JP6219326B2 - 二輪車 - Google Patents

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    • B62M6/40Rider propelled cycles with auxiliary electric motor
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    • B62M6/50Control or actuating devices therefor characterised by detectors or sensors, or arrangement thereof

Description

本発明は、人力によるトルク及び電動モータによるトルクを輪に伝達して走行する二輪車に関する。
特許文献1には、前輪の回転速度と後輪の回転速度との速度差から自動二輪車のスリップを検出し、スリップの発生を運転者に報知すると共に、スリップの発生に応じたエンジンの出力制御を行うことが開示されている。
特開2012−206550号公報
特許文献1のスリップ検出の技術を電動アシスト自転車に適用する場合、前輪の回転速度と後輪の回転速度とを検出することになるので、複数の速度センサが必要となり、コストが高くなるという問題がある。
そこで、本発明は、電動アシスト自転車のような、人力によるトルク及び電動モータによるトルクを輪に伝達して走行する二輪車において、低コストでスリップを検知することができる二輪車を提供することを目的とする。
本発明に係る二輪車(10)は、人力によるトルク及び電動モータ(18)によるトルクを輪(22)に伝達して走行する二輪車(10)であって、以下の特徴を有する。
第1の特徴;前記二輪車(10)は、前記各トルクが伝達される後輪(22)の後輪回転速度(Vrr)を検出する車輪速検出手段(14)と、前記電動モータ(18)の出力を制御するモータ出力制御手段(34)と、時間経過に伴って前記後輪回転速度(Vrr)が上昇し、及び、時間経過に対して前記電動モータ(18)の出力が変化していない場合に、前記後輪回転速度(Vrr)が所定の回転速度閾値(Vbs)まで上昇したときに、前記二輪車(10)のスリップを検出するスリップ検出手段(36)と、前記スリップの検出後、前記車輪速検出手段(14)で検出された最新の後輪回転速度(Vrr)が前記回転速度閾値(Vbs)まで減速したか否かを判定する出力復帰判定手段(38)とを備える。
の場合、前記モータ出力制御手段(34)は、前記スリップ検出手段(36)が前記スリップを検出したときに、前記電動モータ(18)に供給する制御信号のデューティ(Dt)を0%に設定することで、前記電動モータ(18)の出力を停止させる。
また、前記モータ出力制御手段(34)は、前記最新の後輪回転速度(Vrr)が前記回転速度閾値(Vbs)まで減速したと前記出力復帰判定手段(38)が判定した場合前記スリップの検出時のデューティ(Dtbs)に対して0〜1の範囲内の任意の出力抑制率(X)を乗じて得た値を新たなデューティ(Dtbs・X)に設定し、設定した前記新たなデューティ(Dtbs・X)の制御信号を前記電動モータ(18)に供給する。
の特徴;前記電動モータ(18)に対する前記新たなデューティ(Dtbs・X)の制御信号の供給開始後、前記最新の後輪回転速度(Vrr)が前記回転速度閾値(Vbs)まで上昇したと前記出力復帰判定手段(38)が判定した場合、前記モータ出力制御手段(34)は、前記出力抑制率(X)を用いたデューティ(Dt)の制限を解除し、前記スリップが発生していない通常動作時のデューティ(Dt)の制御信号を前記電動モータ(18)に供給する。
本発明の第1の特徴によれば、トルクが伝達される輪の後輪回転速度を車輪速検出手段で検出し、時間経過に伴う後輪回転速度の上昇と、電動モータの出力が時間経過に対して変化していないこととに基づき、スリップ検出手段は、二輪車のスリップを検出する。すなわち、電動モータが一定出力であれば後輪回転速度は一定車速となるが、一方で、電動モータが一定出力であるにも関わらず、車輪速検出手段で検出される後輪回転速度が時間経過に伴って上昇していれば、スリップが発生しているか、又は、スリップしている可能性があることを容易に検知することができる。
このように、第1の特徴では、前輪及び後輪の回転速度をそれぞれ検出し、検出した各車速からスリップを検知する特許文献1の技術と比較して、後輪回転速度を検出するセンサの個数を削減し、低コスト且つ簡易的にスリップの検出を行うことができる。
なお、本発明において、「スリップを検出」及び「スリップの検出」とは、二輪車のスリップが実際に発生していることを検出する場合や、スリップ発生の直前にスリップが発生する可能性を検出する場合を含む概念である。
また、スリップ検出手段がスリップを検出すると、制御信号のデューティを0%に設定し、電動モータの出力を停止させる。これにより、トラクションコントロールを速やかに実行して後輪回転速度を減速させることができるので、スリップの発生を防止し、又は、スリップが発生しても、その影響を低減することができる。
さらに、最新の後輪回転速度が回転速度閾値まで減速すれば、モータ出力制御手段は、スリップ検出時のデューティに0〜1の範囲内の任意の出力抑制率を乗じて得た新たなデューティの制御信号を電動モータに供給する。このように、電動モータに供給する制御信号のデューティを、新たなデューティに制限することにより、電動モータの出力は、スリップ検出時の出力よりも低下する。これにより、スリップの再発(の可能性)を回避することができる。
本発明の第の特徴によれば、新たなデューティに制限した後、最新の後輪回転速度が回転速度閾値まで上昇すれば、モータ出力制御手段は、デューティの制限を解除し、通常動作時のデューティの制御信号で電動モータを駆動させる。この結果、二輪車を速やかに通常動作に復帰させることができる。
本実施形態に係る二輪車の概略ブロック図である。 本実施形態の動作を示すフローチャートである。 後輪回転速度の時間変化を示すタイミングチャートである。
本発明に係る二輪車について、好適な実施形態を掲げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[本実施形態の構成]
図1は、本実施形態に係る二輪車10の概略ブロック図であり、二輪車10は、例えば、電動アシスト自転車に適用される。なお、電動アシスト自転車の構造は公知であるので(例えば、特開平6−156360号公報参照)、当該構造に関する詳細な説明については省略する。
二輪車10は、アクセルポジションセンサ(APS)12、車速センサ(車輪速センサ)14、PDU16及びモータ(電動モータ)18を有する。
APS12は、運転者によるアクセルグリップ20の操作量であるアクセル開度量を逐次検出し、検出結果を示すアナログ信号をPDU16に出力する。車速センサ14は、二輪車10の駆動輪である後輪22のホイール内において、インホイールモータであるモータ18内に設けられたホールIC等の車速センサである。車速センサ14は、後輪22の車軸24の回転数(後輪回転数N)に応じた回転速度(車輪速としての後輪回転速度Vrr)を逐次検出し、検出した後輪回転速度Vrrを示すパルス信号をPDU16に出力する。
PDU16は、APS12からのアクセル開度量と、車速センサ14からの後輪回転速度Vrrとに基づき、モータ18を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号に基づきモータ18を制御する。モータ18は、PDU16からの制御に基づき駆動することにより、車軸24にトルクを伝達して後輪22を回転させる。
なお、運転者がペダルを踏み込んで人力で車軸24に伝達されるトルクと、運転者をアシストすべくモータ18が回転することで車軸24に伝達されるトルクとによって後輪22は回転し、二輪車10を走行させることができる。
PDU16は、A/D入力回路26、ロータセンサ補正回路28、CPU30及びモータドライバ回路32を有する。また、CPU30は、図示しない記憶部に記憶されたプログラムが起動することにより、モータ出力制御手段34、スリップ検出手段36及び出力復帰判定手段38の機能を実現する。
A/D入力回路26は、APS12から入力されたアクセル開度量のアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU30に出力する。ロータセンサ補正回路28は、車速センサ14からの後輪回転速度Vrrのパルス信号に対して、増幅処理や波形整形等の所定の信号処理を施してCPU30に出力する。
CPU30のモータ出力制御手段34は、アクセル開度量及び後輪回転速度Vrrに応じたデューティDtの制御信号を生成し、モータドライバ回路32に出力する。モータドライバ回路32は、例えば、三相のインバータ回路であり、内部のFET等のスイッチング素子が制御信号のデューティDtに従ってオン又はオフすることにより、三相のモータ18のコイルに駆動電圧を供給して当該モータ18を回転させる。
CPU30のスリップ検出手段36は、後輪回転速度VrrとデューティDtとに基づき、二輪車10のスリップが発生しているか否か、又は、スリップが発生する可能性があるか否かを判定する。スリップ検出手段36がスリップを検出した場合、モータ出力制御手段34は、デューティDtを0%に設定し、設定したデューティDtの制御信号をモータドライバ回路32に供給することで、モータ18の駆動を停止させる。
なお、本実施形態において、「スリップを検出」及び「スリップの検出」とは、二輪車10のスリップが実際に発生していることを検出する場合や、スリップ発生の直前にスリップが発生する可能性を検出する場合を含む。また、二輪車10は、摩擦係数μが小さい道路、例えば、雪道や、路面が凍結している道路を走行する際に、スリップしやすい。
出力復帰判定手段38は、スリップ検出手段36によるスリップ検出後、後輪回転速度Vrrがスリップ検出時の後輪回転速度である回転速度閾値Vbsまで減速すれば、二輪車10がスリップ状態から抜け出たと判定する。モータ出力制御手段34は、デューティDtを0%〜100%の範囲内の任意の値に設定し、デューティDtを制限した制御信号をモータドライバ回路32に供給する。
また、出力復帰判定手段38は、デューティDtが制限されている場合に、後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで上昇すれば、スリップ発生の可能性が低いと判断し、デューティ制限下での動作から通常動作に復帰すべきと判定する。モータ出力制御手段34は、デューティDtを100%に設定し、通常動作に応じた制御信号をモータドライバ回路32に供給する。なお、通常動作とは、スリップが発生しないときの二輪車10の走行動作であって、例えば、Dt=100%での走行動作をいう。
[本実施形態の動作]
本実施形態に係る二輪車10は、以上のように構成されるものであり、その動作について、図2及び図3を参照しながら説明する。この説明では、必要に応じて、図1も参照して説明する。
二輪車10では、アクセル開度量に応じたモータ18のトルクと、運転者の人力によるトルクとによって後輪22が回転するため、スリップが発生しない通常動作時は、図3で一点鎖線に示すように、時間経過に対して後輪回転速度Vrrが緩やかに上昇する。
これに対して、スリップが発生する場合、実線で示すように、通常動作時と比較して、後輪回転速度Vrrは、時間経過に伴い急激に上昇する。すなわち、スリップが発生した場合、運転者がペダル操作を停止しても、後輪22は、惰性で走行するため、後輪回転速度Vrrが上昇する。
そこで、本実施形態に係る二輪車10では、図2に示すフローチャートを実行することで、スリップ発生を簡易的に検知し、スリップ発生を回避するか、又は、スリップが発生しても、その影響を低減できるようにしている。
すなわち、図2のステップS1において、CPU30のモータ出力制御手段34は、APS12からA/D入力回路26を介して入力されるアクセル開度量と、車速センサ14からロータセンサ補正回路28を介して入力される後輪回転速度Vrrとに基づき、所定のデューティDt(例えば、Dt=100%)の制御信号を生成し、モータドライバ回路32に出力する。
モータドライバ回路32は、入力された制御信号に従ってスイッチング素子をオンし、所定の駆動電圧をモータ18に供給する。モータ18は、駆動電圧によって駆動し、車軸24にトルクを伝達して後輪22を回転させる。これにより、二輪車10では、運転者の人力による後輪22へのトルク伝達と、モータ18から後輪22へのトルク伝達とによって走行する通常動作が行われる。
ステップS2において、スリップ検出手段36は、後輪回転速度Vrrが上昇しているか否かを判定する。後輪回転速度Vrrが一定速度であるか又は減速している場合には(ステップS2:NO)、スリップ検出手段36は、二輪車10にスリップが発生していないと判定する。モータ出力制御手段34は、スリップ検出手段36の判定結果を受けて、Dt=100%の制御信号をモータドライバ回路32に出力し、通常動作を継続させる。
後輪回転速度Vrrが上昇している場合(ステップS2:YES)、スリップ検出手段36は、次のステップS3において、デューティDtが時間経過に伴って変化しているか否かを判定する。デューティDtが時間的に変化している場合(ステップS3:YES)、スリップ検出手段36は、デューティDtの変化に応じて後輪回転速度Vrrが上昇したものと判定する。モータ出力制御手段34は、スリップ検出手段36の判定結果を受けて、ステップS1の通常動作を継続させる。
デューティDtの時間的変化がない場合(ステップS3:NO)、スリップ検出手段36は、デューティDtが時間的に変化していないにも関わらず、後輪回転速度Vrrが上昇しているので、二輪車10がスリップする可能性があるか、又は、スリップしている可能性があると判定する。具体的に、図3のタイミングチャートにおいて、後輪回転速度Vrrが時間経過に伴って上昇し、且つ、Dt=100%である場合、スリップ検出手段36は、図3の時点t1で後輪回転速度Vrrが所定の回転速度閾値Vbsに到達すれば、スリップ発生を検知する。
次のステップS4において、モータ出力制御手段34は、スリップ検出手段36の判定結果を受けてDt=0%に設定し、設定後の制御信号をモータドライバ回路32に出力する。これにより、モータドライバ回路32は、入力された制御信号に従ってスイッチング素子をオフとし、モータ18への駆動電圧の供給を停止する。
時点t1から時点t2までの時間帯において、スリップ発生に起因した二輪車10の惰性走行により、後輪回転速度Vrrはさらに上昇する。この場合、モータ18が回転駆動を停止して車軸24へのトルク伝達を停止する一方で、運転者がスリップの発生を感知してペダル操作を中断することにより、後輪回転速度Vrrは減速する。
ステップS5において、出力復帰判定手段38は、車速センサ14が検出した最新の後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで減速したか否かを判定する。後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで減速していない場合(ステップS5:NO)、出力復帰判定手段38は、スリップ状態が継続していると判定する。モータ出力制御手段34は、出力復帰判定手段38の判定結果を受けて、Dt=0%の制御信号をモータドライバ回路32に引き続き出力する。
一方、図3の時点t2において、後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで減速した場合(ステップS5:YES)、出力復帰判定手段38は、二輪車10がスリップ状態から抜け出たと判定する。
次のステップS6において、モータ出力制御手段34は、出力復帰判定手段38の判定結果を受けて、時点t1のスリップ検出時のデューティDtbsに、0〜1の範囲内の任意の出力抑制率Xを乗じ、乗じて得たDtbs・Xを新たなデューティDt(Dt=Dtbs・X)に設定する。そして、Dt=Dtbs・Xの制御信号をモータドライバ回路32に出力する。
すなわち、スリップ検出時のデューティDtbs(Dtbs=100%)の制御信号を出力して、モータ18を駆動させた場合、再度スリップする可能性がある。そのため、モータ出力制御手段34は、デューティDtbsよりも低いデューティDt(例えば、X=0.8、Dt=80%)の制御信号を生成する。
モータドライバ回路32は、デューティDtが制限された制御信号に従ってスイッチング素子をオンし、駆動電圧をモータ18に供給する。この結果、モータ18が駆動電圧によって回転駆動することにより、二輪車10は、スリップ発生前の状態に復帰する。但し、デューティDtがスリップ検出時のデューティDtbsよりも小さいので、モータ18から車軸24に伝達されるトルクは、スリップ検出時のトルクよりも小さくなる。
ステップS7において、出力復帰判定手段38は、車速センサ14が検出した最新の後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで上昇したか否かを判定する。後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで上昇していないと出力復帰判定手段38が判定した場合(ステップS7:NO)、モータ出力制御手段34は、この判定結果を受けて、ステップS6の処理を再度実行し、新たなデューティDt(Dt=Dtbs・X)に設定する。
この場合、モータ出力制御手段34は、前回のステップS6の処理で設定した出力抑制率Xよりも高い値に出力抑制率Xを設定し、新たに設定した出力抑制率XをデューティDtbsに乗じて新たなデューティDtを設定する。すなわち、CPU30内では、Vbs=Vrrになるまで、出力抑制率Xの値を上昇させながらステップS6及びS7の処理を繰り返し行う。
そして、時点t3で、最新の後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで上昇した場合(ステップS7:YES)、出力復帰判定手段38は、スリップ発生の可能性が低いと判断し、デューティ制限下の動作から通常動作に復帰すべきと判定する。
次のステップS8において、モータ出力制御手段34は、出力復帰判定手段38の判定結果を受けて、Dt=100%に設定し、設定したデューティDtの制御信号をモータドライバ回路32に出力する。モータドライバ回路32は、入力された制御信号に従ってスイッチング素子をオンし、Dt=100%の駆動電圧をモータ18に供給する。この結果、モータ18は、通常動作時のトルクを車軸24に伝達して後輪22を回転させる。このように、デューティDtが制限された状態から解除されるので、二輪車10を通常動作に完全に復帰させることができる。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る二輪車10によれば、トルクが伝達される後輪22の後輪回転速度Vrrを車速センサ14で検出し、時間経過に伴う後輪回転速度Vrrの上昇と、デューティDtが時間経過に対して変化していないこととに基づき、スリップ検出手段36は、二輪車10のスリップを検出する。すなわち、モータ18が一定出力であれば後輪回転速度Vrrは一定速度となるが、一方で、モータ18が一定出力であるにも関わらず、車速センサ14で検出される後輪回転速度Vrrが時間経過に伴って上昇していれば、スリップが発生しているか、又は、スリップしている可能性があることを容易に検知することができる。
このように、本実施形態では、前輪及び後輪の回転速度をそれぞれ検出し、検出した各車速からスリップを検知する特許文献1の技術と比較して、車輪速(後輪回転速度Vrr)を検出するセンサの個数を削減し、低コスト且つ簡易的にスリップの検知を行うことができる。
また、本実施形態では、スリップ検出手段36がスリップを検知すると、制御信号のデューティDtを0%に設定し、モータ18の出力を停止させる。これにより、トラクションコントロールを速やかに実行して後輪回転速度Vrrを減速させることができるので、スリップの発生を防止し、又は、スリップが発生しても、その影響を低減することができる。
さらに、本実施形態では、最新の後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで減速すれば、モータ出力制御手段34は、スリップ検出時のデューティDtbsに0〜1の範囲内の任意の出力抑制率Xを乗じて得た新たなデューティDt(=Dtbs・X)の制御信号をモータ18に供給する。このように、モータ18に供給する制御信号のデューティDtを、新たなデューティDtに制限することにより、モータ18の出力は、スリップ検出時の出力よりも低下する。これにより、スリップの再発(の可能性)を回避することができる。
さらにまた、本実施形態によれば、新たなデューティDtに制限した後、最新の後輪回転速度Vrrが回転速度閾値Vbsまで上昇すれば、モータ出力制御手段34は、デューティDtの制限を解除し、通常動作時のデューティDtの制御信号でモータ18を駆動させる。この結果、二輪車10を速やかに通常動作に復帰させることができる。
上記のように本実施形態に係る二輪車10を構成したことにより、下記の効果も得られる。
二輪車10において、必要とされるセンサは車速センサ14のみである。車速センサ14は、電動アシスト二輪車等の各種の二輪車に備わっているため、これらの二輪車に本実施形態を適用する際、ハードウェア面での追加部品はない。また、スリップの検知や、後輪回転速度Vrr及びスリップ検知に基づくモータ18の駆動力制御は、CPU30内のソフトウェア(プログラム)を適宜変更することで実現可能である。
そのため、本実施形態では、現行の電動アシスト自転車等の完成車を一部設定変更するだけで、二輪車10を実現できる。従って、スリップの検知や、スリップ発生に対するモータ18の駆動力制御を低コストで行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように二輪車10を構成することで、摩擦係数μが小さい道路、例えば、雪道や、路面が凍結している道路を走行する際、スリップを検知するとトラクションコントロールが速やかに実行される。この結果、スリップ発生の回避や、スリップが発生しても、その影響を抑制することが可能となる。このように、本実施形態では、四輪車でも採用されているトラクションコントロール技術を、低コストで電動アシスト自転車等の二輪車に搭載できるため、二輪車10の顧客吸引力を向上させることが可能となる。
以上、本発明について好適な実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施形態の記載範囲に限定されることはない。上記の実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることは、当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。また、特許請求の範囲に記載された括弧書きの符号は、本発明の理解の容易化のために添付図面中の符号に倣って付したものであり、本発明がその符号をつけた要素に限定されて解釈されるものではない。
10…二輪車 14…車速センサ(車輪速センサ)
16…PDU 18…モータ(電動モータ)
22…後輪(駆動輪) 30…CPU
32…モータドライバ回路 34…モータ出力制御手段
36…スリップ検出手段 38…出力復帰判定手段
Dt、Dtbs…デューティ Vbs…回転速度閾値(車輪速)
Vrr…後輪回転速度(車輪速) X…出力抑制率

Claims (2)

  1. 人力によるトルク及び電動モータ(18)によるトルクを後輪(22)に伝達して走行する二輪車(10)において、
    前記各トルクが伝達される後輪(22)の後輪回転速度(Vrr)を検出する車輪速検出手段(14)と、
    前記電動モータ(18)の出力を制御するモータ出力制御手段(34)と、
    時間経過に伴って前記後輪回転速度(Vrr)が上昇し、及び、時間経過に対して前記電動モータ(18)の出力が変化していない場合に、前記後輪回転速度(Vrr)が所定の回転速度閾値(Vbs)まで上昇したときに、前記二輪車(10)のスリップを検出するスリップ検出手段(36)と、
    前記スリップの検出後、前記車輪速検出手段(14)で検出された最新の後輪回転速度(Vrr)が前記回転速度閾値(Vbs)まで減速したか否かを判定する出力復帰判定手段(38)と、
    を備え
    前記モータ出力制御手段(34)は、
    前記スリップ検出手段(36)が前記スリップを検出したときに、前記電動モータ(18)に供給する制御信号のデューティ(Dt)を0%に設定することで、前記電動モータ(18)の出力を停止させ、
    前記最新の後輪回転速度(Vrr)が前記回転速度閾値(Vbs)まで減速したと前記出力復帰判定手段(38)が判定した場合、前記スリップの検出時のデューティ(Dtbs)に対して0〜1の範囲内の任意の出力抑制率(X)を乗じて得た値を新たなデューティ(Dtbs・X)に設定し、設定した前記新たなデューティ(Dtbs・X)の制御信号を前記電動モータ(18)に供給することを特徴とする二輪車(10)。
  2. 請求項記載の二輪車(10)において、
    前記電動モータ(18)に対する前記新たなデューティ(Dtbs・X)の制御信号の供給開始後、前記最新の後輪回転速度(Vrr)が前記回転速度閾値(Vbs)まで上昇したと前記出力復帰判定手段(38)が判定した場合、前記モータ出力制御手段(34)は、前記出力抑制率(X)を用いたデューティ(Dt)の制限を解除し、前記スリップが発生していない通常動作時のデューティ(Dt)の制御信号を前記電動モータ(18)に供給することを特徴とする二輪車(10)。
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