JP6220967B2 - リニアモータ及びリニアモータを搭載した機器 - Google Patents
リニアモータ及びリニアモータを搭載した機器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6220967B2 JP6220967B2 JP2016520857A JP2016520857A JP6220967B2 JP 6220967 B2 JP6220967 B2 JP 6220967B2 JP 2016520857 A JP2016520857 A JP 2016520857A JP 2016520857 A JP2016520857 A JP 2016520857A JP 6220967 B2 JP6220967 B2 JP 6220967B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- armature
- mover
- linear motor
- magnetic
- phase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K41/00—Propulsion systems in which a rigid body is moved along a path due to dynamo-electric interaction between the body and a magnetic field travelling along the path
- H02K41/02—Linear motors; Sectional motors
- H02K41/03—Synchronous motors; Motors moving step by step; Reluctance motors
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02N—ELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H02N15/00—Holding or levitation devices using magnetic attraction or repulsion, not otherwise provided for
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Linear Motors (AREA)
Description
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、前記可動子は、前記複数個の永久磁石の並びとして、前後方向に所定長さを有する長極部と、該長極部の前後方向の長さより前後方向の長さが短い短極部と、を有し、前記長極部は、左右方向に幅を有する平板形状であり、前記電機子として、前記短極部に対向可能であり、前記可動子に推力を発生させる駆動用電機子と、前記長極部に対向可能であり、前記可動子に磁気浮上力を発生させる浮上用電機子と、を備え、前記長極部は、前記電機子に対して前後方向に相対移動して、前記空隙を往復動可能であることを特徴とする。
また、他の一例を挙げるならば、空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、前記電機子の巻線に流れる交流電流を成形する信号を出力する電力変換器を有し、前記交流電流を平滑化した波形は、一周期の間に、変曲点を三つ以上有する又は変曲点を二つ以上と停留点を一つ以上有し、前記交流電流を平滑化した波形は、一周期の間に微分係数が略0となる領域を四つ有し、流れる向きが変わった後に、電流値の絶対値が比較的小さく、かつ微分係数が略0である小振幅帯と、電流値の絶対値が比較的大きい大振幅帯と、をこの順で有することを特徴とする。
また、他の一例を挙げるならば、空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、前記可動子は、前記複数個の永久磁石の並びとして、前後方向に所定長さを有する長極部と、該長極部の前後方向の長さより前後方向の長さが短い短極部と、を有し、前記長極部は、左右方向に幅を有する平板形状であり、前記電機子として、前記長極部に対向可能であり、前記可動子に磁気浮上力を発生させる浮上用電機子を備え、前記長極部は、前記電機子に対して前後方向に相対移動して、前記空隙を往復動可能であることを特徴とする。
上記以外の課題、構成、および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
図1は、実施例1に係るリニアモータの側面断面図である。本実施例のリニアモータ100は、前後方向(図1中、左右方向)に相対移動可能な固定子5および可動子6を有する。
固定子5は電機子9を有し、各電機子9は、磁性体である磁極7を有する。磁極7は磁極歯70を有しており、電機子9は、上下方向に空隙を介して対向配置された二つの磁極歯70(以下、「磁極歯組」ともいう。)を有している。これら二つの磁極歯70は、空隙の左右方向に位置し上下方向に延在する鉄心7eによって繋がっている(例えば、図2参照)。可動子6はこの空隙に配置されており、固定子5と相対移動可能である。また、各磁極歯70には巻線8を巻回している。巻線8に電流を流すことにより磁極歯70が磁化して極性が生じる。なお、固定子5を構成する電機子9の数は、後述する駆動用電機子9a(U相)と、浮上用電機子9b(M相)がそれぞれ一つ以上含まれれば任意である(例えば、図9参照)。
複数個の永久磁石2は、それぞれが上下方向に極性(N極とS極)を有する。可動子6に配置した永久磁石2の並びとしては、短極部2cと長極部2sを含む(例えば、図9参照)。
もちろん、電機子9を構成する磁極7を図5に示すように一体としても良い。この場合は、組み立て工程の短縮が可能になる。
また、磁極7は電磁鋼板31を積層させた構造となっており,積層方向は可動子6の進行方向となっている。これにより、固定子の鉄損を抑制でき、高効率なリニアモータを提供することが可能になる。
次に,図6,図7を用いて磁極7内を流れる磁束について説明する。図6は本実施例のリニアモータの正面断面模式図であり、図7は本実施例のリニアモータの側面断面模式図である。
したがって、高推力を発生することが可能になる。
図8は、駆動用電機子9aと浮上用電機子9bの配置の一例を示す図である。図9は、図8の側面視における模式図である。
本実施例の駆動用電機子9aは、二つの磁極歯組を有する電機子9である。これは、図7に示した様に、磁束の流れ(磁気回路)を立体的に構成することにより、磁極の磁束飽和を防止することで、高推力を発生することが可能にするためである。勿論、一つの磁極歯組によって駆動用電機子9aを構成しても良い。
また、本実施例の浮上用電機子9bは、リニアモータの小型化の観点から、一つの磁極歯組を有する電機子9としている。浮上用電機子9bの磁極7は、図9に示すように磁極永久磁石2bを有さなくても良いし、図10に示すように有しても良い。リニアモータの推力効率の改善や小型化の観点からは、駆動用電機子9a、浮上用電機子9bの構成は上記のようなものが好ましいが、上述したように、各電機子が有する磁極歯組の個数などの構造は上記に限られない。
まず、駆動用電機子9aと短極部2cについて詳細に説明する。説明のため、以下、第一の磁極歯組をU相、第二の磁極歯組をU−相ともよぶ。U相とU−相は、上述したようにブリッジ10を介して隣接する磁極であるから、互いに逆方向の極性に磁化するように巻線に電流が流れる。本実施例では、駆動用電機子9aを単相で駆動する例を示している。具体的には、巻線に流れる電流の位相差は略180°である。
U相又はU−相の磁極歯組に対向可能な永久磁石2は、二つ以上の短極部2cを構成している。それぞれの短極部2cは、一個又は同じ向きの極性を持つ二個以上の永久磁石2を有している。本実施例では、可動子6は三つの短極部2cを有し、各単極部2cには、それぞれ一個の永久磁石2ca、2cb及び2ccが配置されている。勿論、それぞれの短極部2cが、互いに同じ向きの極性を持つ二個以上の永久磁石2で置き換えられても良い。これにより、それぞれの短極部2cは、上下方向に極性を有している。また、互いに隣接する短極部2cは、互いに逆向きの極性を持つように永久磁石2を配置している。
図11は、U相の上側の磁極歯の巻線8に流れる電流の位相と、可動子6の永久磁石2との位置との関係を説明する図である。図中には、永久磁石2として短極部に属する三つの永久磁石2a、2b、2cが描かれているが、個数は勿論これに限られない。リニアモータの駆動原理を説明するために、一例として、巻線8に周期が2πの正弦波が流れるとする。
U相とU−相との間の距離を調整することで、U−相についてもU相と同様の推力を可動子6に与えるように構成することができる。なお、駆動用電機子9aとして、他にV相、W相、さらにV−相、W−相を設けて三相駆動としても良い。また、駆動用電機子9aの巻線8に流す電流波形は正弦波に限られず、例えば矩形波にしてもよい。
次に、浮上用電機子9b(M相)と長極部2sについて詳細に説明する。
上述したように、巻線8を流れる交流電流で磁化する駆動用電機子9aは、可動子6に対して推力を与え得る。しかし、駆動用電機子9aは、可動子6を磁極歯の間に保持する力(磁気浮上力)を十分に与えることは困難である。このため、本実施例では、浮上用電機子9bを設け、これによって磁気浮上力を与えている。
長極部2sは、M相の磁極歯組に対向可能である。長極部2sは、一個の永久磁石2又は同じ向きの極性で配置した二個以上の永久磁石2を有し、長極部2sの前後方向の長さは、短極部2cの前後方向の長さより長い。本実施例では、長極部2sは一個の永久磁石2saで構成されているため、この前後方向長さが長極部2sの長さである。
複数個の永久磁石2によって長極部2sを構成する場合、長極部2sの長さには、各永久磁石2の間隔を含めても良いし含めなくても良い。すなわち、後者の場合は、長極部2sに属する永久磁石2の長さの和が、この長極部2sの長さとなる。前者の場合は、長極部2sに属する永久磁石2の長さの和に、さらに長極部2sに属する永久磁石2の間の長さの和を加えたものが長極部の長さとなる。
後者の場合は、当然に本実施例に記載の効果が得られる。前者の場合は、その間隔及び永久磁石2の磁化の程度を調整すること等によって、本実施例に記載の効果が得られる。例えば、短極部2cに属する永久磁石2の磁化より強い磁化の永久磁石2を用いれば、適当な間隔を設けても、本実施例の効果を得ることができる。このようにして長極部2sの長さを短極部2cの長さより長くすることで、以下で説明するように、可動子6の往復運動全体に亘って磁気浮上力を与えることができる。
M相の巻線8には、長極部2sが生ずる磁場の向きと逆方向の磁場が発生するように電流を流す(例えば、図9参照)。この電流は一定の大きさをとるものでも良いし、同じ向きで大きさが時変となるものでも良い。これにより、可動子6には、長極部2sを介して上下方向への反発力(磁気浮上力)が発生する。これにより、後述するように最終的には、磁気的にバランスが取れた略中間位置に保持される。すなわち、可動子6は磁気浮上し、磁気的に軸支持をすることが可能になる。これにより、摩擦損失を低減することができ、リニアモータ100を高効率で駆動することが可能になる。
〔数1〕Lm≧Ls
〔数2〕Lsl≦Lm−Ls
隣接する長極部の永久磁石2及び短極部の永久磁石2(本実施例では永久磁石2ccと2sa)の極性の向きは制限されない。しかし、これらの極性が互いに逆向きである場合、ストロークを調整すれば、永久磁石2saが可動子6に推力を与えられる。こうすると可動子6の最大ストロークをより長くし得る点で好ましい。なお、互いに隣接する長極部及び短極部の永久磁石2の間隔は、短極部2cに属する二つの永久磁石2の間隔より長くしても良いし、略同一にしても良い。
また、これらの極性が互いに同じ向きである場合、永久磁石2ccは、M相の磁極歯組に対向可能であっても良い。
M相の磁極7と可動子6に設けた長極部2sに属する永久磁石2との正面断面図を図13に示す。
可動子6は、通常、M相の磁極歯70の間であってM相による反発力と重力が釣り合う位置で安定している。しかし、例えば、図13(a)に示すように、可動子が上側に変位した場合、永久磁石2(長極部2s)とM相の磁極歯の距離が短くなるため、可動子6に与えられる反発力の和は、下向きになる。そのため、可動子は下方向に移動する。反対に、図13(b)に示すように、可動子が下側に変位した場合、可動子6に与えられる反発力は、上向きになる。そのため、可動子は上方向に移動する。
本実施例では、永久磁石2saの左右方向の長さ(幅)は、M相の二つの磁極歯70の空隙の上下方向長さより長い(図13は、可動子6に働く力を図示して説明するため、空隙の上下方向長さを長く描いている。実際の配置の関係の一例としては、例えば図8参照。)。このため、可動子6が傾くと、可動子端部において、磁化した磁極歯70から受ける上下方向の反発力の大きさに差が生じ、傾きを補正する力を受ける。また、M相の磁極歯70の左右方向の幅は、長極部2sに属する永久磁石2の左右方向の幅と同程度か、やや短いと好ましい(例えば、図6参照)。こうすると、永久磁石2の端部に働く反発力を大きくすることができ、傾きの補償が効率よく実現できる。
この結果、可動子6には反時計方向に力が加わり、最終的に可動子が水平に保持される。
本実施例によれば、長極部2sと逆方向の磁場を供給する浮上用電機子9bによって、前後方向に往復相対運動する可動子6には十分な磁気浮上力が与えられる。これにより、摩擦損失が抑制されると共に可動子6の変位が補償される。さらに、浮上用電機子9bの磁極歯及び長極部2sに属する永久磁石2が平板形状であるため、可動子6の傾きや自転運動が補償される。
本実施例のリニアモータは、電機子9として、推力及び磁気浮上力を可動子6に与える両用電機子9cを一つ以上有している。好ましくは、両用電機子9cを三つ以上有する。また、両用電機子9cを三つ以上有する場合は、浮上用電機子9bを任意で有することができる。
本実施例の両用電機子9cの巻線8に流れる電流を説明する前に、実施例1で説明した駆動用電機子9aを三つ用いて三相駆動する場合を説明する。すなわち、三つの駆動用電機子9aそれぞれに正弦波電流を流す三相駆動について説明する。以下、説明のため、各駆動電機子9aを、U相、V相、W相と呼ぶ。
そこで、本実施例では、電機子9の巻線8に与える電流波形として、図18(a)に示すような波形を成形する。このような電流が巻線8に流れる電機子9を両用電機子9cと呼ぶ。これにより、永久磁石2との対向面積が大きい相により可動子6に磁気浮上力を与えることができる。具体的には、両用電機子9cにより、図17のように、対向面積の大きいV相の磁極歯に発生する磁性が、V相と対向する永久磁石2と同極となるように、電流を流す。つまり、V相電機子は永久磁石2の磁場と逆磁場を発生する構成とする。
以下、本実施例の電機子9である両用電機子9cの巻線8に流す電流波形について説明する。以下では、両用電機子9c三つそれぞれに図18(a)のような電流波形を印加する例を説明する。各相には、成形した波形がそれぞれ位相差略120°で印加される。
図18(a)のような成形した波形を受ける相について、この相と各時刻における可動子の永久磁石との位置関係及び電流値の関係を、図19に示す。
説明のため、両用電機子9cの上側磁極歯の一つと、可動子6の永久磁石2(短極部2c)との関係を、図18、図19を用いて説明する。なお、本実施例においては、上述した浮上用電機子9bを設ける必要は必ずしもなく、この場合、永久磁石の長さは一種類にすることができる。すなわち、短極部2c、長極部2sの両方を設ける必要はない。
すなわち、本実施例の電流波形は、半周期(位相π)ごとに電流の向きが変わり、それぞれの向きで、電流値の絶対値が比較的小さい「小振幅帯」と、電流値の絶対値が比較的大きい「大振幅帯」とを有する。また、各向きで、微分係数が略0となる領域が二つ存在する。すなわち、一周期の間に微分係数が略0となる領域が四つ存在する。本実施例の電流波形は、小振幅帯、大振幅帯の順で、向きを変えて周期的に流れる。小振幅帯と大振幅帯の境には、微分係数の絶対値が急激に大きくなる遷移帯が存在する(図18中、θ=θ1、θ2、θ3、θ4の近傍)。
遷移帯又はこの直前又は直後には、停留点又は変曲点が現れ得る。特に、図18(a)に示すように、小振幅帯から大振幅帯への遷移の際(θ=θ1、θ3)又は大振幅帯から小振幅帯への遷移の際(θ=θ2、θ4)には、停留点が現れ得る。
本実施例の電流波形は、大振幅帯で変曲点を有するため、一周期の間に変曲点を2つ有している。小振幅帯と大振幅帯の間の遷移を考えると、電流波形は、2つ、又は3つ以上の変曲点を有することができる。
電流位相と永久磁石位置の同期は、種々公知の技術によって実現できるが、例えば次のようにすることができる。まず、図示しない可動子の位置センサによって可動子の位置を検出する。これにより各相を流れる電流を制御することができる。同様に、可動子の位置情報を利用して、各相に対向する永久磁石の極性を知ることができる。これにより、各時刻における各相の磁極歯70の磁化(巻線8の電流値)、対向する永久磁石2の極性、磁極歯70と永久磁石2との対向面積、などを知ることができる。すなわち、いずれの相が推力への寄与が小さいかを知ることができるので、この相の巻線8の電流を制御して磁化を制御し、対向する永久磁石2と同極にすればよい。
次に、本実施例に係る三相のリニアモータを駆動する駆動回路について説明する。駆動回路の構成例を図20に示す。リニアモータ駆動装置101は、出力電圧指令値を出力する制御部102と、直流電圧源120を用いて交流電圧を出力する電力変換回路105と、リニアモータ100あるいは電力変換回路105に流れる電流を検出する電流検出手段107から構成される。電流検出手段107は、リニアモータ100に設けた電機子9の巻線8に流れる電流を検出可能である。
前述の通り、本実施例では、成形した波形を用いて、一の電機子(一の相)によって推力及び磁気浮上力を得る。例えば正弦波駆動をした場合に電流がゼロ近傍となる相に、磁極歯に発生する磁性が永久磁石2と同極となるように電流を流すことにより、磁気浮上力を得ている。図20に示した様に、電圧指令値を算出してリニアモータを駆動する場合を考えると、電流がゼロ近傍の相とは、電圧指令値が最大となる相および最小となる相以外となる。すなわち、本実施例のように三相の場合は、電圧指令値が中間である相(中間相)が該当する。つまり、電力変換回路105の出力電圧が最大および最小となる相により電機子9と可動子6が相対的に移動する推力発生し、残りのいずれかの相(三相の場合は中間相)により、前記電機子9と前記可動子6が相対的に移動する方向に直交する方向の磁気力を発生する構成とする。
例えば、より能動的に可動子6の位置を制御したい場合は、電機子9と可動子6が相対的に移動する方向に直交する方向の変位と、可動子6の進行方向を軸とした傾きの少なくとも1つを検出あるいは推定する手段135を備える。
本実施例によれば、上述した波形の電流を成形する信号を出力する電流変換器により、可動子に推力と共に磁気浮上力を与える両用電機子9cを含んで三相駆動を実現できる。これにより、十分な磁気浮上力を可動子6に与えることができる。また、両用電機子9cを三つ又は四つ以上用いると、通常の三相駆動モータと同様のスペースによって磁気浮上力を得ることができ、リニアモータを小型化することができると共に、摩擦損失を抑制できる。また、実施例1で説明したのと同様な効果を得ることができる。
勿論、両用電機子9cと共に浮上用電機子9b、駆動用電機子9aを有しても良い。
図22は、本発明に係るリニアモータを有する圧縮機の縦断面図の一例である。
本実施例の密閉型圧縮機50は、圧縮要素20と電動要素30とが密閉容器3内に配置するレシプロ圧縮機である。圧縮要素20及び電動要素30は支持ばね49によって密閉容器3内に弾性的に支持されている。
本実施例では、可動子6の片端に1つのピストン4が連結した構造をとっている。そのため、シリンダブロック1にはシリンダ1aを一つ配置した構造としている。
また、電動要素30の片端に圧縮要素20を配置し、その反対側にはエンドフレーム25を配置している。シリンダブロック1およびエンドフレーム25はガイドロッド24を有しており、可動子6が磁極7と接触することを防ぐ構造となっている。
そのため、シリンダ1aやガイドロッド24で発生する摩擦損失の低減が可能になる。また、ガイドロッド24を省略することも可能になる。
よって、本実施例によれば、信頼性が高く高効率な密閉型圧縮機を構成することができる。
磁気浮上による軸支持の効果を高める構成として、図25を参照して説明する。永久磁石2を有する可動子6の一端には、ピストン4が取り付けられている。本実施例では、ピストン4と反対側に配置された浮上用電機子の電流を制御して磁気浮上力を与えることができる。ピストン4は、シリンダ1aの壁面により変位が制約されるのに対し、反対側の可動子端部はガイドロッド24が無い場合には、変位が大きくなる。このため、ピストン4を取り付けた一端側と反対側で磁気浮上による軸支持をすることで、可動子6の変位および傾きを効率良く制御することが可能となる。これにより、ピストン4の挙動が安定するとともに、制御が簡便になる。また、可動子6は、一方側がピストン4によって支持されるため、駆動用電機子とピストン4との間に浮上用電機子9bを設けなくとも効率的に可動子6を支持できる。このため、小型化の観点から好ましい。勿論、この部分にも浮上用電機子を設ければ、より効率よく磁気浮上力を与え得る。
本実施例の電動要素30を密閉型圧縮機50に構成することにより、高推力を得るとともに、磁気浮上力を得ることにより高効率が可能になる。したがって、各実施例で説明したリニアモータを用いることにより、圧縮機の消費電力量を削減することができる。本発明のリニアモータ又は密閉形圧縮機は、ルームエアコンや冷凍機等の冷凍空調機器をはじめとする各種の機器に適用することも可能であり、これらの機器のシステム効率を大幅に改善することができる。
本願は、以下の技術的思想を包含する。
[付記1]
空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、
上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、
前記可動子は、前記複数個の永久磁石の並びとして、前後方向に所定長さを有する長極部と、該長極部の前後方向の長さより前後方向の長さが短い短極部と、を有し、
前記可動子は、左右方向に幅を有する平板形状部に前記長極部を有し、
該長極部は、前記電機子に対して前後方向に相対移動して、前記空隙を往復動可能であることを特徴とするリニアモータ。
Claims (9)
- 空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、
上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、
前記可動子は、前記複数個の永久磁石の並びとして、前後方向に所定長さを有する長極部と、該長極部の前後方向の長さより前後方向の長さが短い短極部と、を有し、
前記長極部は、左右方向に幅を有する平板形状であり、
前記電機子として、
前記短極部に対向可能であり、前記可動子に推力を発生させる駆動用電機子と、
前記長極部に対向可能であり、前記可動子に磁気浮上力を発生させる浮上用電機子と、を備え、
前記長極部は、前記電機子に対して前後方向に相対移動して、前記空隙を往復動可能であることを特徴とするリニアモータ。 - 前記浮上用電機子の空隙の上下方向の長さは、前記長極部の左右方向の長さより短いことを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。
- 前後方向の前記磁極歯の長さをLs、前後方向の前記長極部の長さをLm、前記可動子と前記電機子との相対移動の長さをLslとする場合、LmとLsとが〔数1〕の関係を満たし、Lslが〔数2〕の関係を満たす範囲で駆動することを特徴とする請求項1又は2に記載のリニアモータ。
〔数1〕Lm≧Ls
〔数2〕Lsl≦Lm−Ls - 前記電機子は、前記長極部の極性と同じ極性が対向する向きの永久磁石を有することを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載のリニアモータ。
- 前記長極部が形成する磁場の向きは、隣接する前記短極部が形成する磁場の向きと互いに逆向きであることを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載のリニアモータ。
- 前記巻線に流れる電流の向きが一定であることを特徴とする請求項1乃至5何れか一項に記載のリニアモータ。
- 空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、
上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、
前記電機子の巻線に流れる交流電流を成形する信号を出力する電力変換器を有し、
前記交流電流を平滑化した波形は、一周期の間に、変曲点を三つ以上有する又は変曲点を二つ以上と停留点を一つ以上有し、
前記交流電流を平滑化した波形は、
一周期の間に微分係数が略0となる領域を四つ有し、
流れる向きが変わった後に、電流値の絶対値が比較的小さく、かつ微分係数が略0である小振幅帯と、電流値の絶対値が比較的大きい大振幅帯と、をこの順で有することを特徴とするリニアモータ。 - 空隙を介して対向する二つの磁極歯と、該磁極歯に巻回した巻線と、を有する電機子と、
上下方向に極性を持つ複数個の永久磁石が前後方向に並んだ可動子と、を備えるリニアモータであって、
前記可動子は、前記複数個の永久磁石の並びとして、前後方向に所定長さを有する長極部と、該長極部の前後方向の長さより前後方向の長さが短い短極部と、を有し、
前記長極部は、左右方向に幅を有する平板形状であり、
前記電機子として、前記長極部に対向可能であり、前記可動子に磁気浮上力を発生させる浮上用電機子を備え、
前記長極部は、前記電機子に対して前後方向に相対移動して、前記空隙を往復動可能であることを特徴とするリニアモータ。 - 請求項1乃至8何れか一項に記載のリニアモータを有する機器。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/JP2014/063403 WO2015177883A1 (ja) | 2014-05-21 | 2014-05-21 | リニアモータ及びリニアモータを搭載した機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2015177883A1 JPWO2015177883A1 (ja) | 2017-04-20 |
JP6220967B2 true JP6220967B2 (ja) | 2017-10-25 |
Family
ID=54553579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016520857A Expired - Fee Related JP6220967B2 (ja) | 2014-05-21 | 2014-05-21 | リニアモータ及びリニアモータを搭載した機器 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6220967B2 (ja) |
CN (1) | CN106464118B (ja) |
WO (1) | WO2015177883A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6715193B2 (ja) | 2017-01-13 | 2020-07-01 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | リニアモータ及び圧縮機 |
CN106704144A (zh) * | 2017-02-28 | 2017-05-24 | 青岛海尔智能技术研发有限公司 | 单气缸式直线压缩机及其控制方法 |
US11063493B1 (en) * | 2018-05-29 | 2021-07-13 | Sew-Eurodrive Gmbh & Co. Kg | System and installation with a rail vehicle movably arranged on a rail part |
JP7240872B2 (ja) * | 2018-12-25 | 2023-03-16 | 日立グローバルライフソリューションズ株式会社 | リニアモータ、電磁サスペンションおよび洗濯機 |
CN111030415A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-04-17 | 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 | 一种直线电机 |
CN112572816A (zh) * | 2020-12-30 | 2021-03-30 | 肖瑞文 | 一种脉冲磁震弹射器 |
JP2023012652A (ja) * | 2021-07-14 | 2023-01-26 | 日立Astemo株式会社 | リニアモータ及びリニアモータを搭載した圧縮機、並びにこの圧縮機を備えた冷蔵庫及び車両用エアサスペンション |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57101558A (en) * | 1980-12-15 | 1982-06-24 | Takahashi Yoshiteru | Structure of magnetic float type linear motor |
JP2005036839A (ja) * | 2003-07-16 | 2005-02-10 | Mitsubishi Electric Corp | 磁気支持装置 |
CN101752983B (zh) * | 2009-12-24 | 2012-06-27 | 哈尔滨工业大学 | 长行程高精度多自由度平面电机 |
WO2014064785A1 (ja) * | 2012-10-24 | 2014-05-01 | 株式会社日立製作所 | リニアモータ及びリニアモータ駆動システム |
CN103618429A (zh) * | 2013-12-09 | 2014-03-05 | 东南大学 | 一种永磁直线电机及由其构成的电机模组 |
-
2014
- 2014-05-21 WO PCT/JP2014/063403 patent/WO2015177883A1/ja active Application Filing
- 2014-05-21 JP JP2016520857A patent/JP6220967B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2014-05-21 CN CN201480079018.3A patent/CN106464118B/zh not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN106464118A (zh) | 2017-02-22 |
WO2015177883A1 (ja) | 2015-11-26 |
CN106464118B (zh) | 2019-05-17 |
JPWO2015177883A1 (ja) | 2017-04-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6220967B2 (ja) | リニアモータ及びリニアモータを搭載した機器 | |
JP6795945B2 (ja) | リニアモータ及びリニアモータを有する圧縮機 | |
WO2017006744A1 (ja) | モータシステム及びこれを備える機器 | |
JP6303029B2 (ja) | モータシステム及び圧縮機 | |
US10090748B2 (en) | Linear motor and compressor equipped with linear motor | |
Asama et al. | Evaluation of a bearingless PM motor with wide magnetic gaps | |
US7687942B2 (en) | Iron core linear motor having low detent force with high power density | |
JP3876611B2 (ja) | 流体搬送装置 | |
Xue et al. | Model, analysis, and application of tubular linear switched reluctance actuator for linear compressors | |
Tsai et al. | High-frequency linear compressor and lateral position regulation | |
JP2013099039A (ja) | 電気機械 | |
JP6419535B2 (ja) | リニアモータ並びにリニアモータを搭載した圧縮機及び機器 | |
Poltschak | A high efficient linear motor for compressor applications | |
JP2007282475A (ja) | リニアモータとアクチュエータ | |
JP5204340B1 (ja) | レシプロエンジン型リニア振動モータ | |
CN109792224A (zh) | 线性马达控制装置以及搭载有线性马达控制装置的压缩机 | |
Kou et al. | Analysis and design of a novel 3-DOF Lorentz-force-driven DC planar motor | |
US6538349B1 (en) | Linear reciprocating flux reversal permanent magnetic machine | |
JP6864844B2 (ja) | 横方向磁束リニアモータ | |
JP2010148233A (ja) | リニアモータ駆動送り装置 | |
JP2009136118A (ja) | 同期形リニアモータ | |
JP3975442B2 (ja) | リニアモータ | |
JP7169941B2 (ja) | リニアモータ、電磁サスペンションおよび洗濯機 | |
JP2010048150A (ja) | 振動圧縮機 | |
JP2009213210A (ja) | 振動型モータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161024 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170111 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170905 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171002 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6220967 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |