影響を受け難くなる。
(4)雄ネジ部49の諸元のうち、ネジ山61の幅hのみを雄ネジ部49の基端部分から先端部分に向かうにつれて徐々に大きくする簡易な構成で、螺子溝46に歪みが生じることを抑制できる。
・上記第1実施形態では、雄ネジ部49のリードlを先端から基端に向かって一定割合で連続的に小さくなるように設定したが、これに限らず、例えばリードlが先端に近接するほど急激に小さくなるように設定してもよい。また、リードlが連続的に小さくなるように設定せずともよく、段階的(ステップ状)に小さくなるように設定してもよい。さらに、リードlが先端から基端に向かって小さくなり続けなくともよく、例えば雄ネジ部49における中間部分のリードlが基端部分のリードlよりも小さくなるように設定してもよい。要は、雄ネジ部49の諸元を軸方向全域に亘って一定とする場合と比較して、基端部分に作用する荷重が小さくなれば、リードlの設定は適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、EPS1をモータ21及び円筒部材としてのモータシャフト26がラック軸3と同軸に配置されたラックアシスト型としたが、これに限らず、所謂ラッククロス型やラックパラレル型等、ハウジング外部に設けられたモータにより、ボール螺子ナット41を駆動する形式としてもよい。この場合、ボール螺子ナット41に連結される傘歯車、プーリ、スプロケット等が円筒部材となる。
Claims (4)
- 外周に螺子溝が形成された螺子軸と、
内周に螺子溝が形成されたボール螺子ナットと、
前記ボール螺子ナットと一体回転可能な円筒部材と、
前記螺子軸の螺子溝と前記ボール螺子ナットの螺子溝とを対向させてなる螺旋状のボール軌道内に配設された複数のボールとを備え、
前記ボール螺子ナットには、前記円筒部材の軸方向端面が当接する座面と、雄ネジ部が形成され、
前記円筒部材には、雌ネジ部が形成され、
前記ボール螺子ナットと前記円筒部材とは、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との螺合により一体回転可能に連結されたボール螺子装置において、
前記ボール螺子ナットに形成された前記雄ネジ部について、前記座面側を基端部分、前記座面と反対側を先端部分とした場合に、
前記雄ネジ部は、リードが前記基端部分から前記先端部分に向かって連続的に小さくなるように設定されることにより、前記ボール螺子ナットの座面が前記円筒部材の軸方向端面により押圧されるとき、前記ボール螺子ナットに形成された雄ネジ部に作用する荷重が軸方向全体で均一化されることを特徴とするボール螺子装置。 - 外周に螺子溝が形成された螺子軸と、
内周に螺子溝が形成されたボール螺子ナットと、
前記ボール螺子ナットと一体回転可能な円筒部材と、
前記螺子軸の螺子溝と前記ボール螺子ナットの螺子溝とを対向させてなる螺旋状のボール軌道内に配設された複数のボールとを備え、
前記ボール螺子ナットには、前記円筒部材の軸方向端面が当接する座面と、雄ネジ部が形成され、
前記円筒部材には、雌ネジ部が形成され、
前記ボール螺子ナットと前記円筒部材とは、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との螺合により一体回転可能に連結されたボール螺子装置において、
前記ボール螺子ナットに形成された前記雄ネジ部について、前記座面側を基端部分、前記座面と反対側を先端部分とした場合に、
前記雄ネジ部は、リードが軸方向全域に亘って一定に設定されるなかで、有効ネジ径が前記基端部分から前記先端部分に向かって連続的に大きくなるように設定されることにより、前記ボール螺子ナットの座面が前記円筒部材の軸方向端面により押圧されるとき、前記ボール螺子ナットに形成された雄ネジ部に作用する荷重が軸方向全体で均一化されることを特徴とするボール螺子装置。 - 外周に螺子溝が形成された螺子軸と、
内周に螺子溝が形成されたボール螺子ナットと、
前記ボール螺子ナットと一体回転可能な円筒部材と、
前記螺子軸の螺子溝と前記ボール螺子ナットの螺子溝とを対向させてなる螺旋状のボール軌道内に配設された複数のボールとを備え、
前記ボール螺子ナットには、前記円筒部材の軸方向端面が当接する座面と、雄ネジ部が形成され、
前記円筒部材には、雌ネジ部が形成され、
前記ボール螺子ナットと前記円筒部材とは、前記雄ネジ部と前記雌ネジ部との螺合により一体回転可能に連結されたボール螺子装置において、
前記ボール螺子ナットに形成された前記雄ネジ部について、前記座面側を基端部分、前記座面と反対側を先端部分とした場合に、
前記雄ネジ部は、リードが前記基端部分から前記先端部分に向かって連続的に小さくなるとともに、ネジ山の軸方向に沿った幅が前記基端部分から前記先端部分に向かって連続的に大きくなるように設定されることにより、前記ボール螺子ナットの座面が前記円筒部材の軸方向端面により押圧されるとき、前記ボール螺子ナットに形成された雄ネジ部に作用する荷重が軸方向全体で均一化されることを特徴とするボール螺子装置。 - モータによって操舵機構にアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置であって、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のボール螺子装置を備え、
前記ボール螺子装置の螺子軸として軸方向に往復動可能に設けられたラック軸を備えるとともに、前記ボール螺子装置の円筒部材と前記モータとをトルク伝達可能に連結したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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