JP6217399B2 - 装置制御システム、装置制御方法、および装置制御プログラム - Google Patents

装置制御システム、装置制御方法、および装置制御プログラム Download PDF

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Description

本件は、装置制御システム、装置制御方法、および装置制御プログラムに関する。
装置を制御する因子を効率よく最適化する手法が望まれている。一般に、装置を制御する因子として、入出力因子および操作因子が挙げられる。これらの因子を最適化する手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−48768号公報
しかしながら、特許文献1では、測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供しているわけではない。
1つの側面では、本件は、測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供することができる、装置制御システム、装置制御方法、および装置制御プログラムを提供することを目的とする。
1つの態様では、装置制御システムは、装置の操作因子と入出力因子とに関する応答曲面を用いて、入力因子の組み合わせごとに、操作因子と出力因子差との関係を複数含むデータ群を取得する取得部と、前記データ群の一部から、前記入力因子の組み合わせと前記操作因子との組み合わせを複数含むリストを抽出する抽出部と、前記リストから前記入力因子と前記操作因子との関係を表す近似曲面を生成する生成部と、前記リストに対応する出力因子差に係る指標と、前記生成部が生成した近似曲面の平滑度と、を算出する算出部と、を備える。
測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供することができる。
実施例1に係る装置制御システムの概略図である。 各操作因子による調整作業の結果を例示する図である。 応答曲面の一例である。 最大電流および最小電流に対して測定性能が最適となる操作因子である。 2次微分像である。 (a)および(b)は測定性能を昇順に並び替えて序数を付加した例である。 (a)および(b)は測定性能を昇順に並び替えて序数を付加した例である。 組み合わせの初期値を表す図である。 新たな近似曲面の例である。 パレート最適解を表す図である。 直交座標系で表したパレート最適解である。 装置制御システムの動作を表すフローチャートの一例である。 (a)は測定性能を重視した条件での微分像であり、(b)は運用性能を重視した条件での微分像である。 (a)および(b)は装置制御システムの処理をSEM−EBICに適用した結果である。 演算処理機のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
実施例の説明に先立って、装置制御システムについて説明する。
調整が必要な分析装置を運用するに際して、分析装置の理解と操作技術(経験や勘)が望まれている。しかしながら、試料の状態(汚れや材質の違い)、属人的要因(技術力の違い)等に起因して、適切な分析結果が得られないことがある。これは、走査電子顕微鏡(SEM: Scanning Electron Microscope)、透過電子顕微鏡(TEM: Transmission Electron Microscope)、走査プローブ顕微鏡(SPM: Scanning Probe Microscope)などの像観察装置に限らない。例えば、2次イオン質量分析法(SIMS: Secondary Ion Mass Spectrometry)、フーリエ変換赤外分光法(FTIR: Fourier-transform infrared spectroscopy)などのスペクトル計測装置を含め、調整が必要な装置全般に共通する。
一般に、分析結果の質は、装置の操作(制御)因子の数が多かったり、応答性が不明瞭であったり、オペレータの操作能力が不十分であったりすると低下する。こうした不具合は数値最適化手法で改善されることがある。数値最適化手法とは、与えられた設計最適化問題に対して数値的に最適な解を求める手法である。具体的には、ある入力(設計)変数に対する目的関数の値や勾配を調べながら、解が改善される方向に進んでいくアルゴリズムである。勾配法や進化アルゴリズムがその代表例である。数値最適化手法を大別すると、目的関数が1つである単目的最適化と、目的関数が複数である多目的最適化とがある。電圧アンプを例にとると、出力は電圧の一種類なので、単目的最適化により装置の測定性能を向上できる。
一般に、装置の因子として、入出力因子および操作(制御)因子が挙げられる。装置を操作する場合には、入出力因子と操作因子との関係をオペレータが体得したり、当該関係を応答関数やルックアップテーブルとして関連付けたりすることで、運用が可能となる。しかしながら、操作因子に対する出力因子の応答性が不明である場合、操作因子の種類が複数の場合、さらには操作因子間の連動性が不明な場合は、応答関数やルックアップテーブルが複雑になり、実機に適用できないケースが発生する。入力因子が定常状態から僅かに変動しただけでも、その変化に対応できず適切な出力が得られない場合がこれに相当する。これは、たとえルックアップテーブルの値が最適値であっても、テーブル全体を俯瞰すると解の集合体が形成する空間に連続性が無いことに起因する。こうした場合、仮にデータ間で補間作業を行っても精度に問題が生じ、有効に機能しないおそれがある。すなわち測定性能の最適解のみで構成されたルックアップテーブルは汎用性が低く、任意性の高い実機では有効に機能しない。
以上のことから、調整を必要とする装置に関し、測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供することが望まれていた。そこで、以下の実施例では、測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供することができる装置制御システム、装置制御方法、および装置制御プログラムについて説明する。
図1は、実施例1に係る装置制御システム100の概略図である。図1で例示するように、装置制御システム100は、入力源10、制御対象装置20、操作器30、電源40、出力表示器50、測定器60、演算装置70などを備える。演算装置70は、演算処理機71、操作器72、記録器73、表示器74などを備える。演算処理機71は、取得部75、抽出部76、生成部77、算出部78、判定部79などとして機能する。
本実施例においては、入力源10および制御対象装置20が、調整が必要な分析装置として機能する。入力源10は、分析結果を出力する装置であり、一例としてSEM−EBIC装置である。SEM−EBIC装置は、走査電子顕微鏡法(Scanning Electron Microscopy)と、電子線誘起電流法(Electron-beam-induced current)とを一体化した装置であり、SEM電子の走査に同期して試料の電気的情報を可視化する装置である。
制御対象装置20は、入力源10から入力される信号(以下、入力因子とも称する)に対し、操作因子に応じた処理を施すことによって得られた信号(以下、出力因子とも称する)を出力する装置である。制御対象装置20は、入力因子が入力される入力端子21、操作因子を入力するための複数の操作因子端子、出力因子を出力するための出力端子25などを備える。本実施例に係る操作因子は、一例として、粗ゲイン操作のための信号、微ゲイン操作のための信号、およびオフセット操作のための信号である。操作因子端子には、粗ゲイン端子22、微ゲイン端子23、オフセット端子24などが含まれる。粗ゲイン端子22は、例えば、入力因子に対して10(x=5〜10)倍の増幅を10のべき乗単位で離散的に行うための端子である。微ゲイン端子23は、例えば、入力因子に対して10(y=0〜2)倍の増幅を連続的に行うための端子である。オフセット端子24は、足し算によって入力因子を平行移動させるための端子である。
操作器30は、電源40を用いて、制御対象装置20の各操作因子端子に電流を供給する。オペレータは、操作器30を用いて、制御対象装置20の各操作因子端子に供給する電流を制御することができる。出力表示器50は、出力端子25からの出力因子を表示するディスプレイである。測定器60は、入力端子21への入力因子と、出力端子25からの出力因子と、各操作因子端子に入力される操作因子との関係を測定する装置である。
演算処理機71は、電源40を用いて、測定器60の測定結果に対して演算を行う装置である。操作器72は、演算処理機71の処理内容を操作するための装置である。オペレータは、操作器72を用いて演算処理機71の処理内容を操作することができる。記録器73は、演算処理機71の処理結果を記録する装置である。表示器74は、演算処理機71の処理結果を表示するディスプレイである。
入力源10において、電子照射により発生した微小なEBIC電流を画像化するには、信号の増幅が必要となる。しかしながら、入力源10から制御対象装置20に入力される入力因子(電流値)は常に変動するため、表示コントラストを最大化する調整作業を測定毎に行うことが望ましい。図2は、各操作因子による調整作業の結果を例示する図である。図2で例示するように、SEM−EBIC像のコントラストは、操作因子の条件により大きく異なる。
操作因子と入力因子と出力因子との関係は実験的に得ることができる。得られた実験結果は、応答曲面として得ることができる。応答曲面は、既知の入力因子(入力源10からの電流値)と既知の操作因子(粗ゲイン端子22への電流、微ゲイン端子23への電流、オフセット端子24への電流)に対する出力因子(出力電圧)を記録することによって作成することができる。入力因子のレンジは任意としてもよいが、操作因子の変更により出力因子の変化が現れる範囲とすることが好ましい。
図3は、入力源10からの入力因子(電流値)と、操作因子(微ゲイン)と、出力因子(出力電圧)との関係を表す応答曲面の一例である。いずれの軸も対数で表されている。応答曲面は、入力源10に対する実験によって得ることができる。同様に、入力源10からの入力因子(電流値)と、操作因子(粗ゲインまたはオフセット)と、出力因子(出力電圧)との関係を表す応答曲面を得ることもできる。これらの応答曲面を用いることによって、制御対象装置20への入力因子に対して測定性能を最適化することができる。SEM−EBIC装置の例では、2種類の入力因子(最大電流および最小電流)に対して出力因子差(出力電圧差)を最大化する操作条件(粗ゲイン、微ゲイン、およびオフセット)が決定される。こうして得られた条件は、測定性能に関する最適値である。
図4は、最大電流および最小電流に対して測定性能が最適となる操作因子(オフセット)を図示したものである。いずれも対数で表されている。この図は、ルックアップテーブルとして配列表示することもできる。ところで、図4に代表される最適操作条件は、必ずしも運用に適切であるとはいえない。実機を操作する際に入力される値(電流値)が図4またはルックアップテーブルに無い場合に補間により操作因子条件が求められることになるが、その補間精度が保たれないからである。図4で例示されるように、測定性能に関する最適操作因子には、数値変動が大きい領域がある。これらの領域が形成する空間は必ずしも滑らかではない。例えば図中に示した円内の領域では変化量が大きいため補間精度が悪く、実質的に有効な値とならない。この不都合を解消するには、出力因子差とは別の指標で解の集合体を評価することが好ましい。解の集合体が形成する曲面の滑らかさや連続性、すなわち平滑度を評価することでこの問題を解決することができる。
曲面の平滑度は、一例として、微分操作で評価することができる。例えば、図4を極座標に変換して2次微分すると図5の結果が得られる。ここでは曲率連続性を評価できる2次微分を行ったが、接線連続性を評価できる1次微分で代用することもできる。微分空間強度の二乗和(二乗和平均でも可)が小さいほどエッジが少なく、曲面の連続性が高い(平滑度が高い)。曲面の平滑度が高ければ、実機の運用性能は向上する。
図4および図5で例示したように、最適測定性能を示す空間は既に求められている。次に、最適条件以外の条件で空間を生成する手法について説明する。まず、前述の出力因子差の最適化結果に関し、出力因子差を昇順に並び替えて序数を付加する。図6(a)〜図7(b)は、その一例である。なお、入力デザインとは、2点の入力変数(最大電流および最小電流)の組み合わせのことである。入力デザインごとに、2点の入力変数の組み合わせが異なっている。
序数の最小値(すなわち1)は最適な出力因子差を示す条件である。出力因子差は、序数の増加に伴って劣化する。次に、入力因子ごとに序数の組合せを設定する。その組合せが全て1の場合、図4に示した最適な測定性能条件となる。組合せの初期値については、図8で例示するように乱数で生成する。各入力デザインから1組ずつ、操作因子と出力因子との組み合わせを抽出してリストを作成する。各リストのことを、序数デザインとも称する。各リストにおいて、入力デザインは重複しない。各リストに対して、図9で例示するような、入力因子と操作因子との関係を表す新たな近似曲面を生成する。同時に、序数の組合せに対して出力因子差を入力因子ごとに抽出し、出力因子差に係る指標を算出する。出力因子差に係る指標は、例えば、入力因子ごとに抽出された出力因子差の総和(二乗和や二乗和平均でもよい)である。この出力因子差に係る指標は、後の数値最適化工程での目的関数の1つとなる。
ところで、最大電流および最小電流のような入力因子で記述される空間は、重複する部分のみを評価すればよい。したがって、直交座標系より極座標系が適している。そこで、図9の近似曲面を極座標系に変換して2次微分すると、前述の図5のような微分像が得られる。当該微分像から、近似曲面の平滑度を算出することができる。近似曲面の平滑度は、例えば、空間の連続性を示す微分像強度の総和(二乗和や二乗和平均)である。この平滑度は、後の数値最適化工程におけるもう1つの目的関数となる。これら2つの目的関数を算出することによって、測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供することができる。
数値最適化工程では、算出した2つの目的関数、すなわち出力因子差に係る指標と近似曲面の平滑度とを序数の組合せごとに比較し、優れた結果を優先的に残して解を改善する新たな組合せを探索する。探索方法として、多目的最適化アルゴリズムを使用することができる。特に、序数の組合せが多い場合は焼きなまし(MOSA: Multiple−Objective Simulated Annealing)アルゴリズムが適している。MOSAは金属中の欠陥を減らす焼きなましを計算上で模した手法であるが、その特徴として広域探索性に優れ、入力変数が多い系や評価ノイズが大きい系(近似曲面の精度が不足している系)などの実問題で威力を発揮しやすい。最終的に、パレート最適解と呼ばれる有効解(図10)が得られたら運用性能の高い条件を選び、図11のような直交座標系での結果を取得することができる。このようにして、測定性能(出力因子差)および運用性能(近似曲面の平滑度)の両方を最適化した操作因子を得ることができる。
図12は、装置制御システム100の以上の動作を表すフローチャートの一例である。まず、取得部75は、実験を行った際の測定器60の測定結果を用いて、図3のような応答曲面を作成する(ステップS1)。取得部75は、作成した応答曲面を記録器73に記録する。次に、取得部75は、作成した応答曲面に対して入力変数を2点設定し、出力因子差(出力電圧差)が最大となる操作因子を探索する(ステップS2)。取得部75は、探索結果を記録器73に記録する。
取得部75は、2点の入力因子(最大電流および最小電流)を乱数で生成する。上述したように、生成した入力因子の組合せは「入力デザイン」と称することができる。入力デザインの生成数は任意であるが、一例として、10000個程度である。探索(数値最適化)の指標となる目的関数は、本来、出力差であるが、ここでは「装置の最大仕様−出力差」とした。「装置の最大仕様」とは出力表示器50の入力制限である。出力因子差が出力表示器50の入力制限に等しいとき、コントラスト(出力因子差)は最大限に表示できる。そこで、このステップでは「装置の最大仕様−出力差」の最小化を実現する操作因子を探索する。探索アルゴリズムは単目的最適化用であれば限定されないが、例えばシンプレックス法が有効である。
次に、取得部75は、ステップS2で最適化した各入力デザインに対して測定性能順に並べ替え、序数を付加する(ステップS3)。ここでは「装置の最大仕様−出力差」に関して昇順にデータを並べ替える。図6(a)〜図7(b)で例示したように、データは、最大電流、最小電流、粗ゲイン、微ゲイン、オフセット、および測定性能(装置の最大仕様−出力差)を含む。取得部75は、並べ替えの後に昇順(または降順)に序列を付加する。昇順の場合、「装置の最大仕様−出力差」を最小化するデザインが序数1となり、以降、序数が大きくなるほど「装置の最大仕様−出力差」は増加し、測定性能は劣化する。
次に、抽出部76は、各入力条件に対して序数の組合せ(以降「序数デザイン」と呼ぶ)を設定する(ステップS4)。抽出部76は、最大電流と最小電流との組合せとして、ステップS2で設定した値を用いる。序数デザイン数は任意であるが、抽出部76は、図8で例示したように、例えば200通りを初期値として序数デザイン数を乱数で設定する。
次に、抽出部76は、ステップS4で設定した序数デザインに従って、各入力デザインから操作因子(粗ゲイン、微ゲイン、およびオフセット)および「装置の最大仕様−出力差」を抽出する(ステップS5)。抽出部76は、抽出によって得られた各リストを記録器73に記録する。抽出部76は、ステップS4で設定した序数がデータに存在しない場合は、最大序数のデータを抽出する。また、生成部77は、図9のような、入力因子と操作因子との関係を表す近似曲面を生成し、その結果を記録器73に記録する。
次に、算出部78は、抽出したリストのそれぞれについて「装置の最大仕様−出力差」の総和を、出力因子差に係る指標として算出する(ステップS6)。本来「装置の最大仕様−出力差」は正の値をとるが、総和の代用として二乗和や二乗和平均を算出してもよい。次に、算出部78は、各リストに対応する近似曲面のそれぞれを微分する(ステップS7)。本実施例のように入力条件間で重複する場合は、はじめに直交座標から極座標に変換して、次いで微分操作するとよい。なおここでは2次微分(Laplacianフィルタ)を実施したが、1次微分(Sobelフィルタなど)でもよい。次に、算出部78は、ステップS7で生成した微分像全体の強度を、近似曲面の平滑度として算出する(ステップS8)。微分値は正負ともに取り得るので、二乗和や二乗和平均として総和を算出することができる。
次に、判定部79は、ステップS6で算出した「装置の最大仕様−出力差」とステップS8で算出した微分像全体の強度とが最適値に到達したかを判定する(ステップS9)。それぞれの指標(目的関数)が最小値を示した場合、その序数デザインはパレート最適解である。なおステップS4からS8までの処理は、ステップS4で設定した序数デザインの初期値の分は最低限行われる。
次に、判定部79は、出力因子差に係る指標および近似曲面の平滑度が最適値に到達したか否かを判定する(ステップS9)。すなわち、ステップS9において、判定部79は、パレート最適解が十分であるか否かを判定する。ステップS9で「No」と判定された場合、取得部75は、多目的数値最適化のアルゴリズムを用いて序数の組合せを新たに設定し(ステップS4)、再度ステップS9までを繰り返す。アルゴリズムとして、例えばMOSAを使用するとよい。ステップS9で「Yes」と判定された場合、フローチャートの実行が終了する。
上述したように、数値最適化結果は、図11のようになる。図13(a)は、パレート最適解のうち、測定性能を重視した条件での微分像を例示する図である。図13(b)は、パレート最適解のうち、運用性能を重視した条件での微分像を例示する図である。図13(a)と図13(b)とを比較すると、運用性能を重視した条件での微分像は、滑らかになっていることが分かる。実際の装置運用では、EBICアンプに入力する前に電流計で最大・最小電流を計測し、図13(a)および図13(b)に照合して対応した操作因子を抽出する。運用上は図13(a)および図13(b)のままでも利用可能であるが、必要ならば図11で例示したように、極座標から直交座標に変換してもよく、ルックアップテーブルのような配列表示にしてもよい。
図14(a)および図14(b)は、装置制御システム100の処理をSEM−EBICに適用した結果である。試料として、電気抵抗の条件が層状に異なる標準シリコン試料を用いた。EBICアンプに電流を入力する前に、試料に流れる最大・最小電流を別途電流計で測定した結果、SEMの入射電流が11nAのとき187nAおよび15nA、入射電流が5.5nAのとき63nAおよび8nAであった。これらの最大・最小電流を図11で代表される運用性能の最適化結果で照合したところ、前者は粗ゲイン=6、微ゲイン=0.60、オフセット=0.40、後者は粗ゲイン=7、微ゲイン=0.44、オフセット=0.17が得られた。これらの操作条件を適用した結果、図14(a)および図14(b)で例示されるように、試料の状態や実験条件が異なっても、問題なく良好なコントラストが得られた。
本実施例によれば、出力因子差に係る指標と、近似曲面の平滑度とを算出することから、測定性能および運用性能の両方を判断するための情報を提供することができる。また、応答曲面を用いて、入力因子の組み合わせごとに、操作因子と出力因子差との関係を複数含むデータ群を先に取得することから、両性能を同時に算出する場合と比較して、処理が簡略化され、計算時間を短出することができる。また、測定性能および運用性能の両方を最適化することができる。応答性などの装置起因以外の要因、例えば試料の状態(コンタミネーションや表面酸化)や属人的要素(オペレータの技術力)にも関係なく、状況に応じて最適な操作条件を提供することができる。なお、上記実施例においては、各入力デザインの出力因子差に序数を付しているが、それに限られない。
(他の例)
図15は、演算処理機71のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。図15で例示するように、演算処理機71は、CPU101、RAM102、記憶装置103、インタフェース104などを備える。これらの各機器は、バスなどによって接続されている。CPU(Central Processing Unit)101は、中央演算処理装置である。CPU101は、1以上のコアを含む。RAM(Random Access Memory)102は、CPU101が実行するプログラム、CPU101が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置103は、不揮発性記憶装置であり、装置制御プログラムを格納している。記憶装置103として、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。CPU101が装置制御プログラムを実行することによって、装置制御システム100内に、演算処理機71が実現される。または、演算処理機71は、専用の回路などのハードウェアであってもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 入力源
20 制御対象装置
30 操作器
40 電源
50 出力表示器
60 測定器
70 演算装置
71 演算処理機
72 操作器
73 記録器
74 表示器
75 取得部
76 抽出部
77 生成部
78 算出部
100 装置制御システム

Claims (6)

  1. 装置の操作因子と入出力因子とに関する応答曲面を用いて、入力因子の組み合わせごとに、操作因子と出力因子差との関係を複数含むデータ群を取得する取得部と、
    前記データ群から、前記入力因子の組み合わせと前記操作因子との組み合わせを、前記入力因子の組み合わせが重複しないように複数含むリストを抽出する抽出部と、
    前記リストから前記入力因子と前記操作因子との関係を表す近似曲面を生成する生成部と、
    前記リストに対応する出力因子差に係る指標と、前記生成部が生成した近似曲面の平滑度と、を算出する算出部と、を備えることを特徴とする装置制御システム。
  2. 前記出力因子差に係る指標は、前記リストに対応する、出力因子差の総和であることを特徴とする請求項1記載の装置制御システム。
  3. 前記近似曲面の平滑度は、前記近似曲面の微分像強度の総和であることを特徴とする請求項1または2に記載の装置制御システム。
  4. 前記入力因子の組み合わせは、最小電流および最大電流であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置制御システム。
  5. 装置制御システムが、
    装置の操作因子と入出力因子とに関する応答曲面を用いて、入力因子の組み合わせごとに、操作因子と出力因子差との関係を複数含むデータ群を取得し、
    前記データ群の一部から、前記入力因子の組み合わせと前記操作因子との組み合わせを複数含むリストを抽出し、
    前記リストから前記入力因子と前記操作因子との関係を表す近似曲面を生成し、
    前記リストに対応する出力因子差に係る指標と、前記近似曲面の平滑度と、を算出する、ことを特徴とする装置制御方法。
  6. 装置の操作因子と入出力因子とに関する応答曲面を用いて、入力因子の組み合わせごとに、操作因子と出力因子差との関係を複数含むデータ群を取得し、
    前記データ群の一部から、前記入力因子の組み合わせと前記操作因子との組み合わせを複数含むリストを抽出し、
    前記リストから前記入力因子と前記操作因子との関係を表す近似曲面を生成し、
    前記リストに対応する出力因子差に係る指標と、前記近似曲面の平滑度と、を算出する処理を、コンピュータに実行させることを特徴とする装置制御プログラム。
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