JP6220434B1 - 自動停車制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト増加を抑えながらも、走行中の車両でドライバに異常が発生した際に自動ブレーキ装置を作動させて停車させる場合に、適切な停車位置を選択可能な自動停車制御システムを提供する。【解決手段】自動停車制御システムは、車両のドライバに異常が発生した際に自動的に停車させるシステムであって、後方道路の撮像画像からレーンマーカを検知する。自動ブレーキ制御部は、レーンマーカの長さが所定値以下である場合、自動ブレーキ装置の作動制限を実施し、その後、レーンマーカの長さが前記所定値より長くなった場合に、作動制限を解除するように、自動ブレーキ装置を制御する。【選択図】図5

Description

本開示は、走行中の車両でドライバに異常が発生した際に、自動ブレーキ装置を制御することにより、前記車両を自動的に停車させる自動停車制御システムに関する。
走行中の車両において、ドライバに体調不良等の異常が発生することにより、正常な運行に支障をきたす場合がある。このようなドライバの異常発生を検知した場合、車両の乗員の安全確保を目的として、車両に搭載されたブレーキ装置を制御し、走行中の車両を自動的に停車させる、自動停車制御システムの開発が進められている。
この種の自動停車制御システムでは、走行中の車両を自動的に停車させる場合、日本の国土交通省のガイドラインのように、ドライバの反応を期待した待機時間と所定値以下の減速度が求められることがある。乗員の安全確保の観点からはこのような要件を満たす範囲で極力早期に停車させることが望ましいが、車両の周辺環境への影響を総合的に勘案して適切な停車位置を選択する必要がある。例えば車両の停車位置が後続車に対して視認が難しい位置である場合、停車した車両は交通の妨げとなり、後続車の衝突リスク増大につながってしまうおそれがある。
このような課題に対して、特許文献1では、ナビゲーションシステム、インフラ情報取得センサ、ミリ波センサ及び前方認識カメラ等の各種デバイスを車両に搭載し、これらの検知結果に基づいて車両が走行する道路の形状に基づいて車両を停止させる位置を決定することにより、後続車の死角となりにくい停車位置を選択することが提案されている。
特開2010−125923号公報
しかしながら上記特許文献1では、停車位置を決定するために考慮する道路の形状を認識するために、上記ナビゲーションシステム等のデバイスを多く車両に搭載する必要があるため、システムの複雑化及びコスト増が避けられない。また特許文献1では、前方認識カメラ等の車両前方に関する情報に基づいて後続車の状況把握を行っているため、処理が複雑化しやすく、また場面によっては後続車の状況を正確に認識できない場合もある。また特許文献1では、車両が走行する道路がカーブである場合が対象として限定されているため、より幅広いケースに適用可能な技術が望まれている。
本発明の少なくとも1実施形態は、コスト増加を抑えながらも、走行中の車両でドライバに異常が発生した際に自動ブレーキ装置を作動させて停車させる場合に、適切な停車位置を選択可能な自動停車制御システムを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも1実施形態に係る自動停車制御システムは上記課題を解決するために、
走行中の車両でドライバに異常が発生した際に、自動ブレーキ装置を制御することにより、前記車両を自動的に停車させる自動停車制御システムであって、
前記車両の後方道路を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置が撮像した画像から前記後方道路のレーンマーカを検知するレーンマーカ検知部と、
前記自動ブレーキ装置を制御する自動ブレーキ制御部と、
を備え、
前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの長さが所定値以下である場合、前記自動ブレーキ装置に対して作動制限を実施し、その後、前記レーンマーカの長さが前記所定値より長くなった場合に、前記作動制限を解除する。
上記(1)の構成によれば、車両に設置される撮像装置の撮像画像に含まれるレーンマーカが検知される。撮像画像に含まれるレーンマーカの長さは、自車両と後続車との間の見通しの悪さを反映しており、見通しが悪いほど短くなる傾向がある。そのため、レーンマーカの長さが所定値以下である場合、自動ブレーキ制御部は自動ブレーキ装置の作動制限を実施することにより、ドライバに異常が発生した際に、即座に本来の自動停車制御を実施することで後続車にとって見通しの悪い位置に停車することを避けることができる。そして、その後、レーンマーカの長さが所定値より長くなった場合に、自動ブレーキ制御部は自動ブレーキ装置の作動制限を解除することで、後続車にとって見通しがよい位置に停車できる。
尚、「レーンマーカの長さ」とは、レーンマーカが実線の場合は、カメラが認識出来る実線の端までの距離を意味し、レーンマーカが破線の場合は破線の一区切りではなく、あくまでカメラが認識できる最も遠い破線の端までの距離の意味である。
このように車両の後方道路に含まれるレーンマーカの長さに基づいて自動ブレーキ装置の作動制限を実施することで、後続車にとって見通しのいい適切な停車位置が選択される。このような制御は、車両の後方道路を撮像可能な撮像装置で取得された画像に基づいて実施されるが、このような撮像装置はバスやトラック等の商用車をはじめとする様々な車両において、既存装備として搭載される場合が多く、これらを流用することで実現コストも低く抑えることができる。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、
前記後方道路がカーブであるか否かを判定するカーブ判定部を更に備え、
前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの長さが所定値以下であり、且つ、前記カーブ判定部によって前記後方道路がカーブであると判定された場合に、前記作動制限を実施する。
上記(2)の構成によれば、自動ブレーキ装置の作動制限が実施される条件として、上述のレーンマーカの長さに加えて、車両の後方道路がカーブであることが必要になる。これにより、車両の後方道路が見通しの悪いカーブである状況をより的確に認識して、自動ブレーキ装置の作動制限を実施できる。その結果、レーンマーカの認識不良等によってレーンマーカの長さが誤って短く検知された場合(例えば、撮像装置の不具合や、道路上のレーンマーカが整備不良によって途切れている場合)であっても、自動ブレーキ装置の作動制限が実施されて制動距離が不必要に長くなることを避けることができる。
(3)幾つかの実施形態では上記(2)の構成において、
前記カーブ判定部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの曲率に基づいて、前記後方道路がカーブであるか否かを判定する。
上記(3)の構成によれば、レーンマーカの曲率に基づいて後方道路のカーブ判定が行われる。このような判定は、撮像装置で取得される画像に含まれるレーンマーカに基づいて行われるため、新たな検知デバイスを追加することなく、カーブ判定ができる。
(4)幾つかの実施形態では上記(3)の構成において、
前記カーブ判定部は、前記車両のステアリングの舵角、前記車両に設置されたヨーレートセンサ、及び、加速度センサの少なくとも1つの検知値に基づいて、前記後方道路がカーブであるか否かを判定する。
上記(4)の構成によれば、カーブ判定を行う際に、上述のレーンマーカの曲率に加えて、これらの検知値の少なくとも1つを参照することで、より的確にカーブ判定を行うことができる。
(5)幾つかの実施形態では上記(1)から(4)のいずれか1構成において、
前記車両の勾配を検知する勾配検知部を更に備え、
前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの長さが所定値以下であり、且つ、前記勾配検知部により下り勾配が検知された場合に、前記作動制限を実施する。
上記(5)の構成によれば、自動ブレーキ装置の作動制限が実施される条件として、上述のレーンマーカの長さに加えて、車両の後方道路が下り勾配であることが必要になる。これにより、車両後方に勾配の頂上が存在する場合に、頂上に到達前の後続車が頂上を通過後の自車両を認識しにくい状況をより的確に認識して、自動ブレーキ装置の作動制限を実施できる。その結果、レーンマーカの認識不良等によってレーンマーカの長さが誤って短く検知された場合(例えば、撮像装置の不具合や、道路上のレーンマーカが整備不良によって途切れている場合)であっても、自動ブレーキ装置の作動制限が実施されて制動距離が不必要に長くなることを避けることができる。
(6)幾つかの実施形態では上記(1)から(5)のいずれか1構成において、
前記車両の後続車を検知する後続車検知部を更に備え、
前記自動ブレーキ制御部は、前記後続車検知部で前記後続車が検知された場合、前記レーンマーカの長さに関わらず、前記作動制限を解除する。
上記(6)の構成によれば、自車両から後続車を検知した場合には、後続車にとっても自車両の認識が容易であり、停車時の後続車の衝突リスクも少ない。この場合、レーンマーカの長さに関わらず作動制限を解除することで、ドライバの異常発生から迅速な停車が可能となる。
(7)幾つかの実施形態では上記(1)から(6)のいずれか1構成において、
前記所定値は、前記車両の走行速度が増加するに従って大きくなるように可変に設定される。
上記(7)の構成によれば、作動制限の実施判定を行うためのレーンマーカの所定値(長さ閾値)が、車両の走行速度に応じて可変に設定される。この所定値は、車両の走行速度が増加するに従って大きくなるように設定されることで、後続車の衝突リスクを効果的に低減できる。例えば、自車両の走行速度が大きい場合、同じルートを後から走行する後続車の走行速度もまた増加する傾向があるため、緊急停車している自車両を認識して後続車が減速するために必要な制動距離も長くなる。そのため、車両の走行速度が増加するにしたがって所定値を大きく設定することにより、自動ブレーキ装置の作動制限が実施されるタイミングを調整し、後続車の衝突リスクをより適切に低減できる。
(8)幾つかの実施形態では上記(1)から(7)のいずれか1構成において、
前記車両の先行車を検知する先行車検知部を更に備え、
前記自動ブレーキ制御部は、前記先行車検知部で前記先行車が検知された場合、前記車両と前記先行車との間隔が所定値未満になった場合、前記レーンマーカの長さに関わらず、前記作動制限を解除する。
上記(8)の構成によれば、先行車が存在する場合に、自車両と先行車との間隔が所定値未満になった場合、先行車への衝突リスクが高まる。このような場合、作動制限を解除することで、衝突回避のための制動制御に迅速に遷移できる。
(9)幾つかの実施形態では上記(1)から(8)のいずれか1構成において、
前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で前記レーンマーカが正常に検知できなかった場合、前記レーンマーカの長さに関わらず、前記作動制限を解除する。
上記(9)の構成によれば、自動ブレーキ装置の作動制限の可否を判定するためのレーンマーカが正常に検知されなかった場合、レーンマーカの検知結果に関わらず、即座に本来の自動停止制御を開始することで乗員の安全確保を優先させる。
(10)幾つかの実施形態では上記(1)から(9)のいずれか1構成において、
前記撮像装置は、前記車両の後方側に設置されたバックアイカメラである。
上記(10)の構成によれば、自動ブレーキ装置の作動制限の可否判定に用いられる画像を取得するための撮像装置として、車両の後方側に設置されたバックアイカメラが採用される。バックアイカメラは、バスやトラック等の商用車をはじめとする様々な車両において、既存設備として搭載される場合が多く、これらを流用することで実現コストを低く抑えることができる。
(11)幾つかの実施形態では上記(1)から(10)のいずれか1構成において、
前記撮像装置は、前記車両に対する前記撮像装置の撮像角度を変化させる駆動部を含み、
前記駆動部は、前記ドライバの異常を検知した場合に、前記撮像装置の前記後方道路に対する角度が小さくなるように前記撮像角度を変化させるように動作する。
上記(11)の構成によれば、自動ブレーキ装置の作動制限の可否判定に用いられる画像を取得するための撮像装置は、車両に対する撮像角度が可変に構成される。このような撮像装置の撮像角度は、ドライバの異常が検知された際に、撮像装置の後方道路に対する角度が小さくなるように変化させられる。これにより、車両の後方道路の広い範囲を撮像画像に含めることができ、レーンマーカの検知を的確に行うことができる。
本発明の少なくとも1実施形態によれば、コスト増加を抑えながらも、走行中の車両でドライバに異常が発生した際に自動ブレーキ装置を作動させて停車させる際に、適切な停車位置を選択可能な自動停車制御システムを提供できる。
本発明の少なくとも1実施形態に係る自動停車制御システムを搭載する車両の全体構成を示す模式図である。 メインECUの機能的構成を周辺構成とともに示すブロック図である。 車両の後方道路がカーブである場合における撮像装置の撮像画像の一例である。 車両の後方道路が下り勾配である場合における撮像装置の撮像画像の一例である。 図1の自動停車制御システムの制御内容を工程毎に示すフローチャートである。 図5のステップS103における判定内容のサブルーチンを工程毎に示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の少なくとも1実施形態に係る自動停車制御システムを搭載する車両1の全体構成を示す模式図である。
車両1は、進行方向前方側にドライバが乗車可能な運転席2が設けられ、その後方側に乗客が乗車可能な客席4が設けられたバス車両である。運転席2にはドライバの異常を検知するためのドライバ状態検知装置6が設置されており、ドライバに異常が発生した際には、ドライバ状態検知装置6からメインECU10に対して異常信号が発信される。ここでドライバの異常とは、例えば意識喪失のように車両1の正常な運行に支障をきたす状態を広く含み、ドライバ状態検知装置6はこのようなドライバの状態を少なくとも1つの観点から検知可能なデバイスとして構成されている。
ドライバ状態検知装置6は、例えば、ドライバの視線、顔の向き及び姿勢を検知する画像センサと、運転席にかかるシート圧を検知するシート圧センサと、ステアリングに加わる握力を検知するステアリング握力センサと、これらセンサの検知した情報に基づき運転者の異常を判断する異常判断部(不図示)とを有するものが例示されている。異常判断部は、各センサの検知結果を予め規定された正常値と比較して総合的に検証した結果、ドライバに異常があると判断した場合、メインECU10に対して、その旨を知らせる異常信号を発信する。
また車両1の客席には、乗客の音声を検知するためのマイクロフォン16と、乗客が操作可能な停止ボタン18が複数箇所に亘って設置されている。マイクロフォン16は乗客の音声に、例えば「停まれ!」、「危ない!」、「ブレーキ!」のような特定音声が含まれることを検知した場合に、ドライバに異常が発生した可能性があるとして、メインECU10に対して異常信号を発信する。また停止ボタン18は、異常を察知した乗員によって操作されることにより、同様にメインECU10に対して異常信号を発信する。
また車両1には、異常信号を受信したメインECU10から発信される制御信号に基づいて、その旨を報知するために作動する報知手段として、警報ブザー20、スピーカ22、ハザード24が設けられている。警報ブザー20は、車両1の室内に設置されており、メインECU10からの命令に従って、乗員に対してドライバに異常が発生した旨を音声によって報知する。スピーカ22は、車両1の前方に設置されており、メインECU10からの命令に従って、車外(他の車両や歩行者等)に対して、車両1のドライバに異常が発生した旨を音声によって報知する。ハザード24は車両1の前方及び後方にそれぞれ設置されており、メインECU10からの命令に従って所定間隔で点滅することにより、車両1のドライバに異常が発生した旨を視覚的に報知する。
また車両1には、車両の後方道路を撮像する撮像装置26が設置されている。撮像装置26は、車両1の後方上部に後方道路に対して所定角度を有するように取り付けられたバックアイカメラである。撮像装置26で取得された画像は、データとしてメインECU10に送られ、各種制御に利用される。
本実施形態では特に、撮像装置26は、車両1に対する撮像装置26の撮像角度が可変に構成されている。バックアイカメラは、ドライバがミラー等を介して後方を視認することが難しい場合に、車両1の後方道路の画像を介して確認するために用いられるが、例えばカメラレンズの向きを変更して撮像角度を変化させることにより、車両1の後方道路の広い範囲を撮像画像に含めることができるようになっている。
ブレーキECU28は、ブレーキ装置(不図示)を制御する電子制御ユニット(Electric Control Unit)であり、後述のメインECU10からの制御信号を受けて、運転者によるブレーキペダルの踏込操作がなくてもブレーキ装置を作動させ、車両1を自動的に制動させる。
メインECU10は、自動停止制御システムを統括的に制御する電子制御ユニットであり、上述のドライバ状態検知装置6、マイクロフォン16、及び停止ボタン18からの異常信号を受信することにより、緊急停止の必要性を判断し、緊急停止が必要であると判断した場合にブレーキECU8に制動指示を行なうとともに、警報ブザー20、スピーカ22、ハザード24に対して制御信号を送信することにより作動させる。
図2はメインECU10の機能的構成を周辺構成とともに示すブロック図である。メインECU10は、撮像装置26が撮像した画像からレーンマーカLMを検知するレーンマーカ検知部30と、ブレーキECU28を制御する自動ブレーキ制御部32と、後方道路がカーブであるか否かを判定するカーブ判定部34と、車両1の勾配を検知する勾配検知部36と、車両1の先行車を検知する先行車検知部38と、車両1の後続車を検知する後続車検知部40と、を備える。
レーンマーカ検知部30は、撮像装置26から撮像画像を取得し、画像解析を行なうことにより、撮像画像に含まれるレーンマーカLMを検知する。ここで図3は車両1の後方道路がカーブである場合における撮像装置26の撮像画像の一例である。この例では、後方道路12として、両サイドが一対の防音壁13a及び13bで囲まれた所定曲率を有するカーブ道路が示されており、路面の両サイドを規定するレーンマーカLM1及びLM2と、センターを規定するレーンマーカLM3が示されている。特に、カーブ内側に位置する防音壁13bによって後方が見切れており、後続車にとって見通しが悪い状況が示されている。この場合、図3に示されるように、撮像画像では、カーブ内側にあるレーンマーカLM2は外側にあるレーンマーカLM1及びLM3に比べて短く検知されている。
また、図4は車両1の後方道路が下り勾配である場合における撮像装置26の撮像画像の一例である。この例では、後方道路12として、下り勾配を有する坂道が示されており、頂上14を境界として後方がブラインドになっている(すなわち、頂上14より更に後方にある登坂は車両1からは視認できない)。そのため、頂上14より後方にいる後続車にとって見通しが悪い状況が示されている。この場合も図3と同様に、後方道路12には、路面の両サイドを規定するレーンマーカLM1及びLM2と、センターを規定するレーンマーカLM3が示されている。この場合、図4に示されるように、各レーンマーカLM1、LM2、LM3は坂道の頂上14までとなっており、平坦な道路の場合に比べ短く検知されている。
カーブ判定部34は、レーンマーカ検知部30で検知されたレーンマーカの曲率を画像解析により算出し、その算出結果に基づいて、後方道路がカーブであるか否かを判定する。本実施形態では、カーブ判定部34は、このようなレーンマーカの曲率に加えて、車両1に設置されたステアリングセンサ42、加速度センサ(Gセンサ)44、ヨーレートセンサ46の検知値を取得することで、多角的観点から精度よくカーブであるか否かが判定可能に構成されている。カーブ判定部34の判定結果は、電気信号として自動ブレーキ制御部32に送信され、ブレーキECU28に対する制御に利用される。
勾配検知部36は、車両1の前後にそれぞれ設置された一対の荷重センサ48に基づいて、車両1の荷重の偏りを検知することにより、車両1が走行する道路が下り勾配であるか否かを判定する。勾配検知部36の判定結果は、電気信号として自動ブレーキ制御部32に送信され、ブレーキECU28に対する制御に利用される。
先行車検知部38は、車両1の前方に設置された前方レーダ(例えば、ミリ波レーダ)50から、前方に向けてミリ波を照射するとともに、その反射波を受信することにより、先行車の有無、及び、先行車が存在する場合には先行車との距離を検知する。先行車検知部38の判定結果は、電気信号として自動ブレーキ制御部32に送信され、ブレーキECU28に対する制御に利用される。
後続車検知部40は、撮像装置26から撮像画像を取得し、画像解析を行なうことにより、後続車の有無を検知する。後続車検知部40の判定結果は、電気信号として自動ブレーキ制御部32に送信され、ブレーキECU28に対する制御に利用される。
続いて上記構成を有する自動停車制御システムの制御内容について説明する。図5は図1の自動停車制御システムの制御内容を工程毎に示すフローチャートであり、図6は図5のステップS103における判定内容のサブルーチンを工程毎に示すフローチャートである。
まずメインECU10は、ドライバの異常を検知したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、ドライバの異常の有無は、上述したようにドライバ状態検知装置6、マイクロフォン16、及び停止ボタン18から異常信号を受信したか否かにより判定される。ドライバの異常が検知された場合(ステップS101:YES)、メインECU10は、報知手段である警報ブザー20、スピーカ22、ハザード24を作動させることで、ドライバに異常が発生していることを車両内外に対して報知する(ステップS102)。
尚、ドライバの異常が検知されない場合(ステップS101:NO)、メインECU10はステップS101の処理を繰り返し実行して待機する。
続いてメインECU10は、ブレーキECU28の作動制限条件が成立するか否かを判定する(ステップS103)。ここでステップS103における作動制限条件の判定プロセスについて、図6を参照して、詳しく説明する。
まずメインECU10は、車速センサ52から車両1の走行速度を取得し(ステップS201)、走行速度に対応する所定値L0を設定する(ステップS202)。ここで所定値L0は、後述するように、撮像画像に含まれるレーンマーカの長さ判定を行うための閾値である。本実施形態では、所定値L0は走行速度に依存するように設定されており、特に、車両1の走行速度が増加するに従って大きくなるように可変に設定される。例えば、時速40キロの時は20メートル、時速80キロの時は60メートルという乗用車の制動距離を閾値設定の目安としてもよい。
続いて、レーンマーカ検知部30は、撮像装置26から撮像画像を取得する(ステップS203)。尚、撮像装置26で撮像画像を取得する際には、上述したように、撮像装置26は撮像角度が可変に構成されているため、撮像装置26の姿勢が、後方道路を撮像するために適切になるように変更されてもよい。例えば、撮像装置26の後方道路に対する角度が小さくなるように撮像角度を変化させることで、車両1の後方道路のより広い範囲を撮像画像に含め、レーンマーカの検知をより的確に行うことができる。
そしてレーンマーカ検知部30は、撮像画像を画像解析することによりレーンマーカLMを検知し(ステップS204)、レーンマーカLMの検知が正常に行われているか否かを判定する(ステップS205)。レーンマーカLMが正常に検知できなかった場合(ステップS205:NO)、メインECU10は後の処理に関わらず、作動制限条件は不成立と判定する(ステップS210)。このように作動制限条件の判定基準となるレーンマーカLMが正常に検知されなかった場合、後述の作動制限を実施することなく、本来の自動停止制御、ガイドライン等による要件を満たしつつ出来るだけ早く停止するよう設計された自動停止制御、を開始することで、乗員の安全確保を行う。
レーンマーカLMが正常に検知できている場合(ステップS205:YES)、自動ブレーキ制御部32は、レーンマーカ検知部30で検知されたレーンマーカLMの長さLが、ステップS202で設定された所定値L0以下であるか否かを判定する(ステップS206)。ここで図3及び図4に示されるように、撮像画像中に複数のレーンマーカLMが含まれる場合、本ステップの判定は、最も短い長さを有するレーンマーカLMを選択して行われてもよい。例えば図3の場合には、3つのレーンマーカLM1、LM2、LM3のうち最も短いレーンマーカLM2について、所定値L0以下であるか否かの判定が行われる。
尚、走行路がカーブである場合には、最もカーブの内側となるレーンマーカを選択してもよい。
レーンマーカLMの長さLが所定値L0以下である場合(ステップS205:YES)、図3及び図4に示されるように、後続車両から車両1の状況を認識し難い状況にある可能性が高い。本実施形態では、このような状況を、より的確に把握するために、続くステップS207及びS208が実施される。
ステップS207では、カーブ判定部34によって、車両1の後方道路がカーブであるか否かが判定される。このカーブ判定は、ステップS204で検知したレーンマーカの曲率が所定閾値より大きいか否かを判断することにより行われる。このようなカーブ判定は、撮像装置26で取得される撮像画像に含まれるレーンマーカLMを画像解析することにより行えるため、新たなデバイスが不要であり、コスト的に有利である。
尚、本実施形態では、カーブ判定部34は、ステアリングセンサ42、加速度センサ44及びヨーレートセンサ46の検知値を取得し、上述のレーンマーカLMの曲率判定とともに総合的に考慮することで、カーブ判定の精度をより高めている。
カーブ判定部34で後方道路がカーブであると判定された場合(ステップS207:YES)、メインECU10は「作動制限条件が成立する」と判定する(ステップS208)。この場合、レーンマーカLMが所定値L0以下であり、後方道路がカーブであることにより、図3に示されるように、後方道路が見通しの悪いカーブである状況が把握されることとなる。
一方、カーブ判定部34で後方道路がカーブであると判定されなかった場合(ステップS207:NO)、勾配検知部36は更に、車両1が下り勾配にあるか否かを判定する(ステップS209)。下り勾配の判定は、車両1の前後に設置された荷重センサ48からの検知値をそれぞれ取得し、車両1の傾斜状態を推定することにより行われる。
車両1が下り勾配にあると判定された場合(ステップS209:YES)、メインECU10は、「作動制限条件が成立する」と判定する(ステップS208)。この場合、図4に示されるように、車両1の後方に下り勾配の頂上が存在し、頂上より更に後方にいる後続車にとって車両1が認識しにくく、見通しの悪い状況が把握されることとなる。
一方、車両1が下り勾配であると判定されなかった場合(ステップS209:NO)、メインECU10は「作動制限条件は成立しない」と判定する(ステップS210)。またステップS206にてレーンマーカLMの長さLが所定値L0より長いと判定された場合もまた(ステップS206:NO)、後続車から車両1を認識することができるため、「作動制限条件は成立しない」と判定する(ステップS210)。
このように図6のサブルーチンでは、レーンマーカの長さを中心に作動制限条件の成否が判定される。作動制限条件が成立した場合には、後続車にとって車両1の見通しが悪いため、直ぐに自動ブレーキ制御を実施してしまうと、車両1の停車位置として見通しが悪い場所が選択されてしまうおそれがある。この場合、後述するように、作動制限条件が不成立となるまでブレーキECU28の作動を制限することにより、後続車にとって車両1の見通しがよい位置までの移動を許容する。これにより、車両1の停止位置が適切に選択される。
また上述したように、ステップS202では、レーンマーカLMの所定値L0が、車両の走行速度に応じて可変に設定される。本実施形態では特に、この所定値L0は、車両1の走行速度が増加するに従って大きくなるように設定されている。例えば、車両1の走行速度が大きい場合、同じルートを後から走行する後続車の走行速度もまた増加する傾向があるため、緊急停車している車両1を認識して後続車が減速するために必要な制動距離も長くなる。そのため、車両の走行速度が増加するにしたがって所定値L0を大きく設定することにより、自動ブレーキの作動制限が実施されるタイミングを調整し、後続車の衝突リスクをより適切に低減できるようになっている。
再び図5に戻って、このように作動制限条件の成否が判定された結果、作動制限条件が成立した場合(ステップS103:YES)、メインECU10は後続車検知部40にて車両1の後続車がいないか否かを判定する(ステップS104)。この後続車判定は、撮像装置26で取得した撮像画像を画像解析することにより、後方道路に後続車が存在しているか否かを判断して行われる。
後続車検知部40で後続車が検知されない場合(ステップS104:YES)、メインECU10は更に先行車検知部38にて車両1の前方の所定距離以内に先行車がいないか否かを判定する(ステップS105)。この先行車判定は、前方レーダ50の検知結果に基づいて行われる。その結果、車両1から所定距離以内に先行車がいないと判定された場合(ステップS105:YES)、自動ブレーキ制御部32はブレーキECU28に対して作動制限を実施する(ステップS106)。このように作動制限が実施されたブレーキECU28では、ドライバの異常が検知された場合であっても、直ぐに自動ブレーキ制御が実行されず、一時的に中止される。その結果、車両1の自動ブレーキによる制動距離は少なからず長くなる一方で、見通しの悪い停車位置が選択されることが回避される。
一方、後続車検知部40で後続車が検知された場合(ステップS104:NO)、メインECU10はステップS103における条件判定結果に関わらず、作動制限が解除される(ステップS107)。このように車両1から後続車を検知できた場合には、後続車にとっても車両1の認識が容易であり、緊急停車した際に後続車が衝突するリスクも少ない。この場合、レーンマーカの長さに関わらず作動制限を解除することで、ドライバの異常発生から迅速な停車が可能となる。
また先行車検知部38で先行車が所定距離以内に検知された場合(ステップS105:NO)、メインECU10はステップS103における条件判定結果に関わらず、作動制限が解除される(ステップS107)。このように先行車が所定距離以内に存在する場合に、先行車への衝突リスクが高まるため、作動制限を解除することで、衝突回避のための制動制御に迅速に移動できる。ここでの所定距離は、例えば本来の自動停止システムの制動を行った場合の停止位置までの距離である。
このように作動制限が解除されると、ブレーキECU28による自動ブレーキ制御が開始し(ステップS108)、その後、車両1は停車する(ステップS109)。
以上説明したように、本実施形態では、車両1に設置される撮像装置26の撮像画像に含まれるレーンマーカLMが検知される。撮像画像に含まれるレーンマーカLMの長さLは、車両1と後続車との間の見通しの悪さを反映しており、見通しが悪いほど短くなる傾向がある。そのため、レーンマーカLMの長さLが所定値L0以下である場合、自動ブレーキ制御部32はブレーキECU28の作動制限を実施することにより、ドライバに異常が発生した際に、即座に本来の自動停車制御を実施することで後続車にとって見通しの悪い位置に停車することを避けることができる。そして、その後、レーンマーカLMの長さLが所定値L0より長くなった場合に、自動ブレーキ制御部32はブレーキECU28の作動制限を解除することで、後続車にとって見通しがよい位置に停車できる。
このように車両1の後方道路に含まれるレーンマーカLMの長さLに基づいてブレーキECU28の作動制限を実施することで、後続車にとって見切りのいい適切な停車位置が選択される。このような制御は、車両1の後方道路を撮像可能な撮像装置26で取得された画像に基づいて実施されるが、このような撮像装置26はバスやトラック等の商用車をはじめとする様々な車両において、既存設備として搭載される場合が多く、これらを流用することで実現コストも低く抑えることができる。
本実施形態では特に、ブレーキECU28の作動制限の可否判定に用いられる画像を取得するための撮像装置26として、車両1の後方側に設置されたバックアイカメラが採用される。バックアイカメラは、バスやトラック等の商用車をはじめとする様々な車両において、既存設備として搭載される場合が多く、これらを流用することで実現コストを低く抑えることができる。
また上述の説明では、ブレーキECU28に対して作動制限が実施される間、自動ブレーキが作動しない仕様を前提に説明したが、これに代えて、ブレーキECU28に対して作動制限が実施される間、自動ブレーキで発揮される制動力が本来の自動停止制御の制動力に比べて弱くなるように構成してもよい。この場合もまた、制動距離が長くなる分だけドライバの異常発生から停車するまでに移動距離を稼ぐことができるため、後続車から見通しの悪い停車位置が選択されることを避けられる一方で、前者に比べて制動の開始タイミングが少なからず早くなるため、制動距離を短縮できる点で有利である。
また上述の説明では、車両1の後方道路のうちレーンマーカLMに基づいてブレーキECU28に対する作動制御を実施しているが、後方道路の状況を反映する各種パラメータ(例えば道路自体の長さなど)に基づいて、上記制御を実施するようにしてもよい。この場合、レーンマーカが設けられていない走行路に対しても、本願発明を適用可能である。
従って本実施形態によれば、コスト増加を抑えながらも、走行中の車両1でドライバに異常が発生した際にブレーキECU28を作動させて停車させる際に、適切な停車位置を選択可能な自動停車制御システムを提供できる。
本発明の少なくとも1実施形態は、走行中の車両でドライバに異常が発生した際に、自動ブレーキ装置を制御することにより、前記車両を自動的に停車させる自動停車制御システムに利用可能である。
1 車両
2 運転席
4 客席
6 ドライバ状態検知装置
10 メインECU
16 マイクロフォン
18 停止ボタン
20 警報ブザー
22 スピーカ
24 ハザード
26 撮像装置
28 ブレーキECU
30 レーンマーカ検知部
32 自動ブレーキ制御部
34 カーブ判定部
36 勾配検知部
38 先行車検知部
40 後続車検知部
42 ステアリングセンサ
44 加速度センサ
46 ヨーレートセンサ
48 荷重センサ
50 前方レーダ
52 車速センサ

Claims (11)

  1. 走行中の車両でドライバに異常が発生した際に、自動ブレーキ装置を制御することにより、前記車両を自動的に停車させる自動停車制御システムであって、
    前記車両の後方道路を撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置が撮像した画像から前記後方道路のレーンマーカを検知するレーンマーカ検知部と、
    前記自動ブレーキ装置を制御する自動ブレーキ制御部と、
    を備え、
    前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの長さが所定値以下である場合、前記自動ブレーキ装置の作動制限を実施し、その後、前記レーンマーカの長さが前記所定値より長くなった場合に、前記作動制限を解除する、自動停車制御システム。
  2. 前記後方道路がカーブであるか否かを判定するカーブ判定部を更に備え、
    前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの長さが所定値以下であり、且つ、前記カーブ判定部によって前記後方道路がカーブであると判定された場合に、前記作動制限を実施する、請求項1に記載の自動停車制御システム。
  3. 前記カーブ判定部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの曲率に基づいて、前記後方道路がカーブであるか否かを判定する、請求項2に記載の自動停車制御システム。
  4. 前記カーブ判定部は、前記車両のステアリングの舵角、前記車両に設置されたヨーレートセンサ、及び、加速度センサの少なくとも1つの検知値に基づいて、前記後方道路がカーブであるか否かを判定する、請求項3に記載の自動停車制御システム。
  5. 前記車両の勾配を検知する勾配検知部を更に備え、
    前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で検知された前記レーンマーカの長さが所定値以下であり、且つ、前記勾配検知部により下り勾配が検知された場合に、前記作動制限を実施する、請求項1から4のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
  6. 前記車両の後続車を検知する後続車検知部を更に備え、
    前記自動ブレーキ制御部は、前記後続車検知部で前記後続車が検知された場合、前記レーンマーカの長さに関わらず、前記作動制限を解除する、請求項1から5のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
  7. 前記所定値は、前記車両の走行速度が増加するに従って大きくなるように可変に設定される、請求項1から6のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
  8. 前記車両の先行車を検知する先行車検知部を更に備え、
    前記自動ブレーキ制御部は、前記先行車検知部で前記先行車が検知された場合、前記車両と前記先行車との間隔が所定値未満になった場合、前記レーンマーカの長さに関わらず、前記作動制限を解除する、請求項1から7のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
  9. 前記自動ブレーキ制御部は、前記レーンマーカ検知部で前記レーンマーカが正常に検知できなかった場合、前記レーンマーカの長さに関わらず、前記作動制限を解除する、請求項1から8のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
  10. 前記撮像装置は、前記車両の後方側に設置されたバックアイカメラである、請求項1から9のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
  11. 前記撮像装置は、前記車両に対する前記撮像装置の撮像角度を変化させる駆動部を含み、
    前記駆動部は、前記ドライバの異常を検知した場合に、前記撮像装置の前記後方道路に対する角度が小さくなるように前記撮像角度を変化させるように動作する、請求項1から10のいずれか1項に記載の自動停車制御システム。
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