JP6218880B2 - レール装置 - Google Patents

Description

本発明は、電動の鉄道模型用のレール装置に関する。

レールを介して電力を供給されて走行する電動の鉄道模型が知られている。また、特許文献１には、鉄道模型用のレール等のレイアウトを簡単に作成するためのレイアウトベースが記載されている。

実開昭５９−１８４８９４号公報

鉄道模型用のレールは、例えばストレート状やカーブ状の複数のレールユニットが適宜連結されて構成される。そして、電動の鉄道模型用のレールにあっては、連結された複数のレールユニットが互いに導通されて鉄道模型への給電路を構成している。

特許文献１に記載されたレイアウトベースではレールが別となっており、使用者により、ベースの表面に形成された所定のレール敷設面に沿って複数のレールユニットが設置・連結され、レールが敷設される。そして、このレイアウトベースが電動の鉄道模型に用いられる場合には、敷設されたレールにコントローラが接続される。

以上の構成では、例えばレールユニットの連結不良やコントローラの接続不良に起因して鉄道模型への給電不良が生じ得る。そのため、例えば子供にとっては依然としてレイアウトの構築の難易度が高い。また、コントローラはレールから取り外されて保管されることになり、使用後の片付けに手間がかかる。

本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、使い勝手に優れるレール装置を提供することを目的としている。

本発明に係るレール装置は、レールを介して電力を供給されて走行する鉄道模型用のレール装置であって、周回状に形成されたレール敷設部を表面に有するベースと、前記レール敷設部に敷設されたレールと、を備え、前記ベースには、電池装填部と、前記電池装填部に装填された電池から前記レールを介して鉄道模型へ供給される電力を制御するコントローラとが設けられている。また、本発明に係るレール装置は、レールを介して電力を供給されて走行する鉄道模型用のレール装置であって、周回状に形成されたレール敷設部を表面に有するベースと、前記レール敷設部に敷設されたレールと、を備え、前記ベースには、電池装填部と、前記電池装填部に装填された電池から前記レールを介して鉄道模型へ供給される電力を制御するコントローラとが設けられており、前記レール敷設部は前記ベースの表面に凸設されており、前記ベースの前記表面の前記レール敷設部の内側または外側に嵌め込み可能なパネルを備えることを特徴とする。

また、本発明に係るレール装置において、前記レールは、帯状の導電性部材からなる一対のレール部材を含み、該一対のレール部材が前記レール敷設部に沿って互いに並行して配置されて一続きに構成されていてもよい。

また、本発明に係るレール装置において、前記レール敷設部には、前記レール部材の側縁部を収容する収容溝と、該収容溝からベースの裏面に達する複数の貫通孔が設けられており、前記レール部材の側縁部には、前記貫通孔を通して前記ベースの前記裏面に係合する係合爪が設けられていてもよい。

また、本発明に係るレール装置において、前記レール敷設部は前記ベースの表面に凸設されており、前記ベースの前記表面の前記レール敷設部の内側及び外側に着脱可能にそれぞれ嵌め込まれる内側パネル及び外側パネルをさらに備えてもよい。

また、本発明に係るレール装置において、前記ベースの前記表面を正面視した場合に、前記内側パネル及び前記外側パネル、並びに前記レール敷設部は、点対称な形状にそれぞれ形成されており、前記内側パネル及び前記外側パネルの少なくとも一方のパネルは、対称点を通る一つ以上の線で複数のパネル部材にそれぞれ分割されていてもよい。

また、本発明に係るレール装置において、前記ベースの前記表面を正面視した場合に、２５０ｍｍ×３５３ｍｍのサイズに収まり、前記レールのカーブ部分の曲率半径が１００ｍｍ以上であるようにしてもよい。

本発明によれば、使い勝手に優れるレール装置を提供することができる。

本発明の実施形態を説明するための、レール装置の一例の構成を示す図である。 図１のレール装置のベース及びレールの断面を示す図である。 図１のレール装置の変形例の構成を示す図である。

図１は、本発明の実施形態を説明するための、レール装置の一例の構成を示す。

レール装置１は、電動の鉄道模型２用のレール装置であって、ベース１０と、ベース１０に敷設されたレール１１と、を備えている。

ベース１０は、略直方体状の箱型に形成されており、天板部１２の表面には、レール１１が敷設されるレール敷設部１３が設けられている。レール敷設部１３は周回状に形成されており、図示の例では略長円形状に形成されている。レール敷設部１３の内側及び外側には例えば山岳や建物などを模した造形物が設置され、レール１１を走行する鉄道模型２がこれらの造形物に接触しないよう、レール敷設部１３は、鉄道模型２の幅よりも大きい幅をもって天板部１２の表面に区画されている。

また、ベース１０には、電池装填部１５と、電池装填部１５に装填された電池から鉄道模型２へ供給される電力を制御するコントローラ１６とが設けられている。

レール１１は、レール敷設部１３に予め敷設され、ベース１０に固定されている。レール敷設部１３に予め敷設されてレイアウトが固定されているレール１１は、導電性を有する一対のレール部材１７，１８がレール敷設部１３に沿って互いに並行して配置され、一続きに構成されている。

コントローラ１６は、ベース１０の内部でレール部材１７，１８の各々と接続されており、レール部材１７，１８のうち一方を正極、他方を負極として、電池装填部１５に装填された電池の直流電圧をレール１１に印加する。

そして、コントローラ１６は、レール１１に印加する電圧を調整可能に、且つレール１１の正極及び負極を切り替え可能に構成されており、コントローラ１６には、レール１１に印加する電圧を調整するための調整スイッチ１９と、レール１１の正極及び負極を切り替えるための切替スイッチ２０とが設けられている。調整スイッチ１９及び切替スイッチ２０は、図示の例では、ベース１０の側板部２１に設置されている。

鉄道模型２は、一対のレール部材１７，１８に架け渡されてレール１１上に設置され、レール１１と接する車輪を通じて集電し、モーターを駆動してレール１１に沿って走行する。

そして、使用者による調整スイッチ１９の操作に応じてレール１１に印加される電圧が変化すると、鉄道模型２は、レール１１への印加電圧に応じた速度でレール１１に沿って走行する。また、使用者による切替スイッチ２０の操作に応じてレール１１の正極及び負極が切り替わると、切り替えの前後で、鉄道模型２は周回状に敷設されているレール１１を反対回りに走行する。

このように、レール装置１では、レール１１及びコントローラ１６がベース１０に設けられて予め接続されており、鉄道模型２への給電路の構築に使用者の作業を要しないので、鉄道模型２への給電不良を抑制することができる。また、電池装填部１５及びコントローラ１６がベース１０に設けられ、レール装置１は電源を含めて一体に構成されているので、レール装置１の片付けに要する手間を軽減することができる。それにより、レール装置１の使い勝手を高めることができる。

また、レール装置１の片付けにおいては、片付けに要するスペースも考慮されるべきである。ここで、レール装置１のような玩具は収納ボックスに収納されることが想定され、この種の収納ボックスの多くは、国際標準規格（ＩＳＯ ２１６）に定義される紙の寸法に基づき、例えばＢ４サイズの紙を収納可能な大きさに形成される。そこで、レール装置１は、天板部１２の表面を正面視した場合において、Ｂ４サイズ（２５０ｍｍ×３５３ｍｍ）に収まる大きさであることが好ましい。ただし、レール装置１を過度に小さくすると、周回状に敷設されるレール１１のカーブ部分の曲率半径もまた小さくなり、鉄道模型２の一両分の長さによっては鉄道模型２がレール１１の内側又は外側に大きくはみ出してしまう。例えば鉄道模型２の一両分の長さが６０ｍｍ程度である場合に、レール１１のカーブ部分の曲率半径は１００ｍｍ以上あることが好ましい。そこで、レール装置１は、天板部１２の表面を正面視した場合において、Ａ４サイズ（２１０ｍｍ×２９７ｍｍ）よりも大きく、Ｂ４サイズ（２５０ｍｍ×３５３ｍｍ）に収まる大きさであることが好ましい。それによれば、略長円形状に敷設されるレール１１のカーブ部分に１００ｍｍ程度の曲率半径を確保することができる。

図２は、ベース１０及びレール１１の断面を示す。

レール１１を構成する一対のレール部材１７，１８は、帯状の導電性部材で形成されている。レール敷設部１３には、帯板状のレール部材１７，１８の各々の側縁部をそれぞれ収容する一対の収容溝２２が設けられており、収容溝２２には、ベース１０の天板部１２の裏面に達する貫通孔２３が設けられている。貫通孔２３は、図示は省略するが、収容溝２２の延在方向に間隔をあけて複数設けられている。本実施の形態において、レール部材１７、１８を構成する部材として、平坦な帯状の導電性部材を用いているため、作成が簡易であり、コストを低減することができる。なお、レール部材はこれに限られるものではなく、本物のレールを模した形状の導電性部材を用いてもよい。

レール部材１７の側縁部には複数の係合爪２４が設けられている。係合爪２４は、収容溝２２の貫通孔２３を通してベース１０の天板部１２の裏面に達し、折り曲げられて天板部１２の裏面に係合する。レール部材１８の側縁部にも同様に複数の係合爪２４が設けられている。

レール部材１７，１８は、側縁部がレール敷設部１３の収容溝２２にそれぞれ差し込まれ、レール敷設部１３に立設された状態でそれぞれ支持される。そして、係合爪２４が折り曲げられて天板部１２の裏面に係合し、それによりレール部材１７，１８はレール敷設部１３にそれぞれ固定される。

このように、レール敷設部１３に予め敷設されてレイアウトが固定されるレール１１は帯板状のレール部材１７，１８によって一続きに構成でき、それによりレール敷設部１３の収容溝２２及びレール部材１７，１８の係合爪２４によってレール部材１７，１８を簡潔に支持・固定することができる。

図３は、レール装置１の変形例の構成を示す。なお、上述したレール装置１と共通する要素には共通の符号を付することにより、説明を省略又は簡略する。

図３に示すレール装置１０１は、レール敷設部１３がベース１０の天板部１２の表面に凸設されており、レール敷設部１３の内側及び外側に形成される凹部に着脱可能にそれぞれ嵌め込まれる内側パネル１２５及び外側パネル１２６をさらに備えている。

内側パネル１２５や外側パネル１２６に、例えば山岳や建物などを模した造形物を設置することにより、臨場感ある情景を表現できる。また、例えば青色に直色された透明な樹脂材料などを用い、内側パネル１２５や外側パネル１２６が取り外されて空いた凹部に湖や海を形成することもできる。本実施の形態では、該凹部にも造形物を形成することができるため、造形物の上面をレール敷設部１３の上面以下の高さに設定したい場合にも対応でき、使い勝手のよいレール装置を提供することができる。

また、造形物が設置されている内側パネル１２５や外側パネル１２６を適宜交換することにより、レール１１及びレール１１上の鉄道模型２並びに造形物によって構成されるジオラマを簡便に変更することができ、レール装置１の使い勝手を高めることができる。

さらに、図示の例では、レール敷設部１３は、上記のとおり略長円形状に形成され、天板部１２の中心Ｏに関して点対称な形状に形成されており、レール敷設部１３の周囲の内側パネル１２５及び外側パネル１２６もまた、中心Ｏに関して点対称な形状にそれぞれ形成されている。

そして、内側パネル１２５は、中心（対称点）Ｏを通る線Ｘで二つのパネル部材１２５ａ，１２５ｂに分割されており、二つのパネル部材１２５ａ，１２５ｂのベース１０上における位置は入れ替え可能となっている。

外側パネル１２６もまた、中心（対称点）Ｏを通る線Ｘ及び線Ｙで四つのパネル部材１２６ａ，１２６ｂ，１２６ｃ，１２６ｄに分割されており、中心Ｏに関して対称位置にあって対をなすパネル部材１２６ａ，１２６ｂのベース１０上における位置は入れ替え可能となっており、対をなすパネル部材１２６ｃ，１２６ｄのベース１０上における位置もまた入れ替え可能となっている。

対をなす二つのパネル部材のベース１０上における位置を入れ替えることにより、各パネル部材に設置された造形物をベース１０上で簡便に移動させ、ジオラマの構成の自由度を高めることができる。それにより、レール装置１の使い勝手を高めることができる。なお、本発明のレール装置は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、内側パネル、外側パネルのどちらか一方だけを着脱可能な構成としてもよいし、内側パネル、外側パネルの形状、パーツ分割数等を変更してもよい。

１ レール装置
２ 鉄道模型
１０ ベース
１１ レール
１２ 天板部
１３ レール敷設部
１５ 電池装填部
１６ コントローラ
１７ レール部材
１８ レール部材
１９ 調整スイッチ
２０ 切替スイッチ
２１ 側板部
２２ 収容溝
２３ 貫通孔
２４ 係合爪
１０１ レール装置
１２５ 内側パネル
１２６ 外側パネル
Ｏ 中心（対称点）
Ｘ 線
Ｙ 線

Claims (4)

1. レールを介して電力を供給されて走行する鉄道模型用のレール装置であって、
   周回状に形成されたレール敷設部を表面に有するベースと、
   前記レール敷設部に敷設されたレールと、
   を備え、
   前記ベースには、電池装填部と、前記電池装填部に装填された電池から前記レールを介して鉄道模型へ供給される電力を制御するコントローラとが設けられており、
   前記レール敷設部は前記ベースの表面に凸設されており、
   前記ベースの前記表面の前記レール敷設部の内側または外側に嵌め込み可能なパネルを備えるレール装置。
2. 請求項１において、
   前記レールは、帯状の導電性部材からなる一対のレール部材を含み、該一対のレール部材が前記レール敷設部に沿って互いに並行して配置されて一続きに構成されているレール装置。
3. 請求項２において、
   前記レール敷設部には、前記レール部材の側縁部を収容する収容溝と、該収容溝からベースの裏面に達する複数の貫通孔が設けられており、
   前記レール部材の側縁部には、前記貫通孔を通して前記ベースの前記裏面に係合する係合爪が設けられているレール装置。
4. 請求項１乃至請求項３のいずれか一項において、
   前記ベースの前記表面を正面視した場合に、２５０ｍｍ×３５３ｍｍのサイズに収まり、
   前記レールのカーブ部分の曲率半径が１００ｍｍ以上であるレール装置。
   

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